読切小説
[TOP]
魔物娘といっしょ! ビーチ編
 アオオニさんと一緒の場合

「さぁ〜てぇ、それじゃあちょっとおきまでおよいでこようかしらっとぉ……ひっく!」
「あれぇ? おかしいわねぇ、はまべがぐらんぐらんゆれてるわよぉ?」
「まさかじしんなのぉ!? みんなぁ、にげてぇ! つなみがきたらあぶないわぁっ!」

 はいはい、飲酒後の水泳は危ないから絶対に止めましょうね。



 リャナンシーちゃんと一緒の場合

「ちょっと、そこの線ガタついちゃってるわよ。もっと抜くように線は引かないと」
「あ、今度はバランスが悪くなってる! 肝心なのは細かいところじゃなくて、全体の比率なのに!」
「これじゃ合格点はあげられないわ! 分かったら今すぐ書き直しよ、書き直しっ!」

 いやいや、砂浜の落書きに本気になられても困るんだけど……。



 サラマンダーさんと一緒の場合

「ふぅ……遠泳勝負、私の勝ちだな。まだまだお前も修行が足りないようだぞ、ふふん」
「しかし思ったよりも熱くなってしまった。この尻尾の炎も、剣での勝負に劣らず燃え盛ったぞ」
「……なんだ、何をそんなに怪訝そうな表情をしている?」

 いえ、水に濡れても尻尾の炎が消えないのが不思議で不思議で……。



 魔女ちゃんと一緒の場合

「うわぁ〜っ! 見て見て、お兄ちゃん! 海がすっごい青くてキレイ!」
「ん? この浮き輪? うん、そこの海の家で買ってきたの」
「実はわたし泳げなくて……えへへ、ちょっと恥ずかしいな♥」

 あざとい……でも可愛いから許しちゃう。



 ユニコーンさんと一緒の場合

「ウフフ……恋人同士、夕日の浜辺で追いかけっこ。私ずっと憧れていましたの♥」
「さぁ、あなた様ー! 早く私を捕まえてくださいなーっ!」
「ほーら、あなた様ー! このままでは日が暮れてしまいますわよーっ!」

 ま、待ってくださいっ! 馬の脚で逃げられたら追いつけませんからっ!



 サンドウォームちゃんと一緒の場合

「ふわぁ〜、おっきなみずうみ〜……」
「うみっていうの? うん! わたし、うみのことすっごくきにいったよ!」
「だってスイカがこんなにたーくさんおちてるんだもんっ! わ〜い、いただきま〜す♥」

 ああああぁぁぁぁッ!? ダメっ、それは人のスイカだから食べちゃダメええええぇぇぇぇっ!



 マンティスさんと一緒の場合

「もう少し右……? そう、こっちなの……」
「そこ……ッ!」
「……つまらないものを切っちゃったわね」

 うわぁ、スイカが見事に真っ二つ……。



 ホブゴブリンちゃんと一緒の場合

「もう少し右ですか〜? えっとぉ、こっちでしょうか〜」
「行き過ぎですか〜? それじゃあ、もっとこっちでしょうか〜」
「う〜ん、ここの辺りな気がします〜。せぇ〜のぉ〜……――」

 ちょっ、スイカは向こうだからこっちに来ちゃ――ひいいいいいいぃぃぃぃぃぃッ!?



 ジャイアントアントさんと一緒の場合

「見て見てっ! こんなに立派な砂のお城が出来たんだよっ!」
「こっちがエントランスで、そこを潜るとダンスホール! 他にも部屋がいっぱい!」
「それでね……こっちが私たちのスイートルームなんだ♥ えへへ、どうかな?」

 す、砂のお城なのに中に入れるものが出来るなんて……。



 唐傘おばけちゃんと一緒の場合

「うぅ……あのビーチパラソル、すごくキレイ……」
「あっちの水玉の子も華やかだし、向こうのレース付きの子はすっごくオシャレだし……」
「ご主人様ぁ……私、傘としての自信がなくなりそうですぅ……」

 安心してよ。キミより可愛い傘なんてこの世にいないからさ。



 エンジェルちゃんと一緒の場合

「どこまでも広がる青い海!」
「空に浮かぶ白い雲のコントラスト!」
「そして浜辺に降り立つ純白の天使! どうです、完璧な組み合わせでしょうっ!」

 キミのドヤ顔って何故かすごい似合うよね。



 デビルちゃんと一緒の場合

「どこまでも広がる青い海!」
「空に浮かぶ白い雲のコントラスト!」
「そして浜辺に降り立つ魅惑の小悪魔! どう、完璧な組み合わせでしょっ!」

 そのドヤ顔、向こうのエンジェルちゃんと良い勝負してるよ。



 ホルスタウロスさんと一緒の場合

「ご主人様、どうですか〜? 今日のために買った水着です〜」
「店員さんがお勧めしてくれたんです〜。ちょっとサイズがちっちゃい気がするんですけど〜」
「あら〜? ご主人様、お鼻押さえてますけど、どうかしましたか〜?」

 すみません……貴女の水着姿を見たら、鼻血が止まらなくて……。



 メドゥーサちゃんと一緒の場合

「あら? アンタ鼻を押さえてるみたいだけど、どうかしたのかしら?」
「そんなに慌てなくたって良いわよ? 鼻血ぐらい、私がすぐに止めてあげるから」
「さぁ……覚悟はできてるんでしょうねぇ……!」

 ごめんなさいもう向こうのホルスタウロスさん見て鼻の下伸ばしたりしませんから許してくださいサングラス外さないでください止めて足が石になっちゃうと泳げなくなっちゃうから海の底に沈んじゃったらもう浮かび上がってこれないから鼻血どころか息の方が止まっちゃうから(ry



 メロウさんと一緒の場合

「あ、見てっ! あっちにクジラがいるみたい! きゃー! すごい、潮吹いてる!」
「え、何? せっかくだから私の潮吹きも見たいって? やだもう、なに言ってるのぉ!? 貴方ってば本当にえっちなんだから♥」
「仕方ないなぁ。それじゃちょっと人の来ない岩陰の方に――」

 下ネタは自重してください。小さい子に聞かれでもしたらどうするんですか、まったく。



 アリスちゃんと一緒の場合

「ねぇねぇ、おにいちゃん。メロウさんもクジラさんみたいにお潮が吹けるの?」
「え? えっとね、さっきあっちにいたメロウさんが『せっかくだから私の潮吹きも見たいって?』って言ってたの」
「……? おにいちゃん、お顔が赤いよ? だいじょうぶ?」

 いや、そのね……? 吹けるといえば吹けるというし、でもちょっとクジラさんのお潮とは違くって、旦那さんの前じゃないとできないっていうか……あ、アハハハハハ……。



 ガーゴイルさんと一緒の場合

「……………………………………………………………………………………」
「……………………………………………………………………………………」
「……………………………………………………………………………………きゅうぅ〜」

 あぁもう、身体が石なのに無茶するから溺れるんですよっ!






 ドラゴンさんと一緒の場合

「……………………………………………………………………………………」
「……………………………………………………………………………………」
「……………………………………………………………………………………きゅうぅ〜」

 すみません! まさか泳げなかったなんて知らなかったんですっ!
17/04/06 17:59更新 / まわりの客

■作者メッセージ
サハギンちゃんと海に行きたいです。もちろん海で一緒に泳ぐのも良いけど、海に行った後で一緒にお風呂に入りたいです。

「さっきは楽しかったね」なんて言いいながらサハギンちゃんの頭を洗ってあげてるとこっちを振り返ったサハギンちゃんがちょっとだけ笑いながら頷いてその様子があんまり可愛いもんだから思わず後ろからギュってしちゃったりしてサハギンちゃんは最初ジタバタしてたけどそのうち抵抗しなくなってこっちの腕を同じようにギュって抱きしめてくれたりしてそれでしばらくキレイな髪に顔を埋めてるんだけど次第にサハギンちゃんが「……んっ」とか艶っぽい声をあげ始めて(ry

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33