連載小説
[TOP][目次]
希望の光
簡単なものではあるがラドヌスの墓を作り、そのまま光の示した方向へ向かう

アイン「行けるか?」

セラ「うん。」

携帯可能な食料を数日分とお金を持って光の示した先へ移動を開始する

アイン「…」

セラ「…」

その日はある町で食糧の調達を行う

アイン「よし。」

セラ「アインさん、大丈夫?」

アイン「??」

セラ「あれからずっと魘されてたり苦しそうな顔ばっかり…」

アイン「まあ、自分のしてきた負の遺産の集大成みたいなものを見せられればな…」

セラ「なるほど…」

アイン「反乱、どうなるかな…」

セラ「わからないや…」

アイン「そりゃあ、な…セラとしての意見は?」

セラ「血が流れそう」

アイン「確かに、それはほぼ確定事項だろうな…」

とりあえず夜営の準備をする

セラ「アインさん」

アイン「ん?」

セラ「一緒に寝ていい?」

アイン「まあ、テントは入れるし構わんさ」

セラ「うん…」

そのまま寝床に寝転がる

セラ「今度は、私の番…」

セラは私の額や肩を撫でている、不思議なことに苦しみ無く眠ることができた






















アイン「朝、か」

セラ「おはよう。」

アイン「今日は大丈夫か?」

セラ「うん」

アイン「なら、行こう」

その時、2つの珠から声が聞こえてきた

守護竜「よし、通じましたね」

水の守護竜の声が聞こえた

アイン「え」

守護竜「とりあえず、まっすぐ進めば貴方たちが持っている水で足りると思います」

アイン「でも、痛まないか?」

守護竜「私の力の一端を与えたので痛みはしないと思います」

アイン「ありがとう…」

すると次は風と雷の守護竜の声が聞こえた

守護竜「叛乱は、激しさを増しているようだ」

アイン「ですよねー…」

守護竜「まあ、自業自得だろう…」

アイン「きっかけがなければ自分もまきこまれていたと思うと自己嫌悪と吐き気が…」

すると大地の守護竜の声が聞こえた

守護竜「お前は違う、自分の過ちに気づき清算をして行こうとしている。変わろうとして居るのだから」

アイン「でも昨日は自分の負の遺産の集大成みたいなものを見せられたので…」

守護竜「あれは、流石に我々も怒りを隠せなかった」

アイン「それの原型が自分の作ったものだったので…」

次は炎の守護竜の声が聞こえた

守護竜「いや、お前のは多分移植して命や生活のために開発したんだろ?」

アイン「ですがその結果が…」

守護竜「悪いのは全部そいつとそれを許可した連中だ!むしろお前の技術をそんな方向に使ってなにも感じないのかと思う」

アイン「所詮、生まれは選べないですし。例えどんな無能で愚鈍だろうと貴族の子に生まれれば上に行ける。それがあの国の実態です」

守護竜「俺たちのほうがよほどいい決め方かも知れねぇな…」

アイン「能力で選ぶ?」

すると次は天空竜たちの声が聞こえた

天空竜「そうだ、だが弱いからといって踏み台にはしない。大体能力の低い竜は特殊な能力や才能を持っているからな」

天空竜「セラも、確か弱くて廃棄されそうになっていたがここまでになるとは…」

アイン「セラの特殊な能力、それはとにもかくにもたくさんの力を取り込んでもパンクしない力の容量の多さ。ですね」

天空竜「素では弱くてもたくさんの強化に対応していてかつどの属性にも馴染む。まさに白い基本の姿に相応しい能力だ」

アイン「ですね。」

そして最後に天空竜は言った

天空竜「お前たちの向かう先は、仙竜郷というところだ。」

アイン「仙竜郷?」

天空竜「ああ、竜たちの聖地で病や怪我も治らないものを探すほうが難しいほどの治療設備を誇る場所だ」

アイン「なるほど…」

天空竜「まあ、セラなら無事に治るだろう…」

アイン「了解です」

話を終え光の示した先へ移動を再開する

アイン「…」

天空竜たちは、私を励ますために話を繋いでくれたのだろうか…?

セラ「あれ、なにかな…?」

遠くに小さく何か都市のようなものが見える…

アイン「あれが仙竜郷か…?」

セラ「かもしれないね…」

少ししてその都市に着いた

アイン「違うのか…」

住民に聞くが、どうやらまだ先らしい

住民「仙竜郷から一番近い街だよ。ここで最後の準備に食べ物とかを買って宿で泊まるといいよ。ここでは少し高いけど竜も泊まれる宿もあるし」

アイン「情報提供ありがとう」

とりあえず、食糧を買い宿で泊まる。

セラ「本当に私も入れた…」

アイン「そうだな…」

その日を宿で泊まり、翌朝出発する

アイン「行けるか?」

セラ「うん♪」

再び光の示した先へ移動を再開する

アイン「…」

セラ「…」

セラは息を切らしている…早くしないと

セラ「!!」

セラは着地すると、発作を起こしてしまった…

アイン「こんな時に…」

とりあえず最後の守護竜の家にあった水を飲ませ、私はセラを担いで飛ぶ

セラ「ごめんなさい…」

アイン「今はしゃべらない方がいい…」

そのまましばらく移動していくと、大きな街らしきものが見えてきた

アイン「ここが…」

???「お前、何者だ?」

着いたとたんに門番らしき竜人だろうか?が話しかけてきた

アイン「私はアイン、彼女の治療を頼みたくてここに来た」

???「なるほど…彼女の目を見たが信頼関係は築けているらしいな…」

アイン「これで、いいか?」

目映い光を放つ珠を見せる

???「なるほど…なら入るがいい」

アイン「…」

門番らしき竜人に会釈をして病院に向かう

アイン「ここか…」

???「なるほど…彼女か…」

病院に着くと、人間もいた

アイン「はい、呼吸器に感染した竜腐病です」

???「なるほど…その珠を持つなら君は信頼に値する。手術と治療をさせてもらおう…」

アイン「ありがとうございます…」

セラは手術室に運ばれていった…

おわり
20/09/19 00:00更新 / サボテン
戻る 次へ

■作者メッセージ
どうも、サボテンです。

次回に続きます

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33