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勇者アレックスと不思議なダンジョン
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ゲームタイトル: 《勇者アレックスと不思議なダンジョン》

概要:《勇者アレックスと不思議なダンジョン》はプレイヤーが主人公であるアレクサンダー勇者となり、【大いなる智】を手に入れるという目的を果たすために、道中の村の人々の病気を治しつつ、入るたびに変化するダンジョンを探索する冒険が描かれたローグライクゲーム。

ゲームジャンル: ローグライクゲーム

主人公
名前: アレクサンダー(通称アレックス)
職業: 勇者
特徴: 勇敢で知識に富んだ冒険者


ストーリー:アレックスは地方を放蕩しながら【大いなる智】を手に入れようとしている探求者。彼は旅の途中、村の人々が疲労感や奇妙な行動をとる謎の病に侵されていることを知る。彼らを助けるには、大いなる智を司る賢者が作る、どんな病もたちどころに癒やす【霊薬】を手に入れる必要があるとのことであった。村の人を救うため、そして【大いなる智】を手に入れるため、彼は入るたびに形を変えるという不思議な迷宮に挑むのであった。

村1: 住民たちが謎の病で疲労感を訴えている。アレックスはこの村を拠点として装備を整えたり強化したり体力を回復してダンジョンに挑む。
村2: 住民たちが謎の病でおかしな行動をとっている(具体的には、魔物娘たちが恋人たちと、なにもかも放棄してセックスしまくっている)。村2で番がいない魔物娘たちに襲われないようにするためには、直前のボスから手に入るお守りを装備する必要がある。

村2にいる魔物娘の店員さん
アイテム屋:種族ラミア
名前: レイラ
特徴: レイラは明るく親しみやすい性格。客に親身になり、新しいアイテムの話題や使い道を教えてくれる。けれども嫉妬深いところもあり、彼女は美しさと知識を兼ね備えたラミアで、アイテム屋を経営していることに誇りを持っている。

鍛冶屋:種族サイクロプス
名前:サリア
特徴: サリアは力強くて真面目なサイクロプス。物静かで怒っているように見えるが、口下手なだけである。鍛冶の腕前は抜群で、どんな武器や防具も彼女の手にかかれば一段と強力になる。見た目も男心をくすぐるとのことで彼女の店は冒険者たちの溜まり場となっている。

宿屋:種族サキュバス
名前: セレナ
特徴: セレナは温かみのあるサキュバス。体つきはどちらかというと肉感的で抱きまくらにすると気持ちよさそうとか言われている。サキュバスと言うのは今のナイトメアのような、エッチな夢を見せるのが本来のサキュバスだというプライドを持っており、心地よく安らぎと癒しの眠りを提供できる宿屋を目指している。

倉庫屋:種族ミミック
名前: アニータ
特徴: アニータはちょっと人を食ったような態度をする、面白おかしいミミック。ミミックの宝箱が異世界に繋がっておりなんでもしまうことができる性能を利用して、冒険者のアイテムの倉庫屋をしている。四次元の箱のため、彼女の箱が置かれているところならどこでもアイテムを取り出すことができる。

条件が整っていれば、彼女たちと恋人になってエッチすることも可能だが、ゲーム的には一応バッドエンド。


ダンジョンについて
ダンジョン1: 何者かが掘り抜いた洞窟が基本。ときどき、開けた草原などに出ることがある。
ダンジョン2: ダンジョン1と同じように洞窟が基本だがときどき、遺跡のような廃墟に出ることがある。
ダンジョン3: 魔法の力で変わり果てた異次元の迷路。非現実的な謎とトリッキーな仕掛けがプレイヤーを待ち受ける。

ボスについて
ボス1:ダンジョン1と2の間を守っている。種族は未定
ボス2:ダンジョン2と3の間を守っている。種族はクリーピングコイン。彼女を撃退するとお守りが手に入る。
ラスボス:ダンジョン3の最奥で待っている。種族は太歳。彼女の存在自体が周囲の行動をおかしく淫らにさせる。それでいながら【大いなる智】を司る存在である。

ラスボス:種族太歳
名前:メイリン
特徴:メイリンは一見なにも考えていないように見えるが、大いなる智を宿しているためすべてに通じ、あらゆることを同時に考える極めて知能が高い太歳。彼女の無数の目に見つめられると、男性は正気を失い、彼女を相手に淫らな行為を行ってしまう。しかしそれも彼女の大いなる智から導き出された計算の範囲内であり、彼女は自らに行われるそんな奇行を抵抗することなく受け入れ、それどころか自らの身体を使い男性の快楽と射精を促そうとし、そして結ばれる。勇者アレックスが求めている【霊薬】は彼女の身体を構成する粘液が原料となる。


ゲームの特徴:ラスボスの太歳に会うのが本来のルート。一応、村2の魔物娘やボスと結ばれることもできるが、それはゲーム的にはバッドエンド。
アイテムの収集や街の住民との対話がストーリーに影響
ゲームエクスペリエンス:《勇者アレックスと不思議なダンジョン》はプレイヤーにローグライクゲームならではの戦略的な冒険、感動的なストーリー、そして魔物娘ならではの(特に太歳の)セクシーさをプレイヤーに提供することが一番のコンセプトとなる。
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「というゲームを考えました! 先輩!」
「ほうほう、これは興味深いね。君はこれを一気に書き上げたのかい?」
 愛の宮高校の部室で。一気に書き上げたゲームの企画書のようなものを、僕は部活の先輩、千歳美玲先輩に見せていた。優雅に脚を組みながら先輩は僕の稚拙な企画書を見てくれてにこにこしながら、すごいねと言ってくれた。絹のように美しいプラチナブロンドの髪をポニーテールが、先輩が首を傾げるとふわりと揺れた。
「キャラクターデザインはラスボスの太歳だけを描いたのかな? よく書けているね。スライム族っぽい透け具合といい、柔らかそうなおっぱいといい、そして目玉がたくさんある不気味さといい、本当によく描けているよ」
「……!」
 きれいな先輩が「おっぱい」なんてちょっとエッチな言い方をしたことに僕の胸がときめく。そんな先輩の胸も大きい。制服のブラウスどころか、その上に着ているブレザーもパツパツに張っている。制服のスカートもちょっと短めで、そのスカートからすらりとしたきれいな脚が伸びている。
 他のキャラは、主人公すらまだ描いていないんだね、そんなに今回のボスの太歳が気に入ったかな? と先輩は笑う。
「太歳の特徴も捉えられているね。太歳の周囲の魔物娘たちもエッチな気分にして、リミットが外れたプレイをしちゃう……太歳の存在を最初は伏せて不気味にしつつゲームに落とし込むのは本当にお見事だよ」
 手放しに褒められて僕は有頂天だった。
「ところで、ローグライクゲームということは、ダンジョンの中にはモンスターもいるということになるよね? それはどうするんだい? ゲームのコンセプトが魔物娘ということはあんまり、魔物娘たちを傷つけたくないし、モンスターを出すというのも違うだろう?」
「そうなんですよ! そのあたりをぜひ先輩に相談したいと思っていましてね!」
「そうだね……ボスはともかく、雑魚敵は太歳が魔力の塊で動くようにした人形っていうのはどうだろう? うーん、あるいはいっそゲームなんだから、開き直って普通にゲームのようにモンスターを出しても良いかな」
 真剣に考えてくれている先輩から僕は目が離せない。その先輩がにこりと笑う。
「それにしてもね、君。これは成人向けゲームだろう。これを今の年齢の君が作ると言うのはあまりいただけないな? しかもそれをうら若き乙女の私に見せるというのもどうなのかな?」
 思わず僕はウッと言葉に詰まる。そうだ、ゲームのコンセプトを思いついてそのままのテンションで書いてしまい、出来上がったものを矢も盾もたまらずに先輩に見せたいと思ったので、そのあたりの配慮がかけてしまっていた。
「しかもねぇ……メモも一緒に入っているよ。ラスボスの太歳とどんなエッチがしたいか。太歳に見られながらオナニーとか、なんなら太歳と一緒にオナニーとか、太歳のスライムボディにおちんちんを入れてみたいとか、なんなら首だけ残して他は飲み込まれて全身をにゅるにゅるしたいとか、太歳を精液で真っ白にしてみたいとか……」
 う、うわあああああ……なんでそんなメモを先輩に見せてしまっているんだ……終わった……
「そもそもだ、君。君は何部の人間なのかな? 君はコンピューター研究部とかゲーム部とかじゃなくて、生物部だろう」
 そう言えばそうだ。趣味でゲームのシナリオを書いてみようと思ったりイラストを描いてみようとおもっていたのだけれども、そんな部活はなかったので、入学したときは別の先輩がいた生物部に入ったのであった。そんな先輩も卒業したので、生物部は僕一人だ。
 ……ん?
「そんな君は昨日はあんまり乗り気じゃなかったけど、部活存続のレポートのためにフィールドワークに赴いたんだったよな? そして見慣れない洞窟に入っていったんだよな?」
 そうだ、先輩の言う通り僕は、フィールドワークに行ったら、いつも行く公園に通ったことのない道があったのだ。草だらけで整備もされず山奥に続いており、気が向いてそちらの方に行ってみると、見たことのないトンネルがあったので入ったのであった。
 入ってみると中は暖かく、湿度が高く、濃いパイナップルのような甘い香りが立ち込めていた。そして僕が見たのは……
「すごいね。私の魔力を受けて欲望のタガが外れてやったことが、リャナンシーもびっくりの創作欲だね。でもそれで書かれた内容が太歳にしたいことだなんて……うれしいよ」
 先輩のもともと色白な肌がさらに透けていく。ブラウスも汗まみれになったかのようにしっとりと肌に張り付く。
 ふと気づくと、教室の外では無数の嬌声が響いていた。ちらりと教室の外を見てみると……ヴァンパイアの月岡さんが、彼氏の野球部の工藤に抱きついてベロチューしながら駅弁体勢でセックスしている。あっちではホーネットの本田さんが彼氏のサッカー部の村木を押し倒して人目も憚らずセックスしている。そっちではマンティコアの佐志原さんが用足のような姿勢で、彼氏の丸山のペニスをしゃぶりながら、自分の尻尾を股間にこすりつけてオナニーをしている。
 時計を見ると時刻は朝9時。それなのに外では阿鼻叫喚な、淫ら地獄が広がっている。こんな事態を引き起こしているのは……
「さあ、茶番は終わりだ。せっかくだからそのメモに書いたプレイを全部、私相手にやってみないか?」
 存在しないはずの僕の先輩を演じていた千歳美玲の身体から目玉が浮かび……興味津々と言った感じで僕を見ていた。
「いっしょにそのいきぜんしだいじょうきみをこのおなにーりたったおちんちんんをぬるぬるのぶきみをたくさんたくさんのめでみせあいっこををこのからだきもちよくしてみたときからのなかにいれてもいいんだよにしてあげるあげるしようだいすきだよ」
24/01/31 22:11更新 / 三鯖アキラ(旧:沈黙の天使)

■作者メッセージ
「全て辻褄が合うってわけだね……? 何故魔物娘図鑑次元で突然不思議のダンジョンなど出来たのか→大歳ちゃんの住みかに繋がった穴。何故そのような辺鄙なダンジョンに複数種類の魔物娘が集まるのか→大歳ちゃんの予知にあやかって自分の伴侶が欲しいから」
という素敵なネタをXのフォロワーが語っておりまして、そこからヒントを得て書いてみました、太歳ちゃんのSSのような何か! いや、こんな同人ゲーが出たら買うわ、誰か作ってください、お願いします。(そしてネタを提供してくださいましたハイメガアイゼンちゃんさんに感謝)

それから最後の美玲ちゃんのセリフは次の4つのセリフをごちゃまぜに言わせていることを付け加えておきます。彼女の理解しにくい言葉を表そうとして頑張ってひねり出したアイディアでした。
「一緒にオナニーの見せあいっこをしよう」
「そのいきりたったおちんちんをこの身体の中に入れてもいいんだよ」
「全身をぬるぬるにしてあげる」
「大丈夫、君をたくさん気持ちよくしてあげる」
「君をこのたくさんの眼で見た時から大好きだよ」




追記:風来のシレンは最新作はやっていませんが……ゲイザーはまじで勘弁してくれ……(泣)

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