連載小説
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ハロウィンの悪夢
「ハロウィン?」麗奈

「はい、正確にはハロウィーン。昨年頃から急に人気が出だした異国の風習です。」陽太郎

「確か、カボチャを使うんでしたっけ?」ティコ

「魔女とかもいるらしいですよ。」ハウ

「異国って怖いな。」薫

「その筋の者の私たちが言えた立場じゃないわよ。」桜花

「カボチャならありますよ。」葵

「お菓子も使うんですよ。子供達が取りにくるんです。」菊

「お菓子!」リン

「姉さんあなたは大人でしょうが。」リナ

「お酒は?」アカ

「出るところもある。ただし、あくまでシャンパンなどパーティー用のね。」アオ

「カボチャといえば」ミウ

「天ぷら。煮物。チップス。美味しい。」ミーナ

「ばっちゃのカボチャの煮物また食いてえなあ・・・」千代


それぞれのお話。意見。麗奈達はハロウィンをよく知らない。知っているのは陽太郎と勤と士朗くらい。しかし脳内ではお菓子のことばかりだ。



「おい狸。」麗奈

「なんでしょうか。」加奈子

「ハロウィンってなんだ?商人のてめえなら知ってんだろ。」麗奈

「情報料h「あ?」「ウソデススミマセンユルシテクダサイ」加奈子

「えー。まずハロウィンとは。秋の収穫を祝い、魔除けのためにしているお祭りです。一種の宗教みたいなものですな。といっても思想などは関係なく、当時からお祭りみたいなものもあったそうです。しかし、最近ではもうそんなのは関係なく、子供たちがお菓子をもらうため、大人たちは仮装して遊んだり。今はイベントみたいな意味合いが強いです。んで有名な言葉が。」加奈子

「言葉ぁ?」麗奈

「はい。それが。」加奈子




「「「トリックorトリート!!!」」」陽太郎&勤&士朗

「「「ファッ!?」」」麗奈&ティコ&ハウ




「というセリフです。直訳すると、悪戯されるかおもてなしするか。です。つまりお菓子をくれ。さもなくば悪戯しちゃうぞ。というものです。」加奈子


いつのまに仮装していたのだろうか。部屋に陽太郎達が入ってきた。


「お菓子をよこせー」勤

「悪戯するぞー」士朗

「さあさあ。」陽太郎

「よこせー」リン

「姉さん。」リナ

「しろちゃん・・・その格好・・・カワイイ・・・」ティコ

「がおー吸血鬼だぞー」士朗

「つーちゃん・・・私に似とる・・・」ハウ

「ハウさん・・・じゃない。狼男だぞー悪戯するぞー」勤

「んで。陽太郎は・・・」麗奈

「鬼です。」陽太郎

「異国の風習なのに?」麗奈

「はい。麗奈さんみたいでしょ?」陽太郎

「アタシはもっと恐いぞ。」麗奈

「そうですか・・・」陽太郎

「で・・・親分達はどうするんで?」加奈子

「お菓子か」勤

「悪戯されるか」士朗

「さあさあさあ」陽太郎





「そりゃあ」ティコ

「もちろん」ハウ

「悪戯(意味深)で」麗奈




「やっぱそうなるんですか・・・」陽太郎

「お菓子をください」勤

「お願いです。」士朗

「えー・・・」ティコ

「つまらん・・・」ハウ

「まあ、部屋でおっ始めるわけにもいかねえか・・・煎餅でも取ってくる。」麗奈

「煎餅ですか・・・」陽太郎

「チョコレートとか飴・・・」勤

「せめて甘いもの・・・」士朗

「うるせえ。じゃあ行ってくる。」麗奈


そうして麗奈が立ち上がったとたん・・・



ピンポーン

「あ?んだこんな時間に」麗奈

「もしかしてハロウィンだから別の子供たちが来たんじゃ。」ティコ

「けど、こんな所に来ますかね?」ハウ

「ちっ・・・めんどくせえ・・・」麗奈

そして玄関に向かう麗奈達




「んだあ!?こんな時間に!?どこのやろうだ!」麗奈

そしてドアを開ける

ガラガラガラ・・・

「子供ならもう帰れよ!あぶねえぞ!」麗奈


そこに立っていたのは・・・





「ずいぶんなあいさつだな麗奈」未麗






「・・・・・・・・・・・・・・・・え」麗奈

「え」陽太郎

「「「「「「え」」」」」」」薫&桜花&菊&葵&アカ&アオ

「ただいまー」哲二





「おおおおおおおお!おふくろ!?それに親父!?」麗奈

「お前そこまで驚くほど親の顔が恐いか。」未麗

「ただいまー」哲二

「先代!?なんでこんな時間に!?」ティコ

「お呼びになれば、すぐに参りましたのに!?」ハウ

「いや、わるいなティコ、ハウ。文句ならこの馬鹿旦那に言ってくれ。」未麗

「いやあ結婚式で手紙出したろ。商談が纏まったから、帰ってきたんだ。ただ帰ったら面白くないから黙って向かおうかなあ・・・なんて。ハハハ」哲二

「しかし、叔父貴!仮にもあなたは鬼山の元組長の旦那!いささか無防備すぎでしょう!」薫

「もし何かあったら・・・」桜花

「まあ、未麗先代を倒したほどの男性ですから・・・心配はないでしょうけど・・・」菊



説明しましょう。そうしましょう。まず 鬼山 未麗 とは。先代鬼山組の組長であり、現、山城組(といっても二人)若頭。麗奈の実の母親である。結婚式で名前が出てきた以来の登場である。言えない作者も忘れてたなんてとてもじゃないけど言えない

そして、山城 哲二 未麗の夫でインキュバス。実質鬼山の二代目である。海外へ商談に向かっていて、鬼山組を麗奈に任せていた。つまり麗奈は三代目となる。しかし、二代目の期間は極端に短かった。



「陽太郎君は?」未麗

「あー・・・ここに・・・」麗奈

「あー・・・すみませんなんかこんな格好で・・・」陽太郎

「麗奈・・・いくらなんでもコスプレを旦那に強制するのは・・・」未麗

「違う!断じて違う!今はハロウィンだ!」麗奈

「はろうぃん?ああ・・・「ここ」はそうだったな・・・海外いたからわかんねえや・・・」未麗

「お土産もあるよ〜」哲二

「おっしゃ。」麗奈

「ん?」未麗



未麗はあの二人を発見する。


「「ドキドキ・・・」」勤&士朗

「なんだ?そこの坊やたちは?」未麗

「あっ・・・その・・・」勤

「えー・・・」士朗

「なんだ?はっきり言わないと、相手に伝わらないぞ。」未麗

「ティコさんの結婚相手です。」士朗

「ハウさんの結婚相手です。」勤

「・・・・・・・・・・・・・・・・は?」未麗

「わお。めでたい。」哲二

「なにいいいいいいいい!?」未麗



どうやら娘のことしか知らなかったらしい。未麗は絶叫する。哲二は全く動揺していない。


「かあー・・・マジか・・・組の子供たちが揃いも揃って、ショタコンだったとは・・・」未麗

「なんかすみません・・・」ティコ

「もう、決めてしまいましたし。」ハウ

未麗は少しため息をつき、気を取り直し、屋敷に上がる。

「まあ、玄関先もあれだ。部屋に行こう。まだ、見たことない組員もいるだろうし・・・」未麗

「そういえば、ジパングメンバーだけだね。ゴブリンの子や、ミノタウロス、オークの子もいるんだろう?」哲二

「まだ、他にもいます。田舎娘も。後、加奈子も住み着いてます。」薫

「ありゃ、あの商人の子かい。いつも世話なってたからねえ・・・お礼しなきゃね。」哲二

「さて、久しぶりの帰宅だ。いざ・・・」未麗



ドタドタドタ・・・


ガラガラガラ・・・



「お帰りなさい組長・・・?」リナ

「あれー?」リン

「ん?組長が・・・」ミウ

「二人?」ミーナ

「男の人もいるだあ?なんでこげんとこに?」千代

「あっ!哲二はん!」加奈子

「やあ〜久しぶり加奈子ちゃん。帰ってきたよ。」哲二

「「「「「誰?」」」」」






〜説明中〜




「へー!組長の!」ミウ

「確か・・・私達四人が入る時と、入れ違いになった・・・」ミーナ

「お初お目にかかります。」リナ

「先代ー!」リン

「わだす新入りな者で・・・つい最近入ったものです・・・」千代

「ハハハ、賑やかだなあ。なあ未麗。」哲二

「ふむ、元気がいい。可愛い子達だ。」未麗

「んで、おふくろ。土産を・・・」麗奈

「まったく・・・お前は本当に哲二にそっくりだよ・・・」未麗

「照れるなあ。」哲二

「ほら。これ。」未麗

「ん?」麗奈


麗奈は、未麗から一つの小さな袋を貰う。


「飴玉だ。」未麗

「あめだまあ?」麗奈

「ああ、それは魔法の飴玉でな。海外の仲間から貰ってきた。」未麗

「なんだそりゃ?大丈夫なのか?」麗奈

「まあ、食ってみろ。効果はアタシも知らん。」未麗

「怪しすぎんだろ・・・頂きまーす。」麗奈











「うぐっ・・・・」麗奈

「どうした?」未麗

ボンッ!!



「「「「「「「「「「「「「「「うわあ!?」」」」」」」」」」」」」」」一同


突如、麗奈から爆発が起きる。部屋はピンクの煙につつまれ、パニックになる。


「姐さん!」ティコ

「ゲホゲホ・・・!」ハウ

「麗奈!」哲二

「麗奈さん!」陽太郎


そして・・・







「あう・・・」麗奈









「「「「「「「「「「「「「「「へ」」」」」」」」」」」」」」」一同





そこには、幼いオーガが座っていた。


次回に続く。







おまけ


〜キャラ紹介 その1〜


鬼山 麗奈 種族 オーガ

好きなもの 陽太郎 組員達 寿司

嫌いなもの 虫 お化け 父(怒ると恐い)母(厳しい) 

肩書き 王魔界直系三代目鬼山組 組長

近所の住民からは、姉御肌で頼りがいのある親分との認識を持たれている。組長になる前には、結構荒ぶっていた。主に勧誘的な意味で。


荒川ティコ 種族 マンティコア

好きなもの 士朗 麗奈 ハウ 組の皆 オムライス

嫌いなもの 組の邪魔をする者 お化け

肩書き 王魔界直系鬼山組 若頭

組に入る前は結構暴れまわっていた。そこを麗奈が叩きのめす。麗奈に惚れ込み、鬼山組へ入る。普段は冷静沈着だが、想定外の状況が起こると普通の女性になる。


宮野ハウ 種族 ヘルハウンド

好きなもの 勤 麗奈 ティコ 組の皆 肉

嫌いなもの 寒さ お化け

肩書き 王魔界直系鬼山組 若頭補佐

いつもティコと一緒で、喧嘩もしない。ティコと一緒に叩きのめされた。そして鬼山組員となる。普段からティコをフォローし、サポートする。こっちが姉貴分と勘違いされることも
15/10/16 21:54更新 / 海藻
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■作者メッセージ
すげえ!


全然ハロウィン関係ない!

ドーモ、海藻です。
読んでくださる皆さん。未麗、哲二のことは覚えていたでしょうか?
え?一発ネタだと思った?え?そんなやつ知らない?大丈夫です。
私も忘れてました。詳しくは忘れていたこと その3をご覧くださいませ。

はてさてロリとなった麗奈。どうなってしまうのか。
次回に続きます。

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