読切小説
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ぼくのかんがえたさいきょうの……
「朝ですよ、社長。起きてください」
朝、その鈴のような声で目が覚めた。ひとりで寝るにしては贅沢なセミダブルのベッドから身体を起こして伸びをする。そして自分に起床の声をかけてくれた者を見る。
私の秘書、ピクシーのステラがひらひらと宙に浮いてこちらを見ていた。私が起きたのを見てステラの顔が朝日以上に輝く。
「あ、社長。おはようございます。今日も一日よろしくお願いします」
すでにシックな黒いタイトスカートのスーツに身を包んだステラは、宙に浮いたまま一礼する。スーツの胸元とブラウスは、そこに実っているたわわな果実で押し上げられていた。
「ああ、おはよう。今日の予定はどうなっていたっけ?」
「今日は8:00から役員との朝食会議があります。9:00より西風コーポレーションとの会議があります」
キビキビと私の秘書は答える。その間に私はベッドから下りて小さな冷蔵庫を開け、中からグレープフルーツジュースを取り出し、グラスに注いで飲んだ。爽やかな酸味が私の頭をとろけた睡眠状態から覚醒させていく。
「11:00に霧の大陸に向かうために空港へ。そこで昼食となります。14:00に霧の大陸に着いてホテルに入り、16:00から福来レジャー会社青都社と福来観光会社青都社とのプレゼンテーションとなっております。プレゼンテーションが何時に終わるかは不明ですが、それが終われば自由です」
「プレゼンの資料は?」
私が訪ねるとステラの表情が少し曇った。
「申し訳ありません。8割がた完成しているのですが、あと少しだけ時間が必要です。10:00にはできるかと」
「うーん……まぁ、いっか。西風コーポレーションとの会議が終わるまでには完成させておいて。その時にチェックする。先に会議室に行っておいて」
「かしこまりました。失礼します」
彼女が一礼したのを確認して私はグレープフルーツジュースを飲み干した。今日も、華麗で優雅に見えるがハードで神経を削る、福来ホールディングス株式会社 代表取締役としての一日が始まる。



午前中の業務は順調に終わった。プレゼンテーションの資料も準備ができた。今、私は空港に向かうためのタクシーの中にいる。その間も仕事だ。役員の報告書をチェックする。
「むぅ……」
役員のひとりの報告書に私は眉をひそめる。問題の報告だ。結構、骨の折れる事態になっている。早めに私に報告して対処しておけばなんとかなったものを……
彼は自分の実力にかなりの自信を持っており、確かにそのとおりだ。しかしその実力を過信するがあまり、人に頼るのが苦手だったりする。その結果がこれである。
「『まったく……連絡・報告・相談は早くしろと言っているのになんでコイツはこうも問題の報告が遅いんだ……』ですか?」
私の心を読んだかのように、ステラが私の気持ちを口にする。私の頭から吹き出しが出ていてたり、彼女が脳内を覗き込んだり、あるいは私と彼女の脳に何か見えないラインでつながっていたりするのではないかと思うほど彼女は私の感情を見抜く。「秘書として当然です」と彼女は言うが。
「ツ○ッターに呟きますか?」
私の肩にちょこんと座っているステラが訊ねる。彼女はときどき、私のツ○ッターのゴーストライター的なことをやっている。こうして私が忙しい時に、私に代わってつぶやいてくれるのだ。なお、私が好き勝手につぶやきたいので福来ホールディングス代表取締役の名は伏せている。
「ああ、頼む」
「かしこまりました。えーっと『まったく……連絡・報告・相談は早くしろと言っているのになんでコイツはこうも問題の報告が遅いんだ……』っと……それから『ホウ・レン・ソウは大事だニャー』」
「『ニャー』は止せ」
思わず苦笑が漏れる。彼女が俺の横で、首をこちらに向けた気配がした。
「しかし社長。あんまりネガティブツイートばかりしていると嫌われますよ?」
「それもそうだニャー」
「なんで現実の方で『ニャー』って言うんですか!」
ペチンと彼女が私の頬にツッコミを入れる。秘書にしてはちょっと度が過ぎた行動だが、構わない。これくらい気さくにツッコミを入れてくれる方が会話が楽しかったりする。暇なとき、いつも横、それも肩の上にいてくれる彼女は実に、退屈の慰めになってくれる。
「ニャーはともかく、まあ変態発言とかしているから大丈夫だろ」
「全然大丈夫じゃありません。そしてそれを今私に言うのはセクハラです」
クールな調子でステラは言う。実際は自分も下ネタが好きなくせに……とある世界でのレポートで大きな角を二本持ったドラゴン相手に『あんなの入れられたらステラ壊れちゃう』と自分でコメントしたのを忘れたとは言わせない。だがそれを言ってしまうのは彼女が本当に怒ってしまいかねないので黙っておく。
「空港まであとどれくらい?」
「30分ほどでしょうか」
「分かった寝ていいよ」
彼女とのおしゃべりも楽しいのだが、今はこの報告書を読まなければいけない。その間、少しでも彼女を休ませておいてあげたい。
私の発言に彼女が驚いた声を上げた。
「でも社長が仕事をしているのに私だけ寝るだなんて……」
「いいからいいから。このあと君は忙しいんだし」
「……分かりました。ではお言葉に甘えて……」
そう言ってステラは私の内胸ポケットの中に潜り込んできた。何でもそこが温かくて心地いいのだという。さすがに「社長の心臓の鼓動が落ち着くから」と言われたのは照れくさかったが。
やはり忙しい合間を縫ってプレゼン資料を作ったのは疲れたのか、内ポケットの動きはすぐにおとなしくなり、小さな寝息が聞こえてきた。寝顔が見られないのが残念だが……まあ今は寝顔を見ている余裕はない。私は残る30分の間に全て読んでしまおうとまた報告書をめくり始めた。



青都空港に着き、私とステラは福来青都ロイヤルホテルに向かっていた。今の時期、ちょうど何か青都でイベントがあるらしく、ホテルはごった返しているらしい。そこに突っ込むのは気が引けたので、私達は裏口からホテルに入ろうとした。
しかし、その選択は正しくなかったようだ。
「そこのジパング人ジパング人、金もってるアルねー?」
「ワタシたちにちょっと寄越すアルねー」
ガラの悪い男たちが4人、私達を囲むようにして現れた。なるほど、このホテルを使う者はそれなりに金を持っている。そして裏口で襲えばバレにくい。そう考えてのこの恐喝だろう。言葉遣いが似非ジパング語であるのは謎だ。今時こんな喋り方する人いないだろう。
「社長、下がっていてください。ここは私が引き受けます」
私の耳元でひらひらと飛んでいたステラが前に出た。手を胸と腰の位置に上げて軽く手のひらを開き、徒手空拳の構えを取る。
「おほーっ! ピクシーまでいるアルね!」
「オナホ妖精にするアル!」
興奮したならず者が鼻の下を伸ばして叫ぶ。まぁ、私の美女秘書ピクシーを前にしたら、その気持ちも分かる。だが、彼女は私の秘書だ。手出しはさせない。右手右足を前に出して私も構える。
「社長が出るまでもないですよ」
「まぁなんだ。あんなこと言われたら私も黙っていられないよ。それに、二人で片付けた方が早いしね」
ニヤリと私が笑うと、ステラは仕方がないですねと言った感じで苦笑いを返した。
「アチョー!」
ならず者のひとりが棒を振りかぶって襲いかかってくる。ステラが無言で手を振り上げた。手先から稲妻が走り、そのならず者に命中する。
「アバーッ!」
煤だらけになりながら男が吹っ飛ぶ。いきなりの魔法による遠距離攻撃に戸惑った他のならず者たちは戸惑ったようだが、数で押し切ればこちらのものと思ったのだろう。今度は二人がステラを左右から挟み撃ちにしようと迫ってくる。だが残念ながら、彼らは私もいることを忘れている。
突進してくる男の一人の懐に潜り込み、右のショートアッパーを顎に打ち込み、さらにみぞおちに肘打ちを叩き込む。それで男はぐにゃりと昆布のように崩れ落ちた。
もう一方の男がステラをつかもうと腕を伸ばす。しかし、彼の手は空を掴んだ。
「残念、それは私の残像です」
素早い移動でステラは男の背後に回っていた。男が振り向くより先にステラが空中で身体をひねり、回し蹴りをこめかみに放った。こめかみは人間の弱点の一つだ。ぐりんと男は白目を剥き、こちらもまた崩れ落ちた。
「テメー! 調子のりやがって!」
残った男がナイフを取り出して突進してくる。これは危ない。特に、的が大きい私は。防御の構えを私が取ると同時にステラが私をかばうように前に出た。そして雷の呪文をまた放つ。
「グワーっ!」
男が苦悶の悲鳴を上げる。だが彼の突進は止まらない!
私はステラの身体をむんずとつかみ、身体を横に投げ出した。私がいた空間を、男とナイフが通り抜ける。ナイフの一撃が空を切った男はたたらを踏んだ。
「申し訳ありません、社長」
「無理をするなといつも言っているだろう……」
言いながら私はステラの身体を離す。その間に男は体勢を立て直し、また襲いかかってきた。しかし、すでにステラの必殺の呪文の用意は済んでいる。バッとステラが右手を掲げた。
「光の粒子よ、わが敵と成すものに光の矢を降り注ぎたまえ! いっけー! ステラ・シャワー!」
ぱちんと右手の指をステラが鳴らす。次の瞬間、光の矢が無数に男に降り注いだ。それこそ、シャワーのように。
「ぎゃーっ!」
きりもみになって男は吹っ飛び、地面に伸びた。
「安心しなさい、峰打ちだから」
「いやいや、あの魔法に峰打ちなんてあるの?」
クールに言うステラに思わず私はツッコミを入れる。まあ魔物娘は人を極力傷つけまいとするから、男たちは伸びているだけで大事はないだろう。一応、地方の警察官に連絡しておく。
「警察が来るまでに結構時間を取られますね。それに、社長のスーツが汚れてしまいました」
「仕方がないね。この後のことが簡単に済むように頼むよ」
簡単に済むように頼む、と私は言ったが、言うほど簡単なものではない。スーツを新たに用意するか汚れを取って新品同様にする。チェックインなどを顔パスレベルで行えるように根回しする。荷物を運び込んでおく。その他いろいろ、やるべきことはたくさんあるのだ。
しかし、ステラはにっこりと笑って、かしこまりましたと返事をしたのだった。さすが、私の自慢の秘書である。



「やれやれ、やっと終わったか」
時刻はもう夜の11:00。私は福来青都ロイヤルホテルのスウィートルームのキングサイズのベッドに大の字に寝っ転がっていた。
プレゼンが思った以上に長引いてしまったのと、その後、福来グループの青都社の人間と食事をしたら、こんな時刻になってしまったのだ。もう少しやることがあると言うのに。
起き上がってライトデスクに向かい、ノートパソコンを開いてレポートを打つ。今日のプレゼンの結果などを本社の幹部などに報告しなければならない。
「社長、まだお仕事ですか?」
突然声をかけられて振り向く。妖精サイズのバスローブに身を包んだステラが髪を拭きながらバスルームから出てきた。
濡れてつやつやと輝く青い髪、ほのかに桜色に染まった肌……何度か彼女の風呂あがりの姿を見ているが、秘書の仕事をしている時とはまた違う、無防備な姿が素敵だ。
「レポートを打たなければ……」
「そうですか……」
少し残念そうに言ってステラは窓側へと飛んでいった。ここは26階。窓から見下ろすと青都の夜景が広がっていた。漆黒の闇に色とりどりの光が輝いている。その光は私と同じように仕事をしている者のための光なのだろうが、それを言っては無粋だろう。
しばらく部屋には私がキーボードを叩く音だけが響いた。
「ところで社長。今日はお給料が欲しいのですが」
唐突に秘書のピクシーがそう言い出した。タイプをする私の手が止まる。給料日は一週間前だった。しかし彼女は「今日は欲しい」と言う。
彼女とて魔物娘。こんな時に言う「給料」が何を指しているかは決まっている。
ステラは求めている。私の肌を、身体を、心を。
「今日がいいのか?」
「今日です」
そう言ってステラは私の前に回り込んできた。そして腕を伸ばし、よいしょよいしょと言いながらネクタイを緩めてくる。バスローブの合わせ目から覗く、深い谷間を刻んでいる胸が動きにあわせてぷるぷると揺れた。
「ダメですか?」
甘えた声とともに笑顔とともに首をかしげられる。これをされて堕ちない男はいないだろう。もっとも、彼女が落とそうとする男は私だけだが。
ステラは私の秘書であると同時に、恋人である。身体を重ねた回数も数知れない。
「うふふ……」
妖しげに笑いながらついにステラは私のネクタイを解き、床にはらりと落とした。さらにワイシャツのボタンをひとつずつ外していく。
ため息を一つついて私はノートパソコンを閉じた。今日は確かに疲れたし、そんなところにステラのおねだりを受けてしまってはもう仕事にならない。すでに股間に血が集まりはじめ、スーツのパンツを押し上げていた。
「あ、社長もその気になりました?」
にんまりと、満足そうで淫靡な笑みをピクシーは浮かべる。
さすがにパンツを、小さなピクシーに脱がせるのは酷だ。私はベルトを自分で外し、下着ごと下ろした。現れた肉棒に嬉々とした表情でステラはその肉棒に抱きついた。ただ抱きついただけなのに、腕や脚は私の感じるポイントを締め付けている。経験の賜物だ。
「大きくなぁれ、大きくなぁれ♪」
ステラは身体をペニスに密着させ、身体を揺らす。バスローブがはだけて彼女の白い肩があらわになった。しかし構わず彼女は全身を使って私の性器に奉仕を続ける。それによって私の肉棒がどんどん力を増して来た。
「気持ちいいですか? 社長?」
上目遣いでこちらを見上げて首を傾げながらステラは訊ねる。気持ちいいことを伝えると彼女は嬉しそうに笑い、より動きを激しくした。
「とりあえず社長には一回イッていただきますね♪」
バスローブはもう完全にはだけ、彼女の柔らかな胸まで出ている。その豊満な乳房をステラは私のペニスに押し当ててた。裏筋の部分に胸が当たり、私は思わず声を漏らす。私の反応を見てステラはさらにサービスを加えてきた。小さな口を開き、ちろりと舌を伸ばして私の亀頭を舐める。人間の指先より小さなぬめった物が敏感なところをはう快感に思わず私は声を漏らした。
しかし、気持ちよくなっているのは私だけではない。ステラも本格的に感じ始めているようだった。
私の幹に彼女のスラリとした脚が絡みつき、股間が押し付けられている。その股間にぬるりとした感触があった。
「ステラも、感じているの?」
「……! 社長、セクハラです」
いつものようにクールに言ってみせたつもりだろうが、頬は羞恥心で真っ赤だし、身体の反応と要求は正直だ。ステラの身体のこすりつけは私を気持ち良くしようとしていると同時に、自分も気持ち良くしようとしていた。股間を、特にクリトリスを私の幹にこすりつけてくる。
「んっ、んん……」
小さくて控えめな喘ぎ声が彼女の口から漏れる。私に奉仕をし、イカせようとしているので自分が感じていることは隠そうとしているらしい。
その努力がいじらしくて、ちょっといじめてやろうかと言う気持ちもなくはなかった。だが、今日のところは私は彼女の好きなようにさせようと思った。何より、絶頂が近い。じんわりと腰に温かく鈍い感覚が広がっていた。射精の前兆として、鈴口から透明な液がとろとろとこぼれ始めている。
「我慢汁が出てきましたよ? もうイキそうですか?」
私は何も言わないが、秘書であり、何度も身体を重ねた彼女は全てお見通しであった。勝ち誇った顔で彼女は乳を裏筋に、濡れた股間を幹に押し付け、ますます激しく身体を揺さぶる。
まもなく、私の身体が震え、同時に肉棒が白いマグマをいきり立った噴火させた。
「あっ、んあっ……出たァ、社長の精液……」
ペニスにしがみついたまま、上から降り注いだものや亀頭を伝い落ちたもので白くどろどろに染まったステラは恍惚とした表情を浮かべる。その精液をピクシーは手ですくい取り、舌を伸ばして舐めた。
「れる、れろ……んん、濃いです……社長、また溜め込み過ぎじゃありませんか?」
「何言ってるんだ、3日前も"こっちの給料日"だっただろう? ……まあそれからは一度も出してないけど……」
「んっ、こくっ……確かにここ最近は忙しかったですからね……であれば、今日が"給料日"になったのはよかったですね……れろ……」
自分の身体に付いた精液をあらかた舐めとり終えたステラは今度は私のペニスに舌を這わせ始めた。小さなピクシーによる、くわえ込まずに舌だけで行う、お掃除フェラだ。細かな刺激と一生懸命私の性器をペロペロと舐めるステラの姿に、私の萎えかけたペニスが力を取り戻していく。だいたいステラが舐めたころには、再び完全に勃起していた。
ステラがふわりと飛び、失礼しますと言いながらペニスの上に腰かける。そしてはだけて用を成していなかったバスローブをするりと落とし、生まれたままの姿になった。
「では社長、今度はこちらにください。私の身体を使って気持ちよくなって、私のナカにたっぷりと出してください」
「……良いのか? 私の方から君に何もしてないけど……?」
「……セクハラです」
ぷいっと照れたようにステラはそっぽを向く。なるほど、全身コキの時点で濡れていたし、精液を浴びたとなったらもう我慢できなくなるほど出来上がっているのだろう。だがそれを口にさせるのは確かに私の方が無粋だ。
すまなかったと一言詫びて、私はそっと右手で彼女の、汗と精液でべとついた身体を包んだ。ステラがあっと短い声を漏らす。
ピクシーを握った手を私はじりじりと下へとおろしていく。ステラも閉じていた脚を大きく外へと開いた。
ぐにゅりと、私のペニスの剛直が、ピクシーの狭く小さな秘裂をこじ開けてめり込んだ。このサイズのステラと何回も交わっているが、どうしても不安になってしまう。こんな小さなピクシーのアソコに、私のモノが入るのか、壊してしまわないだろうか、と。
とろけた表情でステラが見上げてくる。早くして、私は大丈夫だから、と濡れた目が言っていた。
私はグッと右手を下ろした。ずるりと亀頭が、カリが、ピクシーの肉洞に飲み込まれていく。
「んひぅううう!」
挿入の感触にステラが身体を戦慄かせて声を上げる。どこか苦しげで、それでいてエッチな声。ステラを気遣いながら私はさらに彼女の身体を下げていった。腹をぽっこりと膨らませながら、ステラは私の分身を受け止める。
半分ほど挿入されたところで、亀頭に何か硬い物がぶつかった。ステラの、赤ちゃんの部屋の入口だ。
「社長。私が動いても、良いですか?」
奥までくわえ込んだステラが私を見上げて尋ねてくる。
「べ、別に良いけど……無理はするなよ?」
彼女が動きやすいように私は右手を離す。ステラは倒れこんだりしないように、私の下腹部に両手をついた。
「ふふふ、私のことを気遣う余裕はないですよ?」
不敵に笑いながらステラは腰を動かし始めた。くねくねとまるでベリーダンスでも踊るかのように身体をくねらせる。狭くて締めつけがキツい肉洞で私のモノがしごき抜かれた。さらにステラがひねるように腰を動かす。熱い粘液にまみれた膣肉がまとわりついて撫でるようにして私のモノを刺激してきた。
「あ、あうっ」
下肢から上る快感に私は思わず身体を震わせた。私の反応にステラは気をよくして、さらに腰の動きを激しくする。くいっと彼女が腰を引くたびに、小さなお尻が見えた。
しかし、激しく動くと言うことはその分、自分にも刺激が返ってくるということだ。私の上で踊るステラの口からは絶え間なく嬌声が上がっていた。
「あっ、ああっ! いいっ……私のナカ、社長で、いっぱい……! もっと、もっとぉ……!」
「くっ、ス、ステラ……もっとゆっくり……ぅう!」
「無理……ですよ……」
そうは言いつつもステラは少しだけ腰の動きを緩めた。優しいなと思って彼女を見る。ステラも顔を上げ、目があう。にやりとステラが小悪魔的な笑みを浮かべた。
「今日は、エッチな気分ですから……止まれません……ん、んぅうう! んあああっ!」
言うなり彼女の身体が先ほど以上に激しく、跳ね回るようにして動き始めた。彼女の狭い肉洞の中で私の分身がもみくちゃにされる。
「うあっ! あうぅ!」
あまりの快感に思わず私はぎゅっと椅子の肘掛を握り締めた。逃げることはできない。肘掛にしがみつき、ガクガクと私は椅子の上で震えた。
「ひゃんっ! ふあああっ! スゴい! ナカ、擦れて……おまんこ、ビリビリして……ひぅうん! おかしくなるのぉお!」
ステラは舌を突き出し、淫語を喚き散らす。その乱れ様は普段、福来ホールディングス代表取締役の秘書を勤めているとは思えないほどだらしなく淫らに乱れていた。
膣肉がきゅんきゅんと締まり、私に射精を促す。ピクシーの貪欲なヴァギナのおねだりに私のペニスはあっさりと屈した。
「んあっ!?」
ステラが短く声を上げる。私の肉棒が精液を打ち出すべく、ぶくりと膨れ上がった。それを小さな小さな身体は感じ取ったのだ。
そして射精が始まった。精液がドクドクと狭い肉壷の中に放出される。
「っ……! っっぅっ……!」
中出しの刺激でステラもオーガズムを迎えたようだ。私の下腹部の上で肉棒を深々と身体の中に埋め込んだまま、びくびくと身体を痙攣させる。口からは空気を絞り出すような声が漏れた。
しばらく硬直していた私とステラだが、やがてぐったりと身体を弛緩させた。ステラに至っては気絶していた。
「ありゃまあ、そんなに気持ちよかったか」
そっと、壊れやすい物を扱うかのように、私はステラの身体を両手で包み、持ち上げた。ぬるりと彼女の身体の中から私のペニスが抜け出る。
「あ……んっ……」
気絶しているのに抜けたのを感じたのか、ステラが目を閉じたまま小さな声を上げる。ぐったりと身体を弛緩させている彼女の股間からは、私が放った精液がとろとろと溢れていた。
私は椅子から立ち上がり、ベッドに向かった。そしてそこにステラの身体を横たえる。
「んっ、んぅ……」
ステラが呻き声を上げ、うっすらと目を開けた。
「えっ、あ……! 申し訳ありません、社長! 私、気絶しちゃったみたいで……!」
「いいよいいよ、気にするな。それだけ気持ち良かったんでしょう? 可愛かったよ」
「……もうっ!」
自分の乱れっぷりを思い出したのか、ステラは真っ赤になる。上体を起こして座った彼女は突然私に指を突きつけ、指揮者のように振った。
「え? あ、あれ?」
私の身体が淡く白色に輝き、視界もその色に染まった。奇妙な感覚が全身を包む。次の瞬間、私はベッドの上に二本の足で立っていた。3歩ほど離れたところにステラが膝を崩して座っている。彼女は私を見上げているが、そんな大木を見上げるような見上げ方ではない。
そう、私はステラによって彼女と同じくらいの大きさまで小さくされてしまったのだ。
「社長! 今日の社長は私にセクハラしすぎです! 私、恥ずかしいです! 恥ずかしいからちゃんと責任とってください!」
両手を振って自分の腿をぺちぺちと叩きながらステラは可愛らしく喚く。腕を振るたびに身体も動くので、彼女の胸元で豊かなおっぱいがぷるんぷるんと揺れた。
ミニチュアサイズになってしまったワイシャツを脱ぎ捨て、私はステラと同じく全裸になる。彼女に歩み寄り、腰を落として視線を合わせる。
頬をすっと手のひらで撫でてると、むくれて膨らんでいた頬が小さくなった。
「それはすまなかった……分かったよ。私は君の上司だからな、ちゃんと責任を取らなくてはね」
そう言って私はもう一方の手でステラの肩に手を添え、そっと押し倒した。あっ、と短い声が彼女の口から漏れたが、急に押されて驚いただけだ。彼女も、このあとの展開を求めている。
押し倒されたステラはにこりと笑い、手足を軽く開いて私を受け入れる体勢を取った。
「来てください、社長」
「ああ……」
私は彼女の脚の間に身体を割り入れて押し広げる。3回目だと言うのに萎えていないペニスを、精液と愛液でぬめる彼女のヴァギナに押し当てた。
そのまま身体を押し進める。何の抵抗もなく、彼女は私を受け入れた。
「あはぁあ……」
挿入の感覚にステラが軽く、私の下で身体を反らせる。意識を持っていかれないようにするためか、彼女の両手がギュッとシーツを握り締めた。
一方私は歯を食いしばり、身体を固くしていた。ステラのソコは先ほど、身体に有り余るほどのモノをくわえ込んだと言うのにキツく私の分身を締め上げている。ちょっとでも気を抜くとまた射精してしまいそうだった。
腰はまだ動かせない。私はステラの頭を包み込むようにして抱いた。さらに彼女の頭や髪を撫でる。精液を浴びたためにどろどろのべとべとで青臭かったが、そこは我慢だ。
ステラも私の状況が分かっていたらしい。身体から力を抜き、うっとりと目を閉じて私の愛撫に身を任せている。
その無防備な顔が愛おしくなり、私は彼女の可憐なくちびるに自分のソレを押し当てた。んっ、とステラが驚いた声を上げたが、すぐに舌が出てきて私のくちづけを歓迎する。
「れる、んちゅう……しゃちょぉ……」
「んん……社長は止して……名前で呼んでよ……」
一度くちびるを離し、私は言う。少し恥ずかしそうで困った顔をステラはした。だがその顔は秘書とは別の、とろけた魔物の顔をしている。小さな、私にだけ聞こえる声で彼女は私の名前を呼んだ。
「ステラ……」
名前を呼んでくれたお礼に私も彼女の名前を呼ぶ。そして再びステラのくちびるを奪った。彼女も下から腕を伸ばして私の首を抱え込み、そのくちづけを逃すまいとホールドする。
キスをしながら私はゆっくりと腰を動かし始めた。くぐもった嬌声がステラの口から私の口内へと消える。
「んふあぁあ!」
口を離し、ステラが大きな声を上げる。濡れた目が私を見上げ、急に腰を動かしたことに意地悪だと抗議をしていた。しかし、本当に嫌がっているわけではない。私は無言で腰の律動をもう一段階速めた。
身体をくねらせてステラがよがる。その動きは私の肉棒もゆっくりではあるが、刺激していた。彼女の身体の動きにあわせて胸板の上に乗っている果実が淫らに揺れ動き、私の目を楽しませる。
「あっ、うあ、あ……! ……っ! ……んぁあ!」
喘ぎ声の下で彼女が私の名前を呼ぶ。それが私の、彼女に対する征服欲を掻き立てた。ステラは私の秘書……私だけの秘書だ。そしてそれと同時に、私の、私だけの女、恋人だ。
誰にも渡したくない、渡さない。
それと同時に私はステラだけの上司だ。それと同時に私はステラだけの男だ。
ひとつになった私達は互いの存在を確かめ合いながら相手からもたらされる快感に狂う。
「だ、ダメッ! もう……も、う……!」
ステラが脚を私の腰に巻きつけて引き寄せ、さらに首っ玉にかじりつく力も強くする。少し動きづらくなったが、関係ない。彼女と同じくらい、私も限界だ。
抜き差しと言うより奥を抉るようにして小さく腰を動かした。子宮口がくにゅくにゅと私の亀頭とくちづけする。だがそれだけではない。
奥の肉襞が私のカリ首を擦っている。まるで私のペニスが出て行かないよう留めるかのように、射精をねだるように、熱い肉襞が絡みついていた。
「そ、そんな奥ばかり……はぅう! 来る……! 来ちゃいます……っ!」
「大丈夫だ……私も、イキそう、だ……!」
腰を振って気張りながら言うのは難しかったが、なんとかステラに自分の身にも絶頂が迫っていることを伝える。一緒に高みに上れそうなことに安心したのだろう。がくんと大きくステラは首を縦に振り、そして下腹部に力を込めた。
限界まで張り詰めていたペニスがステラのヴァギナによって締め付けられた。腰に疼きが走り、射精が始まりそうになる。
精液が鈴口から吹き出るより先に、私はぐんと彼女に深く突き入れた。一声、切なそうな声でステラは私の名前を呼んだ。
「あっ、ぐっ……! うぅっ……っ……!」
ステラの全身の筋肉が収縮する。呼吸も満足にできず、声にならない歓喜の声が彼女の口から漏れた。
それと同時に、もうすでに尿道内を駆け上がっていた精液がついにステラの膣奥へと放たれる。溢れ出る白濁液は彼女を内側から私色に染めた。


「すごく気持ち良かったです、社長」
手を繋いで二人仰向けになって寝転ぶ。ベッドは妖精サイズの二人が寝るにしては広すぎるキングサイズ。普通の人間に換算すればおおよそ400平方メートルの空間に私達は寝転んでいるのだ。たった二人で。
「中にもたっぷり出していただいて……さすが社長です」
「さすがって……それは私が社長だからじゃないよ。ただ単に君のことが好きで、君に気持ちよくなってもらいたいと願い、君に気持ちよくしてもらった……その結果だよ」
確かに私は社長……彼女を雇い、相応の報酬を払う社長。そしてステラは秘書……朝起こしてくれ、スケジュールを全て管理してくれ、時に話し相手になってくれ、時にゴーストライターになってくれ、ボディガードも務めてくれる秘書。
だが、そんなこと関係ない。私とステラはそれ以前に男と女だ。
ステラは目をぱちくりとまたたいたが、やがてクスリと笑った。
「そうですね……ならば、ね……、……」
身体を捩ってステラは私の方に向き直り、耳元で私の名前を呼び、さらに耳打ちする。彼女の言葉に私は苦笑した。
「もういっかいねぇ……」
「いいでしょう? 恋人が求め合うのは当然の事なんだから……」
いたずらっぽくステラは笑う。その笑顔に私も苦笑から本当の笑みに変える。彼女の言う言葉に私も賛成だ。少々身体にはキツいが、私もステラがもっと欲しい。
「もっと、感じさせて……」
ステラが起き上がり、四つん這いになって尻を振り、私を誘う。その誘いに私は素直に乗った。彼女に背後から覆いかぶさり、そしてすでに三回戦目の準備を整えていた肉砲を秘筒に突き入れる。
「んっ! うぅぅんっ! あっ! はぁあっ!」
伸びをする猫のように背中を反らせてステラは私を受け入れる。ちょうど腰を突き出されるような形になったので、私はその腰を押さえつけた。そしてそのまま前後に激しく抽挿を始める。
私に押さえつけられながらもステラは腰を左右に振った。ヴァギナがペニスで掻き回され、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を、私達の声の協奏に重なる。

深夜の青都を見下ろす、福来青都ロイヤルホテルの26階のスウィートルーム。
そこの白い砂漠のようなキングサイズのベッドの中で、社長と秘書の肩書きを捨てた私達は一対のオスとメスになって、朝まで快楽を貪り合った。
13/05/02 19:20更新 / 三鯖アキラ(旧:沈黙の天使)

■作者メッセージ
こーんな感じで、私の肩のあたりにいつもいて、退屈なときはおしゃべり相手になってくれ、手が離せないけど感情をつぶやきたい場合はツ○ッターに代わりにつぶやいてくれて、スケジュールの管理もばっちりやってくれるピクシーの秘書が欲しいなぁ……
「あのー、沈黙の天使さーん?」
それでさらに夜も互いに慰めあって……
「もしもーし、聞こえてますかー?」
あ、ステラ。どうもどうも。ここ最近いろいろあったもんで妄想をぶちまけちまったよ……
「本当にイタい妄想ね……何、福来ホールディングス株式会社の 代表取締役って? あなた、そんな偉い人間じゃないでしょう?」
うるさいなぁ、妄想の中くらいそんな気分でいさせてくれよ。
「分かった。じゃあ妄想はそのくらいにしてそろそろ現実を直視して頑張って?」
へーい……

てなわけでこんな「ぼくのかんがえたさいきょうの秘書的ピクシー」が欲しいと思った方、感想にてよろしくお願いします!(殴)
あ、でもステラはやらん! 彼女は私のピクシーです!(蹴)

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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33