連載小説
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第四話
 硬いベッドに寝転び、ぼうっと天井を眺めて。
 そうして、どれほどの時間が経ったことでしょうか。

 「………………………暇です」

 私、シュドネアは暇を持て余していました。
 というのも、今日は家にエノがいないです。
 なにやら日雇いのお仕事をしに行ったようで、私は一人お留守番をしているというわけです。

 「はぁ……寂しいものです」

 ため息を一つ。
 彼が傍にいないだけで、まるで胸に穴が空いたような感覚に陥ってしまいます。
 どうしようもなく、寂しい。人肌が恋しい。彼の声が聞きたくて仕方がない。

 「退屈です……やることもないですし………」

 家事は一通り済ませましたし、どこかに遊びに行くアテも私にはありません。
 完全に、することがないのです。

 「………オナニーしましょう」

 じゃあもうオナニーくらしかやることありませんね。
 そう思い至った私は、慣れた手つきでシャツのボタンを外し、衣服を全て脱ぎ捨てます。

 「ふふっ、想い人のベッドでするというのは、なかなかに興奮しますね…♡」

 魔王城(実家)でするのとは全く違う感じです。
 なんだかイケナイことをしているようで、胸が高鳴ってしまいます。

 「ですが……少しばかり怖ろしくもありますね」

 多分、今の私はとても敏感です。
 自分でも分かるくらいに興奮して、膣口は既に愛液で濡れ、乳首はピンと勃ってしまっています。

 この状態で性感帯に触れたら、はたしてどれほどの快楽に襲われるのか。
 そう思うと、少々恐怖を覚えます。

 「はぁ……♡ですがやっぱり、我慢はできませんね……♡」

 ええ、我慢なんてできません。
 彼のベッドの上で、彼のいない間に、イケナイことをする。
 背徳感、なのでしょうか。ゾクゾクとした欲情が私を焦がしていくのです。

 「裸になっただけで、こんなにも濡らして……♡」

 ただそれだけで子宮がきゅんきゅんと疼き、愛液が溢れて内股を濡らしていきます。
 どうやら完全にスイッチが入ってしまっているようです。
 我慢なんて、出来るはずがありません。

 「はぁっ……♡はぁっ……♡もう、シちゃいましょう……♡」

 私は欲望に抗えませんでした。
 恐る恐る、物欲しそうに濡れた秘裂を指先で撫でてあげます。

 「んぁぁぁぁぁぁっ♡♡」

 ただそれだけで、身体がのけ反るくらいの快感に襲われました。
 口からは甲高い声が漏れ、撫でられた蜜壺がひくひくと痙攣し始めます。

 「はぁっ♡はぁぁっ♡これっ、きもちいっ♡♡」

 ぐちゅっ、ぐちゅっ。
 卑猥な音を立てながら、入口を執拗に擦ってあげます。
 一つ擦るたびに、電気を流されたみたいな快楽に貫かれて。
 私は浅ましく、快楽に溺れていくのでした。

 「あぁっ♡乳首もっ、疼いて…♡ひゃぁんっ♡♡」

 こうやって蜜口を弄っていると、段々と胸に熱がこもってきます。
 乳首が疼いて熱くなり、そのもどかしさに耐えられず指で触れれば、それだけで強い悦楽が弾けました。

 「んっ♡ちくびっ♡きもちいいですぅっ♡♡」

 カリカリ、カリカリと指先でぷっくりと膨らんだ乳頭を引っ掻いていく。
 こうやって乳首を弄りながら、おまんこを刺激するのがたまらない。

 「うずうずっ♡とまらないぃ♡おむねっ♡へんですぅっ♡」

 ああ、こんなにも気持ちいのに、だけどどこか物足りない。
 その理由は、とても簡単に分かりました。

 「はぁぁぁっ♡またっ、ぺろぺろっ♡してほしいですぅっ♡」

 あのとき、エノに舐めしゃぶられたその感覚がまだ残っていて。
 あの快楽に比べると、どうしても自分の指では満たされないのです。

 「ほしいっ♡もっと、ひぁっ♡♡いじって、ほしいですっ♡♡」

 指に唾液をたっぷり絡めて、乳首をねっとりと責め立てる。
 ほんの少しでも、あの舌の感触に近づけたかった。
 もっとも、彼に弄られる快楽に比べれば、こんなものたかがしれているのですが。

 「ふ、ふふっ♡授乳プレイでイッって…♡♡あぁん♡思い出したら、また…っ♡♡」

 あのときのことを思い出すだけで、胸の感度が増してしまいます。
 敏感になった胸を指で弾けば、甘くてもどかしい快楽が身体中に走り、腰が砕けそうになりました。

 ああ、このことをお姉様や妹たちに自慢してみたい。
 お胸をいっぱい苛められて、リリムミルクを飲ませて上げたと、そう自慢したらきっとみんな羨ましがることでしょう。

 「毎日だって、あんっ♡シて、あげたい……ひぃっ♡」

 あんなにも気持ちよくて、エノもお腹いっぱいになれるのですから。
 毎日できたら、エノが私のミルクだけを飲んでくれるなら、それはとっても気持ちよくて幸せだと思うのです。

 でもきっと、エノは恥ずかしがるのでしょうね。
 顔を真っ赤にして、恐る恐る胸に吸いついて。
 だけど途中から彼も興奮しちゃって、私をたくさん責め立ててくれる。

 あぁ……♡想像しただけでゾクゾクしてしまいます…♡♡

 「んぅ……♡おっぱい、あつくなってぇ……♡♡」

 秘所を弄るのをやめ、両手で乳頭をこね回します。

 「やぁっ♡おむねっ♡きもちいいぃっ♡」

 こりこりと指で押しつぶしたり。

 「ひぃぃっ♡かりかりっ、らめぇっ♡」

 根元から頂点まで爪で引っ掻いたり。
 
 「これっ♡これしゅごいっ♡ちくび、じんじんしますぅっ♡♡」

 指でつまんでくにくにしたり。
 そうやって乳首快楽に浸って、官能を高めていきます。

 「もうっ♡もうだめっ♡イクっ♡イキますぅぅぅぅっ♡♡」

 きゅっ、っと強く乳首をつまんだ瞬間、一気に快感が弾けました。

 「ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡♡♡」

 背中が反り返り、身体がびくびくと大きく跳ねます。
 目の奥がチカチカする。
 びくびく、止まらない。
 甘くて熱い快楽の塊が、私を侵し続ける。

 「はぁ……♡オナニー、きもちいいですぅ……♡♡」

 私は今、夢見心地でした。
 身体中が気持ちよくて、頭がぼーっとして。
 何も考えず、ただ悦楽に身を委ねている。

 「んん………♡もっとぉ……♡♡」

 快楽に浸かりきった身体は止まらない。
 もっと気持ちいことがしたくて、勝手に疼いてしまいます。

 「ふぁっ♡♡あぁんっ♡♡ひぅ…っ♡♡」

 乳首弄りがやめられない。
 すりすりすり♡乳頭をなでなで。
 かりかりかり♡爪で弾いて。
 こりこりこり♡乳首きゅっきゅ。
 あぁ……♡♡気持ちよくってやめられません……♡♡

 「んふぅ……♡しきゅう、うずいてぇ……♡」

 ずっと乳首ばかりでご無沙汰な蜜壺が、きゅんきゅんと疼きだします。
 虐めて、虐めてと愛液の涙を零しながら、私の肉筒はひくつくのでした。

 「っ♡………はぁ…っ♡」

 熱い吐息を漏らしながら、一度体勢を変えます。
 お尻を突き上げ、顔をベッドに押しつける体勢。
 浅ましく挿入をねだる雌のような体勢です。
 他の誰かがいれば、ぱくぱくと開閉し、涎を垂らす秘所がよく見えたことでしょう。

 「すぅ……はぁ……♡♡エノの、匂いがしますぅ……♡♡」

 ベッドに残った彼の匂いが鼻孔をくすぐれば、それだけで腰が砕けそうになってしまいます。
 こうしていると、まるで彼に包まれているようにさえ感じてしまい、私の身体はより一層蕩けていくのでした。

 「おまんこ、もうだめですぅ……♡♡うずうず、むりぃ…♡♡」

 最愛の人の残り香に触れたことで、子宮のもどかしさが限界に達する。
 もう駄目です♡弄ってもらえないと、頭がおかしくなりそうです…♡♡
 悦楽に焦がされて、胸を弄っていた右手が勝手に下腹部にあてがわれる。

 「ひああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡♡」

 とろとろになった秘所に指を滑り込ませた瞬間、大きな快感が身体中に走りました。
 きゅうきゅうと膣肉が締まり、私の指に吸いついてきます。
 それはまるで、もっともっとと快楽をせがんでいるようでした。

 「んっ♡ふあっ♡ひっ♡♡ん〜〜〜♡♡」

 ゆっくりと抜いたり、挿れたり。
 そうやって指と媚肉が少し擦れただけで、イってしまいそうなほどの快楽に襲われます。

 「わたし、おかしいですっ♡♡こんなっ、びんかんなのっ♡♡ひぃぃっ♡♡」

 こうやって自分を慰めるのは慣れているはずなのです。
 なのに今の私は、まるで初めて性感を知ったかのように、甘い悦楽に翻弄されてしまっています。

 どうしてこんなことになっているのでしょうか。
 ああ、それはきっと………………

 「ひゃあぁぁっ♡♡すきっ♡すきですぅっ♡♡エノっ、エノぉっ♡♡」

 それはきっと、私が恋を知ったからなのでしょう。
 この場にいない彼の名を叫びながら、感じるところを責めていく。
 彼の匂いを感じながら、自分を慰める。
 それがたまらなく、気持ちいい。

 (ああ、エノは私を、どんな風に責め立ててくれるのでしょうか……♡♡)

 いつか彼と交わったとき、どんなことをされてしまうのか。
 それを想像しただけで、身体中の感度が跳ね上がり、膣の締め付けが強くなる。

 (あぁ…♡楽しみすぎます…♡)

 彼は優しく私を愛してくれるのでしょうか?
 それとも、激しく求めてくれるのでしょうか?
 まぁ、例えエノがどのように愛してくれたとしても、私は幸せになってしまうのでしょう。

 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ♡♡♡」

 だって、こんなにも感じてしまうのですから。

 「っぁ♡♡そこっ♡ひぁ、きもちいっ♡♡もっとしてっ♡♡」

 こうやって這いつくばり、ナカに指を出し挿れしていると、まるで後ろから突かれているかのような気分になります。
 お相手は当然、最愛の彼。エノと、獣みたいな交尾している。
 そんな夢想を描きながら、ぐちゅぐちゅと膣内を掻き混ぜていきます。

 「そこっ♡らめぇっ♡♡おかしくなりましゅぅっ♡♡」

 自分の指を彼の男性器と重ねて、一切容赦なく敏感な媚肉を擦り上げていく。
 エノの肉棒に貫かれていると思うと、脳天が痺れてまともな思考ができなくなっていきます。

 「ゆるひてっ♡♡そこよわいんれすぅっ♡♡おまんこらめぇぇぇぇっ♡♡」

 その強すぎる刺激に耐えられず、妄想の彼に許しを乞います。
 けれど快楽は止まらない。私の懇願を無視して、弱い場所を虐めていく。

 「らめらめらめぇぇっ♡♡もうイキますぅぅぅぅぅっ♡♡」

 そうやって被虐の快感に酔いしれ、甲高い悲鳴を上げて。

 「イクっ♡♡イクぅぅっ♡♡イキましゅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡♡」

 私は、二度目の絶頂に達しました。

 「あはぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ♡♡」

 ぷしゅ、ぷしゅっ。
 潮が吹き出てベッドを汚していく。
 がくがく震えて、身体から力が抜けていきます。
 もはや体勢を維持することができず、べしゃりとベッドに倒れてしまいました。

 「はぁ……っ♡♡とっても……すごかったです………っ♡♡」

 絶頂の余韻に浸りながら、先ほどまでの性感を振り返る。
 ああ、もしかすると、今までで一番気持ちよかったかもしれません。

 「こんなにも濡らして………ベッド、ぐしょぐしょになってしまいました」

 もう、愛液と潮で滅茶苦茶です。
 まるでバケツに入った水をひっくり返したかのような惨状。
 それを私が作り出してしまったと思うと、頬が熱くなってしまいます。

 「ふふっ……私はこんなにも、エノのことが好きなのですね……♡♡」

 このとき私が感じたのは、ベッドを汚したことによる恥ずかしさではありませんでした。
 私が感じたのは、これほどに彼が好きなのだと、そう自覚した「照れ」でした。

 「滅茶苦茶になるくらい……愛してしまっているのですね♡♡」

 彼を想うと、あんなにも感じてしまう。
 彼の匂いだけで、あんなにも発情してしまう。
 彼が好きだから、あんなにも乱れてしまう。
 その結果が、この湿りきったベッドです。

 「こんなにも淫らで、感じやすくて、一途に愛していて………ふふっ、ちょっと自信がつきました」

 正直、私は魔王の娘に相応しい存在なのかと、そしてなによりエノに相応しいメスなのかと不安に思うこともありました。
 ですが、この調子ならきっと大丈夫でしょう。これなら、エノをいっぱい気持ちよく、そして幸せにできるはずです。

 「………しかし、快楽に弱すぎるのも考えものですね」

 私が気持ちよくなる分には構いませんが、来たるべき初夜でこの有様はいけません。
 快楽に振り回されては、最愛の彼をちゃんと悦ばせられませんから。

 「ちょっとだけ、練習したほうが良さそうですね…♡」

 などと必要のない言い訳を並べて、再び指を秘所にあてがう。

 「いつか二人で、たくさん気持ちよくなりましょう…♡♡」

 そうして私は、彼が帰ってくるまでずっと、「練習」をするのでした。
20/12/03 07:45更新 / めがめすそ
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