「ん、んぅ…はっ?! 唯?!妖狐…くっ?! なんだ??　体が縛られて???」
「やっと起きたんかい? 坊主」
「っ! 妖狐っ!」
青年が気絶から復帰した頃にはもうすっかり日が落ちて外は黒一色の世界である。
人間である青年が周りを観察するにはちょっと光量が足りなくて判断するのに時間がかかったようだが、どうやら青年は足を投げ出し腰を落とした状態で縛られているみたいだ。
しかも全裸で。

「どや? 坊主? 気はしっかりしとるかぁ?」
「っく! 馬鹿にすんなっ!…っ!?」
「よっしゃ、それだけ吐ければ上々やん」
青年が起きたことに気付いた妖狐は歩み寄って屈み、頬をペチペチと叩くことで挑発でもしたいのかニヤニヤと口を歪ませて青年を見やる。
青年の方も目を三白眼にして怒りをあらわにして睨み返すが…

よく見れば妖狐は裸であり、ちょうど青年の視線の先には…たゆんたゆん…

恥らって視線を逸らした青年をカカカッと笑って妖狐は立派なその山をぶるんと揺らして立ち上がり、代わりに誰かを呼ぶように手の人差し指を暗闇に向かって折り曲げる動作をして暫く。

その指の先、暗闇の中から出てきたのは…

「え、えへへ…どうかな? おにいちゃん♪」
「なっ…唯…お前…」
「うん、梅香さんに妖狐にしてもらった♪」
語尾に喜びを滲ませて黄金色の尻尾を一本だけ腰から垂らし、耳をひくつかせる肉親…妹の唯だった。
しかしその瞳には輝きは無く、その様子を悪い笑みを浮かべて青年から見て左に立って眺めている梅香である。

「お、おまえ…」
「うふふ♪　前から好きだったお兄ちゃんに…お兄ちゃんの為にとっておいた私の『はじめて』をあげるね♪」
「ひゅー♪　この色男っ♪」
あまりの唐突な出来事に口を鯉の如くパクつかせる青年と恥らうように頬に手を当てて艶やかな裸体をくねらせる唯。
囃し立てる梅香の声なんて聞こえないほどに混乱した青年は今の現実を受け付けられていないようだが…体は正直であった。

「…♪　あはぁ、おにいちゃん元気ぃ♪」
「っ!」
「じゃぁ、いっぱいナメナメしてあげるね♪」
縄で柱に括り付けられた青年の遥か手前で屈んだ唯は尻尾とともにその重力に従って垂れてきた胸の肉を揺らし、じりじりと青年の股間にいきり立つ一物へ赤ちゃんがそうするように手足を狐のように畳へとつけて寄りだす唯に青年は慌て出す。

「ま、待て唯っ! お、俺たち兄妹…血縁だろ!? 」
「でぇも〜今は違うの…でしょ? はい、到着ぅ♪」
「そんなんでぇいちいち気にするなや! これから…たっぷりとオシオキしてやるさかぃ♪　覚悟しぃや♪」
しかしもうすでに魔物化して思考まで上書きされた唯にはその声は届かず舌を伸ばせばしゃぶれるところまで唯の侵入を許してしまい狼狽える青年へ梅香からきつい口調で咎められた。
だがその声はすぐに妖狐などの魔物特有の情欲の熱がたんまり籠ったアツいものとなって青年の耳元に息をかける梅香。
そして下は下でスンスンと鼻先をひくつかせて「はぁん♪」とトロ顔になり耳を垂らせている唯は犬の待てよろしく何か命令を待っているようで…

「…えぇよ、唯ちゃん。気持ちよぅさせちゃりっ!」
「っ! はいっ、梅香さぁん♪　…ｱﾑｯ」
「っほぉぁ!? ゆ、唯ぃ何し…くふぅっ!!?」
それは梅香のたった一言で一気に解除され上品にしゃぶりついた、と思いきや一気にバキュームで啜りだすその過激なフェラに思わず感嘆の息を漏らす青年であった。
ただし、まだ上下動はしていない…そうあくまで口に含んで吸っているだけ。
含んだ口からはその匂いをもっと飲みたいとグプププといやらしい吸入音が…

「なんやぁ? これで声あげんかぃ? まだまだお楽しみは…これからやでぇ♪」
「ﾝｯ…ｸﾞﾌﾟｯ…ﾁｭﾙﾙﾙﾙ」
「ぅぁ!? そ、そんな…頭ごと…っくぅぅ!!!」
また何かの合図だろうか?
梅香のその一声で唯は吸い込むだけのフェラに頭の上下を追加し出したのだ。
口から鈴口が出る寸前から一気に喉奥まで導かれ青年の根元まで全て飲み込んだ…と思ったら吸いながら再び鈴口を露出させるまで顔を上げる。
一物に対する愛情をひと時も離すまいと口からモノを全く出そうとしないその顔は…ひょっとこのように口先を尖らせた後にもっと食堂の奥へと導く為に半開きになる口など表情豊かに、艶やかに青年を攻めたてている。
『元』血縁の妹が、である。

「おぅおぅ♪　いやらしぃ〜顔しおってからに♪」
「ぐぅふぅ…っぁぁ♪」
「愛しのお兄ちゃんも満足そうやで?」
梅香のその呟きを聞いた唯は目元が明らかに下がって背景に♪やらハートやらが浮き出そうな程に喜んでいるみたいで、口が使えない代わりに尻尾を激しくブンブン揺らすので間違いないだろう。
現に妹からと言う背徳行為を抜きにしてもかなり気持ちがいいのか青年は歯を食いしばり口の端からは涎を垂らすほどである…。
徐々に響きだす水気を含んだ音がなおも劣情を刺激し出す、そんな快楽に抗う様を青年の顔近くで覗き込むように見ていた梅香だったが不意に青年の耳へ口を寄せていき…

「素直になりぃな…ﾊﾑｯ♪」
「あっがぁっ!! み、耳をッ…しゃぶ…る…」
「ん〜♪　聞こえんなぁ〜♪」
そのまま膝をついて耳へと舌を這わす梅香に青年の理性がゴリゴリと削られる。
梅香自身それを辞める気は更々無い様で、青年からの抗議の声は耳をたたむ動作をしてスルーを決め込んだようだ。
その間にも下半身はとてつもない快感が精巣を刺激し、鈴口から外へ出れるのをまだかまだかと急かしているのか棒がパンパンに腫れ上がりだす。
それはディープスロートをしている唯が一番よくわかるのだが、あまりにも太くなったためにちょっと呼吸がし辛そうで目からはほんのりと涙がこぼれている。
しかしその激しい行為を止めることはなく、寧ろ追加…いや、止めという感じで舌まで絡ませだす始末。

さすがにこれには…。

「っふぁ! ぁぁぁ!!」
「んぷぅぅ♪…ﾝｸｯ…ﾝｸｯ…」
「おぉ、旨そやねぇ♪　えぇ飲みっぷりや♪」
最奥に導いた瞬間にやってきた脈動に歓喜の声を上げて体が震える唯はそのまま青年の体から溢れた快楽を自分の胃へと叩き込むように一滴漏らさず吸引しだす。
その艶やかな様子を脱力しきった青年は意識を飛ばしかけながら梅香共々眺めている。
やがて飲み終えたのか口を放して「ふぅ」と一息ついた唯は数回呼吸を整えるだけで再び青年の一物へと舌を這わせだす。
鈴口、カリ首、裏筋…ツツーっと蛞蝓のように這う舌はそのまま玉袋へ行かず再び逆順で鈴口へと戻り先ほど吸いきれなかった精子をストローに見立てた竿から啜りだしていく。

「ﾁｭｩｩｩ…はぁ♪　おいしぃ、おいしいよぉ♪」
「ほな…うちにも少し…な?」
「はぁい♪」
竿を含んでリスのように頬を膨らませていた唯が口からモノを抜いて青年の鼻先数十センチの所まで上体を起こすと今まで耳に張り付いていた梅香がそちらに上体を乗り出して…。

「あぅむ…ﾚﾛﾚﾛｯ…おぉ…旨ぃ…やんかぁ…」
「はむぅ…ﾁｭｩ…ふふぅ…さすがぁ…おにいちゃん…」
「…ｺﾞｸｯ」
唯の閉じた口へと自分の唇を合わせてじっくりと青年の精子を味わうように少しずつ唯の中から掻き出して飲み始める。
目の前で行われる百合百合しい行為に興奮を覚えた青年は再び勃起するまで一瞬であった。
喉奥へ唾をのみこむ音を耳聡く捉えた唯は視線を再び下の分身へと向けると…

「あはぁ♪　おにいちゃん…エッチなんだからぁ♪」
「おぉ、男の子やねぇ♪」
「じゃあ今度は…これでシてあげるね♪」
元気に立つそれを見つめて上気した顔で微笑む唯と人差し指でつついて遊ぶ梅香に青年はわたわたと慌てるそぶりを見せるも、唯が自分の胸を寄せあげて青年に見せびらかすことで動きを止めた。
元々人間の頃でも大き目だったその肉塊は妖狐化することで２回りほども大きくなり、比喩でもなんでもなく本当に西瓜サイズになったそれ。
青年は何も語らなかったがビクンと元気よく跳ねる股間を見ればどれだけそれに期待しているのか丸わかりだった。

「おにいちゃん、もぅガマン汁でてる♪　ﾚﾛｫ…」
「うぁぁ…」
「うふふ♪　じゃあいくよ? おにいちゃん…えぃ♪」
先ほどのお掃除フェラで涎まみれになっていた一物に再び唯はローション並みの粘度のソレを重ね掛けして確り自分の胸を抱きしめたまま一気にその天然オナホを落とし込む。
亀頭に触れた瞬間、ぴっちりと閉じていたその隙間は形を変えてイチモツを避けるようにして割れていくがそのすぐ後に逃すまいと質量をもった肉の壁が再び閉じてアツく反り返ったモノを包み込む。
先ほどのキュッキュと締め付けだされた口内性行とは違うぎゅうぎゅうと柔らかく締め付けるその感じに青年はまた魂の抜けるような情けない声を上げてしまうのも仕方がない。

「あふぅ…ふわぁ…どう…おにぃ…ちゃん?」
「あぁ、唯? 今ぁ話しても真面に返事なんてできへんと思うでぇ?」
「あ゛ーっ!うぁー!!」
まるでゾンビのように唸る実兄を尻目に唯はリズミカルに胸を兄の下腹部へ打ち付けていく。
しかしただ打ち付けるだけではなく形を変えるそれを時には同時に、時には左右で時間差をつけて、またある時には胸を開けて再び閉めて…。
優しくも激しい攻めは青年の理性を削ぎ落とすのにもっとも効果的であった。

「んぅ〜…なんや、私もシてほしゅぅなったわぁ…うん、そうやね…」
そんな愛ある交わりを間近で見せつけられているこの状況を作った張本人、梅香もその熱気にあてられたようで頬を上気させて彼の一物を凝視していた。
しかしこの状況を作った手前、唯との約束事で「はじめては私が貰う」と青年が気絶している間に交わしたそれの為に無理におかせないでいる。
しかし我慢できないのもまた事実。
自慰程度では絶対に収まりそうにもないその肉欲を満たすべく妖狐は不意に立ち上がって青年の顔をまたいで…

「おぃ小僧、舐めなっ♪」
「うぷぅ!? 」
「んんっ♪　そうや、それでえぇねん♪」
顔を天に向けてほぼ放心状態だった彼に膝を折って腰を落とし局部を青年の口へ密着させた。
青年の方は意識が戻ったようで最初はもがもがと何か言っていたようだが濃厚な妖狐の愛液の匂いをかがされて理性が飛んだのかトロンとした目になって鼻先にあったクリトリスの下あたりを舐めだしたのである。
その場所のチョイスに満足したのか妖狐はもっと強く密着させるためにより膝を曲げた、その時…

「…もぅ我慢できないっ! いれるね? いれるね?? おにいちゃんっ!」
「ちょ…んぅ♪…お、おちつきぃ? …ぁん♪」
「ﾊｧﾊｧ…いくよ? ねぇおにいちゃん? いくよっ!!? 」
目の前から香り出す本家妖狐の魔力に影響されてか息を荒くして目を血走らせる唯はパイズリをはたと止めてしまい、自分の股間に手を当てて解すような動作をすると共に腰を上げて梅香の尻尾に顔をうずめるようにしながら唯はいきり立ち不満そうにしている一物へと狙いを定めて…本人の返事を待たずして腰を勢いよく深々と下ろしたのだ。

その時ブチブチッ、と何かが破れる音がしたが…

「…っっ〜〜♪　なにぃこれぇ!! にゃにこりぇっっ!! きもちぃぃ!!」
「おぅおぅ破瓜して一発目がきもちぃ、っちゃぁ…すっかり妖狐やね♪」
「あん♪あっ♪も、もっとぉ♪　だいしゅきぃ♪　おにいちゃぁん♪　だいしゅきぃぃぃッッ♪」
その梅香の言葉通り、唯はまだ誰一人として侵入を許していない自分の子袋へと実兄の一物を深々と銜え込んだのに顔はすっかり魔物娘のそれであり、最初から激しく腰を打ち付けだしたのだ。
実の妹からの熱烈なラブコールでさらにモノを固くすると同時に梅香の秘裂を鼻息荒く舐めだす青年、とここまでは梅香の脳内に描いたシナリオ通りだったのだが…アクシデントはいつ起こるかわからないのである。

「ばいかさぁん♪　いっしょにぃ♪　気持ちよくなりまひょぅ♪　ﾁｭｯ♪」
「ひぃぁ!? え、えっ!? ちょ、唯っ!? 」
「ばいかぁさぁん♪」
酔っぱらいのソレよろしくすっかり性に酔っぱらった唯が何を思ったか青年にもたれかかるように倒れて梅香の秘所を舐めている兄の顎側、俗にいう菊門と呼ばれる場所を舌で愛撫し出したのだ。
予想外のことで焦り出す梅香を無視するように二匹の蛞蝓は梅香の気持ちいい場所を的確に刺激しだし梅香の思考が一時中断してしまう。

「かっ!? や、やめぇ〜♪」
「ﾁｭﾙｯ…ﾚﾛﾛﾛ…」
「ﾚﾛｯ…」
梅香の恥丘でダンスをするように兄妹たちは互いの舌を絡ませたり離れたりしつつ愛撫する。
これにより梅香の中の性欲に完全に火がついてしまい…

「ぅあぁ♪　も、もっとぉ♪　もっとクリせめてぇ♪」
「ﾁｭｩｩｩ…ｶﾘｯ!」
「くひぃぃぃ♪」
青年を括り付けていた柱へ爪を立ててでかい快楽を受け流そうとした梅香だが続けてやってきた菊門の中に侵入された感覚についには堪え切れず自分の胸をいじりだしてしまうのだった。

パンパンパンと肉と肉がぶつかり汗以外の汁をまき散らす時間は永遠に続くもののように思えた。
勿論そんなことはないのが現実である。

「ばぃかさぁん! もぅ、もぅ…っっ!!」
「俺…も…っ!!」
「え、ええでぇぇ! イくときは…皆でぇ…っ!!」
唯の打ち付ける速度があがるその結合部を見れば肉棒も先ほど以上に腫れ上がりいつ爆発してもおかしくないほどだった。
それぞれが限界と申告しあう中…



「んー! んぅぅぅ!!」
「き、きちゃぁぁ! あっつぃせいしぃ♪」
「あふあぁぁぁぁ♪」
梅香の秘所を舐めていた青年イクと同時に梅香のクリトリスを噛み千切る勢いで噛みこんでアツくたぎる子種汁をなんの躊躇いもなく深々と唯とつながった瞬間に合わせて解き放ち、唯は腰を強く押し付けて兄の精子を逃さないようにしつつ快楽に飲まれないようにとよ梅香の尻尾をぎゅっと強く握っていた。
梅香は梅香で強く揉みこんだ自分の胸のいただき、乳首に爪を立てて強く引っ張ったところへ青年による激しすぎる刺激がきたせいで一気に絶頂を迎えていた。

事後の快楽にぐったりした二匹の妖狐はともに畳へ倒れこんでしまい、青年も強すぎる快楽のせいで気絶したのかピクリとも動かなかった…。





空には満月だけが輝く…月見酒にはもってこいの空模様である…。




【完】