連載小説
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クロクロ龍ルート 雨と貴方とオレと約束
「神様というのは皆から奉られなければいけないのですよ」
「?」
「神様だから、ここで皆の願いに答えなければいけません」
「?」
「そうは言っても、ここには村なんてない山奥なのです―

―…だから、とても寂しいのです。

誰も来るわけがない。誰も私を知らない。神として崇められても誰も近寄らない。それは昔も、今も変わらない。だから私は…」
「…」
「…私は、ずっと一人なのです」
「…だったら、ボクが」
「どうしたのですか?」
「ボクが、一緒にいてあげる」
「…っ」
「ボクが、お嫁さんになって、それでずっと一緒にいてあげる。それなら寂しくないでしょ?」
「…ふふ。もう、ゆうたったら。それを言うならお婿さんですよ」
「うん、それになって、お嫁さんになって、一緒にいる!」
「まったく…それなら、約束して下さい」
「約束?」
「はい、いつか、きっと…忘れることになってしまうでしょうけど…それでも、今だけは…」
「…?」
「約束を…果たしてくれるように」
「うん、果たすよ!おじいちゃんが言ってたもん。約束を果たすのは何よりも大事な事だって。だから、約束するよ!」
「それじゃあ、指切りを…ね?」
「うん!」

「「ゆびきりげんまん、うそついたらはりせんぼんのーます、ゆびきった!!」」
前編12/03/01 21:19
中編12/03/07 20:33
後編12/03/15 20:20

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