魔物娘とブラックデー。
4月14日の仕事帰り。
｢リア充死ね〜リア充死ね〜爆〜発しろ〜♪
別〜の人種〜そ〜でしょ〜 そ〜に決〜ま〜ってる〜♪｣
あの有名なボカロ曲を聴きながら、僕は食料品の買い出しにリビング・ライフ高山第一団地店に向かっていた。
バレンタインデー? ホワイトデー?? そんなの無縁だよバーカ･･･
･･･
･･･１月、雪がチラつくある日だった。
僕はたまたま近しくなった女を駅まで乗せていこうと思ったのだが･･･
｢えー、何これー。2人しか乗れないし荷物も乗らないじゃーん。｣
｢うっわ、狭いし低いし何これ。こんなのに乗るなんてあんた正気なの!?｣
･･･僕が乗っているのは初代のロードスターだ。
別にアウトドアに興味はないし、まして女ウケをよくしようなんて考えたこともなかった。無理せず維持できて、なにより自分が乗って楽しいこと。それを最優先にした選択だった。
･･･確かに指摘は正しいが、狂気扱いされてかなりムッと来た。
･･･僕は、いつかはランエボに乗りたいと思っていた。
とはいえ今となっては高級車のそれになってしまった価格の高さ、そして生産終了から新車で乗るのは完全に叶わぬ夢となってしまった。だからカタログを貰ってきてせめて夢だけでも･･･
｢こんなのに乗りたいって思うわけー? あんたサイッテー!!｣
･･･その瞬間、ぷつんっ、と何かが途切れる音がした。
｢降りろ。こいつが2シーターなのは、お前のような礼儀知らずのクソ女を乗せないためだ。｣
｢ちょっとー、何ムキになってんのよー。｣
｢そんなにでかくて広いのがいいんなら、アルファードかエルグランドにでも乗ってる奴を逆ナンすればいいだろう。金輪際、どんなに頼まれてもお前は乗せない。｣
その女は、とうとう逆ギレして出ていった。
｢アンタみたいなダサ男、どーせ一生独り身なんだから!!｣
｢ダサいと思うならそれで結構。俺はお前のために生きてるんじゃない。｣
･･･
･･････
･････････
･･･美女とつきあいたい、SEXしたい。
｢美女｣の基準はともかくとして、世のほとんどの男はこの欲望を持っているはずだ。
当然、僕も持っている。
しかしながら、それは叶わぬ夢。
そう言う事実を思い知らされた。
｢この国ではスポーツカーは女ウケが悪い｣という話は聞いていたが、いざこうなるとクるものがある。
=========================
いつものようにカートを取り、食品フロアに入ったときだった。
総菜コーナーに何かPOPが出ている。
｢幸せなカップルが、生まれますように･･･。4月14日はチャジャンミョンを食べよう!!
韓国には『ブラックデー』と言う日があります。これは、恋人のいない男女が4/14にチャジャンミョンをはじめとする黒いものを飲食する日です。
当社では『ブラックデー』を出会いの契機として考え、新たな幸せカップルが生まれることを祈願して縁結びで有名な相成妖狐神宮(あいなり ようこじんぐう)にて願掛けした麺を使用したチャジャンミョンを販売しております。
･･･とは言いましたが、味には自信がありますので恋人の有無にかかわらず皆さんに味わって頂きたいと思っているのが私たちの本音です。勿論素材は当社の安全基準を満たしたもののみを使用しております。是非ご賞味ください!｣
･･･ブラックデー、か。
まさにおあつらえ向きな記念日じゃないか。
そのときの僕は、やはりヤケになっていたのだろう。
総菜によくあるパックに入ったチャジャンミョンなるモノを手に取った。
=========================
駐車場に戻ったその時であった。
｢えー!!! こんなのどーすればいーのー!!!｣
見てみると、そこには車高が妙に不揃いなラパンがいた。
｢どうしました?｣
どうやら、パンクしているようだ。
おまけにバッテリーが上がり、更にケータイのバッテリーも切れていたためロードサービスを呼ぶこともできない。
ちょっとクルマを｢触ってる｣人ならトラブルとは言わない程度の案件だが、どうやらご婦人の方々には絶望的状況に映るようだ。
｢ちょっと後ろ失礼しますね。｣
実家のクルマがスピアーノ(※)だったと言うこともあってジャッキポイントもわかっていたし、ブースターケーブルも常備していた。最悪、牽引ロープだってある。
そして20分もせずに事態は収拾。僕は、そのまま工具を片づけて撤収しようとしたのだが･･･
(※ラパンのいわゆるOEM車種。早い話が｢マツダのエンブレム付けたラパン｣である。)
｢どうも、ありがとうございます! お礼をしたいので、是非うちに来ては頂けませんか?｣
まさかのお誘いだった。
まぁ、この程度ならせいぜいケーキを出されるくらいだろう。
そう思った僕は気楽な気持ちで、そのお言葉に甘えることにした。
そして予想通り、家に上がった僕に彼女はケーキと紅茶を差し出した。
･･･しかしそのケーキと紅茶を完食した途端、急に強い眠気に襲われたのだった･･･
･･･
｢ふふふ、2人乗りの小舟に乗ったかわいい旅人さん。
あなたの旅はここでおしまいですよー。
こんな日にあんなモノ買ってますし、何より他の雌の匂いがしませんもの。
ふふふふふ。｣
=========================
･･･
･･･････
･･･あ。
｢ふふ。お目覚めですか、河崎 拓人(かわさき たくと)さん。｣
｢あ、すみません! 寝ちゃってましたか!!｣
｢いえいえ、問題ありませんよー。｣
｢いえ･･･ってか、なんで僕の名前を知ってるんですか!?｣
｢ほらー。この前、お会いしたではないですか。三間洋行の、本多 墨奈(ほんだ すみな)ですよー。｣
｢あぁー!! これは失礼しました!! それでは失礼ついでに、僕はこれで･･･｣
椅子から立ち上がり、部屋のドアに手をかけた。
その瞬間。
何か、太い縄のようなモノに後ろから巻き付かれ、
気が付くと僕はベッドの上に横たわっており、
そして墨奈さんが僕の上に覆い被さっていた。
｢拓人さん。まだ帰っちゃ、めー、ですよ。まだお礼は終わってないんですから。｣
｢え!? ちょっと墨奈さん、これどういうコト!?｣
｢ふふふふふ、拓人さん、とってもかわいいところあるんだから。そーんな拓人さんがどーてーだなんて、なんて幸運なんでしょー。｣
｢え、ええええっ!?｣
｢会社に連絡して拓人くんも私もお休みになるよう便宜図ってもらったから、今晩は拓人くんのこと、いーっぱいぎゅーっとしてあげるねー♪｣
墨奈さんのその顔は、例えるなら欲しかったおもちゃをやっと買ってもらえた子供のような、そんな感じだった。
それにしても。
未だに胴体に巻き付いているこの太い物体は何なのか。それを確かめようとした瞬間･･･
｢それねー、私の、足。｣
｢あ、足!?｣
｢えぇ。だって私、クラーケンなんですから。｣
あぁ、これはそう簡単には逃がしてくれそうにないな。
=========================
｢それで、墨奈さんの望みって、一体何なんです!?｣
そう言うと墨奈さんは両手を首もとに回して、僕の顔を胸元に飛び込ませてきた。
｢私『も』独り身なのよ〜。独り身の魔物娘が男を押し倒したとしたら、ヤることヤる以外にないんじゃない?｣
そう言うと、墨奈さんが何かを吐き出した。
そしてその途端、周囲が真っ暗になり(元々夜なので暗かったが)･･･墨奈さん以外、ほとんど何も見えなくなってしまった。
にしても、やっぱり墨奈さんって綺麗な女性(?)だよなぁ･･･
昼の顔(人化の術を使用)のスーツ＋タイトミニスカとかやたら股間を刺激しまくったよ。
｢ね･･･ひとつに、なろ･･･?拓人くんが一緒にいるからお○んこ濡れちゃってるんだよ
･･･｣
そう言うとその10本の足で器用にも僕の下半身を裸にさせた。
｢それじゃ、拓人くんのお○ん○んを深海にまで沈めちゃいますね♪｣
｢ちょ、待っ･･･｣
｢もう待てませーん♪ 私、あのときから･･･｣
ぬぷっ。
｢!!??｣
｢こーやって、拓人くんとえっちしたかったんだもーん♪｣
突然の強制挿入に、無防備な僕は瞬殺寸前にまで追いやられた。
彼女の足はその後も僕の身体に絡みつき、その吸盤は執拗なまでに僕に吸い付いてくる。
｢わたし、拓人くんのこと大好きです!! 魔物の選択眼に狂いはありませんっ!!｣
｢ちょっと待ってよ墨奈さんっ! 僕は趣味に生きる男だし、あのクルマを降りるつもりもないよ!? その身体じゃ乗れな･･･｣
｢そのときは、人化の術を使うまでです♪｣
そう言うと、墨奈さんは1回目のトドメを刺そうと腰を動かしてきた。
その存分に濡れたお○んこだけでも気持ちいいのに、その吸盤による全身へのキスからも彼女の思いが伝わる。
全身をキスマークだらけにされながら、愛情と快楽に満たされた時間は流れていく。
｢あっ♪お○ん○んぴくんってしたぁ♪ いいんですよぉ♪い〜っぱい、中に出しちゃおうね♪｣
彼女に与えられる快楽と、全身の拘束と、そして甘いという言葉では足りない愛情と。
その全てに包まれ、僕はそれに抗うことができない。
そしてついに、墨奈さんの中で全てを解放してしまった。
･･･その後、一度中出ししたことで吹っ切れたのだろうか。
なんだか、ずっとこのまま墨奈さんに包まれていたいと思うようになってきた。
｢墨奈さん。しばらく、このままにしてください。なんだか、すっごく心地いいんです。｣
｢えぇ。拓人さんの気が済むまで、ずーっとこのままでいてください♪ でぇーもぉー･･･｣
ちゅっ。
｢え、ええええええええっ!!??｣
一発中出しファックをやっているのにキスくらいで驚くのか、と言われればその通りだ。
だが、それを差し引いてもやっぱり･･･魔物娘と言えども女性が自分に好意を持っていることに驚くのである。
｢拓人さんのはじめて、奪っちゃいました♪｣
その笑顔は、まさに暗闇の中での明るさだった。
僕はそのまま、
彼女の暖かさと、
射精後のけだるさと、
その暗さから、だんだんと瞼を閉じていってしまった。
墨奈さんの、その微笑みに見守られながら･･･。
=========================
そして、朝。
｢ブラックデーって、独り身が黒いモノを飲食する日って言いますよね。｣
｢えぇ、そうですよ。｣
｢でも、今回は『黒いモノに飲み込まれちゃいました』ね。｣
｢あらあら。誰が上手いこと言えっていったんですか？ それと、これがあなたの最初で最後のブラックデーですね。｣
｢え!?｣
何か、恐ろしいことが起こりそうだった。
･･･
｢ふふ。拓人さん、私のお婿さんになってくださーい。｣
｢それは勘弁してくれ、名前がまんまバイクになっちまう。｣
･･･ただでさえ｢カワサキ｣｢タクト｣と姓も名もバイクを連想させるので、仲間内に弄られることがある。そこに来て姓が｢ホンダ｣になるだなんて勘弁願いたいところである。
｢別に、姓は私にはどうでもいいんです。私が『河崎 墨奈』になってもいいんです。｣
｢AVでよくある『出会って即合体』じゃないんですから話が｣
｢大丈夫ですよー。あなたのことは、もう既に聞いていますから。｣
･･･
･･････
数日後。
｢河崎くん。ちょっといいかな。｣
僕は、人事部長に呼び出された。
｢実は、三間洋行から特別の申し入れがあってな･･･｣
そう言うと、二つの封筒を手渡された。
ひとつ目の味気ない茶封筒には、解雇通知書が入っていた。
｢ちょ、ちょっと人事部長!! 僕が解雇って、一体どういうコトなんですか!?｣
｢まぁ、落ち着いて。その答えは、もう一つの封筒に入っているから。｣
二つ目の白い封筒には、三間洋行のロゴがプリントされていた。
その中に入っていたのは･･･
｢三間洋行 家族用通行証発行申請書｣
｢三間洋行 従業員用駐車場使用許可申請書｣
渡された２枚の書類。
先に出てきた駐車場使用許可申請書の記入欄には、もう
｢メーカー・車種・色：マツダ ユーノスロードスター 赤｣
｢プレートNo.：幸川580 な 22-688｣
｢所有者の氏名：河崎 拓人｣
もう一枚の方通行証発行申請書にも
｢通行許可申請対象者の氏名：河崎 拓人｣
｢本許可証の申請を行う社員：本多 墨奈｣
と、既に印刷されていた。
｢･･･こりゃ、かなり先手を打たれたな。｣
さらに、こんな手紙が入っていた。
=========================
有限会社 長浜メタル工業
河崎 拓人様
突然のご連絡を失礼いたします。
こちら、株式会社三間洋行 人事課 リーノ・ラセティーと申します。
先日は弊社営業課の本多 墨奈が大変お世話になりました。
さてその本多ですが、単刀直入に申しますと河崎様との結婚を心より望んでおります。
｢全ての従業員に公私問わず幸せな生活を送らせる｣ことを社是とする弊社と致しましては、この話を無視することは出来ません。
河崎様、本多との結婚をどうか真剣に検討しては頂けないでしょうか。
弊社では手厚い福利厚生で夫婦、家族の時間をサポートさせて頂いております。
是非、安心して寿退社して頂けたらと思います。
なお、用途限定版の通行証を裏面に貼り付けております。
この件について本多や弊社生活相談員と話し合いをしたい場合は是非お気軽に弊社の社員食堂や休憩室、談話室などをご利用ください。
株式会社 三間洋行
幸川本社/幸川ロジスティクスセンター
人事課 リーノ・ラセティー
=========================
｢･･･そういうことだ。我が社としても、この話をムゲに断りたくはない。退職金は通常の5割増支払う。だから、どうか寿退社してくれないか。｣
｢そう言う事情でしたか。しかし、このことはすぐには返事できません。なんだかんだで、一生のことですからね。｣
｢そうだな。すぐに返事しろとは私も言わない。じっくり、考えてくれ。｣
･･･
そしてその日、AM10:50。
｢河崎くん。今日はもういいから、愛しの彼女とランチにでも行って来い!｣
部長の一言で、僕は午前中だけで帰された。
手には件の2枚の封筒。
そしてその中にあった、仮の通行証。
三間洋行側の封筒をよく見てみると、他に何やらクレジットカード大の紙切れが入っていた。
･･･それは、紛れもなく墨奈さんの名刺。
しかも、そこにはきれいな手書きの字で彼女のケータイの番号と、
｢拓人くん、いつでも私に会いに来てね! 電話、待ってます!! 二人の夜を、また過ごしましょ。｣
と言うメッセージが書かれていた。
･･･残念だが、この解雇の事実は変わりそうにない。
そればらばと、僕はスマホの音声検索アプリを立ち上げた。
｢三間洋行 幸川本社｣
そしてそのままナビアプリへと切り替え、そのナビの指し示す方向へと向かった。
40分後。
｢目的地 周辺 デス。 音声案内 ヲ 終了 致シマス。｣
目の前には、立派な守衛付きのゲート。
本当に入っていいのか戸惑いながらも、仮通行証を見せた。
守衛のヘルハウンドはと言うと、携帯端末に表示された情報を確認しだした。
｢えーっと、22-688の赤いロードスター、ちょっと免許証も見せてくれる? ･･･あ、もしもし営業課ですか? 本多墨奈さんの名義で仮通行証を申請している河崎さんが来てますが･･･あ、はーい。 ･･･OK、通っていいよ。枠ナンバーB-16に停めておいて。そのまま社員食堂・売店で昼休みまで待っていてくれってさ。｣
そして、12:03。
なんだか、妙な音が迫ってくるのが聞こえた。そして･･･
｢拓人さーん!! 会いたかったですよぉーっ!!!｣
そう言って、墨奈さんが僕に絡みついてきた。
しかも魔物娘が多くいる三間洋行だけに、今度は会社の内であるにもかかわらず人化の術は使わずクラーケンの姿そのままで絡みついてきたのだ。
｢リーノさんから話は聞いてますよねっ! やっぱり私のお婿さんになりましょ!｣
｢ま、待ってっ!! いきなりそんな話されても｣
そう言うと、隣にいたサキュバスが茶々を入れてきた。
｢あら、いいじゃない。墨奈ちゃんはいい子よ? お仕事もバッチリ、ましてこの会社だから生活面の不安は何一つ必要ないわ。それに･･･｣
｢それに、あなたもまんざらじゃない顔してるわよ♪｣
その言葉を聞いて、僕は一気に顔を赤くした。
そして、墨奈さんも･･･
｢あ、あの･･･私も、少し事を急ぎすぎました･･･結婚だなんて、いきなりは無理ですよね。だから、一旦その言葉は取り消します･･･だから、その･･･｣
そして、彼女は思い詰めた表情になる。
｢･･･まずは、同居のお友達から始めませんか? もちろん、私が『拓人さんとの結婚を諦めた』わけではありません。むしろその第一段階として、お付き合いしたいんです。｣
｢墨奈さん。僕はその申し出を手放しでは喜べません。｣
その言葉に、当然ながら現場は凍り付いた。
｢以前に言いましたよね、僕は趣味に生きる男だって。あのロードスターから降りるつもりもないし、家だって『世田谷ベース』みたいな空間に憧れてる。墨奈さんほどの美人が目の前にいたら、間違いなくコスプレさせたくなるし、そのまま妄想ファックしたくなる。だから、墨奈さんのことを思うとその申し出は｣
｢受けてください。｣
｢えっ!?｣
僕は、あまりにも意外な結果にきょとんとした。
そこに、生活相談員だという白澤がやってきた。
｢ちょーっとお二人さん、頭を失礼〜♪｣
白澤は触れるだけで相手のことがわかると言うが、おそらくこのなでなでタッチも僕たちのことを解析しているのだろう。
｢うんっ、大丈夫! 二人とも、ありのままの自分をさらけ出しちゃいなさい!!｣
白澤の言うことだけに、妙に説得力がある。
結局、僕は墨奈さんとの共同生活を始めることにしたのであった･･･｡
｢ふふふっ。いつでもいーっぱいべたべたしてくださいね、拓人『くん』♪｣
彼女から逃れる術は、もはやなかった。
いや、それ以前に理由もないのかもしれない。
･･･
ブラックデー。
実は韓国では｢ブラックデーに黒いモノを飲食している＝フリー宣言｣として、それをきっかけに付き合い出すカップルもいるのだという。
そう言えば、もはや明緑魔界である幸川に根ざしたスーパーやコンビニはリビングマート以外でも数年前からブラックデー企画と称してチャジャンミョンを売っていた気がする。
最近では、魔物娘がこぞってブラックコーヒーを飲むんだとか。
パートナーを見つけるチャンスが増えると言うことで、もしかしたらここではブラックデーが定着するのかもしれない----。
｢リア充死ね〜リア充死ね〜爆〜発しろ〜♪
別〜の人種〜そ〜でしょ〜 そ〜に決〜ま〜ってる〜♪｣
あの有名なボカロ曲を聴きながら、僕は食料品の買い出しにリビング・ライフ高山第一団地店に向かっていた。
バレンタインデー? ホワイトデー?? そんなの無縁だよバーカ･･･
･･･
･･･１月、雪がチラつくある日だった。
僕はたまたま近しくなった女を駅まで乗せていこうと思ったのだが･･･
｢えー、何これー。2人しか乗れないし荷物も乗らないじゃーん。｣
｢うっわ、狭いし低いし何これ。こんなのに乗るなんてあんた正気なの!?｣
･･･僕が乗っているのは初代のロードスターだ。
別にアウトドアに興味はないし、まして女ウケをよくしようなんて考えたこともなかった。無理せず維持できて、なにより自分が乗って楽しいこと。それを最優先にした選択だった。
･･･確かに指摘は正しいが、狂気扱いされてかなりムッと来た。
･･･僕は、いつかはランエボに乗りたいと思っていた。
とはいえ今となっては高級車のそれになってしまった価格の高さ、そして生産終了から新車で乗るのは完全に叶わぬ夢となってしまった。だからカタログを貰ってきてせめて夢だけでも･･･
｢こんなのに乗りたいって思うわけー? あんたサイッテー!!｣
･･･その瞬間、ぷつんっ、と何かが途切れる音がした。
｢降りろ。こいつが2シーターなのは、お前のような礼儀知らずのクソ女を乗せないためだ。｣
｢ちょっとー、何ムキになってんのよー。｣
｢そんなにでかくて広いのがいいんなら、アルファードかエルグランドにでも乗ってる奴を逆ナンすればいいだろう。金輪際、どんなに頼まれてもお前は乗せない。｣
その女は、とうとう逆ギレして出ていった。
｢アンタみたいなダサ男、どーせ一生独り身なんだから!!｣
｢ダサいと思うならそれで結構。俺はお前のために生きてるんじゃない。｣
･･･
･･････
･････････
･･･美女とつきあいたい、SEXしたい。
｢美女｣の基準はともかくとして、世のほとんどの男はこの欲望を持っているはずだ。
当然、僕も持っている。
しかしながら、それは叶わぬ夢。
そう言う事実を思い知らされた。
｢この国ではスポーツカーは女ウケが悪い｣という話は聞いていたが、いざこうなるとクるものがある。
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いつものようにカートを取り、食品フロアに入ったときだった。
総菜コーナーに何かPOPが出ている。
｢幸せなカップルが、生まれますように･･･。4月14日はチャジャンミョンを食べよう!!
韓国には『ブラックデー』と言う日があります。これは、恋人のいない男女が4/14にチャジャンミョンをはじめとする黒いものを飲食する日です。
当社では『ブラックデー』を出会いの契機として考え、新たな幸せカップルが生まれることを祈願して縁結びで有名な相成妖狐神宮(あいなり ようこじんぐう)にて願掛けした麺を使用したチャジャンミョンを販売しております。
･･･とは言いましたが、味には自信がありますので恋人の有無にかかわらず皆さんに味わって頂きたいと思っているのが私たちの本音です。勿論素材は当社の安全基準を満たしたもののみを使用しております。是非ご賞味ください!｣
･･･ブラックデー、か。
まさにおあつらえ向きな記念日じゃないか。
そのときの僕は、やはりヤケになっていたのだろう。
総菜によくあるパックに入ったチャジャンミョンなるモノを手に取った。
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駐車場に戻ったその時であった。
｢えー!!! こんなのどーすればいーのー!!!｣
見てみると、そこには車高が妙に不揃いなラパンがいた。
｢どうしました?｣
どうやら、パンクしているようだ。
おまけにバッテリーが上がり、更にケータイのバッテリーも切れていたためロードサービスを呼ぶこともできない。
ちょっとクルマを｢触ってる｣人ならトラブルとは言わない程度の案件だが、どうやらご婦人の方々には絶望的状況に映るようだ。
｢ちょっと後ろ失礼しますね。｣
実家のクルマがスピアーノ(※)だったと言うこともあってジャッキポイントもわかっていたし、ブースターケーブルも常備していた。最悪、牽引ロープだってある。
そして20分もせずに事態は収拾。僕は、そのまま工具を片づけて撤収しようとしたのだが･･･
(※ラパンのいわゆるOEM車種。早い話が｢マツダのエンブレム付けたラパン｣である。)
｢どうも、ありがとうございます! お礼をしたいので、是非うちに来ては頂けませんか?｣
まさかのお誘いだった。
まぁ、この程度ならせいぜいケーキを出されるくらいだろう。
そう思った僕は気楽な気持ちで、そのお言葉に甘えることにした。
そして予想通り、家に上がった僕に彼女はケーキと紅茶を差し出した。
･･･しかしそのケーキと紅茶を完食した途端、急に強い眠気に襲われたのだった･･･
･･･
｢ふふふ、2人乗りの小舟に乗ったかわいい旅人さん。
あなたの旅はここでおしまいですよー。
こんな日にあんなモノ買ってますし、何より他の雌の匂いがしませんもの。
ふふふふふ。｣
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･･･
･･･････
･･･あ。
｢ふふ。お目覚めですか、河崎 拓人(かわさき たくと)さん。｣
｢あ、すみません! 寝ちゃってましたか!!｣
｢いえいえ、問題ありませんよー。｣
｢いえ･･･ってか、なんで僕の名前を知ってるんですか!?｣
｢ほらー。この前、お会いしたではないですか。三間洋行の、本多 墨奈(ほんだ すみな)ですよー。｣
｢あぁー!! これは失礼しました!! それでは失礼ついでに、僕はこれで･･･｣
椅子から立ち上がり、部屋のドアに手をかけた。
その瞬間。
何か、太い縄のようなモノに後ろから巻き付かれ、
気が付くと僕はベッドの上に横たわっており、
そして墨奈さんが僕の上に覆い被さっていた。
｢拓人さん。まだ帰っちゃ、めー、ですよ。まだお礼は終わってないんですから。｣
｢え!? ちょっと墨奈さん、これどういうコト!?｣
｢ふふふふふ、拓人さん、とってもかわいいところあるんだから。そーんな拓人さんがどーてーだなんて、なんて幸運なんでしょー。｣
｢え、ええええっ!?｣
｢会社に連絡して拓人くんも私もお休みになるよう便宜図ってもらったから、今晩は拓人くんのこと、いーっぱいぎゅーっとしてあげるねー♪｣
墨奈さんのその顔は、例えるなら欲しかったおもちゃをやっと買ってもらえた子供のような、そんな感じだった。
それにしても。
未だに胴体に巻き付いているこの太い物体は何なのか。それを確かめようとした瞬間･･･
｢それねー、私の、足。｣
｢あ、足!?｣
｢えぇ。だって私、クラーケンなんですから。｣
あぁ、これはそう簡単には逃がしてくれそうにないな。
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｢それで、墨奈さんの望みって、一体何なんです!?｣
そう言うと墨奈さんは両手を首もとに回して、僕の顔を胸元に飛び込ませてきた。
｢私『も』独り身なのよ〜。独り身の魔物娘が男を押し倒したとしたら、ヤることヤる以外にないんじゃない?｣
そう言うと、墨奈さんが何かを吐き出した。
そしてその途端、周囲が真っ暗になり(元々夜なので暗かったが)･･･墨奈さん以外、ほとんど何も見えなくなってしまった。
にしても、やっぱり墨奈さんって綺麗な女性(?)だよなぁ･･･
昼の顔(人化の術を使用)のスーツ＋タイトミニスカとかやたら股間を刺激しまくったよ。
｢ね･･･ひとつに、なろ･･･?拓人くんが一緒にいるからお○んこ濡れちゃってるんだよ
･･･｣
そう言うとその10本の足で器用にも僕の下半身を裸にさせた。
｢それじゃ、拓人くんのお○ん○んを深海にまで沈めちゃいますね♪｣
｢ちょ、待っ･･･｣
｢もう待てませーん♪ 私、あのときから･･･｣
ぬぷっ。
｢!!??｣
｢こーやって、拓人くんとえっちしたかったんだもーん♪｣
突然の強制挿入に、無防備な僕は瞬殺寸前にまで追いやられた。
彼女の足はその後も僕の身体に絡みつき、その吸盤は執拗なまでに僕に吸い付いてくる。
｢わたし、拓人くんのこと大好きです!! 魔物の選択眼に狂いはありませんっ!!｣
｢ちょっと待ってよ墨奈さんっ! 僕は趣味に生きる男だし、あのクルマを降りるつもりもないよ!? その身体じゃ乗れな･･･｣
｢そのときは、人化の術を使うまでです♪｣
そう言うと、墨奈さんは1回目のトドメを刺そうと腰を動かしてきた。
その存分に濡れたお○んこだけでも気持ちいいのに、その吸盤による全身へのキスからも彼女の思いが伝わる。
全身をキスマークだらけにされながら、愛情と快楽に満たされた時間は流れていく。
｢あっ♪お○ん○んぴくんってしたぁ♪ いいんですよぉ♪い〜っぱい、中に出しちゃおうね♪｣
彼女に与えられる快楽と、全身の拘束と、そして甘いという言葉では足りない愛情と。
その全てに包まれ、僕はそれに抗うことができない。
そしてついに、墨奈さんの中で全てを解放してしまった。
･･･その後、一度中出ししたことで吹っ切れたのだろうか。
なんだか、ずっとこのまま墨奈さんに包まれていたいと思うようになってきた。
｢墨奈さん。しばらく、このままにしてください。なんだか、すっごく心地いいんです。｣
｢えぇ。拓人さんの気が済むまで、ずーっとこのままでいてください♪ でぇーもぉー･･･｣
ちゅっ。
｢え、ええええええええっ!!??｣
一発中出しファックをやっているのにキスくらいで驚くのか、と言われればその通りだ。
だが、それを差し引いてもやっぱり･･･魔物娘と言えども女性が自分に好意を持っていることに驚くのである。
｢拓人さんのはじめて、奪っちゃいました♪｣
その笑顔は、まさに暗闇の中での明るさだった。
僕はそのまま、
彼女の暖かさと、
射精後のけだるさと、
その暗さから、だんだんと瞼を閉じていってしまった。
墨奈さんの、その微笑みに見守られながら･･･。
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そして、朝。
｢ブラックデーって、独り身が黒いモノを飲食する日って言いますよね。｣
｢えぇ、そうですよ。｣
｢でも、今回は『黒いモノに飲み込まれちゃいました』ね。｣
｢あらあら。誰が上手いこと言えっていったんですか？ それと、これがあなたの最初で最後のブラックデーですね。｣
｢え!?｣
何か、恐ろしいことが起こりそうだった。
･･･
｢ふふ。拓人さん、私のお婿さんになってくださーい。｣
｢それは勘弁してくれ、名前がまんまバイクになっちまう。｣
･･･ただでさえ｢カワサキ｣｢タクト｣と姓も名もバイクを連想させるので、仲間内に弄られることがある。そこに来て姓が｢ホンダ｣になるだなんて勘弁願いたいところである。
｢別に、姓は私にはどうでもいいんです。私が『河崎 墨奈』になってもいいんです。｣
｢AVでよくある『出会って即合体』じゃないんですから話が｣
｢大丈夫ですよー。あなたのことは、もう既に聞いていますから。｣
･･･
･･････
数日後。
｢河崎くん。ちょっといいかな。｣
僕は、人事部長に呼び出された。
｢実は、三間洋行から特別の申し入れがあってな･･･｣
そう言うと、二つの封筒を手渡された。
ひとつ目の味気ない茶封筒には、解雇通知書が入っていた。
｢ちょ、ちょっと人事部長!! 僕が解雇って、一体どういうコトなんですか!?｣
｢まぁ、落ち着いて。その答えは、もう一つの封筒に入っているから。｣
二つ目の白い封筒には、三間洋行のロゴがプリントされていた。
その中に入っていたのは･･･
｢三間洋行 家族用通行証発行申請書｣
｢三間洋行 従業員用駐車場使用許可申請書｣
渡された２枚の書類。
先に出てきた駐車場使用許可申請書の記入欄には、もう
｢メーカー・車種・色：マツダ ユーノスロードスター 赤｣
｢プレートNo.：幸川580 な 22-688｣
｢所有者の氏名：河崎 拓人｣
もう一枚の方通行証発行申請書にも
｢通行許可申請対象者の氏名：河崎 拓人｣
｢本許可証の申請を行う社員：本多 墨奈｣
と、既に印刷されていた。
｢･･･こりゃ、かなり先手を打たれたな。｣
さらに、こんな手紙が入っていた。
=========================
有限会社 長浜メタル工業
河崎 拓人様
突然のご連絡を失礼いたします。
こちら、株式会社三間洋行 人事課 リーノ・ラセティーと申します。
先日は弊社営業課の本多 墨奈が大変お世話になりました。
さてその本多ですが、単刀直入に申しますと河崎様との結婚を心より望んでおります。
｢全ての従業員に公私問わず幸せな生活を送らせる｣ことを社是とする弊社と致しましては、この話を無視することは出来ません。
河崎様、本多との結婚をどうか真剣に検討しては頂けないでしょうか。
弊社では手厚い福利厚生で夫婦、家族の時間をサポートさせて頂いております。
是非、安心して寿退社して頂けたらと思います。
なお、用途限定版の通行証を裏面に貼り付けております。
この件について本多や弊社生活相談員と話し合いをしたい場合は是非お気軽に弊社の社員食堂や休憩室、談話室などをご利用ください。
株式会社 三間洋行
幸川本社/幸川ロジスティクスセンター
人事課 リーノ・ラセティー
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｢･･･そういうことだ。我が社としても、この話をムゲに断りたくはない。退職金は通常の5割増支払う。だから、どうか寿退社してくれないか。｣
｢そう言う事情でしたか。しかし、このことはすぐには返事できません。なんだかんだで、一生のことですからね。｣
｢そうだな。すぐに返事しろとは私も言わない。じっくり、考えてくれ。｣
･･･
そしてその日、AM10:50。
｢河崎くん。今日はもういいから、愛しの彼女とランチにでも行って来い!｣
部長の一言で、僕は午前中だけで帰された。
手には件の2枚の封筒。
そしてその中にあった、仮の通行証。
三間洋行側の封筒をよく見てみると、他に何やらクレジットカード大の紙切れが入っていた。
･･･それは、紛れもなく墨奈さんの名刺。
しかも、そこにはきれいな手書きの字で彼女のケータイの番号と、
｢拓人くん、いつでも私に会いに来てね! 電話、待ってます!! 二人の夜を、また過ごしましょ。｣
と言うメッセージが書かれていた。
･･･残念だが、この解雇の事実は変わりそうにない。
そればらばと、僕はスマホの音声検索アプリを立ち上げた。
｢三間洋行 幸川本社｣
そしてそのままナビアプリへと切り替え、そのナビの指し示す方向へと向かった。
40分後。
｢目的地 周辺 デス。 音声案内 ヲ 終了 致シマス。｣
目の前には、立派な守衛付きのゲート。
本当に入っていいのか戸惑いながらも、仮通行証を見せた。
守衛のヘルハウンドはと言うと、携帯端末に表示された情報を確認しだした。
｢えーっと、22-688の赤いロードスター、ちょっと免許証も見せてくれる? ･･･あ、もしもし営業課ですか? 本多墨奈さんの名義で仮通行証を申請している河崎さんが来てますが･･･あ、はーい。 ･･･OK、通っていいよ。枠ナンバーB-16に停めておいて。そのまま社員食堂・売店で昼休みまで待っていてくれってさ。｣
そして、12:03。
なんだか、妙な音が迫ってくるのが聞こえた。そして･･･
｢拓人さーん!! 会いたかったですよぉーっ!!!｣
そう言って、墨奈さんが僕に絡みついてきた。
しかも魔物娘が多くいる三間洋行だけに、今度は会社の内であるにもかかわらず人化の術は使わずクラーケンの姿そのままで絡みついてきたのだ。
｢リーノさんから話は聞いてますよねっ! やっぱり私のお婿さんになりましょ!｣
｢ま、待ってっ!! いきなりそんな話されても｣
そう言うと、隣にいたサキュバスが茶々を入れてきた。
｢あら、いいじゃない。墨奈ちゃんはいい子よ? お仕事もバッチリ、ましてこの会社だから生活面の不安は何一つ必要ないわ。それに･･･｣
｢それに、あなたもまんざらじゃない顔してるわよ♪｣
その言葉を聞いて、僕は一気に顔を赤くした。
そして、墨奈さんも･･･
｢あ、あの･･･私も、少し事を急ぎすぎました･･･結婚だなんて、いきなりは無理ですよね。だから、一旦その言葉は取り消します･･･だから、その･･･｣
そして、彼女は思い詰めた表情になる。
｢･･･まずは、同居のお友達から始めませんか? もちろん、私が『拓人さんとの結婚を諦めた』わけではありません。むしろその第一段階として、お付き合いしたいんです。｣
｢墨奈さん。僕はその申し出を手放しでは喜べません。｣
その言葉に、当然ながら現場は凍り付いた。
｢以前に言いましたよね、僕は趣味に生きる男だって。あのロードスターから降りるつもりもないし、家だって『世田谷ベース』みたいな空間に憧れてる。墨奈さんほどの美人が目の前にいたら、間違いなくコスプレさせたくなるし、そのまま妄想ファックしたくなる。だから、墨奈さんのことを思うとその申し出は｣
｢受けてください。｣
｢えっ!?｣
僕は、あまりにも意外な結果にきょとんとした。
そこに、生活相談員だという白澤がやってきた。
｢ちょーっとお二人さん、頭を失礼〜♪｣
白澤は触れるだけで相手のことがわかると言うが、おそらくこのなでなでタッチも僕たちのことを解析しているのだろう。
｢うんっ、大丈夫! 二人とも、ありのままの自分をさらけ出しちゃいなさい!!｣
白澤の言うことだけに、妙に説得力がある。
結局、僕は墨奈さんとの共同生活を始めることにしたのであった･･･｡
｢ふふふっ。いつでもいーっぱいべたべたしてくださいね、拓人『くん』♪｣
彼女から逃れる術は、もはやなかった。
いや、それ以前に理由もないのかもしれない。
･･･
ブラックデー。
実は韓国では｢ブラックデーに黒いモノを飲食している＝フリー宣言｣として、それをきっかけに付き合い出すカップルもいるのだという。
そう言えば、もはや明緑魔界である幸川に根ざしたスーパーやコンビニはリビングマート以外でも数年前からブラックデー企画と称してチャジャンミョンを売っていた気がする。
最近では、魔物娘がこぞってブラックコーヒーを飲むんだとか。
パートナーを見つけるチャンスが増えると言うことで、もしかしたらここではブラックデーが定着するのかもしれない----。
16/04/14 19:01更新 / ぜろトラ！