読切小説
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とある走り屋と人形
ぎゃぎゃぎゃぎゃあ!!!
ばふぉぉぉぉぉぉーーーーー!!!!!



「ひゃっはー、峠を走るのは最高だぜーーー!」
 すでに若者がスポーツカーで峠を攻めるのは珍しくなっていた。

 しかし、こいつは違った。

 は? スマホ? 月々5万も金がかかるんなら、俺はそんなのいらねーから、ローン組んで車を買うぜ!!

 というのも男は以前、スマホでアレな動画サイトを見まくっていた。
 最初の月は良かった。

 だが次の月の請求額を見て驚いた



5.8560円


 
 ケタがおかしくね?
 男は契約した店舗を訪れたが、すでにそこは貸店舗。


 
 まじかよ。
 川にブン投げた。
(※川に捨ててはいけません)

 んでサポートセンターに公衆電話からわざわざ掛けて、速攻で契約を解除して、その足で、車屋に行った。

 きたぜぇ! フル装備されてるFRカー、中古だが構わない。
 車種名はわからん、色は真っ赤、あと車高はべたべた。


 最高だろ!!
 


 やっぱり男は車だ。俺は峠を走る。
 ものすごい金額だったが、ローンを組んで金利手数料を含めても月々4万ちょっと、車はカッコイイ、スマホでちまちま“あはーん”な動画を見てベッドに乗るより俺は車に乗ってイくぜぇーーーーー!!!!

 男はバカだった。
 家にワイファイ環境があるのに気が付いて無かった。

 今、町で走っている車はダサい、メッキの派手グリルのワゴン、四角い車。軽ばっか。
 だっさ! みんな同じ形じゃん。
(※あくまで個人の主観です)

 空力とかそんなんじゃねぇー。やっぱり早いのが一番だ。
 携帯の高速通信5Gを追い抜いてやんよ!



 イくのはやーーい、早漏!!
 うっせー、てーとくは忙しい。ぜかましちゃんに勝つんだ!!!
 

 やっぱりバカだった。アズールコレクション“アズコレ”は関係ない。
 あと、光の速さ的な物に追いつける訳がないのだが……。


 あれだけダサいといってた割には男の車のホイールはピカピカのメッキで、しかも23インチ、ほとんどホイール。だがそれもかっこいい。
 タイヤが“はのってる”のですぐに減る。毎月ローテーションしたりなんなり、あと燃料代で、月の金額はすごくなっていたが、まあ、本人が楽しそうなのでいいのだろう。
(※改造はほどほどに、あと法定速度は守りましょう)
 
 とにかく自己満足が車だ。
 四角いワゴンをドレスアップしても乗るのは俺一人だけ。駐車するのめんどくせーし、それなら俺は2シーターの早い車に乗るぜぇ!! 隣? いねぇよ。女は邪魔だ。絶対この浪漫はわかりっこねぇ。

 ひどい偏見だった。


 しかし、スマホを持ってないので彼女が出来ようが連絡手段がねぇ。



 てか、2シーターが欲しいのなら軽トラでいいんじゃね?





「えーーwマジでスマホ無し??」
「エモーイ」
「スマホないの許されるのは幼稚園までだよねー」
「きゃははwww」



 うっせー、それに俺は童貞だ。
 
 ぜんぜん関係なかった。





 そして夜。

 さて、やってきました『ろりは坂』リアのバカデカいウィングには“ぷろじぇくとまっくす”と書いてある。

 もうわけがわからないよ。

 マフラーからばふぉーばふぉーという激しい音が聞こえる。
 峠ならともかく、近所迷惑にもほどがある。のじゃ。
 
 のじゃ?


 一時期は『イニシャル餡蜜』の影響でこの『ろりは坂』にもたくさんの走り屋がいた。


 ところがあっちこっちで止まってるのはハイ〇ース、エンジンは止まっているのに車はギシギシうごいてる。
 
 うわ、ハイ〇ースギシアン初めてみたし。

 ひでぇwww

 くっそ、リア充め、奴らの邪魔してやる。

 ばふぉぉぉぉぉーーーん!!

 くぅぅぅ空ぶかしたまんねぇ。

 やべ、こわもてのおにいさんが車から出てきた。てか全裸。
 
 誰得?

 俺は光速で逃げた。いいぜ、これなら地球の重力圏外までイける加速だ!!! 俺は第3の“はやぶさ”になる!!!
(※あくまでイメージです)


 ぎゃぎゃぎゃぎゃーーーー!!!
 ばふぉぉぉぉぉーーーーーー!!!!!!
(※だから法定速度は 略)







 おっと、トンネルだ。


 その時、黒い物が前方に見えた。

「やべぇ!!!」
 シフトダウンでエンジンの回転数が上がるがこっちのがブレーキより効く!! もちろんフルブレーキだ。熱で真っ赤にローターがそまり、白い煙があがる!!
 間一髪! タイヤにも感謝!!!
「おい! 大丈夫か!!!」





 ぷぷうぅぅぅーーーー!


「な、あの全裸のやばそうなおにいさん、車でおっかけて来やがった」

 俺はとりあえず、黒いものを助手席に乗せて大慌てで走り去る。
 というか、空ぶかしなんてするから自業自得。

 

 やっぱり男はバカだった。





「ふぅ……ふぅ……むっちゃあせった。スゲーにげた!!」

 あれから峠を何回も越えて、いつのまにか謎の旧道を走っていた。
 ナビもスマホもないので完全に道に迷った。
 
 でも、逃げ切れた!!!
 てかつかれたーーーーー


「明日は休みだし、ねよーーーーー」






 




 おわかりいただけただろうか?








 さっきのトンネルで男が拾ったもの。

 それは人形だった。
 助手席に押し込められたあと、その人形はあちこちに体をぶつけていた。





「あーーーもう、なんなのよこいつ!!」
 人形はリビングドールという魔物娘だった。
 前のご主人の前で目覚めたはいいが、その瞬間、驚いたご主人が気味悪がって、彼女を山奥のトンネル内へと捨てたのだ。
 もちろん精を吸う暇などなかった。

「しかたないですわね♥」
 少女は運転席で寝る男を見る。

「失礼な奴だけど、わたくしを拾って、あそこから助けてくれたのは確かですわ♥」
 もし、あのままあそこに放置されていたら。
 きっと今ごろは車に跳ねられて大変なことになっていただろう。
 リビングドールとして目覚めたばかりで、しかも直接、男から精を貰っていない。
 
「とにかくお腹がペコペコです」

 人形少女は一言でいうと、確かに黒かった。トンネル内のナトリウム灯の下で見たのなら尚更だ。

 黒い靴、飾りは黒いバラ、黒いレースのニーソックス、黒いフリルがいっぱいついたロングスカート、やはりあちこちに黒いバラの飾りがついている。上のドレスも黒く大きなバラの飾りがリボンの変わりのように胸元についている。黒いロングのレースの手袋。黒いヘッドドレスにも黒バラ。

 黒くてバラが目立つドレス、唯一、肩から首元が大胆に露出していて肌は陶磁器のように白い、そして目立つのは足首まで延びている長いストレートの金髪。

 瞳は紅く、どこか吸血鬼のような見た目の少女人形。背は100もないだろう。
 しかし、その顔はどこか大人じみたようでもあり、少女のあどけない雰囲気を残しつつ、あやしい美しさを持っていた。

 そして薔薇独特の甘い香りが車内に満ちる。



 
 男の車には全く似合ってない異質の存在。
 そもそも魔物娘のリビングドール、唯一、ここは人や車が通ることがない、県道のさらに奥、忘れられた古い道。


 車内で男に近づく少女。


「さて、少々強引ではありますが、このままでは動けなくなりますし」


 ジーーー

  
 ズボンのチャックをあけてぺニスを取り出す。
 刺激も与えられてないのでそれは小さい。

 少女人形はそれを見るとふっと息をかける。魔力がこもったソレをうけたぺニスがムクムクと大きくなる。
 少女の顔くらいの大きさになるぺニス。

「あら以外ですわね♥ 乱暴な方でしたので、ここまでは期待してなかったのですけれど、ふふ、これは……あーーーん♥」

 パクっと小さな口で咥える。もちろん全部口内におさまる訳はないのだが、そこは魔物娘、ゆっくりゆっくりとそのぺニスが口内へと入っていく。

「…ん♥………んんんん!!!」

 すっかり男のソレが少女人形の口内、いや喉奥へと吸い込まれた。


「(臭いも……大きさも大変よろしいですわ……決めました。この男を新たなご主人様にしっかり躾てあげましょう。立派なお兄様へ♥……うふふ♥)」

 それからあっさりと射精へ導く、とりあえず、限界まで搾る。
 さっきあちこちぶつけられたし多少はいいだろう。



「ちゅぱ♥……ん…ちゅぅぅぅ!……ん……ちゅ♥…」
 貪るように激しく顔を動かしてぺニスをしゃぶる、吸う。

 金髪の髪が唯一の月明かり照らされて輝く。

 
 ぎしっ、ぎしっ
 車のサスペンションの軋む音が車外に響く、車内には寝た男のぺニスを頬張る人形の奏でる淫らな音が響く。
 お互いの息づかいでガラスは曇り、車内の様子はわからない。

 ただ、見たとしたら、ああ、車内でセックスをしているんだな。程度である。
 実際は一方的に少女人形が男のぺニスから精を搾り取っていたのだが……。








 そして夜明け


「ん、なんだ」
「おはようございます。お兄様♥」
 ようやく起きた男の腰の上にまたがった少女が微笑む。

「え、なんだこりゃ」
 黒いシルエットが少女のそれとわかると慌て出す男。

「あらあら慌ててしまって、かわいいですわ」
「お前、どこから入った」
 まだ寝ぼけているのか、男はまだ状況がわからない。
 しかし、自分の上に乗っている黒いシルエットがやがて、小さな少女とわかると更に慌て出す。

「あら、お兄様がわたくしを鉄の赤い馬車で強引に連れさって……、お忘れですの?」
「な、まさか俺、少女誘拐!!」
 顔面蒼白とはまさに今の男の状態だった。
 いくら男がバカだったとしても、車内に見知らぬ少女が居て、そしてここは山の中。

 どう考えてもまずい状況だった。


「ええ、おめでとうございます。少々乱暴ではございましたが♥」
「終わった」
「いいえ、はじまりですわ♥」
 項垂れる男を励ますように、笑顔でいう少女。

「はぁ? お前が俺を警察に突き出して、有り金全部持っていくという、絶望へのはじまりか……はは」
「それと、少々頭が足りないお兄様は、まだ気がついてませんわね」
 そんな男の話は無視して少女は続ける。どうやら順を追って説明しなくてはならないようだ。
「てめ、なんで俺は裸なんだ、しかもご丁寧に車の牽引ロープでしばりやがって」
 まるでわかっていたかのように少女が微笑む。
 暴れられたら面倒だ。
 見かけで判断してはいけないが、話を聞いてもらうにはこうするしかなかった。
 魔法で拘束してもよかったが、………実は魔力が足りない。
「ぐっすり、眠ってましたので簡単でしたわ。くすっ♥」

「くそ、………なっ! てめ、その関節は……」
 やっと少女の違和感を感じた。やけに小さい子だとは思ったが、違う。
 そもそも人間ではない。

「全く何もかも今更ですわよ。わたくしはリビングドール、つまりお人形ですの」
「な、呪いの人形ってか、夢だよな、ああそうだ、俺まだ寝てるんだ」

「ご自由に想像してください。まあ、体は動かせませんが」
「く、夢なら早く覚めやがれ、俺にこんな趣味ねぇし」
 暴れるがビクともしない。

「確認ですわ。無理やりは嫌いですの、もっとも精液はいただいたので、お兄様はどのみちこの、リリィのお兄様になりますわ♥」

「な、そんなちっこい体で何しやがった。バケモノめ」
「ひどい扱いですわ。確かにニンゲンではありませんが、これでも生きているのですよ?」

「だったら、はな……うぐ!!」
「ちゅ♥」

「はい、キスは頂きましたわ♥」

「俺の…俺の……初めてがこんな人形のガキに」

「うれしい♥ それ本当ですの?」
「ああ、そうだよ。わるかったな!!」

「んん、ぶ!」
「もっともっとしてあげます。お兄様の初めてはすべてリリィがいただきます。そしてリリィの初めてもすべて捧げます♥」
 再び男に無理矢理唇を合わせて、リリィは顔を赤く染めて宣言する。



 リリィの後ろには朝日が上ってきた、一瞬男は目をそむける。
 
 金髪がより輝く、対照的に黒い服と白い肌。
 リリィ越しに見る朝日は綺麗だった。例え男の想像力が無くても、見とれてしまう光景。



 幼い、何も知らなかったころに見た一枚の絵画。

 ぶんぶんと唯一動かせる首を降って、そんな思い出を追い出そうとする。



 でも、そんな車にしか興味がなかった男だからこそ、その幻想的な一瞬の輝きが目に焼き付いてしまった。
 


「な、なななな、冗談はよせ!」
「あら、さっきとはずいぶん変わりましたわね? お兄様♥」
 もちろんそんな男の想いに敏感に反応するリリィ、はじめ見せていた怯えた男の表情ではなく。
 リリィをまっすぐと見つめる男。

「ああ、かわいいですわ。お兄様♥♥ ごめんなさい。わたくし誤解をしておりました」
「はあ?」
 思わず見とれていた、などと言えない男はわざと視線をそらす。

「以外に純情ですわ♥ ますますわたくしにふさわしい、お兄様はまだ子どもですわ。ただ、ちょっとだけ、他人と違う自分を演じてみたかっただけ……」
「そんな」

 リリィが再びキスをして男の顔を小さな胸に抱く。

「いいえ、わたくしの目に狂いはありません。むしろ運命を感じてしまいます♥」
「俺は……いや、…違う、出会ったばかりの奴に何がわかるっていうんだ!」
 そう言うが男はリリィの抱擁から抜けようとしない。

 リリィが黒い手袋を脱いでから男の頭を撫でる。

「その指、やっぱり」
「これは球体関節といいますのよ? 人形と言っても自由自在ですの」
 なんだろう、こんなリリィとか言ったか、人形に俺は抱き締められて、あの手で頭を撫でられている。
 人形なのに顔に当たる胸はやわらかく、そして手はあたたかい。

「かわいいですわ。ほら、今度はお兄様からわたくしにキスをお願い致します♥」
 一度手を離すと、男の前で両手を広げるリリィ、体は小さいのに、その存在は自分より大きく、そしてなにもかも受け止める包容力に満ち溢れていた。

 俺は……こんな…少女に…。

「す、するぞ」
「はい、それにあまりレディを待たせるのは失礼です」


「えっと、…」
「うれし……ちゅ♥……ん……ちゅぷ……、口を開けてくださいまし♥」
 ぼんやりする。小さい手に抱き締められて、口を重ねて、……そうか、口を開けないと。

「……ちゅぅぅ♥…んっ……もっと……もっとですわ♥…ちゅ…ちゅぷ♥」
「んん!!……ん……む……」
 口内に小さい舌が入ってくる。俺の口の中を縦横無尽に動きまわる。
 ああ、気持ちいい……。


「り、リリィ」
「はい、お兄様♥」
 キスを続けながら微笑むリリィ。その顔は恋する少女。

「もっと、もっとしてほしい」

 その瞬間リリィは男をより強く抱き締める。
「お兄様っ♥♥ はい、喜んでいたしますわ。もっと、もっと口をあわせましょう♥」

 そしてシートに男を優しく寝かせて、リリィは上から男を覗きこむ。

「んーーー!! はい、口に入れてください………飲んでください♥」
「あ、ああ、もっと……もっとリリィの…欲しい…」
 男は口を開け、リリィから垂らされる唾液をごくごくと飲む。
 そして、再びリリィが男にキスをする。

「かわいいですわ。お兄様♥ すっかり良いお顔です。わたくし、もっともっとしてあげます。ずっとキスをして、お兄様にわたくしの魔力を注いであげます♥」
「まりょく?」
「はい、後で説明いたします……それよりも……ちゅ♥…ん♥…」
「……ぐ!」

 それからずっとキスをし続けた。
 車内の温度が上がったので男はリリィにお願いしてエンジンをかける。
 とたんに車内は涼しくなり、リリィの髪が揺れる。


「もう、雰囲気が台無しですわ」
「ごめん」
 マフラーとエンジンの音にリリィはご立腹だ。魔物娘にとっては暑いのは問題ないが、まだこの男はインキュバスにもなっていない。

「ふふ、許してあげますわ。それよりも、もっともっといたしましょう♥」
「あ、ああ……」


 太陽が丁度空の真上まできて、ようやく長かった口づけは終わった。


「お兄様……好きですわ。リリィ……リリィはもう我慢ができません♥♥」
「え、ちょっと、少し休憩を」
 顔中をリリィにキスされて顔が真っ赤な男。
 でも、リリィは昨晩こっそり男から精をいただいている。それをキスを通じて男に流し込んでいた。
 よりリリィの体内で濃縮してから……。


「くす♥……お兄様……では、どうしておちんちんが大きくなっていますの?」
「…ちょ…え、えええ!!」
 足でぺニスに刺激が与えられる。
 より大きくなるそれ。

「ちょ」
 魔物娘としてリリィはすでに我慢の限界を越えていた。キスをしていただけに、余計に興奮が収まらない。
 赤い瞳が淫らに歪む。


「キスだけならわかるけど、その体で何を……、や、やめてくれ」

「いいえ、やめません。お兄様はこのリリィのモノになりますわ♥」

 改めて男の腰に跨り小さな手でスカートを持ち上げていく。
 男に見せつけるようにゆっくり。
 リリィの顔は幼くも美しく、赤い瞳が細くなり、口元が歪む。

「な、そんな」
「ふふふ、もう濡れてますの♥」

 スカートの裾を口に挟み、ソコを男に見せつける。
 すでに下着を脱いでいたリリィの女の子の部分は濡れていて、球体関節が足の付け根やお腹にも見える。
 だからこそ、毛一つもないソコは異様で、そして……
「人形だよな……」
「ええ、リリィは人形ですわ♥」
 口からスカートを離すとまたそこが隠れる。


「お兄様、わかりましたか? ふふ、今からリリィのおまんこにその大きなペニスを迎えます♥」
「それだけは、やばいって、リリィが壊れる!!」
 男が慌てるのも無理はない。
 散々口付けを交わして、リリィのことが気になってはいたが、どう考えても男のペニスが入る訳がない。

「まあ、心配してくれるのですね。嬉しいですわ♥」
「な、だから、やめようぜ。なっ!」
 リリィの手がペニスをそっと掴む。
 またあのどこか大人のような、でも幼い顔がさらに淫らになってゆく。
 ゆっくりと降ろされる腰。
「さあ、大丈夫ですわ♥」
 男は抵抗しようとするが、身体がまったく動かない。拘束に加えて、魔法で動きを封じたのだ。


 ちゅく♥


「う!」
「あはぁ♥ お兄様とリリィがキスしてますわ。ほら、ほらぁっ、ふふふふふ♥」
 黒いバラの付いたスカートが揺れる。見せつけるように再びスカートを持ち上げるリリィ。
 そこには幼いあそこと男のペニスがくっついていて。

「あああ、やばい、やばいって!」
「かわいいお兄様、おびえちゃって♥ でも、ちゃんと食べてあげますわ。リリィのここで♥」

くちゅ♥くちゅ♥

「ひっ」
 リリィの腰が左右に揺れる。
 金髪や胸に着いた黒薔薇も揺れて……。

「さあ、ひとつになりましょう♥♥」

 幼いそこが人形とは思えないくらいに広がってゆく。水音が響き、だんだんと男のペニスがその中へと入っていく。

「そ、そんな」
 目の前でリリィの、小さい人形のソコにペニスが咥えられていく光景。
 リリィは更に見せつけるように、ゆっくり、ゆっくりと腰を下ろしていく。
「お兄様のが、リリィの中へ♥……ほら、もう亀頭が全部入りましたわ♥」
「う、うそだろ、なんで、ああっ!!」
 リリィが微笑む、一気に腰を落としたのだ。

「あああああああ!!!!」
「お兄様の食べてしまいました。素敵ですわ♥……。とっても大きくて、それにどくどく言ってます♥」
 愛おしそうに自身を撫でるリリィ。胸のあたりまでペニスが入っているというのに、うっとりとした表情。男を自分のモノにしたという達成感。
 顔はやがて恋する少女から、淫らな魔物娘のリビングドールそのもの。
 幼い顔がより淫らになるが、美しさは増すばかり。
 

「お兄様、大好きですわ♥♥……、あ、残念です。キスしたいのですが、顔が届きませんの……」
「リリィ……あったかくて、それにキツくて…わけわかんないけど、気持ちいい」
 男は信じられないものを見て怯えていたものの、すっかりリリィから送られる快楽と、その幼くてあやしい雰囲気をもつ彼女に夢中だった。
「気に入ってもらえてよかったですわ♥ お兄様のわたくしにぴったりです。動きますが? よろしいですか??」
 と、一応聞くが、リリィは限界をとっくに超えていた。
 腰が動き出す。

「ま、まて!」
「ダメですわ。レディを散々焦らせておいて、待てというは却下です♥ お兄様は情けなくリリィの下で快楽に溺れてください♪」
「や、やばっ、ちょっと、激しいって、くぅぅ!!」

 リリィは男の胸に手を置いてだんだん腰の動きを激しくしていく。
 車内が揺れる。

「ふふ、これいいですわね♥ わたくしが動けば揺れて、んっ、お兄様が動かなくても突き上げられているみたいですわ。いいです♥ いいです♥♥!!」

 狂ったように髪を振り乱してリリィが跳ねる。上下、左右、ペニスを限界まで抜いたと思えば、一気に腰を落とす。

「ああああ、でる、でちまう!!!」
「はい、ください。リリィの中に、ほら、我慢はだめですわ♥!!!」


「!!!!!」
「お兄様ぁぁーーーー♥♥♥!!!」

 精液がリリィの中へと入ってゆく。魔物娘として得た快感。
 そして男のことを完全に好きになったリリィはもう止まらなかった。


「お兄様っ、お兄様ぁぁ♥ 好き♥ 好きぃぃ♥♥ もっとです。もっとリリィに下さいっ♥♥!!!」
「も、で、でな……うわ、また」
「お兄様、ああああ、出てます♥ 素敵ですわ♥……。名残惜しいですが、一度抜きます。はい、またキスいたしましょう♥……んっ♥!」
「んんっ!!!」
 体格差からリリィは残念そうにペニスを解放すると、男の顔に近づいて貪るように口付けをする。

「ふふ、お兄様、お兄様ぁ♥……ちゅ…ちゅ♥……」
「リリィ……ん……もっと……」
 何度も射精をしてリリィにたっぷりと快感を教えられてしまった男。そしてとどめといわないばかりのキス。

「お兄様ぁ♥♥……リリィ、リリィは♥……ん♥……っ」
「…もっと、もっと……してほしい……」
 それから暗くなるまで一方的ではあるがリリィと男の淫らな行為は続いた。
















それからしばらくして
「リリィ!」
「お兄様………では、行きましょう!」
 
 車は真っ黒だが、あちこちにスポンサーのステッカーが貼ってある。









ちょっと前

 リリィは男が会社に行った後、暇なので部屋にある車雑誌を読んで、すっかり車のことが詳しくなっていた。


「お兄様、このパーツを買いましょう!」

「え、今日はこのドレスを買ってきたのに」


 すっかり逆転である。
 リリィに惚れた男はリリィをもっと美しくすべく、魔物娘用の服の雑誌を買ってきてはネット通販でリリィの服などを買っている。


 リリィは男の車をより快適にすべく、というか最初はレースのカーテンやフリフリの装飾だったが、いつの間にか速さを求める子になってしまった。
「取り付けはまかせてください。わたくしはお人形、どんな狭い所でも手を入れて作業ができますもの、ふふ♥」
 整備士顔負けだった。実際、今、男の車はすっかり変わっている。
 ほとんどリリィの仕業だ。

「お兄様。またお風呂にいきましょう。油でべとべとですの♪」
「球体関節にグリスが入ると大変なんだぞ……」
 といいつつも、ここで男の車好きの技術が生かされた。リリィの関節の挟まったゴミやグリスを綺麗にしていく。

 男は車よりもリリィのメンテナンス。
 リリィは男の車の整備と改造。


 まあ、終わったら終わったで、車の中でセックスをするのは変わらない。リリィが主導権を持っているので、走り屋仕様、ホテル仕様という訳のわからない車が完成した。


「ふふふ、お兄様、すっかり、リリィのものですわ♥」
「だから、激しいって、せっかくかわいいドレスを着せたのに」
「だって全身でお兄様を愛したいのです♥ 服は、じゃまですの♪」
 全裸でひとつになる二人。
 




 



そして冒頭の場面へと変わる。
「次は?」
「563行ったら、角度20の右コーナーですわ」
「オッケー!」



 魔界ラリー選手権、通称MRC

 それに二人は出ていた。
 助手席は小さいリリィのが座れるように改良済み。

「次1300、左30、傾斜25、昨晩の雨で地面が滑りますわ」
「わかった」
 リリィはコースを完全に記憶している。適切なナビをして男に指示をする。
 ラリー仕様になった車が一気に加速して体がバケットシートに押さえつけられる。
「この感覚たまりませんわ!!」
「だな!」
 ラリーカーを運転しているというのに、余裕の二人。
 まるでドライブだ。

 泥を巻き上げながら軽快にコーナーを滑っていく黒い車に、ギャラリーからは大歓声があがる。
 リリィはそんな魔物や人間に向かって微笑む。







そして
「優勝者は、妻である魔物娘との見事な連携プレイで華麗に、そして見事なタイムで走り切った。チーム、ブラックローズリリィだぁぁ!!!!  これで通算成績は堂々の1位、タイムも更新だっ!!!」


「また優勝ですわね!」
「リリィのおかげだって。さて、まだまだツアーは続くぞ!!」
「はい、新婚旅行兼、スポンサーのリリム様やサバトと各社パーツメーカーの方々に感謝ですわ!」
 二人は魔界とこの世界で開かれるMRCの代表として回っている。

 車は正に『魔改造』
「違反はしてません。ちゃんとテストに合格してますし、サバトの魔力検査も合格、わたくし達の技術の結晶ですの」とはリリィが雑誌のインタビューに答えた時だ。不正はいっさい無い。最初こそは様々な方面からこの異様なチームに賛否があったが、今は違う。


 他の選手たちに浴びせられるシャンパン、大きな声援、そしてリリィを腕に抱いた男が手を振って、妻であるリビングドールは男にキスをする。

 また大声援。
 男の顔は真っ赤だが、リリィはまた悪戯が成功したという表情。



 そして優秀な整備士兼、ナビ、というか、リリィがいなければこんなことにはならなかっただろう。




「次は?」
「F3からにいたしましょう」
「目指すは」
「もちろんF1ですわ!!」
「だな!!」
「ラリーも続けましょう」
「もちろん」

 二人の挑戦ははじまったばかり。この大会できっと更にスポンサーが付くだろう。













 そして、レースが終わったら、違うエッチ専用車でセックス、セックス、セックス!!!!!
 さっきまでの表彰台に立つ凛々しい男は幼いリリィに騎乗位で犯されてる。車に乗ってるより。リリィに乗られている方が実は多い。


「お兄様ぁぁぁーーー♥♥!!」
「リリィ、だから激しいって、俺、まだ疲れてるんだけど!」
「ふふふ、だめですわ。インキュバスになったお兄様は絶倫です。ほらもっと動きますわよ♥ んっ♥! んっ♥!!!」
 立場はあいかわらずリリィが上。ナビもそうだが男を操ることの方がリリィは好きだ。
「また、出るっ!!」
「はい、50回目のせーえきいただきです♪」
「搾り過ぎ!!!」
「ふふ、まだ次のツアーまで時間があります。ずっと致しましょう。愛してますわ♥ お兄様♥……」

 揺れる車。
 幼いリリィ……その姿はより美しく、淫らで背徳的だ。
 今日は男のリクエストで、最初に出会った時に着ていた黒薔薇のドレス。

「ふふ、やっぱりこのドレスが好きですわね♥」
「だって、一番リリィに似合ってる」

「嬉しいです。さあ、もっともっともっと、犯してあげますわっ♥♥!」

 男の悲鳴が森の中に響く。
 というかさっきまで走っていたラリーコースの近くだ。



「愛してます♥ お兄様♥♥!」
18/08/05 17:27更新 / ロボット4頭身

■作者メッセージ
リビングドールちゃんリビングドールちゃんリビングドールちゃん
リビングドールちゃんリビングドールちゃんリビングドールちゃん
リビングドールちゃんリビングドールちゃんリビングドールちゃん
リビングドールちゃんリビングドールちゃんリビングドールちゃん


リビングドール様の話が続きます。
小さな彼女なら、車の狭い所にも手が入るし整備が得意そうじゃね? と思って書き始めたらこうなりました。

だがしかし、作者は車に詳しくない、必死に調べましたが、所々で矛盾があると思います。そこはご勘弁をw

めずらしくふたなり要素が無かった。

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