読切小説
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違法ペット
教団の勢力範囲は広い。
大小様々な国に影響力を持っている。
教団が魔物相手に兵を動かすとき、その国に協力を求めるなんて良くあることだ。
教団の兵士は世間一般から見れば常識人で善人だらけ。
まあ、教団兵が罪を働くなんて“よろしくない”からその辺もきっちり思想教育してるんだろう。

だが、協力する国の兵士は違う。
仕事が仕事だけに乱暴者も多く、犯罪者すれすれの奴だっている。
自分の同僚には、この職を失ったら次の日にでも賊になるだろうな……と思うほどの奴もいるのだ。
当然そんな中で働いている自分も、教団から見ればあまり“よろしくない”部類。
もっとも、今となっては“あまり”では済まないぐらいなのだが……。


自分は朝夕の二回、エサの用意をする。
メニューは安物のパンに安物の肉、安物の青物。それとコップ一杯のミルク。
安物ばかりだけど自分が食べるわけじゃないからこれでいい。
もちろん兵士は体が資本だから、自分が食べるものはある程度の質を確保している。
ペットに良い物なんて食わせられるかというのが徹底的なコスト削減の理由。

用意した食事をトレーにのせてランプを持ってくる。
カギを外し、床のくぼみに手をかけて……よっと。
剥がれた床板の先にあるのは短い階段。
この家には地下室があるのだ。

トントントンと階段を降りて、粗末なベッドで寝ている女に声をかけてやる。
おい、エサの時間だぞ。

「ふぁぁ……お帰りなさいませ。もう夕方ですの?」
目をこすりながら体を起こす女。
その身には一枚の布も纏わず、喉元には紋様が描かれた首輪がはまっている。
人間の女を裸で真っ暗の地下に閉じ込めておけば、体を壊すか精神を病むかしてすぐダメになってしまうだろう。
だが、こいつは違う。

頭に大きな二本角。
黒い羽毛に包まれた一対の翼。
ハート形の先端をもつ長い尾。
この女はサキュバス、それも堕落神という邪神を信仰するダークプリーストと呼ばれる種の魔物だ。


なぜこんな魔物を飼っているかというと……単純に捕獲したからだ。
以前教団が魔物の集落を掃討したことがあり、自分と仲間はそれに協力させられた。
幸いな事にたいした抵抗もなく制圧することができ、驚くべきことに敵味方ともに死者・重傷者ゼロ。
魔物の捕虜が大量に得られたのだ。
そして捕虜にした魔物は後々処刑するのが決まりなのだが、大量の魔物を前に不良仲間がとんでもないことを言いだした。

「こいつら、こっそり飼っちまわね?」
おいバカやめろ、なに考えてんだ……と自分を含め一部の仲間は反対した。
「だってこいつらよく見りゃ美人じゃん? ペットや奴隷にするなら持ち帰ってもいいんじゃね?」
ペットにできるなら自分もそうするけど、魔物が大人しく飼われるかよ。
「オレだってそのまま飼おうだなんて思わねえよ。だが秘密兵器があってな……」
そう言って取り出したのは、複雑な紋様が描かれた首輪。
「以前ジパングから来たっていう行商人の女から買ったんだ。
 魔物の力を封印して並の女程度に弱体化させるんだとよ」
それ本当か? かなり怪しいんだが……。
「だから試すんじゃねえか。ここにはこんなに魔物がいるんだからよ」
そいつは近くにいたゴブリンに首輪をはめて縄を解いた。
「オレとちょっと腕相撲しないか? おまえが勝ったら逃がしてやる」
ゴブリンはその体に見合わない腕力を持つ魔物だ。
腕相撲の世界王者ならともかく、一兵士が力比べをしてもまず勝てない。
「じゃ、行くぞー。3,2,1―――GO!」
結果は不良仲間の圧勝。ロクに抗いもせずゴブリンの手は机に倒れた。
そして負けたゴブリンに縄をつけ直し、ほらな? とでも言いたげに笑う。

「なあ、その行商人いつどこに来るんだ?」
さっそく興味を持った奴が声をかける。
「次の休日には市に来るだろうよ。それで場所はだな―――」
自分も含めその場にいた兵士全員が言葉に耳を傾けた。

そんなこんなで、自分も首輪を購入し捕虜の魔物をこっそり家に連れてきたのだ。
この国では非常時に備えて、一軒屋には石造りの地下室を用意するのが当たり前。
人に知られず飼うには実に都合が良い。

魔物の方も首輪に力を封印されて諦めたのか、特に反抗せず暴れたりはしなかった。
愛玩用に連れてきたんだから、下手に折檻するような事にならなくて良かったが。

ただ、不思議に思うのがこの女の態度。
嫌がる女を凌辱するのは結構面倒(知人談)だから良いのだが、それでも従順すぎる。
乱暴にすると文句を言うこともあるが、抵抗はしないのだ。
本人は快楽を楽しんでいるようだし、こっちも気持ち良くさせようとする。

では完全にペットになったのかというと、それも違う感じ。
飼い主様の顔色を窺い怯え、媚びるような色が全く見えないのだ。
一体こいつは何を考えているのやら。

まあとにかく、今はエサの時間だ。
さっさと食え。そしたらおまえを使ってやる。
「今日はずいぶん機嫌が悪いですわね。何かありましたの?」
仕事で面倒事を押し付けられたんだよ。
バカ隊長がデートだとか言って、書類仕事放って帰りやがったんだ。
ぼっちの奴への自慢か? 嫌がらせなのか? まったく。
「それでですか。でも、貴方にはわたくしがいますわよ?」
おまえはペットだ。それも町へ連れていけない、な。
「それは残念ですわね。わたくしは見せびらかされても構わないのですけれど」
魔物を飼ってることがばれたら重罪だっての。それに合法でも裸の女に鎖をつけて町中を歩く気はない。
つーか、おまえはそれでいいのか。
「ペットが裸なのは当然でしょう? 服を着た犬など見たことありませんし」
やはり魔物の思考は人間と異質すぎるな。相互理解など不可能だ。

もしゃもしゃと食事を終え口を濯いだ女。
すでに裸を見ていきり立っていた自分はベッドを指差し命令する。
そこに寝ろ、足を開け。
魔物は素直に寝転がり、股を開いて誘う。
その穴からはとろとろと体液が零れ落ちている。

……自分が言うのもなんだが、本当にスケベだよなおまえ。
「わたくしがスケベですと問題でしょうか?
 お望みとあらば強姦される乙女のように抗ってさしあげても構いませんが……」
いまさらそんな演技はいらん。それに暴れる相手を無理矢理犯すのは面倒だ。
「強姦の経験がありますの? 顔に似合わず鬼畜な方でしたのね」
ねーよ。少なくとも人間相手に性犯罪を働いた憶えはない。
「わたくしを何度も犯したくせに、善人面しますのね。
 貴方の倫理観がとても気になりますわ」
魔物相手なら何をやっても罪にならないんだよ。そもそもおまえも楽しんでたじゃないか。

いい加減会話するのもウザくなってきたのでさっさと本番してストレス解消しよう。
服を脱いで適当に丸め、部屋の隅へ転がしておく。

「そんな扱いだと痛むのが早くなりますわよ?」
おまえの服じゃないんだから関係ないだろ。
じゃあ、入れるからな。
「はい、どうぞ。ん……今日もご立派ですこと……」

自分は前戯などせずにすぐ挿入する。
普通の女だったら、濡れてないだの痛いだのと言うだろうが、
こいつは濡れていないことが無いので全く問題ない。

それにしてもなんて締まりのいい穴だ。
今まで一番高かった娼婦でもここまで良くはなかったぞ。
「わたくしと、比べたらっ…娼婦の方々が可哀想ですわ……っ!」
確かにな。自分が買える範囲ではこいつに勝てる奴なんていないだろう。
そう思いながら胸に手を伸ばす。

こいつの胸は大きい。
しかもただ大きいだけではなく、バランスがとれていて美しいのだ。
無理に大きく育てようとして形を崩した人工物とは月とすっぽん。
なに食ったらこんなに育つんだ?
「普通の、食事でしたわよっ…。10代前半から、急に大きくなって……あっ!」
指を立てて食い込ませ、胸がひしゃげるほどに強く握る。
昔娼婦に試したときは怒られたが、こいつはただ喜ぶだけだ。

胸を揉みしだきながら、抽挿を続ける。
こいつとセックスするようになって以来、自分はやたら射精が早くなった。
早漏になったのかと一時心配にもなったが、たいていこの女も一緒に達するので、
一回のサイクルが速くなっただけと前向きに考えることにした。

自分の下で快楽に喘ぐ女。
淡いランプの光に照らされて白い肌がよく映える。
こうしている最中ほど、魔物を飼って良かったと思うことはない。
……ああ、もう出そうだ。
「もっ、もう出しますの…!? どうぞイってくださいませっ…!  
 貴方の精液を、わたくしのまんこにっ……!」
躊躇もなく中に出せという女。もちろん自分も遠慮なんてしない。
「んぃっ…! 出てます…わっ! まんこに貴方の精液っ……!」
膣内射精を許可しない娼婦は多いし、許す奴も料金は高い。
その点こいつは出し放題だ。しかも喜んで射精を受ける。
こんなヤツがいれば女を買う気など全く起きない。
おかげで娯楽費がけっこう削減された。

射精が終わった後は、魔物を抱き枕にするのがお決まり。
温かくて柔らかく、肌触りも良いという、最高の素材で出来ている抱き枕だ。
「はぁっ……気は、晴れましたか? まだ納まらないというのなら、わたくしの体で存分に晴らしてくださいな」 
出したならさっさと離れろという態度を取る女が多い中、こいつだけはもっと欲しいとねだって来る。
別に頼みを聞くつもりはないが、自分も一回では納まらないので抜かずに二回目だ。


そんな風に過ごしていたある日。
出勤してみたら仲間の様子がおかしい。やたらため息をつくのだ。
それなんで捕まえて話を聞いてみると。

今日は朝からため息ばっかりついてるな。何かあったのか?
訊いてみるとそいつは潜めた声で教えてくれた。
「……飼ってる魔物が妊娠した」
えっ! 魔物って人間の精液で孕むのか!?
「オレもデキないと思って好き放題してたんだけどな。…今朝妊娠したって言われた」
……嘘をついてる可能性は。
「ゼロじゃないだろうが、嘘をついても何の得にもならないって言われた。たぶん…本当だろうな」

目眩がして床にしゃがみ込んだ。そして額を押さえる。
マジかよ。人間と魔物で子供ができるだなんて……。

自分は魔物の異質さを認識していたが、理解はできていなかったようだ。
普通に考えれば、監禁して犯してくる相手の子供なんて欲しいと思わないだろう?
少なくとも自分が女だったら絶対嫌だ。
だっていうのにあの女は避妊どころか、積極的に膣内射精を受けて楽しんでいた。
だから自分は“人間の常識”に当てはめて、人間の精液では妊娠しないんだろうと思っていたのだ。
こうなったらもう、孕んでないことを祈るしかない……。

その日の仕事はほとんど手につかなかった。
早く家に帰って事実を確かめたいとの思いで頭がいっぱいだったのだ。

そして勤務終了と同時に家までの道を走って帰る。
毎日鍛えているはずなのに、自分の足はなんでこんなに遅いんだ。

汗をかき、息を切らして到着した自宅の扉を破るように開ける。
荷物は放り捨て、床板を開けて地下室へ降りる。
ランプはないが、入口から差し込む光で不自由なく見えた。

「どうしましたの貴方? そんなに血相変えて」
女の調子はいつもと変わらない。その落ち着いた姿に少しイラつく。
質問がある。答えろ。
「質問ですか? わたくしに答えられることなら良いのですが……」
人間と魔物の間に子供はできるのか?
「デキますわよ? すでにわたくしの中にも一人いますし」
そう言って腹を撫でる女。

ぐらり、と床が傾く。
平衡感覚を失って床に尻もちをついた。

なんで子供ができるって言わなかったんだ。
「セックスすればデキるのは当然でしょう? 説明するまでもない事と思ったのですけれど」
自分は人間と魔物で子供ができるとは知らなかったぞ。
「それは貴方の不勉強というか……知識不足ですわね」
この女の中では言うまでもない“常識”らしい。
「逆にわたくしの方から質問させていただきますが、子供がデキたら問題なのでしょうか?」
できたら問題かって? 大問題に決まって……。

その時、自分の頭の中に一つの考えが浮かんだ。

……ちょっと教えろ、人間と魔物の雑種はどういう風になるんだ?
「残念ですけど、人間と魔物の雑種は産まれませんの。
 父親が人間でも、魔物の子供は魔物になってしまって……」
つまり、魔物から人間が産まれることはないんだな?
「その通りですわ。産まれるのは全て、わたくしのような魔物の女となります」

………助かった。
子供ができたと知ったときは世界が壊れるかと思ったが、ギリギリ救われた。
もしこいつが人間を産むなら大問題だ。
魔物なんぞに預けて仕事に出るわけにはいかないし、子供の母親は誰なんだという話になってしまう。

だが産まれるのは魔物……母親と同じダークプリーストだという。
同じ魔物なら地下室に放り込んでおけばいいし、育てるのもこいつにやらせればいい。
自分は首輪をもう一つ買ってきて、子供にはめるだけでいいのだ。

ああ、よかったよかった。
この方法は魔物飼ってる奴全員に伝えよう。

「急に上機嫌になりましたわね。問題は解決しましたの?」
ああそうだとも。問題なんて何もない!
窮地を脱したことで自分はハイになってしまったようだ。

ハイになったついでに、このままヤルことにする。
自分は汗で肌に張り付いた服を脱ぐ。
地下室のひんやりした空気が心地良い。

「食事前にするだなんて珍しいですわね。わたくしは構いませんけど……」
別に良いだろ。ほら立て。
女を立ち上がらせ、壁に背中を押し付ける。
そして挿入…してもいいのだが、少し腹を触ってみた。

いつもと同じなめらかな肌。引き締まった筋肉の上に薄く乗っている柔らかな脂肪。
撫でたりつついたりしても、以前との違いなんて全然感じ取れない。
よく妊娠したなんて分かったな。

「妊娠も分からないようでは、サキュバスなんて務まりませんのよ?」
そういうものなのか。人間である上に男の自分には理解できん領域だな。
じゃあ、片足上げろ。入れてやるから。
「わかりましたわ。ささ、入れてくださいませ…」
女が左足を上げ、自分がそれを掴み支える。
大きく開かれた股の間にある穴に自分のモノを入れる。

「んっ…いかがです、妊娠まんこのお味は…」
そう言われても目立った変化は感じない。いつも通りの気持ち良さだ。
だが妊婦相手に意味の無い繁殖行為を行うと考えると、こう背徳的なナニカが……。
「意味はありますわよ」
え? 妊娠中にセックスして意味あるのか?
まさかウサギみたく多重妊娠するなんてことあるまいな。
「妊娠中の胎児は男性の精液を注がれると丈夫になりますの。
 ですから、元気な子を産むために貴方の精をくださいな」
丈夫な子供って、魔物が丈夫になるのはちょっと……。
「それ以外にも、より美しくなりますわ。貴方も娘は美しい方がよろしいでしょう?」
へえ、男の精液で魔物は美しくなるのか。

これは貴重な情報だ。
二匹目のペットにするにしろ、誰かに譲るにしろ、美しいに越したことはない。

いいだろう、たっぷり注いでやる。ちゃんと綺麗な子を産めよ。
そう言って深く腰を押し付ける。
すると固く閉じられた壁に先端が当たった。
「あっ……。貴方のちんぽ、子宮口に当たってますわよ……っ」
そんなことは分かっている。ほら開けろ、直に精液をかけてやる。
子宮に入れようと、ガツガツと先端をぶつける自分。
「ひ……あ…あ…、開くなんて、できませんわよっ……。
 力づくで…押し込んで、くださいなっ……!」
快楽に声を震わせる魔物。突っつくだけでこれなら貫通するとどうなるのか。
さらなる痴態を期待して子宮の中へ押し込む。
「おぐっ……! はっ、入ってます、わ…。ついに…子宮の中まで、犯され……てっ…!」
貫通した途端、ぎゅっと両腕でしがみ付いてくる女。
よっぽど良いのか、体がブルブル震えている。

しかしそれはこちらも同じこと。
子宮の中はとても熱い液体で満たされていた。
その液体はさらさらしているくせに、先端を嬲るように流動し快楽を与えてくるのだ。
あまりの快感に自分も体が固まってしまう。

しばらくの間、繋がったまま止まっていたが、向こうの方が先に立ち直る。

「あ…動き……ませんの? 胎児ごと、犯していただきたいのに……」
……しばらく待て。こっちも辛いんだ。
「分かりましたわ…………んふふ…っ」
動けない自分に対して魔物は微笑みかける。
何なんだ、その笑みは。バカにしてるのか?
「そんなことありませんわ。ただ、今までの事を思い返したら笑いが溢れてしまいましたの。
 実はこれでもわたくし、昔はそれなりの家の娘でしたのよ」
おまえは元人間だったのか。
「ええ、魔物に襲われてこの姿になりましたの。
 それで家を追い出されて行き着いた先が、貴方がたの襲撃した集落でした」
そして自分たちが捕虜にして今に至る…と。どこに笑う要素があるんだよ。
「人間の娘が魔物に変えられて地下室に監禁。連日犯されたあげくに妊娠するだなんて、
 とんでもない転落人生ですわよね。おかしくて笑ってしまいません?」
別に笑えねーよ。つーか、何が言いたいんだおまえ。
元人間だから少しは扱いを良くしろってのか?
「いいえ、ただおかしく感じて笑ってしまったというだけの話ですわ。
 そして今から子供ごと子宮を貴方に犯されて、精液で汚される……。
 わたくし、一体どこまで堕ちるのでしょうね? うふふ……」

人間の女だったら首を吊ってもおかしくないほど悲惨な人生だな。
しかしこいつは魔物。自分は魔物に同情なんてしない。
さらに蹴り落としてやるぐらいのことはするが。

おまえの子供の事だがな。
「はい、わたくしの子がいかがいたしましたか?」
産んだら犯すか譲るかするぞ。
「あら、やはり鬼畜な方でしたのね。でも貴方の子供でもありますのよ?」
関係無い。人間の倫理を適用するのは人間だけだ。
おまえと違って従順なペットに躾けるか、仲間のペットと交換するか。
ある程度大きくなるまでは育てさせてやるが、覚悟はしておけよ。
「あらあら、わたくしこれから先、もっとひどい目に遭うのですね。
 目の前で娘を犯されるか、引き離されて連れて行かれるかだなんて」
そう言いながらも女は笑顔のまま。
……なんか気にくわないので、その顔を歪めさせてやりたい。

ひどい目なら今すぐにでも遭わせてやれるぞ。
「そうですか? 一体どのような目でしょうか」
たとえば腹をぶん殴って流産させ
「―――それは、ちょっと許容できませんわね」

鳥肌が立った。
セックスの熱が急激に冷えて行く。
身動きできなかったほどの快感が感じ取れない。

女は相変わらず気にくわない笑顔のままだ。
なのに恐ろしいほどの圧力を感じる。

人間の本能がガンガン警鐘を鳴らしている。
目の前の女は魔物だぞ、早く逃げろ―――。


「あ……萎んでしまいましたわね」
女の抜けた声でハッと意識が戻る。
あれほど昂ぶっていた自分のモノはすっかり小さくなって穴から抜けていた。
女も足を地につけ、今の自分たちは立ったまま抱き合っている状態。

……なにしたんだよ今の。
「何と言われましても、堕胎はどうか勘弁願いたいと懇願した次第ですが」
お願いって、素であんなプレッシャーをかけた頼みができるものか。
まるで恐怖の魔法をかけられたようだったぞ
「魔法などかけた憶えはありませんわ。そもそも今のわたくしにそんなことができるとお思いで?」
そう言って首輪をつまむ女。

そうだった。この首輪がある限り、こいつは人間の女同然だったんだ。
仮に本気で怒って暴れたとしても、鍛えている自分なら容易く押さえこめる。

「ええ、この首輪が効力を発揮している限りわたくしは貴方に手も足も出ませんわ。
 …………発揮していれば」
なんだ最後のセリフ!
「ただ事実を述べただけですわよ。首輪が本当に効果があればわたくしは無力です、と」
効果あるだろ? 無力化してるんだろ!?
「当然ですわ。魔物ともあろう者が力を封印されたふりをして、
 セックス三昧のダラダラ生活を過ごす……などという事があるはずありませんもの」

……今日のセックスは中止しよう。頭が痛くなったから自分は寝る。
そう言って身を離そうとしたが、女が手を掴む。

「ちょっとお待ちくださいなっ! あそこまでいっておいて中断ですのっ!?」
中断だ中断。偏頭痛がするからもうベッドで寝たいんだ。
「でしたら、わたくしのベッドに寝てくださいませ。
 貴方は寝転がっているだけでかまいませんからっ……!」
よっぽど惜しいのか自分を引き止める魔物。
もう手を振り払う気力もなかったので、ゴロンとベッドに寝転がった。

「ご苦労様でした、後はわたくしがいたしますわ」
頭が痛くても性欲は湧くものらしい。
さっきの笑顔にビビって萎えていたくせに、もう元気になっている。
「先ほどの続きと参りましょう。さっき開いたから今度は簡単なはず……」
女はもう一度子宮にハメようと、穴の奥深くまで咥えこむ。
「で、では入れますわね……。ん……ぐっ…!」
カポッと口を閉じられるような感覚を得て、先端が再び熱い液体の中に潜り込んだ。
二度目なので初回ほどの衝撃はないが、浸かっているだけで気持ち良い液体だ。
「少し…緩くなりましたわね……。でも、悪くはないと思うのですが……いかが?」
十分気持ち良いよ。だからさっさと動け。
「はい。では貴方のちんぽ使わせていただきますわね」
そう言って腰を使い始める女。
ガポガポと肉厚の子宮口を出入りするたびに先端から快感の衝撃が走る。
確かに気持ち良いんだが……。

「あは……っ! 自分で自分を犯すというのも、いいですわね……っ!」
いまの自分はただ寝ているだけ。
こいつは張り型のように他人の男性器を使って、自分で子宮を犯しているのだ。
…自慰の道具にされてムカついたので、自分も少し動いてやる。
「あっ…! 動いて、くださいますの…?」
おまえを気持ち良くするためじゃねーよ。
「ん……っ。やっぱり…貴方に、犯される方が……っ!」
こいつ、過去を告白してから急に被虐的になりやがった。……いや、隠していただけか。
そんな事を思いながら、顔の前でフルフル揺れる胸を握りしめる。

妊娠したならここから母乳が出るよな?
毎食おまえにミルクを飲ませてやってるんだ、少しぐらいは返せ。
「そんな…まだ、出ませんのにっ…! あっ、搾られても……っ!」
出ないなんてことは自分も分かっている。ただ嬲りたいだけだ。

胸をいじりながら、腰をそっと動かす。
キリキリ締めつける偏頭痛とセックスの快感を同時に味わって、頭が変な感じだ。
だが、射精が近づくにつれて快感の比重が大きくなっていく。

「もっ…もうわたくし、イってしまいますっ…! 貴方も、出してくださいな……!
 精液で…わたくしと、胎児をっ、真っ白に…汚してくださいませっ……!」
キュゥッと子宮口が引き絞られる。男性器がチュウチュウと吸引される感覚。
自分は熱い液体の中に精液を吐き出す。
「あっ…胎児に、かかってますわ……っ! 全身にっ、浴びてっ……!」
真っ平らの腹の中にいる胎児はまだ肉片サイズ。
羊水の中を漂う白濁液が、その粘着力で全身にべったりと張り付いているだろう。
「ああ……羨ましいですわ…。精液風呂だなんて……」
虚脱している魔物が腹に触れながら呟く。
そして自分は射精の快感が抜けて頭痛がまた襲ってきていた。

…もう良いよな? 自分は帰るぞ。
そう言ってふらつきながら起き上り、ベッドから降りる。
「本当に大丈夫ですの? なんでしたらわたくしが看病を……」
余計悪化するから、おまえは地下から出てくるな。
自分は服を脇に抱えると裸のまま階段を上がる。
そして床板を戻しカギをかけると、体も拭わず自分のベッドに潜り込んだ。

経験からして偏頭痛というものは、一晩寝れば次の朝には治っている。
今回も例にもれず、スッキリした状態で目が覚めた。
昨日の夕食を抜いたから、ずいぶん腹が減っている。

いつものように食事を用意。
自分のはそこそこ、魔物には粗悪な食事を……。
そう考えたところで動きが止まってしまった。

妊娠したなら少しぐらいは良い物を食べさせるべきか?
正直、ペットに自分と同等の食事をさせるのはもったいないと思う。
しかし、粗悪な食事で産まれる子供も粗悪になったらアレだし…。
結局、迷ったあげくに自分と同じものをやってしまった。


出勤したら、昨日の仲間に話を通す。

おはよう。
「ああ、おはよう。はぁ……」
今日も溜息か。でも気にする必要はないぞ。
「あ? なんでだよ?」
イラッときたのか言葉が荒くなる仲間に自分の考えを伝える。
産まれるのは魔物だから、親と一緒に閉じ込めときゃいいぞ。
「それマジか!? うはー、助かったぁ……」 
安心して顔に生気が戻る仲間。
このことは他の奴らにも伝えとけよ。
「モチロンだってよ。ペットが増えるだけなら心配する必要なんてなかったな」
食費もそのぶん増えるけどな。


魔物の腹もずいぶん大きくなった頃。
自分はやたら性欲旺盛になっていた。
仕事が終わって帰宅すると、真っ先に地下室へ向かってしまうのだ。
腎虚を心配もしたが、体が衰弱する様子は全く見られなかった。
逆に精気が漲って健康なぐらい。
あとはまあ、魔物が妙に可愛く見えるようになってきたり?
ずっと飼っていたから少し愛着が湧いただけだと思うけど。

さて、明日は休日だし今日は一晩中……。
そう考えて床板を開けたら、女の様子がおかしい事に気付いた。
苦しそうに床にうずくまっているのだ。
すぐ階段を下りて傍に寄る。

おい、どうした!?
「あ……おかえりなさ―――うぅっ!」
言葉を切って呻く女。
変な物食わせた憶えはないんだが……。
「違いますわよ…! 産まれるんですの…っ!」
え、出産?
よく見るとうずくまった女の穴からはボタボタ液体が零れていた。

何か準備した方がいいのか?
「特に、何も……いりません、わ…!」
そう言いながら喘ぐ女。
……なんか声が妙に艶やかだぞ。
「だって…、気持ち良いんですもの……」
は? なんで出産が気持ち良いんだよ。
「とても…太い物が、まんこを通るのですわよ…?
 気持ち良くないはず…が……ありません、わ」
魔物の常識=人間の非常識。これをすっかり忘れていた。

えーと、つまりおまえは痛くも苦しくもないんだな?
「そうです…わっ……。快楽で、動けないだけですの……っ!」
心配して損した。こいつは一人でよがっていただけなのだ。

早く産め。こっちはおまえの穴を使いたいんだ。
「そう言われましても…出てこないとっ…!」
……確かにその通りだけど。
ただ突っ立って待つのも何なので、尻の方に回って出産を眺めてみる。

自分が散々使い込んでやった女性器。
その穴はかつて見たことがないほど広がり、奥から何かを押し出している。
「あ……御覧に、なっているのですか…? わたくしの、まんこの中…っ」
そうだとも。孕むほど犯してやったってのに、おまえの穴はずいぶん綺麗な色だな。
胎児の肌とそっくりだぞ。
「そんな奥まで、見られてますのね…わたくし……。う…、んっ……!」
ズズッと頭がせり出してくる。
「あ…ぁっ! 子宮……出ましたわ…!」
子宮口を抜け出すと進む速度が上がった。見る見るうちに出口へ近づいていく。
「ひっ……ひ…っ。まんこの中、進んで…るっ!」
おお、出てきた出てきた。小さいけど角の生えた頭、間違いなく魔物だ。
「も…もう、少し…お待ちください、なっ…!」
うーん、別に我慢できないわけでもないけど早くヤりたい。
だから手伝ってやろう。

抜けた赤ん坊の頭を掴んで……。
「え…? なに…を………ひぎっ!」
よいしょっ! と引っ張ってやると、たいした抵抗もなく体が抜けた。
そのままへその緒もズルズルと引き抜いて―――お?
綺麗に抜けるかと思ったら、肉の管がピンと張ってしまった。
なんだよいったい。抜けろ、ほら、抜けろっての……おわっ!
グイグイと力を込めたら、バリッと破れるような音がして真っ赤な袋が出てきた。
これはちょっとグロい……。

腹の中のグロさにしばらく引いてしまった自分。
女は子宮の中身を出したおかげで回復したのか、ノロノロと身を起こした。
そして目に涙を溜めてジーッと見てくる。
流石にやりすぎたか?

「もう……、今のはひどいですわよっ…!」
いや、ごめん。もうやんないから。
以前なら絶対しなかった謝罪をする自分。
出産という女性として神聖な行いを妨害されたんだから怒るのも当然……。

「もう少しでイクところでしたのに、赤ちゃん抜いてしまうだなんて…!
 不完全燃焼もいいところですのよっ…!」
いい加減学習しろよ自分。魔物を人間の尺度で測っちゃ駄目なんだって。

文句があるならまた孕ませてやる。次の時は邪魔しないから存分に楽しめ。
そう言って女の横に子供を寝かせる。
「むー…納得いきませんけど、過ぎたことは仕方ありませんわね……。
 でしたら、きちんと孕ませてくださいまし」
答える代わりに上体を起こしている女をそっと押し倒す。
腹に触れてみると弛んでおらず、もう妊娠前のように引き締まっていた。
…どういう体してるんだろうな、こいつ。
魔物の体に不思議を感じつつ、二人目の子作りに自分は入った。



支配者が変われば国も変わる。
歳くってた王様はついにお亡くなりになって、新しい王様が即位した。
前の王様は教団にべったりでご機嫌伺いばかりしていたが、
新しい王様はその辺を改め、分離主義を掲げているらしい。

その一環として魔物の利用が挙げられる。
簡単にいうと魔物を奴隷にして、強制労働させるということだ。
自国民相手なら無茶な事はさせられないが、魔物なら問題ない。
ついでにいうと魔物は頑丈なので、人間なら無茶なことをさせても全然平気だったりする。
国民を動員するより、よっぽど早く効率的に物事を進められるのだ。
教団は良い顔をしていないようが、人間より遥かに下の奴隷として扱っているので争うほどの事にはなっていない。

そして奴隷といえば、外せないのが性的奴隷の問題。
古今東西、美しい女奴隷は所有者の慰み物にされるのがお決まりだ。
そして新しい王様はその辺に関して寛容だった。
なんと、キッチリ管理するなら魔物をペットにすることが公に許可されたのだ。
今となっては市に奴隷商が魔物を売りに来たり、魔物を飼っている人間が知人に子供を譲ってやることもそう珍しくなくなった。
もっとも、魔物を一人で出歩かせれば監督責任を問われるし、危険な能力を封印をせずに人前に出そうものなら重犯罪。
結局、ペットの魔物は家の中でひっそりと飼うのが一番良いということだ。


自分の休日は朝から忙しい。何故かというと……。
「パパー。起きてよ、パパー」
幼いせいかやたら早起きの次女が朝早くから起こしに来るからだ。

ゆさゆさと揺さぶられて、目を開ける。
「おはよー、パパ!」
ああ、おはよう。でもパパは止めろって何度も言ってるだろ?
「えー、でもパパはパパでしょ?」
禁止言葉を連呼する次女。
頭をはたいてやっても良いんだが、幼い上に自分の血を引いてるせいかそれができない。
「パパ、あさのセックスしよー」
そう言うと返事も聞かずベッドに潜り込んでくる。
まあ、自分も朝立ちしてるからちょうど良いけど。

この家の娘は母親と同じく全員裸だ。
成長期の子供にいちいち服を買い与えてやるのは家計がバカにならないし、
家から外に出さないなら、そもそも肌を隠す必要が無い。
こいつらが身につけているのは首輪だけ。
そして休日はこういうことがあるから自分も裸で寝ている。

次女はまだ体が小さいので上に乗ることが多い。
自分に跨るとまだスジでしかない穴を広げ、大きな男性器を飲み込むのだ。
「いれちゃねうね。ん…っ。パパのおちんちん…きょうもおっきい……」
毛も生えていない次女の中はとてもきつい。
どう見てもサイズが合っていないモノを突っ込んでいるのだから当然だが。
しかし次女はキャッキャッと歓声をあげながらそれを楽しんでいる。

「あっ、そうだ。ねえパパ、あたしけさキタんだよ!」
キタ? もしかして生理か?
「そうだよ、だからおねえちゃんみたいにしてっ!」
こいつの姉……長女はとっくに自分のペットにして孕ませている。
日々膨れていく腹を見て羨ましがっていたから、自分もそうなれることが嬉しいんだろうな。

よーし、パパ孕ませちゃうぞー。なんて調子に乗って軽口叩いてみたり。
「ありがとー! あたしもハーレムつくるの、てつだうね!」
産まれる前は仲間と交換することも考えていた子供だが、実際に育ってみると手放すのが惜しくなった。
それで自分は方針変更した。
ペットを同種で固める代わりに、数を増やしてハーレムを作ることにしたのだ。
一人を除いて全員血縁者になるけど、人間じゃないから別に気にならない。

それじゃ種付けしてやるか。
次女はまだ軽いので、楽に体を持ち上げられる。
なので腰を持って人形のように上下に動かしてやる。
「はっ、はやいよパパッ! あたしのおまんこめくれちゃぅっ!」
子供を産むときはもっとすごいんだぞ。練習だと思うんだ。
「そ、そうなの!? にんしんって、どんだけすごいんだろう……」
未来の出産を思い描いているのか、視線が宙をさまよう次女。
その間も自分は娘を動かし続ける。
完全に自分のペースで動かしているから、射精感がこみ上げるのが早い早い。

じゃあ出してやるぞ、ちゃんと受け取れよ。
「うん! ちょうだいパパ! あたしのおなかふくらませてっ!」
次女の腰を自分の腰にグッと押し付け射精する。
「ひゃっ! パパのおちんちんじる、いっぱいっ…!」
今朝月経が来て、子を産めるようになったばかりの女。
その腹を自分の精液で汚してやるのは、なかなか気分が良い。
「……ん。できた、かな……?」
どうだろうな。
デキるときはすぐデキるくせに、デキないときは数年経ってもデキないから。

起きがけの一発も終わり、まどろんだ後ベッドから起きる。
娘はもっとしてと言うがまた後でと抑え、二人で台所兼居間へ向かう。

「あ、お父さんおはよう」
「おはようございます」
台所に入るとイスにかけて会話していた長女とその母親が挨拶してきた。

……ちなみに長女がお父さんと呼ぶのは躾けの完全な失敗。
現在の次女みたく小さいころから甘やかしていたら“お父さん”で固定されてしまったのだ。
もう矯正は不可能なので諦めている。

「お父さん、私のミルク飲んで」
大きい腹の長女がイスから立ち上がり寄ってくる。
そして座った自分に胸を突き出した。
それを両手に取り、母乳が出るまで揉みほぐす。

「はぅ…っ……お父さんの手、すっごいイヤらしいよ……」
息を上気させながら長女が言う。
他は知らないが、我が家ではイヤらしいは褒め言葉である。

イヤらしいのはおまえの胸だ。
あいつは10代前半から大きくなり始めたのに、同年代で母親より大きく育ちやがって。
「それはお父さんが散々犯したからだよ、きっと…」
小さい頃からセックスすると胸が大きくなるってのはデマだって聞いたことあるぞ。
「だって…それぐらいしか、心当たりないんだもん……」
ふぅむ、実際どうなんだろうな。まあ、妹が育てば噂の真偽は分かるだろうが。
そんな風に他愛もない会話をしていたら母親が横から入ってきた。

「ねえ貴方、わたくしにも母乳飲ませていただけないかしら?」
珍しいな。おまえが飲むだなんて。
「そういう気分なんですの。それで、よろしいかしら?」
答えずに片方の胸を押し退けてやる。
「えー、お母さんも飲むの?」
「散々貴女に飲ませてあげたのだから、少しぐらい返してくれてもいいでしょう?」
昔似たようなセリフを言った気がするんだが。
「きっと気のせいですわよ。それより…ほら、貴方の分も搾ってさしあげますわ」
そう言うと母親は手を伸ばして、こっちの胸まで弄り始めた。
「あっ、お母さん…! そこはっ……!」
「ほらほら。貴女の弱い所なんて、わたしにはお見通しなのよ」
母親の手は自分と違って激しさはない。
しかし快感の急所を押さえているのか、すぐ余裕が無くなった。
「あぅ…もう出るっ…! 私のおっぱい出ちゃうよっ…!」
限界を告げる言葉に、二人して長女の乳首を口に含む。
次の瞬間、ピュッと舌を打たれる感触と共に甘さが口の中に広がった。

しばらくミルクを味わうと、長女は蕩けた声で本番をねだってきた。
「あふ……お父さぁん。こんどはお父さんのミルクちょうだぁい……」
いいだろう、こっちもそろそろヤリたくなって―――。
「あら? わたくしではありませんの?」
母親が割り込んできた。

「貴女はもう一回イったのだから、次はわたしの番でしょう?」
「そんな、私はちんぽ入れてもらってないんだよっ!?」
自分を巡って口論を始める女たち。
男冥利に尽きるってのはこういうものかね。
まあ、本格的な喧嘩になってもアレだから折衷案は用意してある。

おまえらまとめて相手してやるからこっち来い。そう声をかけて寝室へ戻る。
すると三人そろって………おまえはくんな。
ついてこようとした次女を押し止める。

「えー! あたしもいっしょにしたいー!」
おまえは朝一番に本番をしただろう? だから今回は無しだ。
「やだやだやだー! パパとしたいよー!」
散々ゴネる次女。
なだめるのに手間取ったが、二人の後また相手をするということで、なんとか大人しくなってくれた。

二人を連れてベッドまで来た自分。
まだあちこちが濡れているシーツを指差し寝ろ、と言う。
「寝ろっていわれても……どういう感じで?」
よく分かっていない長女。
それに対し母親は納得した顔で頷く。
「それはね、こういうことよ」
仰向けに寝そべる母親。
「それで貴女がわたしに覆いかぶさるの。セックスする時のお父さんのようにね」
「えーと…こんな感じ?」
男女が入れ替わってぎこちないながらも、長女は母親の上に被さった。

良く似た母娘が裸で抱き合う。
四つの球体が互いに押し合い形を歪め、膨れた腹が母体の重さで潰れる。
……いい光景だ。

まあ、眺めているだけでは満足できないので自分もベッドに乗る。
三人分の体重を受けてベッドがギシリと音を立てた。
じゃあ入れてやるからおまえら足開け。

初めてなのでもたつきながら足を広げる二人。
長女の穴から垂れた液体が母親の穴にかかり、二人の体液が混ざりあってシーツへ染みこんでいく。

どっちに入れてもいいが、とりあえ長女の方に入れてやるか。
そう考え、縦に並んだ穴の上の方に挿入する。
「あ…お父さんっ……!」
臨月の娘の中はよく締まっていて気持ち良い。
奥行きが狭いのが難点だが、それを補って余りある快感だ。
「う……んっ! 私のまんこ…お母さんより、気持ち良いの?」
「……っ! なんてこと言うの貴女!」
娘に侮辱されて少し本気で怒る母親。
「だって、私の方に入れてくれたじゃん…? それに…血縁だし、相性良いかな……って」
「そ、そんなことありませんわよねっ!? 十年以上使い込んだわたくしの方がずっと良いはずで…!」
さあ、どうだろうな。今すぐ試してやろう。
長女に入れていた自分のモノを抜き母親の方に入れてやる。

「い、いかがですっ!? わたくしの方が―――」
あ、ゆるい。
「え……? ゆるい、だなんて……そんな……」
「あははっ! やっぱり二人も産んじゃったからガバガバなんだねっ!
 それにもうすぐお婆さんになるんだし―――イタッ!」
調子に乗るなと長女の尻を叩く自分。

おまえだって一人産むんだぞ。今度は妹にそう言われても良いのか?
「あ、うん……ごめんなさい、お母さん」
ショックで涙目の母親に謝る長女。
それと自分もフォローの言葉をかけておく。

おまえがゆるいのは腹が空っぽだからだぞ、多分。
「え、そう……ですの?」
自分の経験からして、妊娠すると穴が引き締まるんだ。
「えー、それじゃあ産んだら私もゆるくなっちゃうの?」
そうなる…っていうより元に戻るだけだ。妊娠前よりゆるくなるわけじゃない。
「でしたらわたくしを孕ませてくださいませっ! お願いしますわ、早くっ!」
それはこっちのセリフだ。早く三人目の子供を身籠れ。
ハーレムにはまだまだ足りないんだぞ。
「やっぱり歳のせいなんじゃ……ああっ、ごめんなさいごめんなさい!」
今度はゲンコツ握った自分に必死で謝る長女。
でも謝る相手が違うぞ。

「ごめんなさいお母さん、もう言わないから……」
「はぁ……もういいわよ。貴女も十年経てば同じになるのだから」
話はお終いとばかりに長女にキスをする母親。
「ごめんね、お母さん……」
長女もお返しにチュッとキスをする。
単なる家族の愛情表現だが、なんかそれを見てムラッときた。

おまえらもっとキスしろ。
「え? なんで?」
やはり理解しない長女。
「お父さんが望んでいるのだからそうしなさいな。ほら、舌を出して」
母親の方は“分かっている”のか口だけでなく手も使い長女の胸を弄り始めた。

「んむ……っ。お母…さん…さっきは、ごめん…。本当に、好きだよっ…」
母親の口によだれを流し込みながら長女は言う。
「わたし…も、よっ……。家族…ですもの…っ」
娘のよだれを受けながら、胸を揉みしだく母親。
「お母さんの…おっぱい、ちょうだい……」
幼い頃のように母親の胸にしゃぶりつく長女。
「今は…出ないけど、孕んだら…また飲ませて、あげるわね……」
微笑んでその頭を撫でる母親。

……やっべ、すごいエロい。
美女二人がぺちゃぺちゃ音を立てながら舌を絡めてまぐわい合うとか、
童貞だったら見てるだけで射精するんじゃないか、これ。

「んっ……貴方、動いてくれませんのっ…?」
母親の言葉に自分が挿入したまま止まっていることに気付いた。
あ、そうだな。自分も動かないと。

自分は公平を期して、一往復ごとに入れる穴を交代することにした。
長女の穴に押し込んで抜いて、母親の穴に押し込んで抜いて……。
この行いに二人は不満はないようで、二人はいちゃいちゃしている。
しかし自分はそうでなかった。

思った以上に疲れるぞこれ!?
しかも一度抜くたびに外の空気に触れて熱が冷めるし!

正直、後悔した。
今からでもどっちかの穴に入れっぱなしで動きたい。
でも、仲良くしてる二人を裂くのもなぁ……。
そんな感じで自分だけ微妙なセックスを続けていたが、それでも限界は来る。

そろそろ出すぞ。どっちの穴に入れれば良いんだ?
「私っ!」「わたくしにっ!」
母娘だけあって息もピッタリに発言する二人。

「お母さん! 私赤ちゃんいるんだから、栄養あげないとでしょ!?」
「わたしは三人目を孕まないといけないのよっ! こちらに譲りなさい!」
お互い引かぬといった感じで睨みあう母親と長女。
さっきのイチャつきっ振りはどうしたんだおい。

「お父さんはどっちがいいの!?」
「こうなったら、貴方に決めていただくしかありませんわね」
えーと、こっちで。
母親の方を指差す自分。

「そんなー!」
「当然ですわよね? 貴方の目標はハーレムなんですもの」
そういうことだ。
長女に射精しても大きく何かが変わるわけじゃない。
だったら、妊娠する可能性のある方に出すのが順当だ。

射精が近いので母親の穴にだけ入れて自分は動く。
「おとうさーん………」
悲しげに言ってもダメだ。ここまで来たらもう譲らん。
「ううっ……じゃあ―――」
長女は一度起き上がると、足と頭を逆にした。
母親とは69の体勢になり、結合部が顔の前に来る。
「お父さんのちんぽ舐めさせて。それぐらい良いでしょ?」
頷いてやると、長女は舌を伸ばして男性器を舐めはじめた。

「んー、んっ………あっ!」
ベロベロと舐めていた長女が突然高い声をあげる。
「お母さん、何するのっ……!?」
「わたしの顔の前でこんなにダラダラ零して……。
 みっともないからわたしが飲んであげるわ」
そういうとズズッ! と音を立てて母親は体液を啜る。
「い、いらないよっ! やめ……あ、舌入れないでっ!」
どうやら母親は舌で娘の女性器を嬲っているらしい。
そのせいで長女の動きがときどき止まる。

「ん…ちゅ……く、ぅっ……!」
「本当に…だらしない、お漏らしまんこねっ……!」
長女は自分に。母親は長女に。自分は母親に。
三人で快感を与えあう。
こういうのが理想的なのかね、と思いながら深く腰を押し付け射精する。
「あっ…! 貴方の…精液、がっ……! お、お願いです…! 孕ませてくださいませっ……!」
お願いされてもどうにもできん。おまえの大好きな堕落神に妊娠するよう祈っとけ。
そう思いながら全てを出し切った。

穴から抜くとさっそく長女が顔を近づけてくる。
「お父さん、ちんぽについてる精液もらうよっ」
そう言って粘りが無くなるまで綺麗に舐め取る娘。
「そしてお母さんのも……」
次は母親の穴に口づけて中の精液を吸い出す。
「え、あっ…! 止めなさいっ…! ちゃんと、孕むまで、入れておかないと…っ!」
先ほどのお返しとばかりに、音を立てて精液を啜っていく長女。
やっぱり反抗期の親子が仲良くするのは難しいのか。

そう思いながらボーッとしていたら扉が少し開いていることに気が付いた。
そして隙間から覗く目。あいつ見てたのか。

自分と目が合い、次女が扉を開けて部屋に入ってくる。
「パパ、もうおわった?」
終わったよ。次はおまえの相手をして……。
「あたしもさっきのおかあさんとおねえちゃんみたいにしたいな。
 あたしもまぜて、よにんでできない?」
四人か。できなくもないがおまえはそれで良いのか?
「うん! あたしはパパもママもおねーちゃんもすきだもん!
 みんなできもちよくなれるなら、それがいちばんいいよ!」
笑顔100%で言う次女。

うあー、可愛いなあ……。
こいつにはこの純真さを失わずに育ってもらいたいものだ。
色々とこみ上げてきて、抱き上げて頬ずりしてしまう。

「あっ、パパ………えへへ」
すると次女もスリスリと返してくれた。

よーし、パパ頑張っちゃうぞー!
12/07/27 20:09更新 / 古い目覚まし

■作者メッセージ
お話は浮かばないのに、エロ妄想だけは次々に浮かびます。


ここまで読んでくださってありがとうございました。

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