読切小説
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モンスター・ハンター!?

〜自室〜

”あぁ、朝か・・・ん?”

(なんだ?)

”って、えぇーーー!?”

(なぜ、なぜ俺のベットの中に女・・・いや、オークが!?
いや、まだ夢のなかか!?)

「むにゃむにゃ・・・はぅ?
あ、おはようございます、ご主人様!」

(このオーク、可愛いな・・・ってご主人様!?
どういうことだ!?
しかも裸!?)

”え、えーっと、君、なぜに俺のベットに?”

「何を言ってるんですか
ご主人様が入れてくださったんじゃないですか」

(ッ!?
ちょっと待て!本当にどういうことだ!?)

”一年前、私を拾ってくれたあの日からずっと、ご主人様と一緒に寝てたじゃないですか
昨夜だって、ベットであんなに気持ち良くしてくれたじゃないですか!”

”一年前・・・拾った!?”

(昨夜、俺はプーギーを抱き枕にして寝たはずだが・・・
・・・プーギー?
いや、まさかな・・・)

「もしかして、私、また捨てられちゃうんですか!?
いや!!!
もう一人は嫌なんです!!
ご主人様がクエストに出ているだけの時間ですら、私は不安でいっぱいだというのに、また一人なんて・・・!!」

(耳・・・これって・・・尻尾も・・・)

ギュッ

「ひゃう!
・・・気持ちいいです、もっと・・・」

(ほ、本物だと!?ってことは・・・)

”・・・・プーギー?”

「やっと思い出したんですか!?
プーギーです!!」

”しかし、一体何があって、オークに!?”

「分かりません」

”・・・・・・・”

(・・・後で村長に聞いてみるか・・・
とりあえず、ネコ飯を食べに行くか・・・
あと、お供アイルーもつれてかなくちゃな)

”ネコ飯、一緒に食いにいくか?”

「いいんですか!?
一度食べてみたかったんですぅ!!」

”じゃあ、いくか”



〜アイルーキッチン〜


『『『いらっしゃいませ、ご主人様ニャーー!!』』』

”・・・なん、だと?”

(アイルーたちが、みなワーキャットになってる!?
しかも、全員裸エプロンとか・・・目に毒だな)

「ご主人様、鼻の下が伸びてますよ」

”構うな!
なるべく見ないようにしているんだ”

「私はご主人様に見せているんです!」

”しるか!”

『今日のメニューはどうしますかにゃ?』

”いつもので”

『そちらのオークさんはどうしますかにゃ?』

「じゃあ、ご主人様と同じで!!」

『分かったにゃ!!』


料理スタート!
まず、この野菜をみじん切りにしてぇ!!
鍋に入れてぇ!
肉、魚、調味料、私たちの愛液を一緒に煮込んでぇ!!
完成!!

(こいつら、最後に何を煮込んだって言った?)

『完成にゃーーー!!』

(料理に変化はないみたいだな・・・)

「これ全部食べてもいいんですか!?」

”あぁ、食い切れるか?”

「それじゃあ遠慮なく・・・いっただっきまーす!!」


ガツガツガツガツガツガツガツガツガツ・・・・・


<体力・スタミナが増加した!>
<スキル 剥ぎ取り術・大
スキル 蹴脚術
が発動した>

「すごーい!力がわき出てくる!!」

”ハンター用の食事だからな”

『またのご利用、お待ちしてるにゃ!!』

『ご、ご主人様ぁ・・・お願いがあるんだにゃあ・・・
聞いてもらえにゃいかにゃ?』

”ん?”

『キレアジ、3匹もってにゃいかにゃ?』

”キレアジ・・・確か、前に釣り上げたのがあったな
ちょっと待ってろ”

『無理にとは言わにゃいにゃ』

”ああ、あった
キレアジ、三匹な”

『ありがとうにゃ!
お礼に・・・・私をあげるにゃ!』

”なっ!?ちょっと待て!!”

『いらにゃいにゃ?
好きにしてもいいにゃよ?
なんなら、ご主人様の専属メイドでも・・・』

”どうしてお前らは気が早いんだ!”

『早くにゃいにゃ!
私はずっと前からご主人様に雇われて、いままでご主人様をキッチンからみてたにゃ!
それとも、私の事、嫌いかにゃ?』

(それは卑怯な質問だろ!!)

「ご主人様!
何しているんですか?
お供アイルーと一緒に村長のところまで行くんじゃないんですか!?」

(助かった!!)

”あぁ、すまん
すぐ行く!
今日はもう用事があるから、行かなくちゃならない
また今度、ゆっくり話し合おう”

『ベットの上でにゃ♪』


『ご主人様、今日は誰をご指名ですか?』

”やはり、お前らもか・・・”

『にゃにがにゃ?』

(自覚はないようだな・・・)

”いや、なんでもない
今日は討伐ではなくて、調査らしいから・・・ミストラルを連れていく”

『今日は私の爆弾はいらにゃいのかにゃ?』
『わ、私なんかで良いのかにゃ?』

”ややこしくなる前に行くぞ、ミストラル!”


ミストラル
スキル
マジメ仕事術
千里眼の術
回復笛の術


”ミストラルはちゃんと装備があるんだな・・・”

『ちょっと、恥ずかしいにゃ・・・』

(たしかに、どう見ても子供が遠足に行くようにしか・・・)

「それじゃあ、村長のところまで行きましょ!」

『えっ!?プーギー、その格好で行くのかにゃ・・・?』

”プーギー、お前、服は?”

「ご主人様からもらった、このパンツしかありませんよ?」

”・・・・・まじか”

『プーギー、大胆にゃ・・・』

”ちょっと防具屋行って来る
ミストラル、プーギーの体のサイズを測って防具屋まで来てくれないか?”

『分かったにゃ・・・』

「えー!
ご主人様が測ってくださいよ」

”頼んだぞ”


『それじゃあ、測るにゃ
ちょっと我慢するにゃ・・・』

ギュッ!

「はぅっ!ちょ、ちょっと、そこは、ちがっ・・・!」

『じっとするにゃ
ずれちゃったからもう一回測るにゃ』

ギュッ!!

「あぁん!!そ、そこは、ダメぇ!!!」

『パンツも脱ぐにゃ』

「な、なんで・・・はぅっ!!」

『防具はオーダーメイドなのにゃ、ちゃんとした数値が必要なんだにゃ』

「だ、だからって、どうしてそんなところに手を入れようとするの!?」

『力を抜いてもらうためにゃ・・・ほら、こことか、気持ちいいにゃ?』

「くっ・・・アハァ!ちゃ、ちゃんと測っているんでしょうね!?」

『しっかりと測ってるにゃ・・・ニャフフ』



〜防具屋〜


”女性用、できればオーク用の服をお願いしたいんだが・・・”

おや、ハンターさん
オーク用の服なんてどうするんだ?

”いや、ちょっとした連れが・・・”

ほぉ・・・連れ、ねぇ・・・
やっと嫁さんもらったのか!?

”そんなんじゃないよ
実際、俺にもどうしてこうなったのか、把握できてないんだ”

なるほどな
んで、サイズはどうするんだ?
オーク用の服は一般的なサイズからオーダーメイドまであるが、どうする?

”それが・・・”

『にゃーー!ご主人様!』

”ああ、ミストラル、サイズは?”

『ばっちりだにゃーー!!』

”このサイズでお願いします”

ほぉ・・・こいつはなかなか良いサイズだな・・・
そのオーク、大事にしろよ

”からかわないでくれよ”

材料は・・・ドラグライト鉱石×10
      鉄鉱石×5
      鎧竜の堅殻×5
だな

”これって、服の材料なのか!?”

そうだ
オークの服ってよりも、ハンターの装備に近い
オークたちも狩猟生活をしているからな

全部でこれだけの材料があれば作れる

材料はあるか?

”ああ
これって、どこの部分の服なんだ?
全身お願いしたいんだが”

これで全身の装備の材料だ

”な!?それって・・・ずいぶんと体を覆える素材が少ないな”

まぁ、今から作るから少し待ってな!

”ミストラル、やけに時間がかかったな”

『ご主人様はあんまり知らにゃいけど、おんにゃのこの体を測るのってものすごく大変にゃんだにゃ』

”そうなのか”

『そうにゃんだにゃ
でりけーと、にゃんだにゃ』


朝→昼


ほら、出来たぜ!
オーク専用装備だ

”殆ど紐と当て物じゃないか!
こんなんで大丈夫なのか!?”

これでも防御は450越えしている

”そうには見えん”

まぁ、見てわかるとおり、凄くキワドイぞ!!


”プーギー、お前の服だ”

「私、ご主人様の前では裸でいたいんです」

”・・・・・・・・
ミストラル、こいつにさっきの着させてやってくれ
俺は村長のところに行って話を聞いて来る”

『わかったにゃ』

「あ、ちょ、ちょっと、待って!!
・・・行っちゃった」

『じゃ、お着替えしようにゃ〜♪』

「え、待って、さっきのでまだ、体が敏感なの・・・ひゃん!」

『ニャフフフ♪』


〜村長の家〜

”オババ様、今日はどのようなご用件で・・・って、オババ様!?
いつからそんなに若くなられたんですか!?”

さぁの・・・ワシも今日、起きた時にはこの姿じゃよ
まぁ、これが竜人本来の姿じゃ
鱗や尻尾、まさに竜の血族じゃな・・・
おぬしの周りでも、何か変化は無かったか?

”モスのプーギーがオークに、アイルーたちがワーキャットに・・・
かくかくしかじか”

なるほどな・・・

”なにか心あたりはあるんですか?”

無い事は無いがの・・・
今のところ、何とも言えん

これはもっと調べる必要がありそうじゃの
そこでじゃ・・・

おぬしに古の森に調査しに行ってもらいたいのじゃ
古の森・・・G級クエストじゃ
この村ではおぬし位にか頼めん
行ってくれるか?

”もちろんです”

詳しい内容を書いた紙は出張ギルドのG級の受付嬢がもっておる
普段通りに受注できる

”では、行ってきます”

・・・ワシがもう少し若ければおぬしに決闘を申し込んでいたのにのぉ

「ご主人様、お話はどうなりました?」

”今から古の森へ行く事になった”

『G級クエストかにゃ?』

”そうだ”

「あら、ミストラル
顔色が良くないね もしかして、怖い?」

『こ、怖くにゃんてにゃいにゃ!』

「私がお供アイルーのミストラルの代わりをしてあげようかぁ?」

『ご主人様のためなら、こ、怖くても付いていくにゃん!!』

”武具を取りにいったん自宅へ戻るぞ”


”装備は・・・やはりランゴスタ対策でボウガンが良さそうだな・・・”

『飛竜はいにゃいのかにゃ?』

”この季節はな・・・
たまにナルガやヒップノックが出るらしいが、火炎弾があれば問題ない”

「ご主人様、武器いっぱいですね!!」

”まぁな、ハンターはすべての武器を均等に使いこなせないと厳しいんだ
しかも、食うか食われるかの世界ではそれ一つが命取りになる”

「あ、これなんかいいかも!」

”マグニチュードだな
そんな簡単に扱えるものじゃないから、怪我する前に戻しておけ”

「でも、これなら飛竜でも倒せそうな気がする!」

”古龍ですら狩れる代物だからな・・・
振り回して、疲れるだろ?”

「平気だよ?私、オークだもん」

”好きにしろ
そのかわり、怪我しても知らないぞ”

「わーい♪」

(あそこまで涼しい顔して振り回してるんだから、本当に重くないんだな・・・
俺ですら、扱うのには相当の気合いとスタミナが居るのに・・・)


〜ハンターズ・ギルド〜


ハンターズギルドへようこそ!
貴方宛ての依頼が届いてますよ

”あぁ、それをこなしに来た”

了解しました
クエスト内容はこちらです

依頼主・村長

☆☆☆☆☆☆☆☆

どうしたものか、朝起きたら体が本来の姿に戻っておった
影響は竜人だけではなく、アイルーたちはワーキャットとなり、モスはオークになる現象も起きておるようじゃ
ワシらにも心当たりがあるが、今のところ手掛かりが全くない
そこで、今回各ランクのハンターたちに調査をしてもらいたいのじゃ
具体的にはリストのサンプルを持ちかえって来てほしい
お主達にとって、狩りにとってなじみの深い場所でもあるだろうが、今回はいつも全く違う、別の場所として心得るのじゃ
実際、新種らしき情報も出ておる
ワシは今回の原因究明のため、家におる
聞きたいことがあれば寄って欲しい

クリア条件
サンプルの納品
モンスターの濃汁
モンスターの特濃
・・・


”なるほどね・・・”

馬車準備が出来たので、こちらへどうぞ

”行くか”

『「はい」にゃー』


夕方
〜古の森〜


”着いたな・・・”

『着いたにゃー』

(プーギーは・・・しまった!!G級クエストだった!!)

”ミストラル、プーギーの場所は!?”

『ちょっと待ってにゃ〜!今探知してるにゃー』

ネコスキル、千里眼の術発動!

『見えたにゃ!!
今私たちがいるのは、エリア3、一番奥だにゃ!
プーギーは・・・エリア1だにゃ・・・でも、変だにゃ!』

”どうした!?”

『動いてにゃいのにゃ!!気絶してるにゃ!!』

(新種の・・・飛竜!?
いや、そんな、まさか・・・プーギー!!)

”クッ!!!”

『あ、ご主人様、待ってにゃー!!』

”プーギィー!!!!!どこだ、プーギィー!!!”

『ご主人様、落ち着くにゃ!!』

”落ち着いてられるか!ここはGクラスの密林!
何が居てもおかしくは無いんだ!!”

『で、でも・・・あ、あれ!!!プーギーにゃ!!!!』

”おい、おいプーギー、プーギー!!
聞こえるか!?何があった!?”

『ご主人様、これ・・・』

”何だ!?
・・・これって・・・”

『ネムリ草だにゃ』


”・・・・おい、起きろぉ!!!!!!!
プゥーギィーー!!!”


”んで、なぜネムリ草なんて飲んだんだ!?”

「薬草と間違えたみたいです・・・ふぁぁぁ」

”無事だったからよかったものの、ここで寝れば命は無いぞ!?
分かってるのか!?”

「・・・・ごめんなさい」

”さっさと終わらして帰るぞ
樹海を行くが、はぐれるなよ!”


”声!?
言葉みたいだな・・・”

「なんでしょうか・・・」

『行ってみるにゃ』


あぁん、このキノコ、おっきくて、かたくて、おいしいぃ!!
もっと、もっとぉ!もっと頂戴!!

そんなに大きいキノコ・・・私、お口に入らないよ・・・
オラ、さっさと口に入れなぁ!!
いや、ふぐぅ!!んっんっんっんっ・・・・んーーーー!!
ほら、美味しいだろぅ?よくしゃぶって、吸いつくして、味わって食べるんだ!

こんなにおいしいキノコがあるなんて・・・


”野生の、オーク・・・だな”

「キノコ食べてますね」

『傘の部分が口に入りきってないにゃ・・・涎が良い雰囲気出してるにゃあ・・・』

「美味しそうですね・・・」

”そうとは思わんな・・・”

「ご主人様のも・・・素敵ですよ?」

”農場のキノコは俺が手塩にかけて育ててるからな”

「そっちじゃないの!!」

”プーギー、何を言ってるんだ?”

『ハァハァ・・・・ずっとこの光景見てたいにゃぁ』


あら、こっちのほうに美味しそうなキノコのくっさーい匂いがするわねぇ
どこに隠れてるのかしらぁ?
無駄よ、出てきなさい!!


「『ばれた!!』」

「ご主人様、逃げましょう?」

”いや、大丈夫だ・・・”

『ご主人様、狙われてますよぉ!
早く逃げましょう!!』

”あのオークは俺らと目を合わせていない・・・
獲物を狙う時、狩人は獲物をしっかりと見ているもんだ”

「なぜそんなことが分かるんですか?」

”なにより、俺がそうだから”


くんかくんか・・・フフフ、見つけたぁ!!
もぅ、かくれんぼは終わりにしましょ
えい!!あぁあん!!おっきいキノコ!!
頂きまーす・・・アーーン、ジュルルル!!ジュポジュポ、ジュチュチュチュチュ・・・プハァ!!


”野生のオーク・・・あれ、シビレタケだが大丈夫なのか?”

「ええ、美味しいですよ」

”美味しい・・・のか?”

「ええ、その後の痺れも陶酔に似た心地です」

”・・・・”

”調査メモも出来たから、そろそろ行くか・・・”

「はい」

”ミストラル、行くぞ”

『はわわーーー!!オークがキノコであんなことやこんな事を・・・卑猥だにゃあ・・・
え?あぁ!
ご主人様、待ってにゃ〜!!』


”サンプルは・・・モンスターの特濃と、モンスターの濃汁か”

『ハンターだにゃあ・・・良いにおいがするにゃあ!!』

”ミストラル、どうした?”

『私じゃないにゃ!!メラルーだにゃ!!
あいつら、ご主人様の道具を狙ってるにゃ!!』

『ニャア!!』

バッ!!

速い!!
ガシャコッ!!
(速いなら、散弾を・・・
いや、ちょっと待て!!
散弾があいつらにも当たっちまう!!)

”クソッ!!誤算だった!!”

「ご主人様、後ろ!!」

ガッ!!

”うわっ!?”

ドシャァ!

『にゃにゃにゃー♪
マタタビ、盗ったにゃーーーー!!』

『マタタビ・・・!?
ご主人様、逃げるにゃ!!』

『マタタビにゃ〜♪』
クンカクンカ・・・・

『テンション上がってきたにゃぁあああああああ!!!!
道具にゃんて小さい事言わにゃいにゃ!!
ハンターお持ち帰RYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!!!!』

”うわっ、ど、どこへ連れてく気だ!?”

『どこって、決まってるにゃ!!
僕たちの愛の巣にゃ!!』

”ク、クソッ!!ガハッ!?”

『暴れられたら困るにゃ!!
しばらく眠ってもらうにゃあ!!』

「ご主人様!!」

『それじゃあ、あんたたちのご主人様は貰ってくにゃ〜』

「ご主人様を離せぇ!!!」

ドゴォオオオオオオオン!!!!!

『おお、怖い怖いにゃ・・・
でも、僕にはそんな大ぶりのハンマーにゃんて当たんにゃいにゃ!!
じゃあ、これからこの人と子作りするから、ばいばいにゃあ!』

「いっちゃった・・・
どうしよう!!なんであの時、ご主人様はボウガンを撃たなかったの!?」

『それは、プーギーの装備だにゃ・・・
プーギーの装備は要所が守れているから守備力が高いんだにゃ
でも、その他の部分はノーガードにゃ
いくらオークといえども、散弾を急所以外に全弾当たれば無事じゃすまにゃいにゃ』

「えっ!?
じゃ、じゃあ、私のせい・・・!?
私のせいで、ご主人様が・・・い、イヤァアアアア!!!」

『そんにゃ事無いにゃ!!
プーギーは悪くにゃかった!
今から追いかけるにゃ!!』

「でも、どうやって!?」

『私の千里眼と、プーギーの力があればいけるにゃ!!』

「ほ、本当に!?」

『本当にゃ!!
だから今はちょっと静かにするにゃ!!』

「・・・分かった!!」

お供スキル・千里眼、発動!!

『見えたにゃ!!
エリア3に、メラルーの巣があるにゃ!!』

「行こう!!」


『ニャハハ〜
マタタビを盗めたお陰で思った以上に上手く事が運んだにゃあ
ダーリン、早く目を覚まさないかにゃあ♪』

「この、泥棒猫がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

っ!!

どごぉぉおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!

『いきにゃりにゃにすんのにゃ!!
どうしてここが分かったにゃ!?』

「ミストラルのおかげだもんね!」

『ミストラル!?
あぁ、野生を止めて竜人族に媚びた、下種なアイルーにゃ!!』

「さぁ、ご主人様を離してもらうよ!!」

『フン、じゃあ、まずはあんたから片付けてあげるにゃ!!』


『アハハハハハハ!!!!どこ狙ってるのにゃ!?
ほぅら、最後の防具が僕に盗られちゃうにゃ!?』

「クッ!!」

『回復笛にゃあ!!!』

♪〜〜〜♪〜〜♪〜〜〜〜♪〜

「傷が・・・治ってく!?」

『クッ、姑息なんだにゃやぁあ』

”・・・笛?意識がはっきりしていく・・・
ミストラルの、回復笛・・・!!!
そうか・・・じゃあ、ここは!?”

「くっそぉおおおお!!あったれぇええええ!!!」

大回転!!

『無駄だにゃあ!!えい!』

足かけ!

「きゃああああああ!?
は、ハンマーが!!」

『にゃっ!!?
巣の方向に飛んで行ったにゃ!?
巣に当たらにゃかったからよかったにゃが、もう怒ったにゃあ!!!!
乱れ引っ掻きにゃああああ!!』

「痛い痛い痛い!!!!!」

『回復が追いつかにゃいにゃ!?』

『お前も、いちいちむかつくんだにゃーーー!!!!!』

乱れ引っ掻き!!

『にゃあああああああああ!!!!』

『回復ばっかりだにゃ!?
お前は一人じゃにゃんにもできにゃいにゃ!!!
お前はやっぱり、獣人族の恥にゃあああ!!!』


”そんなことは、断じて、無い!!!!”


ボコォォオオオン!!!

チャージ3・フルスイング!!!!


『にゃあああ!?
馬鹿にゃ!?もう、起きたのかにゃ!?』

”ミストラルの笛のおかげでな・・・”

『ぐぬぬぬぬぬぬ!!!』


”・・・失せろ”


『ヒッ!?にゃああああああああ!!!!!!』

『ご、ご主人様・・・ごめんにゃさいにゃ・・・』

”何を謝る?
助けに来てくれたんだろ?
俺が礼を言うべきだ
ありがとう・・・・”

『これから、どうするにゃ?』

”いったんキャンプへ戻る
そしたら、また出発する”

『じゃ、じゃあ私も行くにゃあ!!』

”その体じゃあ厳しいだろ?
お前にはプーギーを任せたい
あいつを一人でキャンプに残すのは心配だから・・・”

『わかったにゃ・・・
今回の変化で、私たちはいろんにゃ事を考える事が出来るようににゃったんだにゃ』

”そうだな・・・戦い方も、対人戦と考えたほうが良さそうだ・・・”



〜樹海〜

”じゃあ、行って来る”

『気をつけるにゃ』

”プーギーを頼む”

『わかったにゃ』



”・・・そこだぁ!!!”

ドォオオオオン!!!

{キャアアアアア!!!}

”今のは・・・ランゴスタ!!
しかし、ずいぶんとシルエットが人に近かった・・・!”

ブゥゥウウウウゥゥゥゥゥゥゥン・・・・

”まだ、いるな”

ブゥウウウウウウウウウウウウウウウン!

”近い! そこだ!!”
ッ!?
(なんか投げてきた!?)

ドスッ!

(これは・・・でかい、槍・・・しかも、この先に塗られている液体は・・・)

{この暗闇で、良くその槍を避けた!!}

”あんたは誰だ!?”

{私は虫の女王に使えし兵士
女王はお前に会いたがっておられる!}

”知ったことか!”

{そうか・・・だが、強引にでも連れていく!!}

ヒュンッ!!
(さっきの槍!?こっちにしか逃げられない!!)

”クソッ!!”

{フフフ・・・}



”ここは、飛竜の巣だな・・・
何か、ものすごく嫌な予感がする・・・”

{オーホッホッホッホッホ!!!
威勢のいいハンターとは、汝の事かえ!?}

”多分違うな
まぁ、俺も威勢のいいハンターなんだがな”

{面白いジョークじゃ・・・
時にハンターよ、我とともに生きよ!!}

”断る!!”
ガシャコッ!!

{汝程の良い遺伝子はそうそうおらんのだ
汝の遺伝子をもったわが子はより強くなろうぞ・・・}

”フン、俺もお前に聞きたいことがある
さっさと姿を現したらどうだ!?
クイーンランゴスタ!!”

{・・・いいだろう
我に恐れよ!!
愚かな人間よ!!!}

{どうだ人間、何も言えなくなったか!?}

”さっきの兵隊を名乗った奴と同じ型か・・・
飛んだ期待外れだ!
希少種とかを期待してたのに、ただの巨大化とはな!”

{愚かな・・・我々こそが、ランゴスタの進化系、ホーネットである!!}

”だからどうした!!
虫がガタガタ騒ぐな!!”

{・・・やれ!!}


{{{えぇーーーい!!}}}

ヒュンヒュンヒュン!!!!

”当たるかよ!!!
お返しだ!!受け取れぇ!!”
ドォオオン!!ドォオオン!!

{きゃああぁぁああ!?}
{クッ!?散弾とは、不覚!!!}


”そろそろ出てきてもいいんじゃないのか!?
ホーネット・クイーン!!”

{フフフフフフ・・・そうだな・・・我が出る!!
安心しろ、お前が死んでも遺伝子は受け継がせてやる!!
光栄に思うがいい!!}

”上等だ!!”



”さすがに女王、やる!!”

{この人間、やるわね!!}

”だが!!
これなら、どうだ!?”

火炎拡散弾・装填!!!

{チャンス!!}

消火液、噴射!!

ドプッドプッ!!

”クッ!!”

我の愛液でべとべとになっちゃったわねぇ!!}

”鎧が溶けてる!?
今までのクイーンランゴスタとは訳が違う!!
それでも・・・!!!”

火炎拡散弾、速射!!!

ドォオドォオドォオオオン!!!!!

{そんな弾じゃあ傷すら・・・!?
火炎弾!?は、羽が!!!!
きゃああああぁあああああああ!!!}

{女王様ぁ!!!!}

”勝負あったな・・・”

{クッ、汝の望みを言うがよい!!}

”モンスターの特濃、モンスターの農汁、あと、変異の理由”

{特濃は我からしか摂れぬ・・・さぁ、殺すがよい!!}

”じゃあ、遠慮なく・・・”

{そ、そんな、女王様!!}

スッ・・・・

{そんな切り傷では我は死なんぞ!?}

”誰が殺すといった!?
俺は特濃と農汁が少し手に入れば構わない”

{情けなどいらん!!}

”情けをかけたら、特濃すら摂らない
だが、そういうわけにもいくまい・・・”

{・・・・!}

”アイテムはこれで十分だ
後は話を聞かせてもらおうか”

{異世界には魔王がおる・・・
魔王は、その役目として、全世界を統治し、管理しているという
その魔王がつい最近、交代したのだ
魔王がその力で全世界を管理するゆえ、全世界はその魔王の力の影響を少なからず受ける事になる
今回の場合、我らが人間の女体化という形でその影響が出た、と言う訳だ
まだほかにも影響があるかも分からん
簡単にいえば、そんなところだ}

”なるほどな・・・
それだけ聴ければ十分だ”

{誰か、外まで案内してあげなさい}

{はっ!!外まで送ります、どうぞこちらへ}

”どうも”



〜キャンプ〜

「あ、ご主人様ぁ!!」

『ご主人様、無事だったんだにゃ!!』

”あぁ、無事にアイテムも摂ってこれた
今回のクエスト、無事に終了だ!!”


クエスト・CLEAR!!


「ご主人様、鎧が溶けてます!!」

”あぁ、ちょっとな・・・
だけども、いろいろと分かったことがあるんだ”


かくかくしかじか・・・・

「そんなことが・・・」

『信じがたいにゃぁ・・・でも、本当なんだろうにゃ・・・』

”あぁ、これらを村長に報告しに行く
まずは村へもどろう”


〜馬車〜

うわぁあああああ!!!も、モンスターだ!!!

っ!!

”なんだ!?
って、さっきのホーネットか・・・”

{女王様は、貴方様のまたのおこしを大変心待ちにしておられるようです
また、用事があればお越しください
また、女王様は人間との交流を考えておられます
大変押しつけがましいのですが、貴方様に、人とホーネットのかけ橋になって欲しいと・・・}

”考えておきましょう・・・”

{我々はもう、敵対する必要が無い、そう女王様はおっしゃってました
今回の変異で、我々は考える事が出来るようになった
本能のまま、巣を作り、卵をうみ、敵を攻撃する時代は終わったのだと
私の伝えたいことはそれだけです
では、また}

な、なんなんだ!?

”・・・”


その後、俺はそのことを村長に話し、再び森に行くことを決意する
10/07/11 10:30更新 / poke

■作者メッセージ
パソコンがぶっ飛んでた二週間、何も書けなかったのです
そしてパソコンが帰ってきてからは、以前の感覚を思い出せずに難航
結局、リハビリでなんか書けば、前の調子が戻るんじゃないかと


そしてこの駄作である


さて、番外編、書くか

ps.リハビリで1万文字越えってどうなの!?

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