読切小説
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キューピット魔法少女 プリムラ
「きゃーっ! たすけてー!」
「いやーっ! しょくしゅいやーっ!」
「ぐぉおおおおお!」
 人気のない夜の公園にて。女たちの悲鳴に混じって地獄から響くような咆哮を"ソイツ"は上げる。とある組織によって開発された巨大な触手獣、フューラー。饅頭のような肉塊から無数の触手が伸びたような姿をしている。その淫獣は女の身体を求め、複数人の獲物を捕まえた。あわや、彼女たちは裸に剥かれ、その大事なところを触手に貫かれんとしていた。その時である。
「待ちなさい!」
 鋭い声と共に幾筋の光が走った。続いてフューラーが激痛の咆哮を上げ、捉えていた女たちを思わず離した。ぐじゅりと肉塊が、声がした方向を見るかのように動いた。
 空中で浮遊しながら一人の女性が弓を構えていた。桃色のショートヘアーにハートのブローチが飾られたベレー帽を被っている。その上ではハート型の輪が浮かんでいた。紫のショーツとブラの上に直接、桜色のシースルーのドレスを纏ったかのような格好をしている。純白のロングブーツを履いており、すべすべの褐色の肌とのコントラストが眩しい。だが腰に二重に巻かれているハート型の鎖で作られているベルトには矢立が装備されており、重厚さも持っていた。
「愛なき行為……ましてや相手の気持ちも考えずに蹂躙するなんて許せない。このキューピット魔法少女プリムラが、エロス神に代わって止めてみせるわ」
 魔法少女しかりとした格好のプリムラは、クールに言い切った。ピンクを基調とした彼女だが、そのキャラはどちらかと言うとブルー系のキャラだと思われる。しかし、淫獣にとってはそのようなことはどうでもいい。女であれば犯す。それだけだ。幾本もの触手を持つ愛の天使に向かって伸ばす。
「言っても聞かないようね」
 プリムラが弓の弦を引き絞り、指を離す。それだけで矢が一度に三本放たれ、触手を迎撃した。だが触手はまだたくさんある。矢を受けていない触手が天使の身体に肉薄する。
「……甘いわ」
 キューピットはまっすぐに飛び上がり、その触手を躱す。振り返りざまさらに矢を放つ。矢を受けた触手はびくびくとのたうち回った。しかしすべてを仕留めるには至らない。触手は旋回して急上昇。再びプリムラに突撃を試みる。プリムラは弓を構えて今度は下に向かって急降下した。ただ急降下したのではない。それでは触手に飛び込んでしまうようなものだ。彼女はフューラーの本体に向かって飛んだ。
「……!」
 無言でプリムラは矢を放つ。流星のように飛んだその矢はドスドスと触手獣の本体に突き立つ。それだけでは終わらない。空中で身体をひねり、プリムラは蹴りを放つ。剣のように伸びた白のニーソックスに包まれた脚がフューラーの胴体に突き刺さる。
「ぐぉおおおおお!」
 苦悶の声を上げるフューラー。それでもなお、その獣は本能に従って動く。跳ねっ返りの天使を払い、捕まえようと触手の一本が薙ぎ払われる。蹴りの反動を利用してプリムラは跳んでそれを躱した。そして再び弓を放たんとする。
 その時であった。飛び上がったプリムラに覆いかぶさるようにして触手が彼女の後ろから伸びた。そしてそのまま羽交い締めにする。
「……っ!? しまった!」
 気付いた時にはもう遅い。フューラーの触手はプリムラの両肩、両腕、太もも、足首、腹に巻き付いた。天使の柔肌に毒々しいぬめった紫色の触手が食い込む。
「くっ、放しなさい……!」
 空中でプリムラはもがくが、触手の力は強く、びくともしない。持っている武器は弓矢。この状態では全く使えない。チェックメイトの状態だ。
 チェスゲームであればチェックメイトで終わりだが、相手は触手獣のフューラー。これで終わるはずがない。かと言って、命を奪ってジ・エンドにもなりはしない。
 しゅるしゅると触手が一本伸び、愛の天使の双丘の谷間に潜り込んだ。同時にブラのフロントの下にも潜り込んでいた。強引に外側にひっぱると、ぶちりと音を立ててブラが引きちぎられた。ぷるんと音を立てて、抑えがとれたプリムラの胸が飛び出て広がる。丸く大きい胸のその揺れ具合は、コーヒープリンを思わせた。褐色の顔が朱に染まる。
「ちょ、ちょっと何をするの! やめなさ……んっ!」
 声が途切れる。むき出しになった胸に触手が巻き付いていた。柔らかさを堪能するように、巻きつきを強くして揉んだり、ぷるぷると揺らしてみたり、先端で乳首をいじったりしている。
 あきらかに性的に攻めてきた触手に対し恐怖を覚えるプリムラ。触手の拘束から逃れようと先程より激しく暴れる。そのプリムラの顔の前にまた新たな触手が一本現れた。
『何をするつもり……!?』
 キッとその触手を睨みつける。するとその触手は飛びかかるようにして伸び、プリムラの可憐な口の中に強引にその身をねじ込んだ。予想していなかった触手の動きに、プリムラは驚愕で目を見開く。
「んんっ!? んんんん!?」
 首を左右に振って逃れようとするが、長い触手を相手にそれは意味のない行動だ。噛み切ると言う手もあっただろうが、パニックに陥ったかプリムラはそうしない。よって、フューラーのその後の行動を許してしまった。
 とろりと、口の中に潜り込んでいる触手が何か液体をプリムラの口の中に分泌した。甘い、シロップのような液体であった。吐き出そうにも口を触手で塞がれているため、吐き出せない。そしてそれは舌に乗るだけで全身に周り、効果をしめした。
『な、何!? 私……身体が熱くなって……?』
 熱は特に下腹部に集中している。さらに、掻きたくても掻けないような疼きが広がり始めた。プリムラは察する。
『これは……発情!? するとさっきの液体は……催淫剤の類!?』
 頭の中に、先ほど触手に犯されそうになっていた女性たちの姿がよぎる。自分もあのような目に……!?
 その予感を肯定するかのようにフューラーが動く。触手の一本をプリムラの股間に伸ばし、ショーツ越しにクレヴァスを愛撫し始めたのだ。クロッチを肌に押し付けられ、プリムラはショーツも濡れているのが分かった。つまり、自分はそれだけ濡れている。ヴァギナは洪水のようなことになっているだろう。
『そんな……そんな! こんなの、嘘よ!』
 自分の意思に関係なく触手に犯される準備を整えている自分の身体が恨めしくなる。
 思惑通りに行っているフューラーはグブグブとまるで笑い声のような唸り声を上げた。手にした獲物を弄び始める。巻きつけている触手を使って胸を寄せ、その間に別の触手を強引に通す。いわば、強制パイズリ。
『な、なんてことをしてくれるの……!』
 屈辱的な状況にプリムラは眉をしかめた。そんなプリムラをあざ笑うかのようにフューラーは触手で胸の谷間をオナホールにでもするかのように犯す。胸だけではない。すでに触手はプリムラの全身を優しく、くすぐるかのように愛撫していた。手にしている獲物をより発情させるために。
『くっ……触手なのに……触り方が相当のテクだわ……! 気をしっかり保たないと……!』
 触手の愛撫にプリムラは警戒心を高める。だがそうしたところでどうしようもない。その愛撫は女を堕とすのに長けている。プリムラ本人は気付いていないが、彼女はすでに暴れて抵抗するのをやめている。
 プリムラを堕とすべく愛撫をしている触手であるが、それでも自身の欲求が最優先事項だ。胸の谷間を往復している触手の動きが速くなる。まもなく射精するのだ。プリムラもそれを実感した。
『だめ、だめ! 出さないで……!』
 しかしプリムラの願いも虚しく、射精が始まる。触手の先端から白濁液がどぱっと噴き出す。
「んんん! んんんん!!」
 口を塞がれながらも拒絶の声を上げるプリムラだが射精は止まらない。触手の精液は愛の天使の褐色の肌を白く汚していく。
 胸に、顔に、髪に触手の精液をぶっかけられたプリムラ。だがただ汚されただけではなかった。その精液はプリムラの女をさらに掻き立てる何かが含まれていた。
『だめ……この匂い嗅いでいると……クラクラして……』
 女性たちを救い、触手獣に対峙したときの凛々しさは消え、エロス神の使徒は情欲に蕩けた顔を敵の前に晒す。頃合いだ。フューラーはプリムラの口に入れていた触手を抜いた。
「あふぅ……」
 キューピットの口から漏れたのは拒絶の言葉でも罵倒の言葉でもなく、甘えたような吐息であった。それだけ、メスとして堕ちている。だが完全に堕ちきっているところまでは届いていない。
 フューラーは触手を使ってプリムラのショーツに手をかけた。いやらしくも、他のコスチュームは裂かなかった。愛の天使を犯すことをアピールするかのように。
 ビリビリとショーツが引き裂かれる。とうとうプリムラは、触手獣を相手に性器をむき出しにしてしまった。そのヴァギナは濡れに濡れ、股どころか尻のほうまで褐色の肌をてらてらと光らせている。
 胸を犯していた触手がプリムラの脚と脚の間に身を踊らせた。さらに、脚に巻き付いた触手が動き、股をぐいっと広げる。まるで幼女がおしっこをさせられるかのようなポーズにプリムラの羞恥心は最高潮に達する。そして恐怖心も。
「だめぇ……それだけは許してぇ……」
 キューピットは懇願する。だがその声は弱々しく、濡れていた。腰も物欲しげにくねっている。説得力はない。
 そしてもとよりフューラーは女を犯す生き物だ。止まるはずがない。触手が伸びて愛の天使の中に挿入を果たした。
「あはぁあああ!」
 口からほとばしったのは嬌声。苦痛などは一切ない。キューピットの身体はフューラーの触手を嬉々として咥え込んだ。
「ああ、入ってる……入ってしまって……うああああっ!」
 絶望の目で自分と触手の結合部を見ていたプリムラだったが、不意に嬌声を上げる。触手が抽送を始めていた。
じゅっじゅっじゅっじゅ……!
 まずはシンプルな前後運動。膣壁を触手の竿全体で擦り、ポルチオ性感を突く。
「ああ、だめっ! ダメなのに……んふあああっ! いいっ!」
 泣きそうな表情で、プリムラは自分の股間を出入りする触手を見つめる。一突きごとに魔法少女キューピットとしての使命感が、羞恥心が、恐怖心が崩され、快感に塗り替えられていった。もっと攻めてやろうと触手の動きが少し変わった。プリムラの頭がぐらんぐらんと揺れる。
「んはぁあ!? 何っ!? そんなに、激しく……くあぁああ!」
 だがすぐに、違うとプリムラは朦朧とする頭で考えた。快感で閉じていた目を開けてみる。目の前にある光景が上下していた。公園の電灯が、噴水が、周囲で自分を心配そうにあるいは淫らな期待感を持って見ている人たちが上下している。もちろん、彼らが上下するはずがない。自分が上下しているのだ。触手に突かれるレベルではなくて。つまり
『私が……動かされている!?』
 フューラーは、膣内に潜り込ませている触手を動かしつつも、プリムラの身体をその怪力を持って上下に動かしていたのだ。いわばオナホにしていた。
「ひぐぅ!?」
 子宮口と触手の先端が二つの力によって強くぶつかる。その衝撃と快感に目が飛び出そうであった。そんな攻めを続けられていたら、持つはずがない。
「いやぁあ! もうやめててぇえ! イクっ! イクからぁああ!」
 恥も外聞もなく、クールだった魔法少女は泣き叫ぶ。だがその声が歓喜にも聞こえた。そして泣き叫んだところで触手が攻めるのをやめるはずがなく、自分の身体も興奮が止まらない。
「んあぁあああああっ!」
 身体を弓なりに反らせ、キューピットはメスの声を上げた。アクメに達してしまったのだ。宙に、ぶら下げられたまま、プリムラはガクガクと身体を震わせる。
 しかしフューラーの方は満足できていなかったようだ。もう少しと言うところだったらしい。生殺しにされたフューラーはオーガズムに達して間もないプリムラに再び抽送を行う。たまらないのはプリムラだ。
「ほあああああっ!? だめっ、だめぇえ! 今イッたばかり……イッたばかりだからぁ!」
 アクメ直後の敏感な身体を陵辱される……それによる快感に、クールな仮面は剥がれ落ちて間抜けな叫び声を上げた。それでも彼女は見ることができた。自分に突き刺さっている触手の根本がぶくりと膨れあがったのを。
 また射精するつもりだ。しかも、今度は膣内に。再びくるアクメの予兆を感じながらプリムラは叫ぶ。
「やめて、やめてぇえ! 今ナカに出されたら……!」
 間違いなくまた絶頂へと飛ばされてしまう。いや、もっと凄いことになるかもしれない。顔にかけられただけで女を蕩けさせる精液を膣なんかで受けてしまったら。
 その禁断の快楽の鍵となる膨らみが、プリムラの身体へと進んでいく。そして、どくんと音を立てて、プリムラの下腹部の中へと入った。
「んひぃいいいい!」
 子宮口を叩く粘液の感触により、触手獣の精液の薬物効果により、射精直前の触手の脈動により、キューピットは再びアクメを迎えた。歯を食いしばって、獣のような声を放つのを抑えているが、それでも声は口から漏れ、身体は痙攣し、目はぐりんと上を向いてだらしがない様子を見せている。
 フューラーは触手をプリムラの中から抜いた。
「あぅん……」
 甘えたような声をプリムラは上げる。同時に、ぽっかりと開いた彼女の膣口からどろりと白濁液が漏れ、大地に滴り落ちた。すべてフューラーが出した精液だ。
『こんなに私、出されてしまったの……? あっ!?』
 ぐるりとプリムラは空中で半回転させられた。そして地面に下ろされる。何をするのか、もう満足して帰してくれるのか……アクメによって回転が鈍くなった頭でプリムラは呆然と考える。その頭では考えることができなかった。これで終わるはずがないと。
 地面で四つん這いの体勢をとっているプリムラ。未だに触手は四肢に絡みついている。尻は高めに掲げられ、フューラーの方向に向けられていた。メスの本能か、誘うように揺れている。
 そのメスを出しているキューピットに向けてフューラーは新たな触手を伸ばした。触手はためらわず、先ほどは別の触手が潜り込んでいた膣内へ、挿入を果たした。
「ひぁああっ!? ま、また!?」
 再び膣肉を擦られ、子宮口を突かれる感触にプリムラは困惑と快感の声を上げる。触手の勢いに彼女の身体はぐらりと前に傾いた。慌ててプリムラは両腕を突っ張って倒れこむのを防ぐ。
 そうしている間にも二度目の突きが入る。さらに三度、四度……
「あ、あはぁあ!」
 もう拒絶の声は聞こえない。背後から突かれる快感にプリムラは酔う。
 堕ちているキューピットにフューラーは攻め手を変える。今までは抽送だったが、今度は触手をうねらせ始めた。人のペニスでは絶対に真似が出来ない動き。触手によって作られる波はキューピットの丸くて褐色の尻に伸びていき、その下にある秘裂の中に消えていく。だがそこで消えるわけではもちろんない。その膣内でもぐねぐねと触手はうねっているのだ。
「何っ、何こんなの……私知らな……ふわあああ!」
 未知の快感に耐えられず、がくりとプリムラの上体から力が抜けた。ますます尻を高く掲げるポーズとなる。それによってある部位が強調された。触手がもう一本そこ、アナルに伸び、つんつんとつついた。快感に蕩けていたプリムラの顔に再び恐怖の色が差す。
「なっ!? だめっ、ソコはだめっ! ソコは挿れるところじゃなくて出すとこ……おぁああああっ!?」
 懇願の途中で、触手は無慈悲に挿入された。前の孔よりは細めの触手であるがそれでもいっぱいいっぱいだ。後ろのすぼまりは皮がピンと張り詰める。これで抽送は少々難しい。肛門が傷ついてしまう。ならばどうするか。今の前の孔と同じ動きをすればいい。
 アナルに刺さった触手もうねり始める。その動きは膣に潜り込んでいる物より細かい。激しさこそないものの、それは絶妙な快感となってプリムラを悶えさせる。
「やっ、やっ……いやぁあああ! なんで私……お尻なんかで……ひぅうう!」
 戸惑い、拒絶の言葉を口にしつつも快感は隠し切れない。彼女の身体の中で快感の風船がぐんぐん膨らんでいく。その快感がさらに加速するような事が行われた。それぞれの孔に潜り込んでいる触手が、先端を互いにこすり合わせるようにして動き出したのだ。腸と膣を隔てる肉壁、そこが圧迫される。
「やあああっ!? なか、なか擦り合わされて……んぁああっ! だめ、それだめぇえ!」
 腰を振る彼女だが、それが快感から逃げるために振っているのか、それとも快感を求めて振っているのかは傍からみると分からない。いずれにせよ、
触手の二孔抽送に感じているのは事実であった。その証拠に、触手がうねるたびに微かに開く腟口から、白濁の本気汁が溢れている。
 触手による愛撫に悶えているプリムラであったが、彼女を攻め立てているフューラーもまた限界が差し迫っていた。いや、今、限界を振りきった。ぼこんと二本の触手の根本が膨らみ、再びキューピットの身体に向かって送り出されていく。後ろからその触手に貫かれているプリムラは気づかない。
 そのまま、精液の詰まった膨らみは褐色の天使の膣と肛門へと消えた。不意打ちの粘液の侵入の感覚に、プリムラは目を見開く。その刺激がとどめとなっていた。
「イクッ、またイッちゃうううう!」
 地面をかりかりとひっかき、尻を高く掲げ、プリムラは再び触手によって絶頂を味わわされた。その褐色の身体の中では白濁液が奔流となって暴れまわっている。あまりの勢いに蜜壺には精液は収まりきらず、隙間からごぽりと音を立てて漏れだし、地面に生臭い水たまりを作った。だがその液体はフューラーの精液だけではない。プリムラの愛液も混ざっている。
「はひっ……あ、あああ……」
 上半身を地面につけ、だらしなく口を開いて舌を出してよだれをこぼすプリムラ。クールなキューピットはもうそこにはいない。触手の快楽に溺れたメスだ。
 しかし触手はまだ満足しないようであった。ごろりと再びプリムラの身体を転がして仰向けにする。抵抗する気が失せているキューピットはそのまま転がされた。ぼんやりと、自分をそのようにした触手とその本体を、快感で焦点の合っていない目で見る。だが、さすがの彼女も次の触手の行動には抗議の声を上げた。
 腰に絡みついている触手がぐぐっと、彼女の尻を持ち上げ、顔に近づけようとしたのだ。すなわち、まんぐり返しの姿勢。
「やっ!? 待って! それは恥ずかし……いやぁああ!」
 目の前に突きつけられる、二本の触手を咥え込んだ自分の股間。羞恥心のあまり頭が爆発するかと思った。
 膣に潜り込んでいた触手が抜ける。栓がなくなり、二度に渡って出された化け物ミルクがぽっかりと開いた蜜壺から溢れでて、天使の褐色の肌を汚した。
「あ、あ、ああああ……」
 それを恐れ慄いた目でプリムラは見る。しかし、身体はその精液を欲してしまう。自分の中から出た異なる者の体液の匂いがその欲求を掻き立てる。
 また別の触手がプリムラの女性器に迫る。さすがは魔物娘の名器の膣だからか、あれだけ触手の陵辱を受けて開いていた秘孔は、彼女の括約筋によって締められていた。また、犯されるので意味はないのだが。
 ずぷりと三度、プリムラの身体は触手を受け入れる。愛液と精液の潤滑油と、締め付けこそあるが度重なる絶頂で抵抗がなくなったソコに、あっさりと触手は入った。
「んぁあああああ!」
 触手によって貫かれたことでプリムラの口から漏れたのは嬌声であった。寂しかった蜜壺を肉棒によって埋められる感触、足りなかったところを埋められる快感。それに耐えられるほどプリムラはメスの本能を超越できていなかった。
 触手が抽送を始めた。プリムラはいやぁいやぁ、と叫ぶが、その声は桃色に染まっている。
 まんぐり返しの体勢によって、プリムラには自分の股間が全て見えてしまっている。触手を深々と咥えこんでいる自分の膣と肛門が。そして、そこに潜り込んでいる触手の動きも。ぐじゅぐじゅと下品な音を立てながら、触手は今までの動きを最大限に使って天使を攻め立てる。すなわち、膣や肛門を、うねりながら出入りするのだ。
「あっ、いやぁあ! そこ、そこダメぇえ! そこぉ、そこぉお!」
 嫌がる単語を口にしているが、実際は逆。触手に姿勢を強制されていながらも、腰は物欲しげに、自分から快感を求めて揺れ動いている。さらに、自分の弱点をわざわざ「そこ」と口にしている。無意識のうちに。
 フューラーの方もまったく知能がないと言うわけではなかった。プリムラが一番よがる弱点を把握して、そこを重点的に攻めてくる。触手の先端を擦り付け、振動を送る。また、この間も胸に触手を巻きつけ、褐色の柔らかい果実をむにゅむにゅと揉みしだいていた。
「も、許して……また、またイクから……!」
 快感と激しい動きにプリムラの息は切れ切れだ。それでも、フューラーに訴えかける。
 しかしフューラーは動きを止めない。それどころか動きをますます激しくしてきた。この動きは射精が近い時の動き……四度もその身に精を受けたプリムラも、分かってきた。
「いやぁあ! 今射精されたら私堕ちる、堕ちちゃう! 絶対堕ちるぅ!」
 彼女の声に歓喜が混じっているのは否定できないだろう。顔はだらしなく快感でえへらと笑っている。さらに、プリムラの身体は精液と絶頂を求めて、くねっていた。
 夜の公園にプリムラの声と触手の抽送音が響き渡る。エロス神の使徒であるキューピットが触手獣に陵辱される狂気の宴の音……その宴に、また一つの山が襲来しようとしていた。プリムラの中に潜り込んでいる触手の根本がまた膨らんだ。射精が始まろうとしている。まんぐり返しの体勢のプリムラに、それがはっきりと見えた。
「だめぇええ! 中出しされながらイッちゃうからぁああ! あ、あ、あああっ!」
 しかし彼女の言葉は虚しく、膨らみはプリムラの身体に到達した。神秘の秘裂と不浄の孔が膨らみによって押し広げられる。そのまま膨らみは中に消えてはじけた。
「んぉおあああああ!」
 それまでのクールさや天使の可憐さを捨て、彼女は獣じみた声を上げて達した。がくがくと腰を震源地に身体は波打、目はぐりんと上を向いてしまっている。身体はフューラーの精液を受け入れようとするが、しかしあまりの量に精液は逆流して股間から勢い良く溢れでてしまう。その勢いと匂いでプリムラはさらに絶頂の上へと押し上げられる。
「は、はひっ……も、だめ……これいじょうは……」
 ガクガクと白濁に塗られた褐色の身体を揺らしながら切れ切れにつぶやくプリムラ。その願いはある意味、叶えられようとしていた。
 公園の鐘が12時を打った。官能で爛れていたプリムラの目に理性の光が戻る。しかし、その目は必ずしも凛々しいものではない。
『……いけない……変身が解けてしまう……!』
 覚めはじめた頭でプリムラはそう考える。このままではキューピット魔法少女プリムラは変身が解け、魔法少女としての力を失ってフューラーにいいように陵辱されてしまうのか。
 そうではなかった。
 突然、フューラーが脱力した。そしてまるでバターが融けていくかのように形がぐずぐずに崩れていく。プリムラはそれを驚く様子もなく見つめた。
 完全に形を失い、あぶくとなって消えていくフューラーの身体の中から、なんと男が一人現れた。産まれたままの姿で、うつ伏せになっている。
 何度もアクメを迎えて気怠い身体に鞭打ってプリムラはその男の元に近づく。そして肩を軽く揺すった。
「ねえ、大丈夫?」
「……」
 男は応えない。だがぴくぴくと震える手をなんとか持ち上げ、親指を立ててガッツポーズを作ってみせる。それが彼の疲労と、それでも魔法少女プリムラを安心させたいと言う気持ちを雄弁に語っていた。
 ほっとプリムラは安堵の息をつく。そして彼の頭を抱え上げ、抱きしめた。
「ごめんなさいね……私のわがままに付き合ってもらって……」
「……本当だよ」
 顔の横に柔らかな膨らみを押し当てられているのを感じながら、男は苦笑いして呟いた。いつの間にか周囲の光景は消え去っており、二人は8メートル四方もあると思われる巨大なベッドの中心にいる。そのベッドにはおおよそ情事にはふさわしくなさそうな魔法陣が描かれていた。

 どういうことなのか。

 ここは"スタジオ型ラブホテル ドリームランド"。レジャー関係に強い福来ホールディングスと、ラブコスメや媚薬やセックスに関係する科学技術の大企業兼サバトであるファスネット・サバトが共同で経営しているドラマや映画の撮影のセットのために一時的に異界を作り出す魔法陣を提供する会社のラブ・ホテルの一つである。そう、この公園は一時的に創りだされた異界だ。公園も、時計塔も、最初に触手に犯されそうになっていた女たちも、全て異界でついでに創られた、幻のような物である。では二人は何かの撮影のためにここにいるのかと言うとそうではない。
「まったく、さくらもクールな顔して業が深いよな……」
 相変わらずさくらに抱かれたまま、龍一は苦笑いして言った。
「触手に陵辱される魔法少女がやりたいからと言ってここまでやるなんてさ……」
 セックスが大好きな魔物娘であるが、一口にセックスと言ってもいろいろだ。シチュエーションにこだわる者もいる。そのような者に福来ホールディングスとファスネット・サバトはセットや場所を提供しているのだ(もっとも、それなりの値段はするのだが)
 そう、今回キューピット魔法少女プリムラに扮したキューピットの翔乃さくらは、どうしても「触手に陵辱される魔法少女」と言うシチュエーションをやりたかったのだ。それで、このラブホにおとずれて公園の異界を作り出し、彼氏である亥川龍一に触手薬を飲んでもらった。矢もキューピットの力を込め、触手本来の物に加えてより自分への獣欲をかきたてた。触手の精液を魔物娘なのに、イヤイヤ言いながらも浴び続けていたのは、姿こそ変えれどもそれは恋人である龍一の精液だから。
 これまでのことは全て茶番。さくらの欲望によって作られたみだらなシナリオ。
「……不満だったかしら?」
 さくらの顔が少し曇る。今回のことはとにかく彼女のわがままによって成されたことだ。そのためにかなりの金と龍一の体力が消費された。彼女が少し後ろめたくなるのも無理はなかった。
 龍一が困ったように、さらに苦笑した。そして、彼女の首に腕を回し、強引に自分の顔に引き寄せた。ふたりのくちびるがつながる。
「んんっ!?」
 始めは驚いたさくらであったが、すぐに目を閉じた。キス。どんなに触手で性器を攻め立てられようとも、これは触手ではできない、二人の気持ちを確かめ合う行為…… 先ほどまでの激しい陵辱が嘘だったかのように、甘い空気が二人の周囲に漂う。
「お前が満足してくれればいいさ。それに、魔法少女プリムラはカッコ良かったし、エロかったぜ」
「……もう!」
 自分が望んだシチュエーションであったとは言え、別人になりきっていた自分の乱れた姿を思い出し、さくらは赤面する。そんな彼女に龍一はニヤニヤ笑いながらさらに追撃する。
「魔法少女プリムラいわく『愛なき行為、ましてや相手の気持ちも考えずに蹂躙するなんて許せない』なんだろ? じゃあ、最後に『相手の気持ちを考え合うセックス』をしないか?」
 わざわざ、プリムラの口調を真似した言い方に、さくらはますます赤くなる。ややもすれば耳から煙でも吹き出そうだ。しかし彼の言葉にその気になってしまっていた。とろりと彼女の膣から、触手の姿だった龍一の精液に混じって愛液がとろりと零れ落ちる。
「良いわ。シましょう……私に全部任せてくれればいいわ」
 龍一をベッドに横たえ、さくらは彼に跨る。今までは完全に受け身だったので、今度は攻めに回るようだ。龍一が触手薬とキューピットの矢による暴走で疲労しているのもある。
 それからまもなく、キューピット魔法少女プリムラことさくらの口から、伸びやかな嬌声が響き渡ったのであった。
15/06/17 17:25更新 / 沈黙の天使

■作者メッセージ
キューピットの本気の矢に相手の性欲を掻き立てる効果もある。それを聞いてかつあの姿を見たらやらざるを得なかった(殴)
『恋したキューピットの気持ち』を書きながらこんなSSも書いていました、ごめんなさい。
甘口がメインの私(締めも甘口にしました)ですが、こんなSSも書くのです。

これを書いている間にマインドフレイアも出てしまいましたね。時代はイk……触手よ!
何か書けたらいいなと思いつつ今回はこれまで。ごきげんよう。

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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33