最終章
さすがに、それは凱旋とまではいかなかった。その町では現在、カルトスはあらゆる魔物の敵として認識されていたからだ。故にカルトスとクィルラは、町へ入った途端に巡回していた兵士に取り囲まれ、剣を突きつけられてしまった。
「お、おいなんだよ！」
クィルラが驚いて説明を求めるが、それには一切耳を貸さず一人の兵士がクィルラをカルトスから引き離し、庇うように後ろに回した。
「こら離せ！何がやりたいんだてめぇら！」
カルトスはそれをジッと見ていることしか出来なかった。全く、抵抗する素振りも見せないまま。
「まだ疑ってんのかてめえら！カルトスはアタシと一緒に帰ってきたんだぞ、それが何よりの証拠だろうが！」
カルトスに近寄ろうと暴れるクィルラだが、兵士がカルトスとの壁を作りそれは叶わない。一方のカルトスには初老の男が一人近づいてきていた。
「やっぱり、俺は敵なんですね･･･」
「ああ、そうだとも」
「･･･お前達、少し確かめさせてくれ」
男がそう頼むと、兵士は男を除いて全員カルトスから離れる。無論クィルラも一緒にだ。それを確認すると初老の男が剣を構えるが、やはりカルトスは微動だにしなかった。二人の間に、沈黙と緊張が流れる。
「なあカルトス」
「･･･はい」
カルトスが返事をして、男は、ふっと優しい笑みを浮かべたかと思うと
手に持った剣を捨てた。
「えっ？」
男だけではない、その場にいる兵士全員が武器を、装備をその場に打ち捨てて、さらにクィルラは庇っていた兵士にドンと背中を押されてカルトスの元に追いやられる。フラフラと近づくクィルラを、カルトスは優しく受け止めた。予想外の出来事にカルトスは思わず驚いた声を上げる。
「嫁さんと幸せにな」
男がそう言うと、兵士は全員その場を立ち去った。あとに残ったのは、クィルラとカルトスのみ。そして新しく現れたのは、今まで兵士達にその体躯を隠されていた、小さな小さな魔物だった。その魔物は素早くクィルラに駆けより抱きつく。まるで少し年の離れた姉妹のようだったが、実際の年齢は全く以って逆だった。
「クィルラ･･･よう帰ってきた･･･！」
レヴィはクィルラを抱き締めて、その無事と再会を心の底から喜んだ。
「しかも夫まで連れ戻して･･･この話は魔界で数百年単位で語り継がれるぞ！」
「や、やめろ！こっ恥ずかしい」
レヴィの過剰なまでの誇張にクィルラはやや苦笑いする。レヴィはクスクス笑いながら「冗談じゃ」と言うと、クィルラから離れてその夫に向き直った。
「カルトス、直接会うのは初めてじゃったな。クィルラの友人のレヴィと申す。」
そう言ってレヴィは右手を差し出した。カルトスはそれを優しく握ると「カルトスです、初めまして」と言い、簡単な自己紹介が終わった。
「お主の話はよく知っておる。過去のことまで･･･な」
「･･･」
「それをどう受け止めるか、ワシに口を出す権利はないが、これだけは言える」
レヴィは、カルトスの目を真っ直ぐに見つめた。純粋な瞳だった。記憶の中で見た凶暴さや魔物への敵意などは全く感じられない。ただ一つ気になるのは、その奥に垣間見える哀しさだった。
「お主らは、二人で幸せに生きていかねばならん。必ず二人でじゃ。クィルラも、お主も」
「･･･わかりました！」
カルトスは笑顔で、一言だけそう言った。
「クィルラ･･･せめて玄関から入ろうよ」
クィルラはカルトスを掴んで飛翔し、開いていた寝室の窓からダイナミックに帰宅したのだった。着地するなりクィルラは家中を駆け巡り、窓という窓を閉め切って玄関に鍵までかけてしまった。
「ちょ、ちょっと･･･監禁でもする気！？」
「ああ、二、三日な」
「な、なにを･･･」
それ以上は口に出せなかった。クィルラが唇でカルトスの口を塞ぎ、そのままベッドに押し倒したのだ。うろたえるカルトスを翼と鉤爪で押さえつけその口内に舌をねじ込むと、カルトスの舌もクィルラを受け入れ、互いに口の中を貪り始めた。ひとしきり唾液の奪い合いをして、どちらともなくゆっくりと口を離すと、一本の糸のみが名残惜しそうに二人の間を繋いでいた。
「こんなになるまで放っておいたアンタが悪い。･･･結構溜まってるんだからな･･･！」
「そ、そりゃ、まあ･･･俺も同じだけどさ」
「じゃあ異議なしだな♪」
なんという手際のよさだろう、たった二言三言の間にクィルラは自信とカルトス二人の服を下着を残すまでに剥ぎ取っていた。クィルラの下着は彼女の秘所より溢れ出る蜜でしっとりと湿っており、カルトスの方は彼の大きな剛直により立派なテントを張っていた。
「へへ、お互いに我慢できないって感じだな･･･」
クィルラが残す一枚の衣服を剥ぎ取ろうとしたその時、カルトスの手が彼女の胸に伸びて、やや強くその膨らみを掴み取らんとした。
「んっ･･･お、おいそこはぁ･･･」
その目論見はクィルラの慎ましさにより失敗に終わるが、皮肉にもそれが彼女の弱点を突かせることに成功した。掴み損ねたカルトスの手が触れたのはその付近において最も出っ張った場所、つまりは彼女の敏感な突起だった。
「そういえば、ここ弱かったよね」
「わ、分かってるならやめろぉ･･･んアッ！」
カルトスの顔が珍しく邪な笑いを見せた。まだ数えるほどしか交わっていないものの、クィルラの弱点を正確に把握していた彼はその場所を執拗に責め始めた。
「んっ、この･･･！」
「ぐっ･･･」
もちろんクィルラもやられっぱなしで終わるような性質ではない。快楽により崩れ落ちた身体をうまくカルトスに密着させ、彼の全身に電流を流し始めた。これにはカルトスも耐えられない。クィルラを責め続けていた手はすぐに痺れて動かなくなり、彼女に与えていた以上の快感がカルトスの全身を走る。彼が張っていたテントは少し大きさを増し、それに気付いたクィルラは邪魔なテントを引っぺがして、中にあった支柱を露にさせた。淫靡な顔立ちでしばらく見つめた後、やさしく口に含んで柔らかい舌や頬の内側で仕返しとばかりに責め立てる。その間も雷は流し続けていたので、カルトスが耐えられるはずもなく、あっという間にクィルラの口の中に精を放ってしまった。
「んっ、んんっ･･･！ぷはっ、はぁ、はぁ･･･アタシにイカしあいで勝とうなんて100年早いんだよ♪ほら、もっと注いでくれよ。今度はこっちにな」
そう言ってクィルラは上半身を起こし、涎を垂らす秘所をカルトスに見せ付けた。濡れに濡れて艶を成すそこを見せ付けられたカルトスは、彼女の甘い香りも相俟って一瞬で萎えかけていた逸物を復活させる。その様子を見てクィルラは実に嬉しそうに、入り口を先端に擦り付ける。
「ほらほら、入るぞ･･･入るぞ･･･！」
そして一気に自分の胎内へとそれを飲み込んだ。魔物の性交に特化した膣が容赦なくカルトスを刺激するが、同時にクィルラも自身を貫かれる快感に体を震わせる。
「あ･･･ひぇ？こんなに、大きかったっけ･･･ああッ！」
一瞬、クィルラの動きが止まったのを見逃さずに、カルトスは繋がったまま一気に上下を入れ換えた。
「クィルラってさ、入れると弱くなるよね」
カルトスは静かに腰を振り始めた。その先端が最奥部を突く度にクィルラは嬌声をあげてカルトスを受け止める。徐々にカルトスの動きが激しくなってくると、それに比例して感じる快楽も強さを増す。
「や･･･め･･･っ、そんなに、動くなぁ･･･あっ･･･はん」
「無理･･･だよ。こんなに締めつけて、絡んでくるのに、今更･･･くっ」
カルトスの動きはさらに激しくなった。逸物と肉壁がこすれ、柔らかい襞はカルトスを受け入れつつ刺激し、さらに膣全体が強く強く、もう二度と離すまいと全体を締め付ける。それら全ての運動が奥へとカルトスを導いていく。
「や、やめっ･･･それ以上はぁ･･･」
「じゃあ、しがみつくのをやめたら･･･？」
言われてクィルラは気がついた。いつのまにか翼と足を全て使ってカルトスを抱き締めている。きつく、決して別れることがないようにと。
「･･･バカ野郎、出来るかそんなこと！！」
そう言ってクィルラは全力でカルトスを抱き締めた。柔らかい羽根で優しく、逞しい鉤爪で力強く。
「ちょ、まっ、クィルラそれやばい･･･」
「いいよ、イッちまいなよ･･･アタシも、限界･･･だから･･･ッ」
「ぐぅ･･･クィルラぁ･･･」
「あっ、あっ･･･―――ッ！！」
声にならない叫びを同時にあげて二人は果てた。カルトスはおびただしい量の精をクィルラの中へぶちまけて、クィルラはこれまでで最も強く膣を締めてカルトスからありったけの精を搾り出す。最後には彼女の中は余すところなく白く染め上がってしまった。
「カルトス･･･」
「クィルラ･･･」
終わったときにはお互いに名前を呼び合うしか出来ぬほど、その交わりは激しかった。言葉の変わりに、クィルラは翼で抱き締め、カルトスは静かに唇を重ねる。先ほどのように貪欲なものではなく、愛のみで交わされる優しいゆったりとしたキスだった。
「んっ･･･おかえりカルトス」
「うん、ただいまクィルラ」
幸せそうに、二人の顔に笑顔が現れた。暫く見つめ合った後に、カルトスは萎えかけたモノを引き抜く。
「･･･抜いたら零れるだろうが」
クィルラが不満げな顔をして言った。
「えっ、でもこの体勢のまま寝るのつらいよ？」
「バカ、いつ寝るって言った」
クィルラがカルトスに雷を流すと、彼のモノは再びその硬さを取り戻した。
「あの、クィルラさん？」
「言っただろ？放っておいたアンタが悪い―ってな♥」
二人の夜は―永い。
（おわり）
「お、おいなんだよ！」
クィルラが驚いて説明を求めるが、それには一切耳を貸さず一人の兵士がクィルラをカルトスから引き離し、庇うように後ろに回した。
「こら離せ！何がやりたいんだてめぇら！」
カルトスはそれをジッと見ていることしか出来なかった。全く、抵抗する素振りも見せないまま。
「まだ疑ってんのかてめえら！カルトスはアタシと一緒に帰ってきたんだぞ、それが何よりの証拠だろうが！」
カルトスに近寄ろうと暴れるクィルラだが、兵士がカルトスとの壁を作りそれは叶わない。一方のカルトスには初老の男が一人近づいてきていた。
「やっぱり、俺は敵なんですね･･･」
「ああ、そうだとも」
「･･･お前達、少し確かめさせてくれ」
男がそう頼むと、兵士は男を除いて全員カルトスから離れる。無論クィルラも一緒にだ。それを確認すると初老の男が剣を構えるが、やはりカルトスは微動だにしなかった。二人の間に、沈黙と緊張が流れる。
「なあカルトス」
「･･･はい」
カルトスが返事をして、男は、ふっと優しい笑みを浮かべたかと思うと
手に持った剣を捨てた。
「えっ？」
男だけではない、その場にいる兵士全員が武器を、装備をその場に打ち捨てて、さらにクィルラは庇っていた兵士にドンと背中を押されてカルトスの元に追いやられる。フラフラと近づくクィルラを、カルトスは優しく受け止めた。予想外の出来事にカルトスは思わず驚いた声を上げる。
「嫁さんと幸せにな」
男がそう言うと、兵士は全員その場を立ち去った。あとに残ったのは、クィルラとカルトスのみ。そして新しく現れたのは、今まで兵士達にその体躯を隠されていた、小さな小さな魔物だった。その魔物は素早くクィルラに駆けより抱きつく。まるで少し年の離れた姉妹のようだったが、実際の年齢は全く以って逆だった。
「クィルラ･･･よう帰ってきた･･･！」
レヴィはクィルラを抱き締めて、その無事と再会を心の底から喜んだ。
「しかも夫まで連れ戻して･･･この話は魔界で数百年単位で語り継がれるぞ！」
「や、やめろ！こっ恥ずかしい」
レヴィの過剰なまでの誇張にクィルラはやや苦笑いする。レヴィはクスクス笑いながら「冗談じゃ」と言うと、クィルラから離れてその夫に向き直った。
「カルトス、直接会うのは初めてじゃったな。クィルラの友人のレヴィと申す。」
そう言ってレヴィは右手を差し出した。カルトスはそれを優しく握ると「カルトスです、初めまして」と言い、簡単な自己紹介が終わった。
「お主の話はよく知っておる。過去のことまで･･･な」
「･･･」
「それをどう受け止めるか、ワシに口を出す権利はないが、これだけは言える」
レヴィは、カルトスの目を真っ直ぐに見つめた。純粋な瞳だった。記憶の中で見た凶暴さや魔物への敵意などは全く感じられない。ただ一つ気になるのは、その奥に垣間見える哀しさだった。
「お主らは、二人で幸せに生きていかねばならん。必ず二人でじゃ。クィルラも、お主も」
「･･･わかりました！」
カルトスは笑顔で、一言だけそう言った。
「クィルラ･･･せめて玄関から入ろうよ」
クィルラはカルトスを掴んで飛翔し、開いていた寝室の窓からダイナミックに帰宅したのだった。着地するなりクィルラは家中を駆け巡り、窓という窓を閉め切って玄関に鍵までかけてしまった。
「ちょ、ちょっと･･･監禁でもする気！？」
「ああ、二、三日な」
「な、なにを･･･」
それ以上は口に出せなかった。クィルラが唇でカルトスの口を塞ぎ、そのままベッドに押し倒したのだ。うろたえるカルトスを翼と鉤爪で押さえつけその口内に舌をねじ込むと、カルトスの舌もクィルラを受け入れ、互いに口の中を貪り始めた。ひとしきり唾液の奪い合いをして、どちらともなくゆっくりと口を離すと、一本の糸のみが名残惜しそうに二人の間を繋いでいた。
「こんなになるまで放っておいたアンタが悪い。･･･結構溜まってるんだからな･･･！」
「そ、そりゃ、まあ･･･俺も同じだけどさ」
「じゃあ異議なしだな♪」
なんという手際のよさだろう、たった二言三言の間にクィルラは自信とカルトス二人の服を下着を残すまでに剥ぎ取っていた。クィルラの下着は彼女の秘所より溢れ出る蜜でしっとりと湿っており、カルトスの方は彼の大きな剛直により立派なテントを張っていた。
「へへ、お互いに我慢できないって感じだな･･･」
クィルラが残す一枚の衣服を剥ぎ取ろうとしたその時、カルトスの手が彼女の胸に伸びて、やや強くその膨らみを掴み取らんとした。
「んっ･･･お、おいそこはぁ･･･」
その目論見はクィルラの慎ましさにより失敗に終わるが、皮肉にもそれが彼女の弱点を突かせることに成功した。掴み損ねたカルトスの手が触れたのはその付近において最も出っ張った場所、つまりは彼女の敏感な突起だった。
「そういえば、ここ弱かったよね」
「わ、分かってるならやめろぉ･･･んアッ！」
カルトスの顔が珍しく邪な笑いを見せた。まだ数えるほどしか交わっていないものの、クィルラの弱点を正確に把握していた彼はその場所を執拗に責め始めた。
「んっ、この･･･！」
「ぐっ･･･」
もちろんクィルラもやられっぱなしで終わるような性質ではない。快楽により崩れ落ちた身体をうまくカルトスに密着させ、彼の全身に電流を流し始めた。これにはカルトスも耐えられない。クィルラを責め続けていた手はすぐに痺れて動かなくなり、彼女に与えていた以上の快感がカルトスの全身を走る。彼が張っていたテントは少し大きさを増し、それに気付いたクィルラは邪魔なテントを引っぺがして、中にあった支柱を露にさせた。淫靡な顔立ちでしばらく見つめた後、やさしく口に含んで柔らかい舌や頬の内側で仕返しとばかりに責め立てる。その間も雷は流し続けていたので、カルトスが耐えられるはずもなく、あっという間にクィルラの口の中に精を放ってしまった。
「んっ、んんっ･･･！ぷはっ、はぁ、はぁ･･･アタシにイカしあいで勝とうなんて100年早いんだよ♪ほら、もっと注いでくれよ。今度はこっちにな」
そう言ってクィルラは上半身を起こし、涎を垂らす秘所をカルトスに見せ付けた。濡れに濡れて艶を成すそこを見せ付けられたカルトスは、彼女の甘い香りも相俟って一瞬で萎えかけていた逸物を復活させる。その様子を見てクィルラは実に嬉しそうに、入り口を先端に擦り付ける。
「ほらほら、入るぞ･･･入るぞ･･･！」
そして一気に自分の胎内へとそれを飲み込んだ。魔物の性交に特化した膣が容赦なくカルトスを刺激するが、同時にクィルラも自身を貫かれる快感に体を震わせる。
「あ･･･ひぇ？こんなに、大きかったっけ･･･ああッ！」
一瞬、クィルラの動きが止まったのを見逃さずに、カルトスは繋がったまま一気に上下を入れ換えた。
「クィルラってさ、入れると弱くなるよね」
カルトスは静かに腰を振り始めた。その先端が最奥部を突く度にクィルラは嬌声をあげてカルトスを受け止める。徐々にカルトスの動きが激しくなってくると、それに比例して感じる快楽も強さを増す。
「や･･･め･･･っ、そんなに、動くなぁ･･･あっ･･･はん」
「無理･･･だよ。こんなに締めつけて、絡んでくるのに、今更･･･くっ」
カルトスの動きはさらに激しくなった。逸物と肉壁がこすれ、柔らかい襞はカルトスを受け入れつつ刺激し、さらに膣全体が強く強く、もう二度と離すまいと全体を締め付ける。それら全ての運動が奥へとカルトスを導いていく。
「や、やめっ･･･それ以上はぁ･･･」
「じゃあ、しがみつくのをやめたら･･･？」
言われてクィルラは気がついた。いつのまにか翼と足を全て使ってカルトスを抱き締めている。きつく、決して別れることがないようにと。
「･･･バカ野郎、出来るかそんなこと！！」
そう言ってクィルラは全力でカルトスを抱き締めた。柔らかい羽根で優しく、逞しい鉤爪で力強く。
「ちょ、まっ、クィルラそれやばい･･･」
「いいよ、イッちまいなよ･･･アタシも、限界･･･だから･･･ッ」
「ぐぅ･･･クィルラぁ･･･」
「あっ、あっ･･･―――ッ！！」
声にならない叫びを同時にあげて二人は果てた。カルトスはおびただしい量の精をクィルラの中へぶちまけて、クィルラはこれまでで最も強く膣を締めてカルトスからありったけの精を搾り出す。最後には彼女の中は余すところなく白く染め上がってしまった。
「カルトス･･･」
「クィルラ･･･」
終わったときにはお互いに名前を呼び合うしか出来ぬほど、その交わりは激しかった。言葉の変わりに、クィルラは翼で抱き締め、カルトスは静かに唇を重ねる。先ほどのように貪欲なものではなく、愛のみで交わされる優しいゆったりとしたキスだった。
「んっ･･･おかえりカルトス」
「うん、ただいまクィルラ」
幸せそうに、二人の顔に笑顔が現れた。暫く見つめ合った後に、カルトスは萎えかけたモノを引き抜く。
「･･･抜いたら零れるだろうが」
クィルラが不満げな顔をして言った。
「えっ、でもこの体勢のまま寝るのつらいよ？」
「バカ、いつ寝るって言った」
クィルラがカルトスに雷を流すと、彼のモノは再びその硬さを取り戻した。
「あの、クィルラさん？」
「言っただろ？放っておいたアンタが悪い―ってな♥」
二人の夜は―永い。
（おわり）
13/09/29 14:37更新 / fvo
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