私の首輪、あなたの鎖 %02 c=15d %02 c=15d %02 c=15d %02 c=15d %02 c=15d %02 c=15d %02 c=15d

羽化

「今日は臨時収入があったし、チーズとか買ってシチューにしてみたけどどうかな?おいしい?」
「・・・うん。」
「それにしてもあの毒毒しいやつがあんなに高額になるなんてびっくりだね!」
「・・・うん。」
「あの射的屋、絶対中になんか仕込んでたよね!全然倒れないんだものw」
「・・・うん。」
「・・・・・。」
 街から帰ってきてからというもの、フェブはずっとこの調子である。
 アレンも何とか元気付けようと話しかけるが、何を聞いても俯いて返事をするだけ。
 それほどまでに羽虫香炉にトラウマがあるのだろうか?
 食事にもほとんど手をつけないフェブにアレンは少し心配になった。
「(今日はもうだめだな)ちょっと早いけど、疲れたし、お風呂に入って寝ちゃおうか?」
「・・・うん。」
 アレンは自分の分も食べ切らないまま、食器を片づけ、フェブのためにお風呂を用意し始めた。
「(まったく、あの商人め。怨むよ。・・・いや、僕が忘れてたのがいけないのかな?)」
 フェブが自分に心を開いてくれたこと、自分自身も楽しかったことに舞い上がり、フェブがどうしてここにいるのかを忘れてしまっていた。
 そのことがアレンを苛んでならない。結局は自分もこの街の人間なのだと。
「(はは、思ってたより最低だな、僕も。)」
(ポスッ
「うん?」
 背中に人肌を感じて振り返る。すると綺麗な青い羽がランタンの光を反射してキラキラと輝いているのが見えた。
「・・・今日は、一緒に水浴びに行っていい?」
「フェブ?」
「おねがい。」
 一人と一匹は小屋の近くにある小川へときた。
 この小川は街へと流れ込む川の支流にあたり、アレンはここから水を汲んで畑を耕したり、生活に必要な水を得ていた。
 一応、気を使ってフェブのほうを見ないように水の中に入ったアレンだが、すぐにフェブのほうからアレンに抱きついてきた。
「・・・離れないで。」
「フェブ。」
「・・・。」
 小川は浅く、膝ほどの深さも無いのでアレンは岩に頭を預けるように寝そべり、その胸の上にフェブを乗せるように水に浸かった。
 胸の上でパタパタと動くフェブの羽は吸収した精ですっかり元通りに治り、以前のよりも美しくなっていた。
「アレンの胸、あったかい。すごく、安心する。ねぇ、手もそえて。」
 それでフェブが安心するならとアレンは優しく右手をフェブの上に重ねてやる。
 フェブは指を抱きしめる。
「ごつごつしてるね。でも、あったかい。優しい感じがする。」
「そんなことないよ。僕は、僕もこの街の人間と変わらないよ。」
「それこそ違うよ!アレンは優しいもの!」
「いや、違うんだ。僕は、今まで魔物が街に居ることに疑問なんて持ったことが無かった。彼女達がどうやってこの街に来たのかも考えもしないで。
フェブのことも同じだ。フェブと行った祭りは、本当に楽しかった。
でも、それがどう言う祭りかなんて当たり前すぎてちっとも気に留めてなかったんだ。
だから、フェブに嫌な思いをさせた。
結局、僕の頭の中にはこの街の考え方が染み付いてて、当たり前に思ってしまうんだ。何も変わらないよ、僕も。」
「でも、それでも、アレンは違うよ。あたしが知ってる街の人達とは全然違うよ。」
 フェブはさらにギュッと指に抱きついてきた。放せば失ってしまう。絶対に失くしたくない。そういった思いが伝わってくる。
「あたしね、捕まる前の記憶がおぼろげなの。」
「えっ?」
「もっと古い記憶とか自分のことは覚えてるんだけど、友達と遊んでた記憶とかそう言うの思い出せないことがあったの。
アレンと過ごしてたら段々と思い出してきて。
でも、あの香炉を見たら今度はそれが怖くなったの。また、忘れちゃうんじゃないかって。今度はアレンのことも忘れちゃって二度と戻ってこないんじゃないかって。」
 羽虫香炉がそんなに危険なものだったことなどアレンはまったく知らなかった。だが、ここでは、あるいはここ以外でもそれらは普通に使用されておりその結果、フェブがここに居るのだ。
 アレンはまた自分が情けなくなった。
「ごめん。そんな辛いことに気づけなかったなんて。」
「ち、違うの!そう言うことが言いたかったんじゃなくて・・・・・・・アレン、お願いがあるの。」
「な、何?」
「もう一回、あたしを抱いて欲しいの。絶対忘れないように。」
「フェブ・・・。」





 フェブは魔力を使い、アレンの半分くらいまでの大きさに変身した。
 アレンに跨るフェブは月明かりに照らされ淡く光っているようにも見える。羽から滴り落ちる水滴は燐粉を思わせるように光を反射し、透き通った羽をさらに大きく見せていた。
「(天使様にはあったことないけど、きっとこう言うのを天使みたいって言うんだろうなぁ。)」
「あ、あんまりジロジロ見ないで、その、恥ずかしい///」
「あ、ごめん。あんまりに綺麗だったから。」
「///////もうバカ///////」
 フェブはアレンの顔に覆いかぶさり、その小さな口で唇をついばみ、小さな舌でチロチロと舐め回す。
 アレンも負けじと舌を出すが、フェブの小さな口では直にいっぱいになってしまい、じゅぽ!じゅぽ!と口内を埋め尽くす。まるで、舌で犯しているような感覚である。
「ジュ、ちゅ!んあ、あむん。は、あ!ンンジュチュ!むあ、はぁ、アレン///」
「舌、そんなによかった?」
「うん。上も下もぐちゅぐちゃになっちゃったよ。」
 さっきからフェブはぬらぬらとした汁で満たされた秘部をアレンのお腹にこすり付けている。それがよほど気持ちいいのか一向に止めようとしない。
「アレンも我慢できないの?さっきから動く度にお尻につんつん当たってるよ。」
「うん。」
 アレンの愚息も痛いほどにそそり立ち、ぴくぴくと跳ねる度に動かすフェブのお尻をつつき、先走ったものを擦り付けていた。
「もう、でも、はぁぅ、あたしも我慢できない。ねぇ、舐めていい?舐めるよ?」
 そう言うとフェブは返事も聞かずに身体を回し、いきり立った息子に食らい付いた。しかし、やはりと言うか、フェブの小さな口では収まりきらず、傘の部分をやっと頬張る程度が限界だった。
「んん!んぐ、ズゥー!ひゃっぱふり、ほほきすふぃたよぉ。あむ、んんむ。」
 何とか口の中に収めようと身体を振る度、フェブのかわいいお尻が顔の前でフリフリされる。オ○ンコもアナルも丸見えでとても興奮する。
 アレンはフェブの腰を抱きすくめて身体を起こすとその二つの穴にむしゃぶりついた。当然、上に乗っていたフェブはそのままずり落ちる形となり、愚直が喉の奥まで貫いた。
「んんんんー!?!?!?んぐ、ぐえ!んぶ!ぐぶ!んごぶ!」
「ずずずずずぅー!!レロ、んく、ちゅーーーーーばっ!おいしいよ、フェブ。んふぅ、ちゃ、ぶちゅ!」
「ふぅふぅふぅふぅ、んぐぅーー!!んきゅ!ふぅ〜。ご、んご!」
 フェブが嘔吐くと喉が絞まり何と言えない快感が駆け巡る。しかし、よほど苦しいらしく背中に回された爪が食い込んでくる。
「フェブ、苦しい?ごめん、もうちょっとだけ、くうぅ!!」
「!?!?!?」
 あろうことかアレンは軽いフェブの身体を持ち上げ、そのまま上下に振り出したのだ。これにはフェブもたまらず涙を流して訴える。
「んごーー!?ふぅふぅ、んぐ!ごふ、ごぶ!んぐぇ、ごふ!」
「もう少し、もう少しだから!!ああぁ、もう、く!射精る!!」
「んんんーーーーーーーーーー!!」

(どく!!どく、じゅぴゅ!

 容赦なくフェブの喉で精液が放たれる。吐き出そうにも口は塞がっているので強烈な嘔吐感を我慢しつつ飲み込むしかなかったが、それにも限界があった。
 アレンは直にフェブの身体を起こしたが、我慢できずに口から引き抜いた瞬間に飲み込んだ精液を戻してしまった。
「げぇ!げほ、げほ!はー、かひゅーはぁ、げほ、げほ!ぐぇ!」
「だ、大丈夫!?」
「げほげほ!だ、大丈夫なわけないでしょ!バカバカ!アレンの変態変態!!」
 よほど苦しかったらしく、アレンの胸や頭をポカポカと叩いて怒る。しかし、しっかりと素足で刺激してくるあたり、まだ止める気は無いようだ。
「はは、その変態って言うの、何だか久しぶりに聞いた気がするよ。」
「はー、ふー、ほんとに!アレンはほんとに変態なんだから。」
 フェブはイチモツを握ると先端に口を付け、強力に吸い上げ始めた。
「全然飲めなかった。ぢゅーーーーーーーん!!まだ残ってる。ちゅ、はむ、じゅちゅ、ちゅぽんっ!」
「くあ!今ちょっと!あああ!」
 イったばかりで敏感なものはあっという間に硬さと大きさを取り戻し、ビクビクと動くたびにフェブの顔を打つ。
「もう、だめ!今度はこっちに貰うんだから。」
 直立したものを自分の股間にあてがい、先端でクリクリと弄り始める。
「あ♪ん!アレン、アレンに入れて欲しいの。引っ張って、奥までぎゅっってして///」
「う、うん!」
 フェブの腰を掴み、アレンはぐぷぐぷと沈めさしていく。以前よりかは大きくなっているとは言え、以前、大きさは女児ほどしかない。狭く、きつい圧迫感が迫るが、そこは魔物であるのかそのすべてが気持ちよく感じる。フェブも気持ちいいのだろう、だらしなく口を開いて涎を垂らしている。
「あくぅぅぅぅ!広がってひぐぅ、ひぐぅ!どんどん、どんどん熱いのが、あああああ!!」
「うわあ、すごい!気持ちいいよ。フェブ!」
「はぁー、はぁー、奥でぇ当たってるよぉ、キスしてるよぉー。」
 胸板に倒れ、口でのキスをせがむフェブ。蕩けきった顔は魔物らしい欲望と快楽に満ちた表情であった。
「一番奥でぇ、繋がってるぅ。アレンと繋がってるぅぅぅ。もう失くさない。もう離れないよね?もう忘れたりしないよね?」
「ああ、僕は一番近くに居るよ。はぁ、うあ、誰よりも近くに。」
「あああ、嬉しい。もっと、もっと安心させて!もっと、隙間を埋めて欲しいの!」
 一人と一匹はどちらからともなく腰を動かし始め、アレンはフェブの腰を強く掴んでは叩きつける。流水の音に肉が爆ぜる音と淫水の音を混ぜた。
「あん、はっ、はっ、んあ!ひう!はぁ、んん、ひう!ああ、アレン、アレン!」
「はっはっはっ、くう、はっあぐ!、ふぅはぁ、フェブ、フェブ!」
 アレンがゴツゴツと突く度にフェブの子宮はその位置を変え、突かれた部分がお腹から浮き上がって見えるほどの激しい交わり。
 しかし、アレンは奇妙な感覚に気が付いた。いくら小さいからと言ってこうまで子宮に当たるものか?それに何だか締め付けもきつくなって来ている気がする。結合部を見ると、入れたときよりもさらに入り口が広がり、アレンの形に膨らみ始めていた。
 間違いない。また、小さくなり始めているのだ。
「フェブ、くっ!フェブ!また、小さくなってきてるよ!フェブ?」
 だが、次に聞いたのは意外な言葉だった。
「ご、ごめん。ふぁぁ、うぎぃ!きつい、うぇ!ひぎ!んん、よね?でも、もっと、もっと埋めて欲しいの!アレンで、アレンで埋まってないと不安なの!ああああ!!全部全部、アレンが欲しいの!!」
 なんとフェブは自分で小さくなっていったのだ。
「こ、このままだと入っちゃうよ!?」
「いいの!ひぐ!あぐ!いいの!入れて!奥の口突いて!」
「ぐううううううう!かはぁ!」  「ぐううううういいいいいいいい!!」

(ぐぽっ♪

 カリに来る強力な快感にアレンは必死に耐える。一方、フェブのほうは耐え切れなかったようで痙攣してしまっていた。
「ああああ♪奥まで埋まったぁぁぁぁ。すごく安心するよ、アレンんんん!もっと、もっと安心させてぇ!!」
 フェブは子宮にまで入ったというのにまだ足りないとばかりに身体の縮小を止めない。とうとう、昨日と同じようにお腹がボコッと膨れ上がるまで小さくなってしまった。
 それでもアレンのものをすべて納めてしまうのだからさすが魔物と言えよう。
 子宮を引きずり出される感覚を味わい、カリごと持って行かれそうな感覚を味わう。お互いはすでに限界に達していた。
「カヒュー、かひゅー、うぐ、かひゅ!ぐぇ!」(ぼこっ!ボコッ!ぐぽっ!ぐぽっ!
「はっ!はっ!はっ!もうだめだ!射精る!フェブ!膣内、膣内に!」
「ひゅー、ひゅー、ひゅー。」

(びゅるるる!!どぴゅ!どぷどぷっ!どくっ!

「ぐううううううああああああああ!!」
「・・・!!・・・・・!!!!!!!」
 際奥で射精された液がフェブの子宮を、膣を膨らませ見事な妊娠腹を作る。入りきらなかった精は膀胱から押し出された黄色い水に混じって川の流れへと消えていった。







 


 
「落ち着いた?」
「うん。」
 行為の後、身体を清めて小川の横で寝そべって星を見ていた。
「アレンがたくさん埋めてくれたから、温かくて、すごく落ち着いてるの。」
「は、ははは、そ、それはよかった。」
 フェブはぼっこりと大きくなったお腹を抱えながらアレンの胸の上で寛いでいた。不安など無く、安らかな笑顔。アレンが求めていたもの。
「ねぇ、フェブ。一緒に妖精の国に逃げないかい?」
「えっ?」
「いつになるかわからないけど、お金貯めてさ。向こうで暮らさないかい?」
「でも、あたし、行き方忘れちゃったから・・・。」
「だったら旅をしてさ、行き方を知ってるフェアリーとかに会いに行けばいい。この街に居るよりはましだよ。」
「アレン・・・。」
 フェブが重たい身体を引きずってキスをしようとした時、茂みからがさがさと音が聞こえた。
「!?フェブ、ちょっと待ってて。」
 野犬だろうか?野生動物なら武器も持ってない自分たちは非常に危険だ。なんとか逃げる準備をしないと。
 そう思いつつ、身構えていると、茂みから一匹のフェアリーが飛び出してきた。
 身体中に生々しい切り傷があることから枝や葉を気にしていられないくらいすっ飛んできたのだろう。
 フェアリーはアレンたちに気づくと一瞬息を呑んだがフェブの姿を見て態度を変えた。
「た、助けてください!!追われてるんです!!」
 そう言うや否や森の奥から怒声が聞こえ、ちらちらと松明も見えた。
「ああ、どうしよう!!」
 アレンは事情が飲み込めなかったが、このまま放っておくのはまずいと思い、急いでフェアリーを手招きした。
「君!こっちに来て、早く!!」
「!!」
 フェアリーは自分で頼んでおいて、やはり、信用できないのか戸惑ったそぶりを見せたが、後ろに迫る気配には勝てずアレンの元にすっ飛んでいった。
「ここに!ここに入って!」
 アレンは持ってきていた桶をひっくり返してフェアリーの上にかぶせた。そして、桶を背後に回して座ったところで茂みから警備兵が飛び出してきた。
「貴様、何者だ!こんな夜中に何をしている!」
「わ、私はこの近くの小屋に住んでいる薬草売りでございます。買っている魔物と共に水浴びをするために来たのです。」
 とにかく深く頭を下げて、相手を刺激しないようにとアレンは勤めた。そこらへんはフェブもわかってくれているのか同じように地面に手をつき頭を下げてくれた。
「水浴びぃ?それにしては遅いな。」
「私は貧乏ゆえ、遅くまで仕事をせねばならないのでございます。兵士様こそこんなところに何か御用でありますか?」
「脱走した魔物を追っている。フェアリーだ。羽虫め、ちょこまかと逃げ回りこんなところまで探す破目になったのだ。」
「左様でございますか。しかし、私どもはそのようなもは見ておりません。」
「本当だろうな?隠すとためにならんぞ!」
「誓ってでございます!」
 警備兵はしばらく睨んでいたが、こんなところまで追いかけてきて疲れているのだろう、面倒くさそうに鼻を鳴らすと再び森の中に消えていった。
 アレンたちは何事も無かったかのようにフェアリーを桶に隠したまま小屋に戻り、事情を聞くことにした。

「もう大丈夫だと思うけど、いったい何なんだい?脱走したとか言ってたけど?」
「助けてもらってありがとうございます。でも、直に出て行きますから。」
「ちょ、ちょっと、別に僕たちは君を突き出したりしないよ。」
「そうよ!こっちだって危ない目に合ったんだから、訳ぐらい言っていきなさい!」
 フェブがすごい剣幕で睨むが、フェアリーは困ったようにするだけで一向に話そうとしない。
「そんな、そうそう言える内容では・・・・・・?あなたピクシー?」
 フェアリーは今始めて気づいたかのようにフェブをまじまじと見つめる。それにいささか引きながらフェブは応えた。
「そ、そうだけど、それがどうしたのよ!」
「と言うことは、あなたはアレン・リッジリーさん?」
「そ、そうだけど?」
「あ、あのケインを御存知ですか?」
「ケインさん?自称小説家兼詩人の?」
「そうです!ああ、何てついてるんでしょう!ケインからお話を伺ってます!事情は説明しますからお願いがあるんです!」





 このフェアリーやケインはこの国で魔物を助ける活動をしているレジスタンスの一員で祭りの期間に合わせてこの街に潜伏していたのだそうだ。
 彼女達フェアリー部隊はある大規模な作戦の重要な役目を担っていたが、潜伏先がバレてしまい。メンバーのほとんどが捕獲され何とか自分だけ逃げてきたのだと説明された。
「私達が居ないとこの作戦は失敗してしまいます。街には羽虫使い達がいたる所で羽虫香炉を使っていて、私ではとても潜伏先まで行けません。どうか、このことをケイン達に伝えに行ってはもらえませんでしょうか!」
「作戦って何なの?」
「詳しくは私からでは言えませんが、この街の魔物を救うためのものです。ケインから話は聞いています。アレンさんは魔物を愛し、この街の在り方に疑問を持っている方だと。どうか、お力をお貸しください!!」
「ちょっと!何勝手なこと言ってるのよ!そんなところにのこのこ出て行ったらアレンのほうが危ないじゃない!」
「しかし、羽虫香炉は強力で私では直に捕まってしまいます!作戦は今夜で、もう時間が無いんです!」
「・・・。」
「行く分けないでしょ!アレンはただの薬草売りなんだから!そうでしょ、アレン!・・・アレン?」
「・・・連絡するだけなんだね?」
「!?!?」     「!!はい!!」
 フェブには信じられなかった。アレンは貧乏でひょろっとしたただの薬草売りなのだ。なのにどうして行こうとしているのか?そしてなにより、自分を置いて行ってしまうことに恐怖した。
「アレン、馬鹿じゃない!あんたなんか直に捕まっちゃうに決まってるじゃない!よしなさいよ!」
「場所は?」
「はい、娼婦通りの奥、北から裏路地に入ったところにある悪魔の尻尾亭と言う名の寂れた酒場です。」
「ちょっと、聞いてるの!?アレン!アレン!?」
「合言葉は『娘の許婚だ』。リールーからの伝言だと言えば引き合わせてくれるはずです。」
「わかった。」
「ぜんぜんわかってない!!!!」
(ピシッ!!
 フェブはアレンの頬を張った。小さい身体ではたいした痛みも無いのは解かってるだろうに、それでも全力で張った。見た目の痛さよりも重たいものをアレンは感じずにはいられなかった。
「ふ、ふぐ!ぐすっ!ぜ、ぜったい行かせないんだから!!」
 魔力で大きくなったフェブが扉の前をふさいでいる。流れ出る涙を拭おうともしないで真っ直ぐ見つめてくる。
 アレンはフェブに目線を合わせ、一つ一つ言い聞かせるように話した。
「フェブ、大丈夫だよ。見つからないように隠れていくし、娼婦通りは近い。直に済まして帰ってくるよ。」
「そんなの見つかるかもしれないじゃない!」
「見つかってもお祭り騒ぎで帰りが遅くなったとか言えばごまかせるよ。ダメでもお金を渡せば少しは融通が利く。」
「貧乏人の癖に!お金なんて無い癖に!」
「はは、確かにね。でも何とかなるよ。」
「あたしとの約束は!?近くに居るって言ったじゃない!!」
「約束は守るよ。そしたら、奴隷なんて止めだ。一緒に別の国に行こう。ね?」
「あたしはそんなのが欲しいんじゃない!じゃあ、あたしも行く!あたしも付いてく!」
「だめだよ。羽虫香炉があるって言ってただろ?僕一人のほうがいざと言う時、言い訳も出来るしね。」
「行かないで。行っちゃだめ!バカで変態の癖に!!」
 アレンはふっと笑うとフェブを抱き上げて横にどかし、勢いよく扉から駆け出して行った。
「アレーーーーーーン!!」
 フェブの声にもアレンは振り返らず、ひたすらに駆けて行った。

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盛り上がってキターーーーーーーーー(・∀・)ーーーーーーーーーーー!!
つーわけで第四話です。
はい、超展開です。でも、ファンタジーってのは往々にして超展開から始まるものですよね。家の衣装ダンスに隠れたら魔法の国に行ったりとか。


最近はピクシーの不人気ぶりが何だかキャラになってきたみたいで他の魔物娘のほうが影が薄くなってきてる気がします。これって何手言うんですかね?
ツンデレ?

12/04/04 09:36 特車2課

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