読切小説
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とあるメイドの一日
AM5:00

 メイドの朝は早い、まずはネグリジェからいつものメイド服に着替える。メイド服へ着替えたら毎朝のモーニングルーティーンとして寝ているご主人様から精を絞る。
毎朝精を受け取ることにより朝から100%以上のパフォーマンスを発揮することができるのだ。

はむっ…はむっ、ちゅるっ…じゅるるっ…んっ、あっはぁ…

 睡姦されご主人様もどことなく幸せそうである。

AM5:30

 メイドの戦いはここからは始まる、まずは朝ごはんの支度からご主人様が今日着る服の準備、ご主人様の一日のスケジュールの確認と多種多様な作業が朝から要求される。
それが終わったらご主人様を起こしに行く。これがまた最高に可愛いのである。

「おはようございますご主人様」
「あぁ…もうあさかぁ…おはようオリヴィア」

ここでご主人様の意識を完全に覚醒させるための濃厚起床ベロチューをします。

「では始めますよ、ご主人様」
「うん、たのむねぇ…」

むちゅ、ちろちろ…んっ…ぐちゅっぐちゅっ…あっはぁ…

「ありがとうね、毎日これで目が冴えるよ」
「ありがとうございますご主人様、では着替えて食堂へ」
「はーい」

AM6:00

 ご主人様が着替えているうちに朝食の配膳を済まします。今日はスクランブルエッグにウインナー、ワッフルにサラダ。飲み物はご主人様がジパングから取り寄せている緑茶と言うお茶と野菜スープ。デザートに私の手作りジャムを乗せたヨーグルト。どれもご主人様が好んで食べるものだ。

「うーん今日の料理も美味しいね。毎日食べても飽きない位だよ」
「お褒めに預かり光栄です。ご主人様」

朝食を食べ終わると次はご主人様へ一日のスケジュールをお伝えします。

「今日は午前は通常業務ですが午後1時から商談が1つあります。ランチと午後の休憩の時間を少し前後させた方がよろしいかと」
「そうだな、今日の商談は大事な物だから少し早くランチを済ませて万全の用意で挑みたい。ランチは11時30分、お茶は4時でいいか?」
「承知しました。では、今日も1日頑張ってください」
「ああ」

AM7:30

 ご主人様が見ていないところでもメイドの戦いは続きます。まずはお皿洗い、幸いこのお屋敷には私とご主人様の2人しか住んでいないのでそこまで苦ではありません。
 次に洗濯、これも2人分なのでそこまで量はありません。しかもご主人様が最新式の洗濯機と乾燥機を買ってくださりました。なんでも『いつもオリヴィアにはお世話になってるか恩返しだよ』と、なんですか私のご主人様は神ですか仏ですか?私としては毎日そのご尊顔を見れるだけで満足なのですが。あぁもう気持ちが収まりません、はしたないですがここで一回ヌくとしましょう。
オカズは…たまたまここにあった洗濯前のご主人様の使用済みパンツにしましょう。ええ勿論たまたま偶然ここにあっただけです。

「ああっ、はぁ…んっ、あっ、んっ」スゥー ハァー

AM8:00

 少し時間を使いすぎましたがまだまだ余裕はあります。次はお掃除、メイドの業務で1番大変とも言えるのがこのお掃除です。
 このお屋敷はご主人様の地位から考えから相当小さな方です。しかし小さくてもお屋敷はお屋敷、それなりに部屋数はあるのでそれを全部掃除するとなるとかなりの時間を使います。しかしこれまたご主人様が買ってきた掃除機を使えば楽々掃除ができます。なんでも科学と魔術の融合した商品らしく、動力は私の魔力を使ってるそうですがそれも微々たる量、業務には全く影響を与えない優れた燃費。小さいのに多くの埃を吸えるとの事。

「ふんふーん、ふふふんふーん」

 これまで箒と塵取りでしていて大変だった掃除もこれを使えば楽々、鼻歌を歌う余裕すら生まれるほどです。

AM9:30

 次の業務はご主人様と私のベットメイキングです。私オリヴィアは恐れ多い事に毎日ご主人様と同衾を許されています。勿論夜は男女の、ましたや夫婦であるなら一緒に寝るのが普通ですが私はご主人様の妻の前にメイドであります。そんなご主人様とは地位が天と地、月とすっぽんな私ですがご主人様の『オリヴィアの匂いが無きゃ寝れない』の言葉に甘えさせていただいてます。本当に私のご主人様はお優しいです。
 おっと、つい本題から逸れてしまいましたね。ベットメイキングですがこれはご主人様が上質な睡眠を取る上で最も大事な部分です。四季の移り変わりに敏感に感じ、その日で一番最良なシーツを用意する事。それ位出来なければご主人様のメイド失格です。

AM10:00

 ベッドメイクが終わり一段落ついたと思ってもまだまだお仕事は残ってます。まず洗濯物を外へ干す事です。乾燥機もありますが私は太陽光で干した方がよいと考えているので雨の日以外は外へ干しています。
 次にお昼ご飯の準備です。今日に限って早くから用意をする事になりましたがいつもでしたらもう少し遅くから用意を初めてますね。

「今日のランチは少し豪勢にしましょう」

AM11:25

ご主人様が帰ってきました、と言っても家と会社をポータルで繫いでい会いに行こうと思えばすぐに行けるのですがね。

「今日のランチは…いつも通り美味しそうだねぇ」
「今日は商談との事なので少し豪勢にしてみました」
「ありがとう、お礼のチュー」

むちゅ…あむっ…ぷはぁ…

「ありがとうございます。それでは冷めてしまう前に食べてしまいましょう」
「ああ、頂こう」

これですこれ、いつも私の料理を美味しそうに食べてくれるご主人様。なんと愛おしいのでしょう。

PM00:30

「お部屋の用意が完了しました」
「ありがとう、クライアントへのお茶とお茶請けも用意できてるか?」
「はい、紅茶はダージリン、お茶請けはクッキーを用意しております」

 ここからはいつも過ごしているお家ですが少し空気変わります。先ほどまで柔和な顔立ちのご主人様もキリッとしたお仕事モードのご主人様に変わり準備万端のようです

PM1:00

 遂に商談が始まりました。相手は壮年のご老人。私はご主人様の後ろで立って見守っております

「ではこの内容で」
「よろしくお願いします」

 無事商談は終わったようです。ご主人様の顔色を見るにかなり良い商談だったのでしょう、ニコニコしてとても機嫌がよさそうです。しかし私にはわかります、今日の商談は精神的にも肉体的にもかなり疲弊しているのでしょう。ここからが私たちキキーモラの出番です。

PM3;00

商談も終わりご主人様の緊張の糸が切れましたのでここで1つ提案をします

「旦那様、商談お疲れ様です、ですが少し頑張りすぎです。なので休憩を提案します」
「はは、オリヴィアはなんでもお見通しだな。わかった、少し仮眠をとることにするよ」
「では私はいつも通りマッサージを行います」

 これからご主人様に行うマッサージは微量な魔力を流しながら行う私たち魔物の中では一般的なマッサージです。ですがご主人様はこれをいたく気に入ってくださり、毎日の夜やこのような大きなお仕事の後に行うのが私たちの暗黙のルールとなっております。

 ご主人様の体は筋肉が張りやすのか毎日マッサージしても次の日には体がこっています。なので私の魔力を使い少しずつこりにくい変えております。
 また話がそれてしまいましたね。まずは足のマッサージをします。足のマッサージでは足のつぼからふくらはぎのこりをとるマッサージをします。次に背中から腕、頭皮から顔にかけて全身くまなく行います。

見てください、この寝顔。まるで子供のようでお可愛いでしょう、これだからご主人様へ尽くすのはやめられません。きっと全キキーモラが思ってることでしょうが。

PM4:00

お茶の準備もでき少しもったいないですが起こしてしまいましょう。え?もったいないなら起こさない方がいいんじゃないか、ですか。実はご主人さまは私とのお茶の時間を生きてるうえで一番好きな時間とおっしゃってくれているのです。ここで起こさないと子供のように拗ねてしまうのです。それもそれで可愛いのですが…

「起きてください、ご主人様」
「ふぁう、おはようオリヴィア」
「お茶の準備は出来てますよ」
「ありがとう」

ここからは私たちの日課にもなってるお茶の時間です。いつもはリョクチャを飲んでるご主人様ですがこの時だけは私が入れたダージリンを好んで飲んでいますね。なんでも「緑茶は朝飲むのがいいんだよね」との事で。

ああ、少しすみません。これは私事ですが私は紅茶にはミルクを入れる派なので…
いつも新鮮なミルクを提供してくれるご主人様は本当に最高のご主人様です。

PM5:00

「お疲れ様です、ご主人様」
「今日は疲れたよ。ご飯は何?」
「今日は子羊のステーキを予定しております。お風呂の準備ができているので先に済まされてはいかがですか?」

ご主人様の一日の業務が終わりました。これから夕ご飯、それから二人の時間。それが私達の大まかな一日です。

これで取材も終わりにするですか。それでは一日お疲れ様でした、玄関まで迎えは…いりませんか、では夜道にお気を付けておかえりください。
















「ごしゅじんさまぁ…上手く演技出来てましたかぁ…?」
「うん、すっごい真面目そうだったよ。たまにはそんな感じでエッチもしてほしいなぁ…」
「////もうご主人様ったら…いいですよ♡」


22/10/21 11:42更新 / photon

■作者メッセージ
世界観としては現代と図鑑世界がゲートで繋がって図鑑世界にも家電とかが流通してるって言う設定です。

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