連載小説
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小さな組長
「おら!動けよ親父!」麗奈

「ひいいいい・・・未麗助けてくれ〜・・・」哲二

「半分喜んでる顔で言われてもな・・・」未麗

今現在麗奈は哲二を馬がわりにして遊んでいる。ちっちゃくなって。前回の飴玉のせいで幼き姿に戻ってしまった。どうやら性格も小さな時に戻ってしまったらしい。父親を玩具にしてしまっている。哲二は麗奈の幼い日を思い出して、苦笑いしながら助けを求めている。

「先代。あの飴玉はいったい・・・?」ティコ

「外国行ってるときに、なんか魔女に会ってな。「これを食べればびっくり!あなたの夫はベタ惚れ♪」とか言っててな。」未麗

「で・・・」ティコ

「もともと夫婦仲は最高だ。だから意味がない。そう思って、結婚した麗奈に土産として食わせたんだが・・・。迂闊だった。魔女はサバトの魔物だ。小さくなっちまうのも頷ける。勧誘の意味でも渡してきたんだろう。」未麗

「組長はいつ元に戻るんで・・・?」ハウ

「分からん。もう朝だ。このまま一生ってこともありえる。けどさすがにそこまで悪どい商売はサバトはしない。多分今日限りだろう。」未麗

「痛たた・・・!髪を引っ張らないで・・・」哲二

「うるせー!遊びたい遊びたい!」麗奈

「うーん。やっぱり私そっくりだ。」未麗

「ほっこりしてる場合じゃありません。叔父貴を助けてあげてください。」ティコ

「めんどくせー・・・ほら麗奈。お父さんは痛がってる。もうやめてあげてやれ。」未麗

「やだー!遊びたい!遊びたい!」麗奈

「いいかげんにしろ!お父さんを困らせるな!」未麗

「おい、未麗・・・ちょっときつく言い過ぎだ・・・」哲二

「うっ・・・」麗奈

「あ」哲二

「え」未麗

「まさか・・・」ティコ

「やべっ」ハウ




「うわああああああああん!!!アタシは遊びたいのにいいいい!!!やだやだやだやだ!!!」麗奈





「ひいいいい!ヘルプミー!」哲二

「やっちまった・・・」未麗

どうやら完全に子供になっているようだ。凄まじい声量での子供の必殺技、駄々をこねる。の発動だ。哲二の背中の上でジタジタ暴れて泣いている。わんわん麗奈が泣いていると・・・


「麗奈さん。ほらお菓子だよー。」陽太郎

「うわああああん!ふぇ・・・?」麗奈

「美味しいよ〜。だから泣かないで。」陽太郎

「うっ・・・ヒック・・・うん・・・アムッ・・・美味しい・・・♪」麗奈

「すっかり陽太郎君に手懐けられているな・・・」未麗

「うう・・・助かった・・・」哲二

そこにはすっかりお兄ちゃんとしてしっかりした陽太郎がいた。彼は立派な父親になることだろう。夫なのにお兄ちゃんとは奇妙な話だが。

「陽好き!大きくなったら結婚しよ!」麗奈

「(もう貴方としてるんだけどなあ・・・)うん。」陽太郎

「へへへぇ・・・♪」麗奈

「ああ、眼福眼福。」未麗

「うう・・・お嫁に行くのかあ・・・父さんは悲しいぞお・・・」哲二

「もう、若のとこ行ってんでしょうが。」ティコ

「つーちゃんはどんな父親になるのかなあ・・・」ハウ


そんなこんなでとりあえずは乗りきった。そして、少し時間がたつ。


「組長。私のことは?」葵

「葵だろ?いっつも美味しい料理作ってくれてる!ありがとうな!」麗奈

「へへへ・・・」葵

どうやら、普段組長から聞けない事を幼くなった今がチャンスだと組員達が聞くようだ。子供は怖い。何もかも正直に語る。無邪気というなの邪気だ。

「私は・・・」菊

「菊!お前も料理作ってる!とくにあの油揚げが美味しい!」麗奈

「うれしい・・・」菊

「あー・・・私は・・・」薫

「いっつも糸で助けてくれる!危ない時何回も助けてくれてありがとう!」麗奈

「涙出てきた・・・」薫

「私は・・・なんかしてるかな・・・」桜花

「いっつも影で見てくれてるじゃん!知ってんだぞ!」麗奈

「バレてた・・・!?」桜花

「あたしー!」リン

「あたしも」リナ

「リンはいっつも元気で組が楽しい!リナはリンのいいお姉さん役!」麗奈

「ええー!あたしの方がリナより年上なのにー!」リン

「まあだいたい分かってた。」リナ

「私。」ミウ

「YES。YES。」ミーナ

「いっつも二人見てて楽しい!それにいざって時は頼りになる!」麗奈

「泣いた。」ミウ

「泣いた。」ミーナ

「わだすは・・・新入りだしねえですよ・・・ね・・・」千代

「ねーわけないじゃん!いっつも頑張ってくれてて、それに努力家!知ってるんだぞ。アタシのこと慕ってくれてるの!こっちもありがとうな!」麗奈

「ありがたいだあ・・・ばっちゃにいい便りがだせます・・・」千代

「よっしゃ私!」アカ

「・・・・」アオ

「アカお酒飲み!アオはもっとお酒飲み!」麗奈

「ひでえ!」アカ

「・・・・(私がアカよりも大酒飲みなのを組長知ってる・・・!?)」アオ

「うちh「くたばれ糞狸」アアアアアアンマリダアアアアアアアア!!!!!」加奈子

「自業自得だな。」ティコ

「本当になんでも正直に言うのか・・・いや、あんまり変わってないか?」ハウ

「ティコー!尻尾でだっこ!」麗奈

「はいはい。」ティコ

「わーい!」麗奈

「ほーれほーれ。(重っ!)」ティコ

「陽も!陽も!」麗奈

「え」陽太郎

「ティコお願い〜」麗奈

「もちろんですよ。姐さん。(死ぬ!)さあ若も。(助けてええええ!)」ティコ

「ティコさん顔が・・・」陽太郎

ティコの顔が完全に助けを求めている。しかし無邪気というなの邪気を纏う麗奈の頼みは断れない。陽太郎は恐る恐るティコの尻尾に近づく。






グギッ





「」ティコ

パタン

「あああああ!姉さああああああん!」ハウ

「どうしたんだー?ティコー?」麗奈

「早く!応急処置!応急処置!」哲二

「ティコさん!しっかり!」士郎

どうやらさすがに耐えきれなかったようだ。完全に腰をやったティコ。口から魂のようなものが出ている。


時刻は夜へと進む


〜晩ご飯〜


「メシ!メシ!」麗奈

「はいはい。了解しましたよ〜。」葵

「急げ急げ。」菊

「ご飯!ご飯!」リン

「うーん。姉さんはやっぱり子供なのかな・・・?」リナ

〜実食〜

「やっぱりモグ。美味しい!アム」麗奈

「くみちょモグ。喋りながらング。行儀悪いよゴクリ。」リン

「姉さんあんたもです。」リナ

作った者としては嬉しい光景だろう。しかし、子供特有の「アレ」が。

「ん?あっ人参残しちゃダメでしょ?組長?」葵

「あっ。ピーマンまで。」菊

「やだ。おいしくないもん。」麗奈

そう、好き嫌いだ。作者も野菜は嫌いだ。しかし、ちゃんと食べなければならない。大きくなれないのだから。

「食べなさい。」葵

「やだ。」麗奈

「食べて組長。」菊

「やだ。」麗奈

「姉さんは食べてるよ?組長。」リナ

「モリモリアムアムゴクゴクバクバク。おいしー!」リン

「でもやだ。」麗奈

「麗奈さん。食べないんですか?」陽太郎

「陽が食べて!」麗奈

「・・・・薫さーん。」陽太郎

「あいよ。」薫




シュルシュル




ガシッ!



「みゃああああああ!離せえええええ!」麗奈


薫の糸で、無理矢理麗奈を座らせた。そして口に野菜を入れてゆく。


「はい、あーん。」陽太郎

「むー!」麗奈

「こちょこちょー。」陽太郎

「きゃははは!」麗奈

「えい」陽太郎

ズボッ!

「あごごごごおごっごおっっご!」麗奈

「はい。食べる。」陽太郎

「ゴクンッ・・・!陽の鬼!悪魔!馬鹿!」麗奈

「鬼は貴方でしょう?はい、あーん。」陽太郎

「ひっ・・・!やだあああああああ!」麗奈

「やだで通るわけないでしょう。またくすぐりますよ?」陽太郎

「ううううっ!変態!ドS!ひどい!」麗奈

「こちょこちょー。」陽太郎

「ひぎゃははは!」麗奈

「えい。」陽太郎

「むごおおおっおおおおっ!」麗奈

「若が結構怖い・・・」葵

「Sっ気がでてきだしたわね。」菊

「んー。鬼山も安泰かなー。」哲二

「陽太郎君は容赦無さそうだな・・・昔のお前みたいだなあ哲二・・・」未麗

「今もベッドの上じゃそうでsyバキッ!」哲二

「黙れ殴るぞ」

「もう、殴ってる・・・グスッ」哲二


麗奈に無理矢理野菜を食べさせた後。皆で遊ぶことになった。


〜配管工のおっさんのカートゲーム〜


「アタシ、マ○オ!」麗奈

「じゃあ僕は、キ○ピオ」陽太郎

「私はピー○姫で」ティコ

「ドン○ー」ハウ


3

「組長がんばれー。」薫

「皆楽しそうだな〜。」哲二



「いっけー!よっちゃん!」勤

「ティコさんもがんばってー!」士郎



「さあさあ張った張ったあ!誰が勝つかな!?」加奈子

「組長に。」葵

「みんなー!」リン

「姉さんそれ無理。」リナ

GO!


「しゃあああ!トップだ!」麗奈

「まだ、分かりませんよ。」陽太郎

「ひいいいいい!バナナ!ああっ甲羅が!」ティコ

「・・・・ニヤリ」ハウ

楽しそうに、プレイする三人だが、ハウのみが不適な笑みを浮かべていた。


バキッ

「あっ!」麗奈

「甲羅です。逃がしません。」陽太郎

「むぐう・・・負けないもん!」麗奈

「あああああ!海に!」ティコ

(おかしいよね・・・?)葵

(うん・・・)菊

(だってさあ・・・)薫

(ハウはんが最後尾にいるやなんて・・・)加奈子

そう、おかしいところはハウが最後尾にいることだ。いつもなら・・・・

(蹴散らして・・・)桜花

(叩きのめして・・・)リナ

(いじめてるのが・・・)ミウ

(ハウさんなんだよね〜)リン

そうするのがハウなのだ。しかしそれをしない。だが、皆もやったことがあると思う。このゲームで最後尾になると・・・

「いけえ!かみなりー!」ハウ

「ファッ!?」陽太郎&麗奈

「海に落ちてたから関係なかった・・・」ティコ

「さらに星!どかーん!」ハウ

「ひいいいいいい!また海に!」ティコ

「逃げろ逃げろ!」麗奈

「もうすぐそこまでハウさんが!」陽太郎

「松茸ダーッシュ!」ハウ

「ぎゃあああああああ!!!」麗奈&陽太郎


絶対に友達に嫌われるから止めよう。


1位 ハウ

2位 陽太郎

3位 麗奈

そもそも間に合わなかった ティコ


「うう・・・ひどい・・・」麗奈

「ズーン・・・もうやだ・・・」ティコ

「ふんすふんす」ハウ

「容赦ない・・・」陽太郎


ハウが若頭補佐まで登り詰めたのはこの勝負事への容赦のなさなのかもしれない。


〜ベッドへ〜

「今日はもう寝よう・・・疲れた・・・」陽太郎

ベッドへGO。電車を思い出す。それはいいのだが・・・

「陽・・・」麗奈

「麗奈さん?」陽太郎

寝室へ麗奈が訪ねてきたのだ。幼くなってしまった麗奈は一人でも寝れると言って、今日は別の部屋に寝ていたのだが。

「陽が寂しいと可愛そうだから・・・一緒に寝てあげるよ・・・?」麗奈

「寝れますよおやすみ」陽太郎

「うう・・・」麗奈

「・・・一緒に寝ます?」陽太郎

「うん・・・!」麗奈

小さな子は背伸びしがち。だけどしっかり見守ってあげましょう。

「麗奈さん苦しくない?」陽太郎

「う・・・うん」麗奈

「ちょっ・・・麗奈さんスリスリしないで。くすぐったい。」陽太郎

「いい匂い・・・」麗奈

「麗奈さん・・・」陽太郎

「ねー陽。」麗奈

「なんですか・・・?」陽太郎

「アタシのこと好き?」麗奈

「・・・好きですよ」陽太郎

「へへへ・・・アタシも・・・」麗奈





「好k(ボンッ!!!!






突然麗奈からピンク色の煙が吹き出した。
元に戻ってしまったようだ。


「あれ?」麗奈

「むぐー!むぐー!」陽太郎

陽太郎はもとにもどった麗奈の胸にスッポリ埋まっている


「アタシ何してたんだ・・・?」麗奈

「むー!むー!」麗奈

「あっ。すまん。」麗奈

「ふえええ・・・」陽太郎

「んー。なんか懐かしい気分だったな。何でだったんだろう?」麗奈

「後日未麗さんに聞いてください・・・」陽太郎

「ふーん。そうすっか・・・ところで陽」麗奈

「何ですか麗奈さん?」陽太郎

「なんか無理やり野菜を食わされたような記憶があるんだ。お前に。」麗奈

「え」陽太郎

「知らねえか?」麗奈

「知らないですよ・・・?」陽太郎

「そっか♪」麗奈

「はい・・・」陽太郎





「じゃあ体に聞くか♪」麗奈

「ばっちり記憶があるうううううううう!!!」陽太郎

嫌なことをされたことだけは覚えていたようだ。

まさに悪夢だろう。



「ところで未麗。あの飴ほんとは?」哲二

「ミュイからもらった。」未麗

「あのバフォちゃんから?なんでまた」哲二

「サバトの勧誘目的らしい。効果はしらんから麗奈に渡した。」未麗

「君もけっこうひどいね・・・」哲二

「まあいいだろう。今頃はもとに戻ってるだろうし。」未麗





「ふんふーん。お兄ちゃんも増えてきたのお・・・♪」ミュイ

「けどミュイ様は彼氏出来ないんですか?」魔女

「お前も同じじゃろ。」ミュイ

「私はお兄ちゃんいますよ」魔女

「ふぎいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」ミュイ


今日もサバトは大騒ぎのようだ。

END






おまけ

〜キャラ紹介2〜


鬼頭(おにがしら) 薫 種族ウシオニ

好きなもの 組の皆 糸を使って何かを縛ること

嫌いなもの 組を脅かす者 雷

肩書き 王魔会直系 鬼山組 舎弟頭

相当の古株で麗奈がまだ組長になる前からいる。能力は若頭に匹敵すると言っても過言ではないだろう。しかし本人は肩書きをあげようとはしない。めんどくさいからと言う。ティコやハウは敬語を使おうと思っていたが、それもめんどうだし年齢も一緒くらいだから薫でいいや。それにお前らの部下だし。という理由で呼び捨てにされている。それだったらなぜ自分は敬語を使ってるのだろうか···雷が嫌いな理由は山にいたころにいきなり目の前に落ちてきたから。
 

寿 桜花 種族 白蛇
 
好きなもの 組の皆 卵 

嫌いなもの 浮気者 嘘つき マングース 寒いこと

肩書き 王魔会直系 鬼山組 舎弟頭


嘘つきを嫌う。寒さが嫌い。種族故の習性なのだろうか。能力は火を扱う事くらい(ただし嫉妬の炎だが)いつかは自分の組が欲しいと思っている。マングースはなぜか鳥肌がたつという。

※ジパング組と言葉があったが、実は鬼山はもともとジパング出身者のみの組だった。しかし途中からハウ、ティコ、ミーナ、ミウ、リナ、リンが入ったのでもう関係なくなった。桜花はそのなかでも相当の薫に続いての古株である。



出雲 菊 種族 稲荷


好きなもの 組の皆 油揚げ料理ならなんでも 

嫌いなもの 台所での料理中に這いよってくる混沌(つまりG)

肩書き 王魔会 直系 鬼山組 専属料理人兼舎弟

料理人なのに何故か鬼山組入りした魔物。本人は楽しいからなんでもいいやと話している。料理の味は一級品。しかし気のせいだろうか。油揚げが異常に多い。



氷上 葵 種族 ゆきおんな

好きなもの 組の皆 鍋 アイス 自分の能力を使って綺麗なものを演出、または作ること。

嫌いなもの 暑いこと(鍋は除く) 台所での(以下略

肩書き 王魔会 直系 鬼山組 専属料理人兼舎弟

料理人なのに(以下略 料理といっても主にデザートを担当している。アイスはとても美味しいと評判。一度「めっちゃ冷たいアイス」を作って組の皆に振る舞ったが全員が凍った。


〜もうちょいおまけ〜


「おい作者。なんで遅れたんだよ。」麗奈

「仕事が少し忙しかったんで・・・すまぬ。」海藻

「死ね」麗奈

「やだ。物語終わっちゃう。」海藻

「ハロウィン終わってからどうだ?2ヶ月だぞ。」麗奈

「ごめんなさい。」海藻

「悔い改めて。」麗奈

「野獣かな?」海藻

「は?」麗奈

「ごめんなさい。」海藻

おしまい
16/03/05 00:40更新 / 海藻
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■作者メッセージ
ごめんなさああああああああああああい!!!!

すごい遅れてしまいました・・・
雑な〆で申し訳ない。ミュイが万能すぎっすね。いくつかおかしいだろと思う設定もあるかもしれませんが、お許しを・・・それではさいならノシ

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