連載小説
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新たな日常〜朝〜
チュンチュン・・・チチチ・・・

窓から朝の爽やかな日差しが入り込んできている。
普通サイズのベッドに、所狭しと眠る男女がいた。
皆さんご存知、フォン・ウィーリィと、シェリーである。

「ふ、あぁぁ・・・」

ぐぐっと伸びをして、シェリーが起きた。
寝巻きも、下着も、何も着ていない。
そのことに気づいたシェリーは、慌ててシーツで前を隠した。
横をみる。
フォンが横向きに眠り、すぅすぅと寝息をたてている。
両眼に傷があるが、あいもかわらず、どこか幼さが残る顔立ちである。

『シャーッ』
『シュルルル』

髪の蛇たちが、フォンを見てニヤリと笑ったり、うっとりしたりしている。
シェリーは、視線をフォン、自分の下半身、正面を見て・・・

「・・・えへへへ」

にへらっと顔を笑顔で崩した。
それから。
その崩れた顔が、ゆっくりピンク、淡い朱、そして真っ赤の順に染まり・・・

「・・・ッ、ッ、〜〜〜ッ!」

恥ずかしそうに両手で顔を覆っていやんいやんと身体ごと首を左右に振った。昨日の情事を思い出して恥ずかしくなったようだ。

「ん、んん・・・」

そうしてるうちに、フォンが寝返りをうって、仰向きになった。

「あ、ごめ、起こしちゃった?」

「ん〜・・・いま、何時?」

「えっとね・・・6時だよ」

ベッドの横の机に乗っている時計は、針を縦に一直線にしていた。

「まだ、そんな時間かぁ・・・ふぁ」

「・・・ね、ねぇ、フォン?」

顔を赤らめたシェリーが胸や尻尾を隠していたシーツをのけて、寝ぼけて意識の覚醒していないフォンに覆いかぶさるように、フォンの両肩の上あたりにそれぞれの手をついた。



「あ、あのさ、これから、二度寝する?朝食にする?そ、それとも、ア、ア、ア・・・アタシに・・す、る?」



「・・・・・・」
「・・・・・・ぁぅ」


シュ〜・・・
誘惑しようと言ったシェリーだが、言った後に顔を真っ赤にし、頭から湯気を出して恥ずかしがる。

「いいい、今の、冗談だから!ね!あいや、夢よ!夢!あははは、さ、フォン、もう少し寝よ!どうせあと一時間ちょい寝ても遅刻にならな・・・」


「・・・シェリー」


すっと、シェリーの頬に、フォンの手が添えられた。

「え・・・」

チュッ。

手が添えられたままに、口づけがされた。

「僕は睡眠よりも、君が欲しいな」

「・・・ぅ・・・」

歯の浮くようなセリフを吐いたフォンは、ゆっくりシェリーを引き寄せ、もっと甘い、キスをした。

「ん、んむ・・・ちゅば・・・」
「んん・・・ちゅ、ちゅっ」

お互いついばむようなキスから、徐々に深く求めあうようなディープキスへと変化していった。
お互いの舌を舐め合い、絡ませ、唾を交換し、嚥下する。

「ちゅ、じゅる、じゅばっ」
「じゅるるっ、にちゅっ、ずずっ」

ゆっくりフォンが上体を起こす。
唇を離すまいと、それに合わせてシェリーも身体を起こしてゆく。
完全に二人の上体が立ったところで、フォンがシェリーの舌を唇で甘噛みして、音を立てて吸った。

「ずっ、ずるるるるる!」

「ん!?んーっ!」

シェリーはこれに弱い。さらに、吸い込んで余計に口内へ侵入した舌を、フォンは執拗に舐める。

「じゅるる、じゅるるるっ!」
(にちゃ、ねちょ、にちゅっ!)

「ん、ん、んぅぅ・・・っ」

シェリーはすでに目尻を垂らし、頬を上気させ、蕩けた表情でされるがままに送り込まれる唾と快楽を飲み込んでいく。
しかし間もなく、シェリーがキュッと目を瞑り、フォンの肩を抱え込むように掴んだ。

「んっ、んっ、んっ。んーーーっ!」

ビク、ビクッと腰部を震わせ、シェリーの力が抜けてゆく。
いつの間に忍ばせたのやら、フォンの指がシェリーの菊穴から引き抜かれた。
続いて、唇が白く細い糸を紡ぎながら離れる。

「ぷはっ。ふふ、シェリー、もうイったの?」

「はぁ、はぁ。フォン、そこ、アタシ、弱いの、知ってるくせに・・・」

「ん?どこ?僕、見えないからどこかわかんないなぁ?」

「うぅ・・・バカ!意地悪ぅ・・・」

まさかのフォン攻めシェリー受け。誰得?俺得。
ニヤニヤ笑い(結構貴重)をするフォンをポカポカと力無くシェリーが叩く。

「もぅ、そろそろ起きるよ!」

「え〜?そんなこと言っても、シェリーってば」

ぐちっ。

「やんっ!」

「ここ、濡れてるよ?」

フォンが指をシェリーの秘所に沿わせると、すでにシーツごとびしょびしょになっており、少し動かすだけで粘っこい水音が聞こえた。

「ねぇ?したいんじゃないの、シェリー?」

「う・・・でも、時間・・・」

「さっき6時って言ったよね?だったらまだまだ大丈夫じゃない?」

「うぅ・・・あ、朝ご飯・・・」

「僕は食が細いし、トースト2枚くらいで、昼まで我慢できるよ?」

「あぅ・・・」

じりじりと追い詰められるシェリー。しかもこの会話中、フォンはゆっくり、目立った快楽を与えない程度に秘所を擦っていた。

「シェリー?素直が一番だよ?」

くっくっとわずかに秘所を押すフォン。その弱く長い責めに、シェリーは堕ちた。

「・・・い・・・」

「ん?」


「一回、だけ、やろっか?」


「うん、そうしよっか」

そう言うと、フォンは脱力したシェリーの肩を持ってを押し倒し、腰回りに巻きついていたシーツを取り払った。

「ひゃっ、やん・・・もうそんなに大きくして・・・」

「シェリーが可愛い声を出すからだよ」

手探りでシェリーの秘所を探し出し、横に押し広げた。

「やっ、恥ずかしい・・・」

「こればっかりは、見えないのが悲しいよ、シェリー。きっと綺麗なんだろうね、シェリーのアソコ」

「やぁ・・・そんなこと、言わないで・・・」

振り回されっぱなしのシェリーに、余裕綽々のフォン。本来なら、メデューサで、目が見えるシェリーの方が主導権を握りそうなものだが・・・
これにはちょっとした仕掛けがあった。


ちょっと下品な話に移ろう。
皆さんは、何もオカズを見ずに、想像だけと、エロ本片手に想像するのと、どっちが興奮するだろうか?
おそらく、後者だろう。もちろん前者の方もおられるだろうが。というか実は作者は求める鬼畜絵が無いからぜんsゲフンゲフン。
要は視覚における取得快感もあるわけで、しかも結構重要だったりするわけだ。

ところで、フォンはどうだろうか?

・・・もう、皆さんはお分かりいただけただろう。
要するに、フォンの方がシェリーより興奮しにくいだけなのだ。
もちろん聴覚によるオカズ(シェリーの喘ぎ声とか)などもあるから、興奮はする。ただ、シェリーより頭が雰囲気に酔いにくいだけだ。
そういう作者妄想設定がある。
では覗き見を続けようか。ん?見てない?細かいとこ気にするな。


「それじゃ、入れるよ?」

「あ、うん・・・」

広げた秘所に、すっかり大きく勃ったムスコをあてがったフォンは、ゆっくり焦らすように、腰を下ろしはじめた。

「ん、んん!あ、ああっ!」

まだカリ首まで埋まってないというのに、シェリーはビクビクと身体を震わせ、快感を享受する。カリ首が埋まろうかという寸前、腰が浮かされ、それがクリトリスを刺激していたのだ。

「やぁっ、フォン、焦らさないで!はやく、はやく挿れてよぉ!」

ふと、抽送が止まった。

「へ・・・フォン、なん、でぇぇぇぇぇぇっ!?」

『なん』とシェリーが言った瞬間だった。
フォンはシェリーの脇の下から腕を入れて抱きしめ、一気に腰を落とした!

ずりずりずりっ!こんっ!

シェリーにはそんな音さえ錯覚で聞こえた。フォンの肉棒は膣内を削るように急下降したのち、子宮口にぶちあたった。
瞬間、またしてもシェリーが絶頂に至った。
首をのけぞらせ、ぶるぶると震えるながら、膣を締めつける。

「うぅっ、くっ!?」

フォンもさすがに悶えるが、中で暴発することはなかった。寸前で耐えぬき、息を荒くする。

「っはぁ、はぁ。シェリー、また、イったの?」

「ひっ、く、ひゅっ、ひゅーっ・・・」

盛大にイって、シェリーは返事さえできない状態になっていた。舌を突き出して涎を一筋二筋垂らし、呼吸を整える。

「ひゅーっ、ひゅーっ・・・うん、イっ、た・・・イったから、終わろ?ね?」

やっと紡ぎだした言葉。
それに、フォンはニコッと笑った。



「やーだ♪」



「ふぇぇ!?」

「だって、僕まだイってないよ?」

そう。既にシェリーは二回イっているが、フォンは先も言ったとおり、暴発もしてない。

「でもシェリーが早く終わらせたいなら、僕もがんばろうかな」

そう言った途端、フォンは腰を激しく振りだした!

じゅぱん!じゅずる!ズパン!!

既に二回絶頂をしたソコは、泉のように湧き出た愛液によって、抽送がしやすい環境が整っていた。

「ひっ、フォン!あぁっ!まっ、まって!いひぃっ!はげっ、はげしいぃっ!」

「大丈夫、すぐに、終わるよう、にっ、するからっ!」

「ひがっ、ちがうぅっ!あなたワザとやってるで、ひぃぃっ!奥にあたりゅぅぅっ!」

ただでさえ激しい腰の責めに加え、フォンはさらに胸の愛撫を始める。
まだまだ未発達なシェリーの胸。平均的なメデューサの胸より平べったいのはフォンは知らない。
しかしシェリーは『貧乳は感度がいい』を体現した女性であった。
フォンが胸をついばむようにキスをして、もう片方のない胸を激しく、揉みにくいので、やわやわと揉んだ。

「やっ、やらっ!むねはやらぁっ!かんじすぎちゃうかりゃぁぁぁぁっ!」

普通なら前戯でされるような愛撫なのに、シェリーは乱れ、いやいやと言いながらもキスをするフォンの頭を胸に押さえつける。

「フォン!もう、ひく、ひっちゃう、ひっちゃうよぉ!」

そのシェリーに、フォンはトドメをさす。
勢いよく奥を突くと同時に。
キスをやめて乳首を甘噛み。
さらに乳首を指で引っ張る。

「あっきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!???」

「うくっ・・・しま、るっ!」

そのトドメで、シェリーが三度目の絶頂を迎え、フォンの肉棒を締めつける。
それに続いて、フォンの我慢も瓦解。
シェリーの子宮に直接、精液を注ぎ込んだ。


トプッ、トクン、トクン。

「ん、んん・・・・・・!」

昨日もヤったというのに、結構な量が出る。
さらに昨日の分も残っており、中で混ざってたぷんたぷんという音がシェリーの中で響く。

「あ、は、でてるぅ♪」

陶酔しきったシェリーは、まるで子をあやす母親のような微笑みで、下腹部を撫でた・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「・・・弁解は?」

「ごめんなさい。調子に乗りました」

正気に戻ったシェリーは、フォンを土下座させ、尻尾の先で頭を小突いていた。

「確かにね?誘ったのはアタシよ?でもあんなハードなの求めてないわよっ!」

「ごめん、ごめんシェリー。だから、頭を小突くのやめて?結構痛いよ?」

コンコンという音が徐々にバシバシという音にかわる。

「痛い痛い。シェリーごめん。ごめんってば」

「・・・もぅ、早く着替えて。多分もういいじか・・・ん?」

お仕置きをやめて、シェリーが時計を見た。


『ベッドの横の机に乗っている時計は、針を縦に一直線にしていた。』


「・・・フォン、時計が、止まってる」

「・・・え?」

瞬間、二人は沈黙に包まれ、思考が停止。

そしてすぐさま。
前に起きた、あの時のように。

「キャーーーーーーーッ!フォン急いで!早く服着て、用意してーっ!」

「はーい」

シェリーは慌てて、フォンは落ち着いて、準備するのだった・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「シェリー、大丈夫?」

「はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ・・・」

結局、服を着て、食事した頃に、フォンがリビングの食卓に設置してあるスイッチを押すと。

『現在、7時12分だよ♪』

と言われ、フォンがため息をつき、シェリーが「なんですってぇぇぇ!?」っと叫び、現在に至る。

「ほらシェリー。落ち着いて、どうどう」

「アタシは馬じゃない!」

「冗談だよ。あはは」

「・・・もぅ!」

フォンの手には、杖と道具箱。
昔ならば、これでフォンの出勤準備は万端であった。

今では、もうワンステップが必要となる。

「じゃ、シェリー、行こうか」

「えぇ、フォン」

キュッと、シェリーがフォンの片腕を抱いてから、二人一緒に、家を出た。

11/04/30 14:43更新 / ganota_Mk2
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■作者メッセージ
初めはこんな感じ。ラブラブ出勤ですよ!爆発すればいいのに!

次回は「新たな日常〜昼〜」ですよ

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