絶対絶命!!自警団壊滅の危機!!(後編)
ほとんどの自警団が壊滅・・・・多くのものが死んでしまい、もはや絶望としか言いようがなかった・・・・・。だが、彼らは決して諦めなかった。それは守るべきものがあるからだ。
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〜診療所〜
「ルーク・・・ごめん・・・あたしが・・・あんなことで・・・」自分を責めて泣き崩れるロゼリア。
「あんまり自分を責めないで・・・・ロゼリア・・・」ロゼリアを慰めるマンドラゴラのプロネ。
「あなた!!お願い目を覚まして!!!!!!!!」アランさんの手を握り必死に名前を呼ぶシェリア。
「イル・・・・・お願いだから・・・目を覚まして」治癒魔法でイルの治療に当たる安曇。
「ナール・・・・すまないが・・イブシの包帯を取り替えてくれ・・・こちらも治療で手が開いてないんだ・・・・すまないが」ベルガンの両手の治療に当たってるクネイタ。
「はい・・・・」頷ずくと、イブシの包帯を替えてくるシースライムのナールルベル・・・イブシがいるベットに行った。だが・・・・・
「い・・・いない!?」驚くこともない、さっきまで寝ていたイブシがいないのだ。そして、そばにあった忍者刀と黒頭巾も無くなっていた。
ちょうどその時、診療所の前に立つ白いローブと木の杖を持った青年とゾンビがいた。
「ここですね・・・」診療所の様子をみた青年がつぶやいた
「ええ・・・急ぎましょう・・・・火が消えかかってるは・・・ゲベール」
「あぁ・・・若い命を無駄には出来ない」そう言うと何かを唱え始める。それと同時に、診療所が白い光に包まれた・・・・・・・
「!!・・・・ルーク」ロゼリアが顔を上げた瞬間、ルークの皮膚は元に戻っており、それと同時に目を覚ますルーク。他の団員達も次々と目を覚ます。
「一体・・・・何が起こったんだ?」唖然とするクネイタ。死んだはずのアランが生き返り、ベルガンも両手の傷がふさがっていた。
「皆さん・・・もう大丈夫みたいですね・・・・」入り口の方から聞こえてくる声・・・・
「あなたは?」質問するアラン。
「私は・・・ゲベール・・・・・ゲベール・ケルドラン」
「ゲベール・・・あの大賢者ゲベール・ケルドラン!!!」
「そうです・・・今日来たのはあなた達を助けるための来ました。私以外にも他の皆さんが各団員達を助けに行ってます」
「それは・・・・なぜです。面識もない我々を助けに・・・」
「それは、この町にある男が来たとの情報があったので、この町に来ました。その男の名はグレック・ハリソン」
「グレック・ハリソン・・・・聞いた事がある。昔、戦争に巻き込まれた自分の命を助けてくれた、国王と王女を敵国に殺され、その戦争に加担した国の王や傭兵達を殺している男・・・・」
「そうです。グレック・ハリソンは、ある男を探してこの町に来たのです・・・その男の名はアルドラド・T・タイラント!!!」
「団長!!!」
「はい!!急がなければ、彼の命が危ない。そう思い、我々は貴方方をを助けに来たのです。案の定彼は、多くの犯罪者達を集めこの町を攻めて来ました」
「団長が危ない!!!早く行かないと!!!」そう言って、ルークがベットから立ち上がろうとしたが、体中に激痛が走った。
「ぐおぉ!!」
「外傷は、何とかしましたが、肉体自体の再生には、まだ時間が掛かります・・・ゆっくり休んでください」
「だが、団長が・・・・」
「安心してください、我々〔ガルーダ部隊〕と〔ありちゅ騎士団〕が救援に向かってます。・・・ですから、今は休んでください」
「わ・・・わかりました」
アランやルークがベットで横になると、ゆっくりと目を閉じた。イルは、無理にでも行くと言い、安曇に止められていた。ベルガンは、
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〜公園〜
「クソ・・・・こいつ、強すぎる!!」グリムダガーを握って戦ってるトリッシュ。高周波を出しても、斬りつけても攻撃は当たらない。
「いや〜〜楽しかったですよ!!!トリッシュさん・・・でももう飽きちゃったので・・・そろそろ、死んでもらいましょうか!!」投げナイフを懐から取り出しそれを、トリッシュ目掛けて投げた。その時だった・・・・見たことある火の玉がロジャーの帽子に当たった!!
「あちちちちちち・・・・・誰だ!!!ぼくちんの遊びを邪魔した奴は!!」
「またせたねぇ〜トリッシュ・・・」その飄々とした喋り方・・・・・間違いない!!
「イブシ!!!!!」そこにいたのは診療所で寝ていたはずのイブシだった。
「そ・・・そんな馬鹿な!!!お前は、死んだはずじゃ!!!」驚くロジャー。
「まぁ〜確かに死んだよ・・・・でも、あっしじゃないよ・・・あっしの身代わりになった、分身のほうだねぇ〜〜〜。でも、少しわき腹を掠っちまいましたが・・・・」わき腹の部分が血でにじんでいた・・・
「さぁ〜ロジャー・・・・年貢の納め時だよ〜」
「!!!!・・・・でも、ぼくちんはまだ捕まる気はないので・・・さいなら〜〜〜〜」そう言うと閃光玉を投げ、その場から消えたロジャー。
「待て!!!」追いかけるトリッシュ
「追うな!!トリッシュ!!」
「でも・・奴は・・・・」
「ロジャーには戦う意志はもうないよ〜。それよりも、この首輪を何とかしないとね・・・・」イブシはルシィルの首についてある首鋼鉄に目をやった。
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〜遺跡入り口〜
「く!!こいつら・・・打撃が効かないよ!トラッシュ!!!」後ろに下がるカナミ。
「だめだ・・・死人相手じゃ・・・針が効かない・・・・」息切れしているジャック。
「クソ!!!爆弾も効かねぇのかよ!!!」苦い顔になるトラッシュ。
「だめ・・・・もう・・・立てない」剣が下に落ちるジェーン。
「もう終わりか・・・・つまらないね」
「あいつ、剥製決定!!!」
「うおおおおおおおおおおおお」
「よくも、ぼくをぶっ飛ばしてくれたね・・・」斬りつけられても、爆弾で吹っ飛ばされても、平気なフェイランと霧崎3兄弟。
「さぁ!!!フィナーレだ!!!!」そう言うと4人に襲い掛かるフェイランと霧崎3兄弟。その時、霧崎3兄弟の顔に何かが張り付いた。その瞬間、その場に倒れる霧崎3兄弟。
「何が起こったんだ!?」驚く、フェイランにも何かが張り付きその場に倒れてしまった。
「遅くなり申し訳ない!!」草むらから現れたのは、長髪の男・・・・
「隼空!!!」大声で名前を呼ぶトラッシュ。
「隼空・・・こいつらに何をしたんだ?」不思議そうに言うジャック。
「相手が死人ならだと思い、この呪符を使ったんですよ」そう言うと、霧崎3兄弟についている同じ物を懐から取り出した。
「すごいじゃないか!!!隼空!!!」
「しかし、こいつらが生き返ったと言うことはネクロマンシーがいるという事・・・・・・ところで、ゴミナント隊長達は?」隼空があたりを見回した。
「隊長たちは、遺跡の中だ。そろそろ、戻ってきてもおかしくないはずなんだが・・・」
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〜遺跡内部〜
「どうした!!!ゴミナント!!!」倒れたゴミナントの顔を踏みつけながら、言うグレイ。
「く・・・・・ゴミナント・・・・・」
「あなた・・・・・」手足に緊縛魔法が掛かっていて助けられないジャグとキューブそして、アニー。
「弱くなったな!!ゴミナント・・・まぁ、子どもがあんな状態じゃあ俺に手も足も出せないがな!!!」ミナちゃんとラジーナちゃんが、十字架にくくりつけられていた。
「さぁ・・・長いこと待ったが・・・これで、てめぇに復讐ができる!!死ね!!!ゴミナント!!!」ハルバーとをゴミナント目掛けて振り下ろそうとした時だった。どこからか幼い子どもの声が響き渡った・・・・
「ちょっとまった〜〜〜〜」
「させないだお!!」
「ちょっとまつですぅ〜〜!!」
「そ・・・・そうです・・」
「あくはゆるさないです」
「許さないわよ!!!」
「な・・・・・・なんだ!!!貴様ら!!!」いきなり現れた子ども達に驚くグレイ。
「「「「「「わたしたちは!!!!ありちゅきしだん!!!!」」」」」」
「ありちゅ騎士団??・・・ガキのお遊戯じゃないぜ!!!まぁいい、子どもを殺すのもわるくねぇ・・・・・死ねええええええええ!!!!クソガキ!!」ありちゅ騎士団に突っ込むグレイ。
「いくよ、キッドちゃん」
「うんだお。だんちょう」二人は木の剣を構え、グレイの顔面と股間に当てる!!
「ふおおおおおお!!!!」悲痛な叫びと共に倒れるグレイ
「いまです。レタスちゃん」
「うん!!!!きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」物凄い悲鳴でグレイの耳元で叫ぶレタスちゃん。
「ぎゃあああああああああああ・・・・・・・・・・・・」そのまま、力なく倒れるグレイ。
「く・・・くそがきゃああああああああ!!!!!!!」グレイは立ち上がるとハルバートを手にとりレタスちゃんに襲い掛かる。そんな、グレイの目の前に一人の妖弧が出てきた。
「アンタみたいな奴は・・・この町から出ていきな!!!!【猛孤竜撃脚!!!】」
「ぐあああああ!!!!!」遺跡の壁を打ち破って空高く打ち上げられるグレイ・・・・
「す・・・すげぇ・・・・・」唖然とするジャグ
「す・・・すまない・・・」妖弧お姉さんに助けられるゴミナントさん
「パパ〜〜ママ〜〜〜」
「ジャグおじさん!!!」十字架に縛られていたミナちゃんとラジーナちゃんを助けた。ポテチちゃんと潮ちゃん
「ありがとう!!ありちゅ騎士団」アニーさんがミナちゃんを抱きしめながらありちゅ騎士団にお礼を言った。
「そんな〜〜〜」赤くなるアリスのありちゅ。
「すごいだお」胸を張って言うバフォメットのキッドちゃん。
「てへへ・・・」微笑むレタスちゃん。
「は・・・はずかしい////」恥ずかしがる潮ちゃん。
「当方は、うれしいです」笑顔で言うポテチちゃん。
「みなさん急ぎましょう!!今の衝撃で遺跡が崩れます!!!」妖弧お姉さんの一言で、一斉に出口に向かうゴミナント達。
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〜町の中心〜
「だめだ!!大元を叩かないとこいつら倒せねぇ!!」ミギーがライオンの人形と戦いながら言う
「でも、そいつが見当たらない!!」
「きゃ!!」
「レフィア!!」レフィアの悲鳴を聞いて、駆け寄ってくミギー。
「大丈夫か、レフィア!?」
「平気・・・・でも・・・こいつら・・・・」人形たちは、ミギー達の周りを取り囲み、今でも襲い掛かろうとしていた。
「もう、勝てないのか・・・」そう思った瞬間、どこからか声が聞こえてきた。
「悪人は皆・・・殲滅する!!」同じような人形が、ミギー達を取り囲んでいた人形達を破壊し始めた。
「こ・・・これは・・・」
「皆さんご無事で!!」
「「「「ミラージュさん!!!!!」」」」
そこにいたのは、ロエン喫茶の専属パティシエ。ミラージュさんがいた。
「さて、人形はもうこれ以上襲ってこないでしょう・・・」指を鳴らすと、今までいた、人形達が消えた。そして残ったのは、無残にも破壊された人形達であった。
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〜広場〜
サーシャ、カリネ、そしてヒルトンが倒れている所に来る赤いマントの男・・・
「燃やしがいのある奴らだな・・・生きてるのか?」サーシャの顔を蹴りつけながら言うテッド。
「あぁ・・生きてる・・・・・気絶してるだけだ」ヒルトンの首筋に手をやるゲルク。
「あ〜あ。せっかく殺せると思ったのに・・・・まあいいか!!」不適な笑みを浮かべながら話すジュエル。
「さて、そろそろ燃やすか・・・・」そう言うと、テッドの周りから炎の竜巻が起こり始める。
「さぁ・・・・・灰になるまで燃えろ・・・・炎5式!!!!【火炎風】」
サーシャ達の周りに炎の竜巻が起こり、サーシャ達を燃やし始めた!!
「燃えろ!!!燃えろ!!!!」燃え上がる炎の竜巻。しかし、炎の竜巻は徐々に弱まってきた・・・・
「何故だ!?なぜ消えていく!!?」炎の竜巻に魔力を込めるが、その力はどんどん弱まっていった。
「ふははははははは!!!!!!!そんな子供だましの攻撃など効くかあああ!!!」炎の竜巻から出てきたのは赤褌一丁の大柄な男が出てきた。
「お・・・おまえは・・・・3番隊隊長!!!ロナルド・レット!!!」テッドが震えながら言った
「分が・・・・悪いな・・・」
「あ〜・・・・ぼく逃げてもいいかな?」
「さぁ!!!俺の部下や仲間が世話になったな!!お礼は、この拳でいいか」ポキポキと指を鳴らすロナルド。
「ク・・・クソ!!!引き上げだ!!!!!」黒煙に包まれその場を後にするテッド達。
「ふはははは!!!完全勝利だな!!!」大声で笑うロナルド。
「・・・・・た・・・・たい・・・・たいちょ・・・う・・・」大声と共に目を覚ますサーシャ。
「サーシャ!!」
「隊長・・・すいません・・・・・俺が、弱くて・・・・エスポジオネが・・・・」涙を出しながら言うサーシャ。
「安心しろ!!奴は無事だ!!!!今、サイエンが治療している・・・・」
「よ・・・よかった・・・・・・」そう言うと静かに目を閉じるサーシャ。
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〜荒野〜
「・・・・我々の負けだ・・・・・タイラントよ」
「どういうことだ・・・・ブラック」お互いに、武器を納め話すタイラントとブラック。
「我々のボスから撤退命令がきた・・・・・」
「・・・・・・」
「さらばだ・・・・タイラント」暗闇に消えていくブラック。
「待て!!!ブラック!!!!!」そう叫んだが、闇の中に消えるブラック。
数日後、半壊した街を直すべくジャイアントアント達が復旧作業に乗り出したのは言うまでもない。
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〜バフォ様屋敷〜
「ふぅ〜〜久しぶりに疲れました・・・・・・」肩に手をやるゲベール・ケルドラン
「明日から・・・仕事・・・・・」うなだれるミラージュ。
「むにゃ・・・・むにゃ・・・・・・」すやすやと寝息を立てるありちゅ騎士団
「急に呼び出してすみません・・・・みなさん」
「いいんですよ。さて、リーダー・・・いや・・・・カルア・・・・でいいんですよね?」ゲベールが問い掛けた。
「いいですよ、ゲベール・・・・・ところで、デルキオラとあか又はどこに?」
「デルキオラは、ありちゅの枕にされてるよ」ミラージュがありちゅ騎士団が寝ているソファーに目をやる。そこには、無表情だが何故か頬を赤くそめているデルキオラの姿があった。
「あか又は、また何処かにいきましたよ・・・」呆れるゲベール。
「そうか・・・・・せっかく、うまい料理を作ったのに・・・・・」テーブルには、数数多の料理がずらりと並んでいた。
「ところで、カルア・・・・今回の襲撃・・・・」
「わかってる。多分自警団の実力の確認だろう・・・・」
「そうか・・・・やはりな・・・・どうする・・・これから」
静かにこれからのことを語りかけるガルータ部隊・・・・・・。屋敷から、見える、森は紅く染まっていた。
11/09/18 23:58更新 / pi-sann
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