読切小説
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クノイチ捕縛
「たかが盗賊の暗殺と思っていたが……まさか捕まってしまうとは…一生の不覚!!」

「そんなスケベな姿で忍び込むなんざとんだ変態だな…ケヒヒ…たまんねぇ…
どこの差し金か口を割らせるついでに、たっぷりその体をしゃぶってやるぜぇ…」

「くっ…下衆め…どのような恥辱を受けようとも屈しはせぬぞ!!」

「いいねぇ…気の強い女を無理やり犯しちまうってのは…いつヤっても、ぞくぞくするぜぇ…
 

 とでも言うと思ったか?」

「へ?」

「こう見えて、品性と良心は人一倍あると自負している。
そんな下らない事はしない」

「盗賊が何を言ってるんだ…」

「義賊と言って欲しいな」

「ふん、盗人が何を言っても無駄だ。さぁ、本性を現して私を犯せばいい!!」

「あからさまな罠に引っかかるつもりはないな。油断して気をやったところで殺す算段だろうがそうはいかん」

「うっ!(本当なら、もう暗殺している予定だったのに…どうしてあんな失敗したんだろ…)」

「そうじゃなきゃ、飛んだはいいものの塀に足を引っ掛けて池に真っ逆さまに落ちた挙句、犬○家みたいになって暗殺対象に救助されるクノイチなんて居るはずないからな」

「居たっていいではないか!!」

「……」

「あ、私のことじゃないぞ! 私はそう、お前の言った通りわざと油断させるためにスケキ○したのだ!! わ ざ と だからな!!」

「それなら、もう一回池にスケ○ヨしてくるか?
次はちゃんと油断してやるよ」

「………」







「たかが盗賊の暗殺と思っていたが……まさか捕まってしまうとは…一生の不覚!!」

「仕切り直そうとすんな」

「くっ…下衆め…どのような恥辱を受けようとも屈しはせぬぞ!!」

「いいねぇ…気の強い女を無理やり犯しちまうってのは…いつヤ……って、わざわざ付き合うこともないな」

「(だが、こうなってしまっては為す術がない…
……私はこんな男に陵辱されてしまうのか…!)」チラチラ…ボソ

「……」

「(きっと仲間が助けに来てくれるはず……
あぁ!!だが、もし、もしも!!仲間が助けに来てくれなかったとしたら…一生こいつの慰み者にされてしまう……)」チラチラチラ…ボソボソ

「…………」

「(毎晩行われるであろう、激しい責め苦と快楽地獄に、私は耐えられるだろうか……
もしかしたら、こいつに服従し、喜んでクノイチの極意を用いて奉仕してしまうかもしれない……
最後にはこの家の家事洗濯を全て行い、毎晩夜伽の相手を務めなければならなくなるかも…)」チラチラチラチラ…ボソボソボソ

「………………」ズルズルズル…

「わ! わ! 無言で池に戻そうとするな!!」

「とりあえず、仕切り直すならス○キヨからやり直さないとな。
もちろん朝になるまで助けないが」

「死んじゃう!!流石のクノイチでも死んじゃう!!」

「なら、 いくつか質問に答えてもらおうか」

「クノイチとしての誇りがある以上それは話せん!!」

「そうか」チャプン

「わ、話す! 話します!!」

「早くしろよ、質問はすでに、拷問に変わっているぞ
 まず、依頼主は誰だ?」

「卸問屋のマミキチ屋……」

「どこまでも汚い奴め…ああいうのを狸と言うんだな」

「どうしてわかったんだ!?」

「はぁ?」

「いや、何でもない」

「まぁいい次は、お前は何処の者だ?」

「コウガ…」

「それにしては随分…」

「な、何か文句でもあるのか!?」

「特にはないかな…
で、いくらで雇われた?」

「ん!」ビシッ!

「20両か、ま、そんなもんかな」

「違う」

「2両というわけではあるまい。いくらだ?」

「2文」

「…………」ジャブジャブ…

「あぅ! ガハッ、本当だ!!本当に二文なんだ!!
鼻に!! 鼻に水が入る!! 痛い、痛いってばぁ!!」

「どこの馬鹿が2文で人殺しするんだ!!」

「ゲホッ! ゲホッ! うぅぅ…クノイチは暗殺って言っても人殺さないもん…」

「じゃあ、暗殺って何するつもりだったんだ?」

「私の魅力で骨抜きにして、あなたのお嫁さんになるつもり♥」

「最期の言葉がそれとは気の毒だな「や、やめてス○キヨはやめて!!」

「嘘を吐くならもう少しマシな嘘を吐け…
俺もあまり美女に乱暴したくないのでな」

「び、美女だなんて!?…ふふふ…そうか…美女か…美女…うふふ」

「おい」

「いきなり言われて驚いたが、ふふっ、脈無しと言う訳ではないようだな…」

「おい!」

「うふふ…ふふふふふふ……」

「…………帰って来〜い」ジャブジャブジャブ

「ゴボボボ!! わっ!!わっ!!ごめんなさい!帰りました!!帰って来ました!!
うぐぅ…耳に水が詰まってて気持ち悪い…トントンするから放して?」

「やだ」

「鬼、人でなし!!」

「いい加減埒が開かんな…」チャプン…

「ごめんなさぁぁぁぁい!!」

「なんだか毒気を抜かれた…もう今日の所は許してやるから帰れ」

「え? いいの?」

「いいよ、もう
…ところで、二文ぽっちで何を買ったんだ?」

「飴玉2つ、ほら」

「ガキか…お前は…ま、いい、俺のお陰で食べれるんだから俺にも一個寄越せ」パクッ

「あ!! あぁぁぁぁぁ!!! 食べた!!二個しかないのに食べた!!」

「別に飴玉の一つや二つ…」

「うぅっぅ!! 飴返して!」

「もう舐めたから返せないな」

「ん!!これはクノイチの最終禁術奥義を使うしかない…

 秘儀!!飴玉取り返しの術!!」

「そのまんまじゃないか…って、んむぅ!舌入れるな馬鹿も…ん!!んぅ…ぅぅぅ


 はぁ…はぁ……下らない割りには意外に侮れない技だな…しかし、どこらへんが禁術なんだ…?」

「……この術は、一生に一度しか出来ない初めての接吻を犠牲に術が発動するのだ…」

「その割りにはお上手で」

「クノイチだから♥」

「じゃ、クノイチの奥義も見たし、もう本当に帰れ」

「ついでに他の奥義も見ていかない?
 既成事実作成の術とか、人生の墓場落としの術とか、布団の中で股をくっ付け合う術とか」

「断固拒否する」

「そう言わずに……
そうそう、そう言えば私は処女だから、『初めてだから優しくしてねの術』を使わねばならぬな!」

「使わなくていい、そしてこっちに来るな!!

クソッ、義賊の素早さ舐めるなよ!地獄の果てまで逃げ切ってくれる!」ダッ

「とう!! 影縫いの術!!」サクッ

「…ま…まともな術も使えるのか……」ビリビリ…

「ふふふ……ではまず抜かずの10発の術から始めよう…」



「だからそれ、忍術じゃな…


…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」









終わり
15/11/25 00:31更新 / ヤルダケヤル

■作者メッセージ
いつの間にかボロがでて口調が変わっちゃうクールビューティクノイチさんが書きたかったはずなんだけど予想の5倍ほどおバカになってしまった。

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