連載小説
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草原とヒーロー?
「..........到着」
俺の右側ではエストレアが呟き、
「なーんでこんなに遠かったのさぁ〜」
.......左側では、フィアが愚痴を漏らしていた。
まぁ、兎に角。
やっとついたのだ。アルヴァン草原に。だがしかし...
「広ぇなぁ...ここ」
どこを見ても草が生えていて、まるで黄緑色のカーペットのようだ。
これ、野宿とか大変そうだな....。とか、思う。
「....カズト。食料捕まえてくる」
そう言ったのは、エストレアだ。
本来ならそんな事する必要は無いのだが、何せ俺の隣の一名様が大食いでね。
「頼んだよ?私、お腹と背中が引っ付きそうだよ...」
コイツが、干し肉を全部平らげたのが悪い。
まったく....。もう少し慎みを覚えてくれ。頼むから。
「さて....っと」
俺は右手を前に突き出し、自らの力であり、大切な仲間を呼ぶ。
草しか無い大草原。それなら、この2体だな。
「...陸、吹。少し頼みたいんだが、いいか?」
陸...というのは土精霊だ。ちなみに命名は俺。
で、吹が風精霊。こちらの命名も俺。
良い名前だろ?我ながら素晴らしいな。
[例え何であろうと聞き入れると主張します、主様]
そう言ったのは陸。少し独特な話し方をするんだよな、コイツ。
[...........?]
吹は何も語らないな。でも、「何?」って言ってる気がする。
「あぁ。陸に頼みたい事は、安全な場所の捜索で、吹に頼みたいのは、エストレアを誘導する事。できるか?」
[指示を承りましたと主張。主様、見つけ次第報告に来ます]
そう言って、土の中へ沈んでゆく朱色のような色をした球体...陸。
多分、すぐ見つけてくるんだろうなぁ...、とか思いながら、吹を見るが。
...既に行ったようだ。速い奴だな。
「随分と使えるんだな、少年!!」
....コイツ何もしてないぞ。目を輝かしてる暇あるなら何かしてくれ。頼むから。
「なんかしろよ...」
自然と口からこぼれる本音。だが。
「いやー、疲れるから遠慮するよ、私は」
駄目魔物だった。とことん駄目な生き物だった。主に性格が。
「どうしても、と言うなら一つ条件があるんだけど...ねぇ?」
条件?コイツが働くならある程度は呑み込めるぞ。俺は。
「なんだ?条件って」
「あぁ、簡単だよ。私と性「却下」交してくれれば..って、断るの早くないかい!?」
そんな事したらエストレアにヤられる。色んな意味で、だ。
「私は性行為を未経験だから力もさほど無いし魔力足りないし少年ならヤってくれると期待したのにすぐ否定するとか少し傷付いたよ私は。それに性行為したらしばらくお腹空かないらしいし少しは興味あったのに私に魅力とかないからかな?少し落ち込むよ私(以下略)」
「長ぇよ!!」
っといけない。あまりの長さに怒鳴ってしまった。
いや、健全な男子として怒鳴ったのは正解かもしれない。
なんで性交について延々と愚痴を聞かなきゃいかんのだ。恥ずかしいだろ。
「...ま、とりあえず俺達に出来る事しとこうぜ?」
とりあえずその場をごまかす。何故か?
簡単な話だ。フィアが「襲われるような事をすれば...」とか言ってるから。簡単だろ?
「私達に出来る事無いような気がするぞ、少年」
「まぁ、確かにそうだな」
暇すぎる...。どうしたもんかねぇ....。と、思った時。
[主様。比較的安全性に富んだ場所を見つけましたという主張。案内します]
見計らったように現れたな、陸。まぁ、これで俺達にも仕事が出来た。
「おう。ありがとな。...フィア、エストレア達が帰る前に寝床の整理しにいくぞ?」
枯れ草とか落ちてるだろうしな。
「面倒くさいなぁ...」
俺はお前の性格の方が面倒くさいとおもうぞ?
11/10/17 20:58更新 / 紅柳 紅葉
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■作者メッセージ
ふぅ...
次も書くぞーーーーーー!!

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