読切小説
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サバトが街にやってきた!
 勤務時間終了のベルが鳴る。
 今日も街の様々なトラブルや婚姻書の届けを沢山処理した。日を追うごとにこの街の人口は増えていき、誰かが結ばれて、子供が誕生している。
 人間と魔物が共存するこの街では主にそっちの方の仕事が多い。ご結婚おめでとうございますの言葉を今日だけで何度言った事やら。しかし婚姻書を持ってくる新婚夫婦の姿はどれもが幸せに満ちていて、この仕事を選んでよかったと思うものだ。
 ベルが鳴ったと同時に俺は資料に走らせていたペンを置いた。

 「レーイくんっ」

 さらに同時に先輩から声をかけられる。外見は強面で、路地裏にでも遭遇しようものなら身包み全て剥がされてボッコボコにされそうなのだが、性格は気さくでいい人だ。そんな先輩が笑顔でこちらを見ていた。

 「はい、なんすか?」
 「今日さぁ、ちょっと寄ってかない?」

 先輩は親指と人差し指で繋がっていない輪を作ってくいっと先輩自身のほうへ動かした。
 その動きが意味する事、つまりは……帰りに呑みに行こうぜという誘いだった。今までも何度かそういう呑みの誘いを頂いているのだが―――。
 背後でパシィッという革の音が聞こえた気がした。
 当然幻聴だ。幻聴なのだが、これは身体に染み付いた警告なのだ。身体に染み付いたそれを俺自身が消そうと思った事は……まぁ、ないのだが。
 とりあえず、ありがたいお誘いなのだが丁重に断るしかない。

 「すみません先輩、嫁には真っ直ぐ帰るように言われてまして……」

 既に俺には愛すべき妻が居る。もう結婚してから一年は経つのだが、夫婦になる前の恋人関係から俺と彼女、ローズマリアとの上下関係は完全に彼女が上である。反論しようものなら即調教……もといお仕置きタイムが始まってしまうのだ。ローズマリア曰く「愛してるからお仕置きしているのよ♪」との事だが……。
 それもまた、俺にとっては嫌じゃないと……いうか……なんというか。
 俺の言葉に先輩は眉を動かしてから、

 「いいよなぁ幸せモンは。帰ってきたらおかえりなさいあ・な・た♪みたいに言ってくれる女が居るんだからさァ」

 …………また始まった。
 魔物娘が街に大勢居るのに何故か全くそういう話を聞かない先輩は未だに一人身だ。どうしてなのかはよくわからないが、それを聞いたら何となく面倒な事になりそうなので聞いていない。
 ちなみにウチの妻の場合「おかえりなさいあなた♪」なんて絶対に言わない。
 「おかえり、愛奴隷さん♪」ぐらいが関の山だ。一度もそんな事言われた経験はないが。

 「いやそうじゃないんすよ……。同じ時間に帰らないとどんな事されるかわからなくて」
 「ウチもそうですけど、わかってくれますよ」

 突然割って入ったのは同期のアイン。彼は入社する前に結婚しているのだが、確か嫁さんはアヌビスだった気がする。アヌビスと言えば規律に厳しい種族だったはずだ。

 「でもお前の嫁さんはアヌビスだろ? それこそ許してくれないんじゃないのか?」
 「まぁな」

 しかしアインはニヤァ、といやらしい笑いに。

 「でも、ウチのワンちゃんは聞き分けがいいんだ♪」
 「ワンちゃんって……」

 アヌビスにはとてもではないが似合わない言葉だ。間違えてワンちゃんと呼んだらどんな妖術を使われるかわかったものじゃない。そんなアヌビスと結婚している者だからこそ言える余裕なのだろう。
 そんなアインも先輩の援護を開始する。

 「だからさ、レイも行こうぜ?」
 「良くぞ言った隊員一号!」

 アインの言葉に先輩は腕を組んでうんうんと頷いている。
 確かに妻の事も大切なのだが、職場関係も大切なのだ。俺だって社内では仲良く先輩やアインなどに勤務したい。したいの……だが。
 また背後からピシィッ、という幻聴が聞こえた。しかも高笑いつき。

 「先輩も知ってるでしょう? ウチの妻はダークエルフなんですから……」

 妻と夫。ご主人様と愛奴隷。
 つまり俺たちの関係はそういう事なのである。愛奴隷である俺はご主人様のローズマリアに絶対服従が鉄則だ。それは恋人同士になってから変わらない事であり、覆る事はない。結婚し、同棲してからというものの、それが特に強烈になって…………いるのだが、まぁ、嫌じゃ、ない。

 「そこはアレだよ、男のパワーを見せ付ければ……」
 「おいこら社内で腰振んな」
 「相手がダークエルフであろうと、そこは男としてドンと言ってやるモンだろう!」

 先輩の言った通りローズにドンと言ったら鞭で百叩きの刑なんだけどなぁ……。
 それが死ぬほど気持ちいいなんて口が裂けてもここでは言えないのだが。

 「いや……でも……」
 「つべこべ言わずにさっさと着いてこい隊員二号!」
 「ま、たまには付き合おうぜ?」

 先輩はさっさと先へ行ってしまい、アインからは肩をぽんぽんと叩かれる。
 二人の背中を見ながら溜息を一つ。

 「…………はぁ……ローズ、怒るかな……」

 革の鞭を持ってにっこり笑うローズマリアの表情が見えた気がしたが、ここはもう仕方ないという事にしよう。普段からいつもそういう誘いは断っていたしな……。
 ああ、ごめんよローズ。浮気じゃないから、鞭叩き五十回くらいで許してくれ。



 「ここだッ!」

 やたらと元気な声で先輩に案内された俺たちの目の前には、花だとか星だとか、そういった可愛らしい装飾が所狭しと飾られている看板に『いもうと系喫茶アンライプフルーツ』と書かれている。
 嫌々ながらも着いてきて開いた口が塞がらない俺を横目に、アインは苦笑いしつつ先輩に質問した。

 「あの、先輩……ここって」
 「つい最近開店したばかりの喫茶店なんだがな、まぁ見ての通りの店だ!」
 「いや、そういう事じゃなくて」
 「問答無用!さぁ、俺に着いて来いッ!」

 嬉々として吶喊していった先輩の後姿を見て、俺とアインは視線を合わせて、

 「なぁ……帰ろうぜ」
 「それは流石にマズいだろ」
 「呑みに行くって言ってたからてっきり俺は酒場だと……」
 「違ったみたい、だな」

 そんな会話をしていると、限りなく満開の笑顔な先輩が戻ってきた。

 「何をぐずぐずしている隊員一号二号!さっさと行くぞッ!」
 「うわちょっと無理矢理引っ張らないで―――」

 ―――ちりんちりん。

 『おかえりなさい、お兄ちゃんっ♪』

 店の入り口のドアに取り付けられた小さなベルの音が鳴った瞬間に、中から幼い子供の声が一斉に聞こえた。
 意を決して入ってみればそれはもうやりすぎなくらいに甘ったるい香りが漂っていて、看板に書いてあった通り店員と思われる女性達は全て幼女だった。しかも店内はやっぱりやりすぎなくらいにピンク色に染まっていて、所々に犬や猫、熊のぬいぐるみが置いてあった。

 「う、うわぁ……」

 もはやそんな言葉しか出てこない。異世界と呼ぶべき場所へ何の躊躇いもなく入って俺たちまで巻き込んだ先輩に対してもうわぁである。
 アインもその圧倒的な幼女空間に目が点になっている。
 と、近くにいた見た事のない服を着た幼女……多分この娘は魔女だろう……がとてとてと走ってきた。

 「おかえりなさい、お兄ちゃんっ♪」
 「うむ、また帰ってきたぞ妹よ!」

 う、うわぁ…………。
 見事に適応してるし、しかもまたって言ったよこの人……。
 「えへへ、ありがとっ♪」と無垢な笑顔の魔女さんが、未だに現状を上手く受け止められていない俺たちに視線を移した。

 「お兄ちゃんのお友達?」
 「うむ、俺の部下一号と二号だ!」
 「わぁ♪ じゃあ新しいお兄ちゃんだねっ」

 先輩に向けられていた無垢な笑顔がこちらに向けられて眩しい。というか先輩一号二号って呼ばないでください。
 胸につけている名札に『アイリーン☆』と書いてある魔女さんは「こっちだよ、お兄ちゃん♪」と言って席へと案内してくれた。その間店内を見渡してみると、わかりやすいくらいに男性客ばかりだった。どれもこれもが隣に座っている魔女にだらしない表情でニヤニヤしながら会話を楽しんでいる。深く考えなくてもわかる。こいつらロリコンだ。

 「このお席に座って待っててねっ♪」
 「うむ、いつまでも待つ!」
 「えへへ、すぐに戻るからね♪」
 「…………」

 もう、何がなんだかわからない。
 そこらじゅうから聞こえる男達と魔女達のキャッキャウフフな声が耳へ入り、甘ったるい香りが鼻を通して体内へと侵食していく。
 そんな異世界でも我を失う事無く平然としている先輩がある意味怖い。

 「あの先輩」
 「なんだ」
 「ここに来るの、何度目なんですか」
 「うむ、既に五回ここに帰宅しているな!」

 来店ではなく帰宅と答えている辺り、もう既に先輩はこの世界に染まりきっているようだ。

 「追い求めていた理想郷がついに出来たと知ってな、居てもたっても居られずに帰宅してみれば噂どおりの可愛い妹たちばかりでな!」

 …………。
 そうか、今まで先輩に恋だとか結婚だとかそういう話を聞かなかったのは、先輩がロリコンだったからなのか。

 「お待たせっ、お兄ちゃん!」

 先ほどのアイリーンさん……ちゃんか?……がメニューと氷水が入っているコップが乗っているトレイを片手で器用に持って戻ってきた。

 「お水どうぞっ♪」

 さらにその後から店内に居る魔女たちとは全く違う店員も一緒だ。頭から生えている二本のねじれた角、手足の先には獣の手。
 先輩がそれを見るや否やおおっ、と声を上げた。

 「まさかバフォ様まで来てくださるとは!」

 バフォ様……つまり、この魔女のアイリーンちゃんとほぼ背丈が変わらない女の子が、類稀なる超強力な魔力と知識を持つというあのバフォメット……なのか。彼女もまた胸元に可愛らしい文字で『☆てんちょー☆バフォメット』と書かれていた。店員が魔女だらけだったのでもしかすると、とは思っていたがやはり店長はバフォメットらしい。

 「兄上が新しい兄上を連れてきたと聞いたのでな。挨拶に来たのじゃ」
 「ありがたき幸せですバフォ様!」
 「良い良い。今日の衣装はどうじゃ?」
 「はい!オーソドックスなセーラー服ではありますが、やはり幼い姿にはピッタリですなぁ!」
 「うむうむ。兄上はわかっておるのぅ。……む、そこの兄上達は……」

 俺とアインをじーっと交互に見てから、ふむ、と一言。

 「そうか。そこの兄上達は既に魔物の嫁が居るのじゃな?」
 「な、何故それを」

 ただ見られただけでいとも容易く見抜かれた事に驚いた。バフォメットなだけあって見ただけでわかるのか。凄いな。

 「ふふ、お主らから嫁の匂いがぷんぷんするのじゃ。愛し合っている証拠じゃの♪」
 「匂い……?」

 そう指摘されて俺とアインは腕などをかいでもわからなかった。しかも愛し合っていると言われて少し恥ずかしい。バフォ様(何故か様付けにしなくてはいけない気がした。魂的に)はにゃはは、と笑ってから、

 「仲がいいのは良い事じゃ♪」
 「あ、はい……どうも」
 「同時に嫁の身体もまたお主らの匂いがついているじゃろうて♪」
 「あは、ははは……」

 そこまで言われると照れ臭いものがある。しかしまぁバフォ様の話で少しこの店での緊張は解れた気がする。今まで来た事のないタイプの店だったからな。
 バフォ様が喋っている間はニコニコ顔で黙っていたアイリーンちゃんは中々いい店員さんだ。バフォ様からの話が終わるとすぐに手に持っていたメニューを広げて見せてくれた。

 「じゃあお兄ちゃんたちのご注文、聞いていい?」
 「うむ、俺はいつもの『かわいい妹のまごころたくさんミックスジュース』と『お兄ちゃん大好きオムライス』で」
 「はぁい♪」
 「…………」

 すんなり先輩は口にするのも躊躇うようなメニューに書いてある物を注文してまたも俺たちの時が止まる。
 いつものって。

 「一号お兄ちゃんと二号お兄ちゃんは?」
 「あ、いや、俺一号じゃなくってアインって名前……」
 「レイモンドです……」
 「えへ、ごめんなさい♪」

 そう言ってアイリーンちゃんは軽く握った手でこつん、と叩いた。……あざとい。あざといけど可愛いから許せる。
 ……またも背後からヒュッ、パシィィンという革の鞭を振った音が聞こえた気がした。
 少し脂汗を浮かべつつ、メニューを覗く。
 そこにはずらりと名前が書かれているのだが、どれもこれもがよく思いついたものだと感心するくらいのネーミングセンス。先ほどの先輩が注文した名前も凄いのだが、さらに凄いのは沢山あった。
 『妹のらぶ100ぱーせんとじゅーす☆』とか、『あまえんぼな妹の愛情いっぱい甘口カレーライス』、他にも追加メニューで『お兄ちゃんにあーんしてあげる♪』や、『頑張ったお兄ちゃんにご褒美なでなで♪』、そして一番下には『特別なお兄ちゃんと……☆』があった。そこには注意書きがあり、(妹たちが決めた特別なお兄ちゃんにだけお渡しするカードが必要です)とある。
 とりあえず、本格的な食事のメニューはやめておこう。多分ローズが用意してあるだろうから。

 「えっと……じゃあ、この、ちょ、ちょ、『ちょっぴりオトナな妹のブラックコーヒー』で……」

 ビックリするくらいカミカミだった。しかしこんな言葉を口にする日が来るなど思いもしなかったし慣れていないという事で勘弁して欲しい。
 アインも俺と同じようなもので、

 「俺は、い、『妹のお絵かきカプチーノ』で」

 少々躊躇いつつの注文。
 するとアイリーンちゃんは元気よく返事をしてくれた。

 「はーい♪ 『かわいい妹のまごころミックスジュース』と『お兄ちゃん大好きオムライス』と『ちょっぴりオトナな妹のブラックコーヒー』と『妹のお絵かきカプチーノ』ですねっ」

 く、繰り返さないでなんか恥ずかしいぃぃぃ―――ッ!!

 「お料理作るからちょっと待っててねっ、お兄ちゃんっ☆」

 アイリーンちゃんはウィンクを一つしてからとてとて、と厨房へと消えていってしまった。
 が、バフォ様はそれを見送っている。どうしたのだろうか?

 「ところでお主たちに問いたいのじゃが」
 「は、はい」
 「小さな身体の女の子に興味はないかの?」
 「へっ!?」

 唐突で直球過ぎる質問だった。

 「いや、あの……可愛いとは思いますけど」

 突然の質問に驚いて咄嗟に出てきた言葉がいけなかった。
 バフォ様はそれを聞いてニヤァ、と妖しい笑みを浮かべた時には既に遅かった。

 「兄上らの嫁をあんな可愛らしい幼女にして、愛でたくはないかの!?」

 近っ、顔近いっ!

 「いや、でもそんな事……」
 「出来るのじゃ!」

 あ、また地雷踏んだ?
 しかしキラキラと瞳を輝かせているバフォ様はもう止まらないようだ。

 「このように幼女たちの楽園とも呼ぶべき妹系喫茶を経営しておるが、我らサバト本来の姿は幼女の背徳と魅力を皆に布教しているものたちなのじゃよ」
 「は、はい……そうですね」

 この街、フェリーチェは世間的に言えば親魔物国家と呼ばれるカテゴリに入る。なので魔物たちに関する情報は一般的に知られているのだ。学校でも授業の一つとして教えられている。
 サバトについても学校でどのような活動をしている集団なのかも知っている。それなりに栄えているこの街にはまだサバトはなかったのだが、最近になって新聞で『フェリーチェにサバト来たる』の一面記事が記憶に新しい。

 「そして我らの究極とも言える魔術が『幼化の術』じゃ。お主らの嫁の種族はなんじゃ?」
 「俺は、ダークエルフです」
 「アヌビスですね」
 「その嫁も我らの手にかかればあのような愛くるしい幼女へと変身させられるのじゃ♪」
 「い、いや、それは……!」

 俺とほぼ変わらない身長で見るからに『お姉様』なダークエルフなのに、長年寄り添ってきたローズが突然幼い姿になるなんて、想像が付かない。もしも娘が出来たら幼い姿のダークエルフが見られるかもしれないが……。

 「だって、なぁ……?」
 「想像出来ないな」
 「ふふん、では幼い身体であるとどんな利点があるのかを儂が教授してしんぜようぞ♪」
 「いえ、あの」
 「幼女と普通の女性との違いとは何か?それは外見だけか?しかしそうではないのじゃ。我らが誇る幼化の術とはそんな見掛け倒しな生っちょろい術ではないのじゃ!幼化の術とは単なる若返りに非ず!幼くてぷにぷにな柔肌と、そして何よりも愛する兄上の素敵なそそり返ったアレをより大きく感じる事、至高の締め付けですぐに絶頂へと導くほどの蜜壷じゃ。兄上のアレを飲み込んだらお腹がぽこっとなるほどに中は狭く小さい。しかし痛みなど感じず、快感は普段よりも数倍、いや、数十倍と言ってもいいほどに良いものなのじゃよ♪それに幼女を抱いていると言う背徳感も快楽のスパイスとなって病み付きになる事間違い無しじゃろうて♪もちろん愛のひと時だけではないぞ!眺めて良し、撫でて良し、兄上に良し嫁に良し!といい事尽くめじゃ♪そんな愛くるしい幼女がいつもいつも傍に居るという幸せな時間を過ごす事が出来るのじゃよ。それに嫁に兄上を『お兄ちゃん』と呼ばせるのも忘れるでないぞ?幼女たるもの夫は兄上でなければならん!む?『お兄ちゃん』では少々ありきたり?ならば『お兄様』で純粋無垢なお嬢様というのはどうじゃ?それとも『おにいちゃま』か?それともそれとも『あにぃ』かぇ?何でも好きに呼ばせるが良いぞこのロリコンどもめ!いいぞ、もっとやるのじゃ!……何?見た目が幼すぎて街を歩けぬ?たわけ者っ!愛の形とは人それぞれ!それに見た目は幼くとも年齢は変わらぬのじゃから合法も合法、ド合法ロリなのじゃ!今までの兄上は幼女に対してなんとも思っていなかったかも知れぬが、幼い女の子を兄上の好きに出来るというこの千載一遇のチャンスを逃す手はないとは思わぬか!?…………ぜー、ぜー、お水を少し頂いてもいいかの?」
 「あ、どうぞ……」

 …………。
 サバトって、凄いんだな。
 バフォ様による幼女の素晴らしさを説いてもらった後、空気を読んだかのようにアイリーンちゃんが両手で俺たちの頼んだメニューを持ってきてくれた。
 って、先輩の頼んだオムライスにケチャップでハートマーク中に『大好き』と書かれていた。先輩、いつもこんなの食ってるんですか……。

 「はいっ、こちらは『ちょっぴりオトナな妹のブラックコーヒー』と、『妹のお絵かきカプチーノ』でーす♪」
 「あ、ありがとうアイリーンちゃん」
 「えへへ♪ それじゃ、美味しくなるおまじないっ☆ おいしくなーれ♪おいしくなーれ♪」

 そう言ってアイリーンちゃんは元気な声で人差し指をくるくると回した後に、

 「はい、召し上がれ♪」

 と眩しい笑顔。

 「いた、だきまーす……」
 「もうなんか……どうでもいいや……」
 「ごゆっくりぃ♪」

 またもとてとてと小走り気味にアイリーンちゃんは行ってしまった。
 …………なのにまだバフォ様は居た。

 「む?今失礼な事を考えなかったかえ?」
 「とんでもないっ」
 「ならいいのじゃ♪ 時に兄上」
 「なんでしょう……」

 またもバフォ様はニヤァ、と妖しい笑みを浮かべた。こ、今度はなんだ。

 「先ほど幼化の術については説明したの?」
 「あ、はい」

 正直耳から耳へと通り抜けていってしまい内容は殆ど覚えていないのだが。

 「幼化の術による円満な夫婦生活を送られる説明はしても、やはりその第一歩を踏み出せぬ夫婦が多くてのう……」

 確かにそれはあるかもしれない。もしローズがバフォ様やアイリーンちゃんのように幼く可愛い姿になったとして、元の姿に戻れるのかどうかの不安もある。まぁ、その予定はないと思うのだが。

 「じゃが―――」

 しかしバフォ様は瞳を鋭く光らせて、懐から何やらビンを取り出した。透明のビンに入っているのは濃いピンク色の液体が入っている。

 「この、『一日幼化薬』を試してみればその憂いも晴れること間違いなしじゃ!」
 「一日、幼化薬……ですと?」

 先ほどまで物凄い笑顔でオムライスを貪り食っていたロリコン先輩が真剣な表情になり食いついた。

 「うむ。我がサバトが研究に研究を重ねてついに完成させる事が出来た革命品じゃっ!その名の通りこの薬を魔物が飲めばたちまち身体は幼くなる。じゃが安心せい!」

 肉球ともふもふの可愛い手が勢いよく何故か俺を指差した。

 「一日もすれば身体はあっという間に元通り。一日だけ幼女の快楽を体験できる画期的な薬なのじゃーっ!」
 「なん……だと……」

 この二人、打ち合わせしてないだろうな。

 「そして幼女の快楽に病み付きになった時は……クックック……儂はいつでも待っておるぞ♪」



 ……そして、我が家へと帰ってきた俺の手にはその『一日幼化薬』のビンが握られている。と、言うより握らされた。

 「一日だけじゃからっ!な?これを飲ませて一日ちょっと励むだけなのじゃ!」

 とバフォ様に言い包められてこの現状である。ちなみにアインにも同じビンを渡されていたが、俺と同じく複雑な表情をしていた。
 ―――気がつけば結構あの店に長居してしまっていたようだ。
 定時は夕方なのだが、あのサバトへ寄って店から出た頃にはもうすっかり夜になってしまっていて、夜空に星達が煌いているのに気がつき、大急ぎで帰ってきた。

 「はぁぁ……」

 絶対、ローズは怒っているだろうなぁ。
 恋人として付き合い始めてからは待ち合わせの時間は基本的に厳守と言われていたし、一秒でも遅れればその分お仕置きされてしまう。一秒に付き一回の鞭叩きは本当に死ぬのではないかと思った。……気持ち、よかったけども。
 それはさておき、とりあえず俺はバフォ様から渡されたビンを無理矢理鞄にしまいこみ、深呼吸を一つ。
 何の策もなく突撃するなど愚の骨頂。まずはイメージトレーニングを開始する。
 まず俺が家に入ると同時にスライディング土下座→ローズの返答次第で鞭叩きの回数減少を交渉開始する(なお、この時点で有無を言わさずに鞭叩きが始まった場合はその場で終了。彼女のしたいがままに身を委ねるしかない)→鞭叩き終了→感謝(お仕置き後は感謝を述べる事と命令されている)→お詫びに買っておいたケーキを渡す→機嫌が戻れば儲けものだが不機嫌のままだと明日の仕事は遅刻覚悟。
 よし。
 気合を入れて扉に手をかける。
 そして……ッ!

 「ローズ、いやご主人様申し訳ございませんッ!帰宅が遅れましたーッ!!」

 ……………………。
 ………………。
 …………。
 あれ?
 いつもの鞭がしなる音が聞こえない。いや、それどころかローズの気配すら感じられない?
 恐る恐る顔を上げてもその場にローズは居らず、だがテーブルにはローズが作ったのであろう夕食が二人分放置されたままだ。あまり肉を好まないローズが作る料理は基本的に野菜がメインだ。その料理は既に冷め切ってしまっている。

 「ごしゅ……ローズ?」

 愛奴隷モードから普段の俺に戻り、ローズの名前を呼ぶが返事はない。
 一体どうしたのだろうか?
 いつもならばローズは椅子に座っていて、帰ってきた俺を見るなり、

 「遅い。待ちくたびれた」

 と何かしらの一言で迎えてくれるのだが、今日に限ってローズの姿がない。
 しかしテーブルには用意されていた夕食が残されている。もしかすると怒って何処かへ行ってしまったのか?となると予想以上に事は重大になっている可能性が大きい。
 とにかく、家の中を探してみよう。ダイニングにも居ない、トイレ、風呂場にも居ない。
 次に寝室へ移動する。
 扉を開けると…………。

 「……っく、ひっく……ぐす……」

 明かりすらつけずに、寝室で誰かが泣いている。
 ご、ゴースト……?
 じゃ、ない。

 「ぐす……うぅ……レイぃ……」

 この声を聞き間違えるはずもない。間違いなく、寝室で泣いているのはローズだ。
 え?ローズが、泣いている……?
 今まで一度もローズが泣いている姿など見た事もなく、記憶の中でのローズはいつでも嗜虐的な笑みを浮かべて俺に意地悪をしたりしているような姿しかない。
 それなのに、今目の前に居るローズは暗い寝室の角の隅っこで膝を抱えて弱々しく泣いている。
 余りにも違いすぎるその姿に一瞬本当にローズなのかと疑ってしまった。
 何せ帰ってくるのが遅かったのを理由に絶対鞭でお仕置きされてしまうのだろうと思い込んでいたのだから。

 「レイ……ぐす……レイ、レイぃ……」

 しかしそのローズは俺の名を呼びながら泣いている。
 ……俺は出来るだけ優しく、声をかけた。

 「ただいま、ローズ……遅れてごmぶふぁッ!?」

 寝室の隅で座っているにも関わらず、その場から鞭が顔に飛んできた。鞭で叩かれた場所がじんじんと熱く感じる。ローズの魔力が込められている鞭は痛みを与える事無く、快楽を与える道具だからだ。
 しかし俺は耐えた。何故なら妻が……ご主人様が泣いているのだから。

 「どこ……ほっつき歩いていたのよ……」

 ローズは俺を見ずに問うた。
 ここは正直に話すべきなの……だろうか。

 「その、会社の先輩に呑みに誘われて、でも断ったんだけど断りきれnおぶッ!?」

 またも鞭が飛んできた。今度は胸に当たり服が破けた。やはり痛みはなくそこが疼くほどに熱くなってくる。

 「仕事、終わったら真っ直ぐ帰れって、アタシ言ったよね……?」
 「言った。確かに言った。今までそれを守ろうと思っていたんだ。でも今日はこtぐふぉッ!?」

 今度は腹に当たった。またも服が破けた。これは新しい服を買わないと駄目だな……。

 「ねぇ、本当に呑みに言っただけ……?」
 「あぁ、本当さ……」
 「信じていいのよね……?」
 「信じて欲しい。俺は嘘をついてなんかいないよ」
 「レイの……レイのばかぁーっ!」

 ちょ、鞭を振りまわsぎゃぁッ、ひぃッ、あぁああッ!?
 俺の元へと駆けながらもしっかり鞭で三回叩く当たり、やっぱり彼女はダークエルフなのだと思う。
 すっかり服の前面がボロボロだが、しっかりと飛び込んでくるローズの身体を受け止めた。顔には涙の跡が沢山あり、少し目が腫れてしまっている。

 「もう帰ってこないのかと思ったんだからぁっ!」
 「ごめんな」
 「約束破っちゃだめっていつも言っ……て…………たのに何この匂い」
 「ッ!?」

 も、もしかして。
 そう思って俺は腕の匂いをかぐと、あの店内で充満していた甘ったるい匂いがかすかにした。
 ぬ、抜かったァァァァ―――――ッ!!

 「レイ……本当は何処へ行ってたの……?」
 「あ、いや、これは」

 前髪に隠れてローズの表情が見えないが、背中から見えている黒いオーラは恐らく幻覚ではない。
 それに何処へ行っていたのかだって?

 いもうと系喫茶アンライプフルーツです。

 ―――言える訳がなかった。

 「う、う…………」
 「ローズ、違うんだこれは」
 「うわぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁあああんっ!!レイが浮気したぁぁああああああぁぁぁぁぁ!!」
 「うわ、ちょ―――ッ!!」

 そしてローズは延々と大声で泣き続けながらも鞭で俺の身体を何度も何度も叩いた。
 もちろん痛みはなく、俺の身体は鋭く攻撃的な快楽を延々と受け続ける結果になる。
 ……少し、出たかもしれない。



 それから、鞭で叩かれた回数を百から数えるのをやめて、ローズ……いや、ご主人様からの鞭をただただ受け続け、やっとの事で終わった。

 「はぁ……はぁ……はぁっ」
 「あ――あ……ぁ、あぁ……」

 当然の事だが俺の服は全体的にボロボロになり、口はだらしなく開きっぱなしで涎が垂れている。百叩きの刑でも腰が抜けるほどの快楽だというのに、今回はそれを軽く限界突破するほどの快楽でインキュバスになったはずの俺が半分意識が朦朧としている。
 対するローズといえば、湧き上がる感情に完全に身を任せた体力配分を無視するような過激な運動の為、今は膝をついて大きく呼吸を乱している。大泣きしながらも鞭を振るうのはやはり、ダークエルフらしい本能だ。

 「奴隷を支配すれば……はぁ、はぁ……絶対に浮気なんてするはずないって……思ってたのに……っ」
 「ち……ちが、ロー」

 ピシィッ!

 「はぅあッ!? 申し訳、ございま、せん……ご主人……さま……」
 「アタシが、バカだったわ……はぁ、はぁ……今までアタシの言う事を素直に実行していたから安心しきっていた、アタシのミスだわ」

 段々呼吸が整っていくにつれて、なにやらロ……ご主人様がうわ言のようにぶつぶつと言っている。ぞく、と背筋から何かが通り抜けていく。

 「徹底的に……確実に……完全に……圧倒的な……調教が必要みたいね……っ!」

 ―――死ヌ。

 いや、死ぬ事はない。ただの揶揄というか例えなのだが、このままだと明日仕事へ行けなくなる所か一週間ほどの無断欠勤をしてしまいかねない。
 なんとか、なんとかしなければ。
 若干心の隅ではそれを期待してしまっている俺が居るのだが!それはご主人様の愛という名の調教を昔から受けていたからなのだが今はそれを阻止しなくてはいけない。
 フェリーチェという街は魔物と人間が共存する街。故に仕事の時間に遅刻したとしてもどの仕事も寛大である。何せ『さくやは とても おたのしみでしたね』が一般常識な街なのだから。一応連絡を入れればその日が休みに出来る事もある。
 だが、それでも。
 愛する妻……愛するご主人様の為に働いてお金を稼ぐのは夫……愛奴隷の使命なのだ。
 お仕置きを受けるのも……愛奴隷の使命なのだが。
 その板ばさみの最中に今、俺はいる。
 考えろ。よく考えろ俺。
 家庭の事も大事だし、ご主人様の事も当然大事だ。人生のパートナーとしてここはご主人様のローズの機嫌が戻るまでこの身を捧げるべきかもしれない。正直そっちの方が俺としては嬉し……話が飛んだ。
 しかしそれを受ければ果たしてこれからも社会で働けるのかという問題がある。大袈裟な言い方かもしれないが、今でもぶつぶつと何かを言いながら愛用の魔力の篭った鞭を撫でているご主人様の姿はとても恐ろしく、そして美しい。
 ああ、どうすればいいのだ。
 ―――そうだ。
 その前にご主人様は一つ大きな勘違いをしていた事に気がついた。
 俺を徹底的に調教するのは構わない。むしろどんとこいなのだが、浮気の誤解を解くのが最も優先すべき事なのだった。誤解さえ解ければいい。その後はいくらでも鞭で叩きまくるなり俺の浅ましくも勃起してしまっている愚息を踏んでもらってもいい。顔の上に乗られてひたすら奉仕させられるのだってこなしてみせる。長い事調教されたのだからどの行為も結局はご褒美だ。
 ぶつぶつと俺の再調教の事を言い続けているごしゅ……いや、ここはローズと呼ぼう……ローズに声をかける。

 「ローズ、聞いてくれ」
 「…………っ!」

 パシィーン!

 「ッ! 頼む、聞いてくれ」
 「……何」

 前髪の隙間からギロリと瞳がこちらを向いて背筋がゾクゾクッとしたがここは耐える時。
 一呼吸置いてから、ゆっくり、心を込めて言った。

 「今日先輩に呑みに連れて行ってもらったのは本当だ。だが俺はそこで浮気などしていないし、ましてや他の女性に触ってすらいないんだ」
 「じゃあ、その甘い匂いはなに?」
 「…………」

 ええい何を臆している!言うのだ!愛する妻の誤解を解かなければならないのだ!
 浮気などしていない、愛しているのはローズ一人だけだと!

 「さ、最近の新聞でサバトが街にやってきたのを知っているだろう?」
 「……そうね」
 「そのサバトが喫茶店を経営していて、先輩がそこにハマったらしくて俺たちも誘われたんだ」

 ギラ、とそこでローズの瞳が光った気がした。その時点で身体ががくがくと震えてきた。
 怖い。怖すぎる。
 しかし浮気をしていないのは事実なのだから、話を続ける。

 「その店内が、凄く甘い香りに包まれていて、それで服に……」
 「へぇ…………………………レイってロリコンだったんだ」
 「ち、ちがッ!?」

 ローズの声のトーンがあからさまに低くなりさらに震えが大きくなる。

 「それで……?」
 「こ、コーヒーを飲んで……」
 「飲んで……?」
 「それで、すぐに出……た、よ」

 段々と声が小さくなっていく自分が情けない。しかし目の前でダークエルフに一瞬も目を逸らさずに睨まれているこの状況は誰だって怯える。
 怯える……よな?

 「本当に浮気なんてしていない、と?」
 「そ、そう―――」
 「あぁ!?」
 「そ、そうですっ!!」

 声がかすれるほどになってしまい、ついにローズの沸点にまで達してしまった。

 「ふぅん……そう……。それを信じろってレイは言うのね?」
 「あぁ、そうだ。俺は浮気などしていない」
 「嘘じゃあ、ないのよね……?」
 「嘘じゃ、ない。俺が愛しているのはローズ……君だけだ」

 ……伝えるべき事は伝えた。
 後はもう、ローズに全てを任せるのみ。
 ―――そう言えば今頃アインも同じような状況になっているのだろうか……。アインの妻はアヌビスだからローズよりも鼻が利くからすぐに気がつくだろう。アヌビスは真面目で厳しい種族だと聞くから、きっと修羅場を迎えているのだろう……。
 俺の言葉の後、ローズはそのまま俺を睨み続けて、

 「………………はぁ」

 一つ、大きな溜息をついた。

 「特別に、許してあげる」
 「ほ、本当か!?」
 「夫の言う事を信じるのが良き妻、だもの。それによく考えたらレイが浮気をするような根性があるとは思えないもの」
 「そ、そっか、ありがとうローぐへぁ!?」

 あまりの嬉しさに抱きしめようとした所を鞭で迎撃された。

 「その代わり」
 「……はひ」
 「今度のお休みは一日中緊縛ね♪」
 「…………はい」

 ご褒美だから大丈夫だ。
 それでローズの機嫌が直るならなおいい。緊縛や鞭を振るっている時のローズの表情は俺も好きだから。
 ―――ともかく、一番重要な問題は解決した。
 後はもういつも通りの生活に戻るだけ。

 「夕食温めなおすわ。何も食べていないのでしょう?」
 「あぁ、もう腹が減ってしょうがないよ」
 「ふふ、アタシの料理以外は口にしないって決めたものね」
 「しっかり覚えているさ」

 ローズ曰く外からだけでなく内側から、つまり俺の胃袋までも支配しないと気がすまないらしいのだ。「アタシというものがありながら他の女が作った料理なんか食べさせたくないの」との事だ。
 まぁ、ローズの料理は誇張するまでもなくその辺の店で食べるよりも遥かに美味い。付き合いだしてからは料理の勉強を熱心にやっていたらしく、毎日毎日ローズの作った弁当を食べていたのを思い出す。

 「さ、食べしましょう?」
 「あぁ、いただきます」
 「私も、いただきます」

 温めなおしたローズのお手製スープを口に運ぶ。あぁ、やっぱり今日も美味い……。身体全体に染み渡るようだ。
 こうして毎日ローズの料理を食べて、ベッドではダークエルフらしい攻撃的な快楽を与えられる。
 外からも中からもローズから離れられない身体になっているな、としみじみ思う。だが今更ローズから離れる事なんて考えられないし、十分すぎるくらいに毎日が幸せなのだ。
 他の者からはダークエルフに対する意見が少々よくないかもしれないが、これが彼女達の愛し方なのだ。絶対支配という惜しみのない深い愛情。こんなにも強く深く愛してもらえるなんて夫……いや、奴隷冥利に尽きるというものだ。それに彼女は俺の事をただの奴隷とは呼ばない。『愛奴隷』と呼ぶ所も、愛が込められている。だから俺はローズと結婚してよかったと思える。そしてこの生活がいつまでもいつまでも、続いていく事を願う。








 そして、『ソレ』の存在を完全に忘れて風呂に入り、隅々まで綺麗に洗ってから今夜もローズに愛される時間だ、と嬉々として風呂から上がり、寝室に入った時に事は起こった。

 「レイ、このビンは何かしら?」
 「―――ッ!!」

 すっかり忘れてたぁぁぁーッ!
 誤解を解くのに必死で『一日幼化薬』の事なんて頭から綺麗さっぱり消えてしまっていた。
 先ほど汗を流したというのに、俺の顔と背中から脂汗が吹き出てくる。

 「このビンは、なに、か・し・ら?」
 「そ、それはバフォ様……」
 「バフォ、さまァ……?」
 「―――じゃなくて、バフォメットから無理矢理渡された薬……だよ」

 ついさっきまでローズの機嫌がよかったはずなのに、またあの時のような射殺すような瞳に変わった。

 「それで……? このビンに入っている薬は何の効果があるのかしら?」
 「ば、バフォメットが言うには……一日だけ、その、身体が……」
 「身体がァ?」
 「ち、ちち、ち、ちいさく、なる……らしい」

 ピクッ、と眉が動いた。
 本日二回目の生きている心地がしない時間である。ローズからの反応を固唾を飲んで待つ。

 「へぇ……、それでこれを、アタシに飲ませて幼女にしたかったんだァ?」
 「ち、ちが、そうじゃ……」

 首をぶんぶんと横に振りつつ何とか言葉を繋ごうとした瞬間、ローズは突然ビンの封を開けてそれを一気に飲み干した―――!

 「…………ぷは」
 「ローズ、君は……ッ!」
 「言わなくてもわかるわ。レイ、貴方がアタシに対してどんな事を想像していたのか」
 「いや、それは、その……」

 全く持って図星だ。
 あのビンを渡してきた魔獣の言葉で、俺はローズが小さい身体になり俺を、調教する姿を妄想したのだから。

 「欲しかったのでしょう? 幼い身体のアタシから、嗜虐的な快楽を……♪」
 「…………はい」
 「ふふふふ……♪ ほら、どんどんアタシの身体が小さくなっていくわよ」
 「すごい……」

 本当にあのバフォメットの言うとおりローズの身体は段々と縮んでいき、声のトーンも高くなった。露出度の高い服で強調していた大きな胸もぺたんこになってしまった。
 そして完全に幼化が止まった。俺とほぼ身長が変わらないローズが今や俺のへその辺りまでしか身長がない。
 見事に、ローズは幼女……もとい少女となったのだ。当然服は縮まずにぶかぶか。

 「あらまぁ。こんなにも小さくなってしまうのね。それにレイを見上げるなんて初めての経験ね」
 「そう、だな」
 「想像通りの姿になれたかしら?」

 そう言ってローズはくるりと一回転。銀の長い髪が風に揺れるカーテンのように広がり、生まれたままの姿のローズは、小さく幼くて庇護欲をかきたてられる。それなのに何故だろうか、膨らみかけのピンク色の乳首や柔らかそうな褐色肌。そして俺を見ている瞳が扇情を誘われる。
 触れたい。
 触れてはいけない。
 一度でも触れてしまえば最後、鮮やかな花の猛毒に侵されて心も身体も全て捧げてしまいそうだ。
 幼い身体で不適に笑うローズマリアの姿に俺はいつの間にか呼吸を荒くしていた。傍から見ればどう見ても犯罪者にしか見えない。

 「凄く、可愛いよ、ローズ……」
 「ふふ♪ 貴方から綺麗とは言われた事があるけれど、可愛いと言われたのはこれが初めてね」
 「そうだな……ハァ、ハ……ァ」
 「あ、そうだわ」

 そう言ってローズは全裸のままで走り去ってしまった。俺はその背中に向けて思わず手を伸ばした。
 と、すぐに戻ってきたかと思うと今のローズのサイズにぴったりな露出の激しいダークエルフの服装を着ていた。―――意識が一瞬、遠のいた。

 「小さい頃、パパ相手に調教の練習をしていた時に着ていたの」
 「な、なんというダークエルフ流英才教育……ッ」
 「本当は未来の娘に着せるはずだったのだけれど、何処かの変態奴隷のせいでもう一度着る事になっちゃったわね?」
 「…………ゴクッ」

 幼い女の子に奴隷呼ばわりされる、なんて。
 普通の男ならばプライドがズタズタになってしまうかもしれないが、既に俺はローズからの調教を受け続けている男だ。
 正直、今の発言だけで出るかと思った。

 「あらあら、まだ何もしていないのにそこはもう元気じゃないの」
 「っ! こ、これは……」
 「あはっ、ピクッて動いたわね。じゃあそろそろ、お情けをあげようかしら」

 そう言ってローズは鞭を振るう。
 すると鞭は俺の首に巻きつき、思いっきり引っ張られて幼い身体のローズ、いや、ご主人様に急接近。

 「ねぇ、愛奴隷さん? この唇に吸い付きたいかしら?」

 ご主人様の言葉でその小さくて張りのある唇を凝視する。見つめれば見つめるほどに息が荒くなり、本当に吸い付いてしまいたい願望で頭が一杯になる。

 「はい……っ、吸い付き、たいです……っ」
 「正直な奴隷は好きよ……。 ―――――んちゅぅぅぅっ♪」
 「わ、ぷぁ……っ!?」

 勢いよくご主人様の方から口付けを頂いた。そしてすぐに口を開けられて、小さな舌で口の中を縦横無尽に舐め回されていく。普段でも最初からこんな激しいキスはあまりしないというのに、今の状況にご主人様も興奮しているのだろうか?興奮が高くなればなるほど調教の激しさは増す。
 それに、心なしかご主人様の舌と唾液が甘い味のような気がした。もしかしてあの薬の味だろうか?

 「んちゅっ、れろれろ……じゅるるるっ」
 「あ、はぁっ、はげし……ッ」
 「んっ、ぢゅっ、ぢゅるるるっ、んぷぁ……っ、どう、いつものキスの感触とは違うかしら?」
 「はい……柔らかくて、とても気持ち……いいです」
 「うふふ。わかるわ。だってキスしているとこの場所が……」

 ズボンの上からでもわかる程に自己主張している俺の愚息をご主人様の小さな手が下から上へとゆっくり撫でた。

 「あ、はぅっ!!」
 「一撫ででそんなに情けない声を出すなんて……♪ いいわ、その声をもっとぉ……♪」
 「う、ああっ、ごしゅじ、んさま、あ、あぁっ!」
 「んぅぅぅ♪ ちゅっ、ちゅぱっ、れろれろぉ……っ」

 俺の愚息を撫でる手はもどかしいほどに遅く動いた。しかし、手の平と指を巧みに動かしてしっかりと快楽は与えられる。そんな焦らしでもう我慢が出来なくなってくる。早くしごいてほしい。動かして欲しい。直に触って乱暴にしごかれたい。
 だが、それを言ってはいけない。催促してもいけない。
 何故なら俺はご主人様の所有物だからだ。許可もなく己の欲望を叶えたいからとそれを口にしてはいけない。これも今まで散々調教された経験からわかる。以前ご主人様の焦らすような行動で思わずもっと激しくして欲しいと口にしたら、全裸で椅子に縛り付けられてそのまま放置。さらに目の前でご主人様が一人で自身を慰める姿を見せられたのだ。局部を見せ付けるようにされて、それをただ見ている事しか出来ない苦痛は本当に神経が焼き切れるのではないかと思った。

 「ちゅっ、ちゅぱっ♪ んふふ、幼い唇はどう?」
 「はひ……っ、おいしい、です……」
 「そう。じゃあ、もっと味あわせてあげるわ……♪ こっちは、おあずけね♪」
 「あ、あぁっ、ご主人様っ!」

 さらに焦らしは続いた。あともう少しで手で触ってくださいなどと言うところだった。しかしそれを何とか飲み込んで、ただご主人様の綺麗な瞳を見つめる事しか出来ない。

 「んっ、ぷぁっ、ちゅうぅっ、じゅるじゅるっ」
 「ぷぁ、あ、あぁ、はぁっ」
 「んれろ、れろれろれろぉ……、くちゅっ、ちゅぴっ」
 「んはあ、おいしい、れす……っ」
 「……んふふっ♪ ん、ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅうっ!!」
 「は、あ、あ、ああぁぁあっ!!」

 首を思い切り吸われて、ガクガクと身体が痙攣してくる。
 ただただ俺は与えられる。ご主人様のしたいように、ただ身を任せる。それはご主人様が俺を本当に愛してくれているのだと知っているからだ。信頼しているからこそ身を任せる。ご主人様なら全てを捧げても安心。俺が動く時があるとするならば、それはご主人様から許可が下りた時だけだ。

 「ねぇ、愛奴隷さん?」
 「は、はぃ……っ」

 耳の傍で囁かれる。その声は耳を通して脳を蕩けさせるかのようだ。

 「こんな小さな身体の女の子に好きなようにされてキモチイイの?」
 「はい、はい、はい……っ!」
 「あぁん……本当にヘンタイなんだから……お・に・い・ちゃんっ♪」
 「はぁぅぅあああっ!?」

 たった一言。
 ただお兄ちゃんと言われただけなのに。その一言だけで急激な快楽を生み出し、結果として俺の愚息が暴発した。ズボンの中で容赦なく大量に発射された精液でぬるぬるしていて気持ち悪い。
 口調を変えてまで俺を責めるご主人様の表情は、俺の痴態を見て悦びで満ちていた。

 「あら、あらあら♪ お兄ちゃんったら、耳元で囁かれるだけでお漏らししちゃったのぉ?」
 「あ、あぁ、あぁ……っ」
 「くすっ。それなのにおちんちんはギンギンでぇ……。本当にえっちだね、お兄ちゃん♪」
 「あぁぁあっ!!?」

 もはやそれは調教などではなく、拷問と呼ぶに等しい。
 本当は直に触って欲しいのに、耳元で囁かれるだけで暴発するほど気持ちいい。
 インキュバスになってからもう長いから、たった一発出しただけでは萎える事もないのだが、本当に何もかもを吐き出してしまうのではないかという恐怖とそれを求める欲望が渦巻く。
 そうだ、俺はこの小さな女の子に身も心も全てを滅茶苦茶にされたいのだ。
 幼い女の子に犯されるというこのシチュエーションに、もう俺は完全にスイッチが入ってしまっている。今ならあのバフォメットの語っていた事が理解できた。これは本当に、気持ちいい。

 「もっともっと、いたぶられたい?」
 「…………っ」

 ただただ頷く。
 欲しい。与えられたい。与えてください。

 「じゃあ、このおちんちんを……足で挟んであげるわ♪」
 「あ、あぁ、ありがとうございますご主人様ッ!」
 「うふふ、さぁ、そこに座りなさい」
 「はい……っ」

 そして俺とご主人様は向かい合わせになり、精液で濡れたズボンと下着を抜き取られ、ご主人様もブーツを脱ぎ、その小さな足で俺の精液まみれの愚息を挟まれた。
 いつものすべすべな足とはまた違った感触に呻く。小さくてぷにぷにな足もまた、気持ちいい……ッ!

 「くす。だらしのない顔だよ、お兄ちゃん?」
 「うぁ、あぁぁあ……っ!」
 「これで動かしたらまた出るんじゃない?」
 「あ、はぁ、はぁ、あ、あ、ああああっ!」
 「うふふふ♪ お兄ちゃんの情けない声、もっと聞かせてぇ♪」

 そう言ってご主人様は俺の愚息を両足で挟みつつ上下に動かし始める。漏らしてしまった精液と我慢汁によってぐっちゅぐっちゅと生々しい音がする。
 いつものご主人様の足よりも小さいのに、肌の感触の違いで快感が大きく変わっている。すべすべとした足もいいが、ぷにっとしている感触もまた危険なほどに気持ちいい。見た目による刺激もまた危険すぎる。というよりもう完全な犯罪だ。だが犯罪でもいい。罪を犯してでも俺はご主人様に犯されたい。

 「ああ、あ、あぁぁああっ、ご主人様……っ」
 「いつ見てもその顔と声、たまんない♪」
 「きもち、いい、ですご主人様っ」
 「うふふふ……。なんだかアタシも濡れてきちゃった……」

 そう言って幼いご主人様は器用に俺の愚息を両足でしごきながらも黒の革のホットパンツの中へ手を侵入させた。

 ―――くちゅ。

 その音を聞いただけで、背筋から脳へと強烈なゾクゾクが駆け巡った。
 見えていないのにその水音だけでホットパンツの向こう側がどうなっているのかを容易に想像できた。あんな幼い姿なのに、女性器は大人のように濡れているというそのギャップでまたも勝手に俺の愚息が暴れた。

 「やぁん♪ そんなに暴れたらだめだよ、お兄ちゃん?」
 「あ、ぁあああ、でも、でも……ッ」
 「んふふ……ぁんっ、足でおちんちんの感触を楽しみながらおまんこ触るの、いい……っ」
 「ッッッ!!」

 容姿、感触、音、そして言葉。
 それらが全て快楽へと繋がる。またも俺は暴発気味に射精し―――

 「あ、だめぇっ♪」

 かけた。
 愚息の根元を親指と人差し指の間でぎゅっとされ、出そうになった精液は出ずじまい。あと本の少しでイきそうになったのにそれを強制的に止められて、腰ががくがくと忙しなく痙攣した。
 脳までもがその寸止めに溶けてなくなってしまいそうだった。

 「あ、ああ、あが、ごしゅじ、ごしゅじ、さ、ま……っ」
 「うふ、うふふふふふっ。すっごぉい♪ 失神しちゃいそうなくらい気持ちイイの、お兄ちゃん?」
 「が、あ、がぁ、ああぁあっ」
 「でも失神なんかさせてあげない。ほら、見て…………♪」

 そう言って幼いご主人様はホットパンツの中へ侵入させた手を大袈裟なくらいに上下に動かした。するとわかりやすいほどにぐっちゅぐっちゅといやらしい水音が響いた。

 「あ、あ、あっ、アタシのオナニー、見てもっと悶えてぇ……♪」
 「うぁ、ああぁああ、ごしゅ、じ、さ……」
 「んぅ、あ、んぁッ、すごく濡れちゃってるよぉ……。いつもより、いっぱい濡れちゃってる……。あ、は、あッ、ふぁ、あっ、あンッ、あぁぁあぁぁあああ―――んっ♪」

 いたいけな少女が目の前でオナニーをしている。しかも、快楽を恥らう事もなく大きな声で感じている。オクターブの高い声と淫らな水音。
 寸止めされた焦らしでもう意識が吹き飛んでしまいそうだというのに、その背徳に満ちた少女のオナニーから目が離せなかった。

 「あはっ、お兄ちゃんったら、そんなに、あんっ♪ 目を血走らせちゃってぇ……っ♪」
 「は、はぁ、はぁ、はぁ」
 「んぅ、あぅぅ、そんなに、アタシのオナニー、見ていたい……?」
 「…………っ」

 首が飛んでもおかしくないくらいに激しく上下に振った。
 もっと見たい。もっと見つめたい。
 今の俺の表情はもはやただの犯罪者でしかないかもしれないが、そんな事どうでもいい。目の前で幼い少女が快楽に乱れている光景を見ないなんてありえない話だった。

 「じゃあ、もっと見ていいよ……♪ ほら、ズボン脱がせて……?」

 ご主人様の言う通りにズボンに手を伸ばす。手ががくがくと震えて上手くいかないが、命令通りにするりと足から抜き取った。
 …………そこには、想像以上の禁断の領域があった。

 「――――――ッッッ!!!!」
 「あははっ、もう釘付け、だね♪」

 そこは今まで見てきた、誘うような淫らで美しいローズの女性器とは全く違ったものがあった。
 誰も触れた事のない無垢で幼さが残る小さな女性器が、奥から溢れる淫蜜によってどろどろになっていたのだ。それをまた幼く小さい手がこすり、いじってはオナニーをしている。
 本当に、気を失うところだった。
 理性はほぼ吹き飛んでいる。だがここで我を忘れてご主人様に襲い掛からないのは、今までの調教の賜物だと言える。身体に染み付いているから、飛びつきたいのに飛びつけない。自ら触れてはいけない。そんな禁断の果実のような場所を、目の前で惜しげもなく晒して、かつ乱れている。
 これほどの拷問が、あっただろうか?
 これほどの地獄が、あっただろうか?
 余りにも酷い。いくらなんでもあんまりだ。ここまで見せ付けられて、それでも俺は絶頂を許されていない。未だにご主人様の足は愚息の根元を捉えていて射精をさせてもらえないのだ。
 なんて、なんて拷問。

 「でも、それが、キモチイイんだよね、ヘンタイお兄ちゃん♪」

 そうだ。脳どころか身体全部が溶けてなくなってしまいそうなほどの焦らしの快楽。
 それが死ぬほどに気持ちいい。イきたくてもイけない。それでも与えられる快楽は留まる事を知らずに、より一層過激さを増す。俺の中でどんどんと溜まっていく欲望が許容量を大きく越える、その悶えるような快楽が、俺はたまらなく大好きなのだ。
 もちろん、それはローズマリアご主人様から与えられる快楽だから。
 他の者ではそこまでの快楽へ辿り付けるかどうかもわからない。俺の身体を隅々まで知り尽くしたご主人様だからこそ出来る技。

 「あ、あはっ、イイって言うまで触らせてあげないけど……ふぁあっ、見るのは、許してアゲルよ……♪」
 「は、はい、はい、はひ……っ!」
 「んんぅぅうう♪ アタシもお兄ちゃんのその顔と声で感じちゃうよぉ♪」

 女性器を触る手がまた激しくなる。そしてその快楽を伝えるかのようにご主人様の喘ぎ声は大きくなる。もはやそれは喘ぎ声というよりも、悲鳴に近かった。

 「ふあ、ああぁ、あああーんっ♪」
 「ハァ、ハァ、ハァッ」
 「もうっ、そんなに息荒くしちゃって……っ♪ は、ぁああっ♪ お兄ちゃんったら本当にロリコンさんだったの?」
 「わか、わから、ない、わからない、ですっ」

 もはや言葉が上手く出てこない。脳が快楽を得るのに必死で言葉を伝える余裕がないのだ。

 「ふふ、それでも、いいよ? だってアタシ……」


 お兄ちゃんのことがだいすきだもん♪


 「ッッ!! うあああぁぁぁあぁあああああああああああああああッ!!」

 許容量の倍以上の衝撃が全身を駆け巡った。
 たった一言で抑えつけられていた快楽が爆発した。ご主人様の抑えすらも効かずに俺の愚息から先ほどよりも比べ物にならないくらいの精液が噴き出した。それはまさに火山の大噴火のようだった。

 「きゃっ、抑えていたのに出ちゃうなんてぇっ」
 「あ……あ…………あ……あぁ……」

 ご主人様がクスクス笑っているが、それを見る余裕もない。
 大量に射精して同時に魂まで抜けてしまったような脱力感。抑えに抑えつけられたものを全て吐き出したのだからそれも仕方が無い事だ。今までで一番と言っていいほどに強烈な絶頂だった。インキュバスでなかったら本当に死んでいたかもしれない。

 「くす。お兄ちゃんの出す所見たら、ちょっとだけイッちゃったよ……♪」
 「あ…………ちょ、っと……うぁあッ!」

 しかし俺はインキュバスになってからもう長い。
 魂まで一緒に出そうなくらいの射精をしても、次の瞬間俺の愚息は今までどおりに勃起しているのだ。これこそが魔物娘の夫である証拠だ。特に俺はご主人様に喜んでもらう為なら一日中腰を振って何十回も射精してもいい。それほどまでに俺はご主人様に徹底的に調教されているのだ。
 それを知っているご主人様は再び勃起した俺の愚息を見て、幼い顔ながらも妖艶に微笑んだ。

 「言葉だけで復活しちゃったのね? お兄ちゃんったら本当にヘンタイマゾなんだからぁ♪」
 「はひ……その通り、で、す……」
 「それじゃあ……そろそろ、このアタシの身体を味わってみたい? その節操なし勃起おちんぽをぉ……」

 そう言いつつご主人様は小さく濡れそぼった秘所を指で開くと、くち……っ、という音が聞こえた気がした。ご主人様の禁断の聖域を自ら惜しげもなく晒し、綺麗なサーモンピンクの秘所がひく、と動いた。ごくり、と生唾を飲み込む。

 「ここに、入れてみたい……?」

 妖しい笑みでご主人様は俺を見る。
 きっと今の俺の表情はご主人様にとって楽しくて仕方がないだろう。
 秘書の奥からとろり、と愛液が零れた。
 今まで何度も俺とご主人様は一つになったというのに、今のご主人様は俺よりも小さくて幼い。そして俺を誘惑してくるかのようにひくついているその場所。
 もう戻れないとしても、俺はそれでもいいと思えた。
 俺は一人じゃない。
 ご主人様と一緒ならば、戻れなくてもいい。そこにご主人様が居るのならば一生添い遂げるのが、夫であり、そして奴隷なのだから。

 「入れたい……です……っ」
 「…………♪」

 俺の返事に気を良くしたご主人様はゆっくりと俺の上に跨り、そして愚息を優しく握ってくださった。

 「……ご主人さ、ま」
 「待て」
 「は、はい」
 「お兄ちゃんはアタシのモノで、優秀な愛奴隷だもの。わかっているわよね? “待て”よ。アタシの許可なしに……ンッ……動く事は許さないわよ……♪」

 ご主人様の言葉に何度も頷く。
 挿入してもらえるだけでも既にご褒美だというのに、勝手に動いて命令に背くなどするはずがない。仮にそんな事をしてしまえばさっきよりも長くおあずけを喰らってしまうだろう。
 そんな事になれば俺はきっと狂ってしまう。そして入れたい入れさせて下さいと懇願する浅ましい奴隷に成り果てる。

 「ンぁあ、あ、はぁぁあ……♪ お兄ちゃんのおちんちん、この身体だと入りきらない、かも、ぉ♪」

 俺のサイズはどう見てもご主人様の秘所に入らないように見える。
 先からゆっくり、ゆっくりと侵入していくがそこからもう既に肉の反発が凄い。
 しかしご主人様から溢れる愛液で痛みはなく、刺激が今までよりも何倍も強いのだ。

 「すご、い……んはぁぁぁあ……っ、おっき、いぃぃ……っ♪ ひゃぁっ!?」

 亀頭の部分が隠れてようやく半分近くまで入ったかと思うと、先にこつんと何かが当たった。
 子宮口、だろうか?
 やはり幼い身体になると膣の長さも縮むようで、膣内とは違う強い反発だ。
 見ると禁断の聖域に俺の愚息が容赦なく刺さっていた。心なしかご主人様のお腹が膨らんでいるようにも、見える。
 ゆっくりと挿入していたがこれ以上は進まない。そう思ってご主人様の表情を見るとトロンと蕩けた様な表情だった。

 「待て……だよ、お兄ちゃん」
 「ご主人様、これ以上は……」
 「………………ふふ♪」

 そして不敵な笑みを浮かべたかと思うと―――

 「ンぁぁぁああああああああぁぁぁぁぁぁあああああああああんっっ♪♪」

 一気に腰を下ろした。
 俺の愚息はそのままご主人様の子宮口を突破して、ご主人様の聖域の最深部まで到達した。
 ご主人様は一際大きい嬌声を上げ、俺は我慢できずに最深部で容赦なく大量に射精してしまった。

 「ふぁぁああぁあ、あぁぁぁあああああぁぁあーっ♪ おく、おくでしゃせー、してる……っ♪ いっぱい、いっぱいぃぃ……っ♪」
 「あ、ああ、ああっ、ごしゅ、じさ、まぁ……ッ!」

 そして二人同時に全身をめくるめく快楽で震わせて、長い絶頂を味わった。
 今までとは違う。今まで以上にご主人様の膣内を感じる。今までよりも段違いに気持ちいい。
 幼い身体でないと、これは絶対に味わう事なんて出来ないだろう。
 誰かが、そう言っていた。
 ああ、でも。
 それを話していたのは誰だっただろう―――。
 それすら忘れるほどに、気持ちいい。
 もうどうでもいい。仕事だとか、世間体だとかそんなものすらも。
 今俺の上に跨っているご主人様以外に何を欲するというのだ?
 これ以上の贅沢をどうして望む?
 俺にはご主人様しか居ないのだ。それだけで生きていけるのだ。

 「は、ぁ、あぁぁ、あぁぁああン……♪ すご、い、このからだ、すごく、感じちゃ……っ」
 「ああぅぅぁあッ!?」

 膣内だけでなく子宮でも俺の愚息を締め付ける。
 それだけで俺の愚息はまたも膨れ上がり、ご主人様の聖域を味わいつくさんとばかりに硬くなった。

 「あ……ッ♪ あれだけ出したのに、まだ、お兄ちゃんのおちんちんおっきく……♪」
 「おれ、は、まだいけま、す……」
 「ふふふ、それでこそアタシの愛奴隷よ……♪ それじゃあ……」

 ご主人様の顔が近づいてきて、俺はそれを受け止めた。
 激しい水音を立たせてご主人様が俺の唇を貪る。舌どころか歯茎、俺の口内全体を陵辱されている。

 「ぷちゅっ、ちゅっ、ちゅ、ちゅるるるっ♪ ぢゅぱっぢゅ、ぢゅぅぅうううっ♪」
 「あ、あ……はぁ、ごひゅじ、さまぁ……」

 小さな手が俺の顔を固定して、何もかもを吸い取らんとばかりに蹂躙する。
 ご主人様の行う事全てを受け入れるのが俺の役割であり使命だ。それが俺にとっての幸せ。

 「んっ、ちゅぅぅぅぅううっ♪ ぷぁ……っ」
 「はぁ、はぁッ、はぁ……っ♪」
 「うふふふ……だらしのない顔ね。 ね、そろそろ自分で動いてみたい?」
 「…………そ、れは……」

 それは罠だ。
 もしもそこではいと答えれば『まだだめ♪』と素敵な笑顔で言われる事だろう。
 故に俺は何も言わずにご主人様の瞳をただ見つめるだけだ。動きたいですという念を込めて。

 「何か言ってくれないとわからないよ、お兄ちゃん?」
 「……うぁ、あっ」

 きゅっ、きゅっとご主人様の膣内が締まる。ご主人様の膣内が普段よりも格段に狭くなっているおかげでその効果は絶大だ。思わず返事をしてしまいそうになった。
 ご主人様はわかっていながらやっている。こうやって言葉と身体で追い詰めて俺が折れるまでを観察して楽しんでいるのだ。

 「ねぇ、ねぇ、ねーえ?」
 「あ、ああっ、そんなに、締め……たらっ」

 ねぇ、と言うたびにご主人様の膣内が締まって少しずつ、しかし確実に俺の心は傾き始めている。
 シたい。動きたい。ご主人様のおまんこを俺の愚息で突きたい。ご主人様を俺ので絶頂させたい。
 したい。
 したい。
 したいしたいシたいシタいしたイシタイシタイシたい。

 「……うん? 何か、言った?」

 そしてトドメと言わんばかりのきゅぅぅぅっという締め付けが決定打となった。

 「……いです」
 「もっとおっきな声で♪」
 「動きたいですッ!俺のちんぽでご主人様のおまんこをバカみたいに貪りたいですッ!!」

 悲鳴に近い懇願。
 そしてその直後に強烈な締め付けが襲ってきた。

 「〜〜〜〜〜〜〜〜っはぁぁああ……♪」

 表情と膣内の動きだけでわかった。
 ご主人様は今絶頂に達している。俺の情けない懇願を目の前で見ただけで絶頂するほどの快感が来ているはずだ。
 というか……また出そうに、なった。

 「仕方ない、わっ、ずっと待ても可哀相だものね♪ いいよっ、いいよっ、このアタシのロリおまんこをそのおちんぽでご奉仕なさいっ♪」
 「―――――仰せのままに」
 「はぁぁあああああんっ♪ きた、きたぁっ♪ あっ、あっ、あぁぁンッ! すご、すごいよぉっ♪」
 「うお、お、おお……ッ!」

 やっともらった許可。やっと訪れた恐悦の時。
 俺はご主人様の小さなお尻を掴んでただひたすら、ひたすらに発情した獣の如く腰を振った。
 気持ちいい。気持ちよすぎる。

 「しきゅ、子宮口どころか、子宮の奥までっ、あぁぁぁああンッ♪ アタシの中全部っ、全部犯されてぇっ♪ すごい、この身体すごいぃぃぃっ♪」
 「すご、い……ッ、ハァ、ハァッ、おなか、が突く度に膨れて……ますっ」
 「いぁあぁぁあっ♪ しきゅうにおちんぽくるのぉぉぉっ! ごりゅっ、ごりゅってぇええっ!」
 「きもちいい、あ、あぁぁあああっ! もうで、ます……ッ!!」

 ペースも何もかもを無視した快楽だけを得たい為だけのピストン運動で呆気ないほどに絶頂はすぐそこまできていた。膣内の締め付け、そして子宮口を突き抜ける時のこりっとした感触。
 今まではたどり着く事すら出来なかった聖域。
 子宮口を俺の愚息で乱暴に出入りするのがこんなにも、こんなにも気が狂うほどに気持ちいいなんて。幼い身体でなければ知る事なんてなかった。
 そうか、サバトに入る連中はいつもこんなのを味わっている、のか……!
 実際に体験してわかる快楽。自分の上で淫らに乱れる幼い少女を犯している背徳感。
 病み付きになるのも、わかる……。

 「う、あ、あああああっ!!」
 「ひゃぁぁあああああううっ♪ しきゅう、子宮に直接きたぁぁ♪ あつい、あついわぁっ♪」
 「うう、まだ、まだです……ッ!」
 「んぁあっ! だしながら、だしながらしきゅうごりゅごりゅらめぇっ♪ しゃせーしながらうごくのらめぇえぇえええっ♪♪」

 射精が止まらない。
 一突きするたびに絶頂しているかのような感覚。自分の性器が壊れてしまったのではないかという恐怖もあるが、それよりも常に射精しているこの脳が焼ききれそうなほどの快楽に抗えない。
 止まらない。止まらない。
 止めたくない。

 「ごしゅ、じ、さま、ごしゅじん、さまぁああっ!!」
 「れいっ、れいっ♪ あたしのあいどれいっ♪ アタシだけぉ……っ♪」
 「そうです、そう、ですっ! あなただけの、あなた専用の奴隷ですッ!!」
 「もっと、もっと♪ もっとしゃせーしてもっとつきなさいっ♪ これは、ふぁああっ! めいれい、よぉっ♪」
 「おおせの、まま、にっ!!」
 「んぁあああぁぁあああっ!! そう、そうよぉっ! もっとついてぇぇえええん♪」
 「うぁ、ああぁぁああっ!!」
 「ひぅぅうっ♪ せーえき、あふれてきたぁっ! あッあッ、あぁぁあンッ! おまんこもしきゅーもぜんぶれいのせーえきでみたしてぇぇえええっ♪♪」

 出しては袋の中で精液が急速に作られていく。そしてすぐに射精。
 常人ならば死んでしまいかねないが、俺はインキュバス。ご主人様と交わればご主人様の魔力が俺の身体へ力を与えるから体力も尽きない。
 常に出し続ける精液に寝室はむせ返るほどの性臭に満ちていた。ベッドのシーツに大量の精液とご主人様の愛液、汗も涎も何もかもが飛び散っているがそんな事よりもご主人様のおまんこを突きたい。突き続けたい。

 「すごす、ぎ、る……ッ!」
 「んぁぁぁあッ! このからだぁ、ぁぁあん、アタシもやみつきになっちゃいそおだよぉっ♪」
 「うお、お、ごしゅじんさまっ、ローズマリアさまっ!!」
 「うんっ♪ うんっ♪ なまえっ、もっとよんでっ♪ よびながらっ、ついてぇ♪」
 「ローズ、ローズマリア、さまッ! あぁああ、ローズマリア様ぁぁあっ!!」
 「ふぁあぁあぁぁああんっ!! アタシも、アタシもイクのとまらないぃぃぃっ♪」
 「愛していますっ、あいしていますっ、ローズマリア様ぁぁっ!」
 「れい、れい、レイぃぃぃっ♪ あたしも、アタシもあいしてるっ♪ あなただけ、あなただけをあいしてるわっ♪」

 もう目の前のご主人様しか見えない。それほどに愛している。
 幼い姿になってもローズマリア様はローズマリア様なのだ。
 お互いに愛の言葉を叫びながら、お互いの性器を味わう。

 「あぁぁあんっ、あぁぁんっ♪ このまま、このままあたしをにんしんっ、させ、てッ♪」
 「はい、はいっ、俺の、俺の赤ちゃんをっ、産んで、くださ、いっ!」
 「ふぁ、ふぁぁあっ♪ もっと、ちょうだいっ! せーえき、せーえきぃぃっ♪」
 「うぐ、うぐぁぁああああぁぁっ!」
 「んぁぁあぁああああああぁぁああああっ♪ きちゃうっ♪ きちゃうっ♪ しんじゃいそうなほどのがきちゃうぅぅううんっ♪」

 ご主人様の魔力に中てられて、腰の奥から強烈な何かが出ようとしている。
 本当にそれでご主人様を孕ませようとしているかのように。
 確実にローズマリア様を妊娠させるほどの強烈なモノ。

 「あぁ、ああぁぁっ! ごしゅじんさまっ、俺も、俺もすごいのがっ、きますっ!」
 「きて、きてきてきてっ♪ あかちゃんっ♪ あたしにあかちゃんはらませるのよぉぉっ♪」
 「う、う、ああ、あああああ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ!!」
 「イク、イク、イクイクイクぅぅっ♪ イッちゃ、あああ、イッちゃぅぅぅぅうううううううぅぅぅうううううううぅぅぅぅうううううううん♪」

 ごぽぽっ、と音が聞こえるほどの濃い精液が送り出され、ご主人様の聖域の最深部へと届いた。
 そしてそれと共にローズマリア様と身体全部がバラバラになってしまいそうなほどの強烈で強大な絶頂がやってきた。
 間違いなく、それは今まで何度も交わってきた中で一番の絶頂だった。

 「う、うぐ、うぐぁぁあっ!!」
 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ♪ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ♪♪」
 「ろーず、まりあ、さま……っ!!」
 「〜〜〜〜っ、れ、い……♪」
 「もうしわ、け、あり、ま………………」

 ―――インキュバスの俺でも、失神するほどに。
 白くなっていく前に見えたものは幼くも妖艶に笑う、最愛のローズマリアご主人様の表情だった。




 翌日。
 目が覚めると既に時間は正午を過ぎてしまい、大遅刻決定となった。
 ちなみに一日幼化薬の効果もなくなり、いつもどおりのスレンダーで巨乳のダークエルフとなったローズは失神していた俺の表情を眺めていたという。「ちょっとムラっとしたからお口で一回シちゃったけどね♪」
 ……何故その時俺は目覚めなかったのかと後悔している。もちろんローズが俺のを咥えているという光景を見たかったからだ。
 そして重役出勤と相成った俺は職場の前でアインとバッタリ。
 どうやらアインもアインで一時的に幼くなった嫁さんと励みに励みまくって気がつけば翌日の昼だったそうだ。規律に厳しいはずのアヌビスがそれを見過ごすとは凄いものだ。アイン曰く、「いやぁ、ちっちゃくなったワンちゃんも一緒に仲良く失神しちゃってさ」とのこと。だから何故アヌビスをワンちゃん呼ばわり?
 そして同時に大遅刻してきた俺たちに先日ロリコンだったという衝撃の事実が発覚した先輩は、豪快に笑った。

 「ハッハッハッハ。その様子だとどうやらお前達も幼女の素晴らしさがわかったようだな!」

 と大声で笑われて酷い辱めを受ける始末。
 しかし俺とアインはそれに反論したくても出来なかったのだった……。




 ちなみにその日を境に先輩はロリコン先輩というあだ名がついた。
 隙あれば結婚未婚問わず、同僚をいもうと系喫茶アンライプフルーツへと連れて行こうとしている。
 …………願わくば、この職場がロリコンだらけにならない事を祈る。
11/09/07 04:14更新 / みやび

■作者メッセージ
ども、みやびです。今回はダークエルフさんのお話でした。

このSSの発端はTwitterで健康クロスさんとの話。
僕「(略) 愛してくれるならどんな魔物でもComeon! でもダークエルフさんだけは勘弁な……」<痛いのは嫌だからこの発言。
クロスさん「部屋の隅で体育座りで指で床に落書きするDエロフの姿が! 奴隷=旦那 と同意義で、結局ヤってることはSよりなイチャエロなんですぜ!」
僕「あ、あれ!?可愛い……? あ、あれあれ……? 食わず嫌いはよくありませんよね!早速鞭でしば……愛されてきます!」
クロスさん「図鑑世界のドSは徹底的に愛と快楽を与えて快楽で善がる表情や声を聞きたい娘達です。自分の夫が痛いのとか、苦しいのは嫌です。魔力をまとった鞭とテクニックは当然痛みではなく快楽のみを与えるものなのです」

というご本人によるダークエルフの魅力を教え込まれて、体育座りしているダークエルフを書きたかったが為にこうなりました。
あ、あれ、でもなんか前半バフォ様が主役じゃね……?

仕方ないのです。バフォ様は書いていたら楽しくなってきたのです。
バフォ様の魅力にも気がついてしまいました。



余談ですが、「ダーク」の後に♂を入れたくなるのは何故でしょうか。
あ、でも女性だから「ダーク♀エルフ」か……。

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