連載小説
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好感度→→→
「ーーはい、私特製のカフェオレが入りました。こちらのマフィンはサービスですっ♪」

質素な一人用のテーブルに座る俺の眼前に、茶色の液体が注がれたコップと小さなカップケーキが置かれた。
どんな種類の珈琲でもいい、という事なので思いついた単語をお願いしてみたらマジで出てきた。しかもおまけで焼き立ての、しかも見るからに手作りのお茶受けまで出てくるとは。
……どうしてこうなった。というか、何処で一生異性と関わらないはずの未来が変わってしまったんだ?
何故俺は知り合いの、やたら俺に親身になってくれる女性の家に上がり込んでいて、呑気にティータイムといこうとしているのだろうか。どう考えてもヘタレ童貞野郎が平然とやっていい事じゃない。何だこのリア充みたいなイベント。このまま、『次は君を頂こうかな(キリッ』なんて言うんですかそうですか。
言えるかそんな言葉……!

「どうされましたか? まさか、何かお気に召さない事でもーー」

いやいやそんな事ないデス。あまりにも自分のイメージからかけ離れた行動をしてる最中なんで思考が太陽に向かって走り出してた所デス。あ、今帰ってきた。

「ーーそうでしたか」

ああ、胸を撫で下ろして安堵する所とか、本当に可愛いなぁ。もっと困らせてみたいなぁ。
……何を考えてるんだ、俺。確かに俺はエロゲの中でもかなりハードなジャンルをエンジョイする鬼畜変態野郎だが、リアルの女の子を困らせて喜ぶクソ野郎じゃないだろう俺。妄想と現実の区別がつかなくなるような年じゃないだろう?
いやまあ、冗談抜きでフィネアは可愛いと思う。俺が人生二十数年の中で見た異性の中でぶっちぎり、いや別格、いやいやもう同列と考えるのも失礼なんじゃないか、と思うような感じだ。
知り合ってまだ三週間だから本音までは分からないが、俺みたいな無精無能卑屈人間を相手にしても馬鹿にする事なく、献身的に支えようとしてくれるなんて、間違いなくいい子か危篤な子だろう。
こんな子を彼女に出来れば、それはそれは人生薔薇色、むしろ虹色になるんじゃないだろうか。
あ、珈琲冷めちゃうね。飲まなきゃ(使命感)。
……ち、違いの分からない男でも、これは分かる。今まで俺が飲んでいたのはどうやら『珈琲』ではなかったらしい。『ポーピー』とか、『ウド』とか、そんな感じの何かよくわからないものだったんだろう。コクってか、そういうものじゃなく、根本的な所が違う。それくらいに、味わい深い。
これ、何処の豆ですか? ブラジル直産?

「いえ、魔か……、知り合いから頂いたものです」

え、今何か言おうとしなかった?

「な、何でもありませんよ?」

……まあ、いいや。
じゃあ次はマフィンを頂こう。触れるとまだ温かいし柔らかい。冷やして身が締まった奴もいいけど、こういう出来たても大好きです。しかも程よく温かい、って所が猫舌の俺に優しい。前に店で猫舌だって事ちゃんと聞いててくれたんだなぁ、としみじみしながら一口。
結果的に、買って食べるお菓子の種類が減った。やべぇ、美味い。
   来てよかったなぁ、このお店……じゃないな。フィネアの家だな。
  つーか、本当に質素な内装だねー。装飾も何もなくて、必要最低限のものしかないじゃない。女の子の家って、もっとこう、可愛らしいイメージがあったからさ。

「……ご主人様は、地味で可愛げのないこの部屋はお嫌いですか?」

  とんでもない。フィネアらしくて素敵だと思うよー。
  ちなみにさ。

「はい、何でございますか?」

帰って来て早々、何でメイド服に着替えたの?

「主人にお仕えする時は必ずこの服装であるべき、と教えられましたので。……お気に障るようでしたら、着替えますが?」

   ああ、そうなんだ。違和感が微塵もないからそのままでお願いします。
   あとさ。家の人とか、他に居ないの?

「はい、この家には私一人しか住んでいません」

   あー、そうなの。って事は二人っきりかー。
   ……へ。

「……ふふっ♪」

   あの。このコーヒー、挽いた豆しか入ってませんよね? 何でか分かんないけど、君の笑顔が怖く見えるんだけど。

「え?」

   あゴメンゴメン。ちょっと懐疑的だったね。ちょっと前まで女を信用出来ない病気を持ってたからね。

「……」

  あ、もう一杯頂けるかな。

「かしこまりましたっ」

   メイド姿の彼女がキッチンに消えていくのを見て、一つ思う。
   逃げられん。
   逃げろ逃げろとヘタレ本能が言ってるけど、逃げたら泣くよなぁ、あの子。
   ……本当に、どうしよ。俺、彼女の彼氏でも恋人でもないんだけどなぁ。甲斐性も度胸も、金も経験も何もあったモンじゃないしなぁ。本当に申し訳ないよなぁ。
   そんな風に考えていると、突然くらり、と視界が揺れた。
   何だ、と頭を振ると元に戻った。がしかし、また揺れる。今度は強い。
   六、七回頑張ったが、ついに限界を迎えてしまう。景色が傾いて見えた後、意識が途切れてしまった。

・・・

   頬を撫でる微風と、石鹸の香りが鼻腔をくすぐる感覚に目を開ける。

「お目覚めになられましたか?」

   ……あれ、何でフィネアの顔が横向きに見えるんだろ。
   あ、俺が横になってるのか。納得納得。

「お仕事の疲れが溜まってらっしゃるのでしょう。よくお眠りになられていましたよ?」

   おおぅ、寝てたのか俺。何と迂闊な。
   つーかコーヒー飲んで寝る、って。どれだけ疲れてるんだ俺。就活中にコーヒー飲み過ぎてカフェイン効かなくなったんだよなぁ。
   しかしやたらと寝心地がいいね。これ、どんなソファー……じゃない? コレってベッド?

「主人にソファーをあてがう訳にはいきません。ご主人様にとっては小さくて申し訳ありませんが、私のベッドをお使いください」

   ……ホァイ?
   ちょちょちょちょっと待って。
   て事は俺は今、君が普段眠っているベッドに横になっていると?

「? そうですが、どうかなされましたか?」

   どうかなさってますのよーっ! 俺汚いよーっ! 臭いよーっ! いやちゃんと洗濯して風呂に入ってるけどさ!
   ゴメンすぐ起きるからぁぁぁ!

「ーーお、お待ちください!」

   ヘァァッ!?
   今、何かすごいパワーで押さえつけられたような気が。

「し、失礼しました。ですがご主人様? お言葉ですが、ご主人様は汚くなんてありませんっ! ですので、気にしていただく必要はありませんよ?」

   それに、と続いたので大人しく話を聞く。何気に君、筋力あるね。職業柄、普通の女の子に押さえつけられるようなヤワな鍛え方してないんだけど。
   ひょっとして、さっきの場所から俺の事、普通に持ち上げて来た? いや、まさかそんな事は……。椅子を動かして来たよね? そうだよね?

「一時間ほどお眠りになっていらっしゃいましたが、まだまだお疲れの様子です。ご主人様の従者を名乗る者として、そのままで明日を迎えられる訳には参りません」

   言われてみれば確かに、身体のあちこちにガタが来ているような感触がある。元々体育会系じゃなかった人間が日々無理をしているのだから、まあ、当然か。
   でもこのまま寝てるのもなぁ。折角の休日、折角のフィネアとの時間。もっとこう、有効に扱えないものか。

「でしたらご主人様、こうしませんか?」

   こうするって、どうするの?

「『私達』に伝わる特殊なマッサージを施させて下さい。そうすれば、日々の疲れもストレスも何もかも解消され、必要以上に睡眠を取る必要はなくなります」

   おぉ、スゲェ。流石は職業メイド、技術が違うね。
   しかしマッサージかー。何気に俺、マッサージって受けた事ないんだよね。そういう椅子になら座った事あるけど。
   特殊な、という言葉に期待と不安を抱きつつも、よーし、それじゃあお願いしちゃおうかなー。

「かしこまりました。まずはうつ伏せになっていただけますか?」

   言われるがままに寝転がると、フィネアはその場から立ち上がり、

「それでは、失礼しますっ」

   馬乗りに俺の背に乗り上げてきた。
   服越しにフィネアの臀部が、オシーリが背中に当たる。落ち着けグ・ソーク。お前の出る幕じゃない。お前はオナニーにしか使えないだろ反応するな。
   つーか、この子軽いなぁ。

「まずは肩から腰に掛けて施させていただきます。もし我慢出来ない、となったら仰って下さいね?」

   そっと、彼女の指先が俺の肩に触れる。
   我慢出来ない、って何? 一体どういうマッサージが始まるのか、と思った矢先、

「ーーっ!」

   う。

「ーーっ!!」

   わ。

「ーーっ!!!」

   ら。

「ーーっ!!!!」

   ば!
   イカンイカンイカン! コレマッサージやない! 整体や!
   一体どういう握力をしているのか。つーかあの細い指でどうやってここまで力を入れられるのか。それは分からないが、揉まれる度、指圧される度にピブーとかいう謎のSEが俺の脳内を駆け巡る。コレ疲れと一緒に別の何かも飛んでいきませんかね。脳ミソとか。
   というか待って待って! キキーモラの整体術ってこんなに人体に優しくない代物なの!? このままでは爆発四散しーー、あれ?

「お気付きになられましたか?」

   唐突に痛みが消え、浮いてるんじゃないか、ってくらい身体が羽のように軽くなった。

「このマッサージは始めの内は痛いのですが、ある程度を通り越すと関節などの負荷が完全に抜け、血行や神経系の通達が非常に良好になる効果があるんです。……その、説明せずに痛い目に合わせてしまい申し訳ありませんでした」

   いやいやいやいーよいーよ。これ気持ちいいよヘブーンだよ。知ってたら面白くなかったよー。
   いいねぇ出来るメイドさんだねぇ。

「ーーありがとうございますっ♪」

   上半身がとても軽い。ついでに、嬉しそうなフィネアの声も聞けて心もウェイトダウンアンドフライハイ。
   続けて脚、そして足の裏もやってもらい、順調に身体が軽くなっていく。
   ……あ、気持ちよすぎて眠くなってきた。

「はい、次は仰向けになってください」

   はーい。顔を天井に向けてゴローン。
   ……ん? 仰向けになって、何処をマッサージするんですかねぇ。エロゲだったら『ご主人様のココ、こんなにも凝り固まってますよ……♥︎』とか、そういうリアルじゃあり得ない展開が待ってるんだが。フヒヒ。
   するり、と僅かな絹擦れの音が立つ。それと同時に下半身が何故か開放感に包まれた。あー、背徳的気持ちよさ。何気に実家では裸族だったなぁ。……へ?
   何で開放感? そう思って、寝ぼけた頭を持ち上げた。

「……まあっ♪」

   絶句した。
   何故かというと、気付かない間に俺のズボンが脱がされてた。パンツもだ。
   おまけに、今まで自慰にしか使った事のない、普段は皮を被っているグ・ソークが、フィネアの手元で、天井めがけてそびえ立っているではないか。気持ち良さすぎたんですね分かってます。
   どうしてこうなった。10秒以内に答えなさい。
   よし、分かった。何で脱げたのか知らんがもうダメだ。終わった。次の瞬間、悲鳴が聞こえ、俺は通報されるだろう。そうなれば俺は懲戒免職確定だ。オワタ。
   ああ、父さん母さん。俺、やっぱり異性と関わるべきじゃなかったよ。ごめんな。

「ふふっ、お盛んですね♪」

   そうですね、サカってますね。
   ……え?

「こちらも揉みほぐして差し上げませんと……♥︎」

   そんな言葉と共に、白く滑らかな手が、俺の汚棒に触れ、優しく握りしめてきた。

「んっ……」

   本日2度目の絶句タイム中だった。
   あの、可憐で清純なイメージのあったフィネアが。
   今、下半身をモロ出し状態の俺の上に乗って。

「硬く、なって参りましたね……? 先ほども申した通り、我慢出来なくなったらいつでも『いって』下さって構いませんから……♪」

   あんな、やらしい笑みを浮かべて。
   あんなに器用に手を動かして。
   俺の。
   イカン、思考が回らない。つーかコレ、俺の右手より何倍も気持ちいい……!
   ダメだ、童貞で早漏の俺には、彼女も射精も止められん……!

「ーーっ♥︎」

   出た。それも、盛大に。
   黄味を帯びた青臭い粘液が、フィネアの綺麗な手を、メイド服の袖を汚していく。
   自慰とは比べ物にならない快楽の中で罪悪感を覚えつつも、俺は何故か心が満たされている事に気付いた。
   どういう事だ。何故彼女がこんな事を。何を満足してるんだ、俺。

「随分と、欲求が溜まってらっしゃったのですね……♪」

   ドロドロで生臭いはずの精液が手に掛かっているにも関わらず、顔をしかめるどころかうっとりした表情で見つめてくる。
   夢見心地、という言葉がピッタリ当てはまるフィネアの表情。
   あ。
   そこまで来て、ようやく俺はこの不思議状況に対し納得がいった。
   夢だ、これ。
でなきゃ説明がつかん。いつの間にか寝てたんだな、俺は。

「お好きなだけ、私を使ってくださいませ♪ もちろん、ご主人様がよろしければ、ですがーー、あっ♪」

   そうと決まれば話は早いし単純だ。真っ先に彼女の空いている手を握り、引き寄せる。
   幸い、この状況において彼女は俺に対し好意と性的欲求を持っている。よほど酷い命令をしない限り引かれやしないだろう。この夢の基準が分からんが。
   現実のフィネアならまあ、ないんだろうなぁ、と思う。つーか夢だとしても、彼女と同じ姿をした女性にこんな事をするなんてちょっと複雑な気持ちはある。
   が、こちとら妄想激しいチェリーマン。ボーイって歳じゃないからマン。しかもハード、ハーダー、ハーデストと順位を表せば、ハーダーとハーデストの中間点くらいの性癖持ちの人間だ。

「んんっ……♪」

   抱き締め、服の上から胸を揉みしだく。
技術も思いやりもない、俺が満足する為だけの行為。しかし一揉みする度、彼女の口から甘い声が漏れる。
   直接触っていないのに、この部位の危険度が頭ではなく本能で理解出来た。よくマシュマロとか、そういう表現がなされるこの部位だが、そんな程度の表現じゃ足りない。流石、男の夢が詰まった秘密兵器……!
   両手から少し溢れる大きさのオパーイを楽しみつつ、俺は抱き締めた彼女の微香に鼻を動かす。
   特殊な香料も何もない、普通の石鹸の香り。それと微かだが、食事を作る時に付く、料理の匂い。
   それは、いわば家庭の匂い。常に側に在って、既に生活の一部になっているような、そんな匂い。

「んぁっ……♥︎」

   出来る事なら、これが欲しいと思った。
   彼女のように優しくて、でも芯が強く、時には俺を叱ってくれて、側に居て俺を支えてくれる、彼女のような人が、俺の人生の中に欲しいと、そう思ってしまった。
   そんな風に考えていると、嬌声が止まっている事に気付いた。自分の手が止まっていたのだ。
   何故か? 理由は簡単だ。
   ……エロゲだとこの辺で脱がせてたっけ? それとも一回満足させてからだっけ? いやいや、それとも……?

「ーーご主人様?」

   うわぁぁぁちょっと待って待って! 折角いいムードなんだからオパーイをモミングばっかりしてないで服を脱がせるとかいろいろ考えろよ俺ぇぇぇ!
   落ち着け、落ち着いて最後にやったエロゲのエロシーンを思い出すんだ。まず、ヒロインの服を引き裂いて、そのまま何処から出たのか触手が絡み付いてきて。
   全く参考にならん……!

「……あの」

   れれれ冷静になれ!最後にやった純愛物エロゲのシーンを思い出すんだ!
   確か、年上系ヒロインが上に乗って、いわゆる騎乗位の状態で。
   結果的に男側が動く参考が思い出せん……!

「……」

   ひえぇっ! お願い! あと一分! 一分でいいから待って! 見捨てないでぇぇぇ!

「ーー何を仰るんですか。私がご主人様を見捨てるなどありえません」

   よ、よかったぁ……。

「ですがご主人様? ご主人様に女性経験がなく、ここからどうすればいいのか分からないのは正直にお認めになられなければなりませんよ?」

   ハイ、スイマセンデシタ。
   エロゲマイスタ(自称)、リアルに対し敗北する、の巻。

「ーーも、もしご主人様がよろしければ、ですが、不肖この私が、ご、ご主人様を、襲、ではなく、お導きさせていただきますが、ど、どういたしますか?」

   え。
   それってつまり、フィネアに全部任せちゃうって事? いやいや、男としてのプライドがズタズタじゃね? それ。
   ……考えてみたら、さっき勢いに任せてオパイを揉んで次が分からなくなった辺りでもう既にズタズタだった。自分でバラバラに引き裂いてしまってた。

「……っ」

   フィネアから、喉を鳴らす音が聞こえた。
   緊張状態なのだろう。……それとも、自分に任せて欲しい、という感じだろうか。夢の中の彼女はやたらとエロいし、それもあるかも。
   ………………仕方ない。
   筆下ろしまでお願いします、フィネアさん。

「ーーかしこまりましたぁっ♪」

   彼女の顔がほころんだ。
   この時の彼女の顔はまた印象的で、普段の綺麗な微笑みとは違う表情だった。
   朱が差した頬は緩み、目尻が下がっていて、神秘的な紫の瞳は微かに潤んでいる。普段の微笑みが安心させる為に向けるものならば、こちらは『男』に向けるものだ。
   見つめ合うだけで身体の芯から熱が湧き上がってくる。艶やかなその唇を奪ってしまいたい。自分のものにしたい。そんな気にさせる。
   それが、俺に向けられている。
   何を間違ったか俺の人生。一生こんな機会はないと決めつけていた。夢だとしても、ここまでハッキリしたのは未経験。
   なのに、まさかなぁ。

・・・

「それでは、上に乗る無礼をお許しくださいませ……っ♪」

   今、俺の視線の先で、美術品もかくやという裸身が、上気した肌を見せつけている。
   白い肌は否が応にも視線を釘付けにし、桃色の髪は一本一本が惹かれるような光沢を放っている。紫炎が揺らめく瞳はまるで宝石と言えよう。気を抜けば彼女の瞳に飲み込まれてしまうのではないだろうか、と思ってしまう。
   そして何より特筆すべきは、表情だ。
   春の木漏れ日のように暖かで清らかだったその顔は今、俺を、そして眼下にそそり立つ男根を見て、だらしなく、そしていやらしく笑っている。聖女のような存在が娼婦のような笑みを浮かべているのだ。性的に美しい、としか言いようがない。
   彼女の、フィネアの存在全てが芸術と呼べる代物だ。こんなに美しい人間が居るという事そのものが奇跡だというのに、さらにそれが今、俺の目の前で繋がる時を今か今かと待っているのだ。この、ソシャゲのSレア連続引きなんて目じゃない低確率状態を一体どういう言葉で表現すればいいのだろうか。
   俺はただ、呆然と、心を奪われたように彼女を凝視している。先ほど中途半端に脱げていたズボンはシャツと一緒に脱がされており、彼女と共に裸になっている。

「ーーでは、ご主人様の初めて、私が頂戴いたしますっ♥︎」

   フィネアの腰が持ち上がり、待ちきれない様子のグ・ソークに自分の秘所を近づけていく。
   エロゲでやっていたような、直接繋がる前の準備とも言える前戯がない。そそり立つ俺のチンーコに、うっすらとピンク色の草原が生え揃った陰部が触れた瞬間、既にフィネアが臨戦態勢だという事を伝えてきたのだ。
   食われる。思わず、そんな覚悟をしてしまった。
   あれ。そういえば避妊具は? ゴムは? 三連星は? 男側が持つのがエチケットだったっけ? あ、じゃあ忘れてますねこのまま生ですねすいません。
   ……いやそういう問題じゃないだろう!? ちょっと待って。

「ーーんぁ、ああぁぁぁぁぁんっっっ♥︎」

   あ。
   一回、手コキでイカされたから挿入しても暴発しない。
   そう考えていた時期が、俺にもありました。

「っ!? ひあ、ぁっ! あっ、な、中、出て……っ! あぁ、んっ♥︎」

   最奥にまで到達するよりも遥か手前で、情けなくも愚息が暴走。汚液がフィネアの膣内で漏れ出していく。
   タートルヘッドを八分入れただけでこの有様。マジで泣きたくなってくる。早いとか堪え性がないとかそういうレベルの話ではない。男としては死ねばいいと思う。死のう、うん。

「ーーぁ、ぅぁ、あ、んぁぁ、あ……!」

   ん? どうしましたフィネアさん。肩を震わせちゃって。主人が情けなさすぎて怒りがこみ上げてきましたか?

「ふあぁぁぁぁっ! あ、あっ、ああっ!」

   いや、違う。どうにも様子がおかしい。何か、こみ上げてくるものを堪えているような、でも、もう『それ』が目の前まで来ていて、どうしようもないような、そんな感じだ。

『さて、アンタは『私達』を理解出来る人間?』

   何故だろう。このタイミングで、虚無る店の幼女さんが言った事が頭をよぎった。

「あぁぁぁああああぁぁぁぁああぁぁっっっ!!!」

   そして、俺の常識に新しい項目が追加された。
   女の子は、中途半端に中出しされるとダックスフンドのような大きな垂れ耳とか、狼のようにボリューミーな尾とかが生えて、膝から足先にかけてが鳥のような形質のものに置き換わっていく生き物であるらしい。
   …………そんな訳あるか!!!!!!
   な、な、な……! 何じゃそりゃぁぁぁ!? 垂れ耳っ!? 犬っぽいフサフサ尻尾!? 鳥足!? ここはいつの間にアバターな世界に!?

「ーーはぁ、はぁ、はぁっ……。……あっ!? に、認識阻害の魔法がっ!?」

   おまけに魔法と来た。もう何が何だか分からん。

「……こうなってしまってはもう、嘘は付き通せません、ね……」

   ……しかし、こう。今のフィネアをよく見ると、アレだね。

「ーーそうです。ご主人様が思ってらっしゃる通り、私は人間ではありません。冗談でもお遊びでもなく、この姿が私の、キキーモラの本当の姿でございます」

   神妙な面持ちで俺を見る彼女は、本当の自身の耳を動かして見せる。
控えめに、しかしハッキリと分かるようにパタパタと動く。おまけとばかりに、尾が動き視界内でフリフリと揺れる。触ってみてください、と言っているように感じたので、尾を撫でる。すると、驚いたように一度大きく震え、続けて強張った小さな振動が手に伝わってきた。足も同様で、人の臀部と鳥の足の境目に触れたが、それらしいものを装着している様子は全くない。
   明らかに本物だ。コスプレにしては出来過ぎているし、そもそも一切動いていない彼女がどうやって一瞬の内に着替えるのか、という事も説明できない。それらの出来事を統合した結果、彼女の言葉は真実だという事が分かった。夢の中ってすげぇファンタジーだなぁ。

「……恐ろしいですか? それとも、気持ち悪いですか?」

   いやぁもう、何というか。その、ね?

「騙して申し訳ありません。私は、フィネアは、ーー『魔物』と呼ばれる存在でございます」

   いや、それよりもさ。

「犬と鳥の姿を併せ持ち、人の側に仕え、今のように精を頂いて生きる。それが、私達『キキーモラ』と呼ばれる魔物なんです」

   そうなんだー。
   や、そうじゃないそうじゃない。

「ずっと、ずっとお教え出来ずに申し訳ありませんでした。騙して、あなたの側に寄って、このような真似までして、申し訳ありませんでした……」

   そんな事が聞きたいんじゃない。今は重要な事じゃないんだ。

「ですが、これだけは信じてください……! 私は、心からご主人様をお慕いしています! 人間ではないですし、従者なのに節操のない私ですが、ご主人様に惹かれているのは確かです! 他の誰でもない、あなたに仕えたいという気持ちだけは! 絶対に誰にも負けません!」

   ……。

「……お怒り、ですよね。それか、怯えてらっしゃるでしょうね……。ーーご心配なさらないでください」

   寂しそうな瞳が閉じられ、同時に細い指を自身の瑞々しい唇に当て、何かを呟いた。

「次に目を覚ます時には、私の事と、ここでの出来事を忘れていらっしゃるでしょう。ーー大丈夫です。ご主人様ならきっと、幸せをお掴みになられるでしょう」

   指が顔に近付いてくる。
   それを俺は、ただ呆然と。

「ーーえ?」

   受け止めていた。

「ご主人、様?」

   何故、って顔をしているね。何故かって? 簡単な事だ。非常に、単純明快な事だよ。
   俺は怒ってもいないし、怯えてもいないし、ましてや君を忘れたいなんてこれっぽっちも思っちゃいない。
   だって。だってさ。

   イヌ耳+尻尾+鳥足で、人外で、心身共にメイドさんで、エッチな事して我慢出来なくなっちゃって、そして何よりも、ダメダメモヤシ野郎の俺に対してそこまでまっすぐに好意を持ってくれてる女の子とか! 俺、大好物だから! 三度のメシより好きだから!

「ーーっ!?」

   ここ最近、俺は自分が変になったんじゃないか、と悩んでいたんだ。
   あれだけ怖いヤバイこっち来んな思っていた異性に対して、普通に話せるようになったり一緒に街を歩けるようになったりお茶に誘えるようになったり出来るとか、この短期間で真人間に変化しすぎだろう、俺。
   普通に考えたら分かるだろう。人間、そんな短期間で変わらないって。すげぇ俺。夢の中で悟っちゃったよ。

「……え、えぇ?」

   そうだ。フィネアと出会ってからも、俺は変わらず俺だったんだ。ここん所いろいろ出来るようになったのも、こんな風に思えるのも、君が、俺が苦手としていた『人間』じゃないからだったんだ。何か超納得。
   あ、でも目覚めたらどうしよう。これ夢だからフィネアは結局人間なんだよなぁ。いやいや、今俺は夢の中にいるんだ。後の事は考えない。

「あ、あの、ご主人様?」

   もう一度、いや、何度でも言おう!
   君みたいな子が! 俺は! 大好きなんだ!

「っ!!」

   コレ夢だから恥も外見もなく言うよ! 盛大に言うよ!
   フィネア!

「は、はいっ!」

   大好きだ! こんな、早漏モヤシヘタレ変態野郎の隣だけど! ずっと、俺の側に居てくれぇぇぇ!!!

「ーーっ!!! は、はーー、はっ!? だ、ダメですよ! ご主人様は、確かに早漏ですし、ひょ、ひょっとするとヘンタイでらっしゃるかもしれませんが、モヤシでもヘタレでもありません!」

   あはははは、早漏だって事は誤魔化さずに言うんだね君ぃ。変態は褒め言葉だよね、きっと。うん。
   まあ、いいや。ようやく笑ってくれたし。

「ーーあ」

   全く。これが夢でよかったよ。夢の中でしか顔からバーニングソウルしそうなセリフ吐けないしね。
   で、さ。答えは? 一世一代のトンデモ告白で申し訳ないんだけどさ。

「……こちらこそ、お願いします……! 私を、ご主人様のお側に仕えさせて下さい!朝も昼も、もちろん夜も、あなた様をお支えします! 一番近くで、あなた様だけを!」

   うんうん、よろしく。
   それじゃ、いい雰囲気になった所で、休憩としません? 暴発だけど二連射は結構重いんだよねー。何で夢でまで倦怠感が伝わってくるんだ。夢でくらい連射機能付けてくれよ。解せぬ。

「ーーぁ、はぁ、はぁ、はぁぁっ……♪」

   あれ、どうしちゃったの? また目がエロエロモードになりかけてない?

「ご主人様ぁ……♪ 申し訳、ありませんっ♪ 私、私ぃ……っ♪」

   ……ウチのメイドはえっちだなぁ。俺の性癖が特殊だったって気付いたらもうこんなんになっちゃって。全く。
   しかし早漏だからこの子を満足させるのはちょっと、いや、かなり難しいんじゃないだろうか?
   いや、もうこうなったら精魂尽き果てるまで付き合おう。
   そう思って俺は、腹筋を駆使して騎乗位状態のフィネアを逆に押し倒す。

「ーーあっ♪」

   お互いの吐息が混ざる距離にまで顔を近付ける。
   早く欲しい、という感情が丸見えなフィネアが、目をつむった。
   コレは、アレか。伝統と実績の、キス待ち状態。キスを求めているけど、コレは『キスしてもいいですよ』という受け身の体制でもある。流石はメイド。選択肢を主人に託すとは。
   据え膳食わぬは男の恥。こんな美味しそうな唇、頂かない訳ないじゃないか!

「ーーんっ♥︎ んんっ♥︎ むぅっ♥︎ んぁぁっ♥︎」

   ファーストキスは甘酸っぱいとよく言うけれど、それは人間同士の話だね。
   だって、こんなに甘くって、トロトロに溶けそうな、舌が絡んでくる情熱っぽいキスを、甘酸っぱいなんて口が曲がっても言えないよなぁ。
   舌を絡め返しながら、思う。
   夢の中だから俺のイメージなんだろうけどさ。俺、こんなに情熱的なのを欲しがってるんだなぁ。

・・・

   不思議な事に、ディープなキスをしてたらチンーコがビンビーンと自己主張してきた。おぉ、ファンタジーな夢の不思議効果? まあいいか。
   ……え、えーと。コレ、何処に挿しゃいいんですかね。コンセントとか端子ならすぐ分かるんだけどさ。

「ふふっ♪ ーーさぁ、こちらですよ……♥︎」

   うぉぉぉっ!? い、今の動作は! エロゲーマーならば誰もが知る効果音の動作! 『くぱぁ』ではないかぁっ! 流石は俺の夢!
   それでは遠慮なくいただきますっ! あ、一気に挿れるとさっきの二の舞だね。ゆっくりじっくり挿れなきゃね。

「ふぅぅ♪ うぅっっ♥︎ んんぅっ♥︎ そ、そう、ですぅっ♪ その、まま、私の、私を、ご主人様の、あなた様専用の、メイドに、してくださいっっ♥︎」

   上から、既にグチョグチョになっているフィネアの膣を徐々に押し貫いていく。
   フィネアの中は、凄まじい。その一言に尽きる。
   四方八方、肉のヒダが縦横無尽に蠢き、俺に射精させようと貪欲に動いているのだ。さっきは味わう前に絶頂してしまったから分からなかったが。
   途中、何度も漏れた。けど、その度に彼女とキスをした。舌を絡めて、唾液を交換し合った。そうしていると、また勃ち上がるのだ。
   もう何と言うかね。夢すげぇ。
   ついに、タートルヘッド=サンがそのままの勢いでは進めない所まで辿り着いた。
   ここからは、きっと彼女の身を気遣えない。いや、元々気遣うだけの余裕とか甲斐性とかないんだけどさ。
   こんなにエロいのに、えっちな事が上手いのに。きっと彼女は、初めてなのだ。夢じゃないとそんな都合のいい出来事ねぇよ、と思いつつ、息を大きく吸った。
   ともかく。女の初めては痛い、って聞いた。それも身体が真っ二つになる位に、と。
   でも、メイドなフィネアの事だ。痛くても、きっとそうは見せないだろう。
   だから、一瞬で済ませる。ちょっとずつやると痛いのが長続きするんだからな。やるなら痛みは一瞬だ。その後は、頭でも撫でればいいのかね。
   頑張れ、フィネア。
   いっせーのー、でっ!

「ーーっ!!!」

   ぶつり、という感触と共に、膣内を愚息が一気に進んだ。彼女が握っていたシーツが、シワを増やす。
   そこですかさず、顔を近付けて、唇を合わせる。

「んぁ、はむっ♥︎ じゅるっ♪ んんんっ♥︎」

   さっきよりも激しく、舌の根まで舐め取るような、全力のキス。頭に手を回して、出来るだけ優しく髪を梳く。
   これで少しでも気が紛れればいいな、と思う。元童貞の稚拙な考えだから、まあ、勘弁してほしい。
   ……ちょっとは、痛み引いた?

「ご、主人、さまぁ……っ♥︎」

  あ、あれ? 痛みを我慢してるどころか、さっきより喜んでない?

「わた、し、達、魔物、はぁっ♪ 愛、する、人に、初、めてを、捧げる、瞬間が、うれ、嬉しくて、堪らない、存在、ですぅっ♥︎ 痛、み、なんか、気に、なりま、せぇん……っ♥︎」

   そ、そうなんだー。魔物って、ファンタジーってすげぇ。何という便利設定。
   それじゃあ、動いて欲しいそうだし。俺も我慢出来ないし。
   一回、軽く引いてみた。一回射精した。
   キスをして回復。今度は突き挿れてみた。二回暴発した。
   キスをして復活。今度は抽挿をしてみた。五回漏れた。
   ホァァァッ! ホァァァァァッ!? 元童貞の俺が勝てるもんか……! 

「あぁぁぁんっ! んあぁぁぁっ♥︎♥︎ 出てりゅっ♥︎ ごしゅ、ご主人しゃまのぉっ♥︎ せーえきぃっ♥︎ どくどくってぇっ……っ♥︎」

   しかしまあ。何というか。魔物って精液が弱点なんじゃないだろうか。さっきから射精する度にビクンビクン震えては、少しずつ言葉から理性が削られてって隠語が飛び出てくる。
   それに興奮してる俺も俺だけどさ。流石は俺の夢。俺の性癖を完全に再現してる。

「ごしゅ、じんさまぁ……っ! もう、駄目です……っ! 私……キキーモラ失格になっちゃいます……っ!」

   技術も何もあったもんじゃない、ただの前後運動。それなのに、やめられない。
   もう何回目か数えるのも難しくなるくらいに腰が重くなってきた頃、フィネアの手が、足が、俺の肩や腰に回り、しがみついてきた。
   なるほど、自分から主人に抱きつくなんて、確かに従者失格だろう。
   けど、俺はそうやって、自分から求めてくれるのも、好きだ。
   だから精一杯をあげようとして、歯を食いしばった。

「んあぁぁっ! んぉぉぉっ♥︎ はぁ、あはぁあっ♥︎ ああぁぁぁぁっ♥︎♥︎」

   紫の瞳に俺だけを映して涎を零し、口元を限界まで緩ませ、顔全体で快感を伝えてくる彼女に対し何度目か分からないキスをしてから、一番奥まで一気に貫き、しっかりと固定。
   そして、

「ひぎゅぅぅぅぅぅぅうううぅぅぅぅぅぅぅうううぅぅううぅぅっっっ♥︎♥︎♥︎」

   意識が焼き切れそうな快楽を、一緒に味わって。
   ……おぉぅ。エンプティー……。
   自分の中身を全て出し切ったような感覚に身を包みながら、喜びに打ち震えるフィネアの上に覆いかぶさって、意識を放り捨ててしまった。
   いやホント、夢、サイコー。

・・・

   はっ。寝てた。超寝てた。
   いやー、いい夢だった。触感とか快感とか、やたらと現実味溢れる気持ちいい淫夢だったなぁ。
   ところで、今何時? 窓から見える外が、もう真っ暗なんだけど。
   ……え、20時? 寮の門限21時半なんだけど?
   ーーほぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! 寝過ごしたぁぁぁっ!
   ベッドから跳ね起きて、横に手を着く。

「ーーはぁんっ♪」

   ふにょん。……ふにょん? 何、今の触り覚えのある柔らか感触。
   あれ、俺、何で裸? つーか、何、この部屋に充満してる凄まじきエロ系匂い。あと腰もすげぇ重いんだけど。
   そんな事よりさ、何で、俺の隣で、夢と寸分違わないフィネアが、裸で寝てるんですかね。

「ーーご主人様?」

   身体中ドロドロで、カピカピのシーツの上で、裸のメイドが微笑んでいる。それも、とびっきりエロい表情で。
   え、ちょっと待って。
   ひょっとして、俺、自分で自覚ない内に童貞卒業しちゃった?
   しかも、いきなりコーン・ドムもイークイップしないで、生で?
   つーかフィネア、本当に人間じゃないの? 魔物? え、ひょっとして、あのお店で働いていた、職業メイドさん達ってもしかして。
   それより魔物って何さ。元生物系の俺も知らない不思議生命体なの?
   そんな、狼狽え状態の俺にさらに追い打ちをかけるように、彼女は瞳を情欲に濡らして、

「とても、素敵でした♪」

   ……えーと。つまり。
   結論を出すと、アレって夢じゃなかった訳で。
   ディープなキスをしたのも。
   処女をもらったのも、童貞を取られたのも。
   何度も何度も情けなく暴発連射した事も。
   最後一緒にエクスタシったのも。
   全部全部、実際に、現実に起こった訳で。

「ーーずっと、あなた様専用のメイドですからね? これからも、よろしくお願いしますっ♪」

   ……今日この日。
   俺の人生は、俺が思いもしなかった、いやぶっちゃけ一般人の予想を遥かに超えてるから予想しようがないけどさ、そんな不思議方向に進み出した。
   まあ、エロくて可愛くて、献身的なメイドの恋人が出来たから、いいか。うん。
14/09/07 14:27更新 / イブシャケ
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■作者メッセージ
あー、やっと書き上がった。
どうも、イブシャケです。ようやくエロに到達しました。時間の合間を縫って、数々の邪魔を押しのけ、ついにですよ。全くもう。

今回、今までの作品の中で一番情けない合体シーンですな。早漏過ぎるぜご主人様よぅ。まあ、下手なりにどうにかして想いを伝えようと必死になってるってのは書いてて楽しいモンです。私も好きなものにはこうありたいです。
あとは、暴走メイド★フィネアさんの本性がちゃんと伝わったでしょうか。相変わらずテンションで書いてるんで、矛盾だらけじゃないかなぁ。大丈夫かなぁ。
彼女のキャラ発掘は、まあ、次回以降という感じで。

という訳で、ようやく魔物娘成分が表に出て来ました。今後、主人公の周囲には魔物娘が出現するようになるかもしれません。イベント解禁ですな。新キャラとか、考えてかなきゃなぁ。

次回も土日に間に合えばいいんですがね。頑張りますが仕事の都合もあるんで、何とも言えない所ですね。
つーか気付けば50vote越えですよ。感想も一杯書いて頂きまして。いまだかつてない状況に「どういう事なの……」と戦々恐々としてます。アレですかね。皆さん、中世世界設定より現代設定の方が好きなんですかね。それか、シリアスとかダークタグを外したのが理由なんですかね。後者な気はしますが。
まあ、皆さんの期待に応えられるかは分かりませんが、こんな私の作品でよければ是非是非。

という訳で、また次回で。
ではでは。

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