連載小説
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42 幼女が次々やってくる件について…
「なぁ、メリィ…これからどうするんだ?やっぱり、帰るのか?」
俺はメリィの近くに行くと、すぐにこのことを聞いたんだよ。
いや、俺は別にどっちでも良かったけど、他のメンバーは祭りをみて行きたいかも知れないだろ?
「折角きたんだし、見ていってもいいんじゃない?結構もらえたし報酬…」
……じゃあ、俺も祭りを楽しんでくるとするかな!!
俺はメリィから祭りに参加すると言う事を聞いて、早速祭りをエンジョイしてくることにしたんだ。

…あ、でも一人で祭りってのも楽しくないなぁ…誰か誘って行こうかな?
そう思って振り返ると、モンスターラグーンのメンバーはすでに誰も居らず、俺はあまりの速さに唖然としたのだった…
いいさ!!一人で祭りをエンジョイしてやるさ!!後で羨ましく思っても知ったことかぁ!!
俺は変に開き直りながら会場に走って行ったぜ…

いやぁ…いろいろお店もあるんだなぁ…
俺は会場についてから、のんびりと歩いていたんだけど物凄く多くのお店があって内心驚いているんだ!!
小さい祭りだと勝手に思い込んでいた自分を戒めたいくらいさ!!
まぁ、絶対に戒めたりなんかしないけどな?
そう思いながら歩いていると、見たことのある人がいるのが見えたんだ…

あの見たことのあるような雰囲気は……俺に壷をくれた人魚商会の社長…じゃないか?
なんでこんなところにいるんだろう…?
そう、そこにいたのは俺が港町のリクリスタにいたときにであったつぐみって人と澄乃って人じゃないのか?
でも、横にいる人たちは知らないなぁ…
俺はそっとその店をスルーして行こうと思っていたのだが…

「あぁっ!!あなたはリクリスタであった人じゃないですか!?」
す、澄乃さん…俺はそっとスルーしたかったって思っていたろ?なんで話しかけてくるんだ!?
なんて俺は言わないぜ?
すると、俺の周りには見たことの無い人達も数人集まってきて、つぐみさんと澄乃さん以外は皆誰だこいつ?見たいな目で俺を見ているって言うね?

「澄乃…この人は?」
「この人は昔一回だけ会ったことがあるデメトリオって人なの!たぶん、彼方とも仲良くなれると思うよ?」
……すでに結婚している地点でその可能性は皆無だよ!!
などと心の中ではそう思いながら、決して顔には出さない俺…
さすがだと自分でも思うぜ…
「……よろしくお願いします彼方さん」
俺はそういってそっとこの場を後にしようとしたが…世の中はそう上手くは行かなかったんだ。

「澄乃の知り合いでしたか…俺は雪月 誠志郎っていいます。よろしくお願いします」
そういいながら長身のイケメンが俺に笑いかけてきたんだが…
嫉妬の感情が…で、出てこないだと!?
俺は…この人とは仲良くなれそうな気がするぜ!!
まぁ、絶対にこんなイケメンルックスだったら奥さんはいるだろうけど…礼儀ただしそうだしなぁ…

俺はそんな事を考えながら黙っていたんだが、すると誠志朗さんがふと何かに気付いたように俺に話しかけてきたんだ。
「そうだった…彼女が俺の妻で、瑠璃っていうんだ。デメトリオさんは今日は祭りを楽しむためにここに来たのですか?」
「まぁ…そんなところです」
やはり奥さんはいたか…でも、俺は悔しくもなんともないっていう複雑な心境にさいなまれていたんだ!
…あれ?この言葉、使い方あってるかな…?ま、まぁいい!!

「誠志朗さんたちは今日は…?商売ですか?」
「いいえ、社員旅行って奴ですよ…」
社員旅行…だと?ま、まさか、そこまで社員一人一人のことを考えているってことなのか!?だとしたら…この人は本当にいい人じゃないか!!
俺は内心、ますます誠志朗という人物が気に入ってきたぜ!

俺がそう思っていると、遂に彼方って人物も俺に話しかけてきたんだ!!
さぁて…良い人物なのかそうでないのか…楽しみなところだが…
「デメトリオさんは…誰か奥さんと一緒にここに来たのですか?」
ピキーン!!
一瞬で俺の心の中は凍りついたのだった…
ま、まさか…彼方さんあなたもなのか!?あなたもそう思っている口なのか!?

俺が返答に困っていると、彼方さんは察してくれたらしくそれ以上は何も聞いてこなかった…
あえて物事を追求しない優しさ…いいと思うよ?
そして俺はその場を去ろうと…待てよ?あと二人名前を聞いていないな…
俺はそう気付き、残っている二人の方に向き合って自己紹介をしたんだ。
まぁ、簡単にだけどな?

「俺はデメトリオっていいます。普通の青年でとりえも特技も何もありませんが…よろしくお願いしますね!」
「わらわは桜花というものじゃ!デメトリオとやら…特技も何もないなどと悲しくなることを自分で言っておっては成長はないぞよ?もっと自分に自信を持つのじゃ!!」
「…シャモンっていいます。人間は特技なんかで決まりませんよ?普通でもいいじゃないですか」
……や、優しい!!優しすぎる!!
不意に俺は心の中からこみ上げてくる感情に感動しながら、その感情を隠すようにお礼を言うと、走って会場の方に逃げたのだった…
…なんだか、俺がまた心が小さな男になったって、そんな気がした。

…それにしても、ほとんど見たことのないようなおみやげ物ばかり置いているなぁ…さすがジパングといったところなのか…?
俺は会場の中を適当にうろうろしていたわけだな?
まぁ、それほど買い物に期待してきたわけじゃないし…別にいいか…
俺がそう思っていると、聞き覚えのある声がしてきたんだ!!

「茶々凜亭にようこそ〜!!あれ?また会いましたね!」
そう…今までの旅で何回か立ち寄ったことがある行商人の二人組みじゃないか!
そうか…茶々さんもここで商売してたんだな…
「えっと、確か最後に会ったのは…まぁいいや、ここで商売していたんですね?思ってもいませんでした…」
俺はそう言いながらカウンターの商品を見に店に入った。
「この時期になるとこの広場で必ず店を開くんですよ〜♪この広場のすぐ近くにある時雨神社には昔から商売繁盛の神様がいるって噂なんですよ!」
なるほど…だからこんなにお店が多いのか…納得だぜ!
それにしても…やっぱり俺の見たことの無いものが多い…

「何か買っていくのですかー?」
俺が何を買うのか決められずにいると、茶々さんの弟子のリンちゃんが俺に話しかけてきたわけだが…
買いたいけど…無駄な買い物はしたくないって思う俺がここにいたんだ。
いや…高くて無駄なものを買ってしまったら今…俺の宿屋は金銭面的にやばくてね…
「いやぁ…高い買い物は出来るだけ遠慮したいとは思っているんだけどなぁ…まぁ、安くて使えるものがあるのなら欲しいけど…」
俺がそういうと、茶々さんがリンちゃんに何かを渡したんだ…
お、俺はこの眼で見たぞ!?

果たして、茶々さんがリンちゃんに渡した物が何だったのか…
その正体が今明かされようとしていた!!
そう、リンちゃんは茶々さんから青い袋を受け取っていたんだよ!!
……なんだ?あの青いエフェクトの袋は…?
まさに綺麗な青色のその袋に果たしてどのような効果があるのか…そこまで興味があるわけじゃないけど、俺はちょっと…ちょっとだけ…知りたかったんだ。
き、興味あるじゃないかとか言うなよ!?知りたいだけだからな!?

「…その青い袋は何なんだい?ちょっと気になるんだけど…」
「これはアクアハーブっていうお香…みたいなものです!匂いをかぐとストレスが癒されるって最近話題の商品なんですよ?」
お香って物は聞いたこと無いんだが、ストレスが癒されるってのが気に入ったぜ…これは…買いだな。
それに…最近話題の商品を買うということは、トレンドに乗るって事なのでは!?
俺って…流行の波に乗っているよなぁ…かっこいいだろ…?

……だが、予想以上に値段が張ったのは…俺の計算ミスだったな…
まさか、値段を聞く前に購入してしまったなんて…
今となっては忘れたい過去の一つである…なんてな?
え?値段はいくらだったのかって?それは…俺自信も思い出したくないから聞かないでくれ…
そして俺は、昼食のためにおにぎりとやらを3個買い、茶々凜亭を後にしたのだった…

さぁて…これからどうしようかなぁ…?
俺がそう思いながら歩いていると、遠くの方からルタが俺を呼ぶ声がするんだよ…
なんだ?金か?
俺は若干…嫌、物凄くお金を払う気がして仕方が無いんだが…俺の思いすぎかな?
俺は若干疑いながらルタの方に向かっていったんだ…

「デメトリオぉーー!!お金頂戴!!あの飴買ってよぉー!!」
ほらな!?俺はこんなことでは無いだろうかと思ってたよ!!しかも、しっかりとその分の金額用意しているって言うね…?
この状況…まさに慣れって奴だと俺はそう思う…

「仕方が無いなぁ…買うお金はあげるから自分で頼んで買えよ…?あ、俺は白鳥って奴をお願いします」
俺はルタにお金を渡すと、自分の分を買ってルタが飴を買うのを見ていたんだ
いやぁ…この飴、面白い形しているよなぁ…
俺がそう思いながら飴を食べていると…
向こうの方から明らかに歪な形の飴を持って走ってきているルタの姿があるんだが…あの飴は明らかに…男性器じゃないのか!?
し、しかも…俺のより……
そう思いチラッと自分のものを見てみるが…俺の心には絶望しかなかったんだ
え?飴を一言で表すとしたら?
凄く…大きいです…

で、その歪なものを俺の目の前でどうするつもりだ?
ま、まさか…間接的攻撃を仕掛けるというのか!?
ふ…ふふっ…俺は誘惑的攻撃には絶対的な抵抗を持っているって思い込んでいるから大丈夫だな…
俺がそう思っていた時だった…

「デメトリオー!!飴買ってくれたお礼にあたいの必殺技を見せてあげる!」
ふっ…ぬかしおる…
俺に誘惑的攻撃が通用すると思っているのかぁ!?
今の俺はルタがどのような攻撃をしても耐え切る自身があったわけだぜ…
「へぇ…ちょっとみせてくれよ」
「【男根粉砕】(ソウルクラッシュ)!!」
そう言いながら、ルタは持っていた飴を無残にも握り砕いたんだよ!!
いくら飴に亀裂が入ったとはいえ、なぜ子供に飴が砕けるのかっていうような当たり前の疑問は今はどうでもいい!!
この瞬間…俺は自分のモノにも物凄い激痛が走ったかのような不思議な気分にとらわれ、思わず下半身を押さえ込んでしまったんだ!!
な…なんて恐ろしい技…
俺はこの瞬間、ルタに絶対に男性器を近づけないことを決意すると同時に、初めてルタと初夜を過ごす男性に対して静かな黙祷をささげたのだった…

そしてルタが去った後なんだが…だんだん後から痛みの波が押し寄せてくるかのようなすさまじい攻撃だったなぁ…俺、思わず地面を転がりながら
「うおぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
って叫びたくなったくらいだからな?
まぁ…男性諸君の妄想力が凄かったら…どれだけ恐ろしい攻撃か判るはずさ!

で、こんな出来事も終わり、俺はまた何の代わりも無く会場をフラフラしていたんだが…一つ、気になったお店があるんだ。
いや…古風な感じのいい店のようなんだけど、他のお店のインパクトに負けてお客さんが来ていないようなんだよ…
しかも、向かい側のお店はたこ焼きやさんのようで、マッチョの店員さんが子供達に優しい笑顔でたこ焼きをプレゼントしているんだよ!!
しかも…その横でテンションがおかしいアイネが…

「キャーー!!いいマッチョだーー!!結婚してくれないかーー!?」
「悪いなお嬢さん!俺たちは結婚しているんだ!!」
「それでも…貴殿たちはいい筋肉をしている!!まさに洗練された肉体美!!完成している腹筋や背筋…二の腕周りの筋肉も…すばらしい!!そこにしびれるあこがれるーー!!」
「ありがとう!!たこやき…安くしとくよ!」

……あぁ、なんていうか…凄いインパクトがこの場所一体の空気を包み込んでいるんだよ!
あ、アイネ…いつもの戦闘テンションよりもテンションが明らかにおかしいんじゃないのか?なんて、俺はつっこまないぜ?
まぁ、こういったこともあり、お客さんが入っていないので店の人が落ち込んでいるこのお店に入ってあげたってわけさ!!

「い、いらっしゃいませぇ!!何にいたしますか!?」
ふむ…これはまた…面白い格好の女性だが…体から火が出ていないか?
まぁ、魔物娘のそういう種族なのだろうということでこの部分にはそんなに触れず、俺は簡単な自己紹介から入ることにしたんだ。
まぁ、普通は自己紹介をする必要はなかったんだけど、しなければいけない気がして…ね?
「俺の名前はデメトリオっていいます!!どんな商品が置いてあるんですか?」
「あ、親切にありがとうございます!!私は古福寺 明星っていいます!当店には少々古いですが、大切に扱われたものなどが置いてあります!!」
なるほど……古いものって俺、基本的に好きなんだよなぁ…
そう思ったことと、そこまでお客さんが来ていないであろう事を含めて、俺は買い物をすることにしたんだ。
え?そんなにお金を使って大丈夫かって?
…大丈夫じゃないけど、いくらか宿においてきたから使いすぎって事はないさ!
そうして結構探し続けていた結果…面白いものを俺は発見してしまったんだ!
提灯って書いているんだけど…昔の灯りらしいんだよな?だから、俺はこれを買うことにするよ!!
まぁ、買って使うかどうかは判らないけどさ?

そして俺は提灯というジパングスタイルの灯りを手に入れ、上機嫌でこのお店を後にし、次のお店に行くことにしたんだ。
よし…宿に戻ったら物置にちゃんとしまっておこう…
などと思っていると…あ、あれはメアリーときーちゃんの二人組みじゃないか!

俺は、変な店の前で佇んでいる二人のところに行ったんだけど…何の店なんだ?
「あ…デメトリオさん…」
「どうしたんだ?メアリーちゃん…何か買いたいものでもあるのかい?」
「いえ…きーちゃんがこのお店の砂糖菓子を食べたいらしくて…でも、難しくて…」
…へぇ…型抜きっていうのかコレ…?
そこには、砂糖菓子の壁のようなものとそれを抜き取る型のようなものが置いてあったんだぜ…
え?型抜きってのはそんなものじゃないって?ふっ…それは俺にいわれても困るところだな…
だって、現物を見たことが無いからなぁ!!

そして、ふわふわ俺の上空で浮いているきーちゃんと、半分なきそうなメアリーちゃんの横で俺は型抜きとやらに挑戦したんだ。
「いらっしゃいませ!!一回銅貨2枚になります!」
「あぁ…やるよ!!」
「みんなー…お客様だよー!!しかも男の人!!気に入った子は前に出ておいてねー!!」
……なにを言っているのかわからないが、まぁ、きーちゃんたちのためだし…
俺、ちょっと本気出すぜ!!

えっと…10個の型があってそれに応じて砂糖菓子の大きさが変わるのか…
まぁ、ここは無難に最低ランクの砂糖菓子でいいんじゃないか?
俺はそう思って10級の型に手を伸ばしたのだが…
「……(特級…特級にしてぇーー!!)」
な、なんだか強い執念じみた何かをカウンター裏から感じる…だと!?
俺はなんだか怖くなって、最強ランクの特級の型を取ってしまったんだ…

でも…特級も何も、たかが型抜き…成功するに決まっているんじゃないのか?
なんて、俺は悠長に考えていたんだが…
俺が型を抜こうと思って構えると、次の瞬間物凄い速度で型が動き始めたんだよ!!
こ、この速さ…これが特級か!?
俺は余りの速さに思わず絶望してしまったんだが、もうゲームは始まってしまったんだ!!
俺はやるぜ!!やってやるぜー!!

そして俺が目をつぶって型を前に押し出すと…カポッといい音がしてなんと…
出来てしまったんだよ!?
俺…まさか出来るなんて思っていなかったぜ…
どうやらそのカウンターのほうにいる店員さんも出来るなどとは思っていなかったようで、物凄く驚いたような表情になっている…
俺はその砂糖菓子をきーちゃんに渡すと、そっとその場から去ろうとしたのだが…
「待ってくださいお客様!!特級クリアの報酬をまだ渡していません!」
「え?報酬…?」
報酬なんてあったのか!?ま、まぁいい…もらえるものはもらっておこう…
そう思って振り向いた俺の目に映ったのは狸の幼女と、その横で俺を呼んでいる店員の人…
えっと…まさか、あの子が商品って事は無いよな?

俺は嫌な予感を隠し切れなかったが、一応その人のところに行ってみたんだ。
「ほ、報酬ってのは?」
「この子です!!なんと男性経験も無い、ピチピチの10歳!!」
「遠慮します!!」
俺は即座に断ると、物凄い早い(俺がそう思っているだけ)スピードで走って逃げたんだ。
いや…さすがにそれはよくないと思うんだ!10歳だろ!?しかも、親だっているだろうし、大体、商品のおまけ的な感じで女の子のその後の人生を左右するって考えが気に入らないんだ!!
もっと命は…人生は…大切にしろよ!!

そう思いながら走っていたんだが…気がつくと俺はその10歳の子に捕獲されていたんだよ…
ど、どうして俺を捕まえる!?君的にも俺は帰ってくれたほうが都合がいいんじゃないのか!?
だ、ダメだ…全然理解できない…
「…君は、間違っているよ?俺のところに来てもいいことなんて何も無い…そんなことより、家族のことをもっと大切にして、自分の人生をよく考えるんだ!君はまだまだ若い…もっと運命的な出会いだってこれから起こるはずなんだから、早まるんじゃない!いいね?」
俺はそう言ってまた祭りの会場の人の波に消えていこうとしたんだが…
「……でも、お父様とお母様…そして妹達のためにも結婚しにくい世の中で結婚していかないといけないんです!それに…家は大御所なので少しでも仕送りしていかないとダメだし…」
……なるほど、でも…それを乗り越えてもらわないと困るんだが…
俺はまだ、誰かと結婚するつもりは無いしさ…
いや、昔は結婚したいって生意気なことを言っていたけど、最近はカップルなどを見るたびに相変わらず羨ましいなどの嫉妬の念は抱くのだが、結婚願望が浮かんでこないんだ…
本音を言えば、もう俺には結婚なんて選択肢は無いだろうから一生独り身でいいなどと思い始めているくらいさ!!

結局、俺はその子には我慢してもらうことにしたんだ。
「…ごめん、それでも俺は君とは結婚できない、いや…俺に決める権利は無いってのはわかるんだけど…君のこの後の人生のためにね?君ももう少し…大人になればわかるよ?」
「…結婚は今のところは結構です!ですから…せめてお家に厄介にならせてください!地道に働いて家に仕送りしたいんです!」
……でも、俺の仕事が宿屋じゃなかったりしたらどうするつもりだったんだ?
俺はそう思いながらも…押しに負けてしまったんだ…

「えっと…じゃあ、娘さんは俺がしっかり面倒見ます…でも、決して裕福なわけではないので、許してください…」
俺はカウンターにいた女性にそのことを告げると、しばらくの親子の別れのシーンをパッとスキップして、次のお店に向かったのだった…

その後、俺はカラーひよこ(カラー)のぴーたんを購入し、面白い仮面を購入して今、あの子をゾーネに預けて、神社がある場所の裏で仮面を装着したところさ!!
で、非常にある台詞が言いたくなったんだ…
「俺は嫉妬の申し子!デメトリオぉーー!!RX!!この世に勝者がいる限り…俺の嫉妬は終わらない!!」
そして、俺の心の中で勢い良く後ろの背景が爆発したんだ!!
ま、まさに…かっこいいって奴じゃないか!?
今の俺のテンションはもう誰にも止められないぜーー!!

などとバカなことをするのにも飽き、俺は今のんびりとおにぎりを食べようとしているところだ!!
この米を握っただけの食べ物が…果たしてどれほど美味なのか…教えてもらおうか!?
「……これは、素朴に上手いな…」
一口食べた俺は思わずそう言ってしまったんだ!
ほんのりと口の中に広がっていく塩の味はなんだか、大きな愛を感じさせてくれる…
なぜかはわからないが、俺はその瞬間…いや、これはさすがに俺らしくないから黙っておこうっと!!

そして祭りも十分エンジョイしたし、もう夕方になってきたので、俺はメリィのところに行き、他のメンバーが集まったところで祭りの会場を後にしたのだった…
いやぁ、どうでもいいことなんだけどさ…
俺たちの船の完成度はどのくらいか気になったりしてね?
いや、聞くのは怖いから…いいんだけどさ?
そして、俺たちは宿に到着したのは…すっかり日が暮れてからだった。
12/06/04 19:11更新 / デメトリオン
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■作者メッセージ
どうも!!

いやぁ…ながかったジパング編ももうすぐ終わりますねー…
思えばいろいろな出来事があり、キャラクターの使い捨ても多くなってしまった感がありますが…
それでもここまで読んでくださった皆様!!
本当にありがとうございましたー!!
これからも…読んでくださるとありがたいです!!

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