魔物は婚う
ぐったりとベッドに体を横たえ、ボクはレニの横で荒い呼吸が治まるのを待った。
「元気は出てきた?」
「少し疲れたかも」
ボクが答えると、レニはボクのおなかを撫で始めた。
いや、撫でるというよりは、肌を揺することで内蔵を揺すっていると言った方が正しい。
「何?ちょっと、あ――」
振動は体の奥に伝わり、ついさっき突かれて揺すられたばかりの
内蔵に、刺激をよみがえらせる。
振動はじわじわと広がる快感へ変わり、精の吸収も速まった。
レニの揺すり方が速くなる。
「んあぁーっ」
快感のうねりにボクが悲鳴を上げると、レニは手を離した。
おなかの中心では子宮が精を吸収し、中心から体の隅々へ快感と温もりを広げて続けいる。
あれほど疎ましかった魔物の体が、今ではボクに喜びと活力をくれていた。
ボクは身も心もどうしようもなく女になってしまっていた。
吸収した精が魔力になりようやく行き渡ったためか、体が軽い。
快楽の余韻に浸っていたボクが落ち着きを取り戻しかけた時、
ふとレニに対する疑念が浮かんだ。
以前に魔物を助けたことがあるとはいえ、手際が良すぎる。
ボクを魔物にしたサキュバスは、アルプが珍しいと言っていた。
だが、レニは魔物化したボクを見ても比較的冷静であり続けた。
これはもしかして――
「レニが昔助けた魔物って、どんな魔物だったの?」
ボクが疑問を口にした途端、レニの表情が険しくなった。
「そうだな、クリスには話しても大丈夫かもしれない」
目を伏せたままレニは語り始めた。
「俺が昔助けた魔物も、クリスと同じアルプだった」
やはり、レニは以前にもアルプを見ていた。
ボクに対して冷静に対応したことにようやく合点がいった。
「そいつが魔物になる前、人間だった頃は俺の弟だったんだ。サキュバスに襲われて
魔物になって、心と体の不一致から精を吸おうとはせずに、飢えに苦しんでいた」
意外な告白がレニの口から飛び出した。それってつまり――
「俺は弟に精を与えた。でないと死んでしまうからな。
でも、魔物化したことと、実の兄と交わったことでショックを受けて、
あいつは姿を消してしまったんだ」
「それ以来一度も会ってないの?」
「会ってない。親もショックを受けて、遠く離れたこの学校に俺は入学させられた。
それ以来実家にも戻ってない」
「そうだったんだ。だからボクには慎重だったんだね」
「弟みたいに壊れてしまうんじゃないかって、正直怖かったよ」
「でもレニのおかげでこうして自分の変化を受け入れられたよ。ありがとう」
礼を言った瞬間、レニの表情が苦痛を感じたかのように歪んだ。
「礼は言わなくていい」
「でも――」
「言わなくていいんだ。善意だけでやったことじゃない。弟が姿を消してからも、
俺はあいつを忘れられなかった。精を与えた時のことが頭から離れなかった。
また抱きたかった。ずっと兄弟として暮らしてたのに」
レニの周りに異性の話がなかった理由がようやく判明した。
アルプと交わったレニは、人間の少女など眼中になかったんだ。
でもそれなら、ボクは弟の代わりだったのだろうか?
心の中にもやもやとした暗い感情が立ち込め始めた。
代わりになんてさせない。
過去の思い出じゃなく、今目の前にいるボクを見て欲しい。
いや、その思い出そのものを――。
「ねえ、レニ」
呼びかけてレニと視線を交わした瞬間、ボクは魔力を放った。
さっきの無意識の魔法とは違う、正真正銘の本気の魅了の魔法。
「!」
身を起こしかけたレニが、再びベッドの上に沈んだ。
もう体に力が入らないはずだ。
ぐったりとした体とは対照的に、下腹部からは生き生きと一物がそそり立つ。
「ボクが苦しんでいたように、レニも苦しんでたんだね」
レニのほおを撫でると、ボクは腰の上にまたがった。
「なら今度はボクがレニを解放する番だよ」
秘所にゆっくりと肉棒を飲み込みながら、ボクは腰を沈めた。
さっきまで男を知らずに、どこか固かったボクの膣内は、
十代の少年の精をたっぷりと吸って、完全に魔物の性器になっていた。
すっかり柔らかくなったボクの膣がレニの肉棒に絡み付く。
「う、あ――」
感じているレニの表情を、ボクは初めて見た。
さっきはあんなに激しく責め立てていたくせに、
ボクと視線が合うとレニは目をそらした。
「ねえレニ、ボクのこと好き?」
かつてサキュバスの少女にボクがされたように、
体内で魔物の性器がレニの肉棒をゆっくりねぶり始める。
「それは――」
レニが言いよどむ。
「ボクを助けるためって言ったけど、女の子としても好きだったんだよね?」
レニは答えない。でもボクには確信があった。
「ほら見て」
肩を広げ、胸を張って見せた。
精を吸ったことで乳房の形が見えるほど膨らみかけた先端で、
みずみずしく張り詰めた桃色の乳輪が、鈍い光沢を浮かべている。
「最初にしたとき、レニはここにむしゃぶりついたよね」
レニの視線がボクの胸に落ちる。
激しく吸われた時の痛みが脳裏によみがえり、一瞬体が震えた。
「女の子としてボクが好きだったんでしょう?」
レニの肉棒が膣内で固さと太さを増した。
誰にも見られず聞かれることのない本音を感じ取ったものの、
確かな言葉が欲しいボクは気づかないふりをする。
「一番じゃなくてもいい。答えて」
「ああ、好きだよ。女の子としてクリスを抱きたいと思った」
少し小さな声でレニが答えた。
「うれしい」
レニにキスをすると、膣がより一層情熱的にうねり始める。
目に見えるほどに、ボクの下腹部はいやらしく波打ち始めた。
「ねえレニ、ボクの物になって」
体にみなぎる魔力が、一点に集中し始める。
「ボクはもうレニの物だよ。だからレニもボクの物になって」
レニが拒まなければ、一気に魔力を流し込むことができる。
そう本能がボクに教えてくれた。
「ボクの物になってくれたら、他の女の子のことは忘れさせてあげる。
昔犯した過ちのことも、みんなみんな忘れさせてあげる。
レニの一番激しい欲望も、一番歪んだ欲望も、全部ボクが受け止めてあげるよ」
嘘だった。本当はレニの欲望が欲しい。
全ての欲望も含めてレニをボクの物にしたかった。
「なる――よ。クリスの物になる」
快楽に溺れ、荒くなる呼吸の中でレニがとぎれとぎれに答えた。
「なって。ボクの物に」
神の前で永遠の愛を誓うのが結婚なら、これは何なのだろう。
魔界の婚姻とでも呼べるのだろうか。
レニの意志を受けて、ボクは一気に魔物の魔力を流し込む。
変化は外には現れなかった。レニの外見は変わらない。
だが、ボクの体内ではレニの肉棒が人間の並の大きさを超えて膨らみ始めた。
内側から無理やり膣内を押し広げられ、ボクは悲鳴を上げる。
真上からまたがっている以上、逃げることはできない。
「ああっ、クリス」
レニがつぶやき、ボクの中に人間の限界をはるかに超える大量の精を放った。
吸収しきれない精液が結合部からあふれ出る。
ボクの魔力を注ぎ込まれ、レニはインキュバスになったのだ。
ボクだけのために精を作り続ける存在に。
もう誰にも渡さない。レニが初めて味わった弟にも。
三度目の精を放ったレニの肉棒は、変わらず勃起し続けていた。
インキュバスの精力だからこその持続力だ。
「ねえ、またさっきのあれをやって」
レニの前で膝立ちになり、お尻と両手を突き出して誘う。
「ああ、いいよ」
うっとりとした声でレニはボクの両手をつかんだ。
さっきとは逆に、今度は期待でボクのお尻はふるふると震える。
レニはこれが好きなんだよね。ボクもだけど。
「だめえ。そんな大きいのを入れられたら女の子になっちゃう」
媚びた声を上げ、体をくねらせると、
レニはボクの手を引き、強引に挿入を開始した。
レニの一番激しい欲望も、一番歪んだ欲望も、みんなみんなボクの物になった。
誰にも渡さない。
「元気は出てきた?」
「少し疲れたかも」
ボクが答えると、レニはボクのおなかを撫で始めた。
いや、撫でるというよりは、肌を揺することで内蔵を揺すっていると言った方が正しい。
「何?ちょっと、あ――」
振動は体の奥に伝わり、ついさっき突かれて揺すられたばかりの
内蔵に、刺激をよみがえらせる。
振動はじわじわと広がる快感へ変わり、精の吸収も速まった。
レニの揺すり方が速くなる。
「んあぁーっ」
快感のうねりにボクが悲鳴を上げると、レニは手を離した。
おなかの中心では子宮が精を吸収し、中心から体の隅々へ快感と温もりを広げて続けいる。
あれほど疎ましかった魔物の体が、今ではボクに喜びと活力をくれていた。
ボクは身も心もどうしようもなく女になってしまっていた。
吸収した精が魔力になりようやく行き渡ったためか、体が軽い。
快楽の余韻に浸っていたボクが落ち着きを取り戻しかけた時、
ふとレニに対する疑念が浮かんだ。
以前に魔物を助けたことがあるとはいえ、手際が良すぎる。
ボクを魔物にしたサキュバスは、アルプが珍しいと言っていた。
だが、レニは魔物化したボクを見ても比較的冷静であり続けた。
これはもしかして――
「レニが昔助けた魔物って、どんな魔物だったの?」
ボクが疑問を口にした途端、レニの表情が険しくなった。
「そうだな、クリスには話しても大丈夫かもしれない」
目を伏せたままレニは語り始めた。
「俺が昔助けた魔物も、クリスと同じアルプだった」
やはり、レニは以前にもアルプを見ていた。
ボクに対して冷静に対応したことにようやく合点がいった。
「そいつが魔物になる前、人間だった頃は俺の弟だったんだ。サキュバスに襲われて
魔物になって、心と体の不一致から精を吸おうとはせずに、飢えに苦しんでいた」
意外な告白がレニの口から飛び出した。それってつまり――
「俺は弟に精を与えた。でないと死んでしまうからな。
でも、魔物化したことと、実の兄と交わったことでショックを受けて、
あいつは姿を消してしまったんだ」
「それ以来一度も会ってないの?」
「会ってない。親もショックを受けて、遠く離れたこの学校に俺は入学させられた。
それ以来実家にも戻ってない」
「そうだったんだ。だからボクには慎重だったんだね」
「弟みたいに壊れてしまうんじゃないかって、正直怖かったよ」
「でもレニのおかげでこうして自分の変化を受け入れられたよ。ありがとう」
礼を言った瞬間、レニの表情が苦痛を感じたかのように歪んだ。
「礼は言わなくていい」
「でも――」
「言わなくていいんだ。善意だけでやったことじゃない。弟が姿を消してからも、
俺はあいつを忘れられなかった。精を与えた時のことが頭から離れなかった。
また抱きたかった。ずっと兄弟として暮らしてたのに」
レニの周りに異性の話がなかった理由がようやく判明した。
アルプと交わったレニは、人間の少女など眼中になかったんだ。
でもそれなら、ボクは弟の代わりだったのだろうか?
心の中にもやもやとした暗い感情が立ち込め始めた。
代わりになんてさせない。
過去の思い出じゃなく、今目の前にいるボクを見て欲しい。
いや、その思い出そのものを――。
「ねえ、レニ」
呼びかけてレニと視線を交わした瞬間、ボクは魔力を放った。
さっきの無意識の魔法とは違う、正真正銘の本気の魅了の魔法。
「!」
身を起こしかけたレニが、再びベッドの上に沈んだ。
もう体に力が入らないはずだ。
ぐったりとした体とは対照的に、下腹部からは生き生きと一物がそそり立つ。
「ボクが苦しんでいたように、レニも苦しんでたんだね」
レニのほおを撫でると、ボクは腰の上にまたがった。
「なら今度はボクがレニを解放する番だよ」
秘所にゆっくりと肉棒を飲み込みながら、ボクは腰を沈めた。
さっきまで男を知らずに、どこか固かったボクの膣内は、
十代の少年の精をたっぷりと吸って、完全に魔物の性器になっていた。
すっかり柔らかくなったボクの膣がレニの肉棒に絡み付く。
「う、あ――」
感じているレニの表情を、ボクは初めて見た。
さっきはあんなに激しく責め立てていたくせに、
ボクと視線が合うとレニは目をそらした。
「ねえレニ、ボクのこと好き?」
かつてサキュバスの少女にボクがされたように、
体内で魔物の性器がレニの肉棒をゆっくりねぶり始める。
「それは――」
レニが言いよどむ。
「ボクを助けるためって言ったけど、女の子としても好きだったんだよね?」
レニは答えない。でもボクには確信があった。
「ほら見て」
肩を広げ、胸を張って見せた。
精を吸ったことで乳房の形が見えるほど膨らみかけた先端で、
みずみずしく張り詰めた桃色の乳輪が、鈍い光沢を浮かべている。
「最初にしたとき、レニはここにむしゃぶりついたよね」
レニの視線がボクの胸に落ちる。
激しく吸われた時の痛みが脳裏によみがえり、一瞬体が震えた。
「女の子としてボクが好きだったんでしょう?」
レニの肉棒が膣内で固さと太さを増した。
誰にも見られず聞かれることのない本音を感じ取ったものの、
確かな言葉が欲しいボクは気づかないふりをする。
「一番じゃなくてもいい。答えて」
「ああ、好きだよ。女の子としてクリスを抱きたいと思った」
少し小さな声でレニが答えた。
「うれしい」
レニにキスをすると、膣がより一層情熱的にうねり始める。
目に見えるほどに、ボクの下腹部はいやらしく波打ち始めた。
「ねえレニ、ボクの物になって」
体にみなぎる魔力が、一点に集中し始める。
「ボクはもうレニの物だよ。だからレニもボクの物になって」
レニが拒まなければ、一気に魔力を流し込むことができる。
そう本能がボクに教えてくれた。
「ボクの物になってくれたら、他の女の子のことは忘れさせてあげる。
昔犯した過ちのことも、みんなみんな忘れさせてあげる。
レニの一番激しい欲望も、一番歪んだ欲望も、全部ボクが受け止めてあげるよ」
嘘だった。本当はレニの欲望が欲しい。
全ての欲望も含めてレニをボクの物にしたかった。
「なる――よ。クリスの物になる」
快楽に溺れ、荒くなる呼吸の中でレニがとぎれとぎれに答えた。
「なって。ボクの物に」
神の前で永遠の愛を誓うのが結婚なら、これは何なのだろう。
魔界の婚姻とでも呼べるのだろうか。
レニの意志を受けて、ボクは一気に魔物の魔力を流し込む。
変化は外には現れなかった。レニの外見は変わらない。
だが、ボクの体内ではレニの肉棒が人間の並の大きさを超えて膨らみ始めた。
内側から無理やり膣内を押し広げられ、ボクは悲鳴を上げる。
真上からまたがっている以上、逃げることはできない。
「ああっ、クリス」
レニがつぶやき、ボクの中に人間の限界をはるかに超える大量の精を放った。
吸収しきれない精液が結合部からあふれ出る。
ボクの魔力を注ぎ込まれ、レニはインキュバスになったのだ。
ボクだけのために精を作り続ける存在に。
もう誰にも渡さない。レニが初めて味わった弟にも。
三度目の精を放ったレニの肉棒は、変わらず勃起し続けていた。
インキュバスの精力だからこその持続力だ。
「ねえ、またさっきのあれをやって」
レニの前で膝立ちになり、お尻と両手を突き出して誘う。
「ああ、いいよ」
うっとりとした声でレニはボクの両手をつかんだ。
さっきとは逆に、今度は期待でボクのお尻はふるふると震える。
レニはこれが好きなんだよね。ボクもだけど。
「だめえ。そんな大きいのを入れられたら女の子になっちゃう」
媚びた声を上げ、体をくねらせると、
レニはボクの手を引き、強引に挿入を開始した。
レニの一番激しい欲望も、一番歪んだ欲望も、みんなみんなボクの物になった。
誰にも渡さない。
11/04/22 21:33更新 / 偽典書庫
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