読切小説
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ちっちゃい白蛇ママ
「はぁ…」


俺、玉木シンは今日で何度目になるかの溜息を吐く


今日は…いや生まれてからずっと、俺は最悪な日を送っている


俺は物心がついた頃から親はいない孤児で施設暮らし、頭の出来は少しだけ良かったようで学校はまぁまぁいいところに行ったがそこでは孤立して…そして就活では何度も失敗して、ようやく入れた会社は倒産…


会社は給料を払わないし、ついでに借りていた会社の寮は火事で全焼したよ


あぁなんで俺はこんな不幸の下に生まれてきたのだろう、確かに俺は顔は良くないし鈍臭いけど…こんな不幸な人生を送らされるほどの罪を重ねた覚えはないのに


「愚痴ってても仕方がないんだよなぁ…これからどうするかな」


帰る家も仕事の当てもない、財布には少しばかりのお金だけ…俺はこれからどう生きていけばいいのか


そんな俺はフラフラと何処かを歩いていた、いつの間にか街を離れ自然に囲まれていた山道に入っていたのだ


「何処ここー、もうアレかな、ここら辺でのたれ死んだ方が楽って身体が無意識に動いたのかなぁ」


こんなに辛い人生なら確かに死んで生まれ変わった方がいいのかもしれない、次はもう少しマシな人生を送れるかも…


「…お?」


そんなことを考えながら、足を進めていたら高い石段がある坂道にやって来ていた。


上に小さく鳥居が見えるってことは神社があるのだろう


「…せっかくだし、お参りぐらいはするかな」


神様に頼んだらきっと次はいい人生を歩ませてくれるだろう、そう考えた俺は長い石段を登り上の神社へと目指した


石段を登りきると、そこには小さいながらも綺麗に掃除された神社と、そこを管理してる人が暮らしているであろう小屋が見えた


いまは人に会うような気分ではないし、お参りしてさっさと行こう


「えーっと、次の人生では…贅沢は言わないので、ちゃんと親がいて、もう少しだけ運の良い人生を歩ませてください…」


俺は神社の前で手を合わせてそう願う、作法とかよく分からないが願いは聞き取ってもらえただろうか


「あ、そうだ賽銭…どうせ死んで使わないから…」


神社の前に置いてある小さな賽銭箱に俺は財布をそのまま置いた


どうせ使わないまま死ぬから、いいだろう


「…さ、行こうかな」


俺はそのまま踵を返し石段を下ろうとする、流石に神社の近くで死ぬのはダメだろうからもっと山奥の誰にも見つからないようなところを目指そう


そう考えて石段を何段か降りたところで…


「あー!待ってくださ〜い!」


と、鈴の音が鳴るような聞き心地のいい声が後ろから聞こえた…多分声を掛けられたのは俺だ


人に会う気は無かったけど、もしかしたら何かやってしまったのかもしれない…俺はまた石段を登って、そこで自分の目を疑った





そこにいたのは、見た目はまだ小学生くらいの女の子だろうか?透き通るような白い髪で、おかっぱに切り揃えている…宝石のような真紅の瞳に、白と薄い紫の巫女のような格好…これだけでも浮世離れしているかのようだ


しかし決定的なのは視線を降ろした際に目に入る、その子の下半身…彼女の腰から下はなんと長く畝る白い蛇の身体だった


魔物…そういう種族が人間と同じように社会に出ているのは知っていた、しかし俺は実物を見るのはこれが初めてだった


知識として知っているが多分この子は白蛇と呼ばれる種の魔物なのだろう


「良かったぁ…もう、びっくりしちゃいましたよぉ」


そういって俺を見るなり安心したかのように一息つくこの白蛇の少女、この神社の関係者の子供だろうか?


「ほらこれ、お財布がお賽銭箱の上に置きっぱなしでしたよ?無くしたら大変ですよ、ちゃんと持ってなくちゃダメです」


「えっ…あ…」


そういってさっき賽銭箱に置いた財布を手渡された…どうやら忘れ物と思って渡しに来てくれたらしい、随分としっかりした子だ


「あはは…お賽銭のつもりだったんだけどな」


「ええっ?財布ごとですか、中身も色々入ったままなのに…」


「もうそんなの使わないからさ…」


「もう使わないって…大事なものじゃないですか、個人情報が漏洩しますよ」


最近の子供は随分と難しい言葉を知っているなぁ、言葉遣いもちゃんとしてるしいい教育を受けているのだろう


こんないい子にこんなダメなやつの姿を見せちゃうなんてなぁ…この子の教育に悪いしさっさとお暇しよう


「…あの、なんだかとてもお疲れの顔をしていますよ?自暴自棄になっているようにも見えますし…何かお悩み事なら私が聞きますよ?」


なんて出来た子なんだろう、俺なんかを心配してくれている…子供に相談出来るようなことじゃないけど


「あはは…相談することなんてないって…ただちょっと今の人生に疲れただけ」


「っ…それであんな願いを…?」


彼女がボソッと何かを言ったような気がした、そしてすぐに俺の手を引いてくる


「こっちに来てください、無理にでも相談してもらいます」


「え、あの…?」


「いいから来てください!」


強引にこの子に小屋まで引っ張られてしまった、何故だか子供にすら逆らえなくなっている…情けないなぁ


「とりあえずそこに座ってください」


小屋の中に連れていかれた俺はこの少女と向かい合うように座る


「…まずは自己紹介しましょうか、私はシロネと申します」


「玉木シン…です。えっと、シロネちゃん…?」


「はい、なんでしょうかシンくん」


俺が呼ぶとシロネちゃんは俺を君付けで呼んだ、年上なんだけどなぁ…まぁいいか子供だし


「相談って言われても…」


「…普通の人は、お賽銭に身分証明出来るようなものが入った財布なんて入れません。人生に疲れたとか、次の人生についてなんてお願いしません…その疲れ切った顔つきも明らかに普通の様子では無いです」


そうか、そんな子供に言われるほど疲れ切った顔をしていたのか俺…


「…」


「何かあったのですよね?貴方の様子を見ていると自暴自棄になっていて自らの命を絶ってもおかしくなさそうですよ」


まいったなぁ、随分と良くできた子だ…


「子供に話す内容じゃ無いんだけど…そこまで言われたら、話すしかないかな…」


「えぇ、全部聞かせてください…貴方のこと、放っておけませんから」


俺は今までのことを、包み隠さず全てをこの小さな白蛇の少女…シロネちゃんへと吐き出す。シロネちゃんはその一つ一つに相槌を打ってくれて、嫌な顔一つしないで全ての話を聞いてくれた。


親がいなかったことも、今まで良いことが無かったことも、不幸に見舞われたことも、そんな人生に嫌気がさしたことも、それで死のうとしていたことも全部吐き出した。


そして最後まで吐き出した俺を、シロネちゃんは優しく胸に抱いた…とても子供とは思えない大人びた表情で、まるで母親のような微笑みで俺を抱きしめてくれた


「シロネ…ちゃん…?」


「大変…でしたね」


「…」


俺を胸に抱いたシロネちゃんは、優しくそう言いながら、大事なものを扱うかのような優しい手つきで頭を撫でる


その感触を、俺は知らないはずなのに…本能が知っていた


そう、これは…母親の…愛


「辛かったのでしょう…誰にも言えず…一人で全部抱えて…とても辛かったのですよね…」


「ぁっ…う…」



「よしよし…辛かったですね、苦しかったですね…」



シロネちゃんの小さな胸の中に抱きとめられる俺はさぞかし不恰好なのだろうが、今まで母親というものを知らなかった俺はその抱擁からは離れることなんて出来なかった


「こうやって…ぎゅっと抱きしめられると、安心しますよね…」


「うん…っ…」


「今、私にはこうすることしかできませんけど…今だけは好きなだけこうして下さい…」


「うん…うん…っ」


今まで溜まっていたもの全てを吐き出した俺は、惨めにシロネちゃんの胸の中で泣いた、すべて垂れ流した


そしてそのまま全てを受け止めてくれたシロネちゃんの小さな胸の中で、俺は泣き疲れて眠ってしまった






「…ぁー」


目を覚ますと俺は布団の中にいて木の天井を見上げていた、きっとシロネちゃんが運んでくれたのだろう


本当にしっかりとした子だ、大人である自分が情けない…あんな自分を嫌な顔一つせずに受け止めてくれて…


あぁ、あんな子が母親だったら俺もまた違う人生を歩んでいたんだろうなぁ…


「って何考えてるんだ、俺は…」


あんな子供に母性を感じてしまうなんて本当に頭がおかしくなってしまったのだろうか


「あ、目が覚めましたか?ちょっと着替えて席を外していたんですけど…大丈夫、ですか?」


「あ、あぁ…大丈夫だよ…ごめんねシロネちゃん…」


「なんで謝るんですか?シンくんは何も悪いことしてないじゃないですか」


「いや、だって…あんなみっともないとこ見せちゃって…」


「ふふ、みっともなくなんてないですよ。今まで頑張ってきたんです、むしろあれくらいなら可愛いくらいですよ♪」


可愛い、可愛いと申したか…子供に可愛いと言われるなんて、いよいよ終わりだなぁ…


「…情けないなぁ…」


「情けなくなんてないですよ、よしよし」


シロネちゃんが俺のことをまた抱きとめて頭を撫でる、小さな手に小さな胸…こんな、小さな体で何故こんなにも大人びているのだろう


「…うぅっ」


「あらあらまた泣いちゃって…うんうん、いいんですよ〜…いっぱい泣いてスッキリしちゃいましょうね〜…♪」


「うぅっ…ママぁ…っ」


シロネちゃんに抱きとめられた俺は自然とそう言っていた、ハッと気がついたときにはもうシロネちゃんに聞かれた後だった


「あ、いや今のは…」


「…」


しまった、完全に引かれてしまっている…こんな俺に優しくしてくれたシロネちゃんになんてことを…


「…それいいですねぇ」


「え?」


「それ、それですよ!私がママになればいいんですよ!」


「えっ?えっ?」


名のある数学者が新しい公式を発明したような、はたまた高名な芸術家が閃いたような、そんな顔でシロネちゃんはそういった


「シンくん」


「な、何かなシロネちゃん…」


「今日からここで暮らしましょう」


「えぇっ」


「シンくん、家がないんでしょう?お勤めもないんですし、だからここで暮らしましょう?お世話も全部私がします、シンくんは何もしなくていいんです」


シロネちゃんは何を言っているのかな?俺にはちょって理解できないことを言っている


「ちょっと待ってシロネちゃん、何を…」


「私がシンくんのママになります!」


「えええぇっ」


「大丈夫です、何にも心配はいりませんよ…シンくんは何も考えずに私の子供になっちゃえばいいんです」


「いや、そんな…こんなシロネちゃんみたいな子供にこれ以上迷惑を掛けるわけには…」


「むぅ…子供子供っていいますけどね、私これでも何十年って生きててシンくんより歳上なんですけど」


え?歳上?シロネちゃんが?


「はは、ナイスジョーク」


「ジョークじゃないですよぅ、この神社だって私がずっと一人で管理してきたんですからね」


…確かにこの小屋には一人か二人か、それくらいしか暮らすスペースは無さそうだ


今まではシロネちゃんが神社の関係者の親と暮らしていると考えていたが、今までのシロネちゃんの大人びた姿を考えると…


「…マジで?」


「それが本気と書いて読むのならマジですよ?」


「…」


それは、今までの俺はさぞかし失礼な奴だな…確かにシロネちゃん、いやシロネさんからしたら俺は「シンくん」なのだろう


「…ごめんなさい」


「いえ、私もこんな姿ですから誤解されるのは無理ありませんし…でもちょっとだけ傷つきました」


「なんでもするんで許してください…」


「じゃあ私の子供になってくださいね、そうしたら許してあげます♪」


「うぅ…わ、分かりました…」


正直歳がどうとかの問題ではないのだが、まぁお世話になった彼女がそういうのだ…少しぐらい付き合ってもいいだろう


「えっと、とりあえずシロネちゃ…さん」


「ママって呼ばないとめっ、ですよ?」


「えっと…ママ…?」


「はい♪なんですかシンくん♪」


いかん、これは思ったより恥ずかしいぞ…というかシロネさんノリノリ過ぎじゃないの


「ママにはなんでも言ってくださいね〜♪ママ、シンくんの為だったらなんだってしちゃいますよ♪」


「…じゃあ、とりあえず…」


「はい♪」


「もう少し、このままでいさせて…」


俺は抱いてくれているシロネさんの胸に顔を押し付ける形で抱き返す、ふわりとしたいい匂いが鼻腔をくすぐる


「まぁまぁ甘えん坊さん♪ふふ、いいんですよ…好きなだけママに甘えてくださいね〜♪」


あぁこれはマズい、この母性はいけない…こんな小さな見た目でこの母性は極めて危険、絶対に戻れなくなる…ヤバい薬のようだ


「よしよし♪いい子いい子♪ママに素直に甘えられてシンくんはいい子ですよ〜♪ぎゅーってされるのが好き好きなんですよね〜♪ほらぁ、ぎゅーっ♪」


「ぅう…ま、ママぁ…」


シロネさんの母性に溶けそうになっていると、急にお腹が鳴った…先ほど泣いて疲れたせいだろうか、空腹感が俺を襲った


「あらあら…そういえば、もうすぐお夕飯でしたからご飯も作っていますよ♪一緒にいただきましょう♪」


「あ、ありがとう…」


「さっ、行きましょう♪」


シロネさんに手を引かれて俺は布団から出る、そうして最初に通された部屋に俺は戻ってきた


ちゃぶ台の上には二人分の食事が並べられていた、料理をしない俺でも手が込んでいるだろうということが容易に想像ができるほど豪華な食事だ


「わぁ…」


「何か苦手なものとかはありませんか?」


「無いよ、何でも食えちゃう」


「ふふ、ならよかった♪今日は腕によりをかけましたから♪」


俺が席に着くとシロネさんが寄り添うように隣に着いた、何だかすごく近いけど…まぁいいか


「いただきま〜…あれ?」


食べようとして気づいた、箸が今シロネさんが持っているものしか用意がされていなかった


「あ、あの…箸…」


「ふふ、はい♪あ〜んしてくださいね〜♪」


そういって微笑んだシロネさんは料理を摘んだ箸をこちらに向けた


「し、シロネさん…?」


「もぅ、ママですってばぁ」


「ま、ママ…あの、自分で食べれるから…」


「ダメですよー、自分の子供にはちゃんとママが食べさせてあげなくちゃ!ですから、あ〜んしてください♪」


…まぁ、悪い気はしないし…シロネさんがそういうならいいかな


「あ、あ〜ん」


「はい♪あ〜ん♪」


箸にパクりと食いついた、見た目通りに美味しい…手料理なんて食べたのいつぶりだっただろうか、いやそもそも手料理なんて食べたことなかった


そうか、愛情のこもった料理っていうのは…こんなにも暖かくて、優しい味がするものなのか


「ぅう…おいしい、おいしいよ…」


「な、泣くほどですか…?嬉しいですけど、食事は笑顔で食べましょうね」


「うん、うん…っ!」


泣き笑いをしながら俺はシロネさんの給仕を受け食事を摂った、シロネさん自身も俺に食べさせる合間合間に食べて時間をかけて食事を終えた、いつぶりだろう…飯に感謝をしたのは


「ご馳走様でした…!」


「ふふ、お粗末様です。さぁさ、お風呂の用意もできてますよ」


「ありがとう、行ってくるよ」


「一緒に、ですよ?」


「えぇっ、それはマズいのでは…会ったばかりの男女が一緒にって…」


「ママが子供とお風呂に入ることがおかしな事ですか?違いますよね〜♪」


う、うぅ…まぁシロネさんは子供みたいな見た目だし特に変な劣情を抱くことな無いと思うけど…まぁいいか、本人がああ言ってるし…


「わ、わかったよ…」


「はい♪それでは案内しますね♪」


シロネさんに手を引かれて風呂場までやってくる、小さな小屋だが風呂はそれなりに大き目なのはシロネさんの長い体に合わせたからだろう


「それじゃあママがお着替えさせてあげますよぉ♪はぁいバンザイしてくださいね〜♪」


「き、着替えくらいは自分で…」


「だぁめ、ママが着替えさせてあげます♪」


「…はい」


こんな感じでシロネさんに丸裸にされてしまう、シロネさん自身も服を脱いでしまった


俺はシロネさんが服を一枚一枚脱ぐ様子から目を離せなかった、あの晒された小さな身体で俺を受け止めてくれたことを考えると何だかいけない気分になってしまいそうになる


「…シンくんったら、まじまじと見過ぎですよ?ちょっと恥ずかしいです…」


「いや、その…綺麗だったから…」


「も、もぉ…ほら、早く入りましょう?」


雪のような白い頬を赤らめ照れたような表情のシロネさんに手を引かれて風呂の中に入った、俺はシロネさんに促されるがままに風呂椅子に腰掛ける


「ママがきれいきれいしてあげますからね、シンくんはいい子に座っててくださいね♪」


「えっと、シロネ…ママ?」


「自分で洗う何て言ったら、ママ怒っちゃいますよ?」


「…はーい」


「うんうん♪いい子にしましょうね♪」


そういうとシロネさんは石鹸を泡立てて俺の髪を洗い始める…真正面にシロネさんがいるので、目の前にはシロネさんの慎ましい胸が広がっていて…


(これは…非常にマズいのでは…)


俺は子供に欲情する趣味はない、はずなのだが…この小さな胸の包容力はよく知っている…この小さな身体に秘められた母性はとんでもないものなのだ


「ふぅ、前は出来ましたから、次は後ろですね」


「っ!」


シロネさんが後ろ髪を洗うために俺の頭を胸に抱き寄せた、女の子特有の体の柔らかさ…それはいくら子供の身体であっても変わりないもので…


(あ、やばいこれ…)


身体を素肌で密着させられている柔らかい感触と、小さな手が頭を梳かすような優しい感触…これは俺を沼に引きずり落とすにはあまりにも大き過ぎる


「こしこし♪気持ちいいですかシンくん♪」


「ぅ、うぅ…っ」


「気持ち良さそうですねぇ♪」


俺はあまりの心地よさと、シロネさんの裸体の艶やかさに思わず下半身を大きくさせてしまう…どうにか隠そうと身体を屈めるが…


「さぁ、次は身体ですよ〜♪」


その努力は呆気なく破られる、身体を洗うために伸ばされたシロネさんの手に俺の怒張したものが触れてしまった


「あ…っ♪」


「いや、あの…これは、その…」


「…もぉ、いけない子ですねぇ?髪を洗っちゃってただけなのに、えっちな気分になっちゃったんですか?こんな小さな身体に欲情しちゃったんですか?」


しゅるりとシロネさんの蛇の身体が俺に巻きついてくる、いつの間にか石鹸が塗りたくられていてにゅるにゅると滑るような感触が俺の身体を這う


「こうやって、身体を使いながら洗っちゃったら…どうなっちゃうんでしょうねぇ?シンくんのおちんちん、喜んじゃいますよね♪」


「だ、ダメだよ…こんなの…!」


「ダメじゃないですよ〜♪こういうのもすっきりさせてあげるのがママなんですから♪だめだめなのはシンくんですよね〜♪ママにえっちなきもちになっちゃったんですからね♪」


いいのだろうか、本当にいいのだろうか…今日あったばかりの女の子に俺は性欲をぶつけようとしている、魔物は好色な種族と聞いているが…果たして本当にいいのだろうか…


こんな俺の母親になってくれて、あんなに甘やかしてくれて…これ以上望んでいいのだろうか


「シンくんったら、また難しいこと考えてますねー?そんなの考えないで、頭空っぽにして…ママにしてもらいたいことだけを考えればいいんですよ〜♪シンくんはおちんちん、気持ち良くしてもらいたいんですよね〜♪」


「うぅ…はいぃ…」


負けた、もうそんなことを考えることはやめて全部シロネさんに身を委ねよう…これからはもうシロネさんに、ママに甘えることだけを考えよう


「よしよし、よく言えました…♪それじゃあ身体洗うついでにシンくんのおちんちんも気持ち良くしちゃいますね♪」


巻きついたシロネさんの身体がずりゅずりゅと石鹸で俺の身体を這うように滑り、綺麗にしていく…そうしてシロネさんはその小さな手で俺の下半身を掴むと身体についた石鹸でにゅるにゅると扱く


体全てを責められているような、ぞわぞわとした未知の感触に俺はもうすでに射精感が登ってきてしまっていた…こんなに早く出してしまっては恥ずかしいじゃすまないだろう


「うぅ…はぁっ、はぅ…っ」


「うんうん♪ぞわぞわとまんない〜こんな早く出したら恥ずかしいのにぃ…って考えてますね♪ふふっ♪ママはシンくんのことなんでもわかるんですよ〜♪恥ずかしくないですよ〜♪はやいの恥ずかしくない♪気持ちよくてぴゅっぴゅしちゃうのは当たり前ですよ♪かわいいから大丈夫です♪シンくんかわいい♪好き♪大好きですよ〜♪」


シロネさんに思考が全て筒抜けている、恥ずかしくて堪らないが今はそれすら快楽に変わってしまう…俺はシロネさんに耳元で優しく囁かれて、あっけなく精をぶちまけた


「うぅ…ま、ママぁ…ああぁぁっ…」


「はぁいっ♪ぴゅっぴゅっ♪ぴゅーぴゅー♪じょうずですね〜♪ママのおててに、たくさん好き好きぃっ♪ってできてますね〜♪おしゃせー終わるまでよしよししててあげますから♪好き放題しちゃいましょうね♪ママに気持ちいいの任せるんですよー♪」


下半身が二度、三度と脈打ち跳ねて精を出し切ると俺は倦怠感に身を任せてだらんと身体をシロネさんに預けきった


「あらあら疲れちゃいましたか?うんうん♪今日は色々ありましたからね…よしよし♪頑張りましたね〜♪えらいえらいですよ〜♪なでなで♪」


そんな俺をシロネさんは受け止めてくれる、優しく抱きしめてくれて甘やかしてくれた


「とりあえず一回流しましょうか、また軽く身体を洗いますね?」


「ん…」


シャワーで身体を流されて、また身体を軽く洗われる、シロネさんも洗っていなかった髪をついでに洗って、のんびりと湯船に浸かった


今日は本当に色々あり過ぎて疲れてしまった…俺は湯船の中で隣に寄り添っているシロネさんに抱きしめられながら今日のことを振り返った


今まであんな不幸だったのに、今の俺は幸せの絶頂にいる…今日だけで今までのことがとても小さな些細なことに思える


「ふぅ…そろそろ上がりましょうか♪」


「…ん、そうだね」


俺とシロネさんは湯船から上がると、すぐに着替えて俺が眠っていた布団のある部屋へと向かった


シロネさん曰く、ここには自分で寝る用の布団しか置いていないらしく一組しか布団がないのだけど…どうせ一緒に寝るのだからあまり関係ない話か


「今日はお疲れでしょう?ママの胸の中でぐっすりお休みなさい…♪」


「うん…ママ…」


俺はシロネさんに巻きつかれながら、その小さな胸に抱きしめられて布団の中に入った


最高の寝心地でシロネさんの暖かさが、優しさが俺の中に入ってくるようで…その感触をもっと味わいたくて…俺はシロネさんの胸にぎゅうっと顔を押し付ける


「ぁん♪もぉ…ママのおっぱいが恋しくなっちゃったんですか?仕方のない甘えん坊さんですねぇ♪ほら、どうぞ〜…♪」


そんな俺を見かねてか、シロネさんが着物の服をはだけさせてその小さい胸を露出させる…俺は堪らずその小さな胸のぷっくりとした先端にちゅうっと吸いついた


「んんっ♪ママのおっぱいおいしいですか?よしよし♪おいしいですね〜♪」


仄かに甘いような味がする…気がして、なんだかとっても落ち着く…やはり小さくてもおっぱいはおっぱいなのだ


「ママぁ…」


「はいはい♪あなたのママはここにいますよ〜♪どこにもいなくなったりしませんから、安心してねんねしましょうね〜…♪」


シロネさんに背中をポンポンとされると眠気が襲ってくる、今日は色々あり過ぎて疲れていることもあるだろう


これからはここでシロネさんとのんびり暮らしていくことになるし…もう、何も考えずにただこの優しさに沈もう














「う〜ん…!境内の掃除も疲れるなぁ」


「ふふ、お疲れ様です♪ちゃんとママのお手伝いができてえらいえらいですよ〜♪」


ここで暮らし始めてからしばらく、俺は何にも不幸に見舞われずにのんびりと日々を過ごしている


シロネさんは神社の管理とかしていて、俺はそれの手伝いをしたりしている…俺は何もしなくてもいいとはよく言われてるのだが流石に何もしないわけにはいかないし


…いやこれはいいわけだ、本当はずっと一緒にシロネさんといたいから…それを理由にシロネさんにくっついてるだけだ


この神社、山奥にあることもあってか人は本当に少ししかこないので何もしないとすぐに寂れてしまうらしい


それと後で聞いた話だけど、この神社は水神である白蛇を祀る神社なのだとか…つまり祀られているのはシロネさん本人らしい


俺のママはこんなにも凄いんだぜ!と自慢したいが自慢するような人は来ないし、胸の内に秘めておく


「神様自らが神社の管理ってのもおかしな話だよねぇ」


「まぁ小さい神社ですからね、でも小さい神社だからこそこうして二人だけで暮らせるんですから♪」


「それもそうか、過疎バンザイ」


「それはママ、ちょっと違う気がしますよー」


「…ねぇ、ママ」


「なんですか?」


「俺、一回死のうかと思ってた。ママと会った、あの日…ママに会ってなかったら俺は死んでた、絶望の淵にいた俺をママが救ってくれたから、今の俺がいるんだ」


だから…


「…ありがとう、ママ…俺を救ってくれて」


「…ふふ、シンくんったら急にどうしたんですか?ママ感動を抑えきれなくて襲っちゃいますよ?」


「…いいよ、そろそろ…本当のママにしてあげなくちゃね」


「まぁ♪そう言われたら手加減はできないですよ?」


今の俺がいるのは、シロネさんのおかげ


だから俺は一生シロネさんの側を離れない、ずっとシロネさんの子供でいる


白蛇は嫉妬深い種族だという、しかしシロネさんにおいては心配いらないだろう


この小さな神社の、二人だけの世界で…ずっと生きていくから


「ずっと一緒だからね、ママ」


「えぇ♪ずぅーっと一緒です♪ずぅーっとね…」



16/06/29 02:08更新 / ミドリマメ

■作者メッセージ
ドーモ、ミドリマメです。
本来は大人の魔物をあえて小さくしてバブみを感じるという業の深い所業、順調にバブみの沼に足を踏み入れてますね…そろそろ抜け出せなくなりそうです。

そしてオダギジョ・リーさんの白蛇ママを期待して待ってます!(無茶振り)

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