読切小説
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ヘンゼルとグレーテルとお菓子な魔女
 むかしむかし、ある大きな森の近くに貧しい樵の家がありました。
 樵にはヘンゼルと言う男の子とグレーテルと言う女の子の子供が居ました。
 ヘンゼルはお日様に当たるときらきらと反射する太陽のような金色の髪をしていて、まるで夏の雲ひとつ無い空のような瞳を輝かせています。目尻は垂れ下がっていますが、それがまた柔和な印象を人に与え、優しそうな顔をしています。
 グレーテルはヘンゼルと同じ金色の髪ですが、お日様には中々、反射しません。しかし、まるで透き通るようなその金色の髪は静かで、まるで満月の夜のお月様のようです。二人は兄妹ですから瞳も同じ色をしていますが、きらきらと輝くヘンゼルの青とは違い、魚も棲めないほど透き通った湖のような蒼をしています。ヘンゼルより一歳年下のその輪郭は、ヘンゼルより幼く、まだまだ発展途上であることを感じさせ、全体として静かなイメージを人に与える少女でした。
 樵はどんな奴なのかって?どうしようもねぇくず野郎であることだけは確かです。
 二人は貧しい樵の生まれですから、その服装は近くの村の子供のお下がりを継ぎ接ぎしているものしかありません。また、二人とも本当は多くの人が振り返ってしまうほど美しい姿をしているのですが、毎日、樵の手伝いばかりしていて、顔は汚れ、食べるものも少ないので何時もお腹を空かせてがりがりにやせ細っていました。

 ある夜、お母さんが樵に言いました。

 「あんた。もうすぐ食べ物がなくなっちまうよ。明日、子供たちを山に棄てちまおう。じゃないと私たちまで飢え死にしちまうよ」

 この意地悪ですが、割と現実をはっきり見てるお母さんはヘンゼルとグレーテルの本当のお母さんではなかったのです。…と言うかどう見ても原因は樵ですよね。森の中なら食べるものがそこそこあるはずなのに、子供を手伝わせて樵の仕事もやっているのに家族四人も養えないとは。今で言う自宅警備員の色が強い人だったのかもしれません。

 「何てことを言うんだ!そんなことをしたら子供たちは狼に食べられてしまうかもしれないじゃないか!そんな可愛そうなことできるはずが無い!」
 「じゃあ、今すぐ、四人分の食べ物を買ってきておくれ」

 へタレなりの樵の反抗は、継母のその言葉であっさりと止められてしまいました。個人的に継母のこの言葉は夫に発奮してもらいたかったのではないでしょうか、とも思いますが、やっぱり樵はへタレなので、どうしようもできません。結局、樵は継母の言うことを聞いて、森に子供たちを捨てに行くしかありませんでした。
 そして…そんな残酷な話を隣の部屋で子供たちは聞いていたのです。二人はお腹が空いて眠れなかったのでした。

 「お兄ちゃん…私たち棄てられちゃうの…?」

 話を聞いたグレーテルは悲しくなって泣き出してしまいました。…しかし、それはヘンゼルも同じです。家計が苦しいのは知っていましたが、まさか親に棄てられてしまう日が来るなんて…、と半ば呆然としていました。
 ですが、ヘンゼルは隣のへタレ樵とは違い、すぐに立ち直りました。何故ならヘンゼルの傍らには妹が居るからです。遊びたい盛りを―まぁ、それはヘンゼルも同じなのですが―樵の仕事の手伝いに浪費し、村へと遊びに行っても、小汚い格好なので子供の仲間に入れてもらえない可哀想な妹。その妹を自分が護らなければ誰が護るのか。ヘンゼルはそう決心すると、グレーテルの髪を手で撫で梳き、安心させるように抱きしめます。

 「大丈夫だよ、グレーテル。僕が何とかする。安心して」
 「うん……」

 そのままグレーテルが泣き止み、寝付くまでヘンゼルは彼女を抱きしめつづけていました。自分も辛いでしょうに、なんと言う男前でしょう。この辺りの気遣いが人気の秘訣に違いありません。
 …まぁ、それはさておき。グレーテルだけでなく、樵と継母も寝静まった深夜になりました。ヘンゼルはこっそりと家を抜け出し、月明かりの下で光っている小石を沢山、拾い集めます。小石とは言え結構な量を集め、ポケットが一杯になった頃。ヘンゼルは家へと帰ってきました。


 次の日。ヘンゼルとグレーテルは朝早く継母に起こされました。

 「さ。今日は森へ行くよ。これが今日のパンだ。お昼まで食べるんじゃないよ」

 四人はどんどん森の奥深くへ入っていきます。
 ヘンゼルはみんなの一番後ろを歩いていました。そして時々、後ろを見ながら、ポケットの中の小石を一つずつ道に落としていきます。正直、子供用のポケットでそれだけ小石を詰め込んだら膨らみまくって気づくんじゃないか、って気がしないでもないですがきっと樵はへタレなので気づかないし、継母は薄々感づいていて言わないでいてくれたのでしょう。
 そして、そのまま森の奥深くに着くと継母は二人に言いました。

 「良いかい。お前たちはここを動くんじゃないよ。後で迎えに来るからこの焚き火の傍でじっとしていな」

 そう言って、樵と継母は何処かへ行ってしまいました。
 ヘンゼルとグレーテルは大人しく樵と継母を待っていましたが、二人は帰ってきません。

 「遅いね。お父さんとお母さん…」
 「うん…」

 二人とも分かっているのです。二人が自分たちを棄てて、家へ帰っていることは。それでも言わなければ、どうにかなってしまいそうでした。
 辺りは木々に日の光を遮られ、薄暗い闇に包まれています。それに抗うようにぱちぱちと弾ける焚き火が幻想的に揺れていますが、木を切る道具も何も持たない二人にはそれを維持することも出来ません。自然、焚き火の勢いは弱くなり、何時しか消えてしまいます。この時を待っていたかのように風が強くなり、さわさわと揺れ合う木々の囁きさえ、二人にとっては魔物の囁き声に聞こえるようでした。

 「お兄ちゃん…私…っ」

 不安に駆られてグレーテルが再び瞳を濡らし始めました。その表情は今にも泣きそうですが、グレーテルはそれを必死に堪えていました。恐らく子供ながらに泣いてしまったら兄に迷惑をかけてしまうのが分かっているのでしょう。
 そんなグレーテルを不憫に思ったヘンゼルは昨晩ベッドで抱きしめたように再び妹を抱きしめました。

 「泣いてもいいよ。グレーテル」
 「でも…っ!」
 「大丈夫。どんなことがあっても僕が必ず護るから。だから泣いても良いんだよ」

 なんという性格イケメン。ヘンゼルは貧しい樵の家に生まれてよかったのかもしれません。でなければ、このイケメンに多くの女の子が参ってしまい、天然タラシとして名を馳せていたことでしょう。…とりあえずもげろ。
 失礼しました。ヘンゼルの優しい言葉に我慢出来なくなったのか、ついにグレーテルは泣き出してしまいました。わーん!わーん!と森中に響くような大声ですが、ヘンゼルは何も言わず、泣き出したグレーテルの背をとんとんと優しく叩き、時には優しく背を撫でながら宥めます。グレーテルがようやく泣き止んだ頃には既に太陽は二人の頭上を通過していました。

 「それじゃあお昼にしようか」
 「うん」

 頷くグレーテルの表情にはまだまだ不安が隠せません。しかし、それでもさっきまでのように泣き出してしまうほどの不安の波はどうやら過ぎ去ったようです。それを感じ取ったヘンゼルはグレーテルに隠れて胸を撫で下ろしました。
 二人はバスケットを開けて中に入っていた大き目のパンを取り出します。そしてそのまま二人で半分に割って、食べ始めました。何の中身も入っていない、味気も無いパンですが、二人で食べると少しだけ美味しい気がします。二人で「美味しいね」と笑いながら、仲良く食べました。…しかし、残念なことに楽しい食事の時間は長くは続きません。大き目のパンとは言え、半分にすると子供のお腹でも足りないのです。ヘンゼルもグレーテルも完食寸前まであっという間にいってしまいました。
 しかし、グレーテルは最後の一口を見つめて食べようとしません。それを不思議に思ったヘンゼルが首を傾げ、グレーテルを見つめだした頃、彼女は決心したかのように顔を上げて、ヘンゼルにパンを差し出しました。

 「お兄ちゃん。食べて」
 「え…でも…」

 何時も何時も二人はお腹を空かせているのです。勿論、これっぽっちのパンじゃまったく足りません。妹が差し出したパンはヘンゼルにとっては咽喉から手が出るほど欲しいものではありました。しかし、それはグレーテルも同じはずなのです。

 「私、もうお腹一杯だから。だからお兄ちゃん食べて」
 「っ…!」

 やせこけた頬でそう笑って一握りのパンを差し出す妹の決意を誰が無駄に出来るのでしょう。溢れそうになる様々な感情―悲しみ。怒り。嬉しさ。愛情。憐憫などなど―を必死に堪え、ヘンゼルはそれを確かに受け取りました。

 「あぁ、貰うよ…」

 しかし、ヘンゼルは逆に自分の残していた分―グレーテルの渡したものより、大きなパンです―をグレーテルへと差し出します。

 「じゃあ、こっちはグレーテルが食べて」
 「お兄ちゃん…でも…」

 グレーテルが戸惑ったようにヘンゼルを見つめますが、ヘンゼルはまるで気づかないように、グレーテルから受け取ったパンを口の中へと放り込みました。それは今までに食べたことが無いくらい塩が効いていて、とても…初めて食べるくらい美味しかったのです。それを何度も何度も、噛み続けて歯が痛くなるくらいに咀嚼して味わいきった後、ごくりと飲み込み、そのままごろんと横になってしまいました。

 「あぁ、今のでお腹一杯になっちゃった。僕は今から少し寝るよ。多分、起きたらパンの事なんて忘れるくらい深く寝ると思うんだ」
 「お兄ちゃん…」

 ヘンゼルのお腹一杯なのは嘘であって、嘘でありませんでした。こんなに妹に気遣ってもらって胸が一杯一杯で苦しいくらいだったのです。それこそパンのひとかけらも入らないくらいに。
 グレーテルは寝転んだヘンゼルと自分の手の中のパンを迷ったように何度も見つめましたが、結局、ヘンゼルと同じくそのパンを口に含みました。

 「美味しいよ…お兄ちゃん。このパン美味しいよ……」
 「そっか…。良かった…」

 グレーテルもまたヘンゼルと同じく、そのパンを何度も何度も咀嚼しました。ヘンゼルの食べたパンと同じく、ちょっと塩味の効いたそのパンはグレーテルにとっても世界で一番美味しいパンだったのです。

 「お兄ちゃん。私もお腹一杯になっちゃった。…一緒に寝て良い?」
 「勿論だよ」

 そう言ってヘンゼルは左手を伸ばしました。グレーテルは笑顔でヘンゼルの左手側に寝転び、彼の腕を枕にします。そして、ぴたりとヘンゼルの身体に密着して、とくんとくん、とヘンゼルの心臓の鼓動を聞きました。心臓の鼓動だけでなく、触れ合った部分から暖かい熱が伝わってきて、風が囁く森の中でもまったく寒さに震えることはありません。

 「暖かいね…」
 「うん…」

 グレーテルはこんな風に優しい兄と抱き合って眠るのが大好きでした。樵がへタレの所為で家は貧しく、継母も辛く当たることがあります。それでも兄は小さい身体で精一杯グレーテルを護ろうとしてくれているのを知っていました。幼さゆえにそれが実を結ぶことはあまりないですが、グレーテルにとってヘンゼルがこの世で唯一信頼できる人であることに違いはありません。だからこそ、ヘンゼルの心臓の音を聞きながら眠るのはグレーテルにとって一番、安心できる時間であり、幸せな時間だったのです。
 そのまま二人は目を閉じて、夜まで眠ってしまいました。




 二人が目を覚ますと辺りは日が落ちて、真っ暗になってしまいました。
 グレーテルとヘンゼルは密着して眠っていたので、お互いを見失うことはありません。しかし、ヘンゼルが抱きしめているグレーテルは恐怖かそれとも寒さなのか、再び震えだした。例えヘンゼルを心から信頼していてもやはり夜の森は幼いグレーテルにとって恐ろしい場所に他ならないのです。

 「お兄ちゃん…帰りたいよ…。お家は何処…?」
 「大丈夫だよ、グレーテル。お月様が出たらお家へ帰ろう」

 日が下りた森の中は涼しいを通り越して寒いくらいです。しかし、お互いに熱を伝え合う兄妹はまったく寒くはありませんでした。そのまま抱き合い、一時間ほど経った頃…大きなお月様が空に浮かび、ヘンゼルが落としてきた小石が白く光り始めます。なんというご都合主義アイテム。しかし、これが童話の本文だから仕方ありません。
 
 「さぁ、行こうグレーテル。この石を辿っていけばお家に着くよ」

 ヘンゼルは木の根っこでグレーテルが転ばないように優しく手を引きながら家へと帰りました。月明かりの下でふわふわ光る白い小石が目印としてありますが、決して足元が明るいわけではありません。ヘンゼルは先導し、木々を潜り、何度も木の根っこにつまずきそうになりながらも優しくグレーテルをお家へとエスコートします。そんなヘンゼルをグレーテルは心の底から信じて着いていきました。
 二人はかなりの時間をかけましたが、何とかお家にたどり着くことができました。家に着くと樵はたいそう喜んだのですが…そんなに喜ぶなら最初から子供を棄てるな、と思わないでもありません。正直、最初から悪役に徹する継母の方がまだ好感が持てます。
 まぁ、私の嗜好はさておいて。このままで終わるはずがありません。何故ならお家の家計はいまだ苦しいままで何の解決も出来ていないのですから。勿論、無事に帰ってきた二人を見て継母は昨日と同じように「今度はもっと森の奥に棄ててこよう」と樵に言います。
 それをまた隣の部屋で聞いていたヘンゼルは、今日使ったのと同じ小石を集めようとしましたが、運悪く鍵が閉まっていて外へ出ることが出来ませんでした。じゃあ、何で昨日は鍵を閉めていなかったんだと言うのは無粋です。




 次の日の朝。ヘンゼルとグレーテルはまた朝早く、パンを持たされて森の奥へと行くことになりました。
 ヘンゼルは小石を持っていなかったので、今日は渡されたパンを小さくちぎって目印に置いていく歩きます。そしてそのまま森の一番奥深い場所へと二人は連れてこられました。

 「今日も迎えに来るまでこの焚き火の傍でじっとしているんだよ」

 そう言って樵と継母はまた何処かへと行ってしまいました。
 二人は昨日と同じように焚き火の傍で寄り添います。お互いを確認するように手を握り合って、ヘンゼルとグレーテルは他愛無いお喋りをして時間を潰します。ヘンゼルはグレーテルがまた泣き出してしまわないかと少し心配していましたが、それは杞憂に終わりました。
 そのままお昼になって二人で仲良くグレーテルのパンを分け合います。二人で分け合ったパンは、昨日よりさらに小さかったですが、それでも二人の胸は一杯になりました。
 その内、辺りは暗くなり、また真っ暗な闇の世界になってしまったのです。月が出てきて、地面が少し見えるようになった頃、ヘンゼルはまたグレーテルの手を優しく引いて、パンのかけらを探しながら歩き出しました。しかし、パンは一つも見つかりません。恐らく森の小鳥たちが全て食べてしまったのでしょう。二人は森の中をさまよい続けましたが、方角さえも分かりません。

 「お兄ちゃん…」

 不安そうに手を握るグレーテルに「大丈夫」と応えながらも内心、ヘンゼルは焦っていました。当然でしょう。当てにしていた目印はなく、森の奥深くまで来てしまっているのです。この辺りには狼も生息していますし、もっと恐ろしいもの―魔物と呼ばれる―も住んでいるという噂も聞いたことがありました。どっちに見つかっても、闘う力も持たない二人にとっては一巻の終わりです。妹だけでも護らなければ、とその辺りに落ちていた木の枝をヘンデルは拾いましたが、恐らくは何の役にも立たないことをヘンゼルだけでなく、グレーテルまでもが理解していました。
 しかし、ヘンゼルにはまだ勝算があります。昨日に使ったあの白く光る小石は恐らくまだその場に残っているでしょう。それを一つでも見つけることが出来ればお家に帰る事は夢ではなくなります。そう自分を奮い立たせて、ヘンゼルはグレーテルの手を引きながら何時間もさ迷いましたが、一つの目印も見つけられません。その内、ヘンゼルもグレーテルも歩きつかれてくたくたになってしまいました。

 「グレーテル。大丈夫かい?」

 握った手を握り返す力がどんどん弱くなっているのを心配したヘンゼルはグレーテルに聞きました。心配そうに見つめるヘンゼルの言葉に、グレーテルは肌寒いと感じるほどの森の中で珠のような汗をいくつも浮かべ、肩で息をしながらも小さく「大丈夫」と答えたのです。しかし、その様子は誰が見ても大丈夫そうには見えませんでした。グレーテルは幼く、またろくにご飯も食べていないため長時間連れ歩ける体力を持っていないのです。誰が見ても、もうグレーテルは限界でした。

 「今日はここで野宿しよう」
 「でも…」

 それでも懸命に兄の足手まといにならまい、とするグレーテルの頬をヘンゼルはすっと撫でました。グレーテルはそれだけで少し安心したのか目を細めましたが、ヘンゼルの手はそれだけでグレーテルの汗でびっしょり濡れてしまいます。

 「僕が疲れたんだ。もう歩けそうに無いんだよ」

 そう笑って、ヘンゼルは大きな木の根っこの近くに腰を下ろしました。根が地面から突き出て、丁度良い高さになっているので、ヘンゼルはそこを枕にすることに決めたのです。最初は迷っていたグレーテルもヘンゼルが腰を下ろしたのを見て、おずおずと兄の近くへと寄り添いました。

 「お兄ちゃん。ごめんね…」
 「気にすることは無いよ。そもそも僕があんな失敗さえしなければこんなことにはならなかったんだ」

 こつん、と頭を預けるように寄り添ったグレーテルの髪をヘンゼルは優しく梳いてあげました。さらりさらりと、お月様のような静かな色をした金色が月光に晒されて幻想的な光景が広がります。グレーテルは自分の髪の毛が嫌いで、常々、ヘンゼルのようなきらきらした髪が良かったと言っていましたがヘンゼルは、妹の髪が大好きでした。何故なら、こうして月明かりの下で踊る妹の髪は、月の光を吸い取って、より幻想的に舞い、まるで月の主のように思えるのです。それはヘンゼルが知る中で最も美しい光景でした。
 ヘンゼルがグレーテルの髪を梳いているとまるで、川の流れのように時間が流れていってしまいます。ヘンゼルがグレーテルの髪を撫でてから三十分ほど経った頃には、二人の呼吸は落ち着き、汗が体温を吸ってさらに寒くなってきました。二人はどちらからともなく抱き合い、お互いの体温で相手を暖めようとします。

 「お兄ちゃん…」
 「ん…?」

 ヘンゼルの方がグレーテルより頭一つ分大きいので二人が抱き合うとヘンゼルからは妹の顔が見れません。何か言おうとして、しかし、まだ決心がつかなくて迷っているような妹の様子にヘンゼルはグレーテルの顔を覗き込もうとしますが、すぐに反対側へと顔を背けられ、逃げられてしまいます。
 仕方がないのでグレーテルが言ってくれるまでヘンゼルは妹の背を優しく撫でることにしました。グレーテルはまだまだ甘えたい盛りであるのに、継母や樵は彼女の甘えを決して許しません。自然、兄であるヘンゼルだけにグレーテルは甘えてきました。そしてそんなグレーテルが一番好きなのが、背中を優しく撫でてあげることなのです。
 ヘンゼルの気持ちが伝わったのかグレーテルはさらに強くヘンゼルへと抱きついてきます。そのまま何分か経った頃でしょうか。グレーテルはそのままの姿勢で小さく言ったのです。

 「お兄ちゃん…大好き」
 「僕もだよ、グレーテル」

 呟くようなその言葉はきちんとヘンゼルにも届いていました。思わない返事にどきり、としたかのようにグレーテルは身を一瞬捩じらせ、そのまま何も言わなくなります。恐らくは、緊張の糸が切れてしまったのだろう、とヘンゼルは思いました。昨日とはまた違った意味で、妹に負担をかけてしまったのをヘンゼルは悔い、明日はこんなことがないようにしよう、と自分もグレーテルを抱いて目を閉じまたのです。

 …そして次の日。ヘンゼルの決意も空しく、まだまだ森の出口が見える気配がありません。
 せめて、森の出口さえ見えればいくらでも帰り方はあるのに、とヘンゼルはグレーテルの手を引きますが、あっちへ行ったりこっちへ言ったりしているうちに方向感覚が狂ってしまいます。自然、ぐるぐると同じところばかりを行ったり来たりして、体力を浪費していました。
 このままではいけないことはヘンゼルにも分かっています。けれど、ヘンゼルはまだまだ小さい子供でした。森の中で迷った時の対処法も、森の中で食べ物をとる方法も樵には教わっていなかったのです。…この時点で、あの樵が本当に樵であるのかかなり疑わしくなってきましたが、それはさておき。二人は昨日から何も食べず、飲ます、必死になって森の中を駆けずり回ったのです。
 しかし、二人の努力は無駄ではありませんでした。グレーテルが目尻に涙をため始めた頃、二人の鼻に不思議な香りが届いたのです。それは二人が今まで嗅いだ事の無いような甘い香りで、とても美味しそうでした。お腹が空いて空いてしょうがなかった二人はふらふらと匂いに誘われ歩き出していきます。
 一時間ほど歩いた後でしょうか。お腹が空いて今にも倒れそうになっていた二人は不思議なものを見つけたのです。
 壁はクッキー。屋根はケーキ。扉はチョコレート。窓枠はキャンディー。壁の装飾には生クリーム―そう。お菓子で出来たお家でした。二人はお菓子を食べたことが無いので知りませんでしたが、匂いをかいでいるうちにそれが美味しいものであることを知り、ふらふらと近づいていきます。そして、二人はいけないと思いつつも、それに噛り付いてしまいました。
 口の中に広がる甘い味、食べたことの無い不思議な匂い、ふんわりした感触…。一瞬で二人はお菓子の虜になってしまいました。クッキーもケーキもチョコレートもキャンディーも、二人にとっては未知のもので、とんでもないご馳走だったのです。

 カリカリモグモグ
 パクパクコリコリ

 二人は夢中になって御菓子のお家を食べました。

 「おやおや…誰なのかな。私のお家を食べるのは」

 相して夢中になっているうちに、家の中から女の子が出てきました。大きな赤い三角帽子を被り、手にヤギの頭を象った杖を持った女の子です。ところどころに星をイメージしてあるような可愛らしい刺繍の入った赤い衣装を着て、しましまニーソとミニスカートで絶対領域をアッピルすることも忘れていません。三角帽子から溢れる髪はヘンデルと似た色をしていますが、金色ではなく、ひまわりのような暖かい黄色でした。お菓子をもりもり食べるヘンデルとグレーテルを面白そうに見つめるその瞳はサファイアのようにきらきらと煌きながら、少女の持つ知性を強く感じさせます。背丈はヘンデルよりも小さいですが、グレーテルよりも少し大きいくらいで、年齢も二人と殆ど同じくらいに見えました。

 「「ご、ごめんなさい…っ!」」

 我に返ってお家を食べてしまったことに気づいた二人は急いでこの少女に謝ります。

 「いや、構わないよ。こんな御菓子の家を建てる私が酔狂なだけだからね」

 そう言って、少女はくすくすと笑いながら許してくれました。その物腰や言い回しの一つを取っても二人と同い年に見える少女のものとは決して思えません。しかし、基本的に人を疑うと言う事を知らないヘンデルとグレーテルは許してもらえたことに胸を撫で下ろしました。

 「家を食べられるのは困るけど、そんなにお腹が空いているのなら食事をご馳走しよう。寝る場所もないなら泊まって行くと良い」

 そのまま少女は少しばかり穴が開いたチョコレートの扉を開いて二人を中に招きました。外がお菓子で出来ていたので中もそうなのかと思いきや、しっかりとしたお家になっています。見渡すだけで他にも部屋が三つほどあり、玄関からすぐに見えるリビングもとても大きなものです。リビングの真ん中に置かれているテーブルは少女の背丈に合わせて作ったのか大人が座るには少し小さいものの、見るからに高価そうな素材で作られており、壁にかけられている時計一つ取っても値打ちものだと分かりました。左右上下、何処を見渡してもヘンデルとグレーテルが過ごしていたお家よりも立派なものです。

 「適当に座っててくれ。今すぐ料理を作ってこよう」

 そう言って少女は扉の中の一つを空けて部屋を出て行きました。恐らくはあそこの先がキッチンになっているのでしょう。こんな御菓子のお家を作ったキッチンとはどういうものかグレーテルは少し気になりましたが、ヘンデルの言った言葉にそれどころではなくなってしまいました。

 「ふぅ…助かったね。あの子が居なければどうなっていたことか。あの子に感謝しなきゃ」
 「…そう…だね」

 ヘンゼルのその言葉に混じる明らかな好意にグレーテルは少しばかり少女に敵意を募らせました。あまり活発ではなく、ご飯もあまり与えられずに不健康な身体をしているグレーテルからすれば、まるで太陽に祝福されたかのような健康的な魅力の溢れる少女は、ただでさえコンプレックスを刺激するなのです。その上、大好きな兄を取る敵であるかもしれない、と意識すれば、良い印象を持てるはずがありません。

 「(お兄ちゃん…さっきからずっとあの子が出て行った扉ばっかり見てる…)」

 この時のヘンゼルはそこまで少女に執着している訳ではなく、どんな食べ物が出来るのか楽しみなだけであり、出来れば友人の居ない妹の友達になって欲しいと思っているだけなのですが、お兄ちゃんっ子のグレーテルにはそこまで見通せません。大好きなお兄ちゃんの中で少女がどんどん重要な位置づけになっていると誤解したグレーテルは、静かに敵意を燃やしました。
 兄妹の誤解とすれ違いが起こって数十分後。少女がキッチンの扉を開けて、リビングに再び姿を現しました。その両手には二人が見たことが無いような美味しそうな料理が載っています。

 「人に手料理を振舞うなんて久しぶりだから、ちょっと張り切っちゃったよ」

 そう言って少女はスプーンとフォークを並べた後、テーブルの上に料理を載せ始めました。焼きたてでほかほかと湯気をあげるパン。真っ白いスープに沢山の野菜が煮込まれたシチュー。ぱりぱりっと皮まで焼き上げられて、今すぐかぶりつきたくなるような匂いのする七面鳥。他にもどんどんと料理が運ばれてきました。

 「わぁ、美味しそう!」

 ヘンゼルの言うとおりそれらはとても美味しそうなのです。しかし、グレーテルはそれらを認めたくはありませんでした。何故なら、健康的な魅力溢れる美少女であり、見ず知らずの相手にご飯をご馳走してくれるほど優しい性格を持ち、さらに美味しい料理まで作れる少女とヘンゼルを取り合いして勝てる自信が無かったのです。無論、それはただの誤解なのですが、グレーテルにはそれが分かりません。

 「さぁ。まだまだあるから遠慮なく食べて」

 そう言って笑顔で二人に勧める少女にヘンゼルは笑顔で応えて頷きました。しかし、グレーテルは一向に手をつけようともしません。食べたい、と言う空腹の自分と、美味しいと認めたくない、と言う女の自分との間で強く葛藤していたのです。
 グレーテルが手をつけようとしないことに気づいたヘンゼルは首を傾げました。お互いお腹は減っているのです。昨日から何も食べていなくて、昨日食べたのも一人分のパンを二人で分けただけ。お菓子の家を見かけた時のようにかぶりついてもいいはずなのに、グレーテルは一向にそれをしません。

 「(人見知りしているのかな…?)」

 ヘンゼルは最初、そう思いました。グレーテルは美しい少女なのですが、その小汚い格好や、やせぎすな体系から女の子たちから仲間はずれにされて殆ど友人が居ないのです。そんな状況で社交的な性格など身につけられるはずもなく、樵の仕事を手伝う合間にヘンゼルと一緒に遊ぶのがグレーテルにとって唯一の遊びでした。
 出来れば、この少女と妹が友人になって欲しいヘンゼルとしてはこれは嬉しくない展開です。グレーテルにこの少女のご飯を食べてもらって切欠になるのが一番なんだけど、と考え、ヘンゼルは先に自分から料理に口をつけることにしました。
 まず手を伸ばしたのは目の前にあるシチューです。ヘンゼルはそれをスプーンですくって幾つかの野菜と一緒に口の中に運びました。瞬間、口の中にヘンゼルが今までに感じたことの無い味が広がります。野菜をくたくたになるまで煮込み、野菜の甘味が十分染み出したそのシチューは、とても美味しいものでした。

 「美味しい!美味しいよこれ!」
 「そうか。そう言ってくれると私も嬉しい」

 ヘンゼルの口から思わず出た美味しい、の言葉に少女は嬉しそうに目を細めました。しかし、次の瞬間には未だ料理に手をつけないグレーテルを見て、少し悲しそうに目を伏せたのです。それを見たヘンゼルは再びシチューをスプーンで掬い、グレーテルの口元へと持って行きました。

 「っ!お兄ちゃん…」
 「はい。グレーテル。あーんは?」

 驚いたのはグレーテルです。まさかグレーテルの気持ちなんて分かりはしないヘンゼルですが、天然タラシの才能を遺憾なく発揮して、妹を食べさそうとしました。自分から選んで行動したヘンゼルはいいですが、少女に見られているグレーテルとしたら羞恥プレイも良い所です。しかし、ヘンゼルの折角の気遣いを無駄にする訳にもいかず、迷ったグレーテルは結局、口元のシチューを食べてしまいました。

 「…美味しい」
 「そうか。良かった」

 グレーテルも思わずそう言ってしまいました。

 「(悔しい…けど、ホント、美味しい…)」

 一昨日、ヘンデルから貰ったパンと比べることは出来ません。あれはグレーテルにとって人生で不動の一番とも言える味だったのですから。しかし、それを除けば今までに食べた中で一番、美味しい料理でした。そしてそんな料理を一度味わってしまったら空腹で倒れそうだったグレーテルはもう止まりません。ゆっくりとですがグレーテルも少しずつ料理を食べるようになり始めました。

 「しかし、君たちは本当に仲が良いな」

 一生懸命に料理を食べる二人の兄妹を見て微笑ましそうに少女は笑いました。兄のヘンゼルの気遣いも、妹のグレーテルの葛藤も少女には手に取るように分かったのです。少女にとって、目の前の兄妹は眩しいほどに羨ましかったのでした。

 「そりゃたった二人の兄妹だからね」

 ヘンゼルは自慢げに笑いながらそう応えました。飛び散らせたシチューを口の横につけていますが、その表情は本当に誇らしげです。グレーテルは内心、兄の言葉に喜びながら、それを億尾にも出さず自分の服の袖で、ヘンデルの頬のシチューを拭ってあげました。

 「兄妹…か」

 ヘンゼルの言葉に思うところがあったのか少女は少し遠い目をしました。手に入れたいけれど、手に入れることが出来ない宝物を見るようなその目はヘンゼルの心に強い印象を残します。

 「どうかしたの?」
 「いや、私にも兄が居たらな、と思ってね」

 悪戯そうに笑うその顔はさっきから大人びた印象をヘンゼルたちに与える少女のものでした。しかし、ヘンゼルはそこに小さな違和感を感じました。その正体を幼いヘンゼルはまだはっきりとは分かりません。しかし、それでもヘンゼルは天然タラシの才能を発揮して、その違和感を解決する最良の方法を見つけ出したのです。

 「じゃあ、今日から僕が君のお兄さんになるよ!」
 「っ!!お兄ちゃん…本気!?」
 「ほぅ…」

 激高したかのように大声を上げて立ち上がったグレーテルと興味深そうなものを見る目でヘンゼルを見る少女が対照的でした。しかし、さっきの遠い目をした表情が忘れられないヘンゼルはグレーテルの様子に気づくことはありません。そう。ヘンゼルは天然タラシで女心限定で鈍感という典型的なギャルゲ主人公だったのです。もげろ。ヘンゼルもげろ。
 それはさておき。そんなヘンゼルを数秒見つめた後、きっ、と睨み付けるグレーテルに一瞬視線を移した少女は小さく頷きます。

 「うん。じゃあ君は今日から私の『兄様』だ」
 「『兄様』?」

 聞きなれない単語にヘンゼルは小さく首を傾げました。そのすぐ横でグレーテルがまるで世界の終わりのような表情をしていることにヘンゼルはまだ気づいていません。少女はグレーテルのそんな様子を知ってか知らずか嬉しそうに微笑みます。

 「駄目か?」
 「う、ううん!ぜんぜん!寧ろ良い感じだよ!」

 何故か分かりませんがヘンゼルにとって、『兄様』と言う響きは新鮮味を持ってどきどきするものだったのです。嬉しそうに頬を赤くするその様子から、ヘンゼルは見ず知らずの女の子に妹になればいいというような天然タラシですが、真正のシスコンでもあるのが皆に分かってしまうでしょう。普通、シスコンという時点でそれだけ−補正が入るはずですが、ギャルゲ主人公補正はそれさえも軽々しく超えていくのか、どきどきしているヘンゼルを少女は嬉しそうに見ています。
 …勿論、グレーテルは面白くありません。しかし、兄が一度決めたことを決して曲げないことを―例えば薄汚い妹を護ると決めたことを今でも律儀に護ろうとするくらいには―グレーテルは身をもって知っているのです。何を言っても無駄だと悟ったグレーテルは大人しく椅子に座りなおして、射抜きそうなほど敵意のこもった目付きでシチューをスプーンで掬っていました。

 「さぁ、兄様も君もどんどん食べてくれ。今日は私に大事な兄様が出来た記念の日だからね」

 ヘンゼルの言葉に笑い、嬉しそうにそう勧める少女の言葉に従ってヘンゼルとグレーテル―殆どやけ食いに近いものだったのですけれど―はお腹一杯食べました。二人ともお腹一杯になるのは始めてで知りませんでしたが、お腹が一杯になったら眠くなってしまいます。さらに昨日、緊張や初めての野宿であまり眠れなかった二人はすぐに重い瞼に耐え切れなくなってしまいました。
 少女はそんなを見てすぐに二人に寝室を用意してくれました。お陰で、二人は二日ぶりに安心して眠ることが出来たのです。…もっとも、同時に強力なライバルが出来てしまったグレーテルはあまり安心できない面もあったのですけれど。







 そして次の日の朝、ヘンゼルが目を覚ますとヘンゼルの両手と両足は大の字の状態で、鎖によってベッドの柱に固定されていました。

 「起きたかい?兄様」
 「君は…これは一体…?」

 ヘンゼルは状況が良く飲み込めませんでした。当然でしょう。朝起きたら昨日あれだけ優しかった少女がヘンゼルの股間の間に顔を埋めて、ぴちゃぴちゃと『何か』を舐めているのです。そして、少女の舌が『何か』を這うたびに身体にぴりりと、まるで電流のような良く判らないものが走るのですかから。
 ヘンゼルは知るべくもないことでしたが、少女こそ森に住むといわれる邪悪な魔物―魔女だったのです。

 「何を…やって…?」
 「ふふ…今の兄様にはまだ分からないかな…?」

 そう言って魔女はちろちろと『何か』の先を舐めまわしました。びくんっ!とヘンゼルの身体が震え、腰が暴れたかのように跳ね上がります。その瞬間、ヘンゼルの目に入ったのは彼の股間のオチンチンを美味しそうに舐める魔女の姿でした。

 「何でオチンチンを…。き、汚いよそこは…!」

 ヘンゼルの幼い知識ではまだそこはおしっこを排泄をする場所なのです。何でそんな場所を舐めているのか分からず半ばパニックになってしまいました。鎖を千切ろうと暴れますが、子供、しかも、健康的とは言えない体つきをしているヘンゼルには千切れるはずもありません。しかし、千切れなくとも下手に暴れればヘンゼルの肌に傷がついてしまいます。
 それを抑えようと魔女は小さく口を開きました。健康的な白い歯が規則的に立ち並ぶその口に、ヘンゼルのおチンチンはぱくりと食べられてしまいます。そして、魔女は唇を窄めて下でヘンゼルのおチンチンを撫で上げました。

 「あぁっ!」

 それはヘンゼルにとって恐怖にも近い感覚でした。性行為に関してまったく知識を持っていないヘンゼルにとって、それは食事そのものであったのです。食べられる!と本能的に身体を硬くした瞬間、襲い掛かってきた快感にヘンゼルは耐え切れませんでした。本能的に腰を突き出して、まるで射精を乞うかのような動きをします。
 それに応えて魔女は少しずつ頭を動かし始めました。唇を窄めて扱くだけでなく、舌先で裏筋を舐め上げていきます。そして登頂部ののカリ首を丹念に舐め回し、鈴口を舌先で刺激することも忘れません。その動きに、精通もまだなヘンゼルが耐え切れるはずがありませんでした。すぐにヘンゼルは未知な感覚―絶頂へと追いやられてしまいます。

 「あああああああっ」

 しかし、絶頂を迎えても精通を迎えていないヘンゼルのおチンチンからは精液が出ません。びくんびくんと震えて、何かを放つような動作を繰り返すだけなのです。

 「そうか…。兄様は精通もまだなんだね?」

 ぐったりとしてベッドに横たわったヘンゼルのおチンチンを口から開放して魔女は薄く笑いました。それは昨日、二人に優しく接した優しい少女のものではなく、面白い玩具を見つけた魔物そのものです。ヘンゼルはこの時ようやく少女が森に住む魔物であることを悟りました。

 「せい…つう…?」
 「分からないなら良いんだよ。…ふふっ。どうやら私はとても育てがいのある兄様を拾ったようだ…」

 そう言って少女はヘンゼルのカリ首に再び舌を這わせました。絶頂に押し上げられて、敏感になった亀頭が喜ぶようにぴくんっと震えます。

 「あぅっ!」
 「ホント、可愛いな兄様は…。君もそう思うだろう?」

 そう言って少女はベッドの下に目を向けました。そこには両手と両足を縛られ芋虫のように転がされているグレーテルがいます。グレーテルはヘンゼルが起きる寸前に、魔女に襲われて魔法で身動きが取れないようにされてしまったのでした。

 「そんなことはどうでも良いからお兄ちゃんから離れなさいよ…!」

 気丈に言い放っていますがこの時のグレーテルは気が気ではありませんでした。何故なら大好きで大好きで仕方の無い兄が、目の前で何かをされているのです。それがとてもいやらしいことだと言うのは幼いグレーテルにも分かりました。快楽を感じ、顔を赤らめ、絶頂に身を震わせるヘンゼルの姿を見た時から、きゅんきゅんと下腹部が疼くのですから。それがどういう名前なのかは分からなくても、メスとしての本能がグレーテルに、それがいやらしいことであって、大好きなヘンゼルが魔女に汚されてしまったのを伝えてくるのです。

 「(お兄ちゃんと一緒の抱き合って眠ったことも無いくせに!お兄ちゃんの鼓動を一晩中聞いたことも無いくせに!お兄ちゃんと一つのものを分け合って食べたことも無いくせに!お兄ちゃんと一緒に遊んだことも無いくせに!お兄ちゃんと結婚の約束をした事も無いくせに!お兄ちゃんとお兄ちゃんとお兄ちゃんとお兄ちゃんとお兄ちゃんと!!!!)」

 グレーテルは目の前が怒りで真っ赤になり、今にも叫びだしたい衝動に駆られていました。それでも、何とか堪えていたのは大好きなヘンゼルを助け出せるのが、自分しかいないからと理解し、冷静さを失ってしまえば、魔女の思う壺であると、グレーテルの女の勘が警告していたからです。
 しかし、そんなグレーテルの必死の抵抗も魔女にとっては想定の範囲内だったようでした。くすり、と勝者の笑みを浮かべると、魔女は再びヘンゼルのおチンチンを飲み込みます。今度はさっきとは違い、深く深くへと飲み込み、またゆっくりと引き出すようなフェラでした。

 「あああっ!」
 「や、止めなさいよ!そういうの!やらしいんだから!」

 少しずつ進む唇とは対照的に舌先はまるで別の生き物のように器用に蠢きます。おチンチンの先から漏らされたカウパーを丹念に舐めとりながら、まるでミキサーのようにくるくると回って、ヘンゼルの亀頭を刺激しました。時折、顔と唇の向きを変えて竿を舌の腹で焦らす様に撫でるのも忘れません。
 無論、そんな高度なフェラにヘンゼルが耐えられるはずがありませんでした。またすぐにびくんびくんっ!と身体を震わせて絶頂した事を二人に伝えます。絶頂したヘンゼルの顔は真っ赤に染まり、苦しそうに眉を歪めながらも、何処か恍惚としていました。

 「(お兄ちゃん気持ち良さそう…)」

 そう思うとまたきゅんきゅんとグレーテルの下腹部が疼くのです。幼いグレーテルにはそれが何を欲しているのか分かりませんが、ヘンゼルのまだ眠っている何かを自分の中のメスが狂いそうになるほど求めているのだけ理解できました。

 「ふふ…本当に精通はしてないみたいだね」

 再び絶頂へと追いやったヘンゼルが一滴も精液を漏らさないのを確認した魔女は口の端から漏れ出た唾液を拭きながらそう言いました。少しだけ頬を赤く染め、濡れた瞳で息を荒くするヘンゼルを見下すその姿は女豹のようで、同性であるはずのグレーテルでさえどきりとさせる色っぽさを含んでいます。

 「仕方ないね。今後の食事には精通を促進させる薬と射精の回数と増やす薬を混ぜておくとしようか」

 そう言って魔女は満足そうに立ち上がりました。そのまま脇で放置されていたグレーテルへと近づき、ついっと人差し指で空中に輪を描きます。その瞬間、今まで彼女を拘束していた魔法の手錠が音も泣く消え、グレーテルは自由になりました。

 「…どういうつもり?」
 「何、私は今日から薬を作るのと料理を作るので忙しくなるからね。君にも少し手伝ってもらおうと思って」

 視線で人が殺せるなら恐らく死んでいるであろうほどの敵意と殺意をグレーテルに向けられながら、魔女は何処吹く風と言わんばかりに表情を崩しません。そのままじっとにらみつけていたグレーテルですが、埒が明かないと理解して、はっきりと敵意をこめて言いました。

 「私が協力すると思って?」
 「しなければ、君の大好きなお兄さんが私に独り占めされてしまうだけだよ」
 「な、何を言って…!」

 図星を指されてグレーテルは思わず目を逸らしてしまいました。それは魔女からすれば肯定と殆ど同じようなものだったのですが、人生経験の浅いグレーテルはそれに気づきません。
 魔女はそんなグレーテルにくすり、と笑って、彼女の耳元へと口を近づけました。グレーテルは勿論身構えて、魔女を突き放そうとするのですが、囁やかれたある言葉に、その動きが止まったのです。

 「君も兄様を気持ちよくしたいんだろう…?」
 「っ!」

 自分の中にはっきりと根付いた欲情の炎を見抜かれて、グレーテルは絶句したのです。魔女は最初からフェラを見せ付けたのはそれが目的だったのですが、グレーテルはそれを見抜けるほど大人ではありませんでした。
 しかし、それでも魔女の言いなりになってしまうのが嫌で、グレーテルは耐えるように内股を擦り合わせます。メスの本能は既に限界で今すぐにでも拘束されている兄へと飛びつきたい一心でした。魔女の指がなぞった所を、魔女の舌が這った所を、全部自分の指と舌で上書きして、目の前の魔女に、兄は自分のものだと示したかったのです。必死にその誘惑に耐えようとしているグレーテルは、禁断の果実をかじったメスそのものに見えるほどでした。

 「……如何すれば良いの?」

 時間としては三分ほど。グレーテルとしては三十分にも感じられた長い長い沈黙と硬直状態の後、グレーテルは誘惑に負けてそう言ってしまいました。それに魔女は嬉しそうに笑って、グレーテルに向かって、まるで堕ちてしまった天使を歓迎するかのように手を差し伸べます。

 「何、ちょっと兄様の世話をして欲しいだけさ」






 その日から三人の少し歪んだ生活が幕を開けました。
 毎朝、魔女は朝食と一緒にグレーテルとヘンゼルの部屋を訪れます。そして自分の匂いをヘンゼルにつけるように必死に兄へとしがみついているグレーテルをまず起こしました。恨みがましそうに見つめるグレーテルの視線を飄々と魔女はかわしながら、グレーテルに持ってきた料理を一口サイズに切り分けるように言います。
 その間、魔女はヘンゼルの傍―つまりベッドの淵なのですが―へと腰を下ろし、彼女の大事な兄様の唇に小さくキスを落します。しかし、ヘンゼルは勿論、それくらいでは起きません。

 「ふふっ…♪兄様ったら今日もお寝坊さんだね…♪」

 満足げに微笑んで魔女は再びヘンゼルの唇に自分の柔らかい口先を押し付け、ヘンゼルを何度も気持ちよくした舌先で彼の唇を撫で上げます。夜の間に少し乾燥していたヘンゼルの唇は唾液に塗れた魔女の舌で何度も撫でられている内に魔女の唾液を吸い上げてつやつやした唇に戻り始めました。
 それを舌で確認すると、魔女は満足そうな色を瞳に浮かべます。そして、その唇を少しの隙間も許さない、と言わんばかりにヘンゼルの唇に吸い付かせました。そのままヘンゼルの唇を舌先で割って入り込んでいきます。

 「ん…っ♪」

 魔女にとってこの時はとても幸せな時間でした。ヘンゼルの白い歯を弄ぶように好き勝手に舌先で撫で回します度に、昨日の料理の残り香か、あまい香りと味が伝わり、魔女の興奮を高めていきます。

 「(美味し…♪)」

 恐らくは昨日の料理が残っているだけなのでしょう。しかし、大事な大事な兄様の歯から剥ぎ取るような味や匂いに夢中になる魔女にとってそれだけではありません。まるでそれが世界一美味しい食べ物であるようにさえ感じるのです。それをもっと味わおうと、魔女は必死になってヘンゼルの口を貪っていました。
 歯茎の一枚一枚を舌先で撫でて綺麗にした頃、ヘンゼルの歯茎が少し開きました。そのまま魔女の舌を求めるようにゆっくりとヘンゼルの舌が伸びてきます。

 「(あぁ…来たぁ…♪)」

 魔女にとってこれもとても幸せな瞬間に他なりません。お寝坊さんのヘンゼルはまだ眠ったままで、その意識のほとんどは夢の中でしょう。しかし、常日頃から魔女や、そして恐らくは魔女の見様見真似を行うグレーテルに沢山キスをされ続けているヘンゼルにとって、それは本能で応えてしまうのです。そして魔女はそれが嬉しくて仕方ありません。何故なら自分の大事な兄様が、例え意識がなくとも魔女を求めてくれているからです。魔女の子宮がきゅんきゅん疼き、ヘンゼルの精液を望んでいるのを魔女は理解しました。しかし、それはまだ精通を迎えていないヘンゼルには望めません。

 「んんっ♪」

 代わりに魔女は必死になってヘンゼルの舌を撫で上げました。それはとても甘い甘い味と香りがして、魔女は夢中になっていきます。魔女は御菓子のお家に住んでいるだけあって、料理は何でも得意でしたが、これほど美味しいものがあるなんてヘンゼルと出会うまで知らなかったのでした。自分で作る料理やお菓子も美味しいと自負していましたが、ヘンゼルの舌はそれをはるかに上回るほど繊細な甘さを持っているのです。
 それをもっと味わおうと魔女はより深く舌をヘンゼルの口に突きこみました。そしてもっともっとと吸い上げるように舌を絡ませあいます。自然、魔女の唾液もヘンゼルの口に流し込まる形になりました。

 「(兄様も…味わって…♪)」

 自分が貰うだけではなく、相手にも差し出せる。そんな関係を理想とする魔女はそれに従って、貰った分よりも多い唾液をヘンゼルに提供しようとしていました。
 この時のヘンゼルは夢見心地でしたが、それでも甘いシロップがどんどん流し込まれていくような夢を見ていました。経験からもっと刺激すれば甘い甘いそれが沢山もらえると知っているヘンゼルは、もっともっと、と緩やかな動きながらも舌を動かします。同時に舌先から感じるとろとろとした唾液をねちゃねちゃと絡ませている感覚がヘンゼルの男の部分を起こしました。

 「(ああっ兄様…っ♪)」

 何日も何日も二人の妹に弄られた上に、薬も沢山投与されて既に大人のサイズとなったヘンゼルのその部分を見るだけで魔女は身体により強い熱が込められたのを感じます。火がついた体は今すぐヘンゼルの上にまたがって、ヘンゼルのオスに身を委ねる事を求めていましたが、それはまだ出来ないのです。必死になって理性で欲求を捻じ伏せ、代わりにより激しくヘンゼルの舌を求めました。ただ、絡めあうだけではなく、まるで性器を扱くように激しくなっていくその動きは、次第にヘンゼル自身の意識をも起こし始めます。

 「あ…」

 覚醒したヘンゼルが最初に感じたのは甘さと快感でした。甘いシロップのように甘い魔女の唾液は既にヘンゼルの口一杯に広がって、口中が甘い匂いで一杯です。そして激しく求める舌の感覚はヘンゼルの本能を刺激して、身体に溶けていくような快感を広げていました。キスされているとヘンゼルが理解した時、ヘンゼルの本能は燃え上がり、魔女の舌をより貪ろうとします。しかし、ヘンゼルの目覚めを察知した魔女はキスを終えてしまいました。

 「ふふっ…兄様おはよう」

 物足りない表情で見上げてくるヘンゼルを満足げに魔女は見下ろしました。別に魔女はヘンゼルに意地悪をしているわけではありません。ヘンゼルがキスに応えてしまったら、そのまま二人で一時間でも二時間でもキスが出来てしまうのです。その間に料理が冷めてしまったら元も子もありません。美味しい料理を食べさせるのも魔女の目的なのですから。…もっとも我慢に我慢を重ねている魔女のちょっとした悪戯心がないとも言い切れませんが。
 魔女の目的が自分を起こすことだと理解しているヘンゼルはそんな魔女に強くは言えません。そもそもそういうことは「いやらしい事」なのです。人並みの貞操観念で育ったヘンゼルにとって、そういうことを求めてしまう自分のほうこそ「悪い」のですからもっとして欲しいとは口が裂けても言えないのでした。そして、そんなヘンゼルのことが分かっているからこその悪戯だとまだ幼い彼には考えが及ばないのです。

 「おはよう。二人とも」

 そう言ってヘンゼルはベッドに縛り付けられたまま二人にそう挨拶しました。長い監禁生活の中でヘンゼルは適応したのか、縛られて身動きが殆ど取れないというのに、その表情はそれほど不快そうではありません。
 しかしグレーテルは別です。目の前で大好きなお兄ちゃんと魔女があんなにも激しく交淫していたのを見て、気が気ではありませんでした。それでも必死に「おはようお兄ちゃん」と笑顔で応えた後は、魔女を強く睨み付け、小さく痙攣したこめかみや、整った眉で眉間に皺を作ってりして不機嫌なのを隠そうともしません。

 「(私だってお兄ちゃんとキスしたいのに…!)」

 しかし、今はこの魔女の『時間』なのです。グレーテルに許されているのは魔女とヘンゼルのキスを見つめ、ヘンゼルの食事の準備をすることだけでした。

 「(私に力さえあればこんな魔女なんか…!)」

 グレーテルは一般的な女の子よりも樵の仕事を毎日手伝っていたので力持ちです。しかし、それでも不思議な魔法を駆使する魔女には手も足も出ないのでした。何度も何度も逆らいましたが、魔女に勝つ事は出来なく、大好きなお兄ちゃんが蹂躙されるのを目の前で見せ付けられるのです。

 「(あぁ…お兄ちゃん…!)」

 夢見心地ながらとても気持ちよかったのでしょう。寝ているはずなのに恍惚としながら魔女のキスを受け入れていた兄の顔を思い出して、思わず下腹部に手が行きかけるのをグレーテルは堪えました。グレーテルの中の少ない性知識でさえもそれは「いやらしい事」であると分かっているのです。そして何よりも、大好きなお兄ちゃんの前で「いやらしい事」にそんな夢中になると言う醜態を晒したくは無かったのです。

 「グレーテル。食事の準備は?」
 「…出来てる」
 「そう。有難う」

 グレーテルに食事を切り分けさせている間、一人だけヘンゼルを貪った魔女はそう言って勝ち誇ったかのように笑いました。それがまた、グレーテルの気に強く触ります。…しかしながら、魔女を如何することもできないのは確かなのでした。大人しくグレーテルは切り分けた焼きたてのパンを魔女へと差し出します。
 魔女はそれを受け取って、まず一口大程度の大きさに千切り、それを自分の口へと運びました。そのままそれを何度か咀嚼して、キスしていたときと同じようにヘンゼルと密着します。ちっぱいが押し当てられ、自分の胸の鼓動が高鳴るのがヘンゼルには分かりました。これから何をされるのか分かっているヘンゼルは期待の表情を浮かべて、少しばかり口を開きます。

 「んっ♪」

 そのまま二人の唇が合わさると、舌で咀嚼されて魔女の唾液でどろどろになったパンがヘンゼルの口へと流し込まれます。それを受け取ったヘンゼルがさらに何度か咀嚼して魔女の口へと返しました。それを再び魔女が自分の唾液塗れにしてヘンゼルへ。まるで食事で遊んでいるようですが、これが二人にとっての『食事方法』なのです。甘い甘いお互いの唾液をたっぷり塗して味わって味わって味わい尽くした後、ゆっくりと飲み込むのが魔女の指定した食事方法なのでした。これを護らないと食事を貰えないので、最初は抵抗していたヘンゼルも諦めてしまい、今ではこの食事に夢中になってしまいまったのです。
 何度かヘンゼルと魔女の間でパンのやり取りがあった後、唾液でとろとろに溶かされたパンを飲み込んだのはヘンゼルでした。パンを飲み込んだヘンゼルはばつが悪そうに目を逸らして、「ごめん」と小さく謝ります。

 「駄目じゃないか…私にくれなきゃ」

 まるで責めるような口調ですが魔女は嬉しそうに笑っています。大好きな兄様が自分の唾液に塗れたパンを食べてくれたのですから嬉しくないはずがありません。それでも責めるのは最初のパンは魔女が食べると決まっているからなのです。

 「次はちゃんと私に食べさせて欲しいな…♪」

 そう言って、魔女は再びパンを千切ります。さっきと同じように咀嚼し、そして同じようにキスをしました。
 …そしてそれをずっとグレーテルは見せ付けられているのです。何時も自分を護ってくれていて、この世で一番大好きなお兄ちゃんと、嫌いで嫌いで仕方ないけれど非の打ち所のまったくない魔女が睦み、絡み合っているのです。グレーテルにとってこれほど辛い光景はありません。逃げ出そうにも魔女にそれは禁じられ、食事は許されているものの咽喉に食事が通る気さえしないのです。
 食事用のナイフを握り締めた手が真っ白になりました。湧き上がる感情のままそれを魔女へと突き刺そうとしましたが、何とか思いとどまります。以前、同じことをやろうとしてあっさりと防がれて、一日兄との接触を禁じられたことがあったのでした。そうでなければ、グレーテルは今すぐにでも魔女に襲い掛かったに違いありません。

 「(お兄ちゃんの唾液塗れのパン…私も欲しい…)」

 きっとヘンゼルとのキスと同じように甘くて甘くて蕩けてしまいそうなくらい美味しいのでしょう。魔女のいない間に何度も何度もヘンゼルとキスを交わしたグレーテルにとって、その味は想像に難くありません。きっとそれは森の中でヘンゼルと分け合ったパンと同じくらい美味しいと思うのです。しかし、それをグレーテルが食することはありません。味を想像でき、その幸せさも理解できるだけに目の前で見せ付けられている光景はまさに目に毒でですが、グレーテルにはそこから目を逸らすこともできないのです。

 「(あのパンに比べたら、このパンの何て味気の無いことなんだろう…)」

 魔女もグレーテルも食べているのは同じパンです。味に違いは無いでしょう。寧ろ、唾液でどろどろになったパンよりもグレーテルが今食べているパンの方が多くの人は美味しいというかもしれません。しかし、幸せそうな表情でヘンゼルとパンを交し合う魔女に比べて、窓ガラスに映るグレーテルの表情はまるで石でも食べさせられているかのようにでした。その落差がグレーテルの心に強い影を落します。

 「(私も…お兄ちゃんのパン食べたい…!)」

 魔女に許されているのは魔女が貪った後のヘンゼルを『綺麗に』することだけでした。勿論、甘い甘い睦事のようにヘンゼルとパンを交し合って嚥下することは禁じられています。

 「(魔女め…!魔女め…!)」

 魔女は一定の行為を許しながら、本当に大切なものだけは決して譲ろうとしませんでした。反抗をしない程度に飴を与え、もし、反抗をしたらそれさえも取り上げてしまうのです。最初は魔女に抵抗していたグレーテルも今では反抗する気が失せてしまっていました。
 そして、そんなグレーテルの辛い辛い時間は一時間にも及んだのです。二人の『食事』は一口のパンでさえ食べるのに沢山の時間がかかるため、毎日これくらいの時間がかかってしまうのでした。
 しかし、グレーテルにとっての辛い時間はこれで終わりではありません。寧ろここからが本当の地獄なのです。
 食事に満足した魔女は今度はヘンゼルの股間へと移動しました。そこには朝起きてからずぅっと放っておかれて張り切れんばかりにパンツとズボンを押し出すヘンゼルのおチンチンがあります。それを魔女は満足げにつんつんと指先でつつきました。それだけでヘンゼルは感じてしまって小さく声をあげます。

 「さぁ…兄様。今日も『検査』しよう…♪」

 そう言って魔女はヘンゼルのズボンとパンツを掴んで一気にずり降ろしてしまいます。狭苦しい場所から開放され、天を突くほどに反り返ったヘンゼルのその場所はぴくんぴくんと震えていました。魔女はそれを楽しそうに見ながら、まずは美しい鼻を近づけ、すんすんと匂いを嗅ぎます。そこはヘンゼルの口とは少し違い、甘い甘いミルクのような香りがしました。

 「うん…♪今日も良い匂い…♪健康だね兄様…♪」

 そう言って魔女はつつ…と裏筋に指先を這わせます。少しだけ伸びた爪の先が独特の感覚を残し、ヘンゼルは身体を震わせました。

 「あぁっ!」」
 「ふふ…♪本当…可愛い兄様…♪」

 ヘンゼルも勿論、男の子ですから可愛いなんて言われて嬉しいはずがありません。特にヘンゼルはずっとグレーテルを護ろうとし続けてきた自負もあります。その自負が、プライドが、可愛いと言われるのを許しはしません。しかし、目の前の魔女だけは別でした。魔女に可愛いと言われる度に何故か胸が痛くなるのです。そして、それは決して不快な痛みではなく、優しいどきどきするような痛みなのでした。

 「でも…ここは凶悪になったよね…♪」

 そう言って魔女は亀頭にキスをしました。ちゅっと吸い付き、すぐにすっと離れていってしまうその感覚に大人顔負けのサイズにまで成長したヘンゼルのおチンチンは喜んで震えます。そしてまるで涎のような透明な液を先端から溢れさせるのでした。

 「ん…っ♪もうカウパーが出てきたよ…♪」

 魔女は鈴口から溢れるねばねばの液体を指で摘んで、そのまま塗りたくるように指でヘンゼルのおチンチンに広げていきます。まるでローションのように粘り気のある液体越しに魔女の指が吸い付くようでした。そんな魔女の指に触れられて、もっともっと、と催促するようにヘンゼルのおチンチンからはまたカウパーが流れ出ます。

 「こんなに涎を垂らすなんて…兄様はえっちだね…♪」

 そのまま魔女は鈴口を一指し指の爪の先でくりゅくりゅと刺激します。本来なら痛みを感じるような行為ですが、カウパーですべりが良くなったヘンゼルの亀頭にとっては、快感でしかないのでしょう。それは必死に声を堪えながら腰を震わせているヘンゼルの様子から見て取れます。

 「今日は何時まで声が我慢できるのかな…♪」

 性知識が無いとは言え、男としてそれなりにプライドのあるヘンゼルにとって、泣き叫ぶように声を上げるのはあまり好きなことではありませんでした。これ以上無いほど倒錯的な食事や、こうした性的な行為には慣れても声を上げることには慣れなかったのです。そしてその様子が魔女の嗜虐心に火をつけるのは言うまでもありません。その嗜虐心のままヘンゼルは虐められてしまい、何時も最後の方には大声を上げて射精をさせられているのです。
 今日も魔女はヘンゼルに声を上げさせるため、鈴口を指で刺激しながら見せ付けるように舌を出しながらヘンゼルの根元へと近づけます。そのままゆっくりと舌の先で、ヘンゼルの裏筋を撫で上げます。

 「あくぅ!」

 それでもヘンゼルは我慢しました。最初の頃はこれだけだけで大声を上げていたのに比べてずいぶんと成長したのです。しかし、それをあざ笑うように魔女はカリ首の裏筋を舌の先でくりくりとしました。そのままゆっくりとカリ首の周りを撫で回していきます。

 「くぅぅぅっ!」
 「ふふ…頑張るね兄様…♪」

 いつもはここで決壊しているのにそれでもまだ必死に我慢するヘンゼルの顔を見て嬉しそうに魔女は笑いました。
魔女は快楽に喘ぐヘンゼルの顔も大好きでしたが、我慢するヘンゼルの表情も大好きなのです。可愛らしい顔立ちをしているヘンゼルが喘いだり、我慢しているその表情は嗜虐心と背徳感を助長させ、魔女を強く興奮させるのですから。
 魔女は興奮のまま見せ付けるように唇を開きました。そこはさっきからずっと唾液が溜められて、とろとろでぐちゃぐちゃになっています。糸を引くほどに粘性を得た唾液が、魔女の舌が動くたびに、にちゃあ、といやらしい音を立てるのでした。

 「(あぁ…ま、また食べられちゃう…)」

 それは『お食事』の合図なのです。ヘンゼルは見るからにいやらしい光景を目の前で見せつけられ、しかし、目を背けることも出来なくなってしまっていました。そして魔女はそのままゆっくり焦らすように唾液を、ヘンゼルのおチンチンへと垂らしながら唇を近づけて行きます。それはまるで食虫植物が大好きな獲物をゆっくりと飲み込もうとしているのに良く似ていました。
 そして、ついに魔女はぱくっとヘンゼルの亀頭を口に含みました。しかし、痛々しいほど反り返っているカリ首で、その動きはぴたり、と止まり、魔女はそれ以上、飲み込むのを止めてしまいます。そして、ピンク色の可愛らしい亀頭をくりゅくりゅと舌で撫で回し始めました。

 「ああああっ!」

 ついにヘンゼルは我慢できなくなって声を上げてしまいます。魔女の舌は敏感な亀頭を腹で撫で回し、それに飽きると舌先で鈴口を苛めてくるのですからたまったものではありません。さらに、魔女の唇は裏筋とカリ首を引っ掛けて窄めたり緩めたりしながらヘンゼルに快感を与えるのでした。毎日毎日、魔女とグレーテルにフェラされて、耐久力をつけてきているとは言え、その快感にヘンゼルは耐えきる事が出来ません。すぐに腰を浮かせてもっともっと、と言わんばかりに魔女の口へと押し付けようとします。しかし、魔女はそれを許しませんでした。浮かされた分、頭を上げてしまって、ヘンゼルのおチンチンを虐めます。
 
 「(兄様のおちんちん美味しいよぉ…♪)」

 本当は魔女だってヘンゼルのおチンチンを虐めたい訳ではありません。大事な大事な兄様はまだまだ幼く、我慢させてあげるのは可哀想です。今すぐにでも喉の奥まで飲み込んで、絶頂へと導いてあげたい気持ちが魔女の中にもありました。しかし、それを差し引いてもヘンゼルのおチンチンは絶妙な塩加減のお肉のように美味しいのです。それを味わおうと舌先で亀頭を虐めてしまうのは仕方ない事でしょう。
 しかし、そうは言ってもヘンゼルにとってその刺激は少し物足りないものでした。最初の頃は裏筋を舐められただけで絶頂していましたが、今では焦らされているようにしか感じません。柔らかい魔女の唇はまるで吸いつくようにカリ首を刺激し、舌と亀頭が触れ合う粘膜の快感はとても気持ちが良いモノでしたが、既にヘンゼルはそれだけで絶頂出来るような体ではなくなってしまったのです。自然とヘンゼルのおチンチンの付け根にどんどん不満が溜まっていきました。
 ヘンゼルが焦らされる快感に泣きだしそうになった頃、ようやく魔女はヘンゼルの亀頭を味わいつくして、唇をより深く沈めました。ゆっくりとゆっくりと、唾液まみれにしながら魔女の口はついにヘンゼルの付け根に到達したのです。
 そこからはまるで嵐のようでした。今までのうっ憤の分を晴らすかのようにぐいぐいと腰を突き込んでくるヘンゼルを唾液でどろどろになった口内で迎えながら魔女は舌と唾液で精いっぱいの歓迎をしてあげます。今まで以上に唾液を分泌し、とろとろになった口内で暴れるヘンゼルのおチンチンを扱きあげ、舌は円を描き、おチンチンを撫でまわしました。

 「はああああああっ♪」

 焦らされに焦らされ続けたヘンゼルが恍惚の声を上げました。その表情は既に蕩けきっていて、ようやく与えられた快楽を満足そうに受け止めています。
 そんなヘンゼルの様子を見て、嬉しくなった魔女は自分の頭も動かすことにしました。飲み込む時のゆっくりさがまるで嘘のように素早くヘンゼルのおチンチンを刺激します。抜き出す時に少しだけ歯を立てて亀頭を刺激するのも勿論忘れません。その甘い痛みは今の蕩けたヘンゼルにとって、絶頂へと導く丁度良いアクセントになるのを魔女は知っていました。

 「駄目…!もう来るからっ!」

 焦らしに焦らされ続け、貪欲に快楽を求めていた上にこれだけの刺激を注がれたのです。ヘンゼルに耐えきれるはずがありませんでした。身体の全神経がおチンチンへと集中し、おチンチンの付け根で何か熱いモノが外へ出たがっているのを感じます。

 「(出して♪兄様の白くて美味しいの出してぇぇ♪)」

 それを感じ取った魔女がさらに頭の動きを早くしました。そのまま頬の粘膜をぐりぐりと亀頭に擦りつけたり、おチンチンの付け根で少しだけ歯を立てて絞るようにヘンゼルのおチンチンを刺激します。さっきまでとはまた違った快楽にヘンゼルは耐えきれません。すぐに絶頂へと押し上げられてしまいます。

 「あっくううううううう♪」

 絶頂の寸前、魔女は咽喉の奥の奥までヘンゼルのおチンチンを飲み込みました。狭い肉の路がきゅっきゅと痙攣し、蠢く感覚が、どろどろとした唾液の感触と、ちろちろとおチンチン全体を撫でまわす舌の触感に追加されます。それはヘンゼルが一番、大好きな『お食事』の方法でした。最後の最後で待ち望んでいた快感を与えられ、ヘンゼルはなす術も無く、絶頂してしまいます。

 「あああああああああああっ♪」

 まだ声変りもまだで女の子のようにかわいらしい声がお菓子のお家の中に響きました。ヘンゼルは腰をびくんびくんと痙攣させ、真っ赤な顔で口をだらしなく半開きにしてしまいます。目も快楽に染まりきって欲情に濡らしながら蕩けきっていました。

 「(あぁっ♪兄様っ兄様ぁぁ♪)」
 「(お兄ちゃん…!お兄ちゃん…!)」

 太陽のようなヘンゼルが、貪られて快楽に震える姿はとても倒錯的な光景でした。しかし、ヘンゼルの二人の妹にとってそれはこの世で一番尊い光景でもあったのです。大事な兄様が、大好きなお兄ちゃんが、気持ち良くなって蕩けきった顔をしている。その光景だけで二人の妹は絶頂に押し上げられそうなくらいの快感を感じてしまうのでした。
 びくんびくんと震えるヘンゼルを見ながら魔女はさらにきゅっきゅと息を吸い上げておチンチンに密着しました。まるでポンプで吸い上げるようなその快感にヘンゼルは再び絶頂へと押し上げられていきます。

 「はぁ…あ…♪」

 絶頂が終わった後、ヘンゼルはまるで糸の切れた人形のように力なくベッドに横たわります。そんなヘンゼルのおチンチンを最後まで唇で扱きあげながら、きゅぽんと魔女は口を離しました。

 「今日も出なかったね…ちょっと残念…♪」

 ヘンゼルは魔女にとらわれてからもう何十日も経っていますがそれでも精通をまだ迎えてはいませんでした。魔女は毎日、精力増強剤と、精通を促進するお薬を食事に混ぜているのでそろそろ精通を迎えてもおかしくない頃なのですが、ヘンゼルの子種は未だにぷりぷりとした可愛らしい金玉に詰まったままなのです。

 「早く出てきてね…♪」

 そう言って最後に魔女はヘンゼルの金玉を軽く撫でてベッドから身体を上げました。そしてグレーテルを一瞬、勝者のような勝ち誇った顔で見ながら「後は好きにして良いよ」と言って食事とともに出ていきます。
 その瞬間、グレーテルは弾かれたようにヘンゼルへと近づき、魔女がやっていた通りベッドの縁に腰をかけてます。

 「お兄ちゃん!お兄ちゃん…!」

 まだ絶頂で意識が朦朧としているヘンゼルを呼びながらグレーテルはその唇にキスをしました。魔女がやったのとは比べ物にならないくらい激しいキスがヘンゼルに襲いかかります。

 「(お兄ちゃん…また、こんなに汚されて…!)」

 あくまで快感を与える為であった魔女のキスとは違ってグレーテルのキスはまさしく貪るようなキスでした。ある種、妄執とも言えるほど熱心に歯の一本一本から喉の奥まで撫で上げていきます。

 「(安心してお兄ちゃん…♪どれだけ汚されても、何度汚されても私が綺麗にしてあげるから…♪)」

 そのキスはヘンゼルが意識を取り戻してもまだ続き、グレーテルが満足するまで終わりません。そして、キスで満足しても、今度は魔女が触れた部分を全て撫であげて『綺麗』にする作業があるのです。その作業が終わった頃には再び魔女が昼食を持ってきて、朝と同じように二つの『お食事』をするのです。そしてまたグレーテルが『綺麗』にして、そして夕食の時間になってまた同じことを繰り返しますのでしょう。
 そう。ヘンゼルの快楽地獄はまだまだ始まったばかりなのです。

 こんなkneg状態な監禁生活ですが、ヘンゼルもグレーテルも日に日に慣れていっていました。グレーテルは未だに少女に対してかなりの敵意を持っていますが、それでも最初の頃のように爆発する直前のような危うさはなくなり、表面上は普通に接しています。ヘンゼルはベッドの上でまったく動けない生活が最初は苦痛で仕方ありませんでしたが、グレーテルが必死になって世話をしてくれているので今ではそれほど不快ではなくなっていました。

 しかし、それでも問題が無いわけではなかったのです。
 歪んだ生活が始まってから一カ月ほどたったある日、ついにヘンゼルの精通が始まってしまったのです。
 見つけたのは幸いにもグレーテルでした。何時もの様におチンチンを綺麗にするため、拙い技術ではありながらも熱心に、愛情を込めておチンチンを『綺麗』にしていた時、精通が始まったのです。
 初めてグレーテルが射精を受けた時、熱湯を注ぎ込まれたのかと思いました。無論、そんなことはないのですが、それほどの熱を感じたのです。次いで感じたのは鼻に抜けるような独特の香り。そしてぷりぷりした食感です。それが精液であると本能が認識した時、グレーテルの身体はそれが自分の奥の奥、子宮で受けるものだと学習し、今までの自分の下腹部の疼きはこれを欲しがっていたのだと理解しました。
 ヘンゼルは初めて射精をした時、自分の中のマグマが吹き出たのかと思うほどでした。それほどそれは熱を持ち、また何より気持ちよかったのです。今までの絶頂がまるでお遊びに感じるほどの快感を覚えたオスは快楽に、より素直になってしまいました。ヘンゼルの理性はついに快楽に屈してしまい、グレーテルが妹であることさえ忘れて、フェラをされることを乞うたのです。それはグレーテルにとっても嬉しい事でしたが、問題がありました。それはあの少女がヘンゼルの精通を知ったら何をするか分からない、と言う点です。

 「(少なくとも危害を加えることは無いだろうけれど…)」

 しかし、兄に懸念する妹とすれば毎日のフェラでさえ許せないのです。これ以上、何かされるのは許容できません。しかし、かといってヘンゼルに射精を禁じると言うのは兄の様子から無理だと言うことは分かりました。ただでさえ我慢の出来ない子供の時期に毎日射精の量と回数を増やすお薬を食事に混ぜられているのだから当然です。ようやくそれを発散することを覚えたヘンゼルの身体はこの時、既にインキュバスにも近い状態でした。底無しとさえ言われるインキュバスほどではありませんでしたが、それでも十発や二十発では収まらないような身体にされてしまっていたのです。
 何度も何度も兄に乞われるままフェラをしていたグレーテルはそんなことは知りもしません。二人ともまともな性教育さえ受けたことが無いのですから当然です。ただ、オスとメスの本能のまま擬似的な性交とも言うべき口淫を繰り返すだけでした。しかし、それでもメスの本能と、何度もヘンゼルの性器を口に含んだ経験から、その白い液体は出せば出すほど量が少なくなっていくことをグレーテルは理解したのです。

 「(これを絞りきればお兄ちゃんがあの子に取られることもなくなる…)」

 出せなくなるほど絞りきってしまえば出すことが出来なくなるのです。そうすればヘンゼルは魔女に襲われることは無い。何の解決にもなっていませんが、グレーテルはそう考え、毎日毎日兄の精液を搾り続けたのです。

 しかし、それはあまり効果的とは言えませんでした。何故なら、ヘンゼルの精通はすぐに魔女も気づいたのです。魔女は男の精を何よりも好物とする淫らな魔物ですから部屋に満ちる僅かな精臭にさえ反応しました。ようやく、この時が来たか、と喜びながらヘンゼルのおチンチンを口に含んで絶頂に導いても微かに広がるカウパーの臭いと、それと混じる精液の味が一瞬するだけで、彼女の望んでいた弾けるような射精はありません。さらには何時もならばフェラをしながら流し目をするだけで怒りに真っ赤になっていたグレーテルが、寧ろ逆に勝ち誇った表情さえするのです。

 「…さて、どうしたものかな」

 何時もの朝の『お食事』を終えてまだヘンゼルがまともに射精しないのを見て、魔女はリビングでそう呟きました。グレーテルは今頃、嬉々として二人のお兄ちゃんのおチンチンを『綺麗に』している頃です。夢中になって兄のおチンチンを咥えているでしょうから、多少、独り言を呟いても聞かれる心配はありません。何より、このお菓子のお家は来るべき『兄様』を迎え入れるために防音を重視して建てられてもいました。魔法によって高度な防音性能を備えた御菓子のお家では、ちょっと騒いでも隣の部屋に聞こえるはずがないのです。

 「別に二人の仲を引き裂くつもりは無いんだけれど…」

 魔女はグレーテルが思っているようにヘンゼルを独り占めしようとしていた訳ではなかったのです。元々、ヘンゼルはグレーテルの兄であり、それに割って入ったのは自分なのですから。魔物の中でも束縛があまり強くない魔女にとっては、逆にグレーテルには魔女になって二人に幸せになって欲しいとさえ思っていたのです。様々なことを禁止しているのは悪いとは思っていますが、かと言って野放しでは魔女が入り込む隙がなくなってしまいます。良心の呵責と、独り占めしたいという少しですが確かに存在する魔女の独占欲の葛藤がこの状況を生んだのでした。しかし、まだまだグレーテルは魔女のそんな心の機微を理解するには幼いのです。

 「けれど、このままだと…ね」

 不完全な射精ばかりを味合わされて、下腹部には欲求不満が溜まりまくりです。ただでさえ毎日、可愛い兄様であるヘンゼルを弄び続けるのを我慢して、てらてらと中途半端に欲情の炎にあぶられ続けていたのですから。その上、ようやく始まった射精までグレーテルに独占されるのは、流石に魔女も面白くありません。

 「どうしよう…か…なぁ…」

 今までに無い自分の火のつきっぷりに魔女は困惑しながら自分の秘所に指を這わせました。そこはもうお漏らしでもしたかのようにびちょびちょになっていて、下着はもうその役目を果たしていません。

 「もう…こんなに…」

 ただ、ヘンゼルのおチンチンを口で可愛がっていただけなのに、魔女のそこは蕩けに蕩けきっていました。魔女のメスとしての本能が口で行う擬似的なセックスではなく、ヘンゼルとの甘い甘い背徳的な交わりを求めているのです。
 しかし、それを常に魔女は理性でコントロールしようとしてきました。何故なら魔女はヘンゼルだけでなくグレーテルも大好きで、出来れば最初はグレーテルに譲ってあげたかったのです。本当の性交は禁止していませんし、最近のグレーテルの様子を見るに、本能が本当の性交と言うものがどんなものかを教えているのでしょう。何故それに抵抗しているのか魔女には分かりませんが、それでも、何時かはグレーテルは屈し、ヘンゼルと本当の交わりを知る事は誰の目から見ても明らかでした。
 しかし、日に日に募る欲求不満は魔女自身の指では解消できず、もっと熱いものを、もっと太いものを、もっと長いものを、と魔女に求め続けているのです。

 「あぁ…兄様…♪」

 魔女は下着越しに自分のスリットを撫で上げながらヘンゼルの名前を呼びました。出会った時は小汚い格好をして、やせ細っていましたが、太陽のようにきらきらとしていて、少し話しただけで優しい性格が伝わってくるヘンゼル。彼は魔女にとってもまさに理想の『兄様』であったのです。グレーテルが居なければ、魔女は毎日ヘンゼルと交わり、その精液を子宮に受ける生活を続けてたでしょう。しかし、残念ながらヘンゼルの傍には太陽と並び立つ、お月様ようなグレーテルがいたのです。

 「兄様ぁ…♪」

 魔女が呼ぶヘンゼルは魔女自身の手によってベッドに拘束されていますから無論、来るはずがありません。しかし、それでも魔女はヘンゼルを呼び続けました。そうしなければ欲求不満でタガが外れた魔女は今すぐにでもヘンゼルの元へと向かい、グレーテルを押しのけて性交してしまいそうだったのです。それをしない為にも、魔女は蕩けた自分の唇を指で開き、愛液を下着に塗りつけるように指で押し付けながら、空いた左手で自分のちっぱいを服越しに刺激しました。勿論、そこも乳首がびんびんになっていて、服で擦れるたびに快感を魔女の身体に走らせるのです。しかし、そんな快感ではもう欲求不満の炎は消せるはずがありません。じれったい快感に業を煮やした魔女はボタンをいくつか外して直接、左手で乳首をつまみました。

 「はぁ…ぁ♪見て兄様…私の乳首…もうこんなになってるんだよぉ…♪」

 目の前にヘンゼルがいて自分の痴態を見てくれているように、魔女は服を肌蹴させました。既に痛々しいほど硬くなった乳首がぴんっと張り詰め、魔女自身の指で曲がったり、扱かれたりしています。

 「ピンク色で…コリコリしてて美味しそうな私のロリ乳首ぃ♪兄様だけ食べていいんだよぉ♪」

 普段の知的な雰囲気からは想像も出来ないくらい魔女は乱れきっていました。その頬は熱に浮かされたように赤く染まり、想像のヘンゼルに向かって見せ付けるように背を逸らし、小さなクリトリスと乳首を捏ね上げます。それだけで魔女の身体は跳ね上がりそうになるのでした。

 「兄様ぁ…♪もっと…もっと私のここを見て…♪」
 
 その言って、魔女は腰を突き出して下着を横へとずらしました。自然、日の光に魔女の局部が晒される事になります。そこは一筋の切れ目のようでしたが、とろとろと透明な愛液が漏れ出て、恥ずかしそうにぴんっと立ったクリトリスも、風の刺激でさえも感じてしまうのか震えていました。
 その普段は隠されている場所の更に奥を、想像のヘンゼルに見せ付けるため、魔女は可愛らしい指で下の閉じた唇を開きます。朝の冷え込んだ気温の中に開かれた唇からは真っ白な湯気が立ち上がりました。そこは魔女の乳首に良く似た鮮やかなピンク色をしていますが、少しばかり白く白濁した愛液が混じり、小さな穴が呼吸するように蠢いています。

 「ここ…♪ここは兄様だけの穴なんだよ♪兄様の指…兄様のおチンチンだけが触れていい所なんだよぉ♪」

 魔女はそのまま中指で可愛らしい穴の周りを撫でまわします。愛液でどろどろになった粘膜が歓喜に蠢き、快楽を求めるように入口が開いたり閉じたりしました。その度に、朝の少し冷え込んだ空気の中に白い湯気が放たれて、そこの持つ熱を魔女自身にも伝えます。くぱぁと開けられたその秘所は魔女の口と同じかそれ以上の熱気を持っているのでした。

 「兄様の熱いのを・・・ここに挿れて欲しくてひくひくしてるんだよ♪」

 そう言って魔女は中指でくりゅくりゅとピンク色の粘膜を弄りました。その度に奥の方からとろとろとした新しい愛液が漏れ出てくるのです。そうして漏れ出た愛液をさらに塗り込むように、魔女は中指を穴へと潜り込ませました。そこはさっきからあふれ出るくらいの愛液で一杯になっていて、きついくらい指に絡みついてくるのです。

 「兄様ぁ♪兄様の指ぃ♪」

自分の指が大事な兄様の指であると妄想して、魔女はくりゅくりゅとかき回すように指を出し入れさせました。それだけでずっと欲求不満が溜まり続けている魔女の中は疼き、もっともっとと愛液を噴出させます。

 「(これがもし…っ本当に兄様の指だったら…っ♪)」

 魔女にとってもっともっと幸せで気持ち良いものに違いなかったでしょう。しかし、残念ながら、どれだけ願っても、妄想しても、呼んでも、魔女の指はヘンゼルの指にはならないのです。動きはどんどん早くなり、快感も大きくなりますが、それと比例するかのように物足りなさも増えていきました。より快感を求めますが、何処か物足りなくて絶頂までには至りません。ヘンゼルというオスを味わってしまった魔女にとって、自慰はもう欲望を発散するものではなく、欲情を助長するものでしかなくなってしまったのです。

 「兄様ぁ…寂しいよ…♪ここ…ここに熱いの欲しいのぉぉ♪」

 叫ぶようにヘンゼルを呼びますがヘンゼルはグレーテルによって『綺麗』にされている最中であり聞こえていませんでした。例え、聞こえていても鎖で拘束している今のヘンゼルがリビングに自力で来れることは無いのですが、それでも、魔女は呼ばなければどうにかなってしまいそうなくらい不満が溜まりに溜まっていたのです。
 このままでは欲求不満でおかしくなってしまう。魔女はそれを本能で実感すると、夢遊病のように上着と下着を肌蹴た格好のままヘンゼルとグレーテルの部屋に近づきます。そして用心深く扉を少しだけ開けて、中の様子を覗き込みました。

 最初に感じたのは太陽の匂いでした。嗅いでいるだけで人を暖かくしてくれるヘンゼルの体臭です。まるでお日様に干した布団のようなふわふわとした匂いのするヘンゼルの体臭が魔女は大好きでした。何故ならこの匂いがするだけでヘンゼルの傍に居ることが実感でき、またとても暖かくて安心する匂いだからです。
 次に感じたのはオスの匂いでした。据えた汗のような匂いではなく、溢れ出るカウパーと精液による栗の花のような匂いです。これも魔女は大好きでした。この匂いがするときは大抵、魔女自身がヘンゼルを気持ちよくしているときなのです。嫌いなわけがありません。

 「(あぁ…♪兄様の匂い…♪兄様ぁぁ♪)」

 しかし、今、ヘンゼルを気持ちよくしているのはグレーテルなのです。ベッドの上には見ているほうが恥ずかしくなるくらい激しく頭を振るいながら、ヘンゼルを舐め上げているグレーテルが居ます。その表情はもっとオスに奉仕することに喜びを見出すメスそのものでした。魔女もヘンゼルを貪っている時は同じ顔をしているのですが、この時ばかりはグレーテルが羨ましくなってしまいます。

 「(あんなに…気持ち良さそうにして…♪)」

 最後に魔女が感じたのは発情しきったメスの…つまり自分と同じ匂いです。男を誘うように腰を振るいながら、必死になってヘンゼルを気持ちよくするグレーテルは発情したメス犬そのものでした。自然、発散する匂いはメスのフェロモンに近くなっていきます。
 それらの匂いと目の前での激しい交わりに触発されて、魔女は再び指の動きを早くしました。同時に、手のひらでぐりぐりとクリトリスを押し込んで刺激することも忘れません。

 「(あぁぁ…♪兄様…あんなに気持ちよさそうにして…♪)」

 気持ち良さそうにグレーテルの口淫を受け入れるヘンゼルは魔女にとって最高のオカズでした。ヘンゼルが快楽に声を上げるだけで、小さな絶頂の波が幾度も魔女へと押し寄せてきます。

 「(兄様…♪兄様ぁ♪私も…私も見てぇぇ♪)」

 波に導かれるように魔女は腰をヘンゼルたちの方へと突き出して、くちゅくちゅと秘所を弄ります。もし、ヘンゼルが一瞬でも扉のほうを向いてしまえば、秘所の奥の奥まで見られてしまいでしょう。大事な大事な兄様に見られるかもしれないというスリルと、見て欲しいと願うメスの欲望が魔女をより大きな絶頂へと連れていきました。

 「(兄様…♪イクよ…♪私一人で寂しくイッちゃうよぉぉぉ♪兄様ぁぁ♪)」
 「くっぅぅぅぅううううううううん♪」

 魔女は腰をびくんびくんと震わせて、必死に自分の左手の人差し指を噛みます。そうしなければ魔女ははしたなく叫び上げてしまいそうでした。防音はそこそこ重視しているお菓子のお家でも、扉を開けていたら二人に気づかれていたでしょう。もし、そうなれば魔女はともかく、グレーテルにとってあまり良い結果になるとは思えません。この時になってもまだ、魔女はグレーテルの幼い恋心の邪魔をしてあげたくは無かったのです。

 「(…でも、もう…限界…♪)」

 腰を震わせ、目の前がちかちかして白い星が見えるくらいに強く絶頂をしたと言うのに魔女の中の欲求不満は収まるどころかどんどん燃え上がっていきます。子宮は精液を貰えない事実に不満そうに震え、膣は必死に精液を乞おうときゅんきゅんと律動しました。ピンク色の霞がかかった思考は、明日からどうやってヘンゼルと性交するかということしか考えていません。
 見せ付けるような腰を突き出した格好のまま絶頂の余韻に震えていた魔女はばたりとその場に倒れこんでしまいました。はぁはぁと可愛らしいちっぱいを上下させ、肌は上気して珠の汗を幾つも浮かべ、自慰独特の気だるい絶頂が後を引きながらゆっくりと落ちていきます。

 「(明日…兄様とセックスしよう…♪)」

 魔女はそう心に決めて、気だるさに身を任せて少し目を閉じます。もう一度目を開けたときには明日の性交の準備をはじめようと心に決め、今だけは少し休憩しようと思ったのでした。幸い、グレーテルとヘンゼルは目の前の相手の事で頭が一杯で気づかれることはありません。
 そのまま数十分ほど目を閉じた後、魔女は肌蹴た服を元の様に着なおし、『準備』を始めたのでした…。




 次の日の朝。魔女は何時ものように『お勤め』の前にグレーテルを起こしましたが、何時もと違うことをグレーテルに命じました。

 「土弄り…?」
 「そう。裏に畑があってね。何時もはそこでお野菜を作っているんだけど、ほら、最近は二人増えただろう?そろそろ食材が足りなくなってきたんだ」
 「それで私に畑を耕せって?」

 訝しげにグレーテルは形の良い眉を歪めました。朝の『お勤め』の前にこんなことを言い出すのは、どう考えても変なのです。何故なら魔女は見せ付けるようにヘンゼルを貪るのが好きで、何時もそれをグレーテル強制していたのですから。言うのであれば『お食事』が全て終わった後でも問題無いはずなのです。それでも尚、このタイミングで言うという違和感と、グレーテルの女の勘が警戒しろと彼女自身にぴりぴり伝えていました。

 「耕せとまでは言わないさ。けれど、このまま寝かせておくのも勿体無いだろう?ちょっと土を掘り返して、種を植えてくれるだけで良い。ちょっと広いけど休憩しながらやれば一人でも出来るし、夕方くらいには終わるさ。勿論、お弁当も用意してある」

 そう言って魔女は手に持っていたバスケットの中身を見せました。中には沢山のパンが入っており、ほかほかと香る匂いで今すぐにでも手をつけてしまいたいくらいです。他にも昨日、食べた美味しいシチューや、デザートとして、皮を剥いた林檎がお皿に盛り付けてありました。ちょっとしたお仕事をやるのには不釣合いなほど豪華な食事です。それがまたグレーテルの中の警戒心を強くさせました。

 「怪しい…」
 「な、何を根拠に?」

 思わずぽつりと呟いたグレーテルの言葉に魔女は思わず目を背けてしまいました。ちょっと卑怯な気がしないでもない上に、良心が痛んでいたので、魔女が思わず逃げてしまったのです。その姿からは何時ものクールで知的な雰囲気がまるで感じられません。
 そんな魔女の様子にさらに懐疑心を深くした、グレーテルはじぃぃぃぃと見つめてきます。このままではまずい、とグレーテルに反撃しようとして、魔女は必死に反撃できる材料を探しました。

 「そ、それに君は逆らえる立場じゃないだろう?食材が無くなれば君たちだって困るんだよ」
 「うっ…」

 それを言われるとグレーテルは弱いのです。どんな形であろうとも魔女がグレーテルたちを食べさせてくれているのは否定の仕切れない事実でした。ヘンゼルはベッドに縛り付けですし、グレーテルは魔女の手伝いもせずに、一日中大好きなお兄ちゃんを『綺麗』にしているのです。そんな状況をグレーテルも善しとは思っては居ませんでしたし、仕事も手伝わないグレーテルにも毎日ご馳走を出してくれている魔女に最近は少し感謝し始めてもいたのでした。

 「うぅぅぅぅ…」

 威嚇するように少し唸って魔女を睨み付けていたグレーテルですが、ついには折れてしまいました。
 見るからに項垂れて、甲子園直前で負けた高校生のような悲哀を背負って部屋を出て行きます。そんなグレーテルの様子に良心が痛むのを感じながら、同時に魔女はこれから始まるであろう快楽に期待に身を震わせました。

 「さぁて…」

 グレーテルが部屋を出て行ったのを見送ると魔女は準備を始めます。まずは何時も通り唇を合わすだけのキスをして、それからヘンゼルの口の中をお掃除しました。ヘンゼルは間も無く起きて、夢見心地な瞼を開けます。

 「おはよう兄様…♪」

 そう言って魔女はヘンゼルに抱きつきました。その何時もより過激な愛情表現に、半分寝惚けているヘンゼルは、最初、これは夢かと思ったほどでした。何故なら、『兄様』になってからこんな風に魔女が甘えてきたのは初めてだったのです。少し経った後、ヘンゼルは夢ではない事を理解しました。同時に、ヘンゼルが驚いたのは仕方ないことでしょう。普段の様子―まぁ、こちらが魔女の素なのですが―からは想像も出来ないくらい発情したメス猫のようにぐりぐりと匂いをつけようとしていたのですから。どうしてこんな風に魔女が甘えてくるのか、驚いたヘンゼルですが、次の瞬間には部屋の中にグレーテルが居ないのに気づきます。

 「おはよう。…あの、グレーテルは…?」
 「心配要らないよ。今日は裏の畑を耕してもらってるだけさ。…それより…ね。兄様♪お食事しよう…?」

 ヘンゼルは内心首を傾げました。何故なら、魔女は何時も自分をリードしようとしていて、こんなに強く甘える様な事は今までに無かったのです。ヘンゼルは少し考えましたが、それを解決できる材料は見つからないままでした。結局、その違和感はグレーテルが居ないから、と片付けられてしまい、ヘンゼルは何時もの『お食事』と同じように少し口を開けました。

 「今日はね…♪兄様の為に美味しい飲み物を用意したんだよ…♪」

 そう言って、魔女は白い液体が入っているコップを手に取りました。そのまま白い液体を口に含み、何時もの様にヘンゼルに唇を合わせて、少しずつ流し込んでいきます。

 「(甘い…っ!)」

 その白い液体はとてつもなく甘かったのです。まるで絞りたてのミルクのような、それで居て蜂蜜のような、花の蜜でもあるような、そんな甘さが口一杯に広がります。ヘンゼルは甘いものは大好きでしたが、流石にそれは甘すぎで、びっくりするくらいだったのでした。しかし、そんな甘さもすぐに慣れてしまいます。口の中に溜まった魔女とヘンゼルの唾液をその白い液体は咽喉へと流し込み、すっきりとした感覚を与えてくれます。コップの中に沢山入っていた白い液体がなくなった頃にはそれが大好きになってしまいました。

 「ふぅ…♪」

 白い液体をヘンゼルと一緒に味わって飲みつくした魔女は満足そうに息を尽きました。そのままヘンゼルの胸に頭を預け、幸せそうに目を閉じます。

 「ねぇ…兄様…何処か変なところは無い…?」

 魔女に言われてヘンゼルは軽く自分の身体を確認してみました。相変わらず両手両足は魔法の鎖で縛られていますが、もう慣れてしまって特に不快なわけではありません。おチンチンは痛いほどに勃起していますが、それは朝立ちであって、後で魔女が処理してくれるので問題は無い…とヘンゼルが思った時です。ヘンゼルのおチンチンに熱が襲い掛かりました。

 「お、おチンチンが熱い…かも」
 「まぁ…それは大変だね…♪」

 魔女は満足そうに微笑みました。さっきヘンゼルに飲ませた白い液体はホルスタウロスのお乳と、アルラウネの蜜と、ハニービーの蜂蜜と、そして魔女特製の秘薬とたっぷりの愛情が混ざった特製の強壮剤だったのです。熱い、と言う事はそれだけ活発にそこの部位が活動しているということでしょう。恐らく、昨日の夜にグレーテルに沢山絞られたであろう分をせっせと増産してくれていることは想像に難くありません。

 「ね…兄様。私にそこを見せて…♪治してあげられるかもしれないし」
 「う、うん。お願い…!」

 魔女がその熱をヘンゼルに引き起こした犯人だとまったく疑わないヘンゼルはあっさりとそう頷いてしまいました。元々、ヘンゼルは人をあまり疑わない良い子だったのもありますが、疑う余裕も無いくらいおチンチンが熱くて今にも弾けそうになっていたのです。
 魔女はそんなヘンゼルを嬉しそうに見つめながら何時もの様にヘンゼルの股間へと頭を埋めます。パンツとズボン越しにさえ感じる熱とオスの匂いが、魔女の本能をじくじくと刺激しました。魔女は本能の導くままに、パンツとズボンをひき下ろすと思わず絶句してしまいます。何故ならそこは普段から大人サイズであったヘンゼルの部分がさらに二周りほど大きくなってさらに凶悪的なサイズになっていたのですから。

 「(ちょ、ちょっと効き過ぎたかな…?)」

 太さだけでも魔女の小さな両手ではと掴みきれないほどになっています。長さは魔女の指が20本は軽く並ぶほどでした。カリ首はさらに凶悪なまでのそり返しを身につけ、肉ごと持っていかれてしまいそうなほどです。匂いも昨日までとは比べ物にならないくらい、くらくらするくらいの栗の匂いに変わっていました。魔女の小さな身体で受け入れたら、壊れてしまいそうなくらいの逸物になってしまったおチンチンがそこにはあったのです。

 「(ううん…寧ろ壊して欲しい…♪)」

 目の前の凶悪なモノに一瞬びっくりした魔女でしたが、魔物娘として今まで抑えられていた本能がそれを迎え入れる準備を始めます。部屋に入る前から期待に濡れ始めていた秘所は、内股を伝い、白黒ニーソに染みを作るほど、愛液を漏らし始めました。魔女の脳では興奮物質が分泌され、はぁはぁと興奮して漏らす吐息は既に発情したメスそのものになっています。
 しかし、ここで誘惑に負けてしまったら昨日一日かけて考えた作戦が台無しになってしまうのを思い出し、魔女は気を引き締めました。そのまま魔女の小さな両手でヘンゼルの凶悪になったモノに触れます。同時に魔女の手を介して、火傷しそうなほどの熱が伝わりました。触れているだけでさえ火傷しそうなその熱はヘンゼルにとってはまるで火に包まれているに近い感覚なのでしょう。流石に不憫に思った魔女は早く絶頂させて少しでも楽にしてあげようとそのまま手を上下に扱き上げます。

 「ああああっ♪」

 敏感になったヘンゼルはそれだけで絶頂に達してしまいました。そして…魔女が待ち望んだ白い液体を部屋中に撒き散らします。

 「(どう…して…?)」

 初めて味わうような開放感に理性を奪われながらもヘンゼルはそう思いました。昨日もグレーテルは空が明るくなってくるまで念入りにヘンゼルから搾り取っていたのです。いつもと同じなら一滴も出るはずがありません。なのに、ヘンゼルの目の前ではまるで壊れたホースのようにびくんびくんと白い液体を噴出しているオチンチンがあります。

 「(来たああああああああ♪兄様の精液ぃ♪)」

 戸惑うヘンゼルとは対照的に魔女は歓喜の笑みを浮かべました。目の前で噴出した白い液体は魔女の顔や髪にかかって、白く染めますが、魔女はそれを厭う気配がありません。寧ろ自らその凶悪的なものに頬ずりしてより白く染めてもらおうと扱きあげます。それに反応して、さらにヘンゼルが絶頂し、魔女にとって至福の時間は続いていきます。
 魔女の顔も髪も服も、全部精液でどろどろになってしまった頃、ようやくヘンゼルの一回目の絶頂は終了しました。腰が砕けたようで力なく横たわるヘンゼルと、頬についた精液を満足げに指先で拭い、口に運ぶ魔女が対照的です。

 「(美味しい…♪)」

 ヘンゼルの精液は唾液やおチンチンとはまた異なる味をしていました。甘いのですが、甘ったるい訳ではなく塩味も若干含んでいます。その塩味が丁度良いアクセントになって甘さを引き立て、後を引くものではないのに、甘さを魔女に印象付けました。その味は唾液やおチンチンを越えて、魔女の中でもっとも美味しいものになったのです。
 しかし、それに満足したくなるのもつかの間でした。念願の精液を手に入れた事で子宮が今までに無いくらい貪欲に疼き始めたのです。思わず屈してしまいそうなほどの熱が子宮に集まっていきますが、兄様を大事に思う妹として魔女にはまず譲れないことがあるのです。

 「兄様…もう大丈夫…?」
 「あぁ、うん…た、多分…」

 まだ快楽に震える声ですがヘンゼルはそう応えました。それに少し安心して魔女は胸を撫で下ろします。何故ならこれ以上していたら本当に我慢が効かなくなってしまいそうなのですから。大事なヘンゼルの体調も管理する魔女にとっては朝食は抜かせません。性交するにしてもまずは食事をしっかりと取ってからにしてあげたかったのです。

 「(だけど…今、キスしたら襲っちゃいそうだね…)」

 ヘンゼルの射精一回で今まで抑えられていた魔女の本能はすっかり狂ってしまいました。今は必死に我慢していますが子宮の疼きは既に最高潮に達し、気を抜いたらヘンゼルのおチンチンに跨ってやらしく腰を振るメス犬になってしまうでしょう。その状態で何時もの様な甘い『お食事』なんてしたら理性が吹き飛んでしまいます。

 「兄様。今日は一人で食べれる…?」
 「え…?う、うん」

 少し迷いましたが、魔女はヘンゼルの魔法を解いてあげることにしました。グレーテルにしたのを同じく空中でくすりと指先で円を描くと、それだけでヘンゼルを拘束していた鎖は最初からなくなったように消えてしまいます。どういう原理なのかって?魔法だからなんでもありなのです。
 それはともかく。魔女はまだ身体を上手く動かせないであろうヘンゼルの為に魔女は食事だけでもとってあげることにしました。四つんばいの姿勢で、ベッドの脇においてあるお盆に手を伸ばす魔女ですが、肝心なことを一つ忘れていたのです。

 「(ぱ、パンツが…見えてる…)」

 部屋に入る前から既にどろどろになって不快だったので魔女は下着を脱ぎ捨ててしまっていたのです。薄い翠に染め上げられた短いスカートでは局部を隠すことは出来ません。自然、そこはヘンゼルの目に晒されることになりました。
 始めてみる女の子の局部にヘンゼルは目線を逸らすことはできません。そこは薄い筋が走っていておチンチンから漏れ出るような透明な液がだらだらとだらしなく漏れ出ていました。幼い少女の姿をしている魔女が愛液を漏らして、ベッドを汚している光景がまた倒錯感を誘います。

 「(何なんだろこれ…?)」

 その光景にヘンゼルはどきどきが止まりません。そこを見ているだけで収まったと思ったはずの熱い衝動が再び帰ってきたのです。息は再び荒くなり、霞がかかったかのようにそこの事しか考えられなくなってしまいます。オスとしての本能がむくむくと首をもたげ、そこがとても気持ち良い場所だとヘンゼルに教えてくれました。

 「(あぁ、そうか。気持ち良いんだ…)」

 そう思った時にはヘンゼルの理性は吹っ飛んでいました。長い間、淫らな生活ばかり続け、妹とさえ口淫していたヘンゼルの理性と意識は当の昔に歪んでしまったのです。四つんばいになる魔女のお尻を両手で掴み、本能の赴くままに熱くたぎるおチンチンを突きこみ、二人は仲良く嬌声を上げました。

 「はあああああっ♪」
 「えっ…きゅううううううんっ♪」

 びっくりしたのは魔女です。何故なら優しいヘンゼルが自分に襲い掛かってくるなんて思っても見なかったのです。破瓜の感覚もそこそこに、乱暴に自分の膣を押し広げて蹂躙するヘンゼルに魔女は抵抗しようとしましたが、ヘンゼルは今までに無い力でそれを抑え込みます。

 「に、兄様ぁ♪止めてえええええ♪」

 魔女は決して痛くはありませんでした。魔物娘としての本能が既に迎え入れる準備をしていたので、ごりごりと膣をおチンチンが削るたびに身体を走るのは、身を捩るほどの快感だけだったのです。しかし、怖くないわけがありません。魔女は何度かサバトに出て、人の交わりを研究するのも忘れていませんでしたが、本当の性交は初めてだったのです。それをこんなレイプ紛いの行為で初めてを奪われて怖くないはずがありません。

 「ごめん…!止まらないんだ…!」

 いつものヘンゼルであればその声を聞いたらすぐに腰を止めていたでしょう。そもそも襲い掛かるような行為を行うことなどない優しい少年なのです。しかし、この時のヘンゼルは腰を止めることなんて考えられるはずもありませんでした。既に目の前のメスを貪ることしか考えられないオスそのものの眼で、魔女を孕ませようと奥へ奥へと乱暴に腰を振るいます。
 そんなヘンゼルの乱暴な腰の動きにも、少しずつ慣れていっているのか魔女の膣はより強く激しく絡み付いてヘンゼルのおチンチンを離さないのでした。それも当然でしょう。今まで我慢に我慢を重ねてようやく受け入れたおチンチンはこれだけ凶悪な代物なのです。魔女の膣は彼女の本心とは異なり、ヘンゼルのおチンチンをより強くしゃぶりつくそうと必死でした。

 「こんなぁ♪レイプ紛いの事されても…気持ちよくなんかぁ♪」

 そうは言いながら魔女も少しずつメスの本能に支配されてきました。今まで押さえ込んでいた本能が理性を上回り、もっともっとと自分からヘンゼルへと腰をぶつけていきます。ヘンゼルのおチンチンがどしんどしんと子宮口へとぶつかる度に、愛液は涎のように流れ出て、ヘンゼルの凶悪なカリ首に引き出されてベッドに染みを幾つもの作りました。ベッドの染みの数に比例するかのように魔女の思考にもピンク色の染みが増えていき、どんどんヘンゼルのおチンチンのことしか考えられなくなってしまうのです。

 「僕は…気持ち良いよ!こんな…こんなの初めてだよぉ!」

 ヘンゼルはそう言いながら魔女の腕を両腕を手に取ります。より深くより強く奥へ奥へと進み射精しようとするオスの本能が、ヘンゼルにそうさせたのでした。逃げ場さえ奪わてしまうその体位は自然、魔女のこりこりの子宮口とヘンゼルの鈴口をキスさせます。

 「(あぁ…兄様射精したいんだぁ…♪)」

 射精の前振りであるひくひくとした鈴口の痙攣を子宮のお口で感じて魔女はついに本能に堕ちてしまいました。本能に身を委ね喘ぎ声を上げて、どろどろの膣をきゅっきゅっと搾り取るように痙攣させます。その度に、おチンチンが気持ち良さそうに震えるのが魔女の幸せに他ならなりません。

 「(兄様、沢山、気持ち良くなってね…♪)」

 大事な大事な兄様が自分の膣で気持ちよくなってくれている。ようやく訪れたその幸せに魔女は身を捩じらせ、ぱちゅんぱちゅんと自分から腰を打ち付けていきます。その度に、魔女の体には信じられないほどの快感が走り、ただでさえ狭い膣がさらにヘンゼルのおチンチンに密着し、精液をさらに搾り取ろうと蠢くのでした。そして蠢くその膣に、ヘンゼルはもう我慢が出来なくなってしまいます。

 「で、出る…!」
 「来るの!?兄様射精来るの!?」

 ついにあの感覚を子宮で直に感じられることを知って、魔女の子宮は疼きに疼きました。それに従ってさらに膣の中には愛液が溢れ、律動はより強く、より密着していきます。それを感じながらヘンゼルは魔女の膣の中に最後の一突きを差し込みます。

 「出っるううううううう♪」
 「あああああああっ♪精液来たあああああああ♪」

 弾ける快感と本能に流されるまま、ヘンゼルは魔女の膣の最奥で精液を吐き出しました。快感に腰がはねそうになりますが、それを必死に堪えて腰を固定します。
 それを魔女は子宮の奥深くで感じていました。亀頭に吸い付き精液をねだる子宮口を越え、魔女の子宮へと飛び込んできます。その感覚に魔女も絶頂へと押し上げられてしまいました。ついに念願の精液を子宮で浴びることが出来て、最高の絶頂までさせてもらったので、魔女の子宮は喜びに喜んで御礼にヘンゼルのおチンチンをさらに気持ちよくしようと蠢きます。その感覚にヘンゼルは我慢が出ません。再びオスの本能のままに腰を突きこみます。

 「ふぅああああああんっ♪またっ♪またするの兄様ぁぁ♪」

 絶頂してふわふわする感覚のままの魔女は再び動き始めたヘンゼルに喜びの声を上げました。さっきの絶頂で力が入らなくなったのか力なく落した頭と、それでも尚、快感を求めて高く上げるお尻がまるでメス犬のようです。表情も上気した肌も劣情に喘ぐ口も愛液と同じように漏れ出る涎も、普段の魔女からは想像も出来ないような乱れっぷりでした。

 「するよ…!何度でも何度でも出来ちゃうよっ!」
 「兄様のえっちぃ♪へんたぁい♪」

 甘い声でヘンゼルを罵りながら、魔女は再び自分も腰を降りはじめます。さっきとは違い、打ち付けるのではなく、まるで男を誘うように左右に振るその動きはさっきとはまた違う快感を二人に与えます。絶頂間も無く、再び動かした腰を動かしたヘンゼルはそれにまた絶頂へと押し上げられていくのでした。
 ヘンゼルの絶頂が近いことを感じた魔女もさっきと同じ疼きが自分を襲うのを感じます。長い間、我慢に我慢をさせられていたメスの本能は一度の射精だけで満足してくれるはずがありません。寧ろ味を占めてより貪欲になった子宮はより激しく膣を律動させ、精液をねだろうとしていました。

 「こんなにしたら私、初めてなのに孕んじゃうっ♪兄様の子供孕んじゃうよぉぉ♪」

 生まれて十年ほどしかたっていない子供の精液を何度もねだろうとする子宮の貪欲さを感じて、魔女はそう叫びました。自分よりはるかに年下の『兄様』に、この性行為の本当の意味も知らない『兄様』に、大事で大事で、大好きで仕方がない『兄様』に、孕ませられてしまうかもしれないという倒錯感は魔女の興奮に強いアクセントを加えます。

 「孕んで…!僕の子供孕んで…!」
 「兄様の馬鹿ぁぁ♪そんなこと言われたらほんとに孕んじゃうっ♪」

 勿論、ヘンゼルには孕む、なんて意味は分かりません。今やっている行為で子供が生まれてくるなんて事を知りもしないのだから当然です。しかし、魔女がそれを願っているのはヘンゼルにも理解できました。だって、孕む孕むと言いつつ、膣は離さない様に強く痙攣し、揺らす腰はさらに激しくなっているのですから。
 溜まったものではないのは魔女です。ヘンゼルが深く考えずその言葉を言っているのは魔女にも理解できました。しかし、大事な兄様にそんなことを言われて拒める魔女が何処に居るでしょう。たったそれだけの言葉で僅かに残った理性さえも吹き飛ばされてしまいました。

 「責任取ってねっ♪一滴残らず膣内に出してねっ♪でなきゃ許さないからぁ♪」

 そう言って嬌声を上げながら魔女の膣がきゅんきゅん締め付けてきました。その動きにヘンゼルは絶頂に押し上げられていきます。どろどろで、ぐちょぐちょになってしまった魔女の膣を掻き分け、子宮口を目指して激しく腰を打ち付けます。その瞬間、ヘンゼルは白い液体を膣の中に放っていました。

 「きゅうううううううん♪」

 普段の魔女とは想像も出来ないくらいの可愛らしい声をあげ、魔女も絶頂へと押し上げられます。身体を何度も震わせ、膣を律動させてヘンゼルの尿道に残った精液まで絞りきった後、糸の切れた人形のようにぐったりとしてしまいました。

 「大丈夫…?」

 心配になったヘンゼルは膣内からおチンチンを引き抜こうとします。しかし、魔女の手がヘンゼルの手を掴んでそれを押し留めました。

 「抜いちゃ駄目…♪」
 「でも…」

 後背位で魔女と繋がるヘンゼルにはその表情は見えませんでしたがぐったりとする体には殆ど力が入っていません。本当は辛いのではないかと心配するヘンゼルに魔女は安心させるように言います。

 「大丈夫だよ…♪ちょっと…気持ちよすぎて力が入らないだけ…♪」

 この時の魔女は気持ちよすぎて完全に腰が抜けてしまっていたのです。まったく身体に力が入らないのは快感のためであり、苦痛などでは決してありません。しかし、それでも尚、一度、火のついた魔女の身体は貪欲に快感を求めていました。

 「ね…兄様もまだしたりないよね…?」
 「…うん…」

 それはヘンゼルも同じでした。最初のような抗いがたい衝動こそ収まりましたが、まだまだおチンチンは硬く反り返っていて、中では燃え滾るような熱いものが開放の時を今か今かと待っています。

 「今度は…顔を見ながらが良いな…♪キスしながら…兄様の精液が注がれたい…♪」

 ヘンゼルには魔女の顔が見えません。しかし、この時のヘンゼルには蕩けに蕩けきった魔女の表情が脳裏に浮かぶようでした。そしてそれだけでヘンゼルのおチンチンにはより力が入り、さらに一回り大きくなってしまいます。

 「あん…っ♪兄様も元気ぃ…♪」

 それを感じて淫蕩に塗れた表情のまま魔女の膣は喜ぶように律動しました。
 魔女とヘンゼルの快楽の宴はまだまだ終わりません。寧ろ始まったばかりなのです。




 
 グレーテルがお菓子の家に帰ってくることが出来たのは夕方になってからでした。
 何か良からぬことを魔女がたくらんでいることを知りながら、抗う術を持たないグレーテルは、必死に頑張っていました。しかし、慣れない作業は中々捗らなかったのです。昼食も朝食も捨て、それでも頑張って汗まみれでくたくたになったグレーテルが部屋の扉を開けると、中には全裸で抱きあい眠る大好きなお兄ちゃんと魔女の姿がありました。

 「…なに…これ…?」

 部屋の中には嗅いだことの無いほど強烈なメスとオスの交わりの残り香がはっきりと残っています。嗅いでいるだけで淫らな気分になるその匂いはヘンゼルと魔女が『自分の知らないいやらしい事』をしていたのをグレーテルにはっきりと伝えました。恐らくはその『自分の知らないいやらしい事』をする為に、魔女はグレーテルをお菓子のお家から遠ざけたのでしょう。何時も人に見せびらかすのを好む魔女が、遠ざけるほどの事とは何なのかグレーテルには想像もつきませんでしたが、さらに兄を巡る争いの中でリードされたのだけは分かります。

 「(だけど…詰めが甘い…)」

 叫びだしたい気持ちを抑えてグレーテルは静かに深呼吸しました。今ここで魔女を起こすわけにはいかないのです。何故ならヘンゼルの両手と両足は拘束から解かれて自由になっているのですから。ここでヘンゼルを起こし一緒に魔女を殺すのが最善です。そう判断したグレーテルは物音を立てないようにヘンゼルへと近づき肩を叩きました。

 「お兄ちゃん…起きて…?」

 そのまま耳元で小さく囁いたグレーテルの声にヘンゼルは小さく目を開けます。「グレーテル…」と小さく名前を呼ぼうとしたヘンゼルの唇に、グレーテルは小さく自分の人差し指を当てました。

 「お兄ちゃん…チャンスよ」
 「チャンス…?」

 寝ぼけた頭でも、グレーテルが大声を出して欲しくないのを理解し小声でヘンゼルは応えます。状況が捉えきれず、寝ぼけた目で隣を見ると裸のままこちらに抱きついている魔女の姿が見えました。

 「魔女は寝ているわ。今の間に魔女さえ殺せば私たち自由になれる」

 ヘンゼルの右には安らかそうに眠る魔女の姿があります。ヘンゼルの左にはその魔女を殺して自由になろうと言うグレーテルがいます。ヘンゼルは少しばかり迷った後、口を開きました。

 「あのさ。それなんだけど……」








 魔女が起きた時には既に日が落ち、お月様が空に浮かんでいました。優しい月の光が窓から差し込んで光源の無い部屋を優しく照らします。しかし、今の魔女にとってそれは忌々しい光なのでした。

 「参ったなぁ…」

 眠るまで何度も交わり、沢山、精を提供してくれたヘンデルは既に隣にはいません。ベッドにはどろどろになった愛液が作った染みが幾つも残っている事だけが、さっきまで隣にヘンデルがいてくれたのを伝えます。

 「…逃げられたって事だよねこれ」

 そう呟いて魔女は頭を抱えました。あれだけ交わって、逃げたヘンゼルの薄情さを怨みたくもなりますが、恐らくは入れ知恵したのは妹のグレーテルなのでしょう。でなければ、優しいヘンゼルが魔女を置いて逃げ出すとは思えないのです。そう思うと何時もは嫌いではない月の光さえ、あのグレーテルの面影を感じて、憎たらしくなりました。

 「やれやれ…ちゃんと魔法で縛っておけば良かった」

 あんなに激しく交わって、好きだと愛してると何度も言ってくれたのです。孕んで、とも子供を生んでくれ、とも言ってくれたのです。こんなに愛してくれているのならば、もう逃げられることは無いと安心したのが運の尽きと言えるのでしょう。

 「寒いなぁ…この部屋は」

 ヘンゼルと眠る前はあんなに暖かくて安心できたこの部屋が今では味気の無い殺風景な部屋に見えます。一人の寒さを今更ながら実感して、魔女は小さく目に涙を溜めました。

 「別に良いじゃないか。逃げられるのは何時もの事だ…」

 魔女は子供の頃から変わっていました。周りの女の子がおままごとに夢中になっている時には、魔法の勉強に入れ込み、その才能を発揮していたのです。周りの女の子が色恋に夢中になり始めた頃には、男顔負けのスピードで魔法を習得しました。そして、ついにはバフォメット様を呼び出して、契約し、魔女になったのです。魔力が増大し、無限とも言える寿命を得て、より研究に張りが出ると喜ぶ魔女が見たのはサバトで交じり合う男女の姿でした。その姿は淫らながら美しく、魔女の心に強く残ったのです。こうして、魔物となってからようやく色恋や他人に興味を持ち始めた魔女は先輩の魔女たちの助けも借りて『お兄ちゃん』を得ようと男に誘惑し始めました。
 しかし、優秀ではあるものの、何処か抜けていて、少しとっつきにくい話し方をする上に、本人が致命的なまでに晩生で大人のお兄ちゃんの前に立つと固まってしまう魔女は何度も何度も『お兄ちゃん』候補に逃げられてしまっていたのでした。それに傷ついた魔女は手伝ってくれた先輩の魔女たちにも申し訳なくて森の奥深くへと引きこもり、割りとメルヘン好きな性格を遺憾なく発揮して御菓子のお家を建てたのです。

 「(そんな御菓子のお家に惹かれて…兄様が着てくれたときは運命だと思ったものだけれど…)」

 膝を丸めて三角座りをした魔女の目からつつ…と涙が流れました。それをぐしぐしと手で擦って、魔女はベッドから立ち上がります。

 「悲しんでても仕方がない。とりあえず…ご飯を作ろう」

 誰もいないのにそう一人呟いて、魔女は裸のままリビングへと出ました。そこはやっぱり真っ暗で人の気配がまったくしません。少し期待していた魔女は小さくため息をつきました。

 「まぁ…人生そんなものだよね」

 諦めてキッチンへと繋がる扉に目を向けるとそこから小さく光が漏れているのがわかります。用心しながら近づき、扉に耳を当てるとなにやら話し声が聞こえてきました。内容までは分かりませんが相手が二人組以上であることは間違いありません。

 「(まさかこんな森の中にまで泥棒が来るとはな…。丁度いい。憂晴らしに可愛がってやろう)」

 そう嗜虐的に笑って、魔女は小さく深呼吸します。そのままドアノブをひねり、一気に扉を開けました。そして、何時でも魔法を使えるよう、二人に向かって人差し指を向けます。

 「動くな!抵抗は無駄だ!」

 いきなり全裸の魔女が入り込んできて、中の二人ははじかれたように魔女を見つめました。中にいたのは幼い男女で、キッチンは彼らに荒らされたのか食材はあっちこっちへと散らかされています。 
 男はお日様に当たるときらきらと反射する太陽のような金色の髪をしていて、まるで夏の雲ひとつ無い空のような染み一つない瞳を輝かせています。目尻は垂れ下がっていますが、それがまた柔和な印象を人に与え、優しそうな顔をしていました。
 女は男と同じ金色の髪ですが、お日様には中々、反射しません。しかし、まるで透き通るようなその金色の髪は静かで、まるで満月の夜のお月様のようです。二人は兄妹なのか、瞳も同じ色をしていますが、きらきらと輝く男の青とは違い、まるで魚がいないくらい穢れの無い湖のような蒼をしています。女は男より幼いのか、まだまだ発展途上であることを感じさせ、全体として静かなイメージを人に与える少女でした。

 「あ、おはよう。大丈夫?」
 「…おはよう」
 「……あれ?」

 キッチンにいたのはヘンゼルとグレーテルでした。中にいるのはてっきり二人組の大男で、麻痺の魔法をかけてデビルバグの巣にでも転送してやろうと思っていた魔女は肩透かしを食らった気分になりました。

 「(どうしてこんなところに兄様が?逃げたんじゃないの?それともこれは夢?)」

 混乱する頭についていかない身体は指を刺した姿勢のまま止まってしまいました。そのまま固まっていた魔女ですが、この状況を少しでも理解しようと二人へと向き合います。

 「…何をしているの?」
 「何って…見て分からない訳?」
 「料理だよ。夕飯の準備をしていたんだ」

 あくまで敵意の目線で魔女を見つめるグレーテルとは対照的に相変わらず優しい視線で魔女を見つめます。二人の顔には小麦粉が沢山ついて、まるでお化粧でもしているように真っ白になっていました。

 「どうして…?」
 「え?いや、君が寝ているからたまには僕らが準備しようと思って」
 「いや、そうじゃなくて…」

 頭が混乱して、胸が一杯になって、いつもの知的なイメージとは違う魔女が何を言いたいのか良く分からなくて、ヘンゼルは首を傾げます。そんな鈍感なヘンゼルとは違い、グレーテルには魔女が何を言いたいのか分かったのでしょう。小さく、しかし、はっきりと魔女に伝わるように呟きました。

 「……お兄ちゃんに感謝しなさいよ」

 その一言で魔女はヘンゼルがグレーテルの説得に応じずこのお家に残ってくれたのを理解しました。恐らく、グレーテルは何度も何度も根気強く説得したのでしょう。今も魔女に向かって、殺意も若干混じっている視線を向けてくるのがその証拠です。
 しかし、ヘンゼルはここに残ってくれたのです。無防備に眠る魔女に手を出さず、大事な妹の説得さえも振り切って、あんなに縛り付けて好き勝手に弄んだ魔女の事を許してくれたのです。
 魔女は感動と自己嫌悪で一杯になりました。一瞬でもヘンゼルを疑った自分がとても醜いものであると感じるのと同時に、ヘンゼルの優しさに胸が一杯になってしまったのです。そして、魔女でさえ制御できない感情のままヘンゼルの胸へと飛び込みました。

 「わっ…どうしたの?」
 「ごめんね…!ごめんねぇ…!」
 「ちょ…!離れなさい!離れなさいよ!!」

 驚くヘンゼルと、涙を流しながら謝り続ける魔女。そしてそんな魔女と兄を必死になって剥がそうとするグレーテル。三者三様ですが、三人の本当の生活はここから始まるのです。

 こうしてヘンゼルとグレーテルはお菓子のお家で一人ぼっちの魔女と一緒に何時までも幸せにくらしましたとさ。


                                       めでたしめでたし





 「ねぇ。ぱぱー。」

 「ん?」

 「グレーテルとまじょはそれからちをちであらうようなひるどらてんかいはしなかったの?」

 「…さぁ、どうだろうね。もしかしたら今も仲が悪いようで認め合っている仲なのかもしれないね。後、血を血で洗うとか、昼ドラ展開とか誰が教えたのかぱぱに教えなさい。怒らないから」

 「まるで家のままとおかーさんみたいー」

 「あー……まぁ、確かによく似てるよね。それより二人とも約束どおりぶっ続けてクソ長い絵本読んだんだから早く寝なさい」

 「「はーい」」

 「…やれやれ。家の子供は元気だな」

 「ふふ…元気なのは子供だけじゃないだろう?」

 「あぁ、そっちは終わったのか?」

 「あぁ。依頼のあった通りの薬が出来たよ。子守ご苦労様」

 「これくらいなんでもないさ。二人と違って土弄りくらいしか取り得が無いんでね」

 「そんな自虐することは無いさ。兄様の取り得はここにもあるよ。ほぉら…ムスコは今日もとっても元気で活きが良いんだから…」

 「いや…ちょ…子供だってまだ寝てないんだぞ?」

 「あの子たちだって将来の魔女さ。勉強させてやれば良い。それに…部屋にこもりきりで調合ばっかりだったんだ。少しくらい甘えさせてもらってもいいだろう…?」

 「こぉらああああああああ!お兄ちゃんにくっつくなって言ってるでしょ!」

 「また君か。いい加減、兄離れしたらどうなのかな?」

 「アンタにだけは言われたくないわ…!て言うか離れなさい!お兄ちゃんが困っているでしょ!」

 「これだから世間知らずのブラコンは。『嫌よ嫌よも好きの内』って名言を知らないのかい?」

 「知らないわね。拒絶されてるのも分からないで何度も何度もしつこく迫る馬鹿な負け犬の台詞かしら?」

 「…へぇ。まだ魔女になって二十年もたってないヒヨコの癖に、中々、面白い口を効くじゃないか」
 
 「魔女になって百年過ぎた骨董品には負けるわよ。…いい加減、決着つけましょう」

 「望むところだよ!今日こそ兄様を独り占めにして眠るんだ!」
 
 「それは私の台詞よ!!!」



 
 「お願いだから外でやってね。…しかし、まぁ…僕たちを元にしたエロ童話を何度も娘に読まされるってなんて羞恥プレイなんだろうなぁ……」



 
 昔々。あるところに大きな森がありました。その森の奥にはお菓子で出来た不思議なお家があり、そこには二人の魔女が何時も『お兄ちゃん』兼『兄様』を奪い合っているのです。実力行使さえ厭わない二人の魔女ですが、不思議なことに相手に怪我を負わすことは無く、ひとしきり暴れた後、お互いが妥協して二人を愛してもらう方向に何時も落ち着くのでした。そんな不思議な家族は何時までも森の奥深くで幸せに暮らしたそうです。



                                      今度こそめでたしめでたし。




〜エロシーンが殆ど無いグレーテル救済案兼おまけ〜
 「ほら、グレーテル。早く行かないと置いていくよ!」
 「う、うん…。分かってる…」

 継母に急かされながら、ヘンゼルとグレーテルは必死に二人の後に着いていっています。しかし、グレーテルの様子は普通ではありませんでした。顔を赤くし、少し開いた口から、はぁはぁとまるで熱に浮かされるかのような早い呼吸を繰り返し、白い肌には珠のような汗が幾つか浮かんでいます。そんな見るからに体調の悪いグレーテルをヘンゼルは右手で支えていました。

 「お、お兄ちゃん…駄目…こんなところで…」

 しかし、よく見るとヘンゼルの右手はグレーテルのスカートの中へと入っています。そのままグレーテルの股間でぐにぐにと蠢いているのが、グレーテルには分かりました。そう。グレーテルは別に体調が悪いわけではなく、ヘンゼルによって愛撫され、興奮しているのです。

 「仕方ないよ。こうしないとお家に帰れないんだから」
 「んっ…どうして…?」

 可愛らしい皮越しにぴんっとクリトリスを刺激され、グレーテルは震えました。今にも座り込んでしまいたくなる快感ですが、巧みにヘンゼルに重心をコントロールされて倒れこむことも出来ません。

 「グレーテルの愛液の匂いなら僕はすぐに分かるからね」
 「〜〜〜〜〜っ!」

 ヘンゼルの言った意味を理解したグレーテルはまるで茹でられた蛸のように真っ赤になってしまいました。何か抗議をしようとヘンゼルのほうへを向いて、口を開きますが、呆れて言葉が出てこないのかそれとも快感で言葉すら失っているのか、そのままぱくぱくと開け閉めを繰り返すだけです。そんなグレーテルに嗜虐心をそそられたのでしょう。ヘンゼルはグレーテルの耳元に唇を近づけ、愛撫するように甘く噛みました。

 「あ…っ」
 「それに…グレーテルだって得意だろう?昨日もあんなに…」
 「い、言わないで…っ!」

 赤くなって手で顔を隠そうとしますが、ヘンゼルの目からは逃げられません。「隠しちゃ駄目だよ」と言わんばかりに秘所で蠢かす指をさらに強くし、グレーテルの秘唇に指を押し付けます。

 「あぁっ♪そ、それ駄目…っ♪」
 「グレーテルはこれが大好きだもんね…」

 そのままヘンゼルは2本の指でグレーテルの秘所を開きました。そのまま指でスリットを何度も撫で上げます。まだ鮮やかなピンク色でヘンゼルの指で開発されているとは思えないグレーテルの秘所が、喜んでとろとろと涎を垂らしました。

 「ほら…早くしないとお家に帰れないどころか置いていかれちゃうよ…?」
 「そんな…こと言っても…駄目ぇ♪これ…歩けなくなっちゃう…っ♪」

 囁きながらヘンゼルはくりゅくりゅとグレーテルの下のお口を刺激します。まるでお漏らししたかのようにどろどろと流れる愛液がグレーテルの内股を伝って地面にぽつりぽつりと落ち始めました。辺りにはヘンゼルだけが感じられる濃厚なメスの匂いが立ちこめ、グレーテルは今にも座り込んでしまいそうになっています。

 「何やっているんだいあんたたち!」

 そこで二人が遅れていることに気づいた継母が大声を上げて近づいてきました。びくんっ!と肩を震わせるグレーテルとは対照的にヘンゼルは優しい兄の表情に戻ります。しかし、その間にもヘンゼルはグレーテルを刺激するのを忘れません。スリットを撫で上げながらも皮の上からぐりぐりと押し込むようにクリトリスを刺激します。

 「グレーテルが体調が悪いみたいなんだ…。もう少しゆっくり歩いてくれない?」
 「ふん…!まったく…これだから役立たずは…!」

 そうは言いつつも継母は歩くスピードをいくらか遅くしてくれました。ヘンゼルはツンデレだなぁ、と心の中で思いつつも、それを口に出すことはしません。
 それよりグレーテルです。グレーテルはさっきの継母で、臨界点を越えたのかふるふると震え始めていました。恐怖やスリルにではありません。間違いなく快感に、です。その証拠にヘンゼルの指はさっきよりもどろどろになった愛液でべとべとになってしまっていました。

 「良かったね…見つからなくて」
 「あ…ふぅん…♪」

 ヘンゼルの言葉にグレーテルは焦点の合わない瞳と媚びた声で答えました。さっき継母が近づいた時にイってしまったのでしょう。その表情は既に蕩けています。

 「でも、次、見つかったら一発でばれちゃうね…。グレーテル、まるで発情期のメス犬みたいなんだもん」
 「あ…はぁぁ♪」

 その言葉にさえ、びくんっと身体を震わせるグレーテルはヘンゼルの言うとおりメス犬と言った方が近いくらいでした。欲情に塗れた媚びるような目で実の兄を見上げ、口はだらしなく半開きになってだらだらと涎を漏らしています。舌も男のモノを求めるように飛び出して、吐息は既に桃色に染まっていました。これをメス犬と言わずして何と言うでしょうか。

 「可愛いよ…グレーテル…」

 そう言ってヘンゼルはグレーテルの耳にキスの雨を降らします。その刺激にさえ震えるグレーテルに満足げに微笑んだ後、ヘンゼルは爪の先でクリトリスを刺激します。

 「はぁっ…♪それ良いっ♪大好きなのぉ♪

 そのままヘンゼルはくりゅくりゅとまるで焦らすようにクリトリスから離れたり、また近づいたりします。しかし、近づいてもすぐに離れていってしまうその刺激はメス犬となったグレーテルには物足りません。恥も外聞もなく、自分から腰を動かして、おねだりするように指にクリトリスを押し付けようとしますが、その度にヘンゼルの指は逃げていってしまいます。

 「お兄ちゃん…意地悪しないでぇ…♪」
 「駄目だよ。今イッたら歩けなくなっちゃうでしょ。そしたらバレちゃうじゃないか」
 「そんなぁ…」

 グレーテルにとって、それは生き地獄に落とされたのと同じでした。ヘンゼルによって開発されきった身体はもっともっと、と貪欲に刺激を求めていました。一度や二度の絶頂などでは既にグレーテルにとっては前菜でしかないのです。
 しかし、ヘンゼルは決定的な刺激を決して与えてはくれません。どろどろとした愛液を絞る為の道具のような扱いに、グレーテルは自分の中の欲情の炎に焦がされてしまいそうな熱を感じます。

 「それとも…さっき見られてイッちゃったメス犬さんはそういう方が良いのかな?」

 意地悪そうに笑ってヘンゼルはクリトリスの皮を爪の先で上手に剥いてしまいました。敏感な部分が空気に触れる感覚にぴくんっとグレーテルは震え、白くにごった愛液を流し出します。そのままヘンゼルは親指と一指し指の先でその部分をくりくりとこね始めました。

 「あっくううううううっ♪」

 叫びだしたくなるようなその刺激にグレーテルは自分の指を噛むことで何とか耐えます。がくがくと快感に震える両足は今にも崩れ落ちそうですが、ヘンゼルが左手で方を支えてくれたことで立ったままで居ることができました。

 「お兄ちゃんっ♪駄目っ♪それイッちゃうから駄目ぇ♪」

 ヘンゼルは特にグレーテルのこの敏感な部分が大好きで、ここは念入りに開発されていたのです。まだ幼い身体のグレーテルですが、娼婦もかくやという勢いで身体に走る快楽に身を震わせました。

 「何…グレーテルはイきたいんじゃなかったの…?」
 「違うの…♪イっちゃ駄目なのぉ…♪」

 ふるふると身体を震わせながらグレーテルは懸命にそう言いました。足はがくがくで生まれたての子鹿の様ですし、頭には桃色の靄がかかったようにほとんど何も考えることが出来ません。しかし、それでもグレーテルは耐えていました。何故なら、自分が耐え切れなければ大好きなお兄ちゃんも死んでしまうことになるのです。グレーテルにとってそれは自分が死んでしまうことよりも耐え切れないことなのでした。

 「そっか。じゃあ、今度は優しくしてあげるね」
 
 その声と共にヘンゼルはグレーテルの秘所を焦らすように撫でまわします。先ほどまでクリトリスを刺激されていた刺激とは比べ物になりませんが、それでも今のグレーテルにとって、それは快楽と言って良いほどの刺激でした。

 「ふぅ…♪ふぅううん…っ♪」

 それでもグレーテルはそれに耐えます。もし、樵と継母が一瞬でも気になって後ろを振り向いたらその時点で、ヘンゼルが折角考えてくれた作戦がぱぁになってしまうのですから、グレーテルは本当に必死でした。
 そして、グレーテルにとってそんな地獄のような一時間の後…ようやく二人は森の奥深くへと着く事ができたのです。

 (続きは省略されました。全部を読むためにはワッフルワッフルと書き込んでください)



12/08/13 12:54更新 / デュラハンの婿

■作者メッセージ
 おまけのようなグレーテルを愛撫して、愛液を漏らさせ、愛液の匂いで家に帰ろうとするド変態ヘンゼルは何とか思いとどまりしました。
 流石にド変態2連発は私の品格が疑われかねませんしね^q^
 けど、その結果できたのがこのイケメンヘンゼルだよ!!!!!
 て言うかこれもともと童話だから心理描写も最低限に、他の描写もあっさり目にするつもりだったんだよ!!!!
 それがいつの間にかメモ帳で100k超えと言う、私の作品の中で一番の長さになっちゃったんだよ!!!
 どうしてこうなった…!どうしてこうなった…!!!!←

 ちなみに本編の方にグレーテルのまともなエロシーンがないのは仕様です。魔物娘SS投稿所で人間の女の子とのエッチをそれほど細かく描写するのはアレだと思いますし、何より私がフェラシーンの書き分けができないんだ!!←
 後、原作からしてグレーテルはヤンデレの素質があると思います。
 兄を助けるために窯へ魔女を押し込むグレーテルマジヤンデレ←


 湧き上がった妄想のまま一気に書き上げたので何方かネタが既に被っていたら本当に申し訳ありませんorz

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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33