連載小説
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海、川の魔物編
「台風の日に川の様子を見に行ったら足を滑らせて川に落ちてのう。結果こうなったんじゃ。」
サハギン「…♥」
「奇遇ですね、俺も台風の日に海に度胸試しに行ったら波にさらわれてこうなったんですよ。」
ネレイス「ウフフ…♥」

台風の日の水辺はいろんな意味で危ない



「よーし、今日も一日がんばるぞ。」
マーメイド「お魚たくさん獲れるといいですね!」
「久々に川にでも行くか。」
スキュラ「ちょうど鮎の季節だったわね。はい、釣竿。」

夫の漁師と釣り人率は異常



「遊泳禁止なんて関係ないぜ!空いてるからここで泳ぐ!ヒャッハー!!」
メロウ「来たわ!男の人!(ザバア」
「ぎゃああああああ!」

安全に泳げるのは海水浴場だけです、諦めましょう



テレビ「では次のニュースです。密輸船とみられる国籍不明の船が日本海沖で転覆した状態で発見されました。海上保安庁が付近を捜索した結果、この船に乗っていたとみられる男性がカリュブディスと夫婦になっているのが発見され…」
「最近密輸や密入国が多いな。それとも元からこれくらいの数があったのか…?」

こうして海の平和は保たれる



「そおい!(ガシャーン」
河童「うわーん!氷に閉じ込められて怖かったよー!」
「だから冬場は川に行けとあれほど…。」

北国の人は冬を湖や沼で過ごしちゃいけません



「何も資格を取ってまで同じ船に乗らなくても…。」
スキュラ「でも3か月も待てないわよ。あなたと一緒にいるのが一番いいの。」

貨物船やタンカーは夫婦率高し



ネレイス「じゃあ私が海の上に上がって海面にぬいぐるみを落とすから、素早くキャッチしなさい。」
ネレイス(娘)「うん、わかった!」
「こんな海の荒れた日に熱心だな…。魚でも獲るのか?」
ネレイス「いいえ、海に放り出された男を捕まえる練習よ。」

溺れないうちに素早く済ませるのがコツ



クラーケン「もう、だからこの辺は潮の流れが速くて危ないって言ったのに…。結局5キロも流されてたわよ?」
「はい、次から気を付けます。すいません。(ヘロヘロ)」

慣れないうちはよく海流に流される



シー・ビショップ「魔物化希望のみなさんの中でも水中の魔物になりたい人が少ないのはなぜでしょう…。」
スキュラ「まったく違う環境で暮らすのは抵抗があるだろうし、何より海は出会いが少ないからねえ。」
シー・ビショップ「とっても素敵なところなのに…。」

たまには彼女らも選択肢に入れてあげてください



「最近海女希望の子が増えてきたねえ。」
「みんな魔物だけどな。まあ関係ねーべ。」
「観光客だってこんなババアより若い子の方がいいに決まってるべ!はっはっは!」

一部の港町は息を吹き返したようです



「海で暮らせる体になったら自然と泳げるようになる。そう考えていた時期が俺にもありました…。」
シー・スライム「お、落ち込まないで!私も一緒に泳ぎの練習するから!」

カナヅチは前に進むことすらままならない



マーメイド・メロウ「「じゃんけんぽん!」」
マーメイド「よっしゃあああああ!」
メロウ「ちくしょおおお!また負けたあああああ!」
マーメイド「釣り針をひっかけて…っと。じゃあお先に釣られてきまーす。」

「男の人に釣られる権」をめぐる熾烈な争い



「ハハハ、でさー。(ポイッ」
「マジでー?」
河童「ちょっとあんたら。」
「ん?」
河童「私の住処にゴミを放り込むなんていい度胸ね。覚悟はいいかしら?(右手にゴミ袋、頭にタンコブ)」
「「す、すいませんでしたああああああ!」」

水辺を汚す奴には容赦しない



「妻は愛しているが陸での生活が捨てきれなくてね。こういうことになったんだ。」
「家の半分が水につかっている…だと…?」
「うな○いぬだこれ…。」

最近増えた半水中ハウス



冒険家「太平洋横断を成功させることができたのは、途中で出会った一人のマーメイドのおかげでした。心が折れそうなときには励ましてくれ、楽しい時には一緒に笑って支えてくれた彼女と結婚しようと思います。」

一人で海に漕ぎ出すと、大抵嫁を伴って帰ってくる



クラーケン「今この辺に来ている客船、男の人がたくさん乗っていたんですって!」
メロウ「本当に!?ああ、法律さえなければ私たちの力で沈めてやるのに…!」

海中で繰り広げられる物騒な会話



ガイド「あちらに見えるのがマーメイドです。」
「おお、本当に下半身が魚だ!こっちに手を振ってるぞ!」
ガイド「じゃあさっそく…。(ドン」
「え!?(バシャーン」
マーメイド「キャー!男の人よ!さっそく私と一緒になりましょ!」
ガイド「うわー、なんてことだー。お客様がマーメイドの誘惑に負けて飛び込んだぞー。(棒0(すまんな、お客さん。これも魔物に魚のいるポイントを教えてもらうためなんだ。)」

こんなことやっても苦情は0件



セルキー「あんた流氷の上もまともに歩けないの?」
「人間は氷の上で暮らすようには進化してないんだよ…。」

流氷の来る海で暮らすのは大変



シー・スライム「これ可愛いんだけどなあ…。水中対応じゃないのがなあ…。」
スキュラ「まったく、全部の商品を水中対応にしなさいよ。」

陸地でいい商品を見つけたのに水中仕様じゃなくて涙を呑む



「ああ、水の中から出たくない…。」
河童「でしょ?でしょ?」

夏は水中に引きこもる



シー・ビショップ「念願のレスキュー隊員になれたわ!たくさん訓練して溺れた人や漂流した人を救助して、それが縁でその人とめでたく結ばれるのよ!」

海の安全を守る仕事に就く動機は大体こんな感じ



A「水中で息止める時って、張り切って息吸い込むより力抜いてリラックスした方が持つよね。」
B「わかるわ〜。」
C「(何言ってんだこいつら…。)」

水泳あるある(特に呼吸関連)が共感できなくなる



「いってきまー…うわあ!流される!」
シー・スライム「きゃあ!あなた!だから台風の日は休んだ方がいいって言ったのに!」

海が荒れると行きたい場所に行くのはまず不可能になる



クラーケン「愛し合って夢中になっちゃった経験は私もあるけど、何も潮の流れの速いこの海域でやることないじゃない。ここ隣県よ?」
マーメイド「ごもっともです…。」
「反省しております…。」

外で行為する時は場所をちゃんと選ばないとこうなる



「結婚自体は後悔してないけど、親戚を家に呼べないのはちょっと複雑だなあ…。」
メロウ「あら、じゃあみんな海で生活できる体にすればいいじゃない。協力するわよ?」
「おいやめろ。」

他人を気軽に家に呼べなくなるのだけは不便



「このすべてが青み掛かった海中の景色…何度見ても飽きないな。」

水中も住めば都である
14/06/15 21:27更新 / 飛燕
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■作者メッセージ
全体編よりボリュームを増やそうとしたら、恐ろしく時間がかかった…。
水辺の魔物の魅力が伝わっていればいいなあ…。

次はロリ種族を考えています!

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