黄鋼の守護竜
洞窟は松明なしではかなり暗く、手探りとまでは行かないが視界はかなり悪い…
セラ「見える…」
セラの身体は淡く光り視界を確保してくれている…
アイン「そういえば、光を放つんだったな…わすれていた」
とりあえず奥まで進んでいく
アイン「確かに、地竜はいるみたいだが…」
大地を掘り進む音は聞こえるが、出てきてはいない
アイン「警戒しているのか、それとも…」
首に掛けた袋に入っている二つの珠が、方向を教えてくれるようでその方向にしたがって進む
セラ「これって…」
青白く光る植物が生えている…
アイン「これは…もしかして…」
近づいて見てみる
アイン「この葉の形、花の大きさ、色合い、間違いない…」
セラ「??」
アイン「ユニコーンフラワーだな…」
セラ「ユニコーンフラワー??」
アイン「前の薬が怪我の治療に使う薬なら、こいつは感染症に効くやつだな…」
セラ「採ってく?」
アイン「どうするかな…地竜の薬としてここに生えているのかもしれない」
とりあえず今は採取しないことにした
セラ「わかった」
そのまま進んでいくと、紋章のようなものが壁と床に刻まれていた。ここだけやけに人為的と言うか作られた感が強い…
アイン「これは…」
セラ「うーん…」
セラは床にある紋章の上を歩いている
アイン「もしかしたら…」
セラに紋章にある真ん中の円部分へ居るように頼む
アイン「そして、これを…」
壁にある窪みに珠を嵌めていく…
アイン「!!」
そのまま地面がグラグラ揺れる
アイン「これは…」
すると床の紋章が光り始めた
アイン「乗れ、と言うことか…」
そのまま地面の紋章にある円部分に乗ると、どこかに飛ばされる感覚にと共に珠が手元に戻ってきた
アイン「ここは…」
???「ほう…」
低いが良く通る声が聞こえてきた
セラ「!!」
???「我はこの奥に居る、覚悟があるなら来るがいい」
セラ「アインさん、行こう…」
アイン「ああ…」
そのまま進んでいくと、全身が金属のような質感の鱗に覆われた脚がない巨龍が居た
アイン「…」
セラ「貴方が…」
???「そうだ、お前たちは既に水と風の守護竜から認められたようだな」
アイン「これを…」
そのまま手元に戻ってきた珠を見せる
???「お前たちは、これがなんなのか知っているか?」
アイン「イメージとしては、力を得た証みたいなものかなと思ってます」
???「当たらずとも遠からずだな…」
セラ「知っているなら、教えてください…」
???「お前は、この人間を信頼しているのだな」
セラ「はい、あの時助けてもらわなかったら私は死んでました」
???「そういうことだ」
アイン「??」
???「お前たちが築いた絆の証だ」
アイン「なるほど…」
セラ「そうだったんですか…!」
???「なるほど…確かにお前は多少なりとも信用に値する人間のようだ」
アイン「ですが…」
私のしてきたことを語る
???「なら、尚更だ。償いのためにも、そいつのためにもお前は必要なのだ。」
アイン「…」
???「これを、持っていけ」
金属光沢のある丸い果実のような物体を渡された
アイン「これは…」
???「食わせてやれ、さらなる先に行くために」
アイン「わかりました」
セラ「はい」
アイン「そういえば、ここに来るまでに生えていたユニコーンフラワーは、ここの竜たちの薬ですよね」
???「あの花は、ユニコーンフラワーと言うのか、なるほど…」
アイン「はい、感染症とか菌に感染したときの怪我とかに効く薬の元です」
???「なるほど…ならそれも持っていけ。」
アイン「良いのですか?」
???「お前たちが前に会った水の守護竜の水脈とここは繋がっているのだ、そして、あの水脈の水には強い癒しの力があるからな」
アイン「なるほど…ならありがたく頂きます。セラが怪我をしたときにでも使わせてもらいます…」
そのまま帰りにユニコーンフラワーを採取して、振り返って頭を下げて洞窟から出た
アイン「今からなら、夜に間に合いそうだな」
そのまま飛んで帰宅する
アイン「帰ってこれたな」
セラ「うん」
アイン「で、これ食べるか?」
セラ「もちろん。」
そのまま渡された金属光沢のある丸い果実をセラは齧る、が…
セラ「硬い…」
アイン「もしかして…」
金属光沢のある部分は皮なのかもしれない、良く見ると剥くためらしき部分がある
アイン「予想通りだ、ここからなら剥ける」
そのままナイフを殻同士の繋ぎ目にいれると簡単に刃が通った
アイン「よし、開いたぞ」
そのまま成分分析をするがやはり超高濃度の大地の魔力が溶けている…
セラ「うん♪」
そのまま殻が剥けたところに口を突っ込んで食べている、まあ人間ならともかく彼女なら最善の食べ方か…
セラ「んん〜♪」
どうやら美味しいらしい
セラ「これが、大地の魔力…大きくて硬いけど、優しい…」
そして、彼女は三度踞り、光を放つ
セラ「感じる、水、氷、風、雷、そして大地の力…」
彼女の白い鱗に覆われた箇所へ先ほどの果実を食べる前からあった青、水色、緑色と黄緑色へさらに黄色、オレンジ色がさらにグラデーションのように追加され、それは翼や角、鬣や腕、脚にももちろん追加されていた。
アイン「まだまだ大丈夫そうだな…」
セラ「うん、まだまだ余裕かも」
彼女の力の性質を、私は確信したのだった
おわり
セラ「見える…」
セラの身体は淡く光り視界を確保してくれている…
アイン「そういえば、光を放つんだったな…わすれていた」
とりあえず奥まで進んでいく
アイン「確かに、地竜はいるみたいだが…」
大地を掘り進む音は聞こえるが、出てきてはいない
アイン「警戒しているのか、それとも…」
首に掛けた袋に入っている二つの珠が、方向を教えてくれるようでその方向にしたがって進む
セラ「これって…」
青白く光る植物が生えている…
アイン「これは…もしかして…」
近づいて見てみる
アイン「この葉の形、花の大きさ、色合い、間違いない…」
セラ「??」
アイン「ユニコーンフラワーだな…」
セラ「ユニコーンフラワー??」
アイン「前の薬が怪我の治療に使う薬なら、こいつは感染症に効くやつだな…」
セラ「採ってく?」
アイン「どうするかな…地竜の薬としてここに生えているのかもしれない」
とりあえず今は採取しないことにした
セラ「わかった」
そのまま進んでいくと、紋章のようなものが壁と床に刻まれていた。ここだけやけに人為的と言うか作られた感が強い…
アイン「これは…」
セラ「うーん…」
セラは床にある紋章の上を歩いている
アイン「もしかしたら…」
セラに紋章にある真ん中の円部分へ居るように頼む
アイン「そして、これを…」
壁にある窪みに珠を嵌めていく…
アイン「!!」
そのまま地面がグラグラ揺れる
アイン「これは…」
すると床の紋章が光り始めた
アイン「乗れ、と言うことか…」
そのまま地面の紋章にある円部分に乗ると、どこかに飛ばされる感覚にと共に珠が手元に戻ってきた
アイン「ここは…」
???「ほう…」
低いが良く通る声が聞こえてきた
セラ「!!」
???「我はこの奥に居る、覚悟があるなら来るがいい」
セラ「アインさん、行こう…」
アイン「ああ…」
そのまま進んでいくと、全身が金属のような質感の鱗に覆われた脚がない巨龍が居た
アイン「…」
セラ「貴方が…」
???「そうだ、お前たちは既に水と風の守護竜から認められたようだな」
アイン「これを…」
そのまま手元に戻ってきた珠を見せる
???「お前たちは、これがなんなのか知っているか?」
アイン「イメージとしては、力を得た証みたいなものかなと思ってます」
???「当たらずとも遠からずだな…」
セラ「知っているなら、教えてください…」
???「お前は、この人間を信頼しているのだな」
セラ「はい、あの時助けてもらわなかったら私は死んでました」
???「そういうことだ」
アイン「??」
???「お前たちが築いた絆の証だ」
アイン「なるほど…」
セラ「そうだったんですか…!」
???「なるほど…確かにお前は多少なりとも信用に値する人間のようだ」
アイン「ですが…」
私のしてきたことを語る
???「なら、尚更だ。償いのためにも、そいつのためにもお前は必要なのだ。」
アイン「…」
???「これを、持っていけ」
金属光沢のある丸い果実のような物体を渡された
アイン「これは…」
???「食わせてやれ、さらなる先に行くために」
アイン「わかりました」
セラ「はい」
アイン「そういえば、ここに来るまでに生えていたユニコーンフラワーは、ここの竜たちの薬ですよね」
???「あの花は、ユニコーンフラワーと言うのか、なるほど…」
アイン「はい、感染症とか菌に感染したときの怪我とかに効く薬の元です」
???「なるほど…ならそれも持っていけ。」
アイン「良いのですか?」
???「お前たちが前に会った水の守護竜の水脈とここは繋がっているのだ、そして、あの水脈の水には強い癒しの力があるからな」
アイン「なるほど…ならありがたく頂きます。セラが怪我をしたときにでも使わせてもらいます…」
そのまま帰りにユニコーンフラワーを採取して、振り返って頭を下げて洞窟から出た
アイン「今からなら、夜に間に合いそうだな」
そのまま飛んで帰宅する
アイン「帰ってこれたな」
セラ「うん」
アイン「で、これ食べるか?」
セラ「もちろん。」
そのまま渡された金属光沢のある丸い果実をセラは齧る、が…
セラ「硬い…」
アイン「もしかして…」
金属光沢のある部分は皮なのかもしれない、良く見ると剥くためらしき部分がある
アイン「予想通りだ、ここからなら剥ける」
そのままナイフを殻同士の繋ぎ目にいれると簡単に刃が通った
アイン「よし、開いたぞ」
そのまま成分分析をするがやはり超高濃度の大地の魔力が溶けている…
セラ「うん♪」
そのまま殻が剥けたところに口を突っ込んで食べている、まあ人間ならともかく彼女なら最善の食べ方か…
セラ「んん〜♪」
どうやら美味しいらしい
セラ「これが、大地の魔力…大きくて硬いけど、優しい…」
そして、彼女は三度踞り、光を放つ
セラ「感じる、水、氷、風、雷、そして大地の力…」
彼女の白い鱗に覆われた箇所へ先ほどの果実を食べる前からあった青、水色、緑色と黄緑色へさらに黄色、オレンジ色がさらにグラデーションのように追加され、それは翼や角、鬣や腕、脚にももちろん追加されていた。
アイン「まだまだ大丈夫そうだな…」
セラ「うん、まだまだ余裕かも」
彼女の力の性質を、私は確信したのだった
おわり
20/09/08 15:09更新 / サボテン
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