三匹の雌豚 %02 c=15d %02 c=15d

序章〜物語のはじまり〜

 とあるところに、仲の良いオークの三姉妹が住んでおりました。

 長女のブゥは、行動力がありいつも姉妹を先導していました。
「さあ、アタイについてきな!」
 次女のフゥは、姉妹の中で一番の力持ち。
「ウチのパワーは誰にも負けないぜ!」
 三女のウゥは、頭が良く器用で、作戦を立てたり便利な道具を作ったりしていました。
「お姉ちゃん、コレ結構便利だよぉ」

 姉妹のチームワークは良く、手に入れた物は何でも三人で分けあっていました。
 彼女の住処の近くにある村々はいつも家畜や食料、時には家財道具や本等が、略奪行為にあい困り果てていました。

 領主へ討伐願いを出してはいるのですが、割と田舎であるこの地域に討伐隊はなかなか派遣されてきません。
 いつまでたっても捕まえられない、倒されない三姉妹の略奪行為はエスカレートしていきます。

「いしし、アタイらのチームワークは最高だな。」
 長女のブゥが今日の戦利品のパンをちぎりながら言いました。
「ウチのパワーが今日も役に立ったからな。」
 次女のフゥがぐっとガッツポーズを取ると、ブゥが分けてくれたパンを手に取ります。
「あたしの作戦もなかなかのものだよぉ。」
 三女のウゥがおだやかな口調で言えば、分けてもらったパンを頬張ります。

 このまま人命に関わるような被害が出るかもしれないと人々が心配していた時、姉妹の中でちょっとしたトラブルが起きました。
 お年頃になった姉妹達は、そろそろ奴隷でも捕まえて繁殖しようと考えていました。
 しかし順番はどうするか、誰がどう使うかで口論になったのです。

「アタイが長女だ、だからあたいが捕まえた奴隷の童貞はもらう!」
「何を言ってるんだい、どうせウチのパワーで捕まえてくるんだ、ウチが最初だろ?」
「もぉ、そんなにケンカするならあたしが最初に童貞もらうよぉ」

 日に日に性欲は募り、奴隷が欲しくてたまらなくなった三姉妹は、口論の末に売り言葉に買い言葉、それぞれ違う巣を作り、そこに奴隷を連れ込み調教し、誰が一番立派な奴隷を手に入れるかで競う事を提案しました。

「優勝者は何がもらえることにする?」
「そうだな、食料一年分とか? 働かなくて一年間セックスしまくれる権利。」
「んーじゃあ、今から半年後にココに集合ね、その時自分の奴隷さんをお披露目ぇ。」

 そして三人は住み慣れた洞窟を出て、まずは新しい巣を作ることにしました。
 ですがはまだ知らなかったのです、今まで彼女たちの略奪行為が成功していたのはチームワークがあってこそ。
 バラバラになった今、果たして上手くいくのでしょうか?

戻る / 目次 / 次へ


というわけで、魔物娘SS処女作です。

モチーフは見てのとおり三匹の子豚でございます。
とりあえず加筆修正を加えながら、のんびりと更新していきたいと思います。

11/02/28 22:15 鬼謀大佐

目次 / 感想 / 投票 / RSS / DL

top

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33