79 南通り攻略戦
〜〜〜モンスターラグーンサイドからスタートします!〜〜〜
私はのんびりとミルクを飲みながら、4人がこっちにやってくるのを待っていたのよ…
ふむぅ…呼んだのはいいけど、結構来るのが遅いわね…
私はそう思いながら、またミルクを飲んだんだけど…
これは、まだここに彼女たちがくる可能性はないと思うわねぇ…
そうだ!!この空いた時間を利用して、バストマッサージタイムといそしもうかしら…?そうときまれば早速…
それから3分間、いつも夜に行っている事をした私はまた自分の胸をメジャーで計ってみたんだけど…だ、ダメね…大きくなってない…
もう…諦めたほうが…いいのかしら…?
いや…3年間も続けてきたのよ…!?いまさらここでやめられるわけが…
あぁっ!!こんなに結果が上手く出てこないのもデメトリオのせいよ!!
きっと、今感じているストレスが女性ホルモンが分泌されるのを邪魔して、私の胸の発達が芳しくない状況になっているに違いないわ!!
もう…何もかもデメトリオのせいよ!!
まったく…サリィはなんで…あんな男を…
私がそう思っていると、アイネたちが私のところに走ってきたのよ…
ようやく来たわね…待っていたんだから…
「リーダー…お呼びでしょうか?」
「えぇ…あなた達を呼んだのは他でもないわ…メアリーたちが侵攻作戦に失敗したってのは聞いているわよね?」
「ああ…あたいが聞いた話だと、デメトリオの作戦に負けたらしいじゃないか?」
「デメっちがそこまで賢かったなんて…チェルシービックリだよ〜なんてね?また…たかがザコとか油断したんじゃないの?油断はダメだよ〜?」
「…………罠?……」
「そうよ…シエスタの言うとおり、罠よ…まさか、デメトリオにあんな作戦を考える能力があったなんて…」
私はそういうと、アイネたちと向き合ってこういったのよ…
「あなたたちに南門地域を攻略してもらうわ…あなた達だったら、出来るでしょう?」
「……リーダーの指示なら、守らせていただきましょう」
「…期待してるわ」
私はそういうと、アイネたちを見送ったのよ…
多分…アイネたちなら攻略できるだろうし…ね?
〜〜〜〜〜デメトリオの視点になります!!〜〜〜〜〜
俺の作戦が上手く成功して30分…俺はのんびりとモニターを見ていたんだ…
いやぁ…初めは暇だったが、今は色々なモニターを見ているから、暇ではないかな…
初めはこんな役割を与えてきて…ナッカーサーは一体何を考えているんだって思ったけど…実際、俺にはこの仕事あっていたし…
よくナッカーサーは俺にこの仕事を任せたと思うよ…?
ナッカーサー…案外人を見る目があるんだなって思ったよ…
なんて、俺が思いながらモニターを見ていると…
南門からまたモンスターラグーンの女性達が入ってきたのが見えたんだよ…
さぁて…次は一体誰かな…って、えぇっ!?
あ、アイネじゃないか!?それに、他のメンバー3人も…モンスターラグーンの中では強いほうじゃ……
な、なんで二回目の進行で彼女達を…とにかく、こうしてはいられない!!
「南門にいる兵士に告ぐ!!勝利の余韻に浸っているところ悪いんだけど…またモンスターラグーンの女性達だ…!しかも、今回は相手が物凄く強い…から、状況に応じて俺が一人一人に指示する…お願いだから、それをよく聞いて行動して欲しいんだ!!とにかく、一番初めの戦いの時に俺が指示した罠をしくんでおいて欲しい…今回は、初めから地面に催眠手投げ弾を仕込んで…彼女達が来たらすぐに爆発させて欲しいんだ…よろしく頼んだ」
……が、頑張るしかないよなぁ…はぁっ…
〜〜〜そして、エンゼル視点に変更です!!〜〜〜
…デメトリオがあれほど焦るとは…今回の相手は本当にただものじゃないようだな…
なんて、俺はデメトリオの指示を聞いていたときにそう思ったんだ…
もう他の兵士たちはデメトリオの指示を聞いて行動しているし…
だが、俺達ただの兵士は特殊な能力があるわけでもない…ここは、デメトリオに全てを託すのが一番生き残ることが出来る道…か…
いや…まさか、俺が自分よりも若い若者に人生をゆだねることになろうとはな?
「隊長!!デメトリオに言われた罠…仕組みました!!」
「そうか…では、敵が来るのを待つとしようか?」
「隊長…待たなくても…もう来たみたいですよ…」
「よし、じゃあ…さっそく爆発させる準備を…」
俺がそう言おうとしたときだった…
「よし…ここだな…アイネ、頼むよ」
「…了解した!」
な、なんだ!?あの甲冑を着込んだ女性が剣を一振り振り下ろしたかと思うと…地面に仕込んであった催眠手投げ弾が全て爆発したんだよ!!
……う、嘘だろ!?
「ふふっ…あたいの思ったとおりじゃないか!!デメトリオのことだから、前に戦いに勝ったときの作戦で来るのはわかっていたんだ…これで、地雷は使えない…まぁ、あたいの計算どおりに動いてくれることを祈っておくとするか!」
「やっぱり、スカニちゃんやるねぇ〜〜…」
「じゃあ、チェルシーとシエスタ…あたいの計画通りに頼むよ?」
「……承…」
……て、敵に賢い奴がいるようだな…
ど、どうしたらいいんだ…俺たちは…?いや、待て…まだ計画が完璧に終了したわけでは…
「なぁ、みんな…どこまでやれる?」
「…隊長…俺たちはどこまでも頑張れますよ!!」
「……若いな、お前らは…奇襲部隊の攻撃が始まると同時に、全員で突撃するぞ!!いいな!?」
「イエッサァーーーー!!」
そしてすぐに、鎧を来た女性が剣を構えながら突っ込んできたんだよ!!
……戦いってのは、初めに突撃したものが負けるのがセオリーだが…一番に突っ込んできたって事は、彼女は自分の実力に自信があるって事…か?
俺がそう思った瞬間、無線の向こうからデメトリオが慌てる声が聞こえてきたんだよ!!
『みんな!!聞こえるか!?彼女は恐ろしいくらい強い!!奇襲部隊は早速攻撃を開始…他のみんなは後退しながら攻撃だ!!でも、彼女を狙ってはいけないぞ!!彼女は確実にみんなの攻撃を弾いてくるから、彼女の近くの壁や床を狙うんだ!!催眠弾の能力じゃなく、催眠ガスで眠らせよう!!』
まさか、攻撃を全て弾くことができるのか彼女は…
どうりで、突っ込んでくるわけだな…
だが、奇襲をかけられれば少しは動揺するんじゃないのか?
そう思いながら、奇襲部隊が攻撃するのを俺たちは待っていたんだが…
ち、ちょっと遅くないか?奇襲を行うの…
「ふっ…奇襲部隊が攻撃を仕掛けないのがなぜか分からないって顔をしているようだねぇ…?」
「……なんだと?」
「チャルシー!!シエスタ!!」
「捕獲したよー!!スカニちゃんの言ったとおりにね〜?」
「……縛……」
「これで分かったかい?あたいは奇襲作戦も読んでいたって事さ!残念ながら、デメトリオの作戦はあたいの頭にかなわなかったって事だね…まぁ、仕方がないよ…あたいはデメトリオとは違うからね?ここがさ?」
そう言いながら、自分の頭をこつんと叩く彼女…
ま、まさか…奇襲部隊が捕縛された!?か、彼女はこの作戦も読んでいたというのか…!?
「戦いってのは12手先をよんでおくものってね?あたいの策も見せてあげるからしっかり見ているんだよ?デメトリオ……どうせ、どこかで見てるんだろうからさ…」
……本当に鋭いな彼女は…
しかし…12手先までよんでいるというのは本当なのか…?
…でも、今回打破された作戦は全て前回使っている作戦だから、対策を尽くされていてもおかしくは無いと思うな…
つまり、今回の作戦はあらかじめ対策されていたかもしれないが、これからは後は前回使った策じゃないから…さすがによめないんじゃないのか?
なんて、俺はそう思ったわけだが…なぁ…
『……ここは、状況が不利だ!!後退して彼女達を引き離すんだ!!君達の方がこの町には詳しいと思うけど…そこからある程度進んだところに青い屋根の建物がある…その建物に、一番気付かれにくい罠を仕掛けるんだ!!だが、恐らく彼女達は物凄いバトルスペックで走ってくるから、罠を設置する時間が稼げないんだ…だから、催眠手投げ弾を後退中にいくつか道に放り投げておいて欲しい!で、その煙を利用して相手の視界を奪うんだ!!で、もしかしたら彼女達が剣を振り下ろしたときの風圧で煙を全て吹き飛ばすかもしれない可能性を考え、少数の部隊でさらに後方に一番気付かれにくい罠を設置しておいてくれ…みんな、がんばれよ!!』
ふむ…まぁ、それが得策だな…
俺はそう思うと、すぐに後退を始めたんだ…
さすがに、この策まで彼女は読んだりしないだろうし…
「むっ……貴殿たちは戦う前に退くというのか!?それでも貴殿たちは男か!?正々堂々と戦え!!」
「まぁ…アイネ、落ち着きな…これも恐らくデメトリオの策だ…あたいのよみが正しければあと少ししたら視界を奪う手段を使うだろうから、これをつけてくれるか?」
「…あれぇ〜?スカニちゃん…このイカス色しためがねは何なのかな…?」
「いいからいいから…」
ここまで来たら…そろそろ催眠手投げ弾を使って煙幕をつくり、罠を仕掛け始めてもいい気がするな…
なんて、俺は青い屋根から少し離れたところで思ったんだよ…
あまり罠を仕掛ける場所の近くで煙幕をつくるのは…長年の経験からいい気がしないしな…?
「よし…みんな、ここで催眠手投げ弾を投げて煙を発生させ、罠を仕掛けるんだ…いいな?」
「了解!!隊長はどうするんです…?」
「俺はそうだな…お前とお前…それにお前…俺についてきてくれ、遠くの方に仕掛ける罠を設置しに行くから…もしも危なくなったらすぐに逃げて来い…いいな!?」
「了解です!!」
そうやってあらかた話し合いを終えると、俺はすぐに奥の方にセットする睡爆線を懐から出したんだ…
恐らく、俺達兵士が持っている武器の中で一番気付かれにくいのはこの睡爆線だろうしな……
この睡爆線を見たことが無い者のために説明しておくと…
この睡爆線は太さ0.5ミリ程度のメジャーみたいなものと思っておいてくれれば分かりやすいかもしれない…構造は似ているからな…
0.5ミリの細い線が最長3メートルまで伸びるわけだが、凄い所はだな…
実はこの睡爆線を巻いているメジャー状の装置、緑のボタンを押せば好きな場所で切ることが出来るんだよ……
何をって?睡爆線に決まっているだろう…
…で、切り離された睡爆線は何かが当たった時に催眠ガスを発しながら爆発するって仕組みだ…まぁ、催眠手投げ弾の設置型…地雷風に応用したものに近い奴とでも思ってくれ…
なんて、無駄に長い説明を終わらせた後、俺は結構遠くの方で、兵士達が催眠手投げ弾を爆発させることに成功したのを見て確かめたのだった…
さて…俺は仕掛けるとするかな…?
「やっぱり…じゃあ、みんな…その【熱感知型煙透視ゴーグル】をつけてくれる?面白いことが起こるからさ…」
「……こ、これは!?」
「ほらね…?ゴーグルを通して煙の中でせっせと作業している敵の姿が見えるだろ?デメトリオのことだから、こんな感じで視界を奪ってくるんじゃないかって予想も出来ていたんだ…この後、どんな行動を取るかによって、戦況が大きく変わるから、あたいの指示を聞いてくれるとうれしいんだけど…」
「……まぁ、指示を聞かない理由はないし、いいわ」
「まず、アイネはこの煙の立ち込めている場所の手前の道路をあたいの言うタイミングで切り崩してくれるか…?チェルシーは煙にまぎれて相手に動揺が広がった隙に相手の後ろに回りこんで、シエスタは正面であたいの援護をお願いするからさ…じゃあ…早速魔法弾を…って、魔法弾がこの中では使えなくなっている…?だったら、しょうがない…チェルシー?そこで気絶している兵士の腰についているマガジンを取って…代わりに銃に弾を装填して相手に攻撃をしかけるつもりだからさ」
「……あれ?スカニちゃん…銃のサイズは明らかに違うけど、大丈夫なのかなー?」
「大丈夫…あたいはこの【マジックシューター】で、全てのジャンル…そして大きさの弾を撃てるようにしているんだから…ぬかりはないさ」
…さて、そろそろ少しは戦闘が始まっているんじゃないのか…?
俺はそう思いながら、罠の設置を他の二人に任せ、残った連中を手伝いに来たわけなんだが…
「うわぁっ!!」
「なっ…こ、これは催眠弾…!?みんな、気をつけろ!!敵は遠距離攻撃手段を持っているぞ!!」
「しかし、この煙の中で俺達に的確に当てることが出来るなんて…なんて恐ろしい相手なんだ…」
「よし…アイネ、お願いするよ?」
「いくぞ!!【余り捨てる程のデュランダル】!!」
「おい…地面に亀裂が走ってないか…?」
「気のせいじゃないのか…?そんな事を気にしておくより、今は目の前の彼女達を攻撃しないと…」
「き、気のせいじゃないぞ!!亀裂から離れろ!!」
「足元が崩れた…だとぉ!?うわぁっ!!」
「さぁて…デメトリオの策で動いた勇気ある君達に、あたいからいいプレゼントだ…ありがたく受け取るんだな!!」
「おい…彼女、俺たちの仲間が落ちた穴に何かを投げ入れ…はっ…みんな!逃げろ!!」
「ちょっとは感のいい兵士がいるようだけど…チェルシー!!」
「はーい♪ごめんねぇー?通せないんだよここは…だから…あの穴にみんな放り投げてあげるから…感謝してよ?」
「は、離してくれぇ!!うわぁぁっ!!」
「……こ、こうなったらあの作戦を計画している彼女を攻撃するしかない!」
「その考え…一番利口な考えだけど、あたいはそのこともよんでいるってね?シエスタ!」
「……【流泳水魚】…」
「うわぁぁっ!!」
「で、あたいのプレゼントは奇襲部隊の腰から拝借させてもらった…この手榴弾ってね?いい夢見なよ?」
カッ…ドゴーンッ!!
なっ…なんだと…!?まさか、俺の部下の兵士たちが…奥の方に罠を仕掛けにいった部隊を残して…全滅したというのか…!?
なんて、急いで戻ってきた俺はこの状況をみて思ってしまったんだ…
真ん中の方で一際大きい催眠ガスが立ち上り…兵士の姿は確認できないこの状況…俺がもう少し早くこの場所にいれば、一人くらいは助けることが出来たかも知れなかったのに…
くっ…あいつらには悪いが…ここは生き残るために退くしかない…
あいつらの供養は…後で必ずしてやるからな!!
「……スカニ、どうするつもり?一人逃げたようだけど…」
「わざと逃がして残った兵も一網打尽にするさ!あたいの考えが正しければ…あの兵士達が設置していた罠があの青い屋根の建物の地面から1メートル7センチの場所に設置されているから、そこをあたいが撃つ…その直後、恐らく罠は三重に仕掛けられているから、アイネとチェルシーとシエスタの三人は壁ダッシュであの逃げた兵士を尾行するんだ…あたいは罠のあるような場所も把握できているから、安全な方法を使って行かせてもらう…恐らく、デメトリオがどこかから監視しているから、敵の兵士には尾行がばれる…でも、気にせずに追いかけるんだ…でも、あたいがストップって言ったら追いかけるのをやめてくれるかな?」
「……デメトリオの監視…か…なんでデメトリオの奴は…私たちのもとを離れたのだろうな…?」
「だいたい検討はつくけどね〜?まぁ、私はそれに関与しないようにするよ」
俺は少しの間、逃げていると…兵士と一緒に睡爆線をセットした第1地点に着いたんだ…
残る睡爆線設置場所はひとつ…あいつらとは南通り噴水広場で会う事になっているからな…無事にたどり着くことが出来ればいいが…
なんて思いながら俺が走っていると…デメトリオから連絡が入ったんだよ…
あいつの内心から考えても…まさかこんな結果になるなんて思っていなかっただろうな…
『あ、ありえない…なんで…なんで俺の計画がこんなにも…兵士長!追っ手が後ろから追いかけてきているから気をつけるんだ!!いいな!?…残った兵士達だけでも…逃げるんだ!!逃げること以外に選択肢はない!!逃げるんだ!』
……敵前逃亡…か…
本音を言えば、俺は他の連中のように戦いたかったんだが、こんな事になろうなんてな…
そう思うと、俺は非常に情けない気分に襲われたんだ…
正直に言うと、最後の一人になってでも戦いたい…だが、世の中はそう言ってはいられないんだよな…
そして、睡爆線をセットしている最終地点を潜り抜けると、俺たちは残った3人と合流したんだ…
「た、隊長!!どうだったんですか!?他の連中は…」
「……全滅だ」
「………これからどうするんです?」
「デメトリオの言ったように、撤退するしかないだろ…」
「認めたくないっすね…この結果」
「隊長!!彼女達が気ました!!」
「…みんな!!撤退だ…いいな!?」
「みんな、少しそこで待機してくれるか?あたいの策を見せてあげるからさ?残り3…2…1…距離も時間も完璧!爆撃ぃーー!!」
俺たちは物凄い勢いで逃亡を開始し、ある程度進んだ時だった…
いきなり遠くの方から黒い弾が物凄い速度で飛んできて、俺たちは吹き飛ばされたんだよ!
な、何なんだよ…あの攻撃は…!?
「はっ…あたいの計算どおりの展開になってくれたよ…30分前に考えたシナリオと同じ…完璧な策だろ…?デメトリオの策を利用したこの策…とどめは魔素を凝縮した魔素弾ってね?後は、魔素弾を使用して地面に埋っている花達を魔物化…戦力の拡大も狙えるし…まぁ、これでこの場所はモンスターラグーンのものだね…」
そして…結果的に言えば俺たちは…負けたわけだな…
俺はあの砲撃を叩き込まれ…気絶してしまったようで、今はもう…敵の捕虜になってしまったし…
こ、これが…戦力の差というものなのか…
そう思うと…物凄く複雑な気分になってしまったりもするんだけどな…
〜〜〜デメトリオの視点になります!!〜〜〜
ま、まさか……負けたなんて…
俺はそう思いながら、モニターの前でただ…何も言うことが出来ずに座っていたんだ…
…きっと、俺の作戦が敗因なんだろ…?そうなんだろ!?
や、やっぱり……なれないことなんてするんじゃなかった…
俺が下手に計画を考えなかったら…こんな結末を迎えることは無かったのに…
そう思うと、俺は物凄い罪悪感に心をえぐられたね…
……決めた、俺はもうこの仕事からも逃げさせて貰おう…
ケイの手伝いでもしていればいいだろ…やっぱり、俺には手伝いが性にあってるし…
仕事をしていないわけじゃないしなぁ!!は…ははっ…
……やっぱり、逃げるってのが一番安全でいい考えだよ!!なっ?
これからも、色々なことがあるかもしれないが…常に逃げる人生を送ることにしようって…俺は今回の出来事で改めて思い直したのだった…
しつこいようだけど…逃げるのが一番気楽でいいよ?
出来れば…これからの人生も逃げ続けていきたいもんだね…
なんて、俺はそう思いながらケイのいる地下室へと続くエレベーターにのったのだった…
私はのんびりとミルクを飲みながら、4人がこっちにやってくるのを待っていたのよ…
ふむぅ…呼んだのはいいけど、結構来るのが遅いわね…
私はそう思いながら、またミルクを飲んだんだけど…
これは、まだここに彼女たちがくる可能性はないと思うわねぇ…
そうだ!!この空いた時間を利用して、バストマッサージタイムといそしもうかしら…?そうときまれば早速…
それから3分間、いつも夜に行っている事をした私はまた自分の胸をメジャーで計ってみたんだけど…だ、ダメね…大きくなってない…
もう…諦めたほうが…いいのかしら…?
いや…3年間も続けてきたのよ…!?いまさらここでやめられるわけが…
あぁっ!!こんなに結果が上手く出てこないのもデメトリオのせいよ!!
きっと、今感じているストレスが女性ホルモンが分泌されるのを邪魔して、私の胸の発達が芳しくない状況になっているに違いないわ!!
もう…何もかもデメトリオのせいよ!!
まったく…サリィはなんで…あんな男を…
私がそう思っていると、アイネたちが私のところに走ってきたのよ…
ようやく来たわね…待っていたんだから…
「リーダー…お呼びでしょうか?」
「えぇ…あなた達を呼んだのは他でもないわ…メアリーたちが侵攻作戦に失敗したってのは聞いているわよね?」
「ああ…あたいが聞いた話だと、デメトリオの作戦に負けたらしいじゃないか?」
「デメっちがそこまで賢かったなんて…チェルシービックリだよ〜なんてね?また…たかがザコとか油断したんじゃないの?油断はダメだよ〜?」
「…………罠?……」
「そうよ…シエスタの言うとおり、罠よ…まさか、デメトリオにあんな作戦を考える能力があったなんて…」
私はそういうと、アイネたちと向き合ってこういったのよ…
「あなたたちに南門地域を攻略してもらうわ…あなた達だったら、出来るでしょう?」
「……リーダーの指示なら、守らせていただきましょう」
「…期待してるわ」
私はそういうと、アイネたちを見送ったのよ…
多分…アイネたちなら攻略できるだろうし…ね?
〜〜〜〜〜デメトリオの視点になります!!〜〜〜〜〜
俺の作戦が上手く成功して30分…俺はのんびりとモニターを見ていたんだ…
いやぁ…初めは暇だったが、今は色々なモニターを見ているから、暇ではないかな…
初めはこんな役割を与えてきて…ナッカーサーは一体何を考えているんだって思ったけど…実際、俺にはこの仕事あっていたし…
よくナッカーサーは俺にこの仕事を任せたと思うよ…?
ナッカーサー…案外人を見る目があるんだなって思ったよ…
なんて、俺が思いながらモニターを見ていると…
南門からまたモンスターラグーンの女性達が入ってきたのが見えたんだよ…
さぁて…次は一体誰かな…って、えぇっ!?
あ、アイネじゃないか!?それに、他のメンバー3人も…モンスターラグーンの中では強いほうじゃ……
な、なんで二回目の進行で彼女達を…とにかく、こうしてはいられない!!
「南門にいる兵士に告ぐ!!勝利の余韻に浸っているところ悪いんだけど…またモンスターラグーンの女性達だ…!しかも、今回は相手が物凄く強い…から、状況に応じて俺が一人一人に指示する…お願いだから、それをよく聞いて行動して欲しいんだ!!とにかく、一番初めの戦いの時に俺が指示した罠をしくんでおいて欲しい…今回は、初めから地面に催眠手投げ弾を仕込んで…彼女達が来たらすぐに爆発させて欲しいんだ…よろしく頼んだ」
……が、頑張るしかないよなぁ…はぁっ…
〜〜〜そして、エンゼル視点に変更です!!〜〜〜
…デメトリオがあれほど焦るとは…今回の相手は本当にただものじゃないようだな…
なんて、俺はデメトリオの指示を聞いていたときにそう思ったんだ…
もう他の兵士たちはデメトリオの指示を聞いて行動しているし…
だが、俺達ただの兵士は特殊な能力があるわけでもない…ここは、デメトリオに全てを託すのが一番生き残ることが出来る道…か…
いや…まさか、俺が自分よりも若い若者に人生をゆだねることになろうとはな?
「隊長!!デメトリオに言われた罠…仕組みました!!」
「そうか…では、敵が来るのを待つとしようか?」
「隊長…待たなくても…もう来たみたいですよ…」
「よし、じゃあ…さっそく爆発させる準備を…」
俺がそう言おうとしたときだった…
「よし…ここだな…アイネ、頼むよ」
「…了解した!」
な、なんだ!?あの甲冑を着込んだ女性が剣を一振り振り下ろしたかと思うと…地面に仕込んであった催眠手投げ弾が全て爆発したんだよ!!
……う、嘘だろ!?
「ふふっ…あたいの思ったとおりじゃないか!!デメトリオのことだから、前に戦いに勝ったときの作戦で来るのはわかっていたんだ…これで、地雷は使えない…まぁ、あたいの計算どおりに動いてくれることを祈っておくとするか!」
「やっぱり、スカニちゃんやるねぇ〜〜…」
「じゃあ、チェルシーとシエスタ…あたいの計画通りに頼むよ?」
「……承…」
……て、敵に賢い奴がいるようだな…
ど、どうしたらいいんだ…俺たちは…?いや、待て…まだ計画が完璧に終了したわけでは…
「なぁ、みんな…どこまでやれる?」
「…隊長…俺たちはどこまでも頑張れますよ!!」
「……若いな、お前らは…奇襲部隊の攻撃が始まると同時に、全員で突撃するぞ!!いいな!?」
「イエッサァーーーー!!」
そしてすぐに、鎧を来た女性が剣を構えながら突っ込んできたんだよ!!
……戦いってのは、初めに突撃したものが負けるのがセオリーだが…一番に突っ込んできたって事は、彼女は自分の実力に自信があるって事…か?
俺がそう思った瞬間、無線の向こうからデメトリオが慌てる声が聞こえてきたんだよ!!
『みんな!!聞こえるか!?彼女は恐ろしいくらい強い!!奇襲部隊は早速攻撃を開始…他のみんなは後退しながら攻撃だ!!でも、彼女を狙ってはいけないぞ!!彼女は確実にみんなの攻撃を弾いてくるから、彼女の近くの壁や床を狙うんだ!!催眠弾の能力じゃなく、催眠ガスで眠らせよう!!』
まさか、攻撃を全て弾くことができるのか彼女は…
どうりで、突っ込んでくるわけだな…
だが、奇襲をかけられれば少しは動揺するんじゃないのか?
そう思いながら、奇襲部隊が攻撃するのを俺たちは待っていたんだが…
ち、ちょっと遅くないか?奇襲を行うの…
「ふっ…奇襲部隊が攻撃を仕掛けないのがなぜか分からないって顔をしているようだねぇ…?」
「……なんだと?」
「チャルシー!!シエスタ!!」
「捕獲したよー!!スカニちゃんの言ったとおりにね〜?」
「……縛……」
「これで分かったかい?あたいは奇襲作戦も読んでいたって事さ!残念ながら、デメトリオの作戦はあたいの頭にかなわなかったって事だね…まぁ、仕方がないよ…あたいはデメトリオとは違うからね?ここがさ?」
そう言いながら、自分の頭をこつんと叩く彼女…
ま、まさか…奇襲部隊が捕縛された!?か、彼女はこの作戦も読んでいたというのか…!?
「戦いってのは12手先をよんでおくものってね?あたいの策も見せてあげるからしっかり見ているんだよ?デメトリオ……どうせ、どこかで見てるんだろうからさ…」
……本当に鋭いな彼女は…
しかし…12手先までよんでいるというのは本当なのか…?
…でも、今回打破された作戦は全て前回使っている作戦だから、対策を尽くされていてもおかしくは無いと思うな…
つまり、今回の作戦はあらかじめ対策されていたかもしれないが、これからは後は前回使った策じゃないから…さすがによめないんじゃないのか?
なんて、俺はそう思ったわけだが…なぁ…
『……ここは、状況が不利だ!!後退して彼女達を引き離すんだ!!君達の方がこの町には詳しいと思うけど…そこからある程度進んだところに青い屋根の建物がある…その建物に、一番気付かれにくい罠を仕掛けるんだ!!だが、恐らく彼女達は物凄いバトルスペックで走ってくるから、罠を設置する時間が稼げないんだ…だから、催眠手投げ弾を後退中にいくつか道に放り投げておいて欲しい!で、その煙を利用して相手の視界を奪うんだ!!で、もしかしたら彼女達が剣を振り下ろしたときの風圧で煙を全て吹き飛ばすかもしれない可能性を考え、少数の部隊でさらに後方に一番気付かれにくい罠を設置しておいてくれ…みんな、がんばれよ!!』
ふむ…まぁ、それが得策だな…
俺はそう思うと、すぐに後退を始めたんだ…
さすがに、この策まで彼女は読んだりしないだろうし…
「むっ……貴殿たちは戦う前に退くというのか!?それでも貴殿たちは男か!?正々堂々と戦え!!」
「まぁ…アイネ、落ち着きな…これも恐らくデメトリオの策だ…あたいのよみが正しければあと少ししたら視界を奪う手段を使うだろうから、これをつけてくれるか?」
「…あれぇ〜?スカニちゃん…このイカス色しためがねは何なのかな…?」
「いいからいいから…」
ここまで来たら…そろそろ催眠手投げ弾を使って煙幕をつくり、罠を仕掛け始めてもいい気がするな…
なんて、俺は青い屋根から少し離れたところで思ったんだよ…
あまり罠を仕掛ける場所の近くで煙幕をつくるのは…長年の経験からいい気がしないしな…?
「よし…みんな、ここで催眠手投げ弾を投げて煙を発生させ、罠を仕掛けるんだ…いいな?」
「了解!!隊長はどうするんです…?」
「俺はそうだな…お前とお前…それにお前…俺についてきてくれ、遠くの方に仕掛ける罠を設置しに行くから…もしも危なくなったらすぐに逃げて来い…いいな!?」
「了解です!!」
そうやってあらかた話し合いを終えると、俺はすぐに奥の方にセットする睡爆線を懐から出したんだ…
恐らく、俺達兵士が持っている武器の中で一番気付かれにくいのはこの睡爆線だろうしな……
この睡爆線を見たことが無い者のために説明しておくと…
この睡爆線は太さ0.5ミリ程度のメジャーみたいなものと思っておいてくれれば分かりやすいかもしれない…構造は似ているからな…
0.5ミリの細い線が最長3メートルまで伸びるわけだが、凄い所はだな…
実はこの睡爆線を巻いているメジャー状の装置、緑のボタンを押せば好きな場所で切ることが出来るんだよ……
何をって?睡爆線に決まっているだろう…
…で、切り離された睡爆線は何かが当たった時に催眠ガスを発しながら爆発するって仕組みだ…まぁ、催眠手投げ弾の設置型…地雷風に応用したものに近い奴とでも思ってくれ…
なんて、無駄に長い説明を終わらせた後、俺は結構遠くの方で、兵士達が催眠手投げ弾を爆発させることに成功したのを見て確かめたのだった…
さて…俺は仕掛けるとするかな…?
「やっぱり…じゃあ、みんな…その【熱感知型煙透視ゴーグル】をつけてくれる?面白いことが起こるからさ…」
「……こ、これは!?」
「ほらね…?ゴーグルを通して煙の中でせっせと作業している敵の姿が見えるだろ?デメトリオのことだから、こんな感じで視界を奪ってくるんじゃないかって予想も出来ていたんだ…この後、どんな行動を取るかによって、戦況が大きく変わるから、あたいの指示を聞いてくれるとうれしいんだけど…」
「……まぁ、指示を聞かない理由はないし、いいわ」
「まず、アイネはこの煙の立ち込めている場所の手前の道路をあたいの言うタイミングで切り崩してくれるか…?チェルシーは煙にまぎれて相手に動揺が広がった隙に相手の後ろに回りこんで、シエスタは正面であたいの援護をお願いするからさ…じゃあ…早速魔法弾を…って、魔法弾がこの中では使えなくなっている…?だったら、しょうがない…チェルシー?そこで気絶している兵士の腰についているマガジンを取って…代わりに銃に弾を装填して相手に攻撃をしかけるつもりだからさ」
「……あれ?スカニちゃん…銃のサイズは明らかに違うけど、大丈夫なのかなー?」
「大丈夫…あたいはこの【マジックシューター】で、全てのジャンル…そして大きさの弾を撃てるようにしているんだから…ぬかりはないさ」
…さて、そろそろ少しは戦闘が始まっているんじゃないのか…?
俺はそう思いながら、罠の設置を他の二人に任せ、残った連中を手伝いに来たわけなんだが…
「うわぁっ!!」
「なっ…こ、これは催眠弾…!?みんな、気をつけろ!!敵は遠距離攻撃手段を持っているぞ!!」
「しかし、この煙の中で俺達に的確に当てることが出来るなんて…なんて恐ろしい相手なんだ…」
「よし…アイネ、お願いするよ?」
「いくぞ!!【余り捨てる程のデュランダル】!!」
「おい…地面に亀裂が走ってないか…?」
「気のせいじゃないのか…?そんな事を気にしておくより、今は目の前の彼女達を攻撃しないと…」
「き、気のせいじゃないぞ!!亀裂から離れろ!!」
「足元が崩れた…だとぉ!?うわぁっ!!」
「さぁて…デメトリオの策で動いた勇気ある君達に、あたいからいいプレゼントだ…ありがたく受け取るんだな!!」
「おい…彼女、俺たちの仲間が落ちた穴に何かを投げ入れ…はっ…みんな!逃げろ!!」
「ちょっとは感のいい兵士がいるようだけど…チェルシー!!」
「はーい♪ごめんねぇー?通せないんだよここは…だから…あの穴にみんな放り投げてあげるから…感謝してよ?」
「は、離してくれぇ!!うわぁぁっ!!」
「……こ、こうなったらあの作戦を計画している彼女を攻撃するしかない!」
「その考え…一番利口な考えだけど、あたいはそのこともよんでいるってね?シエスタ!」
「……【流泳水魚】…」
「うわぁぁっ!!」
「で、あたいのプレゼントは奇襲部隊の腰から拝借させてもらった…この手榴弾ってね?いい夢見なよ?」
カッ…ドゴーンッ!!
なっ…なんだと…!?まさか、俺の部下の兵士たちが…奥の方に罠を仕掛けにいった部隊を残して…全滅したというのか…!?
なんて、急いで戻ってきた俺はこの状況をみて思ってしまったんだ…
真ん中の方で一際大きい催眠ガスが立ち上り…兵士の姿は確認できないこの状況…俺がもう少し早くこの場所にいれば、一人くらいは助けることが出来たかも知れなかったのに…
くっ…あいつらには悪いが…ここは生き残るために退くしかない…
あいつらの供養は…後で必ずしてやるからな!!
「……スカニ、どうするつもり?一人逃げたようだけど…」
「わざと逃がして残った兵も一網打尽にするさ!あたいの考えが正しければ…あの兵士達が設置していた罠があの青い屋根の建物の地面から1メートル7センチの場所に設置されているから、そこをあたいが撃つ…その直後、恐らく罠は三重に仕掛けられているから、アイネとチェルシーとシエスタの三人は壁ダッシュであの逃げた兵士を尾行するんだ…あたいは罠のあるような場所も把握できているから、安全な方法を使って行かせてもらう…恐らく、デメトリオがどこかから監視しているから、敵の兵士には尾行がばれる…でも、気にせずに追いかけるんだ…でも、あたいがストップって言ったら追いかけるのをやめてくれるかな?」
「……デメトリオの監視…か…なんでデメトリオの奴は…私たちのもとを離れたのだろうな…?」
「だいたい検討はつくけどね〜?まぁ、私はそれに関与しないようにするよ」
俺は少しの間、逃げていると…兵士と一緒に睡爆線をセットした第1地点に着いたんだ…
残る睡爆線設置場所はひとつ…あいつらとは南通り噴水広場で会う事になっているからな…無事にたどり着くことが出来ればいいが…
なんて思いながら俺が走っていると…デメトリオから連絡が入ったんだよ…
あいつの内心から考えても…まさかこんな結果になるなんて思っていなかっただろうな…
『あ、ありえない…なんで…なんで俺の計画がこんなにも…兵士長!追っ手が後ろから追いかけてきているから気をつけるんだ!!いいな!?…残った兵士達だけでも…逃げるんだ!!逃げること以外に選択肢はない!!逃げるんだ!』
……敵前逃亡…か…
本音を言えば、俺は他の連中のように戦いたかったんだが、こんな事になろうなんてな…
そう思うと、俺は非常に情けない気分に襲われたんだ…
正直に言うと、最後の一人になってでも戦いたい…だが、世の中はそう言ってはいられないんだよな…
そして、睡爆線をセットしている最終地点を潜り抜けると、俺たちは残った3人と合流したんだ…
「た、隊長!!どうだったんですか!?他の連中は…」
「……全滅だ」
「………これからどうするんです?」
「デメトリオの言ったように、撤退するしかないだろ…」
「認めたくないっすね…この結果」
「隊長!!彼女達が気ました!!」
「…みんな!!撤退だ…いいな!?」
「みんな、少しそこで待機してくれるか?あたいの策を見せてあげるからさ?残り3…2…1…距離も時間も完璧!爆撃ぃーー!!」
俺たちは物凄い勢いで逃亡を開始し、ある程度進んだ時だった…
いきなり遠くの方から黒い弾が物凄い速度で飛んできて、俺たちは吹き飛ばされたんだよ!
な、何なんだよ…あの攻撃は…!?
「はっ…あたいの計算どおりの展開になってくれたよ…30分前に考えたシナリオと同じ…完璧な策だろ…?デメトリオの策を利用したこの策…とどめは魔素を凝縮した魔素弾ってね?後は、魔素弾を使用して地面に埋っている花達を魔物化…戦力の拡大も狙えるし…まぁ、これでこの場所はモンスターラグーンのものだね…」
そして…結果的に言えば俺たちは…負けたわけだな…
俺はあの砲撃を叩き込まれ…気絶してしまったようで、今はもう…敵の捕虜になってしまったし…
こ、これが…戦力の差というものなのか…
そう思うと…物凄く複雑な気分になってしまったりもするんだけどな…
〜〜〜デメトリオの視点になります!!〜〜〜
ま、まさか……負けたなんて…
俺はそう思いながら、モニターの前でただ…何も言うことが出来ずに座っていたんだ…
…きっと、俺の作戦が敗因なんだろ…?そうなんだろ!?
や、やっぱり……なれないことなんてするんじゃなかった…
俺が下手に計画を考えなかったら…こんな結末を迎えることは無かったのに…
そう思うと、俺は物凄い罪悪感に心をえぐられたね…
……決めた、俺はもうこの仕事からも逃げさせて貰おう…
ケイの手伝いでもしていればいいだろ…やっぱり、俺には手伝いが性にあってるし…
仕事をしていないわけじゃないしなぁ!!は…ははっ…
……やっぱり、逃げるってのが一番安全でいい考えだよ!!なっ?
これからも、色々なことがあるかもしれないが…常に逃げる人生を送ることにしようって…俺は今回の出来事で改めて思い直したのだった…
しつこいようだけど…逃げるのが一番気楽でいいよ?
出来れば…これからの人生も逃げ続けていきたいもんだね…
なんて、俺はそう思いながらケイのいる地下室へと続くエレベーターにのったのだった…
12/08/20 20:11更新 / デメトリオン
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