38 飛距離１０Ｋｍ真上の世界
朝起きて…いつもなら食事をしに食堂に行くんだが、今日の俺は少し違っていたんだ…
なぜかって…？昨日の晩に信じられない光景に出くわしたからに決まっているだろう！！で、俺は今…風呂場の扉の前でスクワットをしながら気持ちを落ち着かせているというわけだよ…
くっ…二回もしたから腰が…痛すぎるぜ…
……よし、開けるぞ！？開けてしまうぞ！？
………３０分後…
は、早く開けろよ！！とか言うなよ！？お、俺だって本当は開けたいんだけどこの扉の向こうには何か得体の知れない何かが…
こうやって言い訳ばかりして何もしていない状態がしばらく続いていたわけだが…俺も男だ！！
俺は遂に風呂場の扉を開けたんだよ！！
……ふっ、誰もいない…か…
などと内心かっこをつけながら風呂の周りを見回してみるが、どうやら昨日の晩に見た三歳くらいのスライムの女の子…あれは夢だったんだな…
そうして、昨日俺が置いたサラダを確認してみるが…やはり減った様子は無い…そうだよ！！昨日は疲れていたからそんな夢を見ただけだ！！
そう解釈して、俺は振り返って風呂場を去ろうとした…
したって事は、できなかったのかって？ふっ…察しがいいな…そうだよ！！
あの時、俺は足元をしっかり確認していなかったわけで、運悪く前のめりに倒れてしまったんだ……なんか、変なものを踏んだんだが…？
俺は、俺を倒した物体が何かを確かめてみたんだが…こ、このゲル状のプルプルした物体は……見覚えがあるぞ！？
俺の頭の中に、昨日の夜の出来事が浮かび上がってきたわけだが…
こ、これは…まさか昨日のあの子なのか！？
俺は即座にそっとゲル状のプルプルを遠くに置いたが…何も起こる気配は無かったぜ…
「なんだよ……俺の気にしすぎって事かよ…」
「……パー♪」
こ…この声は！？間違いない…昨日のあの子の声だ！！
俺は即座にゲル状のプルプルの方を向いたが…その瞬間背中に物凄い重力を感じて風呂場の床に思いっきり倒れこんだ……
くそっ…上から来たぞ…気をつけろ…
などと冗談を入れてもみたが…それでもタイル張りの床は…普通に痛かった…
そして俺はしばらくの時間を使い、ようやく気持ちの整理をすることが出来たわけだぜ…
つまり、この目の前にいるスライム系の幼女（ジパングスタイル）は親の事情で捨てられ、俺がそれを育てていくことになったと…単純に考えればこうだ…
そして、考えれば考えるほどいいたいことも出てくるんだ…
どうしてこうなった！？
それ以上に…どうやってモンスターラグーンのメンバーにこの事を説明すればいい！？いきなり風呂に温泉の粉を入れたら幼女が一人やって来たぜ！！
って事を誰が信じる！？俺だったら絶対に信じないけど…事実だ！！
認めたくないけど…これは事実なんだ！！
そしてもう一つ…厳しい現実が待っているんだ…
あの子、全身が常に濡れてるんですけど！？その状態でロビー付近をうろつかれると……いずれ床の木材が腐るんじゃないのか！？
つまり、しばらくの間は風呂場で生活してもらわないといけないじゃないか…
あぁっ！！こんな事を考えていても仕方が無い！！
とにかく俺は、メリィのところに行ったのだった…
俺は数分だが、必死にモンスターラグーンのメンバーみんなに事情を説明してわかってもらえることが出来たんだよ！！
で…みんなを連れてあの子と会わせ、することが終わった俺は一人でのんびりと干し肉を食べていたわけだ…
え？そんなに干し肉ばっかり食ってると体調崩すって？
……だ、だって好きなんだから、仕方が無いじゃないか…
そうしていると、不意にメリィが俺の方に話を振ってきたんだよ！
「デメトリオ…この子どうするの？」
…どうするって、いきなり俺に言われても困るんだが…
というか、俺が逆に聞きたい気分だぜ…
「うーん…さすがに、追い出すってのは可哀想だしなぁ…」
「…そうね」
俺とメリィが真剣に悩んでいると、ゾーネがポンッと俺の肩を叩いてきたんだよ…なんなんだ？今、忙しいって言うのに…
俺がそう思いながらゾーネの方を見ると、ゾーネがこう言ってきたんだ…
「わしがその子を育ててやるのじゃ！！ちょうど、スケルトンの幼女の世話もしていることじゃしのぉ…」
…そ、そういえばそうだったぜ…というか、すっかり忘れていたよその事実！
俺はその事を思い出してから、ゾーネに一時的にあの子を預ける事に抵抗が無くなったのだった……
今日は自分では珍しく奉行所の方に行ってみたんだよ！！
え…？宿屋で待っていれば依頼が来るんじゃないのかって…？
だって、あの子の存在が宿屋のモンスターラグーンメンバーに大きくて、とってもその場にいる事が辛かったんだよ！！
だから…だから一人で依頼を受けに来たんだろ！！
ふっ…依頼を受けること位…一人で出来るもん！！
さて…ここでの依頼を決めるのは慎重にしないとな…何が起こるのかわからないから怖いんだが、それでも俺は出来るだけ安全な依頼を見つけるために躍起になっていたんだ。
「あれ…？デメトリオじゃないか！！こっち来いって〜！！」
…紅緒さんが隣に誰か連れている状態で俺を呼んでいるんだが…なんだろう、凄く嫌な予感がするぜ…
でも、俺に紅緒さんの声を無視するほどの勇気は無く、俺はのこのこと紅緒さんのところに歩いて行っていたのだった…
「なんですか…？俺、今依頼を探すので精一杯なんですけど…？」
などと言ってみたが、どうやら聞く耳を持ってはくれないようだぜ…
今さっき…確実に無視されたな…
紅緒さんはなにやら隣の女性と小さな声で話をしており、話が終わったとたんに一気に俺の方を向いてきたんだよ！！
「デメトリオ！！こいつ…有栖 命（ありす みこと）って言うんだが、こいつが誰かに依頼を頼みたいらしくてさ…いいだろ？」
「…依頼書見せてくださいよ、その後考えます」
だって…内容もわからないのにＯＫなんていえるかって！！
俺がそう言って立っていると、命さんがいきなり依頼書を渡してきたんだよ。
よし…読んでみるぜ…？
〜〜〜依頼〜〜〜
依頼者：有栖 命 (アリス ミコト）
内容：護衛（急募）
最近、変な銀髪の幼女に執拗に襲撃されて困っております。
多少自分にも武術の心得があるのですが、相手は魔法を使えるようで中々太刀打ちできず、まして襲ってくるとはいえ童を傷つけるのは憚れまして…
そのため、知り合いの陰陽師に頼んで対妖用の護符を作って貰うことにしたのですが、強い護符を作るには私の体質に合わせる必要があるらしく私自身が寺へと向かわねばなりません。
そこで、私を寺まで護衛してくれる方を急募致します。
万が一に備えての募集の為、例え道中何事も起こらなかったとしても報酬はお支払いいたします。
報酬：銀貨２０枚と人数分の護符
備考：道中件の童と遭遇し、撃退して下さった場合は追加報酬をお支払いします
〜〜〜〜〜〜〜〜
ぜ、絶対嫌だ！！こんな危険な匂いのする依頼なんて誰が受けるものかよ！
「どうだデメトリオ…？当然受けてくれるよな？」
「嫌で…」
「あん？何だって…？」
「よ、喜んでお受けさせていただきますです…はい…」
俺は…紅緒さんのオーラに押されて、結局妥協してしまったわけだったぜ…
今…非常に泣きたい気分です…
でも、不思議だよね？こんな扱いをされているのに…もう慣れてきたんだよな…
慣れって…怖いぜ。
そして、今現在命さんと二人っきりで目的地の神社に向かっているところだが…ここまで会話がないのは…結構つらいものがあるよなぁ…
って本気で思い始めてきた俺…最近、こういう風に女性と一緒に歩いていても、無言で歩くことが多い気がするんだ…
どうしたデメトリオ！！折角のチャンスなんだぞ！？
俺は内心そう思ってはいたんだ…だけど、無理だよ！！
俺にそんな勇気も度胸もあるわけ無いだろう！！
でも…何も話さないまま目的地までただ行く仕事って…正直結構つらいんだ…
俺がそう思い初めて何分くらい立った時だろうか？
いきなり命さんが俺の方に向き合って話しかけてきてくれたんだよ！！
うはぁ…助かったぜ…この沈黙からついに開放されるんだな…
「デメトリオさんは……普段は何をしている方なのですか？」
「俺は…宿屋の店主をしているんだ。ところで聞きたかったんだけど、今回の依頼で敵対するであろう童って存在は…危険なのかい？」
一度話しかけてくれると、結構緊張が解かれたように話せたりするときがあるから中々不思議だぜ…
それと…聞きたいことがあるんだが、童って何なんだ？
ジパングのことなんてほとんど知らないからなぁ…ここの人たちは面白い服装をしていて、見たことの無い剣を腰につけて歩いているし…食べたことの無い食べ物も結構ある…本当に、不思議な国だぜ…
「童というのは、子供のことですよ。放浪の旅の途中でいきなり襲い掛かって来まして…子供を傷つけるのは抵抗があったので、その場は逃げてきたので
す」
逃げたのか…まぁ、一番人生の中でとるべき手段だと思うよ！！
命さん…中々に賢いんだなぁ…
そして…そこからまた会話が途絶えたのだった…
どうして俺はさっきの台詞を言われたときになぜ、『そ、そうか…』なんて言ってしまったんだと、今非常に後悔している。
さて…どうするかなぁ、これから一体何をすればいいのか…
って事で、折角だしこの機会に俺の身の上話を聞いてくれないか？
え…？聞きたくないって…？
なら仕方が無い…スタートボタンを押して【イベントスキップ】を選んでくれたらいいぜ…
あったらだけどなぁ！！
そしてこの瞬間、まさに外道といいたくなった俺…
ま、まぁ、コレもお遊びの一環って事で、多めに見てくださいよ…
そう…これは俺にとっては過去の話だが、読者のみんなからすれば未来の物語だ…
…ごめんなさい、かっこつけたかっただけです。
あれは…今から３年前の冬の出来事だ…
俺は１８歳になり、大人の仲間入りをしたって事で一人宴会の席に呼ばれずにいたんだ。
その日も祭りだというのに自分の宿屋で必死にテーブルを拭いて、親父のいうとおりのんびりとその日も過ごしていた…
俺の親父は結構いい加減な人で、よく俺に必要最低限のことを告げると一人でふらっとどこかに行ってしまうことが多くあったんだ。
外で町のみんなが楽しそうにしている中、必死でテーブルを拭いていた俺…
あの頃が本当に懐かしいんだが、その日…親父はいつもどおりに外出して、帰ってくることは無かった…って話なんだが…
それから三年間は本当に地獄のような日々だった…
親父はいないにも関わらずお客さんは来るし、しかも宿屋の利用方法がだんだん変わってきたっていうこの複雑な気持ち…
で、ちょうどその時期くらいから、昔から付き合いのあったサリィやメリィたちが良く俺の宿の方に顔を出してくれるようになったんだ。
それはうれしい…けど、それからというもの生活習慣が一気に悪いものに変わっていったのはつらかった…
でも、確実にこれだけはいえる…
俺は、宿屋経営をしていたときの方が輝いていたとな…？
というか、正直俺って戦闘に向いていない気がするんだよ…
運動能力もないし、戦闘の流れを読むための知力さえないんだぜ？
しかも、この内心ではえらそうに言っているけど、実際はかなりのへっぴり腰の俺…どう思う？
などと語っていると、不意に後ろの方が騒がしくなってきたんだ…
誰だ？俺がこの将来何の役にも立たない話をしているって言うのに…
「あぁ〜！！あのお姉ちゃんだぁ〜〜！！」
「…あの女性があなたの探していた人ですね？では…取り押さえてきます」
なんだか、重々しい話になってきやがったぜ…
しかも、なんだか聞いたことがある声が聞こえてきた気がする…
待てよ…これが依頼に書かれていた童という事は…逃げないといけないじゃないか！！
「で、デメトリオさん！！彼女が私の依頼で言っていた童です！！」
……こ、心なしかあの小さい女の子も魔物娘のような気もするし…
これは…逃げるが上策…
俺たちはその子が近づいてくるのが見えたと同時に一気に走り始めたんだ！！
ふっふっふ…みんなもお待ちかねのコマンドタイムだ！！
前回、ダメ元でやってみたら結構の人がやってくれてた見たいなので…
今回も行くぜ！！
といっても、前回と同じでは面白くないだろ…？
今回は…連打だ！！
近くにあるコントローラーと携帯のストップウォッチ機能を使ってくれよ！！
あ…携帯が今修理に出してて手元に無いって場合は時計でもＯＫ！！
では、好きな音楽を聴きながら…俺と命さんの逃亡劇スタートぉ！！
うおぉぉぉぉぉ！！走っているぜ！！走っているように見えて歩いているようにも見えるが、俺は走っているぜーー！！
《○ボタンを連打してくれ！！（２０秒間に５０回）》
出来たかい？え？出来てないって？
……だから、君ができていなかったとしても、出来たってことにしておいてくれ！！君は出来たんだ！！うん！！
などと余計なことを言っている間に、距離が圧倒的につめられてしまったぜ…
《□ボタンを連打してくれ！！（２０秒間に５５回）》
え？いいかげんにめんどくさいから早く話を進めろって…？
……そう簡単に俺は逃げるのをあきらめるわけには…
そういいかけて俺は気付いたんだ…俺たちのすぐ近くにはその女の子とアイネの姿があったんだよ！！
ん…！？アイネ！？どうしてアイネがあの子と一緒に行動をしているんだ！？
くそぉ…仕方がない！！
このタイミングで俺は一瞬だが自分の気持ちに嘘をついたんだ！！
「命さん！！ここは俺が食い止めるぜ！！早く逃げてください！！」
ふっ…ふふっ…お、俺にはみんなの連打パワーがついているからな…
こ、こ、こ、怖くなんて無いぜ！！ははっ！！
読者のみんな！！俺に力をわけてくれ！！
出てくる連打数達成できたら俺は…アイネに一時的だが勝てるから！！
《○ボタンと△ボタンを連打してくれ！！（１秒間に５０００００００回）》
「うぉぉぉぉぉぉ！！」
「デメトリオ…貴殿にはすまないと思うが、これも仕事なんだ！！許せ！」
そして俺は…ここまで戦闘能力に差があったのかという気持ちと、なれないことはするべきではないという気持ちと、読者のみなさんにこのようなつまらないことをさせて申し訳ないという気持ちを抱えながら、物凄い勢いで真上に飛ばされたのだった…
おぉ！！上って…上っているぞ！？
気がつけば俺は凄い速度で宙を飛んでいたんだ…
コレが飛んでいるという感覚か…生まれて初めて味わったけど…
怖いぜこれ！？
特に、俺の体が弱左回転をしながら徐々に速度を落としていっているという演出が怖い！！
こんな凄い勢いで吹き飛ばされたのに、体が無事な俺も怖い！！
そうだ…もしもこういうことになったときのために一ついいことを…
こういった状況のときは、変に抵抗すると体がついていかなくなるから、抵抗せずに身をゆだねること…らしいですよ！
そして雲の中、すさまじい豪雨に身をゆだね…俺は遂に雲の上に来たんだ…
これが…雲の上か…
俺は初めて見る景色に…正直、感嘆していたぜ…
……まて、何だあの大きな雲は！？
ま、まさかアレは…俺も古い本でしか読んだことが無いんだが…
「り、竜の巣だぁーーー！！ってことは…あの向こうには空に浮かぶ大きな城があるのか！？」
あ…何ネタを使わせてもらったのか、察しのいい皆さんは気付いたでしょうが、多めにみてやってください…お願いします。
それにしても、あの雲…凄い大きさだぜ…
俺がそう思っていると、一瞬だが雲が晴れたんだ！！
そして、その雲の中に空に浮かぶ城が…って、何だ！？あの青白い光は！？
うおぉぉぉっ！！この目の網膜を直接刺激する光は何なんだ！？
目が…目がぁーー！！
そして、俺は本気で目が見えなくなったんじゃないかと心配しながら…真っ逆さまに落ちていったのだった…
……ところで、俺は今落ちているわけだがどうやって綺麗に着地すればいいんだろうか？
この高さまで無事に飛んできたこと自体がすでに奇跡なんだが、ここで非常にリアルな話題をすまないと思っているぜ…
どうやらあの青白い光は俺の目から永遠に光を奪うなんて事はしなかったみたいだが、俺は飛んで上っていたときとは逆の回転…弱右回転をしながら落ちているわけですね？
このままこの速度で落下すると、確実に地面と接した衝撃で全身バラバラになってしまうんじゃないか？
え…？この作品はギャグ系統だからきっと大丈夫だって…？
本当にギャグ系統だと…思いますか？
結構俺は本気で頑張っているんですが…
などと言っている間にもう地面が近づいてきたんだ！！
や、やばいぜ…ま、まだ何も考えていないっていうのに…
どうすればいいんだ！？
俺が真剣に悩んでいると、すぐ近くにアイネの姿と、藁が沢山ある場所が見つかったんだ！！
ん…？ちょっとまてよ…
俺はここで重要なことに気がついたんだ…
もし俺があの藁がたくさんある場所に頭から突っ込んで、生きていたとしたら、確実に一つ、衝撃的な事実を知ることにはなるが俺は助かるんじゃないのか！？
俺は…そのまま藁の中に突っ込んだのだった…
……お？こ、これは…俺、生きてるじゃないか！！
俺は危機一髪、この狙い済ましたかのような出来事で助かったわけだが…
ま、まさか…この作品はギャグ系統だったのかぁーーー！！！
はたして、ギャグ系統だから俺はこのような扱いを受けているのか…
それとも、俺の気にしすぎなのか…とにかく、今は依頼は失敗したけど命があったことを喜ぼう…
「デメトリオ…すまなかったな…大丈夫か？」
「あ、アイネ…容赦ない一撃を俺のあごに与えて…もし俺の首だけが飛んでいたらどうするつもりだったんだよ……」
アイネは少々だが心配していてくれた用なので…まだ俺は許すことが出来たぜ…
もしもルタみたいに、心配のカケラも無いような発言をされた暁には…
何もしないけど、心の中で文句をいってやるところだったぜ！！
……そうだ！！上空で見た城の話をしてやろうっと！！
きっと信じてくれるよな！？
「アイネに飛ばされていたときにさぁ…俺、雲の向こうに空に浮かぶ城を見たんだ…」
「デメトリオ…いくら酷い目に会わされたからって嘘はよくないぞ？」
う、嘘じゃないのに……
俺は若干悔しく思いながらも、今回も一応宿屋に戻ってくることに成功し無事に今日を終えることに成功したのだった…
そしてそれから対していいイベントも無く、俺はもう寝るだけという状況になったんだが…本当にこの作品はギャグ系統なのか！？
よくあるような、主人公が物凄いかっこいいストーリーじゃなくて！？
俺、結構かっこいい行動を取ってるって思ってるんだが…
そして俺は、しつこい男は嫌われるという言葉を思い出し、眠りについたのだった…
なぜかって…？昨日の晩に信じられない光景に出くわしたからに決まっているだろう！！で、俺は今…風呂場の扉の前でスクワットをしながら気持ちを落ち着かせているというわけだよ…
くっ…二回もしたから腰が…痛すぎるぜ…
……よし、開けるぞ！？開けてしまうぞ！？
………３０分後…
は、早く開けろよ！！とか言うなよ！？お、俺だって本当は開けたいんだけどこの扉の向こうには何か得体の知れない何かが…
こうやって言い訳ばかりして何もしていない状態がしばらく続いていたわけだが…俺も男だ！！
俺は遂に風呂場の扉を開けたんだよ！！
……ふっ、誰もいない…か…
などと内心かっこをつけながら風呂の周りを見回してみるが、どうやら昨日の晩に見た三歳くらいのスライムの女の子…あれは夢だったんだな…
そうして、昨日俺が置いたサラダを確認してみるが…やはり減った様子は無い…そうだよ！！昨日は疲れていたからそんな夢を見ただけだ！！
そう解釈して、俺は振り返って風呂場を去ろうとした…
したって事は、できなかったのかって？ふっ…察しがいいな…そうだよ！！
あの時、俺は足元をしっかり確認していなかったわけで、運悪く前のめりに倒れてしまったんだ……なんか、変なものを踏んだんだが…？
俺は、俺を倒した物体が何かを確かめてみたんだが…こ、このゲル状のプルプルした物体は……見覚えがあるぞ！？
俺の頭の中に、昨日の夜の出来事が浮かび上がってきたわけだが…
こ、これは…まさか昨日のあの子なのか！？
俺は即座にそっとゲル状のプルプルを遠くに置いたが…何も起こる気配は無かったぜ…
「なんだよ……俺の気にしすぎって事かよ…」
「……パー♪」
こ…この声は！？間違いない…昨日のあの子の声だ！！
俺は即座にゲル状のプルプルの方を向いたが…その瞬間背中に物凄い重力を感じて風呂場の床に思いっきり倒れこんだ……
くそっ…上から来たぞ…気をつけろ…
などと冗談を入れてもみたが…それでもタイル張りの床は…普通に痛かった…
そして俺はしばらくの時間を使い、ようやく気持ちの整理をすることが出来たわけだぜ…
つまり、この目の前にいるスライム系の幼女（ジパングスタイル）は親の事情で捨てられ、俺がそれを育てていくことになったと…単純に考えればこうだ…
そして、考えれば考えるほどいいたいことも出てくるんだ…
どうしてこうなった！？
それ以上に…どうやってモンスターラグーンのメンバーにこの事を説明すればいい！？いきなり風呂に温泉の粉を入れたら幼女が一人やって来たぜ！！
って事を誰が信じる！？俺だったら絶対に信じないけど…事実だ！！
認めたくないけど…これは事実なんだ！！
そしてもう一つ…厳しい現実が待っているんだ…
あの子、全身が常に濡れてるんですけど！？その状態でロビー付近をうろつかれると……いずれ床の木材が腐るんじゃないのか！？
つまり、しばらくの間は風呂場で生活してもらわないといけないじゃないか…
あぁっ！！こんな事を考えていても仕方が無い！！
とにかく俺は、メリィのところに行ったのだった…
俺は数分だが、必死にモンスターラグーンのメンバーみんなに事情を説明してわかってもらえることが出来たんだよ！！
で…みんなを連れてあの子と会わせ、することが終わった俺は一人でのんびりと干し肉を食べていたわけだ…
え？そんなに干し肉ばっかり食ってると体調崩すって？
……だ、だって好きなんだから、仕方が無いじゃないか…
そうしていると、不意にメリィが俺の方に話を振ってきたんだよ！
「デメトリオ…この子どうするの？」
…どうするって、いきなり俺に言われても困るんだが…
というか、俺が逆に聞きたい気分だぜ…
「うーん…さすがに、追い出すってのは可哀想だしなぁ…」
「…そうね」
俺とメリィが真剣に悩んでいると、ゾーネがポンッと俺の肩を叩いてきたんだよ…なんなんだ？今、忙しいって言うのに…
俺がそう思いながらゾーネの方を見ると、ゾーネがこう言ってきたんだ…
「わしがその子を育ててやるのじゃ！！ちょうど、スケルトンの幼女の世話もしていることじゃしのぉ…」
…そ、そういえばそうだったぜ…というか、すっかり忘れていたよその事実！
俺はその事を思い出してから、ゾーネに一時的にあの子を預ける事に抵抗が無くなったのだった……
今日は自分では珍しく奉行所の方に行ってみたんだよ！！
え…？宿屋で待っていれば依頼が来るんじゃないのかって…？
だって、あの子の存在が宿屋のモンスターラグーンメンバーに大きくて、とってもその場にいる事が辛かったんだよ！！
だから…だから一人で依頼を受けに来たんだろ！！
ふっ…依頼を受けること位…一人で出来るもん！！
さて…ここでの依頼を決めるのは慎重にしないとな…何が起こるのかわからないから怖いんだが、それでも俺は出来るだけ安全な依頼を見つけるために躍起になっていたんだ。
「あれ…？デメトリオじゃないか！！こっち来いって〜！！」
…紅緒さんが隣に誰か連れている状態で俺を呼んでいるんだが…なんだろう、凄く嫌な予感がするぜ…
でも、俺に紅緒さんの声を無視するほどの勇気は無く、俺はのこのこと紅緒さんのところに歩いて行っていたのだった…
「なんですか…？俺、今依頼を探すので精一杯なんですけど…？」
などと言ってみたが、どうやら聞く耳を持ってはくれないようだぜ…
今さっき…確実に無視されたな…
紅緒さんはなにやら隣の女性と小さな声で話をしており、話が終わったとたんに一気に俺の方を向いてきたんだよ！！
「デメトリオ！！こいつ…有栖 命（ありす みこと）って言うんだが、こいつが誰かに依頼を頼みたいらしくてさ…いいだろ？」
「…依頼書見せてくださいよ、その後考えます」
だって…内容もわからないのにＯＫなんていえるかって！！
俺がそう言って立っていると、命さんがいきなり依頼書を渡してきたんだよ。
よし…読んでみるぜ…？
〜〜〜依頼〜〜〜
依頼者：有栖 命 (アリス ミコト）
内容：護衛（急募）
最近、変な銀髪の幼女に執拗に襲撃されて困っております。
多少自分にも武術の心得があるのですが、相手は魔法を使えるようで中々太刀打ちできず、まして襲ってくるとはいえ童を傷つけるのは憚れまして…
そのため、知り合いの陰陽師に頼んで対妖用の護符を作って貰うことにしたのですが、強い護符を作るには私の体質に合わせる必要があるらしく私自身が寺へと向かわねばなりません。
そこで、私を寺まで護衛してくれる方を急募致します。
万が一に備えての募集の為、例え道中何事も起こらなかったとしても報酬はお支払いいたします。
報酬：銀貨２０枚と人数分の護符
備考：道中件の童と遭遇し、撃退して下さった場合は追加報酬をお支払いします
〜〜〜〜〜〜〜〜
ぜ、絶対嫌だ！！こんな危険な匂いのする依頼なんて誰が受けるものかよ！
「どうだデメトリオ…？当然受けてくれるよな？」
「嫌で…」
「あん？何だって…？」
「よ、喜んでお受けさせていただきますです…はい…」
俺は…紅緒さんのオーラに押されて、結局妥協してしまったわけだったぜ…
今…非常に泣きたい気分です…
でも、不思議だよね？こんな扱いをされているのに…もう慣れてきたんだよな…
慣れって…怖いぜ。
そして、今現在命さんと二人っきりで目的地の神社に向かっているところだが…ここまで会話がないのは…結構つらいものがあるよなぁ…
って本気で思い始めてきた俺…最近、こういう風に女性と一緒に歩いていても、無言で歩くことが多い気がするんだ…
どうしたデメトリオ！！折角のチャンスなんだぞ！？
俺は内心そう思ってはいたんだ…だけど、無理だよ！！
俺にそんな勇気も度胸もあるわけ無いだろう！！
でも…何も話さないまま目的地までただ行く仕事って…正直結構つらいんだ…
俺がそう思い初めて何分くらい立った時だろうか？
いきなり命さんが俺の方に向き合って話しかけてきてくれたんだよ！！
うはぁ…助かったぜ…この沈黙からついに開放されるんだな…
「デメトリオさんは……普段は何をしている方なのですか？」
「俺は…宿屋の店主をしているんだ。ところで聞きたかったんだけど、今回の依頼で敵対するであろう童って存在は…危険なのかい？」
一度話しかけてくれると、結構緊張が解かれたように話せたりするときがあるから中々不思議だぜ…
それと…聞きたいことがあるんだが、童って何なんだ？
ジパングのことなんてほとんど知らないからなぁ…ここの人たちは面白い服装をしていて、見たことの無い剣を腰につけて歩いているし…食べたことの無い食べ物も結構ある…本当に、不思議な国だぜ…
「童というのは、子供のことですよ。放浪の旅の途中でいきなり襲い掛かって来まして…子供を傷つけるのは抵抗があったので、その場は逃げてきたので
す」
逃げたのか…まぁ、一番人生の中でとるべき手段だと思うよ！！
命さん…中々に賢いんだなぁ…
そして…そこからまた会話が途絶えたのだった…
どうして俺はさっきの台詞を言われたときになぜ、『そ、そうか…』なんて言ってしまったんだと、今非常に後悔している。
さて…どうするかなぁ、これから一体何をすればいいのか…
って事で、折角だしこの機会に俺の身の上話を聞いてくれないか？
え…？聞きたくないって…？
なら仕方が無い…スタートボタンを押して【イベントスキップ】を選んでくれたらいいぜ…
あったらだけどなぁ！！
そしてこの瞬間、まさに外道といいたくなった俺…
ま、まぁ、コレもお遊びの一環って事で、多めに見てくださいよ…
そう…これは俺にとっては過去の話だが、読者のみんなからすれば未来の物語だ…
…ごめんなさい、かっこつけたかっただけです。
あれは…今から３年前の冬の出来事だ…
俺は１８歳になり、大人の仲間入りをしたって事で一人宴会の席に呼ばれずにいたんだ。
その日も祭りだというのに自分の宿屋で必死にテーブルを拭いて、親父のいうとおりのんびりとその日も過ごしていた…
俺の親父は結構いい加減な人で、よく俺に必要最低限のことを告げると一人でふらっとどこかに行ってしまうことが多くあったんだ。
外で町のみんなが楽しそうにしている中、必死でテーブルを拭いていた俺…
あの頃が本当に懐かしいんだが、その日…親父はいつもどおりに外出して、帰ってくることは無かった…って話なんだが…
それから三年間は本当に地獄のような日々だった…
親父はいないにも関わらずお客さんは来るし、しかも宿屋の利用方法がだんだん変わってきたっていうこの複雑な気持ち…
で、ちょうどその時期くらいから、昔から付き合いのあったサリィやメリィたちが良く俺の宿の方に顔を出してくれるようになったんだ。
それはうれしい…けど、それからというもの生活習慣が一気に悪いものに変わっていったのはつらかった…
でも、確実にこれだけはいえる…
俺は、宿屋経営をしていたときの方が輝いていたとな…？
というか、正直俺って戦闘に向いていない気がするんだよ…
運動能力もないし、戦闘の流れを読むための知力さえないんだぜ？
しかも、この内心ではえらそうに言っているけど、実際はかなりのへっぴり腰の俺…どう思う？
などと語っていると、不意に後ろの方が騒がしくなってきたんだ…
誰だ？俺がこの将来何の役にも立たない話をしているって言うのに…
「あぁ〜！！あのお姉ちゃんだぁ〜〜！！」
「…あの女性があなたの探していた人ですね？では…取り押さえてきます」
なんだか、重々しい話になってきやがったぜ…
しかも、なんだか聞いたことがある声が聞こえてきた気がする…
待てよ…これが依頼に書かれていた童という事は…逃げないといけないじゃないか！！
「で、デメトリオさん！！彼女が私の依頼で言っていた童です！！」
……こ、心なしかあの小さい女の子も魔物娘のような気もするし…
これは…逃げるが上策…
俺たちはその子が近づいてくるのが見えたと同時に一気に走り始めたんだ！！
ふっふっふ…みんなもお待ちかねのコマンドタイムだ！！
前回、ダメ元でやってみたら結構の人がやってくれてた見たいなので…
今回も行くぜ！！
といっても、前回と同じでは面白くないだろ…？
今回は…連打だ！！
近くにあるコントローラーと携帯のストップウォッチ機能を使ってくれよ！！
あ…携帯が今修理に出してて手元に無いって場合は時計でもＯＫ！！
では、好きな音楽を聴きながら…俺と命さんの逃亡劇スタートぉ！！
うおぉぉぉぉぉ！！走っているぜ！！走っているように見えて歩いているようにも見えるが、俺は走っているぜーー！！
《○ボタンを連打してくれ！！（２０秒間に５０回）》
出来たかい？え？出来てないって？
……だから、君ができていなかったとしても、出来たってことにしておいてくれ！！君は出来たんだ！！うん！！
などと余計なことを言っている間に、距離が圧倒的につめられてしまったぜ…
《□ボタンを連打してくれ！！（２０秒間に５５回）》
え？いいかげんにめんどくさいから早く話を進めろって…？
……そう簡単に俺は逃げるのをあきらめるわけには…
そういいかけて俺は気付いたんだ…俺たちのすぐ近くにはその女の子とアイネの姿があったんだよ！！
ん…！？アイネ！？どうしてアイネがあの子と一緒に行動をしているんだ！？
くそぉ…仕方がない！！
このタイミングで俺は一瞬だが自分の気持ちに嘘をついたんだ！！
「命さん！！ここは俺が食い止めるぜ！！早く逃げてください！！」
ふっ…ふふっ…お、俺にはみんなの連打パワーがついているからな…
こ、こ、こ、怖くなんて無いぜ！！ははっ！！
読者のみんな！！俺に力をわけてくれ！！
出てくる連打数達成できたら俺は…アイネに一時的だが勝てるから！！
《○ボタンと△ボタンを連打してくれ！！（１秒間に５０００００００回）》
「うぉぉぉぉぉぉ！！」
「デメトリオ…貴殿にはすまないと思うが、これも仕事なんだ！！許せ！」
そして俺は…ここまで戦闘能力に差があったのかという気持ちと、なれないことはするべきではないという気持ちと、読者のみなさんにこのようなつまらないことをさせて申し訳ないという気持ちを抱えながら、物凄い勢いで真上に飛ばされたのだった…
おぉ！！上って…上っているぞ！？
気がつけば俺は凄い速度で宙を飛んでいたんだ…
コレが飛んでいるという感覚か…生まれて初めて味わったけど…
怖いぜこれ！？
特に、俺の体が弱左回転をしながら徐々に速度を落としていっているという演出が怖い！！
こんな凄い勢いで吹き飛ばされたのに、体が無事な俺も怖い！！
そうだ…もしもこういうことになったときのために一ついいことを…
こういった状況のときは、変に抵抗すると体がついていかなくなるから、抵抗せずに身をゆだねること…らしいですよ！
そして雲の中、すさまじい豪雨に身をゆだね…俺は遂に雲の上に来たんだ…
これが…雲の上か…
俺は初めて見る景色に…正直、感嘆していたぜ…
……まて、何だあの大きな雲は！？
ま、まさかアレは…俺も古い本でしか読んだことが無いんだが…
「り、竜の巣だぁーーー！！ってことは…あの向こうには空に浮かぶ大きな城があるのか！？」
あ…何ネタを使わせてもらったのか、察しのいい皆さんは気付いたでしょうが、多めにみてやってください…お願いします。
それにしても、あの雲…凄い大きさだぜ…
俺がそう思っていると、一瞬だが雲が晴れたんだ！！
そして、その雲の中に空に浮かぶ城が…って、何だ！？あの青白い光は！？
うおぉぉぉっ！！この目の網膜を直接刺激する光は何なんだ！？
目が…目がぁーー！！
そして、俺は本気で目が見えなくなったんじゃないかと心配しながら…真っ逆さまに落ちていったのだった…
……ところで、俺は今落ちているわけだがどうやって綺麗に着地すればいいんだろうか？
この高さまで無事に飛んできたこと自体がすでに奇跡なんだが、ここで非常にリアルな話題をすまないと思っているぜ…
どうやらあの青白い光は俺の目から永遠に光を奪うなんて事はしなかったみたいだが、俺は飛んで上っていたときとは逆の回転…弱右回転をしながら落ちているわけですね？
このままこの速度で落下すると、確実に地面と接した衝撃で全身バラバラになってしまうんじゃないか？
え…？この作品はギャグ系統だからきっと大丈夫だって…？
本当にギャグ系統だと…思いますか？
結構俺は本気で頑張っているんですが…
などと言っている間にもう地面が近づいてきたんだ！！
や、やばいぜ…ま、まだ何も考えていないっていうのに…
どうすればいいんだ！？
俺が真剣に悩んでいると、すぐ近くにアイネの姿と、藁が沢山ある場所が見つかったんだ！！
ん…？ちょっとまてよ…
俺はここで重要なことに気がついたんだ…
もし俺があの藁がたくさんある場所に頭から突っ込んで、生きていたとしたら、確実に一つ、衝撃的な事実を知ることにはなるが俺は助かるんじゃないのか！？
俺は…そのまま藁の中に突っ込んだのだった…
……お？こ、これは…俺、生きてるじゃないか！！
俺は危機一髪、この狙い済ましたかのような出来事で助かったわけだが…
ま、まさか…この作品はギャグ系統だったのかぁーーー！！！
はたして、ギャグ系統だから俺はこのような扱いを受けているのか…
それとも、俺の気にしすぎなのか…とにかく、今は依頼は失敗したけど命があったことを喜ぼう…
「デメトリオ…すまなかったな…大丈夫か？」
「あ、アイネ…容赦ない一撃を俺のあごに与えて…もし俺の首だけが飛んでいたらどうするつもりだったんだよ……」
アイネは少々だが心配していてくれた用なので…まだ俺は許すことが出来たぜ…
もしもルタみたいに、心配のカケラも無いような発言をされた暁には…
何もしないけど、心の中で文句をいってやるところだったぜ！！
……そうだ！！上空で見た城の話をしてやろうっと！！
きっと信じてくれるよな！？
「アイネに飛ばされていたときにさぁ…俺、雲の向こうに空に浮かぶ城を見たんだ…」
「デメトリオ…いくら酷い目に会わされたからって嘘はよくないぞ？」
う、嘘じゃないのに……
俺は若干悔しく思いながらも、今回も一応宿屋に戻ってくることに成功し無事に今日を終えることに成功したのだった…
そしてそれから対していいイベントも無く、俺はもう寝るだけという状況になったんだが…本当にこの作品はギャグ系統なのか！？
よくあるような、主人公が物凄いかっこいいストーリーじゃなくて！？
俺、結構かっこいい行動を取ってるって思ってるんだが…
そして俺は、しつこい男は嫌われるという言葉を思い出し、眠りについたのだった…
12/04/18 20:47更新 / デメトリオン
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