連載小説
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隠された札たち
俺は日野 龍弥。ドラゴン系のイラストを描くことが趣味だ。今日は仕事が休みなので久々に散策に外に出てみたところカードショップを見つけた。
思えば子供の時のカードゲームでもほとんどドラゴンとそのサポートカードなデッキを組んだりするほどのドラゴンが好きだったな。いや、今もイラストを描いているから今も好きだと言うわけだ。でなければ大人になっても描きはしないだろうから…と思い懐かしい気持ちになったのでそのカードショップに入ってみることにした

カードショップに入ると、そこはあまり広くはなくみたことのないカードが並んでいた。自分では描けない美女、美少女の描かれた所謂モンスター娘と呼ばれるカードばかりが並んでいる。そして全年齢対象ならいろいろアウトになりかねないほど際どい見た目やフェチズムを刺激しかねない見た目のカードばかりなのは成人向けか?と思っていると店員らしき女が『いらっしゃいませ』と声をかけてきた。

すると彼女は『ここに来た方たちは、カードのパックを買っていきます。たどり着けた人たちにお売りすることが私の仕事です』と言いスタッフルームに移動し、少しして彼女は一つのパックを持ってきて俺に渡す。そのパックには蛇龍の鱗と書いてあり竜や竜人の女性が描かれていた。まるでこちらを品定めしているかのように見ているのは自分も描くものとして素晴らしいイラストだな…と思い買うことにした。税込150円とリーズナブルな値段でこのクオリティは利益が出るのか?と思うがありがたく買わせてもらうことにした、会計を済ませると説明をしてくれるらしくゴミ箱を用意してくれたので開封することにする。

一枚目はこのカードの世界観の説明が書かれたカードだった。読んでみるとすごい世界をこのカードゲームの作者は思い付いたものだと考えながら二枚目をみる。二枚目はワインらしき瓶が描かれていた。まるで翼のような意匠の施された飾りがついていて銘をドラネ・ロンティと言うらしい。とりあえずわかるのは高そうなワインらしき酒だと言うことだ…三枚目がキャラクターのカードが確定しているらしく見てみると、赤黒い髪と目、濃い小麦色の肌に黒曜石を彷彿させる鱗や翼を持ちそこから赤黒い光が漏れている竜の女性と背中合わせに艶のある朱色の髪と目、緋色の鱗と翼を持つ竜の女性が描かれたカードがあった。そのカードは所謂キラカードでまるで純金を使った箔押しかと言わんばかりの輝きを放ちショップの照明を反射して眩しいくらいだ。

しかし、店員の反応は驚きに満ちていた。というのも今までにないレアリティとのことらしく調べてみたところ新しいレアリティ、シークレットレアのカードだったらしい。随分高いレアリティだなと思っているとどうやら最上位レアのレジェンド以上のレアリティとのことだった。それならこの力の入り具合も頷ける…

驚きもそこそこに、四枚目のカードは店員によると召喚のカードらしく信じられない話だがこのカードを使うとシークレットレアの彼女たちが出てくるらしい…

五枚目は所謂宣伝のカードらしく他のパックが描かれていた…









とりあえずショップから出て帰宅する。信じられないが召喚をしてみることにした。出てくれば話の種になるし出てこなくてもお守りにはなりそうだと思ったからだ

続く
23/03/13 00:05更新 / サボテン
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次回に続きます

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