パッチン♪
鼻☆塩☆塩。
……間違えた、話をしよう。
あれは今から三十六万……いや、五年前だった？まぁいい。
私にとってはつい昨日の出来事だけど……君達にとっては多分、今日の出来事よ。
彼女は認めた者にしか名前を教えないから、君達の前ではなんて呼べばいいのか……。
確か私達が呼んでいる愛称は……えのっち。そう、彼女は最初から言うことを聞かなかったわ。
私の言うとおりにしていれば……まぁ、いい奴だったけどね。

ﾄｰﾘｰﾋﾞｰｱｰ










《天界》


今日は勇者を育てる為に地上へ降臨することになった。
これほど名誉なことはないだろう。
早速地上へ降り立つ為に天界から地上へ向かおうとすると、私の友人が質問してきた。

エンジェル
「そんな装備で大丈夫？」
ヴァルキリー
「大丈夫だ、問題ない。」

この自慢の装備のどこに不安要素があるのだろうか？
しかし、彼女は私の自信満々な言葉を聞いても不安がっている。

エンジェル
「本当に行くの？えのっち。」
えのっち
「その呼び方はやめてくれないか？」

そう言いつつ、私はヘルムを装備する。
……よし、準備完了。いつでも行ける。

エンジェル
「まぁ、逝ってらっしゃい。」
えのっち
「ああ、行ってくる。」

そう言って私は天界を駆け出す。
友人であり協力者であるエンジェルに手を振ながら、私は天界から飛び降りた。
焼き芋〜いらんか〜♪
雲を突き抜け、地上が見えてくる。
どんどん地上に接近し……着地した。
スタッ……










《魔界 森の中》


えのっち
「ここが地上界か……」

辺りを見回してみる。
……どうやらここは平原のようだ。
しかし、見たこともない奇妙な植物がいっぱいあるな？

えのっち
「ここは一体？」

私がキョロキョロと周りを見渡していると……。
ドタドタドタ

えのっち
「ん？」

誰かがこちらへ近づいてきた。
それも私に向かっているようだ。

オーク
「ブヒブヒブヒ！」
オーク
「ブヒィィィィ！！」

相手はオークのようだ。しかも複数人来ている。
多勢に無勢とは言え、あんな雑魚に負けはしないだろう――。

えのっち
「来い！雌豚ども！」

私は勇ましくオークに向かっていったが……。

オーク
「……とりゃ。」

ガイーン！

えのっち
「ぐぅ！？」

なんと背後から鈍器による一撃を食らってしまった！
しかし、鎧は少し壊れたものの、まだ戦え――。

オーク
「えい。」

ガシャーン！

えのっち
「ぐはぁ！？」

真正面から襲われ、胸当てが破壊されてしまった！
油断しすぎたようだ、もっと慎重に――。

オーク
「とりゃ。」

ゴシャア！

えのっち
「あぐぅ！！」

なんということだ、足の部分でガードしたのに逆に破壊されてしまった！
これで身を守る鎧がほとんどなくなってしまったのだ！

オーク
「ほいさ。」

シャキン！

えのっち
「あっ……（察し）」

鈍器に対して剣を使って鍔迫り合いをしようとしたら剣が折れてしまった。
刃が私の首にまで到達しようとする。
もうだめだと、諦めかけた……その時、不思議な声が頭の中で響いてきた！
ダーン……
神は言っている、ここで堕ちる運命ではないと。


























d(＾Φ_Φ＾)<いいや！限界だ押すね！今だッ！
o(＾Φ_Φ＾)ｶﾁﾘ
(◎皿◎)<……アレ？俺ノ出番ハ？


























《天界》

エンジェル
「えのっち、そんな装備で大丈夫？」
えのっち
「一番いいのを頼む。」
エンジェル
「わかった。」

※一番いい装備とは図鑑絵にて装備しているあれである。

エンジェルは私に手を向けて聖なる光を放ち、私を包み込んだ。
私の体に聖なる装備（わかりやすく言うと一番いい装備）が装着されてゆく。
パァァァ
私の体が輝いた次の瞬間、美しいフォルムの装備が装着されていた。

えのっち
「これでよし。」
エンジェル
「上手く使いこなしてね。」
えのっち
「言われなくても。」

一番いい装備を装備した私は天界から飛び降り、地上界へ降り立った。
しかし、降り立った場所は予定とは違うところだった。
工工工工工エエエエェェェ(´д｀)ェェェエエエエ工工工工工










《魔界 平原》


そして、私は地面へ着地したのだが……。

えのっち
「ここは……？」

どう見ても目的の場所とは違う雰囲気の場所に来てしまったようだ。
ここはどこだろうか……？全くの謎である。
しかし魔物はそんな私を待ってはくれなかった！

Dスライム
「あれ？こんなところに何故ヴァルキリーが？」
えのっち
「お前はダークスライム……ふむ、この装備の性能を試すチャンスだな。」

この装備がどれほどのものか試すチャンスがノコノコとやって来たようだ。
ここは一つ、この剣の性能を試してみるとこにしよう。

えのっち
「でや！」
Dスライム
「はわわ！？」

早く動けて剣が軽く、相手の動きが遅いのもあって簡単に相手を切り裂くことができた。
ズバ！

Dスライム
「キャ〜！」
えのっち
「おお……」

Dスライムは液体状になって倒れた。
Dスライムをやっつけた？

えのっち
「これは凄いぞ……」

スライムの中でも厄介と言われているDスライムを簡単に倒したのだ！
こうして意気揚々と先へ進む。

えのっち
「私って本当に装備がちゃんとしていれば最強だな！」ﾄﾞﾔｧ
Dスライム
「う、う〜ん……」

Dスライムはコアを破壊しないと死なない事も忘れて……。










《魔王城 （本物ではなくリリムの城）》


えのっち
「ここが魔王城…なんと禍々しい雰囲気だ…」

そこにはどう見ても魔王城と一目でわかるような城が建っていた。
おそらくここに魔王がいるハズだ！待っていろ！魔王！！

えのっち
「覚悟は出来ている…行くぞ！」

私は一人で魔王城に乗り込んでいった。
…冷静に考えると無謀な事この上なしだが今の私は気づかなかったのだ。










《魔王城 現在地不明》


エキドナ
「ああ、えのっちというヴァルキリー…」
バフォ様
「ん？どうしたのじゃ？」
エキドナ
「あの子のせいで魔王様のかわいい子供達が悲しみに泣いています……」
部下
「どうしますか？」
エキドナ
「引きなさい貴方達、私が直々に貴方のｲﾓｰﾄﾉｶﾀｷｦﾄﾙﾉﾃﾞｽ！」
部下
「は！」
バフォ様
「いやいや、敵を取ると言っても妹は死んでないんじゃが……」
エキドナ
「放置していたらいずれ魔物を殺す危険な者です！急速に対処しなければいけません！」
バフォ様
「わかったわかった……のじゃ。」

内心「放置してても問題なさそうじゃ。」とは思いつつも口には出さなかったのだ。
こうして二人はヴァルキリーを退治する為に向かったのだった。









《魔王城》


えのっち
「魔王城の中はこんな感じなのか、想像とはだいぶ違うな……」

てっきり生物の体内のような、もっと禍々しい感じだと思ってた。
そんなことを考えていると――二匹の魔物に遭遇した！

エキドナ
「見つけましたよ。」
バフォ様
「見つけてしまったのじゃ。」
えのっち
「お、お前達は……！！」

なんといきなり大ボスに遭遇してしまった！
これは倒すしかないな！

えのっち
「いざ、尋常に勝負！」
エキドナ
「魔界銀の剣を受けてみなさい！」

エキドナがえのっちに向かって剣を振り下ろすが……。

えのっち
「ふん！」
エキドナ
「な！？」

ガキンッと弾かれてしまった。
剣は長い廊下をツルツルと滑ってゆく。
これで武器は消えた。

エキドナ
「やはり不慣れな剣技では太刀打ち出来ませんか……」
バフォ様
「剣技に憧れてなれてもいない武器を使うからじゃろうが。ここは儂に任せるのじゃ。」

スッ……と、バフォメットが前に出る。
余裕か？

えのっち
「どうした？かかってこい！」
バフォ様
「じゃあ遠慮なく。」

そう言ったバフォメットの姿は、既に残像だった。
なんとバフォメットは私の背後から斬りかかっていた。
回避が間に合わない！

えのっち
「ぐふっ！！」

これは転移魔法か？超スピードか？
それすらもわからないまま、倒れ付した……。

バフォ様
「……だから無害だと言ったのじゃ。これではデュラハンにも勝てんぞ。」
えのっち
「くっ……殺せ！」
バフォ様
「やだ。このままDエンジェルに頼んで堕とすことにするのじゃ。」
えのっち
「何！？や、やめろ……！」

そんな私の抵抗も虚しく、連れ去られてしまった。
……あれからどのくらいの時間が経ったのだろう？
私は今や魔物娘を悪ではないと思っている。
だってそうじゃないか？彼女達はこんなにも優しいのだから……。



─END─





























《反魔物国家　教会》


神父
「ヴァルキリー様……中々来ませんね。」
神官
「もうちょっとだけ待ってみましょう。」

そのままいつまで待ってもヴァルキリーは来ず……。
反魔物国家は魔物娘の手に堕ちてしまった。










pppp……ピッ

エンジェル
「ああ、やっぱり今回も駄目だったよ。あいつは話を忘れるからね。」
エンジェル
「……そうね。無駄だと思うけど、次はこの小説を見ている人にも付き合ってもらうわ。」



〜終わり〜

■作者メッセージ
よしわかった、説明しよう。これは再現だ。
作者が作り出したパロディの一つ……いや、手抜きか。
人類が決してたどり着くことが出来ない神の叡智として、エ○シャダイが俺に与えた物だ。
昔、小説作成で起きたスランプの時にな……あの時は本当、参ったよ。
さ、まずは閲覧してみるか。
クフフ……見ての通り、誤字脱字すらない美しいSSだろ？
懐かしいなぁ……俺も完全パロディは久しぶりなんだ。
一体どんな機能で出来ているのか、調べればわかるだろうが……。
すまない、俺には興味がないんでね。
詳しいことはまたCGI関係者にでも聞いてみるんだな。誰か知っているんじゃないか？
読者はこのSSを糸楊枝に使っているとの噂がある。俺はそんなところは見たことないがね。
……ろっとぉ、呆れさせてしまったようだな。
これは、人が言う台本でもプロットでもない、言わば未熟者のみが作り出せる堕作だ。
ただ閲覧するだけでなく、感想も形成できる。
例えば、あの無数のアレ……気をつけろ、反応すると一瞬で穢されてしまうぞ。
穢されるとは何か、だって？ハハハハ、それは昨日言っただろ？
あっ……すまない、君にとっては明日の出来事か。
いや、もっと先だったかもしれないなぁ。
その日が来たら、また説明しよう。






























というわけで、ここからは普通にコメントしたいと思います。
次の読切は真面目系だと言ったな。あれは嘘だ。
でも次こそは真面目系を書きたい。（切実）

新たに、キラークイーンが仲間になりました。
キングクリムゾンに続いて二人目ですね。
悪乗りがすぎるような気もしますが大目に見てくださいませ。

原作再現しようと手の込んだ手抜きをやろうとしたら……。
読みづらい。超展開、わけわからんの三拍子揃ったSSになりました。
だが私は謝らない。原作の雰囲気を漂わせるにはこれしか方法がなかったからだ。
そもそもお蔵入りしかけてたSSを投稿しようとしたのが無茶やったんや……。

さて、次はSSの連載を更新する。絶対。