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6章 『キノコな奴ら』
「ふむ。 『週刊淫デックス』によると、最近魔界では放置プレイが流行っているそうじゃ」
「あ〜〜! アイちゃんまた余計なもの買ってる〜〜!」
「フレンさんに怒鳴られても知りませんよ?」
「なに、バレなければ良いのじゃ!」
「で、放置プレイがどうしたのだ? 一昔前も流行っていなかったか?」
「どうやら流行が再来したようじゃな」
「では今現在から、フレンさんにも放置プレイを実施しましょう」
「え〜…フレンが可哀想だよ〜」
「フィロは良い子過ぎるのじゃ!」
「え〜?」
「こうして距離を置けば、あやつはワシらの大切さをより一層理解するのじゃ!」
「放置プレイとは元々そういった趣旨のものだからな」
「そうなのかな〜?」
「深く考えても仕方ありません。 挑戦あるのみです」
「………(b)」

全員夕食抜きになりました。












「う…うぅ……」

体が、重い気がする。
それになんだか…熱い。
内側から炎で焚かれているような、そんな錯覚を覚える。

「う…くっ……」

まずい…風邪でもひいたかな?
このままじゃ朝飯作るどころか起き上がる事もできない。

「はぁ…はぁ……」

やばい…苦しくなってきた……。
誰か、来て…くれ……。












「……はっ」

目覚めたのは早朝。
いつもと変わらない時間。

「……あれ?」

俺、確か熱でうなされてたよな?
んん?
夢、だったのか?

「なんかリアルな夢だったなぁ……あ、飯作らないと」

若干体に違和感はあるけど、そんな事いちいち気にしていられない。
早く顔を洗って朝食の準備をしないと。

「なんだったんだ?」

階段を下りながらさっきの夢について考える。
夢というのは、なにか必ず意味があるらしい。
普段自分で意識していない、深層心理に抱えている問題が夢として具現化すると言われている。

「ん〜」

問題…山積みだ。
あいつらの事とか、あいつらの事とか、あいつらの事とか……。
やっぱりあいつらか!

「んっ、冷たっ」

洗面所で寝ぼけた顔を洗い流す。
春といっても、まだ朝の水は冷たい。
イイ眠気覚ましになる。

「ふ〜! よし、今日も頑張るか!」

スッキリした顔を鏡で確認しようとした。
が、そこに居たのは……

「……え?」

女だった。
それも、俺に良く似た。

「え…ぇえ?」

いや、居た…という表現は適切じゃない。

「これ…俺?」

その女は、俺だった。
俺は女になっていたのだ。
洗面所で顔を洗い、元気出して頑張ろうと鏡の前で意気込んだ女は、紛れもなく俺だった。

「……んな!? ど、どうなってるんだ!?」

周りからは中性的な顔立ちと言われていたが、遂に女になってしまったのか?
いやいやありえないだろ!
寝てる間に性別が変わる病気なんて聞いたことない!
水かぶって女になる拳法家かよ!?

「……はぁ」

あぁ…やっぱり。
息子とお稲荷様はお出かけ中らしく、俺の股間にはピンク色の小さなスジしかなかった。

「しかも…この膨らみ……」

寝巻き越しにもハッキリと確認できる程の大きな双瓜。
もう完全に女だ俺。
誰が何と言おうと女だ。
しかも自分で言うのもアレだが…地味にレベルが高い。

「ふぅ……」

考えられる可能性は2つ。
昨晩の夕食に『なにか』を混ぜられたか。
もしくは眠っている間に『なにか』をされたか。
そして唯一わかる事……

「ティータのやつ……!」

地下室へ直行する俺だった。












「ティーーターーー!!!」
「おや? フレンさん、どうかしましたか?」

予想通り、ティータは地下室でなにやら実験を行っていた。

「この体…お前の仕業だろ!?」
「バレましたか」
「バレましたかって……」

ティータは自分の行いを素直に認めた。

「『ティータ特製淫乱雌豚汁』を昨晩の夕食に混ぜました。 まさかここまで女性らしくなるとは、ティータも予想外です」
「俺もそう思う。 信じられないくらい女だよ」
「エルザさんを凌ぐ見事なボンキュボンですね。 とても羨ましいです」
「嬉しくない! 全然嬉しくないから!」

女の体を褒められてもまったく嬉しくない。
そりゃそうだ、俺は男なんだから。

「本当はツルペタな魔物娘をボインにする薬なのですが、人間の男性に使用したらどこまで女性らしく変化するのか気になってしまい、つい」
「つい!? あんた、ついでここまでやるの!?」←(CV.釘宮理恵)
「声も可愛らしくなってきましたね?」
「えっ!? あ、ほ、ほんとだ」
「その内思考まで淫乱に染まるはずです」
「マ、マジ?」
「マジです」
「戻れる…のよね?」
「それはティータの気分次第です」
「そんな…orz」

俺…このまま淫乱な雌豚になってしまうのか?

「ティータの気分次第だと言うのに、なぜそう落ち込むのですか?」
「……戻してくれるの?」←(CV.堀江由衣)
「それはできません」
「できないの!?」
「条件があります」
「条件?」

どうせろくでもない条件に決まってる。

「一応聞くけど……その条件って?」
「2穴攻めをさせてくれたら戻してあげます」
「2穴!?」

やっぱりろくでもない!!

「そんなの嫌に決まってるでしょ!?」←(CV.加藤英美里)
「良いのですか? 早くこの薬を飲まないと、永遠にその姿のままですよ?」
「うっ……」

いくら仮初の姿とは言っても、こんな脅迫じみた手段で処女を奪われるのは嫌だ!
しかも2穴攻めとか絶対に耐えられない!
精神的な意味で!

「ちなみに、フレンさんを犯してくれるのはこちらの2人です」

地下室の入り口を塞ぐように現れた2人は、アイリとメイ。

「日頃の鬱憤をお主で晴らさせてもらうのじゃ!」
「………」
「あ、あんた達……!」

そして2人の股間には……天に向けて猛々しく反り返る人のモノとは思えない逸物が。
血管が浮き出ており、ビクンビクンと苦しそうに脈打つソレは紛れもなく男の象徴。

「な、なんでそんなモノが……!?」←(CV.悠木碧)
「『ティータ特製あなたのナニは馬並み薬』なのじゃ!」
「………」
「つい先日開発に成功しまして。 その実験がてら」
「実験がてらに『私』は犯されるのか!?」

冗談じゃない!
どうして私がこんな目に……!

「ククク……濃いのをたっぷりとご馳走してやるのじゃ」
「………(孕ませる)」
「うぅ……!」←(CV.田村ゆかり)

あんなグロテスクなものに私は貫かれるの!?
そんなの絶対…絶対に……あ、あれ?

「はぁ…はぁ……///」
「どうやら淫乱化が始まったようです」
「そ、そんな……///」
「それは好都合じゃ! 暴れられたら面倒じゃからのう」
「………(絶対孕ます)」

ほ…欲しい……?
私…2人のナニが…欲しいの?

「あ…はぁ…はぁ……///」←(CV.能登麻美子)
「ワシらのナニが欲しいのかのう?」
「そ、そんなこと……」
「欲しければ口で御奉仕するのじゃ! お主の顔にぶっかけた後、子宮が膨れるまで出してやるからのう♪」
「………(受精させる)」

す、凄い雄の匂い……///
私…これがないと…生きていけない……///

「ほれほれ♪ 早く舐めるのじゃ♪」
「………(口内射精で孕ませる)」
「あ…あ……あ〜〜〜♪」

身も心も淫乱な雌豚に染まりかけた……その時、





「あ〜〜〜……あれ?」

体に違和感を感じた。

「胸が……なくなってる」
「な、なんじゃと!?」
「それに…息子が戻ってきた」
「おや、時間切れのようです」
「時間、切れ?」

確か薬を飲まないと元に戻らないはずじゃ……。

「永遠にあのままというのは嘘です」
「嘘かよ!?」
「むぅ…どうやらワシらも時間切れのようじゃ」
「………(残念)」

俺が元の姿に戻ると同時に、アイリとメイのナニも消えていく。

「よ、良かった〜〜〜……」
「随分と短時間で戻ってしまいましたね」
「ティータよ! お主のせいで犯し損ねたのじゃ!」
「………(怒)」
「すみません。 まだまだ改良の余地があるということですね」
「次はもっと強力な薬を用意するのじゃ!!」
「努力します」
「ちょっと待てーーーーーー!!!」

何事もなかったかのように話が進んでいくので突っ込む。

「フレンさん、どうかしましたか?」
「どうしたもこうしたも、俺今の今まで酷い目にあってたんだぞ?」
「それがどうしたのじゃ?」
「………?」
「ぐっ…こいつら!」

どうやら全部なかったことにするつもりらしい。

「そうか…そっちがその気なら、俺にも考えがある」
「な、何をするつもりじゃ?」
「暴力はいけませんよ?」
「………(汗)」
「な〜に…ちょっと本気を出すだけだ」
「さては、ティータ達を犯すつもりですね?」
「それよりもっと酷い事だ!!」

3人には3ヶ月間、食事・掃除・その他家事全般を全て任せる罰を与えた。
思った通り3人は2週間程で泣きついてきたので、仕方なく1ヶ月に減刑してあげた。
あと日記には『女性の姿になる貴重な体験をした』と記しておいた。
もう2度と御免だけど。












〜おまけ〜

「フレ〜ン! この前女の子になったんだって〜?」
「あんまり思い出したくないけど……」
「ビッチの話によると、相当良い女だったと聞いたが?」
「ご想像にお任せするよ」
「フレンの女バージョンか〜」
「ふむ……」
「フィロ? エルザ?」
「不思議と興奮してくるな」
「アタシも……///」
「なぜ!?」


11/03/18 23:34更新 / HERO
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■作者メッセージ
そういえばフレンの姿形を描写していなかった気がします
しかし、もう皆さんのイメージが固まっているかも知れませんので
ご想像にお任せしたいと思います

感想いただけたら嬉しいのです

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