アヌビス編 な、ななな、何ですか!!
ここは、とある一軒家。この家は、ちょっと変わっている。それは、まず窓が無い。そして、玄関が何故か迷宮の入り口みたいになっている。みたいと言うのは、普通の玄関なのだが石造りだったり、何処かの遺跡の発掘物が周りに置かれている。
そんな玄関から、1人の少女が出てきた。しかし、格好がどこか昔のエジプトの格好を思わせており、狼を思わせる黒い耳と尻尾がある。さらに、肘からは獣の腕をしており、足先も獣と同じである。
そう、彼女はまもっ娘である。名前は暁 眼狼(あかつき めろ)で、種族はアヌビスである。
「昨日の晩ご飯はアレだったから、今日はコレだな。その後は、食器を片づけて、一緒にテレビを見て、それから一緒の布団に…。フフ、考えただけでもワクワクするな…♥」
アヌビスは、自分の周りを徹底的に管理する習性がある。これは眼狼も例外ではなく、本来の住処から出たきた後も続いている。ちなみに今の時間は、どうやら晩ご飯の食材を買いに行くところだった。ただ、眼狼の場合、各店のタイムセールを全て把握しているので、材料費が主婦達も吃驚の値段で済んでいるが。
「ふむ、こっちの店でセール中のあれを買って、次はあっちの…。よしよし、これで材料は全て揃ったな。…此処までで、896円か。今回も安く済んだな。」
…もう一度言うが、主婦達も吃驚なのである。
夕方、愛すべき夫が会社から帰ってきた。
「ああ、お帰り。今日はいつもより早かったな。…まぁいい、今晩ご飯を作っているから先に風呂に入ってくるようにな。でないと、私がお前といる時間が短くなってしまうからな♥
さ、出来上がる前に早く入ってきてくれ。」
それから数分が経って眼狼の料理が出来上がった頃、夫が風呂からあがって、リビングへと入ってきた。
「お、感心だな。私もちょうど、今日の晩ご飯が出来た頃だ。さ、早く食べてしまおう。この後にも、予定は入っているのだからな。
…いただきます。どうだ、今日初めてこの国の『肉じゃが』というものに挑戦したのだが。美味しいか?…何、美味しいだって?それは良かった。私も挑戦した甲斐があったというものだ。」
夕食を食べ終わって眼狼が片づけていると、いきなり夫が抱きついてきた。それに眼狼が動揺したのか。
「な、ななな、何をする!!何でいきなり後ろから抱きついてきた!!…私の後ろ姿があまりにも可愛かったから、思わず抱きついただと。そ、それはアレか、やっぱり私がお前の妻で…いやいや、嫁で…って、どっちがどっちか分からなくなったじゃないか!?」
半分泣き顔のこの表情は、夫のお気に入りの1つであるが、昔はこんな表情はしなかった。
「すーはー、すーはー……よし、お前はいつもそうやっていきなり抱きつくなと、あれほど言っているのに何で分からないんだ?その御陰で、私はいつも吃驚してこれからの予定に支障が出る。まったく、お前って奴は…。一体この責任をどうやって取るつもりだ?…そういば今日は、お前と初めて会った日だよな、だって?そういえば、そうだったな。それがどうかしたのか…?」
眼狼と夫が初めて出会ったのは、やはり遺跡の中であった。当時若き考古学者であった夫は、遺跡の中で仲間とはぐれ、遺跡の中で彷徨っていた所を眼狼に発見された。その時夫は後ろから声を掛けられたので、腰を抜かして立てなくなったそうだ。
「お前は何者だ?何故この遺跡にき…。」
眼狼その時、胸の奥にキュンとくる物があった。これが恋だと気付くのは、夫を自分の居住スペースに連れて行った時だったが。
「…まぁいい、腰を抜かしているなら私が肩を貸そう。私の部屋に連れて行ってから、事情を聞かせて貰うがそれでも良いな?」
夫は頷き、眼狼は自分の居住スペースに連れていった。
「まず、お前は何のために此処へ来た?もし宝が目当てなら此処に一生居て貰う事になるが?…そうか、違うか。いや、それならそれでいいんだ。次にお前は何人で此処へ訪れた?…5人、その内お前を含めてお前の様な奴が3人と…。ふむ、今頃はマミーに襲われている事だろう。あと、最後になるんだが、その…私みたいな女は…興味、あるのか?もし、あるなら…ってうわ!!いきなり抱きついてきたら…!!」
その後眼狼は、気絶してしまった。
「ああ、もしかして。あの時の事まだ根に持っていたりするのか?…はぁ、何度も謝っただろ?だから、許してくれないか?…何、冗談だって?本当に私が可愛かったから抱きついたと?…フフ、そうかそうか私が可愛いか。じゃあ今日は私をいっぱい愛でて貰わないとな!!なに、これは私からの罰だ。次こんな事をすればお前に罰を、また与えるから覚悟するようにな!!」
そんなこと言う眼狼の尻尾は、嬉しそうに大きく揺れていた。
「ああそうだ、1つ言い忘れていたことがあったな。」
そう言って、こっちに近づいて来たと思うと、
「私は、お前の事が好きだぞ♥」
この日は、いつもより少しだけ特別な日であった。
…
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そんな玄関から、1人の少女が出てきた。しかし、格好がどこか昔のエジプトの格好を思わせており、狼を思わせる黒い耳と尻尾がある。さらに、肘からは獣の腕をしており、足先も獣と同じである。
そう、彼女はまもっ娘である。名前は暁 眼狼(あかつき めろ)で、種族はアヌビスである。
「昨日の晩ご飯はアレだったから、今日はコレだな。その後は、食器を片づけて、一緒にテレビを見て、それから一緒の布団に…。フフ、考えただけでもワクワクするな…♥」
アヌビスは、自分の周りを徹底的に管理する習性がある。これは眼狼も例外ではなく、本来の住処から出たきた後も続いている。ちなみに今の時間は、どうやら晩ご飯の食材を買いに行くところだった。ただ、眼狼の場合、各店のタイムセールを全て把握しているので、材料費が主婦達も吃驚の値段で済んでいるが。
「ふむ、こっちの店でセール中のあれを買って、次はあっちの…。よしよし、これで材料は全て揃ったな。…此処までで、896円か。今回も安く済んだな。」
…もう一度言うが、主婦達も吃驚なのである。
夕方、愛すべき夫が会社から帰ってきた。
「ああ、お帰り。今日はいつもより早かったな。…まぁいい、今晩ご飯を作っているから先に風呂に入ってくるようにな。でないと、私がお前といる時間が短くなってしまうからな♥
さ、出来上がる前に早く入ってきてくれ。」
それから数分が経って眼狼の料理が出来上がった頃、夫が風呂からあがって、リビングへと入ってきた。
「お、感心だな。私もちょうど、今日の晩ご飯が出来た頃だ。さ、早く食べてしまおう。この後にも、予定は入っているのだからな。
…いただきます。どうだ、今日初めてこの国の『肉じゃが』というものに挑戦したのだが。美味しいか?…何、美味しいだって?それは良かった。私も挑戦した甲斐があったというものだ。」
夕食を食べ終わって眼狼が片づけていると、いきなり夫が抱きついてきた。それに眼狼が動揺したのか。
「な、ななな、何をする!!何でいきなり後ろから抱きついてきた!!…私の後ろ姿があまりにも可愛かったから、思わず抱きついただと。そ、それはアレか、やっぱり私がお前の妻で…いやいや、嫁で…って、どっちがどっちか分からなくなったじゃないか!?」
半分泣き顔のこの表情は、夫のお気に入りの1つであるが、昔はこんな表情はしなかった。
「すーはー、すーはー……よし、お前はいつもそうやっていきなり抱きつくなと、あれほど言っているのに何で分からないんだ?その御陰で、私はいつも吃驚してこれからの予定に支障が出る。まったく、お前って奴は…。一体この責任をどうやって取るつもりだ?…そういば今日は、お前と初めて会った日だよな、だって?そういえば、そうだったな。それがどうかしたのか…?」
眼狼と夫が初めて出会ったのは、やはり遺跡の中であった。当時若き考古学者であった夫は、遺跡の中で仲間とはぐれ、遺跡の中で彷徨っていた所を眼狼に発見された。その時夫は後ろから声を掛けられたので、腰を抜かして立てなくなったそうだ。
「お前は何者だ?何故この遺跡にき…。」
眼狼その時、胸の奥にキュンとくる物があった。これが恋だと気付くのは、夫を自分の居住スペースに連れて行った時だったが。
「…まぁいい、腰を抜かしているなら私が肩を貸そう。私の部屋に連れて行ってから、事情を聞かせて貰うがそれでも良いな?」
夫は頷き、眼狼は自分の居住スペースに連れていった。
「まず、お前は何のために此処へ来た?もし宝が目当てなら此処に一生居て貰う事になるが?…そうか、違うか。いや、それならそれでいいんだ。次にお前は何人で此処へ訪れた?…5人、その内お前を含めてお前の様な奴が3人と…。ふむ、今頃はマミーに襲われている事だろう。あと、最後になるんだが、その…私みたいな女は…興味、あるのか?もし、あるなら…ってうわ!!いきなり抱きついてきたら…!!」
その後眼狼は、気絶してしまった。
「ああ、もしかして。あの時の事まだ根に持っていたりするのか?…はぁ、何度も謝っただろ?だから、許してくれないか?…何、冗談だって?本当に私が可愛かったから抱きついたと?…フフ、そうかそうか私が可愛いか。じゃあ今日は私をいっぱい愛でて貰わないとな!!なに、これは私からの罰だ。次こんな事をすればお前に罰を、また与えるから覚悟するようにな!!」
そんなこと言う眼狼の尻尾は、嬉しそうに大きく揺れていた。
「ああそうだ、1つ言い忘れていたことがあったな。」
そう言って、こっちに近づいて来たと思うと、
「私は、お前の事が好きだぞ♥」
この日は、いつもより少しだけ特別な日であった。
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12/07/19 23:25更新 / @kiya
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