連載小説
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琥武
事実を知って数日たったある日、俺は早く目が覚めた

晶「?」

ぶん!ぶん!と何かを振るうような音がする…

晶「????」

そのまま音のする方に行くと、慧がいた

慧『今日は早いな』

晶「何か目が覚めた」

慧『そうか』

晶「さっきの音は君が?」

慧『そうだな』

彼女はなんと言うか正拳突きをしていたらしい

晶「武芸?」

慧『まあ、そんなところだ』

晶「なるほど…」

慧『君の身体は、不思議だ』

晶「????」

慧『格闘技や剣術をしているものたちの体つきとも違う、とは言ってもなにか武芸をしていた体つきだ』

晶「一応、護身術はやってたな。」

慧『なるほど、それか…』

晶「護身術ではあるけど…」

慧『????』

晶「相手の身体を物理的に壊す武術だったんだよ、、自分からはしないだけで返しに特化した感じの」

慧『なるほど…だから一応か…』

晶「君たち魔物の武術や武芸とはまるで違うもの、相手を無力化する方針が根本から違うもの。と言えば分かりやすいかな」

慧『なるほど…』

晶「ひさびさに、軽く動くかな」

慧『興味深いな、見せてもらっても?』

晶「構わない」

そのまま置いてあった訓練用の人形を持つ

晶「っ!」

そのまま両腕の部分を捻り上げ、人間で言えば肩間接が外れるように引っ張る

慧『おぉ…』

そこから太腿の骨を踏み折るように人形の足部分を踏み抜く

慧『なるほど…』

晶「はっ!!」

最後に両手足を両腕と脇で挟んで抱え、人形の頭の部分を叩きつけるように倒れ込む

晶「さて、こんなもんかな」

慧『確かに根本から違うな…下手をしたら死ぬぞ?それ…』

晶「だから一応と言ったんだよ、護身術とは言うけど殺人術顔負けの破壊力あるし」

慧『君が躊躇わずにやる性格でなくて良かった』

晶「俺の師範が大体俺より先にキレてたからな…」

慧『反面教師か…』

晶「そんな感じだね…」

慧『なら、次は…』

今度は慧の武術を見る、繋ぎが綺麗で隙がない。これでいて活人術だと言うのだから驚きだ…

晶「…」

見ていると新しい発見がたくさんある…

慧『今日の』

晶「?」

慧『今日の午後から手合わせしないか?』

晶「そうだな、実際にやってみて見えるものもあるだろうし…」





















昼食を終えて、食休みを終えたところで行くことにする

晶「お、まだか…」

待ち合わせした先程の場所で待つ

慧『待たせてしまったか?』

晶「いや、ほとんど待ってない」

慧『なら、始めようか』

晶「ああ。」





















結局夕食の時間まで休憩こそ挟んだがずっとやっていた…

晶「ひさびさに楽しかったかも」

慧『私も久々に満たされた感じがする…』

晶「それなら良かった」

慧「また、いいか?」

晶「そうだな。」

慧『明日も、良いか?』

晶「そうだな、やることもないし。」

この感覚は、師範とのトレーニングに近いもの、はじめはそう思っていた

晶「はぁ…」

彼女との手合わせはなんと言うか心地よい疲労感と心が満たされる感じが一緒に来る…

晶「寝るか…」

食事のあとに風呂から上がると眠くなり、すぐに寝てしまった…

おわり
20/05/14 14:35更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです。

次回に続きます

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