連載小説
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63 デモンスタワー 5階
さてさて…デモンスタワーも5階に差し掛かったところなんだが、このフロアには一体なにが待っているんだろうな…?
いや…少なくとも、4階でデュマさんたちをぼこぼこにしたミノタウロスの女性がいる可能性はあるんだが…
なんて思いながら、俺がのんびりと歩いていると…通路の端っこに大きな影が見えたんだよ!!

こ、これは…戦闘の予感…!?さ、さすがは最後のフロアの一つ手前…敵の配置も半端な数じゃないって事か…
なんて思いながらその影に近づいた俺たち…さぁて…一番初めの敵はどんな奴なんだ?

「がぁーっごぉーっ…Zzzzz…」

……み、ミノタウロスの女性だと…!?しかも、眠っているようじゃないか!
なんて驚いている俺…ま、まぁ…普通だったら驚くよな?な?
……下着は黒…かぁ…
はっ!?い、いやいや…見たくて見たわけじゃないぞ!?見えただけなんだからな!?
…な、なんだその目は!?くそぉっ…疑っているようだな…
絶対に違う!!絶対に見たくて見たわけじゃ…

デメトリオは【下着は黒派】の称号を手に入れた!!

う、ウィンドウの野郎!!こ、ここになってから急に称号発生率を上昇させるなんてどういう事だよ!?
しかも…手に入れた称号が【下着は黒派】だと!?
もっと…もっとまともな称号はないのか!?

なんて思っているとメリィたちはミノタウロスの女性に見向きもせずに横を素通りしていたんだよ!!
ま、まさか…スルーしていくというのか!?えぇっ!?

「…メリィ…彼女をスルーしていくつもりですか?」
「当然よ?だって、私達はここを抜けて早くメガロス帝国に行かないとダメなんだから…」

ま、まぁ…確かにそうだとは思うけどさぁ…
大丈夫かな?多分このミノタウロスの女性が…ラーナさんが言ってたミノタウロスの女性だと思うんだけど…
あと、どこかで見たことがあるような…そんな気がするぜ…

まぁ…結局、俺もメリィ達に習ってこのミノタウロスの女性の横を通らせて先に行かせてもらうけどな?
……どうりで爆睡しているわけだよなぁ…
だって、凄い酒の匂いがするんだぜ?これは相当飲んでると見たな…

「おらぁっ!!もっと腰を振りやがれ!!全然満足しねぇぞ!!…Zzzz」
「………っ…」

あ、危ない危ない…思わず驚いて声を上げてしまうところだったじゃないか!
寝言かよ…一体、どんな夢を見てるんだ?
まったく…俺には想像もつかないぜ…
なんて思いながら、先に進んで行く俺…
今はちょうどミノタウロスの女性の真横に位置する場所だぜ…
この調子で行けば…なんとかなりそうだな…

「早くしなさいよー?デメトリオーー?あたいを待たせるなんて…いい度胸ね!」
「…−−っ!?」
「えー?何ー?」

ルタ…あの馬鹿野郎!!…野郎じゃねえな…ま、まぁいいや…
まったく…なんでこのタイミングで声を大きく俺を呼ぶんだよ…
ま、まるで狙い済ましたかのようなタイミングに…驚きを隠せないぜ全く…
な?みんなもそう思うだろ?
えっ…?ミノタウロスに捕まってればいいじゃないかって?
な、何を馬鹿なことをおっしゃる!?
こんなところで、人生を終えられるものかって!!

「へっ…これだけ出したら許されるとでもおもってんのかぁ?俺が満足するまで許してやれるかよ!!まだイけるだろ!?第二ラウンドだ……Zzzz」

……ほ、本当に寝てるのかよあのミノタウロスの女性…
なんて思えるほど絶妙なタイミングの寝言をありがとう!!
………本当に、どんな夢を見ているのか…俺に教えて欲しいな…まったく…
そう思いながら、先ほどまでとほとんど同じ速度で移動していた時、俺はあることを思い出したんだよ!!
そう…俺の宿屋経営期のお客さんの豆知識…口コミとも言うけど…
寝言を言っているって事は夢を見ているって事…そして、夢は浅い眠りの時に見るそうなんですよ!!
確か…レム睡眠…だっけか?覚えてないけど…
つまり、いつ起きてもおかしくない状況でこんな速度で移動している俺は、死にに行っている…みたいなものなんだよ!!

……この事実に気がついた俺は、さっきまでの三倍の速度で移動し、ミノタウロスの女性を後にしたのだった…
……ってか、この階は道が一本道なんだな…はっ…
さては…設計者が作るの面倒になって一本道にしたんだな…!?
分かる…分かるぜその気持ち…!!
なんて思っている間に…もう階段の前まで来たんだよ!!
は、早いなぁ…でも、さすがは最終階の一つ前の階だ…上の階に向かう階段が無駄に豪華だからな…
なんて思っていた時だった…なんと、あの階段の前には玉座が一つ置いてあったんだよ!!
な、なんで最終階でも無いのに玉座なんてあるんだよ…!?

そうして階段の近くに行ってみると、なんと…スライムの女性が5人もいたんだよ!!
し、しかも…一人は玉座に座って変に偉そうだし…
…あっ!?あれって…アセロラとフリューゲルじゃないか!!
……おぉぅ…ぼ、ボス戦の予感がするぜ…
俺はそう思いながら、歩みを止めたのだった…
いや…さすがに戦闘の予感がするのにこれから先に行くなんて…恐ろしくて無理だろ!?
少なくとも…俺だったら絶対に無理だね…!!

だが…俺が動きを止めたとしても、向こうは侵入者に気がつくもんなんだよ…
そう、俺達は完璧に見つかっているんだよな…
でも、メリィは恐れている感じじゃないし…一体あの自信はどこから出てくるのか…少しでいいからその自信を分けて欲しいよ…まったく…

「来たな…侵入者一行!!少々来るのが遅い気がしたが…まぁいい…」
「貴殿は…フリューゲルか?」
「そうだ…一階ではいい勝負をしてくれた…感謝する。さて…コレより上の階には容易に進ませるわけにはいかない…わかるな?」

……な、なるほど…いわゆる中ボスてきな感じだな?
でも…数が多くないか?まさか…全員と戦うなんて言わないよな?な?

「あなた達には私達4人を相手にしてもらうわ…女王様には一番最後に戦って貰いますので…」

そう言いながら、玉座で退屈そうにしている女性にそういったアセロラ…
あ、あの人も女王なのか!?
…女王って、いろいろいるんだなぁ…

「では…一応自己紹介をさせて貰おう…私こそが、レディスライダーズの青い騎士…フリューゲルだ」
「私がレディスライダーズの赤い監視者…アセロラよ!!デメトリオ…あの時の私の台詞…よもや忘れたとは言わせないわよ!!」
「…覚えてないや…」

だって、本当に覚えてないんだもん…なんとも言えないって…俺はさぁ…
なんて心の中でいっていると、俺はアセロラに言われたんだよ…
『じゃあデモンスタワー 3階の話を読みなさい!!』ってな?
ま、まぁ…覚えていなかった俺も悪いと思うよ?
でも…そんな風に言わなくてもだな…
なんて思っていると、残りの二人のスライム種の女性も名乗りを上げ始めたんだよ!!

「私は〜…レディスライダーズの〜…緑の瘴気〜…ムェーバって言います〜…よろしく〜…げほっ…げほっ…」
「あたしはレディースライダーズの黒い単体星…ベアード!!よろしくねー!」

そして俺達も各自、自己紹介が終わった時に、ある問題に直面したんだよ!!
誰と誰が戦うのかってな?ま、まさか…乱闘形式でやるわけじゃないだろ?
もしも乱闘形式でやる場合、数が多い俺達の方が…明らかに有利だろ?な?

「…では、一回戦目は私フリューゲルが…アイネを指名する!!」

えっと…指名制みたいです…はい…
ま、まぁ…指名制だったらこんなにいるんだ…俺が指名される可能性は極めて低いだろ…
なんて思いながら、俺は試合に対して傍観者でいることを決意したんだ!!
今回は…久しぶりに戦闘になっても【視点譲渡】は使わずに行くぜ!!

「ふっ…一階では見事な技を見せていただき、ありがとう…さて、恐らく今回も私はあなたには勝てないだろうが…私にもプライドと守りたいものがある…
全力で勝負願いたい!!」
「……ふぅっ…今回は、下の階の時戦ったよりも楽に終わりそうね…」

両者はこんな会話をしながら剣を構えたんだ!!
さぁて…一階の時は5分で戦闘が終わったからな…
ハイスピードバトルだから…しっかりと見ておかないと…
なんて、俺が思った次の瞬間だった…
な、なんだ…!?二人の立っている場所が違うだと!?
そしてフリューゲルの鎧が二つに切断され、地面に落ちるのが見えたんだよ!
ま、まさか…もう決着がついたのか…!?
そして、どうでもいいけどフリューゲル…下着未着用っていうね…
いや…これ以上は俺に対してのサービスカットになってしまうからな…
読者の諸君は見れないんだから、せめて俺も見ないように努力しないとな…

「……な、なぜ…この私がこうもあっけなく…!?ま、まさか…下の階では手を抜いていた…そういう事か!?」
「…貴殿は戦う前に、『恐らく、今回も私はあなたには勝てないだろう』っていったわね?それはつまり…勝負を捨てるということになる!!プライドとか守りたいものがあるとかを言うのは自由だけど…勝負を捨て、退くという行為は騎士としてあるまじき行為なのよ?それだったら…一階にいた時のまだ勝利を確信していた時のあなたの方が強かったわ…」
「っ…そうか…私は騎士を名乗っておきながら…勇気を捨てていたというのか…なるほど…勝てないわけだ…」

そう言いながらゆっくりと地面に倒れるフリューゲル…
えっ!?ちょっと何あれ!?かっこいいじゃないかよ!!
く、くそっ…あれが、戦闘を行った者だけが見せることが出来るかっこよさって奴なのか…
べ、別に悔しくなんて無いぜ?あのかっこよさは戦闘を行わないといけないんだろ?俺、戦うのには反対だからな!!

さぁて…一回戦はこちらの勝ち…か…じゃあ、次だな…
ま、まぁ…アイネが負けるって事は多分、ほとんど無いだろうから安心はしていたんだけどな…?
そう思いながら次の相手は誰になるのかと相手の方を見てみると…
…じゃんけんの結果、あのムェーバって名前のバブルスライムに決定したようですよ?
バブルスライムかぁ…そういえば、バブルスライムのお客さんが宿に始めてきた時、シーツを掃除するのにやけに時間がかかったなぁ…
なんて昔のことを思っていると…

「じゃぁ〜…そこのなめくじさん〜…お願いします〜…」
「ふっ…あたいの出番ね…言っておくけど、私は最強よ?今のうちに降参したほうがいいわよ〜?」
「行きますよ〜…?」

……えっと、試合が始まったようなんだが…
果たして、どんな戦いになるやら…
まぁ、速度で言えばルタの方が早い…けど、相手はまだどんな力があるのかもわかっていないからな…油断しないに越したことは無い…
って、あぁっ…ルタ…俺が心で思っているのにも関わらず攻撃を仕掛けるなんて無謀だって!!

「ふっ…あたいの凄さ…教えてあげる!!【悪魔の蛞蝓】!!」

お、おぉーーっ!?す、凄そうな技の名前が飛び出したぞ!?
さ、さぁて…いったいどんな技なんだ…!?
一見すると、ルタはただ相手に向かっているだけにも見えるが…
だが、次の瞬間、手首のスナップを利かせつつ右ストレートをムェーバに打ち込んだんだよ!!
じ、実用性の高そうな技だな…し、しかも…喉を狙って攻撃するなんて…運がよければ一撃必殺クラスの技だぞ……
はっ!?ま、まさか…一撃必殺なのか…!?は、初めて現物を拝んだぜ…
な、なるほど…実用性の高そうな技の中に一撃必殺は隠されているってわけだな…

「ひゃうぅっ〜…」
「きゃっ!?な、なに!?この煙はぁ…まったくもぉ〜…」

……た、対するムェーバは攻撃されるとその場所から緑色の煙を発することが出来るんだな…い、いやぁ…凄いと思うぜ?
でも、あの煙に攻撃的効果はなさそうだな…体質って奴なのかな?
なんて思いながら戦いを見ていた俺…

「…今度こそ倒して見せる!!くら…って、えっ?な…んだか、体が痺れ…」
「ひっかかってくれましたぁ〜…その煙はぁ〜…体を麻痺させるガスなんですよぉ〜…うふふふぅ〜…」
「な、何よ!?あ、あんたなんかあたいが本気を出せば…」
「可愛いです〜…本当〜…撫で回したいほど…ふふっ…」
「はうぅっ!?ど、どこを触って…ひゃっ!?」
「可愛い胸ですねぇ〜…ほら…こことか…まだまだ子供って奴なんですよねぇ〜…ふふふふ…」

こ、こ、こ、これ以上は、俺は伝えることが出来ない!!
な、なんていうか…や、やばい気がするからな…
ま、まぁ…結局、この戦いはルタの負けのようだぜ?
へっ?いいから続きを見せろ?邪魔だって?
だから…これ以上はダメなんだって!!
かわりに俺が服を脱いでやるからそれで勘弁してくれって…ダメ?
ですよねーwwいや…俺もこんなに回りに魔物娘がいるような場所で服なんて脱ぎたくなかったしな?いやぁー…よかったよかった…

で、今のところ一勝一敗…戦闘が短いのは、作者の文章力が無いからだぜ?
文句をいっちゃあ…ダメって奴さ!!
さぁて…残っているのはアセロラとベアード…そしてあの女王様だけだが…
次は誰が…って、俺が考えるよりも先に、ベアードが出てきたんだよ!!
だ、ダークスライムの幼女…かぁ…
あの小悪魔的オーラに…大量のロリコン共が散っていったんだろうな…
い、いや…別に意図的に『このロリコン共め!!』ネタを入れようなんてこれっぽっちも考えていないぜ?
いくら名前がバックベアード様に似ているからって…そんな事考えてもいないんだからな!?
はいそこ!!そのまんまじゃねぇか(笑)とか言うな!!
作者だって……名前を考えるのが面倒だから近くにあった崇高なる本から名前を取ってきたりもするさ!!
……ほんとうに、好きな人に対してはすまなかったな…うん…

「あたしはね〜…そこのダークエルフの女の子と戦いたいなー!!」
「私?そうだなぁ〜…ちょーきょーレベルを上げるために頑張ろっかなー!」

……これはまた、異色な対戦が拝めそうだぜ…
いやな?キュラスが戦っているのを俺は見たことが無くてさ…
なんて思いながらキュラスを見てみる俺…おぉっ!?無駄に頑丈そうな鞭を持っているじゃないか!!
…これは、期待できそうだぜ…だって、両者ともまだ子供だからな…
結構いいバトルを見せてくれるんじゃないか?

「ちょっと待ってなさいよ〜!!戦闘服に着替えるんだから!!」

なんていいながら、ベアードは鞄を探り始めたし…
せ、戦闘服だと…?戦闘服って、そんなものを持っているのか!?
そう思いつつ、俺はどんな服が出てくるのか、若干期待していたんだが…
あ、あの服装は水着じゃないか!?ま、まさか…戦闘服ってあの水着じゃないのか?
そう思いつつじっと見ている俺だったが…どうやらあの水着が戦闘服のようで…あ、あんな守備力が低そうな服装が…
と、とにかく、戦闘が始まったのさ!!

「えーい!!くらぇーー!!」

そう言いながら鞭を振り回すキュラスと、それをよけるベアード…
あ、あれだな…戦い方が若干LVが低い…なんて、俺は言わないぜ?
でも、あの鞭の振り方は少し危ない気がするんだけどな…
なんて思っていると、ベアードが体の一部を伸ばしつつ、キュラスに攻撃を始めたんだよ!!
……でもな?どっちも同じような攻撃の仕方で、ほとんど相手に当たってないんだよ!!

「むぅーー…なんで上手に体を伸ばせないのー?えい!!えーい!!」
「えぇーい!!あぁっ!?ま、また鞭が…あうっ!?」

俺が見ている限り、思うことはだな…まず、ベアードは自分の体のスライムを伸ばして攻撃がしたいんだろうが、まだ幼すぎるので出来ないようだぜ…
せ、戦闘服の水着、意味が無いじゃないかよ……
反面、キュラスはというと…鞭を使うのはいいけど、まだ体型と鞭の長さがあっていないらしく、自分に当たっているんだよ!!
……まさか、両者こんな方向で戦闘を行うとはな…

それからしばらくこんなことが続いた時だった…
なんと、ベアードは試行錯誤した結果、距離は無いがスライムを伸ばせるようになったみたいなんだよ!!
あ、あれが…戦いながら成長する子供の怖さって奴なのか…凄いな…
しかも、小さいながらに速度があるので、当たったら結構痛そうだ…
こ、これは…若干キュラスがピンチになってきたぞ…

「えーい!!」

そして、ベアードがスライムを一気にキュラスの方に伸ばした時のことだったんだが、なんと…キュラスの鞭が偶然にもスライムの部分に当たり、スライムの進行方向がはずれ、思いっきり壁に当たったんだよ!!
凄い音が辺りに響いているところを見ると…い、威力あるなぁ…
少なくとも俺は、あの技は食らいたくないな…なんて思ってしまったんだが、みんなはどう思う?

だが、辺りに大きな音が反響し、しばらくしてのことだった…
俺達が歩いてきた通路の方から、凄い足音…っと言うべきなのか分からない音が聞こえてきたんだよ!!
な、なんの音だ!?これは……はっ…!?
ま、まさか…さっきの音で5階入口付近で寝てたミノタウロスの女性が目を覚ましたんじゃないだろうな…
頼むから、関係ない音であってくれ…頼む…!!

「寝ている間に先にデメトリオが行ってしまうなんて…誤算だったぜ…って、おっ?あそこにいるのは…デメトリオじゃねぇか!!」

……もう、いいさ、そうだよな…やっぱり、あのミノタウロスの女性が来るよな…分かっていたさ…でも、分かっていない振りをしたかった!!
で、どうしてあのミノタウロスの女性は俺のことを…?
後、あんなに距離があるのになんで俺だってわかったんだ?
そんな事を思っている間に、一気に距離は縮まっており…既にモンスターラグーンのメンバーも、レディスライダーズの面々もミノタウロスの女性の方に視線がいっていたんだよな…

で、更に近づいてきた時に俺はどこかで見たことがあると思っていたが、誰であったのかを思い出してしまったんだよ!!
か、彼女…俺がデモンスタワーに来てから鎖で縛られていたのを助けてあげたミノタウロスの女性だったんだよ!!
雰囲気は似ていた気がしたんだけど、髪の毛が長かったのがばっさりと切られていて、短くなっていたから全然分からなかったぜ…
し、シェルさん…ま、まさかまだ俺を追いかけていたなんて…

「へっへーん!!追い詰めたぜ…デメトリオーー!!ったく、途中で匂いが途切れていた時はどうしようかと思ったが…無事にあえてよかったなぁ…?」

…いやいや!!俺は全然よくないよ!!そのまま忘れていてくれればどれだけよかったか…
で、でもまぁ…今回はモンスターラグーンのメンバーの中でも頼りになる面々がそろっているから…少しは気も楽なんだが…
そう思っていた時だった…なんと、玉座に座っているスライムの女性が驚いたような声でシェルの名前を呼んだんだよ!!

「……!?し、シェル=ノイエンハーツか!?あなたは確か、二階の封印の間に封印されていたはず…というか、私が封印したはずなのに、なんでこんなところに!?」
「カルメラさんじゃねぇか……あの時は、俺を封印してくれてありがとうよ!なぜあの時、俺を封印したんだぁ?俺は確実に戦果を挙げてきたし、あんたの役にもたっただろうよ!!」
「……あなたが、強くなりすぎたからよ…シェル…」
「封印されてから80年間…ずっと恨みの念を込めて待っていたんだぜ?その間、何度発情期が来ても、男を犯すことも出来ずに、自分で慰めることも出来ない日々を過ごしてきた…つらかったぜ?本当になぁ!!」

ま、まさか…あのスライムの女性とシェルが知り合いだっただと!?
……こ、この話…大きくなりそうだぜ…
俺はそう思いながらシェルから離れてメリィの後ろに移動するわけだが…
すると、そのスライムの女王が話しかけてきたんだよ!!

「…メリィって言ったかしら?これ、上の階に行く鍵よ…あなた達は先に進みたいんでしょ?行きなさい…」
「し、しかし女王様!?いいのですか!?侵入者が増えたからといって、簡単に通してしまっては、あの姉妹がなんと言うか…」
「いいのよフリューゲル…上からの許可はもらっているんだから…」

……おぉっ!?これは、上に行くことが出来そうな雰囲気になってきたぞ?
なんて思いながら、メリィがフリューゲルから鍵を受け取り、階段の鍵を開けて上に行ったのを確認した俺…
いやぁ…俺って結構運がいいよな…!!
なんて思いながら、便乗しつつ俺も階段に向かったんだが…

「あっ!?で、デメトリオ!?待ちやがれ!!お前は俺と…」
「だ、誰が待つかってんだ!!俺は…先に進ませて貰うぜ!!逃げるんじゃないんだからな!!」

おれはシェルさんが言ってきた台詞に対して完璧に対応し、階段を上っていったのだった…
つ、次で最終階らしいですよ…
い、一体、最終階ではどんなイベントがあるのか…気になる所だぜ…
12/07/09 23:01更新 / デメトリオン
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■作者メッセージ
どうも!!

いやぁ…良いですね、フリューゲル…
個人的には結構好きなキャラですww

皆さんは、俺の作品の中で好きなキャラとかいますか?
ちょっと気になってみたり…

ま、まぁ…あと少しでデモンスタワーも終わりますので…
これからも末長く見ていただけるとうれしいです!!
ありがとうございましたーー!!

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