性霊の神々
(◎皿◎)<俺ガココニイルトイウコトハ…ワカッテイルナ?
(◎皿◎)<キングクリムゾン!
ローレン王子
「これでトドメだ!」
ズバ!
ローレン王子の横切り!
会心の一撃だ!
パスス
「ぬわーーっっ!!」
ペアリル
「ぐふっ!」
ドサドサッ
会心の一撃を受けた二人組は倒れた。
しかし死んだわけではなく気絶しただけのようだ。
勇者達の勝利!
サマルン王子
「流石ローレン王子!最高のタイミングで会心の一撃を!」
ローレン王子
「褒めても何も出ないって。」
ムーブン王女
「そうよ、サマルン王子も人に頼りっきりじゃ駄目よ?」
ムーブン王女の厳しい言葉を受けながら俺達は先へ進む。
他の魔物達はもう戦う意思がないようなので無視することにした。
そんな中、ふとローレン王子こと俺が口を開いた。
ローレン王子
「しかし長いな…いつ最深部に到着するんだ?」
サマルン王子
「そんなこと知らないよ…」
ムーブン王女
「あと少しの筈だから頑張りましょ。」
ローレン王子
「知ってたら逆に怖いけどな…ん?」
そんなこんなで最深部にたどり着いたようだ。
そこは教会の一室みたいな場所で、神秘的…というには無理がある妖しげな感じがあった。
部屋の奥にある紫色に染まった玉が中心にある巨大な十字架が特に不気味さを出していた。
ムーブン王女
「本当にあと少しだった…」
ローレン王子
「おい、奥の方に誰かがいるぞ?」
サマルン王子
「行ってみよう。」
十字架の前で祈りを捧げていると思われる邪神官…ダークプリーストがそこにいた。
後ろ姿なので顔は見えないし服装も普通のDプリとは違うが角と翼と尻尾の形でわかったのだ。
ローレン王子
「なんでこんなところにDプリが?」
ムーブン王女
「静かに!何か聞こえるわ…」
ムーブン王女の言うとおり、邪神官は何かを言葉にしていた。
俺達は近付いて聞き取ろうとする。
聞こえてくる邪神官の呟きとは…!?
邪神官
「アーメンカーメンザーメンソーメンラーメン…」
ローレン王子
「は?」
邪神官
「○★∀※◇■◎…」
サマルン王子
「何語?」
邪神官
「スリザリンは嫌だスリザリンは嫌だスリザリンは嫌だ…」
ムーブン王女
「変な事言わないでよ!ちゃんと祈りっぽい言葉を使いなさい!」
ローレン王子
「あ!馬鹿!!」
邪神官
「む…」
ムーブン王女が叫んでしまったおかげで邪神官がこちらに気づいたようだ。
…このトラブルメイカーめ。
邪神官
「だれですか?私の祈りを邪魔する者は?」
ムーブン王女
「やば!見つかっちゃった!」
ローレン王子
「あれだけでかい声で叫べば誰だって気づくだろ…」
サマルン王子
(さっきのってやっぱり祈りの言葉だったんだ…)
邪神官は祈りを中止してこちらを振り向く。
その素顔は意外にも男装をすれば美青年と言われても違和感がない様な顔立ちだった。
体がボンキュッボンなので男装しても即バレるだろうが。
邪神官
「無礼者ですね、私を大神官エーロンと知っての行いですか?」
ローレン王子
「知らんがな。」
サマルン王子
「知りません。」
ムーブン王女
「知るわけないでしょう?」
俺達は口を揃えて言い放った。
だって邪神官と呼ばれていることしか知らなかったんだから名前なんて知るわけないだろ。
エーロン
「では覚えておいてください。」
エーロンと名乗る大神官とやらは両手を広げて俺達に言い放った。
エーロン
「偉大なる神の使い、エーロン様とは私のことです!」
ローレン王子
「知るか!お前が誰だろうと関係ない!悪い奴は倒すのみだ!」
エーロン
「簡単に勝てると思わない方が身の為ですよ!」
エーロンは地面に刺してあった杖を抜き、戦闘態勢に入った!
同様に俺達も戦闘態勢に入る!
エーロン
「堕落神様の加護が宿っている杖の一撃をくらいなさい!」
エーロンは堕落神の杖を使った!
堕落神の杖の先端から魔力の塊が発生し、それを堕落神の杖で打ち飛ばした!
打ち飛ばされた魔力の塊が俺達に向かってくる!
ローレン王子
「こんなもの!」
それを俺は剣で切り裂く。
切り裂かれた魔力の塊は消滅した。
エーロン
「ではこれならどうです!?」
エーロンはイオナニンを唱えた!
勇者達のいる場所に大爆発が発生する!
サマルン王子
「僕のとっておきをくらえ!」
サマルン王子はイオナニンを唱えた!
お互いの爆発呪文が相殺し合ってかき消された!
エーロン
「あやかしの息!」
エーロンは思いっきり空気を吸い込み、吐き出した!
いかにも妖しい感じの息が勇者達を混乱に誘う!
ムーブン王女
「フハーバ!」
ムーブン王女はフハーバを唱えた!
聖なる霧が相手の息から勇者達を守る!
あかやしの息は効果がなかった!
エーロン
「やりますね…やはり只者ではありませんでしたか。」
ローレン王子
「運だけでここまで来れたと思っているならそれは勘違いって奴だ!」
サマルン王子
「この日のためにちゃんと修行したんだ!当然の結果さ!」
ムーブン王女
「さあ、諦めて降参しなさい!」
俺達は自信満々で言い放った。
しかし…。
エーロン
「確かに勘違いしていました…ですので私も本気を出しますね。」
三人組
「「「え?」」」
俺達も勘違いしていたのだ。
エーロンがこの程度の実力だと思ってしまった。
それがいけなかった。
敵の前で隙を晒すという愚を犯してしまったのだ。
エーロン
「ふん!」
三人組
「「「な!?」」」
なんとエーロンは堕落神の加護が宿っているらしい杖を投げ捨てたのだ!
突然の行動に呆然とする俺達。
それが第二の隙になってしまった。
エーロン
「はあああああああ!!」
エーロンは邪神官の邪拳を繰り出した!
邪の力を両手に込め、駆け出すと同時に左手の拳を地面に叩きつける!
そのまま左手の拳で地面を破壊しながらサマルン王子に向かって右手の拳で殴りつける!
ムーブン王女
「危ない!」
サマルン王子
「クッ!」
サマルン王子は紙一重で回避した!
そのまま右手の拳は地面にぶち当たる!
ドゴォ!
右手の拳は地面を凹ませるほどの一撃だ!
その衝撃でサマルン王子は大きくバランスを崩してしまった!
エーロン
「左手も忘れてはいけませんよ…」
エーロンは左手の拳でアッパーを仕掛け、追撃をした!
バランスを崩しているため、サマルン王子は避けることが出来ない!
ドガァ!
サマルン王子
「ぐはぁ!」
ローレン王子
「サマルン王子!」
サマルン王子に致命的なダメージ!
サマルン王子は倒れてしまった!
あまりのダメージに倒れたまま動けなくなった…。
エーロン
「安心しなさい、殺しはしないのが堕落神の教えですから。」
ローレン王子
「こいつ、よくも!」
ローレン王子は斬りかかった!
エーロン
「怒りのせいで動きが鈍くなりすぎです、止まって見えますよ。」
しかし、攻撃は避けられた!
そのままエーロンはムーブン王女に向かっていく!
エーロン
「見た感じ、魔法使い共通の弱点を克服出来てないようですね?もらいましたよ!」
ムーブン王女
「きゃあ!?」
エーロンの狂乱脚!
目にも止まらぬほどの凄まじい蹴り技の乱舞!
ドゴドゴ!ドゴドゴドゴ!ドガァ!
ムーブン王女の弱点を突いた!
ムーブン王女
「後は…頼んだわ…」
ムーブン王女は倒れ、動けなくなった…。
エーロン
「この娘は魔物化させるとしましょう。」
ローレン王子
「許さん…うおおおおおお!!」
エーロン
「な!?」
エーロンは仲間を倒されたショックで動けなくなると思っていた。
それが命取りだった!
ローレン王子
「みんなの仇だ!」
エーロン
「あぁ!!」
ローレン王子の必殺剣が炸裂!
エーロンに大ダメージ!
エーロン
「そんな…こんなことが…!」
エーロンは戦意を失った…。
ローレン王子の勝利!
エーロン
「予想外の事態です…この私が一撃でここまでのダメージを負うとは…」
ローレン王子
「さあ!観念しろ!」
エーロン
「ですが私を倒してももはや手遅れです、あれをご覧なさい!」
ローレン王子
「なに!?」
ローレン王子はエーロンに指をさした方に顔を向ける。
そこには…。
グチュ、ズチュ、グチュリ
ムーブン王女
「あぁん、もっと…もっと欲しいのぉ。」
サマルン王子
「ムーブン王女…気持ちよすぎるよ…」
ローレン王子
「…は?」
そこには欲望のまま互いを貪る獣の姿があった。
と言っても姿はローレン王子のよく知っている姿だが。
ローレン王子
「なぜ…?どうして…?」
エーロン
「イタタ…あの人達を攻撃した時、私の魔力を流し込んでおいたのですよ。」
ローレン王子
「なんてことを…!」
エーロン
「魔力が弱すぎて魔物化はまだしてませんが…性欲増大の効果はあったようです。」
俺は怒りのあまり、殴りかかろうとした。
しかしその前にエーロンは高らかに言い放った。
エーロン
「さあ!準備は完了しました!」
まるで全てを成し遂げたかのような満足気な顔で叫ぶ。
エーロン
「今ここに!あの二人の初めてを生贄として捧げます!」
そして、今一番聞きたくなかった言葉を全身全霊を持ってエーロンは叫んだ。
エーロン
「今こそ降臨せよ!我らの希望、破壊の神シルー様!」
ローレン王子
「破壊の…神だって…?」
確かに奴はそう言った筈だ。
エーロン
「そうです…破壊神シルー様が降臨なされば、その力で更に教団の勝率は下がる計算です…」
ローレン王子
「なんという恐ろしいことを!」
エーロン
「ローレン王子と言いましたか…貴方が堕落するのも、時間の問題ですよ……ぐふっ!」
バタ…
そう告げるとエーロンは力尽きた。
死んではいないようだがトドメを刺している場合ではない。
ローレン王子
「神と呼ばれし者を…それも破壊を司る者を…俺一人で倒せるのか…?」
ローレン王子は心配になった。
あの様子ではサマルン王子とムーブン王女は役に立たないだろう。
となれば破壊神を止める者はただ一人、魔法は使えないローレン王子しかいないのである。
ローレン王子は一度撤退するべきか、それとも無謀を承知で戦うか、悩んでいた。
しかし、時間は待ってはくれなかった。
バリィィン!
ローレン王子
「!?」
突然十字架の中心から鱗に包まれた腕が現れた!
そのまま突然現れた腕によって十字架と壁の向こう側から壁ごと十字架が破壊される。
破壊された瞬間、腕は引っ込んで行った。
ローレン王子
「壁の向こう側は何もない筈…まさか!?」
ガラガラと壁はいとも簡単に崩れ去り、大穴が出来てしまった…。
そしてローレン王子の予想は当たってしまったのだ。
大穴の向こうには本来見える筈のいい景色など見えず、謎の空間が広がるだけであった。
その大穴のすぐ近くに何者かがいるのがわかった。
多分さっきの腕の持ち主であろう。
ローレン王子
「エーロンが弱く思えるほどの力を感じる…もうこれは覚悟を決めるしかないようだな。」
ローレン王子が覚悟をした瞬間、謎の空間から一匹の魔物娘が現れた!
??????
「ギ…ギギ…シギャアアアアアア!!」
ローレン王子
「その姿…青い鱗だがまさかワイバーンか?」
??????
「そう…私こそ破壊の化身とも呼ばれる存在…破壊神シルー…!」
謎のワイバーンの正体はやはり破壊神シルーであった。
破壊神シルー
「この世界に来たのは何年ぶり…でもんなことはどうでもいい…」
ローレン王子
「………」
破壊神シルー
「やっと教団の封印が解けた…今こそ私の目的を達成する時…」
ローレン王子
「ク…やるしかないか…!」
破壊神シルー
「私の思うがままに、人類の理性を破壊する…!」
ローレン王子
「そんなことさせるか!人類の…理性を破壊?」
今のは聞き間違いであろうか?
…そんなローレン王子の考えは外れた。
破壊神シルー
「うん…人類の理性を破壊…そして人間を獣に変える…それが私…」
ローレン王子
「おいおい、それって…」
ローレン王子は認めたくなかった。
しかし事実なので認めたくないという気持ちを込めて叫んだ。
ローレン王子
「破壊は破壊でも理性の破壊神かよぉ!?」
破壊神シルー
「ちなみに…一時的とは言え、理性を破壊できる力を持っているから…破壊神って呼ばれる…」
ローレン王子
「つまり?」
破壊神シルー
「本物の神様みたいに…神族でもないし…聖なる力とか使えない…」
ローレン王子
「はぁ!?」
今の発言から考えられることは…。
ローレン王子
「つまり破壊神と呼ばれるのは…水神と呼ばれる龍みたいなもんなのか…?」
破壊神シルー
「当たり…でも教団に封印されるぐらい…私は危険…」
ローレン王子
「…まあ、お前がなんだろうが人に迷惑をかけるような奴を見逃すわけにはいかない!」
ローレン王子は剣を持ち直し、戦闘態勢に入った。
破壊神シルー
「…相手になる。」
破壊神シルーも戦闘態勢に入ったようだ。
ローレン王子
(さて、俺一人でどこまでやれるか…)
破壊神シルー
「………」
破壊神シルーはジイデイクを唱えた!
巨大な雷がローレン王子を襲う!
ローレン王子
「グッ!?」
それを剣で受け止めようとするが弾かれてしまった!
そのまま巨大な雷はローレン王子に当たった!
ローレン王子に一撃必殺!
ローレン王子は膝をついた…。
ローレン王子
「な…なんだ!?このシャレにならない魔力は…!?」
破壊神シルー
「魔法以外でも…勝てる…」
ローレン王子
「そんな馬鹿な…」
圧倒的絶望がローレン王子を包んだ。
破壊神という存在に思い知らされたのだ。
初めから相手にならなかったのだと。
勝敗は戦う前から決していたのだと。
その変わらない事実にローレン王子は…。
ローレン王子
「は…はハ…ハハハ…ハ…」
笑うしかなかった。
…いや、正確には笑うことしかできなかった。
相手を止めることはもちろん、足止めすらできそうにないのだから…。
破壊神シルー
「気にする事はない…私に勝てるのはリリム様か魔王様ぐらいのもの…」
ローレン王子
「ハハ…リリムと魔王はお前より更に強いってか…どうりで勇者がほぼ帰ってこないわけだ…」
リリムの恐ろしさと魔王のそれ以上の恐ろしさを再確認できたいい機会であった。
そして破壊神シルーの次の発言で更に奈落の底へと突き落とされる事になる。
破壊神シルー
「それと…私には私とほぼ同じ強さの仲間が8人…それ以上の強さの仲間が2人いる…」
ローレン王子
「マジか…これは教団涙目だな…」
その次の発言はローレン王子の常識を覆すほどの衝撃の真事実だった。
破壊神シルー
「いい旦那様と…出会えてるといいけど…」
ローレン王子
「旦那様?確か魔物はメスしかいない筈じゃ?」
破壊神シルー
「そうだけど…」
ローレン王子
「じゃあ旦那様って?」
破壊神シルー
「人間の男性…」
ローレン王子
「なんだって!?」
俺は驚き、戸惑っていた。
だってそうだろ?俺の知っている魔物は…。
ローレン王子
「魔物は人を堕落させた後に食い殺すって!」
破壊神シルー
「それは嘘…教団の。」
ローレン王子
「じゃあ、俺は…俺達は何のためにここまで…」
自分の信じていたものが全否定されて平気な人間などいない。
ローレン王子も例外ではなかった。
破壊神シルー
「魔物娘の事は…これから知っていけばいい…」
ローレン王子
「………」
破壊神シルー
「むしろ…早めに気がつけた事は…幸運…ほとんどの場合…堕ちるまで気づかない…」
ローレン王子
「…そっか。」
ローレン王子は良い方向に思考する事により、普通よりも早く立ち直った。
いや、無理矢理立ち直ったと言うべきか。
ローレン王子
「結果的に助けてくれた事になるのかな…」
破壊神シルー
「多分…」
ローレン王子
「そうか…ありがとうな。」
俺は破壊神シルーにお礼を述べた。
こいつらと戦わなければきっと死ぬか堕ちるまで気がつかなかっただろうから。
破壊神シルー
「どういた…しまして…」
ローレン王子
「そういえば…どうして途切れ途切れで喋るんだ?」
破壊神シルー
「これが…素…」
ローレン王子
「そうか…」
………………。
何を話せばいいのかワカンネ。
だってそうだろ?
称号的なものとは言え、破壊神と呼ばれている魔物と何を喋ろっていうんだ。
破壊神シルー
「…貴方敗者…」
ローレン王子
「うん?」
破壊神シルー
「…私勝者…」
ローレン王子
「…そうだな。」
いきなり何を言い出すのか。
…嫌な予感がするのは気のせいだと思いたい。
破壊神シルー
「つまり…私は貴方に勝った…」
ローレン王子
「そうだな。」
破壊神シルー
「つまり貴方は…私のもので…いい…?」
ローレン王子
「そうだな…て、ちょっと待て!」
俺は突然の爆弾発言にストップをかけた。
ローレン王子
「どうしてそうなる!?」
破壊神シルー
「貴方は…勇者じゃない…でも強い…だから婿にする…」
ローレン王子
「そんな無茶苦茶な…」
俺はどうにかして説得する事にした。
どうあがいても釣り合わないと思うし。
ローレン王子
「そんなすぐ決めて大丈夫なのか?」
破壊神シルー
「大丈夫…問題ない…」
破壊神シルーはそういうと目の前から姿を消した。
ローレン王子
「…おう?」
破壊神シルー
「…えい。」
そのまま俺は破壊神シルーに押し倒されてしまった!
破壊神シルー
「安心して…痛くない…」
ローレン王子
「おい?まさか…ここでヤるつもりか!?」
破壊神シルー
「向こうも…ここでヤってる…」
ローレン王子
「向こう?」
俺がそちらを見ると…。
サマルン王子
「凄く締まりがいいよ…ムーブン…」
ムーブン王女
「もっと突いて?かき混ぜて?気持ちよくして…!」
そこにはすっかりダークプリーストになった王女とインキュバスとなった王子がいた。
…まだやってたんだ、あいつら。
破壊神シルー
「さあ…交わろう…」
ローレン王子
「名前を知らないくせにいきなり交わるとかありえないだろ!」
俺は正論を言い放った!
破壊神シルー
「…名前は…なんていうの…?」
ローレン王子
「あ、ローレンです。」
破壊神シルー
「ローレン…交わろう…」
ローレン
「しまった!つい名前を教えてしまった!」
おい!?名前の表示から王子をさり気なく消すなよ!
てかもう相手がヤる気満々なんだけど!!
破壊神シルー
「私の事も…シルーでいい…」
ローレン
「そういう問題じゃなくてだな…」
シルー
「もう…うるさい。」
シルーはいきなり肉棒を握ってきた!
…ちょっといきなりすぎじゃありません?
シルー
「…こう……?」
そのままリズミカルに上下してきた!
鱗が肉棒を刺激する!
ローレンに結構なダメージ!
ローレン
「ぐ…!?ただの手コキなのに凄い威力…!」
シルー
「次は…」
シルーは美乳(大きすぎず小さすぎず)を肉棒に押し付けた!
そのまま体ごとスリスリしてくる!
ローレンに大ダメージ!
ローレン
「あが!?」
シルー
「後は入れるだけ…」
ローレン
「ま、待て!今入れたら瞬殺される!」
シルー
「我慢…できない…!」
そのままシルーは腰を下ろしてきた!
ローレンの肉の剣がシルーの肉の鞘に収められる!
ローレン
「あああぁぁーー!!」
シルー
「…………」
ビュク!ビュク…と精液が肉棒を通過し、漏れ出してしまう。
それはシルーに種付けした事を意味していた…。
ローレン
「やっちまったぁぁぁ…」
シルー
「私は…嬉しい…」
強姦者の犯人は満足気にお腹を撫でてるし…もうやだ…。
ローレン
「魔物娘が苦手になりそうだ…」
シルー
「それは駄目…嫌いにならないよう…いっぱいヤる…」
ローレン
「いや、ちょっと待て…アッー!」
結局トラウマにならなかったのが奇跡なぐらいに搾り取られたのだ…。
ローレン
「で…ここどこだ?」
シルー
「パンデモニウム…許可もらってここへ来た…」
ローレン
(誰からもらったんだ?もし堕落神だとしたらよく会えたな、と思うところだぜ…)
あれから魔姦をしたので帰るわけにもいかず、少しの間だけ謎の空間に住んでいた。
その後にシルーが誰かから許可をもらって今はパンデモニウムにいるって事だ。
ムーブン
「いいじゃない?ここも快適よ?」
サマルン
「嫌なの?」
ローレン
「嫌じゃねーよ!」
シルー
「素直じゃない…」
ローレン
「ヘッ、勝手に言ってろ…」
…最近段々思考回路が魔物娘寄りになっているのがわかる。
それでも恐怖はなかった。
だってそうだろ?
最高の家に最高の友、そして最高のお嫁さんをもらったんだ。
恐怖を感じる方がおかしいっての。
…素直になれないのは事実だが。
ローレン
「…今度二人で出掛けるか。」
シルー
「デート…?」
ローレン
「……」
ムーブン
「否定しないんだ〜!」
サマルン
「ニコニコ。」
ローレン
「うっせぇ!!」
そんな友のからかいを軽く受け流し、デートの準備をする。
シルー
「早く行こ…?」
ローレン
「わかってるって。」
妹を持った気分になりながら、俺は…いや、俺達ローレンとシルーはデートへ出掛けたのだ。
…でも破壊神と恐れられる妹ってどうなのよ?
シルー
「今…失礼な事…考えた…?」
ローレン
「いや?考えてないよ?」
シルー
「お仕置きが…必要…理性破壊!」
ローレン
「ちょ!?こんな時間からか……がああああああ!!!」
シルー
「うわー…けだものー…」(棒
一体デートへはいつ行けるのやら…。
─終わり─
エーロン
「ちょっと!?待ってくださいよ!!!」
エーロン
「私の計画はどうなったんですか!?」
召喚は成功したよ、でも計画は大失敗☆
エーロン
「そんなぁぁぁぁぁぁぁ…」
パスス
「大神官様、飲みましょう。」
ペアリル
「酒!飲まずにはいられないッ!」
〜終わり?〜
(◎皿◎)<キングクリムゾン!
ローレン王子
「これでトドメだ!」
ズバ!
ローレン王子の横切り!
会心の一撃だ!
パスス
「ぬわーーっっ!!」
ペアリル
「ぐふっ!」
ドサドサッ
会心の一撃を受けた二人組は倒れた。
しかし死んだわけではなく気絶しただけのようだ。
勇者達の勝利!
サマルン王子
「流石ローレン王子!最高のタイミングで会心の一撃を!」
ローレン王子
「褒めても何も出ないって。」
ムーブン王女
「そうよ、サマルン王子も人に頼りっきりじゃ駄目よ?」
ムーブン王女の厳しい言葉を受けながら俺達は先へ進む。
他の魔物達はもう戦う意思がないようなので無視することにした。
そんな中、ふとローレン王子こと俺が口を開いた。
ローレン王子
「しかし長いな…いつ最深部に到着するんだ?」
サマルン王子
「そんなこと知らないよ…」
ムーブン王女
「あと少しの筈だから頑張りましょ。」
ローレン王子
「知ってたら逆に怖いけどな…ん?」
そんなこんなで最深部にたどり着いたようだ。
そこは教会の一室みたいな場所で、神秘的…というには無理がある妖しげな感じがあった。
部屋の奥にある紫色に染まった玉が中心にある巨大な十字架が特に不気味さを出していた。
ムーブン王女
「本当にあと少しだった…」
ローレン王子
「おい、奥の方に誰かがいるぞ?」
サマルン王子
「行ってみよう。」
十字架の前で祈りを捧げていると思われる邪神官…ダークプリーストがそこにいた。
後ろ姿なので顔は見えないし服装も普通のDプリとは違うが角と翼と尻尾の形でわかったのだ。
ローレン王子
「なんでこんなところにDプリが?」
ムーブン王女
「静かに!何か聞こえるわ…」
ムーブン王女の言うとおり、邪神官は何かを言葉にしていた。
俺達は近付いて聞き取ろうとする。
聞こえてくる邪神官の呟きとは…!?
邪神官
「アーメンカーメンザーメンソーメンラーメン…」
ローレン王子
「は?」
邪神官
「○★∀※◇■◎…」
サマルン王子
「何語?」
邪神官
「スリザリンは嫌だスリザリンは嫌だスリザリンは嫌だ…」
ムーブン王女
「変な事言わないでよ!ちゃんと祈りっぽい言葉を使いなさい!」
ローレン王子
「あ!馬鹿!!」
邪神官
「む…」
ムーブン王女が叫んでしまったおかげで邪神官がこちらに気づいたようだ。
…このトラブルメイカーめ。
邪神官
「だれですか?私の祈りを邪魔する者は?」
ムーブン王女
「やば!見つかっちゃった!」
ローレン王子
「あれだけでかい声で叫べば誰だって気づくだろ…」
サマルン王子
(さっきのってやっぱり祈りの言葉だったんだ…)
邪神官は祈りを中止してこちらを振り向く。
その素顔は意外にも男装をすれば美青年と言われても違和感がない様な顔立ちだった。
体がボンキュッボンなので男装しても即バレるだろうが。
邪神官
「無礼者ですね、私を大神官エーロンと知っての行いですか?」
ローレン王子
「知らんがな。」
サマルン王子
「知りません。」
ムーブン王女
「知るわけないでしょう?」
俺達は口を揃えて言い放った。
だって邪神官と呼ばれていることしか知らなかったんだから名前なんて知るわけないだろ。
エーロン
「では覚えておいてください。」
エーロンと名乗る大神官とやらは両手を広げて俺達に言い放った。
エーロン
「偉大なる神の使い、エーロン様とは私のことです!」
ローレン王子
「知るか!お前が誰だろうと関係ない!悪い奴は倒すのみだ!」
エーロン
「簡単に勝てると思わない方が身の為ですよ!」
エーロンは地面に刺してあった杖を抜き、戦闘態勢に入った!
同様に俺達も戦闘態勢に入る!
エーロン
「堕落神様の加護が宿っている杖の一撃をくらいなさい!」
エーロンは堕落神の杖を使った!
堕落神の杖の先端から魔力の塊が発生し、それを堕落神の杖で打ち飛ばした!
打ち飛ばされた魔力の塊が俺達に向かってくる!
ローレン王子
「こんなもの!」
それを俺は剣で切り裂く。
切り裂かれた魔力の塊は消滅した。
エーロン
「ではこれならどうです!?」
エーロンはイオナニンを唱えた!
勇者達のいる場所に大爆発が発生する!
サマルン王子
「僕のとっておきをくらえ!」
サマルン王子はイオナニンを唱えた!
お互いの爆発呪文が相殺し合ってかき消された!
エーロン
「あやかしの息!」
エーロンは思いっきり空気を吸い込み、吐き出した!
いかにも妖しい感じの息が勇者達を混乱に誘う!
ムーブン王女
「フハーバ!」
ムーブン王女はフハーバを唱えた!
聖なる霧が相手の息から勇者達を守る!
あかやしの息は効果がなかった!
エーロン
「やりますね…やはり只者ではありませんでしたか。」
ローレン王子
「運だけでここまで来れたと思っているならそれは勘違いって奴だ!」
サマルン王子
「この日のためにちゃんと修行したんだ!当然の結果さ!」
ムーブン王女
「さあ、諦めて降参しなさい!」
俺達は自信満々で言い放った。
しかし…。
エーロン
「確かに勘違いしていました…ですので私も本気を出しますね。」
三人組
「「「え?」」」
俺達も勘違いしていたのだ。
エーロンがこの程度の実力だと思ってしまった。
それがいけなかった。
敵の前で隙を晒すという愚を犯してしまったのだ。
エーロン
「ふん!」
三人組
「「「な!?」」」
なんとエーロンは堕落神の加護が宿っているらしい杖を投げ捨てたのだ!
突然の行動に呆然とする俺達。
それが第二の隙になってしまった。
エーロン
「はあああああああ!!」
エーロンは邪神官の邪拳を繰り出した!
邪の力を両手に込め、駆け出すと同時に左手の拳を地面に叩きつける!
そのまま左手の拳で地面を破壊しながらサマルン王子に向かって右手の拳で殴りつける!
ムーブン王女
「危ない!」
サマルン王子
「クッ!」
サマルン王子は紙一重で回避した!
そのまま右手の拳は地面にぶち当たる!
ドゴォ!
右手の拳は地面を凹ませるほどの一撃だ!
その衝撃でサマルン王子は大きくバランスを崩してしまった!
エーロン
「左手も忘れてはいけませんよ…」
エーロンは左手の拳でアッパーを仕掛け、追撃をした!
バランスを崩しているため、サマルン王子は避けることが出来ない!
ドガァ!
サマルン王子
「ぐはぁ!」
ローレン王子
「サマルン王子!」
サマルン王子に致命的なダメージ!
サマルン王子は倒れてしまった!
あまりのダメージに倒れたまま動けなくなった…。
エーロン
「安心しなさい、殺しはしないのが堕落神の教えですから。」
ローレン王子
「こいつ、よくも!」
ローレン王子は斬りかかった!
エーロン
「怒りのせいで動きが鈍くなりすぎです、止まって見えますよ。」
しかし、攻撃は避けられた!
そのままエーロンはムーブン王女に向かっていく!
エーロン
「見た感じ、魔法使い共通の弱点を克服出来てないようですね?もらいましたよ!」
ムーブン王女
「きゃあ!?」
エーロンの狂乱脚!
目にも止まらぬほどの凄まじい蹴り技の乱舞!
ドゴドゴ!ドゴドゴドゴ!ドガァ!
ムーブン王女の弱点を突いた!
ムーブン王女
「後は…頼んだわ…」
ムーブン王女は倒れ、動けなくなった…。
エーロン
「この娘は魔物化させるとしましょう。」
ローレン王子
「許さん…うおおおおおお!!」
エーロン
「な!?」
エーロンは仲間を倒されたショックで動けなくなると思っていた。
それが命取りだった!
ローレン王子
「みんなの仇だ!」
エーロン
「あぁ!!」
ローレン王子の必殺剣が炸裂!
エーロンに大ダメージ!
エーロン
「そんな…こんなことが…!」
エーロンは戦意を失った…。
ローレン王子の勝利!
エーロン
「予想外の事態です…この私が一撃でここまでのダメージを負うとは…」
ローレン王子
「さあ!観念しろ!」
エーロン
「ですが私を倒してももはや手遅れです、あれをご覧なさい!」
ローレン王子
「なに!?」
ローレン王子はエーロンに指をさした方に顔を向ける。
そこには…。
グチュ、ズチュ、グチュリ
ムーブン王女
「あぁん、もっと…もっと欲しいのぉ。」
サマルン王子
「ムーブン王女…気持ちよすぎるよ…」
ローレン王子
「…は?」
そこには欲望のまま互いを貪る獣の姿があった。
と言っても姿はローレン王子のよく知っている姿だが。
ローレン王子
「なぜ…?どうして…?」
エーロン
「イタタ…あの人達を攻撃した時、私の魔力を流し込んでおいたのですよ。」
ローレン王子
「なんてことを…!」
エーロン
「魔力が弱すぎて魔物化はまだしてませんが…性欲増大の効果はあったようです。」
俺は怒りのあまり、殴りかかろうとした。
しかしその前にエーロンは高らかに言い放った。
エーロン
「さあ!準備は完了しました!」
まるで全てを成し遂げたかのような満足気な顔で叫ぶ。
エーロン
「今ここに!あの二人の初めてを生贄として捧げます!」
そして、今一番聞きたくなかった言葉を全身全霊を持ってエーロンは叫んだ。
エーロン
「今こそ降臨せよ!我らの希望、破壊の神シルー様!」
ローレン王子
「破壊の…神だって…?」
確かに奴はそう言った筈だ。
エーロン
「そうです…破壊神シルー様が降臨なされば、その力で更に教団の勝率は下がる計算です…」
ローレン王子
「なんという恐ろしいことを!」
エーロン
「ローレン王子と言いましたか…貴方が堕落するのも、時間の問題ですよ……ぐふっ!」
バタ…
そう告げるとエーロンは力尽きた。
死んではいないようだがトドメを刺している場合ではない。
ローレン王子
「神と呼ばれし者を…それも破壊を司る者を…俺一人で倒せるのか…?」
ローレン王子は心配になった。
あの様子ではサマルン王子とムーブン王女は役に立たないだろう。
となれば破壊神を止める者はただ一人、魔法は使えないローレン王子しかいないのである。
ローレン王子は一度撤退するべきか、それとも無謀を承知で戦うか、悩んでいた。
しかし、時間は待ってはくれなかった。
バリィィン!
ローレン王子
「!?」
突然十字架の中心から鱗に包まれた腕が現れた!
そのまま突然現れた腕によって十字架と壁の向こう側から壁ごと十字架が破壊される。
破壊された瞬間、腕は引っ込んで行った。
ローレン王子
「壁の向こう側は何もない筈…まさか!?」
ガラガラと壁はいとも簡単に崩れ去り、大穴が出来てしまった…。
そしてローレン王子の予想は当たってしまったのだ。
大穴の向こうには本来見える筈のいい景色など見えず、謎の空間が広がるだけであった。
その大穴のすぐ近くに何者かがいるのがわかった。
多分さっきの腕の持ち主であろう。
ローレン王子
「エーロンが弱く思えるほどの力を感じる…もうこれは覚悟を決めるしかないようだな。」
ローレン王子が覚悟をした瞬間、謎の空間から一匹の魔物娘が現れた!
??????
「ギ…ギギ…シギャアアアアアア!!」
ローレン王子
「その姿…青い鱗だがまさかワイバーンか?」
??????
「そう…私こそ破壊の化身とも呼ばれる存在…破壊神シルー…!」
謎のワイバーンの正体はやはり破壊神シルーであった。
破壊神シルー
「この世界に来たのは何年ぶり…でもんなことはどうでもいい…」
ローレン王子
「………」
破壊神シルー
「やっと教団の封印が解けた…今こそ私の目的を達成する時…」
ローレン王子
「ク…やるしかないか…!」
破壊神シルー
「私の思うがままに、人類の理性を破壊する…!」
ローレン王子
「そんなことさせるか!人類の…理性を破壊?」
今のは聞き間違いであろうか?
…そんなローレン王子の考えは外れた。
破壊神シルー
「うん…人類の理性を破壊…そして人間を獣に変える…それが私…」
ローレン王子
「おいおい、それって…」
ローレン王子は認めたくなかった。
しかし事実なので認めたくないという気持ちを込めて叫んだ。
ローレン王子
「破壊は破壊でも理性の破壊神かよぉ!?」
破壊神シルー
「ちなみに…一時的とは言え、理性を破壊できる力を持っているから…破壊神って呼ばれる…」
ローレン王子
「つまり?」
破壊神シルー
「本物の神様みたいに…神族でもないし…聖なる力とか使えない…」
ローレン王子
「はぁ!?」
今の発言から考えられることは…。
ローレン王子
「つまり破壊神と呼ばれるのは…水神と呼ばれる龍みたいなもんなのか…?」
破壊神シルー
「当たり…でも教団に封印されるぐらい…私は危険…」
ローレン王子
「…まあ、お前がなんだろうが人に迷惑をかけるような奴を見逃すわけにはいかない!」
ローレン王子は剣を持ち直し、戦闘態勢に入った。
破壊神シルー
「…相手になる。」
破壊神シルーも戦闘態勢に入ったようだ。
ローレン王子
(さて、俺一人でどこまでやれるか…)
破壊神シルー
「………」
破壊神シルーはジイデイクを唱えた!
巨大な雷がローレン王子を襲う!
ローレン王子
「グッ!?」
それを剣で受け止めようとするが弾かれてしまった!
そのまま巨大な雷はローレン王子に当たった!
ローレン王子に一撃必殺!
ローレン王子は膝をついた…。
ローレン王子
「な…なんだ!?このシャレにならない魔力は…!?」
破壊神シルー
「魔法以外でも…勝てる…」
ローレン王子
「そんな馬鹿な…」
圧倒的絶望がローレン王子を包んだ。
破壊神という存在に思い知らされたのだ。
初めから相手にならなかったのだと。
勝敗は戦う前から決していたのだと。
その変わらない事実にローレン王子は…。
ローレン王子
「は…はハ…ハハハ…ハ…」
笑うしかなかった。
…いや、正確には笑うことしかできなかった。
相手を止めることはもちろん、足止めすらできそうにないのだから…。
破壊神シルー
「気にする事はない…私に勝てるのはリリム様か魔王様ぐらいのもの…」
ローレン王子
「ハハ…リリムと魔王はお前より更に強いってか…どうりで勇者がほぼ帰ってこないわけだ…」
リリムの恐ろしさと魔王のそれ以上の恐ろしさを再確認できたいい機会であった。
そして破壊神シルーの次の発言で更に奈落の底へと突き落とされる事になる。
破壊神シルー
「それと…私には私とほぼ同じ強さの仲間が8人…それ以上の強さの仲間が2人いる…」
ローレン王子
「マジか…これは教団涙目だな…」
その次の発言はローレン王子の常識を覆すほどの衝撃の真事実だった。
破壊神シルー
「いい旦那様と…出会えてるといいけど…」
ローレン王子
「旦那様?確か魔物はメスしかいない筈じゃ?」
破壊神シルー
「そうだけど…」
ローレン王子
「じゃあ旦那様って?」
破壊神シルー
「人間の男性…」
ローレン王子
「なんだって!?」
俺は驚き、戸惑っていた。
だってそうだろ?俺の知っている魔物は…。
ローレン王子
「魔物は人を堕落させた後に食い殺すって!」
破壊神シルー
「それは嘘…教団の。」
ローレン王子
「じゃあ、俺は…俺達は何のためにここまで…」
自分の信じていたものが全否定されて平気な人間などいない。
ローレン王子も例外ではなかった。
破壊神シルー
「魔物娘の事は…これから知っていけばいい…」
ローレン王子
「………」
破壊神シルー
「むしろ…早めに気がつけた事は…幸運…ほとんどの場合…堕ちるまで気づかない…」
ローレン王子
「…そっか。」
ローレン王子は良い方向に思考する事により、普通よりも早く立ち直った。
いや、無理矢理立ち直ったと言うべきか。
ローレン王子
「結果的に助けてくれた事になるのかな…」
破壊神シルー
「多分…」
ローレン王子
「そうか…ありがとうな。」
俺は破壊神シルーにお礼を述べた。
こいつらと戦わなければきっと死ぬか堕ちるまで気がつかなかっただろうから。
破壊神シルー
「どういた…しまして…」
ローレン王子
「そういえば…どうして途切れ途切れで喋るんだ?」
破壊神シルー
「これが…素…」
ローレン王子
「そうか…」
………………。
何を話せばいいのかワカンネ。
だってそうだろ?
称号的なものとは言え、破壊神と呼ばれている魔物と何を喋ろっていうんだ。
破壊神シルー
「…貴方敗者…」
ローレン王子
「うん?」
破壊神シルー
「…私勝者…」
ローレン王子
「…そうだな。」
いきなり何を言い出すのか。
…嫌な予感がするのは気のせいだと思いたい。
破壊神シルー
「つまり…私は貴方に勝った…」
ローレン王子
「そうだな。」
破壊神シルー
「つまり貴方は…私のもので…いい…?」
ローレン王子
「そうだな…て、ちょっと待て!」
俺は突然の爆弾発言にストップをかけた。
ローレン王子
「どうしてそうなる!?」
破壊神シルー
「貴方は…勇者じゃない…でも強い…だから婿にする…」
ローレン王子
「そんな無茶苦茶な…」
俺はどうにかして説得する事にした。
どうあがいても釣り合わないと思うし。
ローレン王子
「そんなすぐ決めて大丈夫なのか?」
破壊神シルー
「大丈夫…問題ない…」
破壊神シルーはそういうと目の前から姿を消した。
ローレン王子
「…おう?」
破壊神シルー
「…えい。」
そのまま俺は破壊神シルーに押し倒されてしまった!
破壊神シルー
「安心して…痛くない…」
ローレン王子
「おい?まさか…ここでヤるつもりか!?」
破壊神シルー
「向こうも…ここでヤってる…」
ローレン王子
「向こう?」
俺がそちらを見ると…。
サマルン王子
「凄く締まりがいいよ…ムーブン…」
ムーブン王女
「もっと突いて?かき混ぜて?気持ちよくして…!」
そこにはすっかりダークプリーストになった王女とインキュバスとなった王子がいた。
…まだやってたんだ、あいつら。
破壊神シルー
「さあ…交わろう…」
ローレン王子
「名前を知らないくせにいきなり交わるとかありえないだろ!」
俺は正論を言い放った!
破壊神シルー
「…名前は…なんていうの…?」
ローレン王子
「あ、ローレンです。」
破壊神シルー
「ローレン…交わろう…」
ローレン
「しまった!つい名前を教えてしまった!」
おい!?名前の表示から王子をさり気なく消すなよ!
てかもう相手がヤる気満々なんだけど!!
破壊神シルー
「私の事も…シルーでいい…」
ローレン
「そういう問題じゃなくてだな…」
シルー
「もう…うるさい。」
シルーはいきなり肉棒を握ってきた!
…ちょっといきなりすぎじゃありません?
シルー
「…こう……?」
そのままリズミカルに上下してきた!
鱗が肉棒を刺激する!
ローレンに結構なダメージ!
ローレン
「ぐ…!?ただの手コキなのに凄い威力…!」
シルー
「次は…」
シルーは美乳(大きすぎず小さすぎず)を肉棒に押し付けた!
そのまま体ごとスリスリしてくる!
ローレンに大ダメージ!
ローレン
「あが!?」
シルー
「後は入れるだけ…」
ローレン
「ま、待て!今入れたら瞬殺される!」
シルー
「我慢…できない…!」
そのままシルーは腰を下ろしてきた!
ローレンの肉の剣がシルーの肉の鞘に収められる!
ローレン
「あああぁぁーー!!」
シルー
「…………」
ビュク!ビュク…と精液が肉棒を通過し、漏れ出してしまう。
それはシルーに種付けした事を意味していた…。
ローレン
「やっちまったぁぁぁ…」
シルー
「私は…嬉しい…」
強姦者の犯人は満足気にお腹を撫でてるし…もうやだ…。
ローレン
「魔物娘が苦手になりそうだ…」
シルー
「それは駄目…嫌いにならないよう…いっぱいヤる…」
ローレン
「いや、ちょっと待て…アッー!」
結局トラウマにならなかったのが奇跡なぐらいに搾り取られたのだ…。
ローレン
「で…ここどこだ?」
シルー
「パンデモニウム…許可もらってここへ来た…」
ローレン
(誰からもらったんだ?もし堕落神だとしたらよく会えたな、と思うところだぜ…)
あれから魔姦をしたので帰るわけにもいかず、少しの間だけ謎の空間に住んでいた。
その後にシルーが誰かから許可をもらって今はパンデモニウムにいるって事だ。
ムーブン
「いいじゃない?ここも快適よ?」
サマルン
「嫌なの?」
ローレン
「嫌じゃねーよ!」
シルー
「素直じゃない…」
ローレン
「ヘッ、勝手に言ってろ…」
…最近段々思考回路が魔物娘寄りになっているのがわかる。
それでも恐怖はなかった。
だってそうだろ?
最高の家に最高の友、そして最高のお嫁さんをもらったんだ。
恐怖を感じる方がおかしいっての。
…素直になれないのは事実だが。
ローレン
「…今度二人で出掛けるか。」
シルー
「デート…?」
ローレン
「……」
ムーブン
「否定しないんだ〜!」
サマルン
「ニコニコ。」
ローレン
「うっせぇ!!」
そんな友のからかいを軽く受け流し、デートの準備をする。
シルー
「早く行こ…?」
ローレン
「わかってるって。」
妹を持った気分になりながら、俺は…いや、俺達ローレンとシルーはデートへ出掛けたのだ。
…でも破壊神と恐れられる妹ってどうなのよ?
シルー
「今…失礼な事…考えた…?」
ローレン
「いや?考えてないよ?」
シルー
「お仕置きが…必要…理性破壊!」
ローレン
「ちょ!?こんな時間からか……がああああああ!!!」
シルー
「うわー…けだものー…」(棒
一体デートへはいつ行けるのやら…。
─終わり─
エーロン
「ちょっと!?待ってくださいよ!!!」
エーロン
「私の計画はどうなったんですか!?」
召喚は成功したよ、でも計画は大失敗☆
エーロン
「そんなぁぁぁぁぁぁぁ…」
パスス
「大神官様、飲みましょう。」
ペアリル
「酒!飲まずにはいられないッ!」
〜終わり?〜
14/04/18 11:56更新 / 6(`ロ)9