読切小説
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女勇者であるこの私がスライムごときに負けるなど絶対あり得ん(キリッ

「ふん!!寝込みを襲ってくるとは中々やるな、スライムめ!!だが、人の形もとれないような貴様ごときの相手、私の相棒を起こすまでもない!!」

……………………。

「魔物と戦うのは初めてだが……腕試しにはちょうどいい!!くらえ、私の剣裁き!!」

(ヒュンッ!!
(むにゅんっ

「なっ!?わ、私の剣が奪われただと!!くそっ!!か、返せ!!かえ……!!」

(しゅるんっ
(しゅるるる……

「な、何をする……!!や、やめろ!!鎧の隙間から入ってくるなぁ!!」

(にゅるん
(ぴちゃ……ぴちゃ……

「あ、いうう……!!胸から、離れ……いひゃうっ!!」

(ビクン!!
(にゅる、にゅる……

「うあ、ぐ……うぁっ……♪い、今の、ちがっ……!!勇者のわ、私がぁ……スライムに背中、這い回られて……気持ちよく、なんて……あうっ!!」

(しゅるり……
(チョン

「ひあっ!?そ、そこ、やだぁ……!!私まだ、お嫁さんに、なってな……!!」

(ぐちゅ……
(ぐちゅん

「あっ、うっ、やぁぁ!!スライム、中に、入ってぇ……!!暴れちゃ、だめっ、ひやぁぁ……!! も、もう、立てなっ……!!」

(どさっ
(ぐちゅぐちゅ……

「お、起きろ!!早く起きて、私を守ってくれ……!!このままじゃ、私……むぐぅ!?」

(じゅぽっ
(しゅるしゅる……

「んむっ……!!んんっ、んー……!!んっ、ん、んんっ……!!」

(ごく、ごく……
(ぐちゅる……

「んー、んー!!んっ……んっ、んっ、んんんっ!!………………んっ……♪」

(ごくり……
(とろぉ……

「んんっ♪んっ、んうう♪んうううう♪」

(ぐちゅ、ぐちゅ
(ぐちゅちゅちゅちゅちゅちゅ!!

「んむうううう♪」

…………きもち…………きもち、いいよぉ♪
すらいむさんがからだのなかにはいってくるの、きもちいぃ♪
もっと、もっとぉ♪

「んっ、んんっ……♪」

すらいむさんをのむと、からだあつくなって……さわられたとこ、ぜんぶびくびくしちゃってぇ……♪
とけちゃうっ♪わたしもとけちゃう、よぉぉ♪

(くりっ……

やっ、そこっ、おまめさ……

「んむううううううう♪」

(ぷしゃああああっっっっ!!

はぁっ、はぁっ……♪
わたし、すらいむさんと、つながっちゃったのかな……なんとなくだけど、すらいむさんのかんがえてることわかるし……なにより、あたまふわふわして、むずかしいこと、かんがえられないよぉ……

けど、このからだ、すき……♪
いっぱいきもちよくしてくれたすらいむさんといっしょなの、すきぃ……♪

でも……このすがた、わたしのあいぼうのかれがみたら、どうおもうのかな……?

(くにゅっ

すらいむさん……えっと、どうしたの?そうぞうしてみろ、って……えっと……
かれのめが、わたしにくぎづけになって……すらいむさんみたいに、わたしのからだをらんぼうに……

(……じゅんっ

……みせたい。
わたしといっしょにきてくれた、あのひとに……よろいもふくもすてて、あのひとにわたしのぜんぶをみせたい……♪
すらいむさんおねがい、そこにいるかれのところに、わたしをつれてって……♪

(にゅるっ、にゅるるる……

……………………。
どうしたの、すらいむさん……?えっと、ふんふん……へぇ、そうなんだぁ……♪
ありがとう、おしえてくれて……♪



あぁ、ついた……♪ふふ、かれったらまだねてる……
きす、しちゃお……♪

「ん、んんっ……♪」
「ふぐっ……んんっ!?」

あ、やっとおきたぁ……♪
さっきまでわたしがおおきなこえでよんでも、おきなかったのに……♪

「お、おい!!お前、どうしたんだ!!スライムが、とりついて……!!」
「あぁ、これぇ?このこねぇ、すっごくいいこなんだよぉ……♪」

わたしがいいおわるよりもまえにすらいむさんはうごいて、わたしのだいじなひとのからだをがっしりとつかまえてくれた。
ほんとうに、いいこなんだから……♪

「ぐ、うぁぁぁ!!服まで、溶けて……何でだ、何でこんなこと……」
「……すきっていいにきたから」

わたしがすきっていったとたん、かれのいやがっていたかおがびっくりしながらもわたしをみた。

「わたしね、あなたといっしょにたびができるってきまったひ、すっごくうれしかった。あなたがいっしょにいるだけで、なんでもできるようなきがしたの。いままで、それがなんでだかわかんなかったけど……このこがね、さっきおしえてくれたの。それは、すきってきもちなんだって。そのきもちは、がまんしちゃだめなんだって。だから……」

ぐちゃり、ぐちゃり。
すらいむがおとをたてて、かれのからだをはいまわる。けれど、わたしのときみたいにごういんなことはしない。
ただ、つつみこんでくれてるだけだ。
わたしのきもちを、あとおししてくれているだけなんだ。

「……ね。わたしと、ひとつになろ♪」

わたしはおもいっきりわらう。
それいじょう、わたしはかれになにもしなかった。
すらいむさんにたのんで、えっちなきもちでいっぱいにしてもらうこともできたけど……わたしは、かれのほんとうのきもちがききたかったから。
わたしをすきでいてくれるのか、しりたかったから。

かれは、くるしそうにしたり、かなしそうにしたり、そんなひょうじょうをくりかえしてた。
……そうだよね。
わたしたち、まものをたおすためにたびにでたのに、すぐにまものといっしょになろうだなんて……

「……あー、もう!!どうにでもなれ!!」

……さけんだかれのかおがいっきにちかづいて、わたしのくちびるがかれのくちびるとふれあった。
すらいむさんとはまたちがった、やわらかいかんしょく。
それが、かれのかおりといっしょにわたしのなかにながれこんできて、わたしのねつはいっきにたかまった。
だけど、それはながくはつづかなくて、すぐにかれのくちびるはわたしからはなれていってしまう。

「……ぷはっ!!はぁっ……これが、返事ってことでいいか……?」
「あ……え、っと……」

からだがあつくて、かれのことばをうまくのみこめない。
つまり……きすがへんじ、ってことだから……へんじっていうのは、わたしのこくはくのことで……

「……え……!?」

そのとたん、からだだけじゃなくて、ほっぺまであつくなった。

「いいの……!?」
「そりゃあ、まぁ……そんな笑顔浮かべられて好きって言われて、嬉しくないわけないだろ……」

はぎれのわるいいいかたをしてめをそらす、かれのかおはまっかっかだ。
……きっとわたしもそうなのだろうから、おたがいさまなんだけど。

「お、俺だって、その……勇者学校にいた時からお前のこと……おわぁっ!?」

……そこからさきのことばは、ほとんどあたまにはいらなかった。
かれが、わたしをすきっていってくれた。
いいっていってくれた。

なら……やることは、ひとつだ。

「えへへぇ……♪よかったぁ……♪」
「って、いきなりかよ!?もうちょっと過去を語り合ったりとか、そういうのは……!!」
「だってぇ、ここもじゅんびばんたんみたいだよぉ?」
「うぐっ……!!」

わたしのかわりにすらいむさんがさわってくれたのだけど、まるでじぶんのてでさわったみたいにかんかくがある。
おとこのひとの……おち●ちん。
ずっとわたしのはだかをみていたからかな……だったら、うれしいな……♪

「それじゃあ、いくね……♪もうずっとずっと、いっしょなんだから……♪」
「うぁっ……!!ちょっと、気持ち、良すぎ……!!」

ぐちゅぐちゅっておとをたてて、すらいむさんよりずっとかたいものがわたしのなかにはいってきて。
からだ、どろどろにとけちゃいそうなぐらいあつくって。
このままだと、わたしもすらいむさんみたいになっちゃうのかなぁ……

……でもわたし……こんなにきもちいいなら、そうなってもいいやぁ……♪

すらいむさんと、わたしと、かれ。
そのつながりをいわってくれるみたいに、わたしのなかでしろいはなびがまいあがった。



ぐちゅり、ぐちゅり。
きょうもまたいっぴき、わたしのしたですらいむさんはふえていく。

つぎはあなたも、すらいむさんといっしょになれるといいな……♪


13/10/17 23:05更新 / たんがん

■作者メッセージ

どうも、これでも魔物化大好きたんがんです。
最近はどうも新種を見ると筆が騒ぐようになってしまいまして、今回もキャリアーなスライムちゃんで一本書かせていただきました。

……え?その割にゲイザーさんSS書いてないって?いや、書いたんですけど皆さんの書くお話があんまりにも豊作な上素晴らしすぎた為に現在、構成を練り直してですね……ww
もし期待されているような方がおりましたら、もう少々お待ちくださいませ。

途中から急に女の子の考えが出るようになっておりますが、あれは厳密には女の子の視点ではなく女の子の考えがわかるようになったスライム視点だから、という裏設定もあったりします。
……まぁ、わかりづらいですよね!!(

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

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