連載小説
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第十章†心と剣の誇りは二乗†
三度に渡ってのマスカーとの激しい連戦を繰り広げたザーン率いる第四部隊。

たった一晩のうちに繰り広げられた戦いであったが、
それは壮絶なものであり、魔王軍は最終的に勝利を納めたものの
マスカー・グレンツ、 バンドー、 そしてダヴァドフ 
といった類稀ならぬ実力者たちにより、膨大な被害を受けるのだった。


そして勝利を掴み取るきっかけとなった第四部隊は
魔王軍からの援軍として派遣された
デュラハンのキャスリン将軍が統一する拠点へとやってきていた………。

それぞれが戦いで受けた傷を癒す為に…………。


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              ≪主人公:ザーン視点≫



私は今夢を見ている。
なぜわかるのか?そうだな……今私が見ている光景が私の過去だからだろう。
酷く懐かしく……………思い出したくもない光景だ…………。


そこは殺風景な白い部屋の中。
昔の私がその部屋の中で立ち尽くし、そんな私の周りを白衣を纏い、
レポートを手にした男女たちが囲んでいた。
私を観察しているのか、私は彼らからあらゆる指示を受け、
身体能力の検査、体内魔力の検査などをさせられる。
するとその結果が出るや、彼らはレポートに目を移しながら
ペンで書き足しては、なんらかの会話を繰り広げていた。




『なかなか悪くな【ザァァッ】……肉体、精神的にも十分【ザァァッ】』
『この【ザァァッ】に一番適した武器は?』
『体内魔力量は並ではありますが剣による【ザァァッ】は高く………』




なぜだろうか、彼らの会話のところどころにノイズが響く、
ああそうか……よほど思い出したくもないのだろうな私は………。






するとまた視点が暗転する。
そして次に私の前に現れた光景は、業火に包まれた城下町…………。
…思い出した…、リゼッタと川に落ちた時に見たあの夢と同じ光景だ。
相も変わらずあたり一面を赤く汚した人間と魔物たちの死体の山、
そしてさらに相も変わらず、死体に囲まれた中央で
スケッチブックに何かを書いている幼き頃の私だった。
顔を蹲め、スケッチブックになにかを書くことに集中している幼き私……。
すると私の存在に気付いたのか、幼き私はゆっくりとこちらに振り向いた。

………また会ったな…

私のこの夢のような意識のなかで、そいつに話しかけてみた。


『…………………』


相も変わらずの無表情、しかし其の目はなぜか
また来たのか と私に述べているような気がした。
そしてあの時と同じように、その幼き私は手に持つスケッチブックを
私に見せ、先程まで書いてあったであろう文字がそこにあった。





『オマエニヤツラヲミチビクケンリアガアルノカ?』




本当に相も変わらず、赤き血で殴り書きされているそれ………、
そしてまた私の視界は黒く染まり、暗転するのだった………。



















重い瞼を上げた私が見たのはどこかの天井のようだった。
目が覚めると同時に、記憶を辿ればここがどこなのか予想がつく……。
するとそんな私の視界に……二人のダークプリーストが映りこんだ……。


「お目覚めになられましたか?」「どこか痛みはございませんか?」


現状から察すると、どうやらこの場所は医務室の個室らしい。
おそらくキャスリン将軍の拠点の医務室だろう。
それも一人用のベッドしかない所から察するに特別医務室といったところか。

なにか夢を見ていたような………ああだめだ、思い出せない………。


「ああ……、大丈夫だ。痛みも疲れた感じはない」

「そうですか、それはよかった」「それなら私たちも安心です」

「お前たちは……まぁ聞かずとも予想もつくか」

「はい、私どもはキャスリン将軍の命にて貴方様を看護しておりました」


その二人のダークプリースト、姉妹なのだろうか?
息も合っている上、顔が非常に良く似ている。
一応魔物にも図鑑とは違って、其々にも顔の特徴などで多少の違いはあるが
この二人はまるで鑑あわせしたかのように瓜二つだ。

私は自身の手を見て、握り開いたりを繰り返し、体の完治を再度確認し、
二人に聞いたところ、あの森での戦いから二日ほどが経ったらしい。
いや、戦いの最中に夜二十四時は確実に経過していただろうから
約一日といったほうが正しいかもしてれん。
しかしそれでもそんな永いこと寝込んでいたこととなる。
私は部屋の窓から空を見た、太陽の位置から時刻は昼時だと伺える。

「そうだ………ほかの…私の隊員たちは?」

「命に別状はございません」「みなさん別室で元気にしています」
「ただ、リザードマンのお方…」「そしてワーウルフとアラクネのお方…」

「サキサたちがどうかしたのかっ?」

「この三名は戦闘での出血による貧血気味」
「およびアラクネのお方が過度の魔力放出」
「「多少の休養を用いる必要があるでしょう」」


姉妹が交互に言葉を並べ(一々目線切り替えるのが正直メンドクサイ……)
二人して両手を合わせ握り、ダークプリーストらしい祈りを示している。

「そうか……だが命に別状はないのであれば安心か………
ここでの治療はお前たちダークプリーストが専門なのか?」

「はい、こちらの拠点での医療担当です、ですが………」
「なにも私たち、ダークプリーストだけというわけではございませんよ♪」


すると部屋の扉が開き、入ってきたのは数人の魔女たちであった。
その手には私の黒軍服があった………………んっ?

「………………………………」

私は自身の格好を確認する、傷の名残で包帯を巻いていて気づかなかった。
上半身裸………ズボンは……患者用のズボンがはかされているだけマシか…。


「傷は完治しておりますから…」「包帯をお取りしますね?」


「あ、ああ…」


言わなくてもいいことだろうがあえて言おう…………嫌な予感しかせんぞ。
ダークプリーストは禁欲的な男に襲い掛かる傾向が強いからな………
いやいやいや、別に私はそこまで禁欲的というわけではないぞ!?
この間、リゼッタと体を交えたばかりだし…………まぁそれ以前は……
少なからずシュザントに来てその手の自慰行為は控えてはいたが………

あれっ、これって……案外やばいのでは………?

いやいやいや、だが待て……向こうはあくまで介護士としての仕事で
私に付き添っているのだ。キャスリン将軍の命ならば仕方のないこと。
第一、いくら魔物だからといって私と彼女達の関係は軍人の上司と部下だ。
軍人なら当然それぐらいは弁えているだろう。

自己思案解決を済ませるとすぐにその姉妹は私の包帯を丁寧に取り除いた。
その後ろでは数人の魔女達が私の服を持って待機しており、
包帯をすべて取り除き終わると前に出た。


「「軍服の方はこちらで洗浄させていただきました」」

「おお、それは助かる……ここのところそういった余裕がなかったからな…」

「お役に立てれば光栄です♪」「ではどうぞこちらへ……」


二人が私の軍服をそれぞれ持ち、私に傍に来るように煽る。


「…………さすがにズボンはまずかろう……自分で着替える【ガシィッ!】
……ぅおぉい、貴様ら何突然人様のズボンに掴みかかっとるか…」

「遠慮しないでくださいな♪」「お気になさらずにぃ♪」【ぐぐぐぐっ】


力ずくで私のズボンを下げようとする姉妹たちに必死で抵抗する。
後ろにいた魔女たちも興奮しているんだか緊張しているんだか、
両手で赤くした顔を覆い隠しながらも指の隙間からこちらを見ている。
…………というか見てないで助けろ…。


「貴様ら……仮にも私は上司だぞ…? 軍人としての弁えが……」【ぐぐっ】

「「私たちはそれ以前に魔物ですからぁ♪」」【ぐぐぐぐぐっ】

「…………………」


コラ、画面の前の君、ですよねーとか言わない…。


「……………ふんっ!」【ブンッ】

「「きゃあぁ〜♪」」
「お〜〜〜〜!」


私が力ずくで二人を振り払うと、後ろの魔女たちがなぜか感心の声を上げ、
ダークプリースト姉妹もなぜか遊ばれたような声を上げている。
とりあえず私は早急に二人から軍服を取り上げ、急ぎ足でその場を後にした。


「あ〜あ逃げられちゃいましたねぇ〜♪」「そうですねぇ〜♪」


【バタンッ!】


「「……あらら?」」


私は超早急に軍服に着替え、再び部屋に戻り周囲を見渡した。

「あ、剣ならこちらです」

魔女の一人が持っていた私の愛剣を受け取り、
再び逃げるように部屋を後にした。……そうだよ忘れてたのだよ悪いかっ!?


「意外とおっちょこちょいさんですねぇ♪」「うふふ、か〜わいぃ〜♪」


…………聞こえんわ…。
さて、いつもの私に切り替えねばっ………。
















日頃シュザント拠点にて職務を果たしている私にとって
このような別地の拠点に訪れる機会など滅多にない。
その為、この拠点は非常に私の興味意欲を誘うのだった。
シュザントとはまた違った建物の作りや
外部からの敵軍を迎え撃つ為の軍事設備、いやはや興味が尽きないものだ。

しかしやはりと言うべきか………、人魔一体のシュザントとは違い、
ここは純粋に魔物だけしかいない拠点の為、道行く先にいる魔物たちが
必ずというほど私を見てくる。それほど人間の軍隊長が珍しいのだろうか?

「あの………っ!」
「?」

廊下を歩いている最中、突然声を掛けられ振り向いてみると、
そこにいたのは一人のゴブリンの少女だった。なぜか顔が赤いな?

「なにか用かね?」
「あ…いえ…その、お礼が言いたくて…っ!」
「礼…?………ああ、お前は確か昨日の戦いで……」
「はい!お兄さんのおかげで……その、あたしたち助かったから…それで……
あの、これ!よかったらどうぞっ……!そ、そんじゃっ!!」

そのゴブリンは私に小さな箱を渡すと、
早足で廊下の曲がり角へと消えていった。
そこからやたら「キャーキャーッ」と騒いでいる声が聞こえてきた為、
どうやらこのお礼というべき箱の中身は、
あのゴブリンだけではなく複数人からによるものらしい。



「ふふふっ、さーすがザーン隊長モテモテね♪」
「キャスリン将軍………」

後ろから声を掛けられ、振り向いてみればキャスリン将軍がそこにいた。

「もう体は大丈夫なの?」
「ええ、一日ゆっくりと休ませていただいたおかげでこの通りです」
「そう、ならよかったわ。どうやら傷もほとんど治ってるようね。
まぁ、なんたってウチの医務室にいる医療班は優秀ですもの」
「ダークプリーストは勘弁してほしいですがね……魔女はともかくとして…」
「あら、お気に召さなかったかしら?」
「傷が癒されても、精神が持ちませんな………。
隙さえあらば襲い掛かってこられてはこちらもたまったものではありません
一日無傷で休めたのが不思議なくらいだ」
「さすがに怪我人を襲うような無神経さは教えていないわよ、
怪我さえ治れば別だけど………♪」

ため息が出そうになるな、以前から思っていたことだが
本当にデュラハンなのかこの方は?


「そう言えば隊員のみんなは大丈夫なの?」

「キリアナ、シウカ、ノーザはそれぞれ自由行動をとらせていますが
サキサとリゼッタ、ヴィアナの三名は今だ休養をとっているそうです」

「そう、あの三人には随分無茶してもらったから仕方ないわね………
でもうちの医療班の治療技術ならどんな傷だってへっちゃらよ。
魔力を大量に消費しちゃったヴィアナとかには、
性のつく魔界の果実を食べさせてあげてるし、あっという間に回復するわ」

「なにからなにまで申し訳ありません将軍」

「何言ってるのよ、同じ軍に所属する仲間じゃないの
それに私達は貴方たちのおかげでこの間の戦いに勝てたのよ?
それなのにお礼もしないようじゃ、逆に私の騎士としての誇りが廃るわ。
さっきのゴブリンやほかの魔物たちだって、みんな貴方に感謝してるのよ?」


そう言って将軍は私の手に持つ小箱を指さすのだった。

(そうだな……少なからず、サキサたちは頑張ってくれたんだ。
それを拒むというのは将軍にも悪ければ、みんなにも悪いだろう……)

私はそう自分に納得させ箱を開けた。

「これは……」
「へぇ、あの娘たちにしちゃあ随分と洒落たプレゼントじゃない♪」

箱の中身にあったプレゼントは白手であった。
君たちの世界で言うと、タクシーの運転手などが着けている
ああいった感じの手袋だ。
私はゴブリンが立ち去った曲がり角のほうを見る。

「きゃっ!?///」「わっ、こっち見た///」「気に入ってくれるかなぁ///」

なんともまぁ微笑ましいものだ、
本人たちは隠れてこちらの様子を伺っているつもりなんだろうがな。

「ザーン隊長、着けてあげたら?」
「もとよりそのつもりですよ」

私はそのまま迷うことなく、その白手袋を装着した。
そしてゴブリンやオークたちのいるところまで歩み寄った。

「え、…えぇっ!?」「わわっ、こっち来たぁ…」「お、怒られるっ!?」
「………お前たち」
『は、はいっ!?』

「ありがとう、非常に気に入った。大切にさせてもらう…」

『////!!!??』


彼女たちは顔を赤くすると、
まるで逃げるかのように走り去ってしまった。

「……怖がらせてしまったのだろうか…?」
「ふふっ馬鹿ね、そんなんじゃないわよアレ」
「? どういう意味ですか将軍」
「さぁってねぇ〜、それくらい自分で考えてみたら?」


…よくわからんな。



「あ、そうだザーン隊長。よかったらお願いがあるんだけど………」


…………?





         


          



         
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         ≪魔王軍キャスリン拠点:中庭訓練場≫


【ギンッ ガンッ ギギィンッ】

「はぁっ!」
「それぇっ!」

【ギィンッ……】

「くっ……この攻撃も通じないなんて………さすがにやるわねザーン隊長」
「お褒めに預かり恐縮限り、だがこちらも同じセリフで返しましょう将軍」

キャスリン将軍からの要望は私との手合わせだった。
とはいっても、互いに病み上がりの為、
体が鈍っていないか確かめる程度のものだ。

「では次はこちらから……………ふッ!」【ヒュンッ】
「………っ!?ふふっ、さすがにはやいじゃない!」【ガガガガガガンッ】

一息入れると同時に、将軍の懐まで一気に入り込み、
手足の関節部分を狙った連続攻撃をした。
しかしさすがかな、将軍も己の剣を巧みに動かしそれを防ぎきっている。

【ガガガガ】「ハアァッ!!」【ガンッ!】

(うおっ………)

さらには私の剣撃を上に跳ね返した。
これにより私に大きな隙が生まれ、将軍は即効で仕掛けてきた。
だが私も即座に剣を持つ手に力を入れ将軍とほぼ同じタイミングで仕掛けた。

【ピタッ…】

そしてお互い、相手の首元に剣が直前に止まった状態で
決着がついたのだった。

「………引き分けですかな」
「………ふっ、どうやらそのようね」

互いに剣を首元から外し、剣を鞘に納めると一礼をした。


『きゃああああああああああっ!!//////』


「!?」【ビクゥッ】


不覚にも体が反応して驚いてしまった、
周囲を見渡してみると、響き渡る声の正体は
ここの拠点の大勢の魔物たちであったことを確認した。
…………以前もあったなこのシチュエーション、デジャヴというやつか。


「すごい、将軍と互角だなんて……」
「昨日アタシ、あの人の戦いぶり見てたけど凄かったわよぉ〜」
「確か最近話題のシュザントの隊長なんでしょう?」
「人間なのにあんなに強いなんてかっこいいわぁ〜〜…」
「やっぱやっぱぁ、ああいう人と恋がしたいなぁ私///」
「さっきも〜、私たちのプレゼント喜んでくれてたよぉ〜」





「ふふっ、私の拠点人間の男がいないから仕方ないわねこれは」

周囲を見渡している私の心情を察したのか、将軍がそう言った。

「しかし、男の軍人がそんなに珍しいものですかね?」
「…貴方って軍人としては優秀だけど、そういうのには疎いわねぇ」
「…?先程も似たようなことを言っていましたが、どういう意味です?」
「さあってね、私が言ったって仕方がないもの。
それぐらい自分で理解することね、人間として男としてね」

「……しかし…」
『ねぇねぇシュザントの隊長さんっ!』【グイッ】
「おぉっ?」

突然私の腕を強く引っ張ってきたのは人だかりの
ところにいた魔物たちの内のホーネットたちだった。

『この後お暇でしたら私たちの訓練に付き合ってくれませんか!?』
「う、うむ。私でよければ構わないが………」
『やった♪それじゃあよろしくお願いします♪』
「……やれやれ」

私は溜め息を吐きながらホーネットたちに腕をつかまれていった。
私の後に続くかのようにオークやゴブリンたちが着いてきたので
これは最悪砦にいる全員の訓練に付き合わされるな……。

「がんばりなさいなザーン隊長、期待してるわよぉ〜」

………できれば助けて欲しかったというのが本心ですがな将軍殿。



















              ≪シュザント:サキサ視点≫

太陽の光に満ちた空の下で、私は木陰から遠目で隊長を見ていた。
大勢のホーネットたちのスピアランスと対峙し、
自身の剣で其れを受ければそれぞれの悪い点を指摘する。
近くで素振りをしているゴブリンやオークたちにも力の入れ方を指摘し、
時にはその腕に触れ判りやすく指摘する。
当然その魔物の顔は赤く染まり、
隊長に対して尊敬以上の恋焦がれたような目を向けている。


「やっぱあの人かっこいいよねぇ〜♪」
「うんうん!クールだし、ちょっと見た目は怖いけどとっても優しいし♪」
「訓練での教え方もすごくわかりやすい………」
「夕食に誘っちゃおっかなぁ〜……」
「あ、こら!抜け駆けするんじゃないぞっ!」
「ふん!早い者勝ちよーだっ!」


隊長から指導を受けた魔物兵士たちが
集団を作り、隊長に聞こえないところから小声で騒いでいる。
私はリザードマンの、リゼッタほどではないが多少優れた聴覚力で
其の会話を聞き取った。










----ズキンッ



まただ……、今日の私はなにかがおかしい……
隊長がほかの魔物に触れるたび、親しそうに話しているたびに心が痛む。
こんな痛み私は知らない、いかなる戦で体を傷つけてきたが
このような痛みを私は味わったことがない……。

最初この痛みを味わったのは目が覚めてから……
隊長とは別室の医務室のベットで昨日のことを思い返してからだった…。

人間離れしたマスカーの嫡子が率いる軍隊との戦闘、
その戦いの後の私たちを強襲した特殊部隊とダヴァドフ……、



そして……私にあそこまで言ってくれた隊長……。


休養を取らなければいけない筈なのに、
私は隊長の事を思い出すたびになぜか落ち着いていられなかった。
そして今こうして訓練場に生えている木影から隊長を見ている。

原因はわかっているんだ、
昨日………突然の事態に取り乱した惨めな私を叱ってくれたあの時……
あの男はこう言ってくれた。
『お前は私の自慢の部下だ………』















「……………………〜〜〜〜〜/////♪」【ジタバタ】


両手で頬をおさえて私は頭を何度も横に振った。


「自慢の部下♪………自慢の部下♪……素晴らしい戦士♪……えへへ」


…………ハッ!?、いかんいかん思い出すだけで
口元がものすっごいニヤけてしまう、
これじゃあ私が変人みたいじゃないかっ!?
はたから見たら絶対引かれるぞこれっ!?
落ち着けぇ〜、落ち着けぇ〜私の心臓ぉ〜〜、深呼吸だ〜深呼吸ぅ〜〜…

ふぅーーっ………よし、だいぶ落ち着いたな……………。

「サキサ」
「うひゃああぁぁっ!!?」
【ビクッ】「…………あースマン、驚かせたか?」
「たっ!?た、たたたたいたいたいたたた隊長ぉっ!!?」

なんと目を瞑り深呼吸をし、再び瞼を開けた先には隊長が立っていた。
隊長も手を組んだまま体を飛び跳ねていたが、ビックリしたのは私のほうだ!
その証拠に未だ心臓がドキドキッ言ってるぞ…………、
うん、驚いたからだぞ………?………そうだろ私の心臓?

「サキサ、体のほうは大丈夫なのか?」
「え…あ、ああ!問題ないぞ!ここの医療班はなんとも優秀だなっ!
そ、そういう隊長こそどうしたんだ?彼女たちとの訓練は?」

私は隊長の後ろを見てみると
遠くで魔物兵たちがその場に座り込みくつろいでいる
そうか………休憩時間というわけか……。
大方、隊長は私の姿に気付いて逃げるようにあそこから退いたのだろう……。


------さわっ

「うっひゃあっ!?」

な、なななななななんで隊長いきなり私の背中を触っているんだッ!?

「……………ふむ、傷はちゃんと塞がっているようだな」
「えっ……?あ、そ…そうか確認……、
あ…ああ!だから問題ないって言ったではないかっ!」

「フッ、そうだな…余計な世話だったかもしれん。
だがなサキサ、無理はしないことだ………
先の戦いではいろいろと無茶をさせたからな…………」








「な……なにを言っているんだ隊長っ!!!」


「!?」


隊長の発言に私は思わず怒鳴ってしまった………だが構うものかっ!

「隊長こそわかっているのか!?倒れたのだぞッ!?
私のことじゃない!隊長がだ!!無理をしているのはそっちのほうだっ!!」

私は心の感情のままに隊長の胸倉を掴むように引き寄せた。
私のその手は僅かに震えてしまっている……。

「隊長………もっと自分の体を大切にしてくれ………
私たち第四部隊のみんなは隊長が必要なんだ………、
隊長は………私にとってまさに理想の隊長だ……みんなのために気遣い、
厳しく…昨日だって混乱していた私を叱ってくれた………」

私は隊長の顔を見ることができなかった、
顔をうずくめ、目から熱いものが頬につたるのを感じてしまう………。


「……私はぁ…ひっくっ……こんなにも…泣き虫で………弱い女だ……
いつも……意地を…張っていても…、どんなに…強がっても………
ヒックッ…本当は…怖くてたまらないだ………
でも……でも……隊長の役に立てるなら…私は…頑張れるんだ……」


「………………………」


ああ……いつの間にかこの男が私の体を優しく抱きしめてくれている……
あったかい……この男の腕の中でならこんなにも安心するんだ……………。

「私……私は…っく、…頑張るから……隊長の為の強い女でいるからぁ……
だから……隊長も…私のことを信じて…少しでも休んでくれ……頼む……」

「………サキサ…」

すると互いに密着していた状態から、
隊長が私の両肩を掴み、互いとの距離を引き離し、私の顔をじっと見た。

「………………すまなかった…」

「………………えっ?」


そしてなんと、隊長は私の両肩を掴んだまま頭を下げてきたのだ。


「私は……自分が無理をしてでも頑張れば
お前たちを救えるとずっと考えていた………だが……間違いだったな……
こんなにも…お前に頼られていると同時にこんなにも心配させていたなど……
私は不甲斐無い隊長だ………」

「そんなことッ……!」


するとそこで、隊長はもう一度私の体を強く抱きしめてくれた……。
今度はさっきのような慰めのような抱擁じゃない、
男らしく…力強く……その身に責任感を感じているようなものだった……。


「ありがとう………お前は私に重要なことを気付かせてくれた……
これからはお前をより理解し、お前に相応しき隊長であることを約束する…
だからお前も強くいてくれ……強く…誇り高きリザードマンとして……
そして…その強き心でどうか私を支えてくれないだろうか……?」


ああ……この男はなんてまっすぐな意志を持っているんだろうか……、
嬉しくてたまらないこの想い……、抱きしめられたその体を隊長に預け、
自身の顔を隊長の胸元に沈めている………。
だが私はゆっくりと隊長から離れると、
たぶん今までにない穏やかな顔でこう言った。







「ならば………今夜、時間を頂けるか……?」



















             ≪主人公:ザーン視点≫

日時が明日にならんとする手前の夜……。
拠点からの部屋の明かりが徐々に薄れていくのを私は
そこから少し離れた草原の丘の上から無心に眺めていた。

いつもと同じ軍服を纏い、肌寒い風を感じながら
傍に生えている唯一一本の木の隣で私は昼間のサキサとの会話を思い出す。


「信じる…か、そうだ……私は彼女を…彼女たちを能力の高さだけでしか
視ていなかったのかもしれない……それなのにシュザントの隊長気取りか…
ふん、とんだ御笑い種というわけだ……情けない……
これでは一体何のためにあの演習をしたのかわかったものではないな……」


私は右手を見ると、握り締めを数度繰り返し、
新しく装着した白手の馴染み具合を確認した。
うむ、昼間にみなと訓練しただけありだいぶ馴染んできたな。
この肌寒い夜に対しては防寒にもなれば、
剣を持つ際にもそれなりに様になる。

なぜこんな話をしたか…?
なぁに、気付いている者は気付いていよう……、
サキサがわざわざ私をここに呼び出した理由に…………。


「待たせてしまったか?」


おっと、上手いタイミングでサキサがやってきたか。
私は丘を登ってくる彼女を見下ろした。

「月が真上に上る時……、丁度いい時間帯だ。私もついさっき来たばかりだ」
「それならいい、私も呼び出しておいて待たせてしまうなど
みっともないことはしたくないからな。
すまない隊長、わざわざこんな時間に付き合わせてしまって……
抜け出すのに苦労したんじゃないのか?」
「一人…見回りのオークに見つかったが適当に言葉を交えてどうとでもした。(なぜ会話の最中に顔を赤らめたのかはわからんがな……)」
「ふふっ、隊長らしい………」

丘を登りきったサキサだったが、そのまま私を通りすぎると
丘の向こう側………拠点より反対側を眺めていた。


「隊長……少し私の昔話を聞いてくれないか……?」

その言葉に私は沈黙という承諾をするのだった…。








「私は……メリサ平原という地で遊牧民として
同じリザードマンたちと暮らしていたんだ…」

メリサ平原……この大陸の中央付近に位置する大平原だ……。
…………まて、確かあそこは……。

「隊長も知っているだろう、あそこは今………マスカー領なんだ」
「……………………」

そう、シュザントが結成される数ヶ月程前、
マスカー軍の侵略に魔王軍が大規模な国境戦を繰り広げたのだ。
先ほども言ったとおり、メリサ平原は大陸中央付近に位置する広大な大平原。
広大なだけあり、かつて互いの国境線がその平原に中途半端な位置に
引かれていたが、マスカーの大規模な侵略により、
今ではメリサ平原全体がマスカー領として
完全に飲み込まれた土地となってしまった。

シュザントが結成される前に起こった国境戦………、
そしてそこに暮らしていた………、これだけでも私は十分な予想ができた。


「サキサ………お前は…」

「さすがに予想もできるだろう?
メリサ平原に暮らしていた魔物はあの戦いに巻き込まれて大勢犠牲になった、
私たちリザードマンも……例外じゃない……ということだ……
そう…、忘れもしない……あれは今から丁度半年前だ……」


サキサは私に背を向けながら離しているが、
なんとなく今の彼女が悲しそうな顔をしているであろうと予想が浮かんだ…。
今のサキサの声色がとても低く力ないものだったのだからな……。

        
「私たちメリサ平原のリザードマンは
互いに協力し各地を回りながら生活をしてきた集団的なリザードマンだった。
マスカーから身を守るために結成された集団だ、
時には野生動物を狩り獲物を競い合い、親魔物派の町や村に訪れては
獲物から剥いだ毛皮などを売るなどをして生計を立てていた。
ふふっ、もうずっと前の事だというのについこの間のように感じるな……
ああ……賊などを退治して報酬を貰ったこともあったかな…………」


話の最後の声が少し震えているような感じがした、
…………思い出して話すだけでも悲しいということだろう……。
私は一瞬、無理に話す必要もないとも思った……。
しかし彼女が自ら私を呼び出し話している……、そう考えると、
自分の過去を私に話しているのも彼女なりの決断とも思えた。
だから私は聞く側の義務として、彼女の過去を聞き入れることにした。


「私も遊牧民になる前はちゃんとした村で両親と一緒に暮らしていたんだ…
だが…ある日マスカーの侵略を受けて父上が死んでしまったんだ……。
幼かった頃の私も、母も死ぬ物狂いで逃げた……、
侵略してきたマスカーに太刀打ちすらもできなかった……」

「リザードマンの遊牧民になったのはその後か……」

「ああ…、私と母は自分の身は自分で守り、
大切な人を守るという信念を持っていた。父が殺されたときのような
悲しい思いは二度としたくないと誓って………。
メリサ平原のリザードマン遊牧民は村にもよく訪れて親交があったからな…
みんな、私と母を歓迎してくれた………。
彼女たちも私たちと一緒だった…、大切な家族を奪われ、
屈辱的な敗北を味わっている……。
だからみんなで力を合わせて生きていこうとも誓った…………。
今思えばあの時が、リザードマンとして……戦士として……
私が一番充実していた時期かもしれない………」

「………………………」

「母やみんなも厳しかったが優しかった……、
私にあらゆる戦闘術を教えてくれて……私を立派な戦士にしようとしてくれた
みんなが私の家族のようなものだった………なのに……ッ……うっ…うぅ…」

サキサが片腕で顔を覆い始めた。

「……サキサ、辛いのならば…」
「とめないでくれ……話させてくれ………今話さなければ絶対だめなんだ…」
「……ならばゆっくりでいい…、夜は永い…私はいくらでも待つ…」
「ありがとう…隊長……」

片腕で顔を抑えたまま、サキサは体を震わせながら
悲しさからの声を漏らしていた。

【ぎりっ…】

それを見ているうちに私は歯を噛む力と拳を握る力が
無意識に強くなっていた。
だが同時に安心もしたかもしれない………、
少し不安だった……、先ほど私は彼女たちを能力でしか視ていないと自覚した
……だが…この胸の内にある彼女たちに対するこの想い……
これだけは本物なのだなと……再び自覚できたのだからな……。

サキサの体の震えが落ち着いてきた…。


「そして半年前…忘れもしないあの日………
メリサ平原でいつものように狩りをしているときだった、
私たちはマスカー軍の攻撃を受けたんだ……、
メリサ平原に侵略してきた時……
奴等が真っ先に攻撃を仕掛けてきたのは私たち………、
わかるか隊長…?やつらは私たちを………
魔王軍の武装兵団と勘違いして攻撃してきたんだ………」

「……………ッ!」

「私たちは……恨んでこそはしていたが…逆襲しようなんて思ってなかった…
ただ自分たちの身を守り、生きたかっただけだったのに………
ただみんなとの幸せが得たいだけだったのに………
私たちももちろん対抗はした………だが…あんなの……あんなものは……
戦士としての戦いじゃない………ッ!
私たちを囲み、長槍や弓を使った遠距離攻撃………
疲労をしたリザードマン一人を複数人でのリンチ攻撃………
串刺しにされて状態で死体を次々と掲げられる地獄絵図……」


サキサが両腕を押さえて震えている…、
私はそっと彼女の肩に手を添えた……やがて徐々に震えが収まる。


「戦いというかりそめの虐殺のなか……私は……生き延びた…
母が……自分の身を挺して………私を逃がしてくれた……、
母は…体中に矢を浴びながら、戦いの負傷で気絶した私を抱えて……
やってきた魔王軍に私の身柄を預けようとしたんだ……、そこで私は……
目を覚ました……でも…そこにあったのは……私とは逆に、
目を閉じ…冷たくなりながらも…私を抱えていた母の姿……
仲間たちの全滅という……残酷な知らせだった……」

「…………………………」

「そして私は…軍人になった………
元々腕にはそれなりに自信はあったからな…、死んだみんなのおかげで……
士官学校に入って間もない私に……上の連中がシュザントの件で
私をスカウトしてくれた………」

「そんな短期間で…か、よほど腕を買われていたということか………
(或いは…彼女の境遇に同情した上の連中の配慮か……。
だがそれはそれで……こいつにとっては地獄でしかないかもしれない…、
しかし………私の部下である限りそんな思いは絶対にさせんぞ…ッ!)」

「ふふっ……、シュザントに入って色々なことがあった……、
一番驚いたのは…キリアナとの再会だったな……」
「キリアナとの……?」
「言ってなかったか?私とキリアナは同じ村の出身なんだ……」
「……………」

私はそれ以上、キリアナについては聞かないことにした。
キリアナのことは……またいつか知るときがあるだろう………。


「ふふふっ……」
「………………なにがおかしい?」
「そのままの意味だ…、なぁ隊長……私がシュザントに配属されて
一番嬉しいと思ったことは何だと思う………?」

ここでサキサがはじめて背を向けていたところから顔をこちらに向けてきた。

「…………貴方と出会ったことだ」
「……………!」
「貴方が私たちの隊長になったときは色々あったなぁ………、
実は言うと、あの時の私は人間に対して不信を抱いていたんだ、
私たち魔物は人間と共存する為にこの姿があると母は言った。
…でも、家族を人間に殺されたのに、その人間を信用できるのか不安だった
その上、私たちの隊長が人間であると聞いた時は不安でいっぱいだった…
だが、隊長を見ている内に……ふふっ、いつの間にかそんな不信感も
どこかへと消え去っていった………」

目を閉じながら……彼女が浮かべている笑みは…私の心を痛くした……。

「ああ……話してよかった、大分スッキリしたぞ隊長…」
「……………それだけの為に呼び出したわけではあるまい…」
「…ははっ、参ったな。全部お見通しか………、
私たちに相応しい隊長であることを約束する、隊長が言った言葉だ……、
今一度確認したい……、その言葉に偽りはないな…?」

「ない、一度口にした言葉に責任を持つ覚悟はある」

「即答…か、ならば隊長…剣を抜け。
私も隊長にこう言った、貴方の為に強い女でいる……と」
「『戦士』としてではなく…か?」
「ああ、『女』としてだ…。だから今一度……この手で…
この剣で……隊長と勝負がしたいッ!!
手合わせとしてではなく、純粋な勝負で…隊長を確かめたい…ッ!!」
「……………………」


迷いのない目で、剣を抜いたサキサを見て
私はゆっくりと剣を鞘から抜くことによって、意を決するのであった。
リザードマンである彼女との『勝負』…………
それはどういう意味を指すのかを理解して………。







































「………………………………」
「………………………………」

沈黙……今、私もサキサもその肌には夜風よりも
冷たいものを感じているだろう…。
そして私たちの傍に聳え立つ唯一一本の木から葉が落ち、
互いの間を落下した瞬間、それが開始の合図となった。


【ガァアンッ!】


それなりの間隔があった互いの距離が一瞬で目の前にあり、
刃と刃がぶつかり合った大きな音を夜の草原へと響かせた。

「…………ッ!」
「………………」

私は攻撃を相殺されてはにかんだサキサの目を見て確信した………。
……本気だ…、以前の手合わせとは比べ物にならないほどの
殺気が私の全身を強く刺激していた。
だが私もそれに押されるわけにはいかない、
振り切った剣を持つ手に再び力を込め、∞字を描くように剣を振り
容赦なしの連撃を仕掛ける。

【ガガガガガガッ!】

この攻撃は体の筋肉構造上、鍛錬の成果もあり
相手に反撃の隙を与えないほどの連撃を叩き込める。
事実、サキサは防戦一方…………【スパァンッ】……なにっ!?

「ぐあっ!?」

いつの間にか私は地面に倒れていた、
だが足に伝わるこの痛みが、その理由を教えてくれた。

(尻尾で足を払ってきたか……ッ)

「せやぁっ!!」

(………ッ!考える暇も無しかッ…。いや……この勝負に思考は不要か…
ただ……リザードマンでいう……本能で戦うのみ……ッ!)


私は追撃していたサキサの剣撃を剣で振り退けたが
続けざまにきた尻尾による攻撃はとても対処できなかった。

【ズガンッ】

「ゴッ……ホォッ……!」

衝撃と口からの血の味、しかしこれは甘んじて受けざる得ない……。
だがこれで剣と尻尾の攻撃手段は使い切った。
私はサキサが攻撃態勢を取り戻す前に、
剣を持っていないもう片方の手で地面から体を押し上げ
彼女の腹に足蹴りを放った。

「ぐああぁっ…!」

衝撃からサキサが後方へと吹っ飛んだが、このチャンス逃す手は無し。
私は体を起き上がらせ、その勢いのままサキサへと駆けていった…。

「……ッ!…まだだぁっ!!」【ガァンッ】

するとなんということだ、サキサも地面に尻尾で衝撃を与え、
空中で体を一回転させ瞬く間に体勢を取り戻した。
しかしここまでくれば私も止まれない…ッ、
剣を構え、サキサに向けて走りの勢いを乗せた突きを放った……。


【ギィィンッ!!】


この時、私はあることを思い出した……。
以前行ったサキサの手合わせ……あの時サキサは両腕で剣のグリップを握り、力任せで剣もろくに固定できていない防御をしていた。
だが今目の前では、片手でグリップを強く握り、
もう片手は刀身を抑えることで固定するという完璧な防御ができていた……。
これには少し感動を覚えてしまった………。

しかしそれもつかの間……、
次に私が見たのは、私の剣が持ったまま上に弾かれ………
逆に剣を上に掲げて、刀身から……
鮮やかの薄緑のオーラを放たせていたサキサの姿だった。




「        『リザード・ライン』ッ!!      」




その瞬間、夜の平原に鮮やかな薄緑色の一本筋が描かれた。
10メートルほどの距離までその筋は伸び……魔力の光が消えると、
そこには痕跡のように残った一本の裂け目が出来上がっていた…………。












            ≪シュザント:サキサ視点≫

リザード・ライン………、
私が母から伝授された唯一の魔剣技。
我が愛用のブロードソードに魔力を鋭く乗せ、
振り下ろすと同時に、前方に向かって可能な限り魔力の斬撃を伸ばす……。

私が今、唯一使うことができる必殺技……、
同族以外の他人に見せたのは……これが初めてかもしれない………。


私にとってはこれが最高の技………だが…ふふっ、認めたくないものだ……
舞い上がる砂煙の中……私の喉元には以前と同じく剣が突き付けられていた。
そして当然、その剣を持つ先には隊長がいた。
私が作り上げた裂け目の僅か横で………。


「そういった技は距離をとって放つことだ……、
あんな大振りでは隙を生みすぎてしまう……、重力系が相手ならまだしも、
私のような素早いタイプには通用しないと思え…………
だが私も咄嗟だったからな……どちらかといえば私は運がよかった……
お前のその魔剣技……感服したぞ…」


ふふっ、己が勝利を宣言するより私に対する助言か…………。
本当……この男らしい………、
私は自然とこぼれた小さな笑みと一緒に、自分の剣を納めるのだった。
それを見た隊長も剣を鞘へと納めたその瞬間だった……、
私は隊長に強く抱きつき、そのまま押し倒した。



「ありがとう隊長……これで私は…本物の…立派な女となれる……」



ああ、もう我慢することができない………する必要もない。
さっきの戦いで………いいや……もしかしたらそれよりもずっと前…
私は気付いてしまったんだ…この気持ちに……この想いに…。


私はこの男がこんなにも好きだったんだ……。


だれがどう否定しようと……これはもう確実だ…。
胸の鼓動の高鳴りが今にも私の心臓を抉りそうだ……、
ああ……ほしいっ!ほしいっ!私を倒したこの男がほしいッ!!
おそらく今の私は堪らなくなって
見るに耐えないみっともない顔をしているだろう。
隊長の背中を木に凭れさせて彼をジッと見た。
互いに見つめ合って……、どちらも口を開こうとしなかったが、
なんと…隊長が両手を私の頬に添えて、ゆっくりと自分の顔に近づけてきた!

「リザードマンであるお前との真剣勝負だ………
私も示しはついている…………。(許せ、リゼッタ……)」

「ふふっ……んっ……はぁ……んぅ……♪」


反則的なまでに官能的なキス……、
ゆっくりと唇を離すと同時に、隊長が私の体を力いっぱい抱きしめてくれた。
私にとって堪らない行為だった………。
事実こんなに密着されては、アソコがうずきまくってたまらない……。


「サキサ……過去を忘れろとは言わん…、
だが…今を幸せに生きるというのであれば……私はお前への慰めを施そう
戦士として……女として……リザードマンとして……
魔物としての幸福を私は約束しよう………」

「〜〜〜〜〜〜〜ッ/////
ああ…好きだ隊長っ! 堪らなすぎる!幸福すぎるッ!!
私の全身の血がこんなにも興奮している……ッ!!」


私の顔が限界まで赤く染まっているのがわかる……。
でも我慢なんてする必要はどこにもない…っ!
彼の顔に無数のキスの雨を降り注ぎ、この幸福を共有しようと
服も乱暴に脱がしにかかる。そしたら彼も私の服を脱がしにかかってくれた。
これだけでも私は嬉しくて堪らなかった。

「ああっ、隊長ぉ……少し脱がし方荒いぞぉ……あぁっ…♪」

ふふふっ…黙れとでも言いたいのか?
そんな乱暴に私の胸を攻めて………あぁんっ、乳首がぁ……♪
たいちょ………予想以上に……うまいぃ…♪

「…………綺麗なものだな…」
「ふぇっ…………?」
「いやっ……なんでもない……んっ…」
「んんぅ………んぁっ…れろぉ……♪」

彼の舌が私の舌を正確に犯し始める…、
さすがは隊長…、こんなところでも巧みなのだな…♪

【ぐいっ】

「きゃぁっ!?」

すると先ほどまで木に体を預ける形だった隊長が
逆に私を押し倒し、今度は私の体全体に体を預けてきた。
そしてそこからさらに私の首筋を言葉にできない舌使いでキスしてきた。

「ひゃぁっ……ああぁっ……たいちょっ…そこはぁ……♪」
「だったら手っ取り早く挿れてイかせてやろうか……?」
「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ/////」【ぞくぞくぞくっ】

耳元に囁かれたその言葉に
全身に恥ずかしさからの震えと嬉しさからの震えが駆け巡る。

「ふん、可愛いやつめ…」

私の前髪を掻き分けると、そのまま私の額に軽くキスをし、
私の体はまた強く反応した。

「〜〜〜〜〜〜っ///♪♪」【ビクンッビクンッ】

体が反応するがままに、私は隊長の背中に両手を回し、
心から愛おしいと想えるこの人を離したくないと、ホールドするのだった。

「なら望みどおり挿れてやる。力を抜け……出来る限り優しくする……」

「………はぃ…♪…………ザーン……隊長ぉ…♪」


私は体を僅かに震わし、隊長に抱きついたまま
自分の陰部に彼の肉棒が入り込んでくるのを実感した。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ/////♪♪♪!!!!♪♪♪」

声にならない悲鳴を上げ、私は今まで味わったことのない
初めての快感に、目を大きく見開かせ、下品に舌を出した。

「んっ♪〜〜〜ッんぅぁ……はゃんっ…♪」

しかしその舌すらも、あっという間に彼の舌に犯されている……。
私の体全部がこの男に犯されつくされている……。
そう想うだけで…………ッ、無意識にあそこが締まってしまうぅ…ッ!

「ッ!……うおぉっ…!」

それが隊長にはそうとう応えたのだろう、
体を敏感に反応させ、顔が僅かに歪んだ。

「そろそろだサキサッ……!」
「はいっ!ザーン隊長っ……だしてくれぇっ!!
私の膣に貴方という痕跡をっ……私に…私にぃぃぃぃっ!!」

互いに力いっぱい抱き合い、唇を重ね合い、私たちは絶頂に達した。
私は自分の中に、愛している男の痕跡が注がれているのを実感しながら、
魔物としての最高の幸福の中、彼の胸に体を預けたのだった。

「はぁっ♪………はぁっ♪…はぁっ…♪…………大好きっ……♪」



二人だけの夜……私はこの時だけ…、
今この瞬間を心から永遠に続いてほしいと願ったのだった………。

ああ……これからはこの人の為に全力を尽くそう…
この人だけの戦士として……この人だけのリザードマンとして………
女として頑張っていこう。
貴方は私が守るから、無理をせず…やれるだけのことをやればいい……
それを支えるのが私の……ううん、第四部隊みんなの役目……
そうだろう……ザーン隊長…♪わたしの愛しき人……♪



11/12/29 23:22更新 / 修羅咎人
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■作者メッセージ
【総合解説!!】(すんごいながいので注意!)

読者様<なにがはじまるんです?
ワシ<第一次解説だ!

やっとの思いでの十章到達ッ!!
この時代での成り立ちと登場人物、兵科、などを解説したいと思います。
当然、偉大なる健康クロス様の基本設定を元にしていますが、
もしも矛盾点などがございましたら遠慮せずご報告お願いします!

天の声<十章に到達したから今までの解説をしろ、OK?  
わし<オッケィッ!(ズドンッ)

【世界観】
基本的にクロビネガのファンタジー世界観を基準としおり、
魔王の交代から50年の歳月がたった『とある大陸』というのが舞台である。
(とある大陸に名前を付けるかは現在考慮中)

魔物と人間は着実に共存の道を歩んできたが、
それでも尚かつ、反魔物精神を持った人間たちが集まり
ひとつの巨大国家を作りあげる。
その国の名前が『マスカー』であり、今作の敵役べき存在。
マスカーは巨大な武力を持ってして、魔王軍との戦争を勃発。
この戦いは後に『マスカー殲滅大戦』と呼ばれたが、結果的に引き分けに終る

魔王はこの結果から、本格的にマスカーを敵視するようになり
マスカーを専門とした特殊組織を立案、
それが主人公ザーンが所属する『魔人連合軍シュザント』である………。


※マスカー殲滅大戦という呼び名は魔王軍がつけた皮肉であり、
マスカーからは『人類再誕戦争』と呼ばれている。



【反魔物絶対武力国家マスカー】

反魔物国家、絶対武力国家など様々な呼び名があるものの、
これは本来の正式名称があまりにも長い為の配慮である。

創立されたのは現在からおよそ五年前、
始教帝レインケラーをはじめとする大勢の反魔物派の人間が集結し
そのまま勢力を伸ばしていったことによって生まれた大国。
元は反魔物派の小さな町であったが、
始教帝(後述)の君臨により勢力を拡大、そのまま魔王軍に大戦へと挑む。
戦いでは勝利こそは収められなかったものの、
当時どこもが敗北続きでほぼ壊滅状態であったはずの反魔物派勢力が
あの魔王軍の本隊と互角にまで渡りあったという事実が大きなキッカケとなり
大陸中、世界中からマスカーへと志願する者が増加することとなる、
これが原因でマスカーは今でも勢力を拡大しつつある。

マスカーの特徴と言えば、
もとはひとつの教団国ではあるものの、あまり目立った宗教的活動をせず、
どちらかといえば武力による侵略行為と破壊活動が目立つという
教団国では少々変わったタイプである。
これは始教帝の嫡子である、マスカー・グレンツ(後述)
の影響が強く関わっている思われる。
そのせいでマスカー内部は、宗教派と武力派に分かれているという噂もある。

国旗のイメージは、
中央に十字架が描かれた杯があり、両サイドに剣が描かれている
といった感じである。

イメージカラーは深緑。

【魔人連合軍シュザント】

マスカー対策として作り上げられた専門組織。
十章までの時間軸では、
創立してからまだ半年も経っていない新米軍事組織である。
にもかかわらず半年での功績は上々で、命令とあればどんな戦場にでも赴く。
その実績から魔王軍からの信頼も厚い。


構成員は総隊長のヴァンパイア カナリア を初めとし、
第一〜第五までの隊長格たちによって部隊編成がなされている。

マスカー対策という肩書きを持つだけあり、
隊員一人一人の実力が高く、指揮能力にも長けている。
その為、魔王軍と共同前線を張る際には、隊員たちが魔王軍を導く姿が目立つ

だが先程も言ったとおり、創立して期間が間もない為、
人員不足なのが現在の悩みであるという。
(それでも補えるだけの実力があるのがここの怖いところ)


シュザントの創立意義は、「人間と魔物が手を取り合い助け合う」ことにあり
これからの未来を人間と魔物、魔人一体で歩むことを表している。
その為、戦闘においても相手を殺す行為を極力控えている。
しかしやはりというべきかお約束というべきか、
人間より魔物の比率が圧倒的に高いところが玉に瑕。

軍旗のイメージは
右側から人間の形をした手がさし伸ばされ、
左側から獣のような形をした魔物の手がさし伸ばされ、
その中央に黒光をイメージした◇が複数の描かれている。
魔物と人間が手を取り合うという思想から来ているのがわかる。

イメージカラーは黒に近い赤。


【登場人物プロフィール】


:魔王軍:

『ザーン・シトロテア』
種族:人間男性  年齢:26歳     武器:特別製長剣 
所属:シュザント 称号:黒衣の軍隊長  階級:第四部隊隊長
容姿:薄い茶髪の何本か前髪が垂れたオールバック、
グレーの瞳が特徴で結構長身。
人間用に普及されているシュザント特有の黒軍服を身に纏っている。
(全身黒づくめというわけではなく、
服のボタンやラインは赤色で、今章より白手袋を着用することとなる。
でも靴はやっぱり黒。)

本作の主人公。本作から約一週間前にシュザント第四部隊隊長に抜擢される。
以前は魔王城で近衛兵を務めていたらしいが、
それ以前は誰にも語ろうとはしない謎多き人物である。
しかし技量とリーダーシップ、指揮能力が高く、魔物に対する愛情も本物で
部下たちはもちろん、一人でも多くの魔物を守りたいと強く願っている。
しかし些か不器用な所もあり、時々魔物と距離を取るときがある。

だが魔物の性質は理解している為、
『その時』がくれば多少の抵抗はあるものの、
男として相手をするという紳士的?なところもある。

マスカーに対しては、『人間の相手は同じ人間であるべき』という
責任感とも取れる自己論を持っており、
その為インキュバス化を強く拒む一面もある。

周囲からは人間ながらも優秀だと思われがちだが、
稀に寝坊をする時もあれば、肉体に無茶をし体調を崩す事もある為
案外そうでもない。今章ではいきなりの悲鳴で驚いた様子が目立ったが
ザーンには軍人特有の「戦場」と「日常」でのスイッチの切り替えがあり、
戦場では大抵の事では冷静に対処できるが、
日常では驚いた際には体が大きくビクつくといったわかりやすい反応がある。
 
彼の武器である長剣は衛兵時代にとあるサイクロプスとドワーフの二人組が
自分のために作り上げたものであり、攻撃の際に黒色の軌道を描く。
(剣のモデルはデモンズソウルの「つらぬきの剣」。
黒い軌道というのはゲームなどである攻撃の際の軌道色もザーン同様の
黒にしたかったという作者のどうでもいいこだわり)


『リゼッタ』
種族:ワーウルフ 年齢:人間換算で18歳  武器:格闘術、手足の爪 
所属:シュザント 称号:イクサ狼      階級:第四部隊隊長補佐 
容姿:見た目こそは図鑑通りだが、毛色が少し黒に近い黒いモノとなっている
魔王軍の間では見た目と感じ取れる魔力から敵味方の区別ができる為、
人間でない限る、これといった軍服は普及されないが、軍用バッジが送られ、
リゼッタの場合はこれを首の鎖に取り付けてある。
(図鑑絵にて、月の部分)
あと胸がデカイ。

ザーンの部下であり、彼の補佐役を担っているワーウルフ。
元はとある森の集落に住んでいたらしく、それ以外は不明(設定未完なだけ)
持ち前の身体能力を生かした格闘術を扱い、
その上、優れた聴覚、嗅覚を持ち、ザーンから非常に頼りにされている。
リゼッタ自身、意外とお茶目でお人好しな性格であり、
日頃戦場で無茶ばかりするザーンのことを気にかけており、
次第にそれ以上の好意を寄せるようになる。
本作内でザーンと初めて体を交わした魔物娘でもある。

体を交えて以降は人目につかない所でザーンにちょくちょく甘えにくる。


『サキサ』
種族:リザードマン 年齢:人間観算で20歳  武器:ブロードソード 
所属:シュザント  称号:剣豪蜥蜴      階級:第四部隊隊員 
容姿:こちらも見た目こそ図鑑通りだが、髪が少し金髪じみた明るさがある。
軍用バッジは首元につけている。あと胸がデカイ。

第四部隊で一番戦闘バランスの取れたタイプで、
白兵戦では右に出る者はいないとまで言われている。
リザードマンらしく戦いを愛し、自らの戦士魂を誇りに思っている。
戦場での奇襲などは理解しているものの、
戦闘以外での暗殺行為、無関係者を巻き込む戦いなどを酷く嫌っている。
ザーンに対して敬語を使わないがこれは本人でもどうしようもない癖に一種。
キリアナとは唯一無二の盟友であり同じ村の出身。

今章にてザーンと体を交えた二人目の部下。
過去に母親、遊牧民仲間をマスカーによって殺されたことにより軍人となる。
士官学校では短期間ながらも高い実力を見せつけ、
人員不足であるシュザントに配属され、ザーンと出会った。

過去のトラウマもあり意外と泣き虫、しかしザーンの為ならば頑張れるという
強くも誇り高い信念を持つようになり、
彼と体を交え、その信念はさらに強くなっていく。


『キリアナ』
種族:ケンタウロス 年齢:人間換算で23歳  武器:弓矢、薙刀 
所属:シュザント  称号:弓槍人馬      階級:第四部隊隊員 
容姿:同じく図鑑通りの見た目、しかしサキサ同様 髪色が金髪じみている。
軍用バッジは服の胸元。あと胸がデカイ。

ザーンの右腕というべきケンタウロス、
実はザーンが第四部隊隊長に選抜される前までは彼女が部隊を率いていた。
その為、隊のなかでもカリスマ性と指揮能力が一際高く、
ザーンが不在の際は彼の代わりを務め、馬の体での機動力を存分に生かしての
広範囲活動が非常に役に立つ。
戦闘でも弓矢を使った遠距離戦、薙刀を使った中近距離戦なで
サキサに引きを取らないほどの実力を持ち合わせている。

実は接近戦武器が薙刀なのは、作者が当時『グレイブ』という槍武器の存在を
知らなかったという情けないアホな裏事情。


『ヴィアナ』
種族:アラクネ  年齢:人間換算で21歳  武器:特別製クナイ 
所属:シュザント 称号:白き糸蜘蛛     階級:第四部隊隊員 
容姿:同上、しかし髪色が若干黒ずんでいる。バッジも胸元。あと胸がデカイ

第四部隊で罠の設置などの工作活動を主とするアラクネ。
前線きって戦闘に参加することはあれど、本人はどちらかというと
護衛や後方支援、罠の設置などを得意としている。
これはアラクネの蜘蛛の体が戦場で的にされやすいという考えから来ており、
自分はキリアナほどの素早い立ち回りも得意ではないぶん
糸を使っての待ち伏せや迎撃などを特化させようという結論からである。
杭のようなクナイを使っての投擲を主な戦法としており、
あまり接近戦に向いていないタイプとも言えるだろう。

かなり見境のない好色さで、性の発散であれば例え同姓に体を交わすほど。
しかし意外と、戦場では戦意喪失の敵兵を襲うなどといったことはしない。

医学に対して多くの知識を持っており、
彼女の糸を使っての治療は多くの人を救ってきている。
彼女の白き糸蜘蛛という称号の由来はここから。


『シウカ』
種族:ミノタウロス 年齢:人間換算で21歳  武器:戦闘用大斧 
所属:シュザント  称号:暴壊牛       階級:第四部隊隊員 
容姿:同じく図鑑どおりの姿、あえて言うなれば顔の傷がない。
軍バッジは右腕の枷に装着している。あと胸がデカイ。

第四部隊で一番のパワーの持ち主、
持ち前のパワーを生かして敵軍の陣形を切り崩す戦法を得意としている。
サキサとはまた違った戦闘好きで、機会さえあれば
問答無用で斧を振り下ろしてくるなど少々危なっかしい一面もある。

頭が悪く、作戦を練ることが非常に苦手としており
ザーンが立てた作戦にしたがって暴れまわってこそ
一番効率的だという考え方をもっている。
ヴィアナの唯一の性の発散相手とも言える、シウカからしてみれば
快楽さえあれば相手が女だろうが男だろうがどっちでもいいらしい。

対マスカー専門組織の軍人であるにも関わらず、
マスカーの歴史や有名人などはまったくといって無知。
その為時々ザーンから特別講義を受けることがある。
ザーンに対しては友達感覚な会話をする。


『ノーザ』
種族:ブラックハーピー 年齢:人間換算で17歳  武器:羽根や、足爪 
所属:シュザント    称号:漆黒の風翼     階級:第四部隊隊員 
容姿:同じく図鑑通りである、軍用バッジは服の胸元。
あと胸がない(ウゾダドンドコドーン!!)

シュザントで唯一飛行能力を持つブラックハーピー。
『私は思います』が口癖。
空からの偵察などを得意とし、頭も隊の中では比較的良いほう。
戦闘では足爪のほかに、自らの羽根やを無数に飛ばすという攻撃がある。
体内の魔力を触媒とし、瞬時に羽根を生やすことができる為、
ガトリングの如く連射が可能。
常に複数の敵と対峙する戦場では非常に役に立つ能力といえるだろう、
だが少し命中精度が低いのが玉に瑕。

第四部隊でも一番の最年少、しかしそれを補えるほどの戦闘能力、
状況分析判断、指揮能力は他の者と引きを取らない。
歳が一番近いリゼッタとは比較的仲がいい。
味方には心優しいが敵には容赦がない。
あと現在では少し影が薄い存在であるがこれからの活躍に期待としておこう。


『カナリア』
種族:ヴァンパイア 年齢:?    武器:? 
所属:シュザント  称号:鮮血公  階級:シュザント総隊長 
容姿:図鑑通りではあるが、髪が腰まで伸びたロングヘアー。
あと胸がデカイ。

シュザントの創立者であり、現最高責任者。
元々は魔王軍でかなり位の高い将軍格のヴァンパイアであったが、
シュザントの創立を魔王と共に考案、これを実現させるにまで至る。
第一部隊の隊長を務めているが、作中ではそういった場面は現在の所はない。

魔人一体のシュザントを創立者であるにも関わらず
なぜか極度の人間嫌いであり、ヴァンパイアとしての習性以前になにか
事情があって嫌っているといった感じである、
しかし逆に、シュザント内の魔物は心から大切に思っており、
彼女達のために精一杯、裏で手を回しているときもあるらしい。
しかしシュザントの隊長格で唯一人間であるザーンに対しては一際敏感で、
自分が嫌う人間のミスがかわいい部下を傷つけないかどうか、
常にザーンに釘を打っている。


『キャスリン』
種族:デュラハン 年齢:人間換算で28歳  武器:将軍用特別強化剣 
所属:魔王軍   称号:首無し女将軍    階級:一拠点将軍 
容姿:図鑑通り、しかし表情はどちらかといえば穏やか。
あと胸がデカイ。

魔王軍直属の将軍騎士。
シュザント拠点からそう遠く離れていない所に自らの拠点を持つ。
剣の腕ではザーンに引きを取らず、仲間に対しての士気向上の扱いも上手い。
彼女の拠点はホーネット、魔女、オーク、ゴブリン、
そして医療班としてダークプリーストなどを主としている。

自分の管轄内でマスカーが侵攻してくれば、
将軍である自らが前に出て戦場を突っ切るなど、非常に勇敢な女性。
管轄内での戦いでは
頻繁にシュザントと共同前線を張るため、シュザントとの交流も深い。
特に人間でありながら隊長格であるザーンを気に入っている。

どういうわけか、敵隊長であるバンドー(後述)には
必要以上に興味を示している様子。

名前の由来は戦場のヴァルキュリア1の狙撃兵キャスリンからである。


『ネルディ』
種族:ホーネット 年齢:人間換算で24歳  武器:スピアランス 
所属:魔王軍   称号:刺蜂に手向けの槍  階級:魔王軍隊長
容姿:図鑑通りである。

キャスリンの拠点にて務めるホーネットの隊長格。
拠点内でもかなり位の高い人物で、事実上キャスリンの右腕的存在。
上司部下の関係もお構いなしにキャスリンとはタメ口で会話するほどの仲。

時代の流れとマスカーという存在が原因で
人間を見下している一面あり、どことなくカナリアに似ているらしい。
しかし実力さえあればそうでもないらしく、
戦場にて活躍するザーンを無意識に認めるようになっているようだ。

キャスリンからバンドーの話を聞かされ、
キャスリン同様、彼に興味を示すようになる。
クレデンの森での戦いで、自分を圧倒し、
さらにはキャスリンと二対一でも互角に渡り合ったバンドーを見て、
その興味心は強まる一方であるようだ。

名前の由来は戦場のヴァルキュリア1のイーディ・ネルソンから。


『スーア』
種族:サハギン 年齢:人間換算で14歳  武器:銛 
所属:なし   称号:なし        階級:なし 
容姿:同上、図鑑通りである。
あと胸がない(サハギンだから仕方ない)

クレデンの森に住み着き、ザーンに釣り上げられたサハギン。
マスカーの侵略の被害を受け、釣り上げられた後に
ザーンたちの手によって介護される。
これが原因でザーンになつくことになる。

普段は何を言っているのかわからないほど低音で喋り、
なぜかザーンにはそれが聞き取れる。
クレデンの森での戦いでは、
彼女とその友達であるサハギンたちが戦況を大きく変えた。

後にキャスリンたちがお礼として彼女たちを招きいれ、
森にはないご馳走を堪能したという。


:マスカー:

『ブランドン・オリハル・レインケラー』
種族:人間男性   年齢:?         武器:? 
所属:マスカー   称号:人類の再誕起源者  階級:始教帝 
容姿:全身に蒼白の鎧を身に纏っているということ以外明かされていない。

舞台である大陸において、その名を知らないものはいない。
マスカーからしてみれば救世主であり、魔王軍からしてみれば元凶。
遥か古き時代より教団を導いてきた存在であり、
かの有名なレスカティエ教国(現魔界国家レスカティエ)の創立、
大勢の勇者育成にも高く貢献していた。

衰退した人類を救うべく、国を立ち上げマスカーを生み出した張本人、
マスカーの最高責任者でありマスカーの現帝王。
生きていれば相当な歳であり、一部では死亡説もある。

しかし五年前に魔王軍との大戦にて、
一時敗北に追い込まれた自らの勢力を先陣きって導き、
引き分けにまでの結果を残したとされ、
その結果が歴史を動かしたといっても過言ではないだろう。

大戦より五年が経った現在では、戦場に姿を見せず
マスカー軍の指揮などはすべてクランギトー(後述)が代行しており、
これからの国の行く末も自身の息子に託しているのが国名から伺える。


『マスカー・グレンツ・レインケラー』
種族:人間男性  年齢:26歳       武器:特別製巨剣 
所属:マスカー  称号:絶対破壊の怪嫡   階級:始教帝嫡子 
容姿:体つきが良く、全身に蒼白の鎧を纏う。
だが兜は視界が狭くなるという理由で被ろうとしない。

ザーンとはまた違うタイプのオールバックヘアー、
ザーンよりも髪のボリュームが少ない分、
ワイルドさが目立つ。ただ後ろ髪が少し長い。
髪色は金髪に近い茶色、目の色は金。体長が二メートルを越した巨漢。

巨大な剣をその手に持ち、突如戦場に姿を現した始教帝の嫡子(ちゃくし)。
人間ながらも規格外の怪力と破壊力でザーンたち魔王軍を苦しめた、
今まで音沙汰なかった分、なぜ突然姿を現し始めたのかは不明で、
これまでは存在こそは知られていたものの、戦場に出ることはなかった。
しかしクランギトー(後述)の発言から考えて、
永い間、あらゆる戦闘知識を身につけるために鍛錬をしていたと思われる。

名前から分かる通り、反魔物国家マスカーを始教帝の後を継ぎ導くべき存在。
その為もあり、彼が装備している武具防具すべてが強力で
『宝玉』による特別な魔術加護を施されており、持ち前の怪力と組み合わせて
初めてその力が発揮する。(並の人間なら装備重量で動くことすら不可能)

『闘争本能こそが人間の強さ』という自己論を持ち、
戦いを心から楽しむ戦士でもある。(しかし戦闘狂とはまた違うタイプ)
その為、昔とは違って人間相手に性欲を撒き散らす
今の魔物に対して失望しており
昔のような『喰うか喰われるかの時代』に微かな憧れを抱いている。

補足、彼の扱い巨剣はマスカーのありとあらゆる技術の集合体といえる。
膨大な魔力を宝玉に納め、それを巨剣に付加している上、
巨剣自体の材質も相当なものだと予測される。
恐らく魔剣・聖剣の域に到達しているの程ではないかと思われる。
(どうせなら名前も付けたいのですがそれはまた今度ということで)


『ミライド・クランギトー』
種族:人間男性 年齢:?        武器:? 
所属:マスカー 称号:人魚喰らい    階級:マスカー魔導軍師 
容姿:深緑のローブを身に纏い、フードを被って顔を隠している、
しかし僅かに口元を露出させ、只ならぬ不気味さを表している。
背丈はさほど大きくはないが、小柄の一歩手前といった感じ。

マスカーの軍隊を創立の時より導いてきた軍師兼魔導師。
その素顔を知るものはほとんどおらず、多くが謎に包まれた存在。
しかし声色から、少し年老いた男性だという印象が受ける。
軍師としての実力も高く、この男の策略で魔王軍が敗北した戦いも多数ある。
その上、この男自身も相当な腕の魔導師らしく、
武力を主体とするマスカーを魔術面でサポートすべく、
自身の手で教えた弟子たちによる強力な魔道集団を作り上げている。
(読者は忘れているかもしれないが、ハルケギ村の戦い終盤で登場している)

とにかく侮れない人物であり、始教帝の代行を務め、
あまつさえはマスカー・グレンツの鍛錬にも一枚噛んでおり、
マスカーでは始教帝に次ぐ上級地位にいるのではないかと思われる。

彼が参加した戦場の被害に遭った海域では、
その場に住み着いて筈のマーメイド種が忽然と姿を消すという怪奇現象があり
不老不死のために喰らっているのではないかというおぞましい噂がある。


『ダヴァドフ・ウォードレード』
種族:人間男性 年齢:37歳     武器:改造型ガントレット 
所属:マスカー 称号:悪徳の具現者  階級:まやかし兵隊長 
容姿:前髪が目元まで伸び、後ろ髪が肩まで伸びたロングヘアー。
濃いめの茶髪で、瞳の色も同じく茶色。顎先に薄めの髭を蓄えている。

銀色の鎧の上に深緑色の袖なしコートを羽織り、
両腕にガントレットを装着している。
ズボンも深緑色で靴は茶色のブーツを履いており、
常に愛用のパイプ煙草を吹かしている。結構長身。

マスカーの影とも言うべき存在。
一見ダンディズムな風貌をしているが、マスカー随一のえげつなさを持つ。
戦いにおいても、例え相手がどんなに弱っていようが無抵抗だろうが
か弱き魔物だろうが、『魔物』であるという理由で
ありとあらゆる手段で追い詰め、恐怖を与えて殺しにかかる。
(サキサなどがもっとも嫌うタイプである)

五年前の大戦から既にマスカーとして暗躍し上級の魔物を大勢その手にかけ、
命令あればマスカーの影にて魔王軍に痛手を負わせてきた。
それでも彼の存在が魔王軍で明るみにされることはなかったが、
クレデンの森での戦いにて、初めてその姿を公に晒すこととなる。
(ダヴァドフからしてみれば、
己の部隊が公にされたところでどうということないらしい)

ガントレットに仕込ませてある斧のような刃のほかにも、
火薬や毒、投擲ナイフなどと言ったあらゆる暗器をその身に潜ませている。
その上、人間ながらも凄まじい格闘術と身体能力を持ち合わせている。
(それが勇者の力によるものか、宝玉によるものなのかは不明)

マスカーでもそんな彼を動かすことができるのは、
上層部のほんの一部のみである。


『ゼム・バンドー』(なんで俺が最後なんだよッ!!)
種族:人間男性 年齢:21歳     武器:隊長格用強化ハルバード 
所属:マスカー 称号:勇者血統人   階級:騎馬聖隊長 
容姿:全体的に顎ほどまで伸びた茶髪のミディアムヘアー。
瞳の色は緑、全身には深緑の鎧を纏ってはいるものの、
乗馬の際の軽量化を考え、装甲は薄く軽いタイプ。
腕には茶色のレザーグローブを装着している。
背丈は平均から少し高い程度。

マスカーの若き騎馬隊長。今作で唯一の敵キャラ視点での愛され役。
片田舎の拠点で自身の騎馬部隊を率いており、乗馬とハルバードの達人。
田舎の拠点にて上司の命令で忠実に動いているものの、
その拠点で彼に勝てる者は一人もいない。
しかし若さと荒っぽい性格が原因で上司や同僚からは毛嫌いされている。
だが時折、不器用ながらも部下を気遣う態度なども見せる為、
ある程度の部下からは憧れの的とされている。(それでも距離は置かれる)

好きな食べ物は林檎で、嫌いなものは梨。
林檎は芯まで食べるという筋金入り。

勇者の血を受け継いでおり、
その為魔物にも引きを取らない身体能力を有している。
本人も魔物に対して強い敵意と憎悪を抱いている為、
日頃厳しい訓練を人一倍に努力しており、いわば『努力する天才』タイプ。
その実力は非常に高く、クレデンの森ではザーンを追い詰め、
さらにはキャスリンとネルディに二対一で互角にまで渡り合った。
しかし性格が災いし墓穴を掘ることもしばしば。

マスカーに属しているものの、
バンドー自身、自分のやり方で魔物を滅ぼすと考えており、
あまり過度な出世欲は考えていない。
しかし勇者の血筋と実力の高さは、マスカー・グレンツやクランギトーに
高く評価されており、バンドーがその気になれば一気に上層部にのし上がる
ことも容易なことだろう。
事実、マスカー・グレンツからは勧誘を受けているものの、
上層部では自分の思うように自分が動けないと考え、これを拒否した。

教団に属する人間でありながら、信仰心はまったくと言っていいほどなく、
『力こそがすべて』という、ある意味典型的なマスカータイプといえる。
(まぁ、今まで登場しているマスカーキャラで
信仰心を持つタイプなどほとんどいないというのが現実。
しかしこれには事情があり、神という偉大なる存在の名の元に
今まで戦ってきたレスカティエ教国のようなかつての巨大教団国家が滅びた為
「信仰心などあったところで何の役にも立ちはしない。
それなら力で敵を捻じ伏せたほうが何倍も現実的だ」という思案結果である)



【兵科説明】(今まで登場したものを纏める)
:魔王軍:

『空翔兵』(くうかへい)
飛行能力に特化した魔物などが主な構成員であり
制空権を得た戦いや、偵察、援護、奇襲、物資運搬などを主としている。
ノーザやネルディはこれに分類される。



:マスカー軍:

『騎馬聖兵』(きばせいへい)
乗馬での高い機動力を生かしたマスカーの騎馬部隊。
武器は基本的に槍やハルバードといったながものを主とされ
隊長格ともなれば用意される馬は相当なものであり、
町で売れば三週間は遊んで暮らせるという。
移動能力を少しでも有効にするべくと、専用の軽量化鎧が作られている。
当然鎧の色はマスカーを象徴する深緑、
バンドーなどがこれに分類される。


『飛射兵』(ひしゃへい)
弓とボーガンでの遠距離射撃を主とした部隊、
しかし最近ではボーガンの比率が妙に高くなっている。
基本的戦場では徒歩ではあるが、長距離の移動の際には
馬車や騎馬聖兵に乗せてもらい移動している。
その為装備は上半身に鎧を纏っているだけという極力軽い仕様となっている。

『聖甲兵』(せいこうへい)
全身を銀色のフルプレートで完全防御し、
良質な剣と盾を装備したマスカーの上級兵科。
一人一人が優れた剣術を扱え、そのうえ簡単な魔術すらも扱うことができる。
だが現在のマスカーではあまり聖甲兵の人員はそう多くなく、
過酷な訓練に耐えられる者が少なければ、
一人の装備に掛かる予算がかなりの高価であり、
クランギトーも頭を悩ましているそうだ。
その為現在は自国の要人の護衛や価値のある戦場での活躍などが
主な働きとしており、少しずつ軍資金を稼いでいる。
鎧の色が緑ではないのは、上級兵科なだけあり
元来の『教団』という神聖さの表れのようなもの。
マスカー・グレンツがこれに分類される。
(しかし本人は兜と盾を使用しない)

『魔道兵』(まどうへい)
マスカーで魔術に特化した部隊、
構成員全員がクランギトーから直に教えを受けた弟子たちであり、
相当強力な魔術師部隊である模様。
黄緑色のローブを身に纏い、杖を使わず腕から魔術を発動し発射する。
ハルケギ村の戦いでクランギトーと共に一瞬の登場ではあるが
ザーンたちと正面で戦った場面は今だなし。
クランギトーがこの部類とされる。


『まやかし兵』
マスカーの強力な特殊部隊。
暗殺、爆破、奇襲などの撹乱行為を主としており、
マスカー創立の時から正規軍の影で暗躍してきた
ゲリラと暗殺者をかね合わせたような兵科である。

その存在はマスカーでも明るみにされておらず、
上層部でもまたかし兵の存在を知るのはほんの一部の者のみである。
これには理由があり、マスカーは仮にも教団国であるため
まやかし兵のような卑劣な外道部隊を明るみにすると
一部の宗教思想が強い連中がマスカーに対して不信を抱く恐れがあるから。
しかし逆にその存在を公にすることなく、
正規軍をサポートすれば、彼らは『自分たちの手で魔王軍を倒した!』という
士気の向上ができるため、非常に合理的であるとも言える。

構成員の総合人数が十数人と非常に少ない精鋭部隊であるものの、
一人一人が相当な実力者揃い、そのうえ勝利の為には場所や手段を
選ばないという外道精神を持ち合わせた連中であるため
聖甲兵よりも厄介な兵科とされるだろう。
(実際少数ながらも、魔物の総合撃破数ではまやかし兵のほうが上である)

隊長の選抜方法は、なんと『隊の中で一番強い者』というシンプルな方法。
そしてその隊長であるダヴァドフは専用のガントレットを武器としているが、
それ以外の構成員は双剣を主な武器としており、
鎧もダヴァドフと同じように上半身にしか纏っていない。
それ以外はマスカーらしく、深緑の衣服を着用している。



【全体的補足作者自身自問自答質問疑問愚痴】
国名、土地名、キャラクター名。この作品を書いてる上で
いつも悩んでいることなのですが、それはこの作品の舞台である大陸です。

やっぱり他作者様方が書いている作品を見ていると、
「きっとザーンたちも大陸は違えどこの登場人物たちと同じ世界にいる」って
いう変に夢見がちな考え方しちゃんですよねぇ〜………。

ganota_Mk2 様の 悪の侵攻戦隊!出撃!? でしたら
アレクたちの大陸は戦車とかの科学方面も発達した大陸だけど
ザーンたちのいるの大陸は魔術方面による発達が目立つんですよねぇ〜〜。
ジパングとかがあるぐらいなんだからやっぱり、
クロビネガ界すべての登場人物は同じ星の下で、どこか違う大陸で
生きているっていう私なりの変な妄想があっちゃうのが困るッ!
例えば、
○○さんの作品は現代で言うフランスで
△△さんの作品が現代で言うカナダみたいな感じ。

そうなると、ザーンたちのいる大陸の名前とかも考えるべきか……
もしなにかアドバイスありゃあお願いしますわ…。

魔物娘の為なら死ねる。 で有名な ひげ親父 様がよくやる
他作品のコラボとかがはっきりいってうらやましぃっ!

今回から下手糞ながらも私の描く絵を付け加えようと思います。
気が向いたら今までの章にも付け加えると思いますので
そのときはまたご報告します!

でも作画も色合いも雑極まりないのでご了承おねげぇします。
もしなにかこのシーンの絵を希望とかがあれば報告お願いします!
可能な限りでしたら描きます!でもエロ絵は無理なんであしからず…。
だって基本的イケメンとおじさんしか描かないもん……。

えっ?主人公が顔出しするのは萎える?
ワシだって悩んだけど、自分の理想をみんなに見てもらいたかった。

あとついでに言えば、画像のサイズ調整が難しい……、
事実、この画像、サイズめっちゃでかいでしょ…?
どれぐらいのサイズが平均的にベストなのか、もしよければ
そこもアドバイスお願いします。



感想返信!

TAT 様。 やっちまったぁーーっ!!修正させていただきました!
深夜に書くとなにやらかすもんかわかったもんじゃねぇっすなっ!!
お恥ずかしい失敗、ご指摘していただいてありがとうございます!
ほんっと恥ずかしい…東京タワーとエッフェル塔間違えるくらい恥かしい…
え、違いがわからない?うん、ワシもわからんっ!!
ダヴァドフとサキサ…この二人の戦いは…追々色々ありますよ、クククッ…


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