連載小説
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ロリコン、怒る!そして・・・(pi-sannとのクロスオーバー)
< 真闇視点 >

・・・えっと・・・こっちのはずなんだけどなぁ・・・

うぅ・・・貞春にナイショでこんな人のたくさんいるとこまで来ちゃったけど・・・怖いよぅ・・・貞春ぅ・・・

うぅん!でも、これはサプライズなんだから!貞春をびっくりさせてやるんだから!

・・・でも、迷ってたら意味ないよね・・・ふぇぇ・・・あーちゃんたちと一緒に行けばよかった・・・

・・・と、とりあえず誰かに道を聞こう!

あ、あの・・・

『スタスタ・・・』

す、すいませ・・・

『スタスタ・・・』

・・・誰も立ち止まってくれない・・・

・・・(;ω;)

「あの、どうかしたの?」

ひっ!?
だ、誰だろう、この人・・・ガクガク・・・
で、でも、道を聞くチャンスだ!頑張れ、私!

あ、あの・・・このケーキを買いに来たんですけど・・・道に、迷っちゃって・・・知りませんか・・・?

「ケーキ屋ですか?・・・あぁ、あのケーキ屋なら反対方向ですよ」

え、えぇっ!?ホントですか!?あぅぅ・・・

「あ〜・・・此処のケーキ屋まで道案内しますよ?」

・・・知らない人について行くなって、貞春に言われたん

ほ、ホントですかぁ!?ありがとうございます!ありがとうございます!

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< 成竜視点 >

「・・・ダーリン、これで全部?」

えーと、あれは買った、あれも買ったし、これは今買った。よし、大丈夫だな。

「・・・まーやん、ウキウキしてたね」

こーいうイベント、あいつは嫌ってやらねぇからな。騒がしいのは嫌いだーっつって。喧嘩とかは騒がしくねぇのかって話だけどな。

「・・・驚くかな?さだちん」

どうだろうなー。真闇ちゃんが主導だって言ったら驚くし、喜ぶだろうな。俺が主導っつったら・・・

「・・・言ったら?」

ガチギレしてパンチが来るな。俺の顔面に。

「・・・ひどい」

あいつと俺の仲の証拠だよ。さーて、真闇ちゃんと合流して帰って、飾りつけしねぇとな。

「・・・うん・・・あれ?」

どした?
・・・あ?真闇ちゃん・・・と、誰だ?

「・・・すごいペコペコお辞儀してる」

なんなんだ?見たとこ高校生っぽいが・・・おーい!真闇ちゃ・・・

『キキーッ!』

うおっ!?あぶねぇ!?なんだあの車!?

「・・・っ!まーやんたちの側で止まった!」


「・・・・・・!」

「・・・!?」
「・・・・・・!」
(何か話しているが聞こえない)


っ!?真闇ちゃん!?

「まーやん!」


『バタン!ブロロロッ!』


あっ!待ちやがれっ!

「ダメ、ダーリン!追いつけないよ!」

くそっ!あーたん!荷物どっかに預けてきてくれ!

「ダーリンは!?」

あの車を探す!あと、あいつに連絡とる!

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< 貞春視点 >

「護之宮くん、もう上がってくれていいよ」

はい?店長、まだバイト時間ですけど?

「いいよ、いいよ。今日は特別だ。毎日頑張ってくれてるし、バイト代はいつも通り出すから。ささやかなプレゼントだよ」

そうですか?ありがとうございます。それじゃあ、お言葉に甘えて、お疲れさまでした。

「お疲れさまー」

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・

あー、くそ。だりー。あのハゲ殴りてー。

「先輩、店長の前と更衣室内だと態度激変っすね」

あー?あのハゲの前で真面目ぶって媚び売ってれば、役得ウハウハだからなー。顔見たらぶん殴りたいけど。

「ちょ、本音だだ漏れっすよwww」

うっせ。言っとくがな、ハゲに言うなよ?言ったら・・・

「わ、わかってますよ!誰が好き好んで先輩に睨まれるようなことするんすか!?自殺モンすよ!」

ならよし。


『〜♪〜〜♪』


あ?誰だ?

「先輩・・・なんで着信音がテーレッテーなんすか?」

あー?もしもしー?んだよ成竜?今?バイト終わってダレてるとこだが?

「無視っすか」


・・・んだとゴルァッ!?


「うひっ!?」

真闇が拉致されるのを見たァッ!?テメェッ、見てるだけだったのかよ!?車だったから追いつけなかったァ?ふざっけんな!石でもなんでもぶん投げて止めりゃ良かっただろうがゴラァッ!!
もういい!すぐ行く!
とりあえずテメェも探せ!もし真闇になんかあったら承知しねぇからな!

「あのー、護之宮くん・・・店内にまで聞こえる大声でなにを叫んで・・・」

ウッセェ!どけっ!

「うわっ!?も、護之宮くん!?」

待ってろよ、真闇!今行くからな!


・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・


こんな時のために、真闇にケータイ持たせといて良かったぜ・・・世の中便利になったもんだ。GPSで位置はバッチリだ。

あ、成竜に場所言ってねぇ。

・・・ま、いいか。行くぜ。

ん?なんだ?血痕?

・・・あそこに続いてるな。

・・・っ!?

真闇が・・・泣いてる・・・?
真闇の前に・・・スーパーで見た、チビ・・・?


・・・(思考開始)・・・

・真闇が泣いてる
→真闇は怯えてる
・あのチビはただものじゃない
→あのチビは真闇には怖い?
・スーパーで冷や汗をかいた
→もしかして俺ではなく真闇に向かってとしたら?
・真闇は世界一かわいい


・・・(思考結果)・・・

→チビが真闇の可愛さに嫉妬して拉致した上、今脅してる?

・・・(思考終了)・・・



ブチッ。



テメェ・・・真闇に何しやがったァッ!!!

「貞春・・・?」

待ってろよ、真闇!とりあえず・・・

「・・・もう大丈夫だ。かのzy」



全力でッ!右ストレートをッ!ぶち込むッ!!!



『ドゴッ!!!』



「あ、茜さん!?」

「え・・・えぇ!?」

『姉御ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?』

あーあー、取り巻きとガキがうるせぇ。あ、真闇は別な。

んでだ・・・

テメェか?真闇を拉致って泣かせたのは・・・殺す・・・ぜってぇぶっ殺してやる!

「貞春、落ち着いて!!この人たちは・・・」

ん?一体どういぅぶっ!?



『ボグゥッ!』





ぐっ・・・い、いいボディブロー食らっちまった・・・

「てめぇ・・・よくもやったな・・・これですむと思うなよ」

上等・・・テメェのことをズタズタにするまで気持ちが収まらねぇからな・・・

「やりあってやるよ、人間がっ!」

上等だ、クソガキぃぃぃぃぃぃっ!


〜 しばらく激しい攻防中。貞春、本能的に闘ったため、戦闘シーンはかっ飛ばします。べ、別に戦闘描写が思いつかないとかじゃないんだからねっ!? 〜


ぜぇ・・・ぜぇ・・・クソガキがぁ・・・っ!

「ふぅ・・・ふぅ・・・や、やるじゃん、人間のくせに・・・っ!」

はっ!テメェ・・・膝が、笑ってるぞ・・・次で、トドメだな・・・

「てめぇだって・・・フラフラじゃねぇか・・・次で、ぶっ殺してやる・・・」

こんのっ!

「死ねやぁっ!」





「貞春っ!これ以上喧嘩するなら、大嫌いになっちゃうよっ!!!」





・・・なん・・・だっ、て・・・?

・・・今、真闇・・・なんて、言った・・・?


・・・大嫌い・・・?



・・・だい・・・きら・・・い???



ま、真闇・・・そんな・・・やめて、くれ・・・



「さ、貞春!?しっかり!?しっかりぃ!!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マジすいませんでした。

「こちらこそ、すいませんでした」

「もうっ!貞春が悪いんだからねっ!」

「真闇さん、もういいよ・・・茜さんが喧嘩を買ったのも悪かっt」

オイコラテメェ真闇のことなに気安く呼んでやがんd

「貞春!めーっ!本気で嫌いになるよ!」

すんません。黙っときます・・・

(飼い慣らされてるみたいだなぁ・・・)

「ホントにありがとうございました。あと、すいませんでした」

すいませんでした。

「いいですってば。ほら、茜さんも」

「す、すいませんでした」

「こちらこそ・・・それじゃ、貞春、帰ろう?」

おう・・・

「・・・ねぇ、アンタさ」

ん?俺か?

「うん。あんた、ドコ高?もし大学生なら、ドコ高だったのよ?アンタみたいな強いヤツ、きっと名前くらい聞いたことあると思うんだけど・・・」

あー?俺は真大高校だったけど?だが、卒業したのは5年くらい前だぞ?わからねーだろ。

「え、そーなの?」

そうだよ。
あー、あとな。お前らを攫ったチンピラ、いつのまにかいなくなってるけど・・・後日、俺が釘さしとくからよ。礼の代わりだ。

「え?マジ?」

おう。じゃあな・・・次会う時はできれば殴り合う相手じゃないほうがいいぜ。

「それは私もだよ・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


・・・ところで真闇。

「なぁに?」

なんであんな街中にひとりでいたんだよ?

「えっ!?あの、その・・・えーっと・・・」

「おーい!貞春ーっ!」

「まーやーん!さだちーん!」

あ、成竜に天河。わりぃ。すでに見つけた。

「あぁ、よかっ、た・・・ぜぇ、ぜぇ」

息きれてるぞ?大丈夫か?

「お前が必死に探せっつったんだろっ!?」

「まーやん、ケーキ、買えた?」

「っ!あーちゃん!シーッ!シーッ!」

あ?ケーキ?


「なっ、なんでもないよ貞春!べ、別に貞春の誕生日を祝うために買ったケーキじゃないから!!」


・・・は?

「あーぁ・・・」

「・・・まーやん」

「へ?あ、あぁっ!」

・・・・・・

「ま、そういうことだ。貞春。サプライズで、お前の誕生日を祝うつもりだったんだよ」

・・・・・・あ、あぁ。

「・・・まーやん、秘かにバイトして、お金貯めてたんだよ?」

ナヌッ!?

「だって・・・貞春の稼いだお金で買っても意味ないし・・・」

そ、そうだったのか・・・

「貞春のバイトの日に合わせてバイト入れて、貞春がバイトから帰る前に帰って秘密に稼いでたの・・・なのに・・・ふぇぇ、バラしちゃったよぅ・・・」

「・・・まーやん、いい子、いい子」

「ま、お前も嬉しいだろ?な?」

あ、あぁ!もちろんじゃねぇか!嬉しいぜ!真闇!

「え、えへへ・・・////」

よし!帰ってパーティーとするか!成竜!ピザでも取れ!お前の金で!

「うぉいっ!?最後はそれかよっ!?」

「あははは・・・」

「うふふふ・・・」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・

ホントは、先月だったんだがな・・・誕生日・・・
11/09/16 16:46更新 / ganota_Mk2
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■作者メッセージ
・・・数日後・・・

「チクショー!兄貴!これじゃ終われませんよ!」
「あの茜ってやつ!どうにかしてヒーヒー言わしてやりましょうよ!」

「当たり前だ!とりあえずヤツの弱みでもなんでもいいから握ってヤツを大人しく・・・」


『ドガッ!』


「な、なんだぁっ!?」

よぅ。

「うぇっ!?『貞護(サダモリ)』の兄貴!?」

懐かしいな、その呼び方。護之宮は長い、貞春はなんかバカみたいつってお前らが考えたんだったなぁ?えぇ?

「ど、どうしたんですかい?足洗ったんじゃねぇんですかい?」

いやー、ちょぉっとお前と『お話し』したいことがあってなぁ・・・

『ひょこっ』

「・・・あ?誰ですか、そのガキ」

・・・ほぅ?『ガキ』?

「へっ?」

「っ!兄貴!こいつ、甲の野郎を攫ったときに一緒にいたガキですよ!」



「貞春!こいつらだよ!私を攫った怖い人たち!」



「・・・へ?」

・・・・・・

「い、いや!待ってください、貞護の兄貴!兄貴の関係者とはいざ知らず!」

・・・ひとぉーつ!
俺の真闇に恐ろしい経験をさせたこと。

「ひっ!?」

ふたぁーつ!
俺からヘッドを受け継いだ際の『不良たるもの、卑怯なリンチはしない』を破ったこと。

「う、う・・・」

みぃーっつ!あ、真闇、外で待ってろ。すぐ済むから。

・・・俺の『彼女』である真闇を『ガキ』って言ったことぉ・・・

「うぇぇぇっ!!?」

この3つについて、お話し、しようか?

「ひっ、ひぃっ!!」



さぁ・・・死 ぬ が よ い 。



「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

5年前。有名な不良チームのヘッドがいた。

彼の本名はそのチームの人間しか知らない。

ただ、不良やヤンキーたちの間では、そのヘッドは『貞護』と呼ばれていた。

ヘッド・貞護の名を知らしめたのは、自分の仲間のひとりをボコボコにし、チームに戻れなくしたヤンキーたち、総勢40人を、ひとり、素手で病院送りにしたという逸話だ。

彼はそのあと、そのチームから脱した友達とともに、チームから抜けたと言われている・・・


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ーお礼ー

今回クロスオーバーです!

pi-sannのヤンキーアリス、茜さんと、甲くんに出演していただきました!

感謝感激です!これからもよろしくおねがいします!ありがとうございました!

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