連載小説
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衝跳
衝撃の真実を聞かされて数日の昼下がり、俺は耳が痒くなった

晶「これ使うか…」

前に買った耳の中に固まる液体を流し固めることで耳垢をとる液体が入ってるのを思い出した

晶「問題発生だな…」

明らかに一人で入れるのは難易度が高い

晶「どうしたもんかな…」

若葉『どしたの?』

晶「お」

若葉が跳ねながら俺の部屋の前を通った

晶「いや、耳掃除の道具を一人で使うには難しいなと」

若葉『???』

晶「これはな…」

大まかな説明を行う

若葉『なるほど…それで耳の中の耳垢が一気にとれるんだ』

晶「だけど寝転がって一人でやるのは難しいなと」

若葉『手伝おうか?』

晶「なら、頼めるか?」

俺は横向きに寝転がり、若葉にやり方を教える

晶「そうそう、それを混ぜて俺の耳に注いでくれ」

若葉『オッケー』

そのまま混ぜられた液体を耳に注がれる

晶「わかってたが聞こえないな…」

耳の中に密着して入っているので片耳だけ聞こえない

晶「そろそろだな」

固まったので耳から出ている引っ掻けるところを持って引っこ抜く

晶「おぉぉぉぉ!?」

一気に耳垢がとれたので変な声が出た

若葉『!?』

晶「一気にとれたから変な声が出た」

若葉『なるほど…』

彼女は相変わらずせわしない、耳がピコピコ動いている…

晶「もう片方もやるか」

もう片方も同じように耳に液体を注いで固まるまで待つ

若葉『余ってるなら私もいい?』

晶「うまくいくかな…」

若葉『?』

晶「これ、人間用だから君だとやりにくくないかって」

若葉『あ、耳の位置違うもんね…』

晶「と、そろそろかな」

固まったようなので起き上がり、引っこ抜く

晶「んぉぉぉ!?」

相変わらず変な声が出る

若葉『やりにくいかな』

晶「とりあえず片方だけやってみよう、ダメっぽいならやめる感じで」

そのまま彼女の耳に混ぜた液体を注いでいく

若葉『入ってきてる…』

晶「固まるまで待てばいい」

若葉『うん』

それからしばらくして固まったようだ

晶「あとは引っこ抜けばいい」

若葉『うん。よっ、と。』

彼女は一気に耳から引き抜く

若葉『んぃぃぃぃ!?』

晶「な?変な声出るだろ?」

若葉『でも使えるみたいだね』

晶「確かにな、もう片方もやるか?」

若葉『うん』

そのままもう片方も同じように耳に液体を注いで固まるまで待つ

若葉『よい、しょっと』

固まったようなので引き抜くと、やはり変な声が出た

若葉『ふぁぁぁぁ!?』

若葉『あ、よく聞こえる…』

晶「効果あったようで何よりだ」

若葉『うん』

晶「そうだ」

俺は鞄からあるものの入った袋を取り出す

晶「酒、飲めるか?」

若葉『うん、大丈夫』

晶「ならこれをあげよう」

若葉『これは?』

晶「酒の使われてるお菓子だ、俺は飲めんからな。お菓子としても美味しく食べてもらえる相手に食べられた方が幸せだろうからな」

若葉『ありがとう♪でもどこから?』

晶「ここに来る前に福引きをして当たったものだ、すっかり忘れていた。保温はしてあるから溶けてはいないはずだから」

神社巡りで時には長距離を移動するときのために俺の鞄はソーラー電池の冷蔵庫が内蔵されているものになっている

若葉『ありがとうね♪』

そのまま彼女は俺のいる部屋から出ていった

晶「酒じゃなくて果物のジュレとかなら食えたんだがな…」

割りといいところの店の品だったので少しだけ残念だったが、まあ彼女なら美味しく食べてもらえるだろう…











それからしばらくして夕食になった

晶「いただきます」

そのまま食事を終えると若葉が来た

若葉『ならもらったお菓子食後に食べるね♪』

晶「そうするといい」

彼女はせわしないが可愛らしいとも言える。尤も違う魅力が彼女たち全員にあるのだが…

晶「さて…」

そうして少しして俺は風呂に入った

晶「ふぃー」

今日も平和な一日が終わる、俺はそう思っていた…

おわり
20/05/18 00:08更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです

次回に続きます

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