最初の話 正体がバレた途端に四面楚歌?
少女と女性のちょうどその中間に位置する彼女、メタリアは物心がついた時からこの教会の聖女として崇められ、その信仰を集めていた。
出立の式が無事に終わった後、全員が無事に帰ってくるように教会の外にある聖母の像に祈りを捧げた後、(主よ教えて下さい。人も魔物娘も同じ1つの命。尊い命をなぜお互いに奪い合わなければいけないのでしょうか?)心の中の疑問を問いかけ、再び祈り、その祈りは1人の名前も知らない騎士の無事を強く願っていた……。
そして、近くの樹に何かが落ちた音で祈りは中断され、その音の正体を探るためにその樹へ近づき‥自身と同じような年頃の魔物娘が傷ついて倒れていた。
メタリアはその魔物娘の手首を取ると脈をはかり、生きている事を確認し、傷の手当てのために自室に運ぼうとするが‥彼女1人の力では運ぶ事が叶わず、この場で傷の手当てをする事を決心し、教会の周りに生えている薬草を摘んでいき……集めた薬草を力一杯握り、その汁を傷に塗っていった。
時間を置いて傷が塞がっていった事に安堵し、再び手首を取ると胸元に当てて、自身の心音と脈拍があまり変わらない事を確認すると、そのまま魔物娘が目を覚ますことを望み目を閉じて強く祈った。
「ねぇ?ねぇってば?あたしの手離してくれる?」
どれだけ祈ったか分からない。聞いたことがない声が聞こえて目を開け、そこには傷だらけだった魔物娘が目を開けてメタリアを見ていた。
「ご、ごめんなさい」
メタリアは謝ると同時に慌てて手を離した。
「なんであなたが謝るんだか‥。あたしの傷を手当てしてくれたのはあなたなんでしょ?………」
魔物娘は身体を軽く起こし、目の前の建物を見て絶句した。
「最悪…。よりにもよって教会に落ちて、そこの人間に助けられるとはねぇ……私を生かしてどうするつもり?仲間の事を尋問するつもりなら‥おあいにくさま何も話さないよ」
「いえ‥違います‥。ただ‥」
「ただ‥?」
「人も魔物娘も1つの命だから‥。失われてよいものとは思えません‥。それに‥あなたにだって親や兄弟はいるのでしょう?その方たちがあなたの命が失われたと知ったら‥悲しみに…暮れると思います‥だから……」
メタリアは話ながら涙を溢し、魔物娘はその様を見ていた。
「分かった。分かったから。あなたを疑いの目で見ていた事を謝る。謝るから‥だから‥泣くのを止めてよ…。それに泣かれたらコッチが困るから‥」
「ごめんなさい‥。」
(だから‥なんであなたが謝るの?)心の中で悪態をつき「取り敢えず、まずは自己紹介から。あたしはベリル。見ての通りサキュバス。あなたの名前を教えて」
「メタリア‥です‥」
「ありがとうメタリア。傷を直してくれた事は素直に感謝しているわ。でも‥ここから早く動かないと誰かに見つかっただけでもね‥」
ベリルは言いながらも横目でメタリアを見て‥(まだ泣いてる‥。泣いている子をムリヤリ引き剥がして、はい。さよならってのは気が引けるわね‥。それに‥メタリアに命を救われたのは事実なんだけど…でもこのまま教会に長居するのも危険ね‥)考えを巡らせ、結論を出すと1つの魔法‥人化の魔法を唱えた。
(人化するとその維持のために精が欲しくなるのだけど‥仕方ないわね‥。羽根をボロボロにされた以上、もう飛ぶことが出来そうもないわね‥。だから、いざという時のために傷が完治するまでの時間は必要ね‥)
「メタリア。修道女の服とかがあったら貸してほしいんだけど‥」
「服ですか?」
「そう服。1着や2着なら余分にあるでしょ?しばらくは教会の中で少し身を隠そうとおもってね」
「それなら私のを使って下さい」
メタリアは躊躇う事なく服を脱ぎ出し……「止め止め止め……なんでメタリアが公開ストリップしてるの?」
「困っている方に手を差し伸べるのが私達の‥いえ、神に仕える者の責務と義務ですから」
(その責務と義務の中に私達を倒すのも入っているのかしら‥?)疑問の目でメタリアを見ていた。
「あの‥服は着ないのですか?」
メタリアは着ている服を全て脱ぎ終わると、畳んで両手の平に乗せてベリルに差し出し‥そして、引っ込みのつかないベリルは服を取り着ていった。
(それにしても‥あたしも際どい服装でいるけど‥メタリアは下着姿で平然と歩くなんて抵抗はないのかしら?それとも誰かの為にならってヤツ?)
メタリアが顔色を全く変えずにベリルを教会の入り口まで案内している事に別の意味で感心し、入り口のドアを開けて1人のシスターと出会った。
「聖女様!その格好はどうされたのですか?」
シスターは慌てて詰め寄り‥「この方は…」
「あ‥あの…。私が‥私の服が外の小枝に引っ掛けてしまい……。その‥聖女様が服を貸して下さいました」
ベリルはメタリアを遮るように強引に話を始めた。
「そういう事なのですか‥。分かりました。聖女様の服を持ってきますので、一目のつかない所に居て下さい。今日から男共が居なくてよかったわ。今の聖女様のお姿を見せる訳にはいきませんから」
シスターが最後に漏らした一言でメタリアの顔は瞬時に耳まで真っ赤になり、その場で身体を隠すように踞った。
(メタリアが聖女ね‥。それにしても今‥躊躇う事なく普通にあたしの事を言おうとしたわよね‥?この子はあたしをどうしたいのかしら?それともただの天然で箱入りなお嬢様なだけ?)
メタリアに率直な感想を持ち、冷ややかな目で見ていた。
シスターが急いで替えの服を持って戻ってきた。そしてメタリアに渡し‥「あなたはどういった用事で教会を訪れたのですか?」ベリルは改めて自身の事を聞かれた。
「旦那が悪い男でさ‥。それで逃げてきたの。だから‥」
咄嗟に吐いた嘘の為に続きで詰まり‥
「ここは迷える方のために在るのですから‥えと……」
「ベリルよ」
「教会はベリルさんを歓迎します」
「正直、教会を追い出されたらどこに行こうと思っていたの。ありがと」
別の意味での本音を漏らした。
「それにしても‥お顔から見て聖女様と歳が近いと思うのですが‥お若いのに苦労されたのですね」
「ええ‥まぁ…」
(嘘が暴かれない為にメタリアと一緒にいるべきよね‥。さて、怪しまれないように何て言おうかしら?)
「ベリルさん」
「は、はい!!」
考え事をしていた所に突然呼ばれて声が裏返った。
「緊張しなくていいの。これから神父様をお呼びしますから、礼拝堂で神のご加護を受けて下さい」
そして………
ベリルが神の加護を受けた後、神父の計らいでメタリアと同室する事になった。
「あ゛〜〜づがれ゛だ‥。儀式だかなんだか知らないけど‥なんであんなに時間が掛かるワケ?それもずっと立ったままで‥」
ベリルはメタリアのベッドの上で、とても表現出来ないような体勢で寝そべり愚痴を溢していた。
「聖水だかなんだか知らないけど、変なものは掛けられるし、ホント今日は疲れた」
「ベリルさんも神様のご加護を受けたのですから、はしたない格好をしないで、シスターらしくして下さい」
「はいはい。ごめんなさいね聖女様」
ベリルは適当に返事をして身体を起こし、ベッドの縁へと座り、改めてメタリアを見ると彼女は泣いていた。
「ちょ‥ちょっと…。なんで泣いてるの?あたし‥泣かれる程メタリアに悪いことしたの?」
「今日、初めて名前で呼ばれて嬉しかったんです‥。ベリルさんがシスターになられて、私の事を名前で呼んで下さらないと思っていたのですが……でも今、名前で呼ばれて嬉しいです」
(聖女って呼ばれる位だから豪華な生活って期待していたんだけど…この殺風景な部屋を見る限り相当窮屈な生活をしていたのかしらね?それに名前を呼ばれたのが今日が初めてって‥誰にも名前を呼ばれずに毎日毎日…聖女聖女と呼ばれて、それらしく努めろなんて言われたら1日でも耐えられないわ‥)
ベリルはある意味でメタリアを感心し、見直した。
「部屋の外でメタリアって呼ぶ訳にはいかないから、2人の時は必ずメタリアって呼ぶから‥だから泣き止んでくれる?」
「はい‥。ですが‥嬉しくなって……涙がまた出てきました‥」
ベリルはメタリアに悟られないように心の中で溜め息を吐いた。
このやり取りをしている中で外では…
「隊長!!これを見て下さい」
腰に剣を差した騎士の数名がベリルの落ちた樹とその下にある血の痕を見つけていた。
「樹の葉にも同じように血が付いています」
「葉に血が付いているという事は奴はあれからここに落ちた。ということになるな」
「しかし‥それならどこに行ったのでしょう?」
「それは別にしてまずはこれを見てみろ」
隊長と呼ばれた男はメタリアが使った薬草の跡を指でさした。
「ここに薬草を使った跡がある。まずはこの教会に生えている薬草を千切った跡があるか無いか調べろ」
「隊長が言ったように薬草には千切られた跡がありました」
「細かく調べていけば‥千切られた跡も一致すると思うがそれは後回しだ。問題は奴に協力者がいると言うことだな」
薬草が自生している所まで血の痕がないために協力者がいると結論付けた。
「薬草を使っても直ぐには全快はしない。だから、今は傷を癒すために協力者と共にいる筈だ!周りの家を全て調べあげ、奴共々、協力者を生かして連れてこい!!魔物に協力するとどうなるか、その身を以て周囲に知らしめてやる」
周りにいた騎士は辺りの人家を調べるために散り散りとなり隊長と呼ばれた男だけが残った。
「我らが神の敵め‥。次こそは我らが神の鉄槌を喰らわせてやる」
出立の式が無事に終わった後、全員が無事に帰ってくるように教会の外にある聖母の像に祈りを捧げた後、(主よ教えて下さい。人も魔物娘も同じ1つの命。尊い命をなぜお互いに奪い合わなければいけないのでしょうか?)心の中の疑問を問いかけ、再び祈り、その祈りは1人の名前も知らない騎士の無事を強く願っていた……。
そして、近くの樹に何かが落ちた音で祈りは中断され、その音の正体を探るためにその樹へ近づき‥自身と同じような年頃の魔物娘が傷ついて倒れていた。
メタリアはその魔物娘の手首を取ると脈をはかり、生きている事を確認し、傷の手当てのために自室に運ぼうとするが‥彼女1人の力では運ぶ事が叶わず、この場で傷の手当てをする事を決心し、教会の周りに生えている薬草を摘んでいき……集めた薬草を力一杯握り、その汁を傷に塗っていった。
時間を置いて傷が塞がっていった事に安堵し、再び手首を取ると胸元に当てて、自身の心音と脈拍があまり変わらない事を確認すると、そのまま魔物娘が目を覚ますことを望み目を閉じて強く祈った。
「ねぇ?ねぇってば?あたしの手離してくれる?」
どれだけ祈ったか分からない。聞いたことがない声が聞こえて目を開け、そこには傷だらけだった魔物娘が目を開けてメタリアを見ていた。
「ご、ごめんなさい」
メタリアは謝ると同時に慌てて手を離した。
「なんであなたが謝るんだか‥。あたしの傷を手当てしてくれたのはあなたなんでしょ?………」
魔物娘は身体を軽く起こし、目の前の建物を見て絶句した。
「最悪…。よりにもよって教会に落ちて、そこの人間に助けられるとはねぇ……私を生かしてどうするつもり?仲間の事を尋問するつもりなら‥おあいにくさま何も話さないよ」
「いえ‥違います‥。ただ‥」
「ただ‥?」
「人も魔物娘も1つの命だから‥。失われてよいものとは思えません‥。それに‥あなたにだって親や兄弟はいるのでしょう?その方たちがあなたの命が失われたと知ったら‥悲しみに…暮れると思います‥だから……」
メタリアは話ながら涙を溢し、魔物娘はその様を見ていた。
「分かった。分かったから。あなたを疑いの目で見ていた事を謝る。謝るから‥だから‥泣くのを止めてよ…。それに泣かれたらコッチが困るから‥」
「ごめんなさい‥。」
(だから‥なんであなたが謝るの?)心の中で悪態をつき「取り敢えず、まずは自己紹介から。あたしはベリル。見ての通りサキュバス。あなたの名前を教えて」
「メタリア‥です‥」
「ありがとうメタリア。傷を直してくれた事は素直に感謝しているわ。でも‥ここから早く動かないと誰かに見つかっただけでもね‥」
ベリルは言いながらも横目でメタリアを見て‥(まだ泣いてる‥。泣いている子をムリヤリ引き剥がして、はい。さよならってのは気が引けるわね‥。それに‥メタリアに命を救われたのは事実なんだけど…でもこのまま教会に長居するのも危険ね‥)考えを巡らせ、結論を出すと1つの魔法‥人化の魔法を唱えた。
(人化するとその維持のために精が欲しくなるのだけど‥仕方ないわね‥。羽根をボロボロにされた以上、もう飛ぶことが出来そうもないわね‥。だから、いざという時のために傷が完治するまでの時間は必要ね‥)
「メタリア。修道女の服とかがあったら貸してほしいんだけど‥」
「服ですか?」
「そう服。1着や2着なら余分にあるでしょ?しばらくは教会の中で少し身を隠そうとおもってね」
「それなら私のを使って下さい」
メタリアは躊躇う事なく服を脱ぎ出し……「止め止め止め……なんでメタリアが公開ストリップしてるの?」
「困っている方に手を差し伸べるのが私達の‥いえ、神に仕える者の責務と義務ですから」
(その責務と義務の中に私達を倒すのも入っているのかしら‥?)疑問の目でメタリアを見ていた。
「あの‥服は着ないのですか?」
メタリアは着ている服を全て脱ぎ終わると、畳んで両手の平に乗せてベリルに差し出し‥そして、引っ込みのつかないベリルは服を取り着ていった。
(それにしても‥あたしも際どい服装でいるけど‥メタリアは下着姿で平然と歩くなんて抵抗はないのかしら?それとも誰かの為にならってヤツ?)
メタリアが顔色を全く変えずにベリルを教会の入り口まで案内している事に別の意味で感心し、入り口のドアを開けて1人のシスターと出会った。
「聖女様!その格好はどうされたのですか?」
シスターは慌てて詰め寄り‥「この方は…」
「あ‥あの…。私が‥私の服が外の小枝に引っ掛けてしまい……。その‥聖女様が服を貸して下さいました」
ベリルはメタリアを遮るように強引に話を始めた。
「そういう事なのですか‥。分かりました。聖女様の服を持ってきますので、一目のつかない所に居て下さい。今日から男共が居なくてよかったわ。今の聖女様のお姿を見せる訳にはいきませんから」
シスターが最後に漏らした一言でメタリアの顔は瞬時に耳まで真っ赤になり、その場で身体を隠すように踞った。
(メタリアが聖女ね‥。それにしても今‥躊躇う事なく普通にあたしの事を言おうとしたわよね‥?この子はあたしをどうしたいのかしら?それともただの天然で箱入りなお嬢様なだけ?)
メタリアに率直な感想を持ち、冷ややかな目で見ていた。
シスターが急いで替えの服を持って戻ってきた。そしてメタリアに渡し‥「あなたはどういった用事で教会を訪れたのですか?」ベリルは改めて自身の事を聞かれた。
「旦那が悪い男でさ‥。それで逃げてきたの。だから‥」
咄嗟に吐いた嘘の為に続きで詰まり‥
「ここは迷える方のために在るのですから‥えと……」
「ベリルよ」
「教会はベリルさんを歓迎します」
「正直、教会を追い出されたらどこに行こうと思っていたの。ありがと」
別の意味での本音を漏らした。
「それにしても‥お顔から見て聖女様と歳が近いと思うのですが‥お若いのに苦労されたのですね」
「ええ‥まぁ…」
(嘘が暴かれない為にメタリアと一緒にいるべきよね‥。さて、怪しまれないように何て言おうかしら?)
「ベリルさん」
「は、はい!!」
考え事をしていた所に突然呼ばれて声が裏返った。
「緊張しなくていいの。これから神父様をお呼びしますから、礼拝堂で神のご加護を受けて下さい」
そして………
ベリルが神の加護を受けた後、神父の計らいでメタリアと同室する事になった。
「あ゛〜〜づがれ゛だ‥。儀式だかなんだか知らないけど‥なんであんなに時間が掛かるワケ?それもずっと立ったままで‥」
ベリルはメタリアのベッドの上で、とても表現出来ないような体勢で寝そべり愚痴を溢していた。
「聖水だかなんだか知らないけど、変なものは掛けられるし、ホント今日は疲れた」
「ベリルさんも神様のご加護を受けたのですから、はしたない格好をしないで、シスターらしくして下さい」
「はいはい。ごめんなさいね聖女様」
ベリルは適当に返事をして身体を起こし、ベッドの縁へと座り、改めてメタリアを見ると彼女は泣いていた。
「ちょ‥ちょっと…。なんで泣いてるの?あたし‥泣かれる程メタリアに悪いことしたの?」
「今日、初めて名前で呼ばれて嬉しかったんです‥。ベリルさんがシスターになられて、私の事を名前で呼んで下さらないと思っていたのですが……でも今、名前で呼ばれて嬉しいです」
(聖女って呼ばれる位だから豪華な生活って期待していたんだけど…この殺風景な部屋を見る限り相当窮屈な生活をしていたのかしらね?それに名前を呼ばれたのが今日が初めてって‥誰にも名前を呼ばれずに毎日毎日…聖女聖女と呼ばれて、それらしく努めろなんて言われたら1日でも耐えられないわ‥)
ベリルはある意味でメタリアを感心し、見直した。
「部屋の外でメタリアって呼ぶ訳にはいかないから、2人の時は必ずメタリアって呼ぶから‥だから泣き止んでくれる?」
「はい‥。ですが‥嬉しくなって……涙がまた出てきました‥」
ベリルはメタリアに悟られないように心の中で溜め息を吐いた。
このやり取りをしている中で外では…
「隊長!!これを見て下さい」
腰に剣を差した騎士の数名がベリルの落ちた樹とその下にある血の痕を見つけていた。
「樹の葉にも同じように血が付いています」
「葉に血が付いているという事は奴はあれからここに落ちた。ということになるな」
「しかし‥それならどこに行ったのでしょう?」
「それは別にしてまずはこれを見てみろ」
隊長と呼ばれた男はメタリアが使った薬草の跡を指でさした。
「ここに薬草を使った跡がある。まずはこの教会に生えている薬草を千切った跡があるか無いか調べろ」
「隊長が言ったように薬草には千切られた跡がありました」
「細かく調べていけば‥千切られた跡も一致すると思うがそれは後回しだ。問題は奴に協力者がいると言うことだな」
薬草が自生している所まで血の痕がないために協力者がいると結論付けた。
「薬草を使っても直ぐには全快はしない。だから、今は傷を癒すために協力者と共にいる筈だ!周りの家を全て調べあげ、奴共々、協力者を生かして連れてこい!!魔物に協力するとどうなるか、その身を以て周囲に知らしめてやる」
周りにいた騎士は辺りの人家を調べるために散り散りとなり隊長と呼ばれた男だけが残った。
「我らが神の敵め‥。次こそは我らが神の鉄槌を喰らわせてやる」
12/05/10 01:13更新 / ジョワイユーズ
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