外科診療所、開院!
「ママ、そろそろ帰ったほうがいいんじゃないの?」
ある日の朝。
朝食を食べてるシェリーが、言った。
「シェリー・・・だからそんなお義母さんを無下にするような言い方は・・・」
フォンが眉をひそめながら言う。
ちなみに、『お義母さん』はもちろん、リディアのことである。
「違うのよ、フォン。ママの仕事的な意味でよ」
「お義母さんのお仕事?」
フォンが首を傾げると、パンを飲み込んだリディアがぽん、と手を叩いた。
「あー、あー。そういやそろそろ一ヶ月近いかね?アタシがここに来て」
「そうよママ。診療所ほっぽり出したまんまでいいの?」
「診療所?え、お義母さん、お医者さんなんですか!?」
フォンがびっくりすると、リディアもシェリーも「あれっ?」と首を傾げた。
「坊や、知らなかったのかい?」
「あ、はい」
「あれ?パパがいずれ話しとくって言ってたのに・・・忘れてたのかな?ま。いいや。あのね、フォン。ママはね、ラティクルじゃ有名な外科医なのよ?美人で優しくて丁寧で腕がいいって」
「よしな、シェリー。親の自慢なんかするんじゃないよ」
と、言いつつも嬉しいのか頬を染めて頭を掻くリディア。
「・・・優しいはちょと疑問だけどね・・・」
「なんか言ったかい、シェリー」
「なんにも言ってないわよママ」
ギロリと両目&無数の蛇の目でリディアが睨むと、シェリーは目をそむけて言った。
「ま、シェリー。安心しな。診療所のことは気にしなくていいからさ」
「・・・なんでよ?」
次のリディアの言葉に、シェリーはパンを、フォンはフォークを落とした。
「だって明日、あさってあたり、診療所がこっちに移転してくるんだから」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あ、どうもこんにちわー!」
「こんにちわ。どう?進み具合は?」
「医療器具運び出しも終わりました。あとは内装の支持をお願いします」
「早いわねぇ。さすがアント引越しセンターね!」
「あはは、リディアさん、褒めても何も出ませんよー?」
「・・・・・・」(ポカーン)
「・・・・・・」(ポカーン)
シェリー、フォン、親方。
三人がリディアに連れていかれたのは、とある空き店舗。
いや、『元』空き店舗だった。
そこは今、運び出したダンボールを開けたり、机やらなんやらを言われた位置に運ぶジャイアントアントたちでごった返していた。
「看板の位置はあれでいいですか?」
「えぇ、大丈夫。見えやすいわ」
その看板には・・・
『リディア外科診療所』
・・・と、書かれていた。
「・・・ま、ママ?これは一体どういう・・・?」
「ん?決まってんじゃない。あんたとフォン坊やが心配でしょうがないから、こっちで面倒見れるよう、診療所を移転したのよ?」
リディアが言うと、シェリーがずっこけ、フォンは苦笑いをした。
「? どうしたの?」
「どうしたの、じゃないよママ!勝手すぎんでしょ!?ラティクルのお客さんたちはどうすんのさ!?」
「わざわざアタシのとこ来ることないじゃない。アタシより腕のいい医者はゴロゴロいるって」
「なんていうかもうママは時々周りを見ないというか自分勝手というか・・・」
はぁ、とため息を吐くシェリーの後ろで、親方が何度もガッツポーズしていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「それじゃ、ありがどうございました!またアント引越しセンターをご利用ください!」
「はい。ありがとうね」
夕方。色々と家具やら器具やらの位置の微調整をして終え、アント引越しセンターが帰るのを、4人は見送った。
「いやー。よかったよかった。無事に終わって」
「もう、ママったら・・・さ、フォン。帰ろ?」
「あ、うん」
帰ろうとするふたりを、リディアが引き止めた。
「ちょいと待った。ボウヤ、あんたが新診療所の患者第一号だよ。そら、入りな!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「・・・ふーむ・・・」
診療所、診察室。
リディアがフォンの瞼を無理やり開けながら診ていた。
「ど、どう、ママ?」
おそるおそる、リディアにシェリーが尋ねた。リディアはフォンの瞼から指を離すと、頭を抱えてしまった。
「・・・やっぱり、難しいねぇ・・・子供の頃切っちまったせいで、角膜やらレンズやらが切れたまんま眼球が成長してるっぽいね。網膜が傷ついてないから死にはしないんだろうけど・・・角膜は取っ替えられるかもしんないけど、レンズはねぇ・・・もし治せるとしたら、眼球丸ごと取っ替えなきゃ・・・」
「っ!なら、私の目を移植してよ!」
シェリーが言ったが、リディアは首を振った。
「無理。あんたと私はメドゥーサだよ?目には『石化魔法』が使えるよう、特殊な魔力があるんだ。それをボウヤに移植して、ボウヤが無事に済む保証はない。もしかしたら、ボウヤがメドゥーサの魔力に当てられてくるっちまうかもしれないんだ。やれないよ」
「・・・そう」
しょんぼりするシェリー。
フォンはすっくと立ち上がって、シェリーの頬に手を当てた。
「フォン?」
「シェリー、ありがとう。気を落とさないで?僕の身体は、僕が一番分かってた。この目が治ることが難しいなんて、最初っから分かってたさ」
フォンはシェリーを抱き寄せて、肩を抱き、頭をさすった。
「目が見えなくたって、君がここにいることくらい分かる。君のだいたいの姿だって、触感でわかる。君の顔を見れないのは残念だけど、僕は見えなくたって君さえいればいい。ね?落ち込む要素なんてないんだよ?」
「・・・フォン////」
ふたりが世界に入ってしまったのを見て、リディアは「やれやれ」と肩をすくめ、親方は小さく笑った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はい、フォン。帰ったわよ」
「ありがとう、シェリー」
結局、得るものもあまりないまま、ふたりは帰って来た。
『置いて来たもの』はあったが。
「まさかママがこれから診療所で寝泊まりするなんてね。ベッドはあるけどさ・・・」
そう。リディアは今晩からフォン宅で寝るのではなく、診療所で寝ると言い出したのだ。『医療器具を盗もうとするバカが必ずいる』と言っていたのだが・・・
「あはは・・・久しぶりにふたりっきりだね」
「・・・あ」
シェリーの顔が真っ赤に染まっていく。どうやらいきなり夜の情事を連想したらしい。
「ふ、フォン!?ば、晩御飯どうする!?あたっ、アタシ、パスタとかがいいかなぁとか思っちゃったりするんだけどなぁ!あはははは!」
照れ隠しに早口でしゃべりながらキッチンへ向かおうとするシェリー。
『ぎゅっ』
その手を、フォンが握った。
「ふ、フォン?」
「シェリー?僕は晩御飯より、君が欲しいな」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はむ、ちゅぷ・・・んあ♪」
「んちゅ、れろ・・・ちゅっ♪」
キッチン。
机に手をつくシェリーの後ろからフォンが抱きつき、肩越しにふたりはお互いの唇を貪っていた。軽いキスからふたりは舌を絡め合い、唾液を舐め取り合い、頬を上気させる。
フォンはキスを続けながらゆっくりシェリーの身体をまさぐり、服の胸部をはだけさせ、膨らみの控えめな胸をやわやわと揉む。
「シェリー、君の肌はいつも触り心地がいいね。いつまでも触っていたいよ」
「な、なにを急に・・・ふぁっ♪」
フォンの片手がシェリーの肌を伝ってするすると下に伸びてゆき、ワレメを触ろうと腰巻の中へ侵入した。
「あ、待って、フォン・・・」
「やだ♪」
無邪気に拒否したフォンがもう何度目になろうかという慣れた手つきでシェリーの秘所に指を入れた。
ぐちゃっという音がふたりの耳に届くと、シェリーは顔を真っ赤にし、フォンは意地悪く微笑んだ。
「あれ、シェリー?もうこんなにぐしょぐしょなの?エッチだね」
「あ、あぅぅ・・・////」
肩越しにシェリーの耳元でささやくフォンは、秘所をいじる手を止めず、わざと音が聞こえるように粘着質な音を出すため抽送をゆっくり大きくしてべちゃ、べちゃと音を立てる。
その時。
「うぅ・・・もう、もう耐えらんない!」
突然、シェリーがフォンを振り払い、尻尾でぐるぐる巻きにした。
「うわっ!?し、シェリー?」
やりすぎてしまったかとフォンが心配そうな顔をするが、シェリーはフォンの顔も見ずにキッチンを出て、素早く寝室に入り、ベッドにフォンを投げ飛ばすように寝かせた。
「もぅ!もぅ!フォンの馬鹿ッ!ママが居たせいで全然してなかったんだから!すぐ濡れちゃうのはしょうがないでしょうがっ!もう!私が満足するまで今晩は寝かさないからねっ!!」
真っ赤な顔で叫んだシェリーが、すぐさまフォンのズボンを引きずり下ろすと、すでに固くそそり立ったフォンの愚息が現れた。
「な、なによ。フォンだって期待してもうこんななんじゃない」
「は、ははは・・・////」
反撃に顔を赤らめるフォン。
逆にニヤリと笑ったシェリーが、大きく口を開けてフォンの愚息を口に含んだ。
「あむっ・・・んっ、ん〜っ♪」
「うぁっ!?しぇ、シェリー!?」
フォンが頭を押さえようとしたが、シェリーの髪の蛇たちがフォンの腕を捕らえてしまう。
さらにシェリーが残った髪の蛇たちに目配せをすると、蛇たちは身を伸ばしてフォンの愚息の元へ。シェリーが唾を溜めつつフェラを開始すると、それと同時に蛇たちがフォンの愚息の根元を扱いたり、ふぐりを甘噛みして刺激しはじめた。
「うぅっ、うっ、あぁっ・・・」
「んぐっ、じゅるっ、じゅぞぞっ♪」
フェラと蛇からの刺激に戸惑いながら喘ぐフォンの姿を見てシェリーは楽しさを感じたのか、ご機嫌な表情でフェラをする。
唾でドロドロになった愚息をすすりあげ、髪の蛇たちが唾でベタベタになりながら根元から玉袋を這い回る。
「あ、あぁっ、シェリー、もう・・・ダメだっ!」
蛇に捕らわれた手をギュッと握りしめ、フォンが叫んだ。
『どぷっ、どぷぷぷっ!』
「んぶっ!?んむむっ・・・」
一瞬、シェリーがびっくりして目を見開いたが・・・
「・・・んくっ、こくっ。こくっ・・・」
ゆっくりとシェリーが喉を鳴らして、フォンの白濁液を嚥下してゆく。
「ごくん・・・」
(・・・あぁ、濃い・・・くらくらする・・・)
久しぶりのフォンの精液を飲み、臭いとその舌触りに恍惚とした表情を浮かべるシェリー。それにつられるように蛇たちのフォンの腕の拘束が緩んだ。
「あぁ・・・シェリー・・・」
ぼーっとしていたシェリーをフォンがぎゅっと抱きしめ、シェリーがはっと意識を取り戻す。
「ふぉ、フォン?」
「ごめん、シェリー・・・わがままだけど、エッチしてるときはシェリーに触れたままでいさせて・・・淋しいから、さ・・・」
「あ・・・うん・・・」
フォンの申し訳なさそう、というよりも、さみしそうな顔を見たシェリーは、フォンを優しく抱きしめた・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あぁ、フォン!フォン!」
「シェリー、シェリーッ!」
ふたりはすでに、3ラウンドを始めていた。ふたりは汗まみれになり、結合部分からすでに白い液と泡があふれていた。
「あむっ、ちゅっ、じゅるるっ♪」
「ちゅ、じゅるっ、じゅぞぞっ♪」
ふとした時にふたりは示し合わせたように唇を合わせ、お互いの唾を舐め合い、飲みあう。シェリーはフォンに尻尾を巻きつけ、フォンはシェリーを離すまいと抱きしめていた。
「ぷはっ。シェリー、僕は、見えなくても、君を感じてるからっ!愛してるから!」
「フォン、フォン♪」
フォンが強く抱きしめ、シェリーが涙ながらに抱きしめ返し、フォンの名を繰り返し言う。
「シェリー、もう一度、イくよ!出すよっ!」
「うん♪出してっ♪フォンのせーえき♪たくさん出してぇっ♪」
フォンのピストンが激しくなり、シェリーが蕩けた顔でおねだりする。
そして・・・
『どくんっ、どぷぷぷっ!!』
「あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♪♪♪」
「くぅっ、あぁっ!」
ふたりが再度強く抱きしめ合い、フォンが震え、シェリーが大きく痙攣し、膣内でのフォンの脈動を感じ取る。
フォンが精を放ち終え、ベッドにぐたりと伸びた。
「はぁ・・・はぁ・・・久しぶりに、たくさんしたね・・・」
「・・・・・・うるさい////」
シェリーはというと、フォンに腕枕をしてもらい同じようにベッドに横たわり、フォンの一言に尻尾の先でフォンの頭をコツンと叩いた・・・
ある日の朝。
朝食を食べてるシェリーが、言った。
「シェリー・・・だからそんなお義母さんを無下にするような言い方は・・・」
フォンが眉をひそめながら言う。
ちなみに、『お義母さん』はもちろん、リディアのことである。
「違うのよ、フォン。ママの仕事的な意味でよ」
「お義母さんのお仕事?」
フォンが首を傾げると、パンを飲み込んだリディアがぽん、と手を叩いた。
「あー、あー。そういやそろそろ一ヶ月近いかね?アタシがここに来て」
「そうよママ。診療所ほっぽり出したまんまでいいの?」
「診療所?え、お義母さん、お医者さんなんですか!?」
フォンがびっくりすると、リディアもシェリーも「あれっ?」と首を傾げた。
「坊や、知らなかったのかい?」
「あ、はい」
「あれ?パパがいずれ話しとくって言ってたのに・・・忘れてたのかな?ま。いいや。あのね、フォン。ママはね、ラティクルじゃ有名な外科医なのよ?美人で優しくて丁寧で腕がいいって」
「よしな、シェリー。親の自慢なんかするんじゃないよ」
と、言いつつも嬉しいのか頬を染めて頭を掻くリディア。
「・・・優しいはちょと疑問だけどね・・・」
「なんか言ったかい、シェリー」
「なんにも言ってないわよママ」
ギロリと両目&無数の蛇の目でリディアが睨むと、シェリーは目をそむけて言った。
「ま、シェリー。安心しな。診療所のことは気にしなくていいからさ」
「・・・なんでよ?」
次のリディアの言葉に、シェリーはパンを、フォンはフォークを落とした。
「だって明日、あさってあたり、診療所がこっちに移転してくるんだから」
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「あ、どうもこんにちわー!」
「こんにちわ。どう?進み具合は?」
「医療器具運び出しも終わりました。あとは内装の支持をお願いします」
「早いわねぇ。さすがアント引越しセンターね!」
「あはは、リディアさん、褒めても何も出ませんよー?」
「・・・・・・」(ポカーン)
「・・・・・・」(ポカーン)
シェリー、フォン、親方。
三人がリディアに連れていかれたのは、とある空き店舗。
いや、『元』空き店舗だった。
そこは今、運び出したダンボールを開けたり、机やらなんやらを言われた位置に運ぶジャイアントアントたちでごった返していた。
「看板の位置はあれでいいですか?」
「えぇ、大丈夫。見えやすいわ」
その看板には・・・
『リディア外科診療所』
・・・と、書かれていた。
「・・・ま、ママ?これは一体どういう・・・?」
「ん?決まってんじゃない。あんたとフォン坊やが心配でしょうがないから、こっちで面倒見れるよう、診療所を移転したのよ?」
リディアが言うと、シェリーがずっこけ、フォンは苦笑いをした。
「? どうしたの?」
「どうしたの、じゃないよママ!勝手すぎんでしょ!?ラティクルのお客さんたちはどうすんのさ!?」
「わざわざアタシのとこ来ることないじゃない。アタシより腕のいい医者はゴロゴロいるって」
「なんていうかもうママは時々周りを見ないというか自分勝手というか・・・」
はぁ、とため息を吐くシェリーの後ろで、親方が何度もガッツポーズしていた。
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「それじゃ、ありがどうございました!またアント引越しセンターをご利用ください!」
「はい。ありがとうね」
夕方。色々と家具やら器具やらの位置の微調整をして終え、アント引越しセンターが帰るのを、4人は見送った。
「いやー。よかったよかった。無事に終わって」
「もう、ママったら・・・さ、フォン。帰ろ?」
「あ、うん」
帰ろうとするふたりを、リディアが引き止めた。
「ちょいと待った。ボウヤ、あんたが新診療所の患者第一号だよ。そら、入りな!」
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「・・・ふーむ・・・」
診療所、診察室。
リディアがフォンの瞼を無理やり開けながら診ていた。
「ど、どう、ママ?」
おそるおそる、リディアにシェリーが尋ねた。リディアはフォンの瞼から指を離すと、頭を抱えてしまった。
「・・・やっぱり、難しいねぇ・・・子供の頃切っちまったせいで、角膜やらレンズやらが切れたまんま眼球が成長してるっぽいね。網膜が傷ついてないから死にはしないんだろうけど・・・角膜は取っ替えられるかもしんないけど、レンズはねぇ・・・もし治せるとしたら、眼球丸ごと取っ替えなきゃ・・・」
「っ!なら、私の目を移植してよ!」
シェリーが言ったが、リディアは首を振った。
「無理。あんたと私はメドゥーサだよ?目には『石化魔法』が使えるよう、特殊な魔力があるんだ。それをボウヤに移植して、ボウヤが無事に済む保証はない。もしかしたら、ボウヤがメドゥーサの魔力に当てられてくるっちまうかもしれないんだ。やれないよ」
「・・・そう」
しょんぼりするシェリー。
フォンはすっくと立ち上がって、シェリーの頬に手を当てた。
「フォン?」
「シェリー、ありがとう。気を落とさないで?僕の身体は、僕が一番分かってた。この目が治ることが難しいなんて、最初っから分かってたさ」
フォンはシェリーを抱き寄せて、肩を抱き、頭をさすった。
「目が見えなくたって、君がここにいることくらい分かる。君のだいたいの姿だって、触感でわかる。君の顔を見れないのは残念だけど、僕は見えなくたって君さえいればいい。ね?落ち込む要素なんてないんだよ?」
「・・・フォン////」
ふたりが世界に入ってしまったのを見て、リディアは「やれやれ」と肩をすくめ、親方は小さく笑った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はい、フォン。帰ったわよ」
「ありがとう、シェリー」
結局、得るものもあまりないまま、ふたりは帰って来た。
『置いて来たもの』はあったが。
「まさかママがこれから診療所で寝泊まりするなんてね。ベッドはあるけどさ・・・」
そう。リディアは今晩からフォン宅で寝るのではなく、診療所で寝ると言い出したのだ。『医療器具を盗もうとするバカが必ずいる』と言っていたのだが・・・
「あはは・・・久しぶりにふたりっきりだね」
「・・・あ」
シェリーの顔が真っ赤に染まっていく。どうやらいきなり夜の情事を連想したらしい。
「ふ、フォン!?ば、晩御飯どうする!?あたっ、アタシ、パスタとかがいいかなぁとか思っちゃったりするんだけどなぁ!あはははは!」
照れ隠しに早口でしゃべりながらキッチンへ向かおうとするシェリー。
『ぎゅっ』
その手を、フォンが握った。
「ふ、フォン?」
「シェリー?僕は晩御飯より、君が欲しいな」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「はむ、ちゅぷ・・・んあ♪」
「んちゅ、れろ・・・ちゅっ♪」
キッチン。
机に手をつくシェリーの後ろからフォンが抱きつき、肩越しにふたりはお互いの唇を貪っていた。軽いキスからふたりは舌を絡め合い、唾液を舐め取り合い、頬を上気させる。
フォンはキスを続けながらゆっくりシェリーの身体をまさぐり、服の胸部をはだけさせ、膨らみの控えめな胸をやわやわと揉む。
「シェリー、君の肌はいつも触り心地がいいね。いつまでも触っていたいよ」
「な、なにを急に・・・ふぁっ♪」
フォンの片手がシェリーの肌を伝ってするすると下に伸びてゆき、ワレメを触ろうと腰巻の中へ侵入した。
「あ、待って、フォン・・・」
「やだ♪」
無邪気に拒否したフォンがもう何度目になろうかという慣れた手つきでシェリーの秘所に指を入れた。
ぐちゃっという音がふたりの耳に届くと、シェリーは顔を真っ赤にし、フォンは意地悪く微笑んだ。
「あれ、シェリー?もうこんなにぐしょぐしょなの?エッチだね」
「あ、あぅぅ・・・////」
肩越しにシェリーの耳元でささやくフォンは、秘所をいじる手を止めず、わざと音が聞こえるように粘着質な音を出すため抽送をゆっくり大きくしてべちゃ、べちゃと音を立てる。
その時。
「うぅ・・・もう、もう耐えらんない!」
突然、シェリーがフォンを振り払い、尻尾でぐるぐる巻きにした。
「うわっ!?し、シェリー?」
やりすぎてしまったかとフォンが心配そうな顔をするが、シェリーはフォンの顔も見ずにキッチンを出て、素早く寝室に入り、ベッドにフォンを投げ飛ばすように寝かせた。
「もぅ!もぅ!フォンの馬鹿ッ!ママが居たせいで全然してなかったんだから!すぐ濡れちゃうのはしょうがないでしょうがっ!もう!私が満足するまで今晩は寝かさないからねっ!!」
真っ赤な顔で叫んだシェリーが、すぐさまフォンのズボンを引きずり下ろすと、すでに固くそそり立ったフォンの愚息が現れた。
「な、なによ。フォンだって期待してもうこんななんじゃない」
「は、ははは・・・////」
反撃に顔を赤らめるフォン。
逆にニヤリと笑ったシェリーが、大きく口を開けてフォンの愚息を口に含んだ。
「あむっ・・・んっ、ん〜っ♪」
「うぁっ!?しぇ、シェリー!?」
フォンが頭を押さえようとしたが、シェリーの髪の蛇たちがフォンの腕を捕らえてしまう。
さらにシェリーが残った髪の蛇たちに目配せをすると、蛇たちは身を伸ばしてフォンの愚息の元へ。シェリーが唾を溜めつつフェラを開始すると、それと同時に蛇たちがフォンの愚息の根元を扱いたり、ふぐりを甘噛みして刺激しはじめた。
「うぅっ、うっ、あぁっ・・・」
「んぐっ、じゅるっ、じゅぞぞっ♪」
フェラと蛇からの刺激に戸惑いながら喘ぐフォンの姿を見てシェリーは楽しさを感じたのか、ご機嫌な表情でフェラをする。
唾でドロドロになった愚息をすすりあげ、髪の蛇たちが唾でベタベタになりながら根元から玉袋を這い回る。
「あ、あぁっ、シェリー、もう・・・ダメだっ!」
蛇に捕らわれた手をギュッと握りしめ、フォンが叫んだ。
『どぷっ、どぷぷぷっ!』
「んぶっ!?んむむっ・・・」
一瞬、シェリーがびっくりして目を見開いたが・・・
「・・・んくっ、こくっ。こくっ・・・」
ゆっくりとシェリーが喉を鳴らして、フォンの白濁液を嚥下してゆく。
「ごくん・・・」
(・・・あぁ、濃い・・・くらくらする・・・)
久しぶりのフォンの精液を飲み、臭いとその舌触りに恍惚とした表情を浮かべるシェリー。それにつられるように蛇たちのフォンの腕の拘束が緩んだ。
「あぁ・・・シェリー・・・」
ぼーっとしていたシェリーをフォンがぎゅっと抱きしめ、シェリーがはっと意識を取り戻す。
「ふぉ、フォン?」
「ごめん、シェリー・・・わがままだけど、エッチしてるときはシェリーに触れたままでいさせて・・・淋しいから、さ・・・」
「あ・・・うん・・・」
フォンの申し訳なさそう、というよりも、さみしそうな顔を見たシェリーは、フォンを優しく抱きしめた・・・
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「あぁ、フォン!フォン!」
「シェリー、シェリーッ!」
ふたりはすでに、3ラウンドを始めていた。ふたりは汗まみれになり、結合部分からすでに白い液と泡があふれていた。
「あむっ、ちゅっ、じゅるるっ♪」
「ちゅ、じゅるっ、じゅぞぞっ♪」
ふとした時にふたりは示し合わせたように唇を合わせ、お互いの唾を舐め合い、飲みあう。シェリーはフォンに尻尾を巻きつけ、フォンはシェリーを離すまいと抱きしめていた。
「ぷはっ。シェリー、僕は、見えなくても、君を感じてるからっ!愛してるから!」
「フォン、フォン♪」
フォンが強く抱きしめ、シェリーが涙ながらに抱きしめ返し、フォンの名を繰り返し言う。
「シェリー、もう一度、イくよ!出すよっ!」
「うん♪出してっ♪フォンのせーえき♪たくさん出してぇっ♪」
フォンのピストンが激しくなり、シェリーが蕩けた顔でおねだりする。
そして・・・
『どくんっ、どぷぷぷっ!!』
「あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♪♪♪」
「くぅっ、あぁっ!」
ふたりが再度強く抱きしめ合い、フォンが震え、シェリーが大きく痙攣し、膣内でのフォンの脈動を感じ取る。
フォンが精を放ち終え、ベッドにぐたりと伸びた。
「はぁ・・・はぁ・・・久しぶりに、たくさんしたね・・・」
「・・・・・・うるさい////」
シェリーはというと、フォンに腕枕をしてもらい同じようにベッドに横たわり、フォンの一言に尻尾の先でフォンの頭をコツンと叩いた・・・
12/01/06 22:26更新 / ganota_Mk2
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