連載小説
[TOP][目次]
ぐだぐだ雑談と自己紹介
「はい、皆さんこんにちわ、こんばんわ。皆の葵君です」

『遅い』『結婚』『待ってた』『好きです』

「相変わらずの返事だなぁ・・・・・・。今日はどうしましょうかね?」

予め開始時間を予告しておいて放送を開始するとこの通り。
いつもと変わらない内容に呆れつつも安心してしまう自分を見ると変わったなぁとおもってしまう。

「今日はゲームの気分じゃないのでお話でもするとしましょうか!」

つい先日の放送では視聴者参加型のゲーム配信をやったところ、予想よりも盛り上がってしまい延長を繰り返してしまった。
放送する度に増える登録者数にテンションも上がったせいで同時視聴者数が500人を越えていたのは驚いた自分であった。
コメントを見返してみればまたいつものメンバーだったので変に気を使わずに雑談でいいかなって。

「いやー、先日のゲームは疲れましたよ」

『確かに』『頭おかしくなってた』『寝落ちしてた』『葵くんも壊れてた』

「やかましいわ!あんたらがここぞという所で裏切るからだろうが!」

先日盛り上がったゲーム、それは4対1で行われる鬼ごっこゲームなのだが内容が酷い。
本当に酷い。
鬼となる犯罪者がフィールドの中を縦横無尽に駆け回り一般人を攻撃する。
一般人は体力が無くなってダウンする前に逃げないといけない。
そしてゲートのロックを解除するためにパソコンを操作する、というゲームなのだが鬼との駆け引きよりもダウンした後の行動がメインとなっているゲームでもある。
タイトルは【レイプバイデイライト】。
通称レプバと呼ばれるゲームはタイトルにもある通り魔物娘に非常に受けが良く、大人気となったゲームである。
当然ながら18禁。
常にアップデートや調整が加えられているものの鬼と一般人の対比が狂っており、常に一般人不足という訳の分からないゲームになっている。
キャラメイクにも力が入れられておりいくつかの能力を選ぶとキャラの見た目を好きに弄られるのも特徴の一つ。
殆どの鬼が自分の姿を写すかのように種族特徴を色濃く反映させている。

「まさか味方からも裏切られるとは・・・・・・。あと最後に居たメンバーは絶対に許さないからな」

『人身御供』『ごめんね(><)』『あれは笑った』『ご馳走さまです』

「昨日のゲーム、殆ど人間の方見ませんでしたけどそんなもんなの?」

『そんなもん』『ヒトがやってたら素質あり』『我々向けのゲームをやる葵君もたいがい』『好きです』

時々普通の人間の姿も見るからだからどうした、と言われればそれまでなんですけどね。
ただ圧倒的に少ない、というだけなんですが。

「そういや、皆さんはなんて種族なんで?自分は人間」

『知っとるわ』『サキュバ酢』『ねこまた』『稲荷です』『ワーシープです』

「待った待った!多い、多いよ!」

気軽に聞いただけで山のように出てくる多種多様な種族。
正直覚えられないし把握出来ない。

「あんまり聞いたことないけど自分達の譲れない所ってある?」

この一言が開始のゴングとなった。


『ええ、私の種族は何よりも・・・・・・!』

『ミルク美味しいですよ!』

『お昼寝は至高』

『くんずほぐれつ・・・・・・』

『ハーレム、欲しくない?』

『童貞さん好きです』

『氷漬けにしたい』

『叩いて欲しい、その後甘く撫でてほしい』

『ご主人様になって欲しいです』


新人Vtuberの苦難は続く・・・・・・。
19/12/22 21:01更新 / つくね
戻る 次へ

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33