読切小説
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空色気分
枯れ草に寝転び冷たい風に吹かれながら俺は空を見ていた。

青空に雲が流れていた。

その中でも小さい雲が流されている途中に溶けるように消えていった。

そういえば、昔は雲を見たら「何の形に似てるかな」とか考えたな。

今じゃそんなこと考える余裕もなくなっていたのかな?

大きく息を吸って、そのまま少し息を止めて、吐きだした。

冷たい空気が俺を刺激した、いいリフレッシュになったかもしれない。

その時バサッという音ともに俺の横に一人寝転んできた。

「全く、結構探したよ。勝手に居なくなるんだから、行き先ぐらい彼女であるボクに教えておいてよ」

「いや、関係なくね?彼女であることと行き先を教えることはさ」

「関係あるの!ボクが心配するんだから」

そういいながら彼女は子供っぽく頬を膨らませて怒った、昔から変わらない怒り方だった。

「でも、昔はよくキミと雲を眺めてどんな形かって考えてたよね。懐かしいなぁ」

彼女は先程、俺が考えていたことと同じ事を言った。

「あれはシュークリームで、あれがケーキ、それであれがドーナツだね」

彼女は指で雲を指しながら言った、いや彼女はハーピーだから正確には爪といった方が正しいのかもしれない。

「お前は変わらないな、思い浮かぶのは食い物、しかも甘いものばっかりだ。全く精神面ではあの頃から成長してないな」

彼女は変わらない、あの頃の発想が今も同じように出てきた、でも俺は雲を見てもあの頃とは違って何も思いつかない……

「ボクだって変わったよ!あの頃とは違って背も高くなったし、それにキミを想う気持ちだって」

「背は伸びたのに胸のサイズは変わらんけどな」

「それはボクがハーピーだから仕方無いの!ボクだってホルスタウロスに生まれてれば憧れの爆乳だったよ」

いつもと変わらないやりとり、そして俺はやっと気付いた俺だってあの頃からちっとも変わってない。自分で変わった様に思い込んでいただけなんだと、ようやく気付けた。

「ふっふーん、その様子だとなんかスッキリしたようだね。あれだね、貧乳の魅力って奴に気付いたんだろ?そうでしょ?そうに違いない」

「残念ながら違うな、俺は寒い思ったら雪がふってきた事に気付いただけだ」

「何だと!?これは明日積もってたら近所のチビたちと雪合戦しなくては!もちろんキミも強制参加だ、覚悟しておくが良い」

「ほんとにお前は変わらないな、頭の中あの頃のままなんじゃねえの?」

新年にはこのくだらなくて楽しい毎日が限りなく続くようにとでも祈ることにしますかね。
14/09/17 08:44更新 / アンノウン

■作者メッセージ
うん、何の意味も無いSSでごめんなさい

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