読切小説
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ばぶるぱにっく!
「ただいまー」
「おかえりー ねぇ?お風呂にする?バスタイムにする?それとも、ゆ・あ・み?」
「全部お風呂じゃん!」ビシィ!
「えへへぇ」


と、いつも通りのやり取りを交わす僕と『ラン』。
『ラン』というのはスライム娘の名前で、最近家族の一員となったのだ。

ランが初めて家に来たときは本当に驚いたものだ。

-回想ここから-
「さて、風呂掃除でもするか!」

カタッカタカタカタ… ボコッ

「ん?排水口… って、うおっ!?」
「ジャジャーン!!ランちゃん、さんじょー!! ってここはドコー?」

だって排水口からコンニチワするんだもん。
-回想ここまで-

そこからなんやかんやあって同棲することに。
一人暮らしの身で人恋しくもあったので、新しい家族が増えて幸せに。

それからは家事も分担。水関係の家事はランに任せて、僕は力仕事。料理は2人で一緒に。


「よし、じゃあ体を綺麗にしてご飯にしようか」
「うん!」

- - - - -

inお風呂

「あれ?お湯がないよ?」
「んふふ〜♪ ボクに任せてー」

そういって浴槽に入るラン。コレはまさか…

「ハイ! ど〜ぞ」

スライム in 浴槽。
アレか。スライム風呂というやつなのか。

「どーしたの? あ、やっぱり体積足りない? お湯足してよ」
「いや、どこでそんな事を覚えてきたのかと…まぁいいか。お湯入れるぞ」
「ぞーりょー ぞーりょー っと」

胸を揉むな。最初に水をあげた時は本当に驚いたんだから。

「ん。こんな感じでいいよー さ、入って入って」
「お、おう」

トプン

「おぉ、程良い温かさ」
「キミもあったかいよ〜♪」

天然なのか、こんなこっ恥ずかしい台詞をサラリと言うんだもん。聞いてるこっちが真っ赤になるよ。
こっちの気も知らず鼻歌を歌うラン。本当に幸せそうだ。
せっかくのスライム風呂を楽しみたくもあるが、非情にも時間は待ってくれない。そろそろ体を洗わなくては。

「えーと、石鹸は…」
「あ、ボクが取るよ」グニョー

器用に腕部分のスライム体を作り石鹸に向かって伸びていく。

「ハイ、どーぞ。っと、うわあっ!?」ツルッ
「あっ」ポチャン
「うわっうわっ!取って、石鹸取って!」ブクブク
「ちょっ、暴れないでっ!泡が!!」


両者の奮闘虚しく程よい温度のスライムの中で石鹸は溶けきってしまった。


「「………」」

(やべぇ… ランちゃん真っ白だ… 石鹸水として変化しちゃったのか?)
「う… うぅ…」プルプル
「だ、大丈夫?」

「バブルスライムー♪」

「ブハッ!」

「んー?どーしたの? あ、丁度いいや!このまま洗っちゃえー♪」
「コ、コラ!やめっ!くすぐった…! うはははははっ!!」
「あーもう! 逃ーげーなーいーでー!!」


…夕食がいつもよりも大分遅くなったのは言うまでもない。
12/01/23 18:59更新 / コティ

■作者メッセージ
お風呂に入っていたらふと閃きました。

というかスライムに石鹸を足して「バブルスライムー♪」がやりたかっただけです。
ただ一緒にお風呂に入るんじゃなくてこういう特徴を活かしてのコミュニケーションがあるのもいいと思うんだ。

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