連載小説
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研究レポート1から4
研究レポート1(作成者A)

今回、私が来た世界はマタンゴやその亜種達が頂点に立った世界のようだ。
それなりの機械文明もあった世界のようだが、全て奉仕に覆われてあらゆるところで彼らが根を張っている。

実験としてとある男女の実験台を離して様子を見て見ることにした。

2人はあたりにばら撒かれている胞子を吸い込むと、なんども咳を繰り返すようになり、そのうち咳に胞子が混ざるようになった。
それでも逃げようとするが、女の足は溶けて地面と混ざっている。
それに男が動揺している間に女の変化はどんどん進んでいく。
頭からはキノコが生え、体も次第に白くなっていく。
抵抗しようと、腕を振るって地面や壁を叩いていたがその音も変わっていく。
どうやら肉体の中身もより菌類に近い身体に成り果てているのだろう。
その頃には男も抵抗するどころか、より女の身体に自分の大きくなった男性器を擦り付けている。
そしてどこからともなく2人は口付けを果たし交わっていった。

それから数分後、2人へ会話を試みたが、2人の理性はほとんど失われ、本能のままに身体を揺らしながら胞子と精をばら撒いていた。
元々マタンゴは知性が低い魔物であった。
それも影響しているのだろう。













研究レポート(作成者B)
人間の男性のインキュバス化についての実験を行う。
今回、インキュバス化を行うために1人の女性科学者が協力を志願してくれた。
彼女は教授達によって先に魔物化実験を行われ、次に彼女を見た時はそれ以前とは同一人物と思えない姿をしていた。
かつては長い黒髪をボサボサと跳ねさせながらも理性的な姿を見せていた彼女は、かつての白衣の下にその肌白い裸身を黒い魔力の球の上に乗っている。
彼女はかつてよく見せていた不気味な笑い方をしながら私をその黒い球体の中に触手で引き摺り込んだ。
引き摺り込まれた瞬間、身体に快楽が走る。
身体中の細胞が変わっていくのが感じられる。
変わっていく内にある欲望が燃えている。
気づいた時には射精していた。
彼女はそれを美味しそうに舐め取っていく。
私はさらに激しく腰を振り、射精した。
たまらなかった。
彼女も同じようであった。
彼女の性器に私のものが入っていく。
気持ちよかった。
何度も腰を振った、何度も射精した。
一向に精液が尽きることはなかった。
魔力が変換されているのだろうか?
性交によって魔力が産まれ、魔力が性欲や精液などになる。
だがこの世界には無限はない。
もし変換できない何かがあるとしたら……それはなんだろうか?








研究レポート3(作成者C)

とある60代くらいの夫婦を実験に使うこととする。
まず夫の方を捕まえて、意識を失っている間に魔物達によってインキュバス化直前まで魔力を与えさせた。
目覚めた男は、実験を行うよりも少し筋肉や英気などが上がっているのが雰囲気で感じられた。

その後男は家に戻り、妻に会うが男はいきなり彼妻を壁に手をつけさせてズボンを脱がした。
妻は当然抵抗したが、男は構わず彼女の女性器を舐め、触り愛舞していた。
最初は抵抗していたが次第にその抵抗の色は薄くなり、快楽を感じとっていた。
愛舞の際、男の魔力が妻にも流れていったのが原因の一つだろう。

そしてある程度準備が整った後、男はその実験前のデータよりも大きくなっている男性器を妻の女性器に挿入した。
2人は矯声をあげて悦んでいた。
次第に行為もスムーズになっていく。
そしてある時からだ。
2人の身体が変化していったのは。

次第に肌にハリが戻り、皺もシミも無くなっていく。
垂れていた胸も次第にハリを取り戻すどころか、さらに大きさを増していく。
男も次第に脂肪が減り、より筋肉質になっていく。
端的に言うなら若返っていた。

女には更にツノや羽、尻尾さえ生えていた。

実験台の2人はそんな変化に気づくこともなく工場し続けていた。












研究レポート4(作成者D)

私は、今回の実験の被験者として選ばれた。
同じように後輩の科学者の男もその相手として選ばれた。
私達はとある薬を飲んだ。
すると変化が訪れる。
元々それなりにあった胸が膨らみ、耳の位置が頭部の上の方に形が変わり移動して、そして身体中の至る所にふわふわの毛が生えて、更にふさふさの尻尾……。
それらの特徴をまとめるに狼のような特徴をした姿だった。
だが彼の方は私のように軽いものではなかった。
彼の身体から深い毛が生えてくる。
爪も牙も遠くからでもわかるように大きく立派なのが。
顔面も鼻と口がより犬などと同じように前面に伸びていく。
腕もより狼などに近い作りになり……。
そしてそのより大きく、かつごつごつした彼の男性器を見て無意識に舌を出して涎を垂らしていた。

彼は、その長くなった舌で私の女性器を舐め始めていた。
長い舌が奥の方まで入ってきて、堪らなくなった私は同じように長くなった舌で彼の毛を舐めながらよがることしかできなかった。

私が絶頂し、息を切らしていると彼は私の顔を上から見下ろしながら、見ていた。
目の前には彼の男性器があった。

彼が吠える。
自分のそれを舐めていいと許可してくれたのだ。
私はすぐにそれを舐め、愛した。
少し大きくなった胸も使いながら、気持ち良くなろうと必死に頑張った。
そして放たれた彼の精液を私は一粒も残さないように自らの口で飲み込んでいた。

彼が再び吠えた。
彼の男性器は先程と変わらない大きさで立っている。
今のは、自分への命令だ。
自分のメスに己の子宮を、オスに捧げろという命令だ。
私は嬉しくなり、四つん這いになりお尻を彼の方に突き出した。
尻尾がはしたないくらいに振っているのが自分でも分かる。

そして……。

彼の男性器が私の中に来た。
私は悦びのあまり、吠えた。
彼も同じように吠えていた。
気持ちよかった。
気持ち良かった。
メスとしてオスに全てを捧げるのが。

犬のように背中から覆い被さるように激しく後ろから突かれるのが。
腕はもはや耐えられず上半身は地面に倒れている。
それでも彼は激しかった。

そして……

彼の男性器から精液が放たれた。
自分のメスがそれを貪欲に飲み込もうと一生懸命に動いているのが分かる。
このオスの子を孕めと本能が叫んでいた。
私も彼も悦びの叫びをあげていた。

だが彼の男性器は抜けない。
何故ならコブのようなものが引っ掛かり抜けなくなっているからだ。
私はかつて聞いた犬の交尾の事を思い出していた。
犬の性器は、コブみたいなのがあり引っ掛かり抜け出しにくくして、何時間もやるのだと。

嬉しかった。
再び彼は動き出す。
彼の長い舌が私の顔を舐めてくれた。
私には喜びの遠吠えをあげることしかできない。
彼はそれに同じように吠えて返してくれた。
延々と私と彼という狼は、吠えながら、叫びながら本能のままに交わり合い続けた。

そして今も……。
もはや言葉で会話するよりも、こうやってお互いに鳴き声で伝える方が意思疎通できた。

これで今回のレポートは終わり。
次はこのお腹の子が産まれる時になるだろう。
24/01/20 16:05更新 / デーカルス
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■作者メッセージ
インキュバス化、インキュバスによる女性の魔物化、擬獣薬の実験データ。

尚、マタンゴのみ私の作品と同じ世界という設定。
この研究所はあらゆる世界を行き来できるのだ

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