読切小説
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毒蛇の襲撃



「守りの陣形を組め!毒を受けないように注意して訓練通りにすればいい!なんとしてもファラオを守り通すんだ!」

 先頭に立つアヌビスが檄を飛ばす。部下の指揮をしつつ、私の動きを警戒し、隙あらばすぐ魔法を撃てるように錫杖には魔力が集められている。両脇にはタルワールを持ったスフィンクスが控え、こちらを彼女らにはめずらしい真剣な顔つきでこちらをにらみつけている。その後ろではマミーやラミア、ミノタウロス達がナイフや弓、戦斧などさまざまな武器を構えている。元勇者なのか、聖剣をもつマミーもいる。

「…なるほど。あえて王の間まで誘い込んでみんなで向かい討とうってわけね?なかなか優秀なワンちゃんね。」

 私が余裕の笑みをうかべてゆっくりと距離を詰めると、彼女らはあとずさりながら王の眠る棺を隠すように互いに寄り添う。険しい表情に緊張の色が濃いようにみえるのは、勝目が薄いのを自覚しているからかもしれない。

「別に取って食おうとしてるわけじゃないわ。私がファラオ様のかわりにこの国を治めて、私の支配の下であなたたちは思う存分愛しい夫と交わり続けるの。とっても素敵だと思わない?」
「だまれ!貴様なんぞにファラオ様のかわりが務まるものか!我らをなめてかかると痛い目をみるぞ!」

 アヌビスが叫ぶと、彼女らは一斉攻撃を仕掛ける態勢をを整える。
 私も受けて立つために身構え、まさに戦闘が始まろうとしたその瞬間、

「あぁ、やっとみつけた。ダメじゃないか。僕をおいてこんなところまで来ちゃ。」

 この場の緊迫した雰囲気に全くそぐわない、緊張感のない声。私を含むすべての者があっけにとられる中、その声の主の華奢な体つきの男は私の腕をつかんだ。

「さあ、帰ろうヴィニフリート。僕らにはすべきことがあるだろう?」
「ま、待ってエッカート!もう少しで私たちの国が手に入るの!これは私の長年の夢で…」

 言い終わらないうちに、彼は私の手を自分の股間に触れさせた。

「!!」
「ほら、おあずけをくらってこんなことになってる。君の毒のせいなんだから責任とらなきゃ。」

 ガチガチにいきり立った彼のモノをなでさせられる。
 私の愛しい愛しい雄が私の体をもとめてびくんびくんと跳ねている。慰めたい。待たせられてすねている彼のチンポをおまんこにおさめて慰めたい。彼のチンポに触れてからじくじくと熱を発している子宮に仲直りのザーメンを浴びせてほしい。家を抜け出す前は私が上だったから今度は彼が上がいいな…
 …じゃなくて!

「す、すぐ終わらせるから!あの棺の中のファラオにちょっと噛みつくだけだから!」
「そんなこといって君も今すぐシたいんでしょ?」
「ひゃうぅっ!!」

 彼に後ろから抱きしめられる体勢でおなかをなでられ、声をあげてしまう。彼のいうことはまさしく的中していて、私の秘所はもうよだれをたらしはじめている。

「もうちょっとなのぉ!私の悲願がすぐそこにあるのぉ!先っちょ、先っちょだけだからぁ!」
「…そう。ヴィニフリートは僕とセックスするよりファラオさんと百合百合するほうがいいんだね。」
「………え?」

 彼に放してもらおうとしてじたばたともがいていた私はぴたっと動きを止めた。

「…大丈夫だよ。ヴィニフリートが百合でも、僕は君を嫌いになったりしないから。君に愛してもらうためなら、サバトの人たちに協力してもらってどうにかしてアルプになるから…」

 エッカートがアルプに…?イヤ、そんなのイヤ…もうエッカートのチンポを挿入れてもらえないなんて、エッカートに中出ししてもらえないなんて…そんなの絶対イヤ、イヤ!!

「…ごめんなさい!スる!今すぐスるからぁ!!エッカートが一番、エッカートだけを愛してるからぁ!!」

 私は彼に飛びつくと蛇体を巻きつけ、ラミア属なりのだいしゅきホールドの体勢になる。

「…よしよし。イジワル言ってごめんね。僕もヴィニフリートだけを愛してるよ。…あの、家まで我慢できないので部屋借りてもいいですか?」

 緊迫した戦場に突如流れ始めた甘い空気に唖然としたまま錫杖を構えているアヌビスに、彼はたずねた。
 しかし、あまりの急展開に追いつけてないのか、そのアヌビスはしっぽをピンと立てただけで固まったままだ。見かねたスフィンクスが困惑した顔で答えた。

「…えっと、たしか二つ隣の部屋が空き部屋だったはずニャ。」
「ありがとうございます。それじゃその部屋お借りしますね。」

 そう言って、彼は立ち尽くしている遺跡の住人達を尻目に、私を空き部屋に抱きかかえたまま連れて行った。





 エッカートは部屋に着くなり私をベッドへと押し倒し、私の体に覆いかぶさった。

「エッカート…んむぅ♥」

 彼はやや強引に唇を重ね、唇で唇を繰り返しはみ、情熱的にキスをする。彼の荒く熱い吐息が、私の口元を犯し、その情欲にまみれた音が私の耳を通って脳をとろけさせる。
 私はすっかり発情しきって、ファラオになりかわることなんて忘れ去り、彼と愛し合うことだけを考えていた。
 蛇体を巻きつけて彼を抱き寄せると、両腕で彼の頭を固定し、反撃をはじめる。長い舌を彼の口内に滑り込ませ、上の歯から順になめていく。

「ふっ…んむ…は、んちゅぅ…はっ♥」

 歯をなめ終わったら、舌同士を絡ませて彼の舌を私の口の中に引きずり込む。ぴちゃぴちゃと卑猥な水音をたてて彼の唾液を堪能する。
 ほのかにする精の味が、甘美な陶酔感を与えると同時に、より多く、より濃いモノがほしいと、私の情欲を焚きつける。次の段階に進むべく、私は彼の股間に手をのばす。

「やぁん♥」

 …どうやら今回は彼のほうに主導権があるらしい。私が彼のイチモツに触れる前に、彼の手が私の下乳をなであげた。突然走った快感に体を跳ねさせて、動きが止まったところを、追い打ちをかけるようにして乳房をやさしくなでまわす。

「はっ…ふぅ…あっ、やんっんんぅ♥」

 おっぱいをさすって感触を楽しんだあと、彼はニプレス状の装飾をはずして紫の肌とは不釣り合いのサーモンピンクの私の乳首を露出させた。
 私は彼に体を押し付けて丸裸になった胸を隠そうとする。彼の手に押し付けられむにゅりとひしゃげたおっぱいは、さっきまでとはちがった快感を伝え、私に甘い息を吐き出させた。

「…まだ見られるのはずかしいの?」
「だ、だって紫肌なのにこんなところだけニンゲンといっしょだなんて…」
「こんなにきれいなピンク色してる人なんてそうそういないよ。それにとってもエッチだし、僕は好きだよ?」
「で、でもぉ…ん、ふっ…はっ、はあぁっはあぁぁっ♥」

 何度言われてもはずかしいものははずかしい。その言葉は彼が指先で私の乳輪のふちをなぞるように愛撫しはじめたことによって遮られた。快感がゾクゾクと全身を絶え間なく駆け巡り、私はただ身もだえし、喘ぐことしかできなくなる。
 しかし、肝心の敏感なところは触れられず、生殺しの状態のまま、もう一方の胸の装飾も外され、こちらも肝心なところは触れないようにしてもみしだかれる。

「はぁんっんんぅっ♥じ、じらさないでぇ!私の、えっちな乳首触ってぇ♥」

 彼は満足そうににやりと笑うと、しこりたった桜色の頂点に口づけをし、さっきのキスのようにして唇ではさむ。

「ひあぁぁっん♥」

 雷に打たれたような快楽の刺激に、私は叫ぶような喘ぎ声をあげずにいられなかった。イッてしまっても不思議ではない性感の奔流を受けながらも、胸の内のかきむしりたいほどの欲望は燃え上がるばかりでおさまる様子はなく、どろどろに熱くなった子宮は早くほしいものをよこせと猛烈に不満を訴える。
 もう私は我慢の限界だった。恥も理性もかなぐり捨ててエッカートに必死になって懇願する。

「エッカートぉ…もう、いいでしょ、っ、っんんぅ、ほしいのっ…!もう我慢できないのぉ、やぁっんんっ、エッカートのチンポで私の淫乱おまんこむさぼってぇっ♥」

 いつのまにか服を脱いでいた彼は、私の頬を優しくなで、じっと私の目を見つめる。
 私たちは再び口づけし、互いをむさぼりあった。キスしながら、彼はムスコを愛液でびしゃびしゃになった秘裂に触れさせる。

「ふっ、んむっふぅ、はっ♥」

 亀頭が陰唇を割り、彼の熱が鮮明に感じられる。
 入り口が押し広げられる快感に酔っていると、彼は一気に奥まで挿入した。

「ぇあっああぁぁぁぁあぁぁぁあああっ♥」

 突如襲った強烈すぎる快感に一気に高みに押し上げられ、私は入れただけでイッてしまった。
 肉棒から伝わるあまりの熱さは、私のおまんこはとろとろにとけてしまったかのようだった。ヒト肌と蛇体の境のくぼみにあふれだした愛液が水たまりをつくっているのがわかる。

「うご、くよ。」
「いいよっ、はあぁぁぁああんっ♥」

 チンポが引き抜かれると、カリ首が膣内のヒダをぞりぞりとすりあげる。
 もう私は体に力が入らず、完全に彼のなすがままだった。かろうじて動く手でシーツをギュッと握りしめて快楽の嵐に耐えることしかできない。

「えあぁん♥」

 全部抜けてしまう寸前でふたたび奥まで押し込まれる。子宮口に亀頭を押し付けられると、そのまま性感が頭まで突き抜けていって、意識まで飛んで行きそうになる。
 彼は徐々にストロークを小刻みにしはじめた。ぬぷぬぷと淫猥な音が部屋に響き、二人の興奮を高めていく。

「えあぁっはあっやっああぁん♥」

 理性が保てなくなってきたのか、ピストンが荒々しくなり、彼は雄の本能をむきだしにしてぱちゅんっぱちゅんっと音が鳴るほど激しく腰をうちつける。
 私は獣欲をあらわにしたエッカートをみてこれ以上ない幸福を感じていた。
 自分の体が愛する雄を魅了し夢中にさせている。
 その感覚は、私の支配欲を満たし、自分のアイデンティティをも感じさせた。

「エッカートっ、しゅきっ、好きぃぃっ♥もっと、もっろぉ♥」

 呂律がまわらなくなってきたが、私にはもうわからない。
 私の体は彼が与える快感を受け止めるためだけの器官になり、私の頭は彼のことを考えるためだけの器官になっている。

「ぇあっ、あっ、エッカートぉっ、はあっあっ、えあぁっ、しゅきぃ、えっかーとぉ♥」

 全身が溶け落ちてしまって幸福感だけ残ったような感覚のなか、狂おしいほど待ち望んでいた彼の絶頂が近いのがわかる。彼の肉棒がびくんびくんと震えるのを感じた瞬間、私のおまんこがキュッとしまり、射精を促すためにうごめく。
 私の中で彼がひと際大きく跳ねた。

「えあっぇああぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁぁああぁあぁぁぁあああ♥」

 さっきまで曖昧だった感覚が急に鮮明になり、暴力的なまでに強烈な性感が体中を走る。
 彼の精液がびしゃびしゃと私の奥の奥に浴びせかけられると同時に、私は体を弓のように反らして絶頂した。そのせいで彼に強く腰が押し付けられ、より深くチンポが突き刺さり、子宮口を強く刺激する。
 絶頂に絶頂を重ね、私は意識を失った。





「はっ、はっ、はあっ!」

 目が覚めるとエッカートは私を抱きしめながら下から私を突き上げていた。
 気絶したあとも交わり続けていたらしく、部屋には雄と雌のすさまじい淫臭が立ち込めていた。

「え、えっかーと!?」
「はぁはぁ、あー起きちゃったかぁ。」
「…?」
「いや、一回やってみたかったんだ。気絶するまでヤッてつながったまま朝起きるってやつ。」

 ぼんやりしてた頭がフル回転しはじめた。たぶん今の私はものすごく淫らな顔で満面の笑みを浮かべているだろう。

「…いいよぉ♥エッカートがシタいぶんだけシて♥いっぱいいっぱい中出ししてぇ♥」

 彼は微笑むとまた私を犯し始めた。





 …結局、彼の悲願は果たされたけれど、朝目覚めた瞬間に部屋に充満した淫臭で二人とも発情し、延々と交わり続けてしまった。
 それがファラオの覚醒に大きく貢献してしまい、なぜかご祝儀としてたくさんの魔界の農産物をおくられた。
 …まぁエッカートとのセックスに使えるからいいか♪





13/03/19 04:09更新 / わらびもち

■作者メッセージ
という初投稿だったのさ!

夫ゲットしたらファラオさんそっちのけってこういうことですよね?
白目が黒い魔物娘っていそうで意外といませんでしたよねー
アポピスさんhshs

余談ですが、じつは処女作はアリスちゃんSSだったんですけど書き上げてから設定に破綻があったりエロシーンにいくまでが長すぎるしつまらない等で没になりましたorz
いつかリベンジしたいなぁ

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